JPH08245951A - ブラインの再生方法 - Google Patents

ブラインの再生方法

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JPH08245951A
JPH08245951A JP7092946A JP9294695A JPH08245951A JP H08245951 A JPH08245951 A JP H08245951A JP 7092946 A JP7092946 A JP 7092946A JP 9294695 A JP9294695 A JP 9294695A JP H08245951 A JPH08245951 A JP H08245951A
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JP
Japan
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brine
filter
metal ion
metal ions
coagulant
Prior art date
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Pending
Application number
JP7092946A
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English (en)
Inventor
Koji Onda
鋼二 恩田
Akihiro Sagazaki
明宏 嵯峨崎
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SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
Original Assignee
SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属イオン及び腐食生成物の除去を容易と
し、ブラインの再生処理を可能とすること。 【構成】 使用済ブラインや不凍液に、金属イオンと反
応して不溶解物質を生成する金属イオン反応剤及び金属
微粒子を凝集させる凝集剤を添加した後、平均孔径1μ
m以上のフィルターにより濾過するようにしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラインの再生方法に関
するものである。ここでいうブラインとは原液又は水で
希釈された不凍液・クーラント・有機ブライン・無機ブ
ライン・冷凍機中の臭化リチウム溶液・吸湿装置中の塩
化リチウム溶液・その他の熱媒体等である。
【0002】
【従来の技術】ブラインは自動車用のエンジン冷却シス
テム、スケートリンクや工業・食品関係の熱媒体及び暖
房システムの熱媒体等に広く利用されている。不凍液や
クーラントとして用いられる有機系ブラインはグリコー
ル類及びアルコール類をベースとしており、それに種々
の防食添加剤・酸化防止剤・消泡剤・着色剤等を加えて
処方したものである。そのために使用当初は添加剤の働
きによりシステム構成金属に対して防食能力を有してい
るが長年使用しているうちに防食添加剤・酸化防止剤・
消泡剤等が消耗劣化する。この劣化によってシステムを
構成している金属が腐食され液中に金属イオン・腐食生
成物及びその他種々の生成物が生じる。このような状態
になるとブラインは「寿命が来た」として新品の液と交
換する。この交換期間は使用場所や使用頻度などにより
異なるが一般的に2〜3年である。新品の液と交換する
方法ではシステムから使用済み液を抜き取るが、この廃
液は処理業者による処理が必要となるため経済的損失は
大きなものであり、且つ少量でも河川等に廃棄すると公
害問題が発生する。
【0003】このような問題を解決する一つにブライン
の再生が考えられる。つまり使用済ブライン中のベース
であるグリコール類・アルコール類は消耗劣化すること
がなく健全な状態であるにもかかわらず、防食添加剤の
消耗及び金属イオン・腐食生成物の生成が原因してブラ
インの寿命を決定しているため、これら悪影響を及ぼし
ている因子を除去すると共に防食添加剤を補充すること
によりブラインの再生は可能となるのである。そのため
に多くの再生方法が検討されてきた。その再生方法とし
ては、蒸留することによってブラインのベースであるグ
リコール類・アルコール類を回収する方法、孔径1μm
以上のフィルターにより単に濾過する方法或いは凝集剤
を添加して濾過する方法がある。またさらには金属イオ
ン反応剤を添加し金属イオンを不溶解物質としたうえで
0.1μm程度の微細多孔質膜により濾過する方法があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように種々な再生
方法があってそれに基づいてブラインの再生が行われて
いるが、蒸留方法では使用済ブラインを上記の通り蒸留
することによってベースを回収する。しかし普通ブライ
ンは水にて30〜60%に希釈して使用されるため蒸留
効果が悪く経済ベースに乗らない。又、濾過膜による濾
過方法では孔径1〜20μm程度のフィルターを用いて
濾過を行うが、無機系ブラインの腐食生成物は粒径も大
きくその効果を発揮するものの有機系ブラインでは粒径
が1μm以下のものが多いため濾過することができな
い。また溶解している金属イオンに関しては無機・有機
系ブライン共に除去することはできない。このため溶解
金属イオンが液中に多量に存在し二次腐食が発生するた
めに防食添加剤を追加添加しても腐食は防止できずブラ
インの再生とは言えない。
【0005】凝集剤を添加して1〜20μmのフィルタ
ーで濾過する方法では、微粒子の多く存在する有機系ブ
ラインにおいて腐食生成物の粒径は大きくなり容易に濾
過除去することができるが、この場合もやはり溶解して
いる金属イオンを除去することはできず再生とは言えな
い。さらに金属イオン反応剤を添加し溶解している金属
イオンを不溶解物質とした上で0.1μm以下の微細多
孔質膜で濾過する方法においては、溶解している金属イ
オン及び腐食生成物共に完全に除去することが可能であ
るが、フィルターが0.1μm以下と極めて小さい孔径
でるため目詰まりおよびフィルターの圧力損失等が大き
い。このため処理能力が小さく、小容量の再生には適し
ているが大容量の場合には莫大な時間を要するものであ
る。このようにいずれの先行技術においても効率よくか
つ完全に金属イオン及び腐食生成物を除去することはで
きず、ブラインの再生上非常に不都合を感じていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不都
合を解消し、金属イオン及び腐食生成物の除去を容易と
しブラインの再生処理を可能としたブラインの再生方法
を提供せんとするものである。使用済ブラインや不凍液
に、金属イオンと反応して不溶解物質を生成する金属イ
オン反応剤を添加すると同時に、金属微粒子を凝集させ
る凝集剤を添加した後、平均孔径1μm以上のフィルタ
ーにより濾過するようにしたものである。つまり金属イ
オン反応剤が添加されると使用済ブライン中の金属イオ
ンは不溶解物質を生成するが、これらの不溶解物質は極
めて小さな微粒子として存在するものが多い。ここで凝
集剤を添加することにより粒子径は大きくなり少なくと
も1μm以上となる。また当初より存在している腐食生
成物の微粒子も同様に凝集剤の作用により1μm以上の
粒子径となる。この様に液中に存在するすべての粒子が
1μm以上となり、1μm以上のフィルターを用いるこ
とにより極めて効率よく濾過再生することが可能とな
る。
【0007】本発明において使用する金属イオン反応剤
は通常のものが使用出来、例えばジチオカルバミン酸塩
類・チオ尿素類・チアゾール類・トリアゾール類及びキ
ノリン類からなる一群より1または2以上を選択して用
いるのが望ましい。特定するものではないが例示する
と、ジチオカルバミン酸塩類としてはジメチルジチオカ
ルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸カ
リウムなどがあり、チオ尿素類としてはN,N′−ジメ
チルチオ尿素、1,3−ジエチルチオ尿素等があり、チ
アゾール類としては2−メルカプトベンゾチアゾール、
1,3チアゾール等がありトリアゾール類としてはベン
ゾトリアゾール、1,2,4−トリアゾール等がある。
またキノリン類としては8−ヒドロキシキノリン、2−
メチル−8−ヒドロキシキノリン等がある。これらの反
応剤はできるだけ水に可溶である方が望ましいが難溶で
あってもかまわない。使用濃度は特に限定されないが1
0mg/lから10%程度が良く、望ましくは50mg
/lから30,000mg/lである。上記反応剤のな
かでもジチオカルバミン酸塩類とキノリン類は金属イオ
ンとの反応性に優れており、最も好ましい。
【0008】また凝集剤についても特定するものでない
が例示すると、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリルア
ミド系重合体、エチレン系重合体及びアミン縮合体など
があり、これらの一群から1ないし2以上を選択して使
用する。使用濃度は特に限定されないが0.1mg/l
から1,000mg/l程度が良く、望ましくは1mg
/lから50mg/lである。濾過装置としては孔径が
1μm以上のフィルターを内蔵したものであれば、特に
制限なく汎用のものが使用される。濾過工程としては、
はじめに20〜30μmの粗いフィルターで濾過を行
い、続いて5μm,1μmの順に濾過してゆく方法が最
も効率が良い。このフィルターの材質としては特定する
ものでなく汎用品で構わない。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。 (実施例1)本実施例はディーゼルエンジン冷却系統に
使用されていたクーラント(エチレングリコール系)を
回収し試験液とした。試験液に金属イオン反応剤と凝集
剤を添加し、フィルターで濾過した後その濾過液中の金
属量を測定した。ここで金属イオン反応剤としてはジメ
チルジチオカルバミン酸ナトリウムを使用し、添加濃度
は500mg/lとした。また凝集剤としてアルギン酸
ナトリウムを使用し、添加濃度は5,10mg/lとし
た。フィルターは孔径がそれぞれ1,10,20μmの
もので濾過を実施し、金属除去能力を測定した。尚、そ
れぞれの各段階でブランクをとり空実験を行った。結果
を表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】表1のNo.1は未処理試験液を意味して
いる。No.2〜5はフィルターによる濾過のみではほ
とんど金属は除去できないことを示している。No.5
の濾過液は完全に透明な液であり、金属量の値は溶解し
ている金属イオン濃度のみを意味している。No.6〜
8は凝集剤のみを添加しその効果を試験したもので、N
o.5と比較するとほぼ同じ数値を示していることによ
り存在する腐食生成物微粒子は凝集剤の効果ですべて除
去されていることを示しているが、溶解している金属イ
オンは全く除去されていない。No.9〜11は金属イ
オン反応剤のみを添加しその効果を試験したものであ
る。
【0012】金属イオン反応剤でるジメチルジチオカル
バミン酸ナトリウムは金属イオンと極めて小さな粒子を
形成するため10,20μmのフィルターでは全く効果
はみられなかった。1μmのフィルターではある程度の
効果は見られるものの完全ではない。No.12〜14
は金属イオン反応剤と凝集剤との併用による効果を試験
したものであり、1μmのフィルターでは金属イオンが
完全に除去されている。また10,20μmのフィルタ
ーにおいてもそれに準ずる効果が見られる。No.15
〜17は上記No.12〜14と同様な試験であるが凝
集剤の濃度の高いためにさらに効果があることを示して
いる。10μmのフィルターで完全に金属イオンを除去
することができた。以上の結果より金属イオン反応剤と
凝集剤との併用で、より平均孔径の大きなフィルターを
使用することが可能となり濾過効率が向上する。
【0013】(実施例2)本実施例は食品工場における
冷凍用ブライン(プロピレングリコール系)を回収し試
験液とした。試験方法は実施例1と同様に行った。ただ
し、金属イオン反応剤としては8−ヒドロキシキノリン
を使用し、添加濃度は100mg/lとした。また凝集
剤としてはポリアクリルアミドを使用し、添加濃度は5
mg/lとした。フィルターは孔径がそれぞれ1,1
0,20μmのもので濾過を実施し、金属除去能力を測
定した。尚、それぞれの各段階でブランクをとり空試験
を行った。結果を表2に示す。
【00014】
【表2】
【0015】表2のNo.1は未処理試験液を意味して
いる。No.2〜5はフィルターによる濾過のみではほ
とんど金属は除去できないことを示している。No.5
の濾過液は完全に透明な液であり、金属量の値は溶解し
ている金属イオン濃度のみを意味している。No.6〜
8は凝集剤のみを添加しその効果を試験したもので、N
o.5と比較するといずれもほぼ同数値を示しているこ
とより存在する腐食生成物微粒子は凝集剤の効果ですべ
て除去されていることを示しているが、溶解している金
属イオンは全く除去されていない。No.9〜11は金
属イオン反応剤のみを添加しその効果を試験したもので
ある。金属イオン反応剤である8−ヒドロキシキノリン
は金属イオンと比較的大きな粒子を形成するため1μm
のフィルターでほぼ良好に除去されているが、10,2
0μmのフィルターでは完全ではない。No.12〜1
4は金属イオン反応剤と凝集剤との併用による効果を試
験したものであり、すべてのフィルターにおいて金属イ
オンが完全に除去されている。
【0016】
【発明の効果】上述の如く本発明は、金属イオン反応剤
と凝集剤とを併用することによって、より大きなフィル
ターを使用して濾過することが出来ると共に、金属イオ
ンの除去をも行えるため濾過効率を向上させ確実にブラ
インの再生を行うことが出来る等の特長があり産業利用
上非常に優れた発明である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済ブラインや不凍液に、金属イオン
    と反応して不溶解物質を生成する金属イオン反応剤及び
    金属微粒子を凝集させる凝集剤を添加した後、平均孔径
    1μm以上のフィルターにより濾過することを特徴とす
    るブラインの再生方法。
JP7092946A 1995-03-13 1995-03-13 ブラインの再生方法 Pending JPH08245951A (ja)

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JP7092946A JPH08245951A (ja) 1995-03-13 1995-03-13 ブラインの再生方法

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JPH08245951A true JPH08245951A (ja) 1996-09-24

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ID=14068647

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JP (1) JPH08245951A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011031918A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 飲料供給装置
JP2013129698A (ja) * 2011-12-20 2013-07-04 Daiyanitorikkusu Kk 冷却用有機熱媒体の精製方法

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