JPH0824584A - 薬液循環濾過装置 - Google Patents
薬液循環濾過装置Info
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- JPH0824584A JPH0824584A JP16374594A JP16374594A JPH0824584A JP H0824584 A JPH0824584 A JP H0824584A JP 16374594 A JP16374594 A JP 16374594A JP 16374594 A JP16374594 A JP 16374594A JP H0824584 A JPH0824584 A JP H0824584A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ガスが発生し、しかもガス発生量が変動する
薬液の循環濾過であっても濾過速度の低下がほとんどな
く、循環薬液中の微粒子濃度を早く低減することができ
る薬液循環濾過装置を提供する。 【構成】 薬液循環ポンプとフィルターを有するガス発
生量が変動する薬液を循環濾過する装置において、循環
路中にガス大量発生時用とガス未発生時を含むガス少量
発生時用の各1個以上の並列に配置されたフィルター
と、該フィルターへの供給路を切り換える自動バルブを
備えたことを特徴とする。
薬液の循環濾過であっても濾過速度の低下がほとんどな
く、循環薬液中の微粒子濃度を早く低減することができ
る薬液循環濾過装置を提供する。 【構成】 薬液循環ポンプとフィルターを有するガス発
生量が変動する薬液を循環濾過する装置において、循環
路中にガス大量発生時用とガス未発生時を含むガス少量
発生時用の各1個以上の並列に配置されたフィルター
と、該フィルターへの供給路を切り換える自動バルブを
備えたことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスを含む薬液中の微粒
子を循環濾過するための濾過装置に関するものであっ
て、詳しくは薬液循環ポンプと精密フィルターにより薬
液中の微粒子を循環濾過する装置であって、ガス発生量
が変動する薬液の循環濾過装置に関するものである。
子を循環濾過するための濾過装置に関するものであっ
て、詳しくは薬液循環ポンプと精密フィルターにより薬
液中の微粒子を循環濾過する装置であって、ガス発生量
が変動する薬液の循環濾過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガスを含んだりガスを発生する薬
液(例えば、過酸化水素水と硫酸の混合液、過酸化水素
水と塩酸の混合液、あるいは過酸化水素水とアンモニア
の混合液から酸素ガスが発生する)の濾過に用いるフィ
ルターは、図3に示すように、下部に原液の流入口11
を設けた容器16内に耐薬品性を有する濾過膜15を収
納し、濾過膜15を通過した処理液を容器16の上部の
透過液流出口12から取り出し、容器16内の上部に溜
まった気泡即ちガスをガス抜き口13から抜くように構
成されている。濾過膜15には半導体処理薬品等の濾過
では耐薬品性及び低溶出性が要求されるため、疎水性の
四フッ化エチレン樹脂膜が使用される。上記の薬液を処
理する時は、そのままでは疎水性の四フッ化エチレン樹
脂膜を透過しないので、エチルアルコール等の親水処理
溶剤にて四フッ化エチレン樹脂膜を親水処理した後に使
用している。
液(例えば、過酸化水素水と硫酸の混合液、過酸化水素
水と塩酸の混合液、あるいは過酸化水素水とアンモニア
の混合液から酸素ガスが発生する)の濾過に用いるフィ
ルターは、図3に示すように、下部に原液の流入口11
を設けた容器16内に耐薬品性を有する濾過膜15を収
納し、濾過膜15を通過した処理液を容器16の上部の
透過液流出口12から取り出し、容器16内の上部に溜
まった気泡即ちガスをガス抜き口13から抜くように構
成されている。濾過膜15には半導体処理薬品等の濾過
では耐薬品性及び低溶出性が要求されるため、疎水性の
四フッ化エチレン樹脂膜が使用される。上記の薬液を処
理する時は、そのままでは疎水性の四フッ化エチレン樹
脂膜を透過しないので、エチルアルコール等の親水処理
溶剤にて四フッ化エチレン樹脂膜を親水処理した後に使
用している。
【0003】この時、ガスを含んだりガスが発生する薬
液の濾過では、容器16の原液側にガスが溜まると、溜
まったガス分だけ有効濾過部分が減少し、しかも親水処
理部分の乾燥が起こり、薬液の透過流量が著しく減少す
るため、濾過効率が悪くなる。例えば半導体処理薬品等
の濾過では、濾過効率が悪くなると微粒子濃度低減速度
が低下し、処理槽内の微粒子濃度が、所定の濃度に下が
るまでに時間を要する。そのため従来、ガスを含む薬液
循環濾過装置には、図2に示すようなシステムが用いら
れており、例えば、半導体ウエハーの処理の場合には半
導体ウエハーの処理槽40’内の薬液は、処理槽40’をオ
ーバーフローして、オーバーフロー槽41' に流入し、次
いでオーバーフロー槽41' から流出し、ポンプ5’によ
り加圧されて、フィルター1’により薬液中の微粒子が
除去され、薬液はフィルター1’を透過し、再び槽4’
の処理槽40' に戻される。この循環濾過システムによ
り、システム内の循環液中の微粒子濃度を低減させ、ウ
エハーへの微粒子付着を防止している。そのために、処
理槽40’内の微粒子濃度が早く低減するように、フィル
ターの濾過速度をできるだけ大きくすることが必要であ
る。
液の濾過では、容器16の原液側にガスが溜まると、溜
まったガス分だけ有効濾過部分が減少し、しかも親水処
理部分の乾燥が起こり、薬液の透過流量が著しく減少す
るため、濾過効率が悪くなる。例えば半導体処理薬品等
の濾過では、濾過効率が悪くなると微粒子濃度低減速度
が低下し、処理槽内の微粒子濃度が、所定の濃度に下が
るまでに時間を要する。そのため従来、ガスを含む薬液
循環濾過装置には、図2に示すようなシステムが用いら
れており、例えば、半導体ウエハーの処理の場合には半
導体ウエハーの処理槽40’内の薬液は、処理槽40’をオ
ーバーフローして、オーバーフロー槽41' に流入し、次
いでオーバーフロー槽41' から流出し、ポンプ5’によ
り加圧されて、フィルター1’により薬液中の微粒子が
除去され、薬液はフィルター1’を透過し、再び槽4’
の処理槽40' に戻される。この循環濾過システムによ
り、システム内の循環液中の微粒子濃度を低減させ、ウ
エハーへの微粒子付着を防止している。そのために、処
理槽40’内の微粒子濃度が早く低減するように、フィル
ターの濾過速度をできるだけ大きくすることが必要であ
る。
【0004】これらの問題点を防止するため、図2に示
すガス抜きバルブ3’を適宜開き、容器内にガスが溜ま
らないようにしている。ところが、これらの用途に使用
されるフィルターは、処理槽40’内の微粒子濃度を出来
るだけ早く所定の濃度に下げるために、大流量の透過流
量が必要とされるが、これらのフィルターの構造は、積
層型やプリーツ型等の高密度なフィルター構造となって
おり、フィルター部分の膜や膜保持材等の間隔が狭く、
たとえガス抜きバルブ3’を開いても、膜面に付着した
気泡は殆どが抜けず、膜面に付着した気泡によって、親
水処理部分の乾燥が起き、透過流量が減少し、所定時間
内に目的とする濾過が達成できない。1例として、硫酸
と過酸化水素水との混合液(混合比4:1)で、液温1
40℃での運転前後のフィルター透過流量(差圧0.2kgf
/cm2) は、運転前が13.6L/minに対し、運転後7.9L/m
in まで低下し、低下率が約42%であることから、運
転前の親水処理部の約42%の膜面積分が乾燥したこと
になる。
すガス抜きバルブ3’を適宜開き、容器内にガスが溜ま
らないようにしている。ところが、これらの用途に使用
されるフィルターは、処理槽40’内の微粒子濃度を出来
るだけ早く所定の濃度に下げるために、大流量の透過流
量が必要とされるが、これらのフィルターの構造は、積
層型やプリーツ型等の高密度なフィルター構造となって
おり、フィルター部分の膜や膜保持材等の間隔が狭く、
たとえガス抜きバルブ3’を開いても、膜面に付着した
気泡は殆どが抜けず、膜面に付着した気泡によって、親
水処理部分の乾燥が起き、透過流量が減少し、所定時間
内に目的とする濾過が達成できない。1例として、硫酸
と過酸化水素水との混合液(混合比4:1)で、液温1
40℃での運転前後のフィルター透過流量(差圧0.2kgf
/cm2) は、運転前が13.6L/minに対し、運転後7.9L/m
in まで低下し、低下率が約42%であることから、運
転前の親水処理部の約42%の膜面積分が乾燥したこと
になる。
【0005】この問題を解決すために、実開昭61-61004
に開示されているように、フィルター組み立て後の親水
処理操作を工夫して、一部を乾燥化し、他の部分を親水
化し、原液側に生じた気泡を乾燥化した部分を利用して
滞留させずに透過させるため、ガス抜きが不要である方
法が提案されている。
に開示されているように、フィルター組み立て後の親水
処理操作を工夫して、一部を乾燥化し、他の部分を親水
化し、原液側に生じた気泡を乾燥化した部分を利用して
滞留させずに透過させるため、ガス抜きが不要である方
法が提案されている。
【0006】ところが、前記のような混合薬品の発泡は
一定量が常時発生するのではなく、一時的に大量に発生
するため、親水化した部分にも気泡が触れることにな
る。その結果、乾燥部が増大し、透過流量が減少して、
所定時間内に目的とする濾過が達成できない。
一定量が常時発生するのではなく、一時的に大量に発生
するため、親水化した部分にも気泡が触れることにな
る。その結果、乾燥部が増大し、透過流量が減少して、
所定時間内に目的とする濾過が達成できない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように薬液を
循環濾過するシステムでは、ガス発生による濾過速度の
低下をフィルター自身や濾過システムに改良を加えて対
応しているが、いずれの方法も膜の乾燥を引き起こすた
め、膜が疎水化し、濾過速度の低下が生じ、実用的な対
応策ではなかった。
循環濾過するシステムでは、ガス発生による濾過速度の
低下をフィルター自身や濾過システムに改良を加えて対
応しているが、いずれの方法も膜の乾燥を引き起こすた
め、膜が疎水化し、濾過速度の低下が生じ、実用的な対
応策ではなかった。
【0008】本発明の目的は、ガスが発生し、しかもガ
ス発生量が変動する薬液の循環濾過であっても濾過速度
の低下がほとんどなく、循環薬液中の微粒子濃度を早く
低減することができる薬液循環濾過装置を提供するもの
である。
ス発生量が変動する薬液の循環濾過であっても濾過速度
の低下がほとんどなく、循環薬液中の微粒子濃度を早く
低減することができる薬液循環濾過装置を提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の薬液循環濾過装
置は、薬液循環ポンプとフィルターを有するガス発生量
が変動する薬液を循環濾過する装置において、循環路中
にガス大量発生時用とガス未発生時を含むガス少量発生
時用の各1個以上の並列に配置されたフィルターと、該
フィルターへの供給路を切り換える自動バルブを備えた
ことを特徴とする構成である。
置は、薬液循環ポンプとフィルターを有するガス発生量
が変動する薬液を循環濾過する装置において、循環路中
にガス大量発生時用とガス未発生時を含むガス少量発生
時用の各1個以上の並列に配置されたフィルターと、該
フィルターへの供給路を切り換える自動バルブを備えた
ことを特徴とする構成である。
【0010】
【作用】ガス発生量が変動する薬液の循環濾過装置にお
いて、循環路中にガス大量発生時用(A系統)とガス未
発生時を含むガス少量発生時用(B系統)の各1個以上
の並列に配置されたフィルターと、該フィルターへの供
給路を切り換える自動バルブを備えているので、ガス大
量発生時には、膜面積中乾燥部の多い即ちガスが透過し
やすいA系統フィルターで処理し、ガス未発生時を含む
ガス少量発生時には、膜面積中乾燥部の少ない即ち大量
の薬液が透過しやすい親水処理部の多いB系統フィルタ
ーで処理することができる。従って、ガス発生量が変動
する薬液の循環濾過であっても濾過速度の低下がほとん
どなく、循環薬液中の微粒子濃度を早く低減することが
できる。
いて、循環路中にガス大量発生時用(A系統)とガス未
発生時を含むガス少量発生時用(B系統)の各1個以上
の並列に配置されたフィルターと、該フィルターへの供
給路を切り換える自動バルブを備えているので、ガス大
量発生時には、膜面積中乾燥部の多い即ちガスが透過し
やすいA系統フィルターで処理し、ガス未発生時を含む
ガス少量発生時には、膜面積中乾燥部の少ない即ち大量
の薬液が透過しやすい親水処理部の多いB系統フィルタ
ーで処理することができる。従って、ガス発生量が変動
する薬液の循環濾過であっても濾過速度の低下がほとん
どなく、循環薬液中の微粒子濃度を早く低減することが
できる。
【0011】また、微粒子の大きさがガス大量発生時に
大きくなるような系では、ガス大量発生時用(A系統)
フィルターの孔径が、ガス未発生時を含むガス少量発生
時用フィルター(B系統)の孔径よりも大きいことが望
ましい。例えば、半導体ウエハーの処理の場合は、半導
体ウエハー投入直前からガスが大量にかつ一定時間発生
し、半導体ウエハー投入時に比較的大きい微粒子が薬液
中に発現する。この時、孔径が大きいA系統フィルター
において、ガス大量発生時に比較的大きい微粒子を捕捉
し、孔径が大きいので親水処理部の面積が相対的に小さ
くても大きい濾過速度が得られる。ガス未発生時を含む
ガス少量発生時は、孔径の小さいB系統フィルターでよ
り小さな微粒子まで除去することができる。従って、ガ
ス発生量が変動する薬液の循環濾過であっても濾過速度
の低下がほとんどなく、循環薬液中の微粒子濃度を早く
低減することができる。
大きくなるような系では、ガス大量発生時用(A系統)
フィルターの孔径が、ガス未発生時を含むガス少量発生
時用フィルター(B系統)の孔径よりも大きいことが望
ましい。例えば、半導体ウエハーの処理の場合は、半導
体ウエハー投入直前からガスが大量にかつ一定時間発生
し、半導体ウエハー投入時に比較的大きい微粒子が薬液
中に発現する。この時、孔径が大きいA系統フィルター
において、ガス大量発生時に比較的大きい微粒子を捕捉
し、孔径が大きいので親水処理部の面積が相対的に小さ
くても大きい濾過速度が得られる。ガス未発生時を含む
ガス少量発生時は、孔径の小さいB系統フィルターでよ
り小さな微粒子まで除去することができる。従って、ガ
ス発生量が変動する薬液の循環濾過であっても濾過速度
の低下がほとんどなく、循環薬液中の微粒子濃度を早く
低減することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1は、本発明の1実施例を示す薬液循環濾過装置
の循環濾過システムフロー図である。槽4内の処理槽40
の薬液は、オーバーフロー槽41へ溢流し、薬液循環ポン
プ5により吸引・加圧され、自動バルブ2Aあるいは2Bを
通り、フィルター1Aあるいは1Bを透過し、再び槽4内の
処理槽40に戻される。ガス抜き自動バルブ3Aあるいは3B
は、通常、数分間に数秒程度の一定間隔で開放される。
なお自動バルブとフィルターは、ガス大量発生時にA系
統を、ガス未発生時を含むガス少量発生時にはB系統を
使用するものとする。
る。図1は、本発明の1実施例を示す薬液循環濾過装置
の循環濾過システムフロー図である。槽4内の処理槽40
の薬液は、オーバーフロー槽41へ溢流し、薬液循環ポン
プ5により吸引・加圧され、自動バルブ2Aあるいは2Bを
通り、フィルター1Aあるいは1Bを透過し、再び槽4内の
処理槽40に戻される。ガス抜き自動バルブ3Aあるいは3B
は、通常、数分間に数秒程度の一定間隔で開放される。
なお自動バルブとフィルターは、ガス大量発生時にA系
統を、ガス未発生時を含むガス少量発生時にはB系統を
使用するものとする。
【0013】半導体ウエハーの処理の場合は、半導体ウ
エハー投入直前から過酸化水素水秤量槽6から過酸化水
素水が投入され、ガスが大量にかつ一定時間発生する。
過酸化水素水投入直前に自動バルブ2Aを開け、次いで自
動バルブ2Bを閉じ、大量にガスを含む薬液は自動バルブ
2Aを通り、A系統のフィルター1Aを透過し、槽4内の処
理槽40へ流入する。過酸化水素水投入後数分間は、ガス
が大量にかつ一定時間発生するため、この系統で循環濾
過を行う。
エハー投入直前から過酸化水素水秤量槽6から過酸化水
素水が投入され、ガスが大量にかつ一定時間発生する。
過酸化水素水投入直前に自動バルブ2Aを開け、次いで自
動バルブ2Bを閉じ、大量にガスを含む薬液は自動バルブ
2Aを通り、A系統のフィルター1Aを透過し、槽4内の処
理槽40へ流入する。過酸化水素水投入後数分間は、ガス
が大量にかつ一定時間発生するため、この系統で循環濾
過を行う。
【0014】過酸化水素水投入後数分間後にガス発生が
収まり、少し遅れて循環路中や処理槽40内のガスが抜け
去るので、自動バルブ2Bを開け、次いで自動バルブ2Aを
閉じて、ガス未発生時を含むガス少量発生時の薬液は自
動バルブ2Bを通り、B系統のフィルター1Bを透過し、槽
4内の処理槽40へ流入する。 ここでB系統のフィルタ
ー1Bは、ガス未発生時を含むガス少量発生時の薬液即ち
ガスを発生しない濃硫酸(約90%)の濾過あるいは常
時少量の過酸化水素水を投入しガスが常時少量発生する
濃硫酸の濾過に使用される。従って、B系統のフィルタ
ー1Bは膜の乾燥がほとんどなく、安定した循環濾過を行
うことができる。そのため、次の半導体ウエハー投入ま
での間、槽4内の薬液は、従来のシステムに比べ大流量
で濾過されるので、循環薬液中の微粒子濃度を早く低減
し、低濃度を維持することができる。
収まり、少し遅れて循環路中や処理槽40内のガスが抜け
去るので、自動バルブ2Bを開け、次いで自動バルブ2Aを
閉じて、ガス未発生時を含むガス少量発生時の薬液は自
動バルブ2Bを通り、B系統のフィルター1Bを透過し、槽
4内の処理槽40へ流入する。 ここでB系統のフィルタ
ー1Bは、ガス未発生時を含むガス少量発生時の薬液即ち
ガスを発生しない濃硫酸(約90%)の濾過あるいは常
時少量の過酸化水素水を投入しガスが常時少量発生する
濃硫酸の濾過に使用される。従って、B系統のフィルタ
ー1Bは膜の乾燥がほとんどなく、安定した循環濾過を行
うことができる。そのため、次の半導体ウエハー投入ま
での間、槽4内の薬液は、従来のシステムに比べ大流量
で濾過されるので、循環薬液中の微粒子濃度を早く低減
し、低濃度を維持することができる。
【0015】具体的には、図1において、フィルター1A
と1Bのいずれにも孔径0.1μm(四フッ化エチレン樹脂
製,膜面積12000cm2)1本をそれぞれ使用し、薬液
循環ポンプ5にエアー圧2kgf/cm2,20L/min のベローズ
式ポンプを、微粒子数がガス大量発生時に多くなるよう
な系で使用して、120℃の硫酸と過酸化水素水との混
合液で評価運転したところ、フィルター透過速度(差圧
0.2kgf/cm2) は、フィルター1Aと1Bのいずれも運転前が
14L/min に対し、ガスが大量に発生する系統で使用し
たフィルター1Aは運転時8.8L/min まで低下したが、ガ
ス未発生時を含むガス少量発生する系統で使用したフィ
ルター1Bは運転後の硫酸流量13.3L/minを維持した。従
来システム即ち図2で示した1系列だけのフィルターで
運転したところ、運転後8.8L/min まで低下した。本発
明のフィルター1Aと1Bのそれぞれの運転時間を換算する
と、従来システムを16%上回ったことになる。なお、
微粒子数が50個/mLに達するまでの時間は、本発明で
は11分間であったが、従来システムでは13分間を要
した。また、従来システムにおいて、本発明と比較する
ために、膜面積を2倍の24000cm2 にして、微粒子
数が50個/mLに達するまでの時間を測定したが、膜面
積12000cm2 の従来システムとほとんど変わらなか
った。この理由は、従来システムであれば、ガス大量発
生時に一定部分の膜が乾燥し、濾過に有効な膜面積が確
保できなくなるためである。
と1Bのいずれにも孔径0.1μm(四フッ化エチレン樹脂
製,膜面積12000cm2)1本をそれぞれ使用し、薬液
循環ポンプ5にエアー圧2kgf/cm2,20L/min のベローズ
式ポンプを、微粒子数がガス大量発生時に多くなるよう
な系で使用して、120℃の硫酸と過酸化水素水との混
合液で評価運転したところ、フィルター透過速度(差圧
0.2kgf/cm2) は、フィルター1Aと1Bのいずれも運転前が
14L/min に対し、ガスが大量に発生する系統で使用し
たフィルター1Aは運転時8.8L/min まで低下したが、ガ
ス未発生時を含むガス少量発生する系統で使用したフィ
ルター1Bは運転後の硫酸流量13.3L/minを維持した。従
来システム即ち図2で示した1系列だけのフィルターで
運転したところ、運転後8.8L/min まで低下した。本発
明のフィルター1Aと1Bのそれぞれの運転時間を換算する
と、従来システムを16%上回ったことになる。なお、
微粒子数が50個/mLに達するまでの時間は、本発明で
は11分間であったが、従来システムでは13分間を要
した。また、従来システムにおいて、本発明と比較する
ために、膜面積を2倍の24000cm2 にして、微粒子
数が50個/mLに達するまでの時間を測定したが、膜面
積12000cm2 の従来システムとほとんど変わらなか
った。この理由は、従来システムであれば、ガス大量発
生時に一定部分の膜が乾燥し、濾過に有効な膜面積が確
保できなくなるためである。
【0016】フィルター1Aの孔径を1.0μm、フィルタ
ー1Bの孔径を0.1μmでいずれも膜面積12000cm2
1本をそれぞれ使用して、上記と同様な運転をして、同
様に換算したところ従来システムを47%上回った。ま
た、微粒子数が50個/mLに達するまでの時間は、本発
明では9分間であったが、従来システムでは13分間を
要した。
ー1Bの孔径を0.1μmでいずれも膜面積12000cm2
1本をそれぞれ使用して、上記と同様な運転をして、同
様に換算したところ従来システムを47%上回った。ま
た、微粒子数が50個/mLに達するまでの時間は、本発
明では9分間であったが、従来システムでは13分間を
要した。
【0017】
【発明の効果】本発明の薬液循環濾過装置は、上述した
通りの構成であり、ガス発生量が変動する薬液の循環濾
過であっても濾過速度の低下がほとんどなく、循環薬液
中の微粒子濃度を早くかつ低濃度まで低減することがで
きる。また、循環薬液中の濾過後の微粒子濃度を従来と
同程度の濃度で運転する時は、従来のシステムに比べ短
時間で循環薬液中の微粒子濃度がその濃度に到達するの
で、半導体ウエハーの処理等の場合は、半導体ウエハー
の投入間隔を短時間で行うことができる。
通りの構成であり、ガス発生量が変動する薬液の循環濾
過であっても濾過速度の低下がほとんどなく、循環薬液
中の微粒子濃度を早くかつ低濃度まで低減することがで
きる。また、循環薬液中の濾過後の微粒子濃度を従来と
同程度の濃度で運転する時は、従来のシステムに比べ短
時間で循環薬液中の微粒子濃度がその濃度に到達するの
で、半導体ウエハーの処理等の場合は、半導体ウエハー
の投入間隔を短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す薬液循環濾過装置の循環
濾過システムフロー図である。
濾過システムフロー図である。
【図2】従来の薬液循環濾過装置の循環濾過システムフ
ロー図である。
ロー図である。
【図3】フィルター1A,1B を示す説明図である。
1A,1B フィルター 2A,2B 自動バルブ 3A,3B ガス抜き自動バルブ 5 薬液循環ポンプ 6 過酸化水素水秤量槽 7 硫酸秤量槽 40 処理槽 41 オーバーフロー槽
Claims (2)
- 【請求項1】 薬液循環ポンプとフィルターを有するガ
ス発生量が変動する薬液を循環濾過する装置において、
循環路中にガス大量発生時用とガス未発生時を含むガス
少量発生時用の各1個以上の並列に配置されたフィルタ
ーと、該フィルターへの供給路を切り換える自動バルブ
を備えた薬液循環濾過装置。 - 【請求項2】 ガス大量発生時用フィルターの孔径が、
ガス未発生時を含むガス少量発生時用フィルターの孔径
よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の薬液循環
濾過装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16374594A JPH0824584A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 薬液循環濾過装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16374594A JPH0824584A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 薬液循環濾過装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0824584A true JPH0824584A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15779883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16374594A Pending JPH0824584A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 薬液循環濾過装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0824584A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017029975A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | ポール・コーポレーションPall Corporation | 被覆されたptfe膜 |
-
1994
- 1994-07-15 JP JP16374594A patent/JPH0824584A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017029975A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | ポール・コーポレーションPall Corporation | 被覆されたptfe膜 |
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