JPH08245646A - 光学活性有機ケイ素化合物の製造法 - Google Patents

光学活性有機ケイ素化合物の製造法

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JPH08245646A
JPH08245646A JP7049687A JP4968795A JPH08245646A JP H08245646 A JPH08245646 A JP H08245646A JP 7049687 A JP7049687 A JP 7049687A JP 4968795 A JP4968795 A JP 4968795A JP H08245646 A JPH08245646 A JP H08245646A
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JP
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compound
group
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organosilicon compound
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JP7049687A
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Tamio Hayashi
民生 林
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(1) で示される環状共役ジエン類を、一般式(2) で示される光学活性3級ホスフィン化合物を配位子とす
る遷移金属錯体の存在下に、シラン類と反応させること
を特徴とする一般式(4) で示される光学活性有機ケイ素化合物の製造法。 【効果】 様々な光学活性化合物の中間体として工業的
に重要な光学活性有機ケイ素化合物を、高い収率かつ高
い光学収率で得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状共役ジエンの不斉
ヒドロシリル化反応を利用した光学活性有機ケイ素化合
物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性有機ケイ素化合物は、そのシリ
ル基を官能基変換することで光学活性アルコールや光学
活性ハライドへ容易に誘導することができることから、
医薬、農薬、および強誘電性液晶材料等の光学活性化合
物の製造における有用な中間体として工業的に重要であ
る。このように利用価値の高い光学活性有機ケイ素化合
物の製造法としては、例えばTetrahedron Asymmetry,
1, 151,(1990)に記載のフェロセニルホスフィンを配位
子とする不斉触媒を用いてジエン類とトリクロロシラン
を反応させる方法や、特開平5−255353号公報に
記載の1,3−ブタジエン類とアリール(フルオロ)シ
ランを反応させる方法など、共役ジエンの不斉ヒドロシ
リル化反応がこれまでに知られている。
【0003】しかしこれら従来の製造法では、シクロオ
レフィン類を導入する目的で原料に環状共役ジエン類を
用いる場合には光学収率が低いため、工業的実施には不
利であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点を解
決するために本発明者らは、環状共役ジエン類から光学
収率よく光学活性有機ケイ素化合物を得る方法を鋭意検
討した結果、環状共役ジエン類とシラン類とを反応させ
る不斉ヒドロシリル化反応において光学活性3級ホスフ
ィン化合物を配位子とする遷移金属錯体を触媒として用
いることで、高い収率、かつ高い光学収率で、目的とす
る光学活性有機ケイ素化合物を得る方法を見いだし、本
発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(1) (式中、nは1、2または3を示す。)で示される環状
共役ジエン類を、一般式(2) (式中、R1 は、水素原子、低級アルキル基または炭素
数5〜7のシクロアルキル基を示す。ここで低級アルキ
ル基は、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルコ
キシアルコキシ基もしくはフェニル基で置換されていて
もよい。R2 はアルキル基、アルコキシ基もしくはハロ
ゲン原子で置換されてもよいフェニール基を示す。)で
示される光学活性3級ホスフィン化合物(以下、ホスフ
ィン化合物とする)を配位子とする遷移金属錯体(以
下、ホスフィン錯体とする)の存在下、一般式(3) (式中、X、Y、Zはそれぞれ独立に、水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、またはハロゲン原子を示す。)
で示されるシラン類と反応させることを特徴とする一般
式(4) (式中、n、X、YおよびZは、前記と同じ意味を表
す。)で示される光学活性有機ケイ素化合物の製造法を
提供するものである。
【0006】一般式(1)で示される環状共役ジエン類
としては、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シク
ロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジエン等を例示
できる。
【0007】一般式(2)で示されるホスフィン化合物
において、R1 の炭素数5〜7のシクロアルキル基とし
ては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げら
れる。また、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級ア
ルコキシアルコキシ基もしくはフェニル基で置換されて
いてもよい低級アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチ
ル基、フルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエ
チル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル
基、メトキシプロピル基、ベンジル基、ジフェニルメチ
ル基、フェニルプロピル基等が挙げられるが、特に炭素
数1〜4のアルキル基、メトキシメチル基、メトキシエ
トキシメチル基が好ましい。R2 のフェニル基の置換基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、フルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチ
ル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子等が挙げられる。
【0008】また、これらのホスフィン化合物には
(+)体と(−)体の光学異性体が存在するが、本発明
はこれら(+)体あるいは(−)体のいずれをも含むも
のであり、(+)体を使用して反応を行った場合の生成
物と、(−)体を使用して反応を行った場合の生成物と
は互いに鏡像異性体の関係になる。したがって、目的と
する有機ケイ素化合物の立体配置に合わせてホスフィン
化合物の(+)体、あるいは(−)体のいずれかを選択
して使用することができる。
【0009】これらのホスフィン化合物は配位子として
遷移金属に配位し、ホスフィン錯体を形成する。このよ
うなホスフィン錯体を形成する遷移金属としてはパラジ
ウム、ロジウム、ルテニウム、白金等が挙げられるが、
この中でも特にパラジウムを用いた場合には高い立体選
択性で不斉ヒドロシリル化反応を行うことができる。
【0010】かかるホスフィン錯体の製造法としては、
例えば日本化学会編「第4版 実験化学講座」、第18
巻、有機金属錯体、1991年、丸善 P.393に記
載の方法でジベンゾニトリルパラジウムジクロリドと一
般式(2)で示されるホスフィン化合物とを反応させる
方法を例示できる。さらには、次の不斉ヒドロシリル化
反応に用いるのと同じ溶媒中でアリルパラジウムクロリ
ド2量体等の遷移金属化合物(以下、単に金属化合物と
する)とホスフィン化合物とを反応させて製造する場合
には、得られたホスフィン錯体を単離することなく溶液
のまま不斉ヒドロシリル化反応に用いることができる。
【0011】さらに、一般式(3)で示されるシラン類
において、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プ
ロピル基等が挙げられ、アルコキシ基としてはメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられ、ハロゲン
原子としては塩素原子、臭素原子等を挙げることができ
る。
【0012】環状共役ジオン類とシラン類の不斉ヒドロ
シリル化反応は、一般に炭化水素、ハロゲン化炭化水
素、エーテル類等の溶媒中に、原料である環状共役ジエ
ン類、その1〜3モル倍量好ましくは1〜1.2モル倍
量のシラン類、環状共役ジエン類の0.00001〜
0.01モル倍量好ましくは0.0001〜0.001
モル倍量の金属化合物および金属化合物の1〜3モル倍
量好ましくは2モル倍量のホスフィン化合物を加えて、
−50℃〜150℃、好ましくは−20℃〜40℃で反
応させることで、目的とする光学活性有機ケイ素化合物
を得ることができる。生成した光学活性有機ケイ素化合
物は、例えば蒸留等の通常の方法によって精製すること
ができる。
【0013】なお、本発明で用いるホスフィン化合物
は、例えば先に本発明者が提案した特願平5−2516
35号明細書に記載されている次の反応経路に従って製
造することができる。 (式中、R3 は低級アルキル基または炭素数5〜7のシ
クロアルキル基を示す。ここで低級アルキル基は、ハロ
ゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルコキシアルコキ
シ基もしくはフェニル基で置換されていてもよい。R2
はアルキル基、アルコキシ基もしくはハロゲン原子で置
換されていてもよいフェニル基を示す。) この方法に従えば、下記の各工程を経て目的とするホス
フィン化合物を得ることができる。
【0014】(工程1)炭化水素、ハロゲン化炭化水
素、エーテル類等を溶媒とし、予め光学分割を行った
3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ビフェナントリル
(5)を芳香族アミンあるいは3級アミン等の塩基の存
在下に無水トリフルオロメタンスルホン酸と反応させ
て、3,3’−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオ
キシ)−4,4’−ビフェナントリル(6)を得る工
程。
【0015】(工程2)得られた化合物(6)をジメチ
ルスルホキシド等の極性溶媒中で、3級アミン等の塩基
およびパラジウム−ホスフィン触媒の存在下にジアリー
ルホスフィンオキシドと反応させることで、3−ジアリ
ールホスフィニル−3’−トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ−4,4’−ビフェナントリル(7)を得る工
程。
【0016】(工程3)このようにして得られた化合物
(7)を水、アルコール類、エーテル類あるいはこれら
の混合溶媒中で、水酸化アルカリ等の塩基を加えて加水
分解反応を行い、反応後酸析して、3−ジアリールホス
フィニル−3’−ヒドロキシ−4,4’−ビフェナント
リル(8)を得る工程。
【0017】(工程4)得られた化合物(8)をアルコ
ール類、エーテル類、ケトン類等の極性溶媒中で炭酸ア
ルカリ等の塩基の存在下にハロゲン化アルキル等のアル
キル化剤を反応させて、3−ジアリールホスフィニル−
3’−アルコキシ−4,4’−ビフェナントリル(9)
を得る工程。
【0018】(工程5)こうして得られた化合物(9)
を炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類等の溶媒
中で3級アミン等の塩基の存在下にトリクロロシラン等
の還元剤と反応させて、ホスフィン化合物(2a)を得
る工程。
【0019】このようなホスフィン化合物製造の各工程
においてはその軸不斉の環境を保持したままで反応が進
行するため、原料として使用する化合物(5)の立体配
置に応じた(+)体あるいは(−)体のホスフィン化合
物を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の製造法により、様々な光学活性
化合物の重要な中間体である光学活性有機ケイ素化合物
を、高収率かつ高い光学収率で得ることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
尚、実施例中の分析は次の分析装置を用いて行った。 旋光計:DIP−370型(日本分光工業株式会社製)1 H−NMRスペクトル:JNM−EX270型(27
0MHz、日本電子株式会社製) 内部標準:テトラメ
チルシラン31 P−NMRスペクトル:JNM−EX270型(10
9MHz、日本電子株式会社製) 内部標準:リン酸
【0022】参考例1 3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ビフェナントリル
のラセミ混合物6.1gをHPLC(カラム:Sumi
chiral OA−2000(株式会社住化分析セン
ター製)、移動相:n−ヘキサン/1,2−ジクロロエ
タン/エタノール=80/15/5(体積比)、紫外線
検出器:波長254nm)により光学分割し、(R)−
(−)−3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ビフェナ
ントリルと(S)−(+)−3,3’−ジヒドロキシ−
4,4’−ビフェナントリルを各2.9g得た。光学純
度はそれぞれ99.9%ee、99.5%eeであっ
た。
【0023】このようにして得られた(R)−(−)−
3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ビフェナントリル
1.91g(4.89mmol)とピリジン1.97m
l(24.4mmol)のジクロロメタン溶液中に、氷
冷下、無水トリフルオロメタンスルホン酸5.50g
(19.5mmol)を滴下した。0℃で1時間撹拌
後、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル50mlで希釈
し、5%塩酸水、飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去
し、粗生成物を得た。 これをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(移動相:ジクロロメタン)で精製し、
(R)−(−)−3,3’−ビス(トリフルオロメタン
スルホニルオキシ)−4,4’−ビフェナントリル3.
15gを収率100%で得た。 融点:162.5〜163.0℃ 旋光度:[α]22 D −18.2(C=0.4,CHCl
3
【0024】得られた(R)−(−)−3,3’−ビス
(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−4,4’−
ビフェナントリル3.15g(4.84mmol)、ジ
フェニルホスフィンオキシド2.93g(14.5mm
ol)、酢酸パラジウム433mg(1.93mmo
l)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン7
96mg(1.93mmol)を窒素雰囲気下、ジイソ
プロピルエチルアミン5.2g(40.1mmol)の
ジメチルスルホキシド35ml溶液中に注加後、150
℃で10時間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下濃
縮し、残査を酢酸エチルで希釈し、希塩酸および飽和重
曹水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して粗生成物を得た。これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢
酸エチル=1/1)で精製し、(R)−(+)−3−ジ
フェニルホスフィニル−3’−トリフルオロメタンスル
ホニルオキシ−4,4’−ビフェナントリル2.41g
を収率70%で得た。 融点:254.0〜255.0℃ 旋光度:[α]20 D +15.0(C=0.82,CHC
3 31 P−NMR(CDCl3 ) δppm:29.6
(s)
【0025】こうして得られた(R)−(+)−3−ジ
フェニルホスフィニル−3’−トリフルオロメタンスル
ホニルオキシ−4,4’−ビフェナントリル985mg
(1.40mmol)をメタノール2.5ml、1,4
−ジオキサン5mlの混合溶媒に溶解し、3N水酸化ナ
トリウム水溶液5mlを加え、室温で9時間撹拌した。
氷冷下、反応液に濃塩酸を加えて酸性(pH1程度)と
した後、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去して粗生成物を得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動
相:酢酸エチル)で精製し、(R)−(−)−3−ジフ
ェニルホスフィニル−3’−ヒドロキシ−4,4’−ビ
フェナントリル794mgを収率99%で得た。 旋光度:[α]20 D −63.4(C=0.55,CH2
Cl2 1 H−NMR(CDCl3 ) δppm:6.26〜
8.07(m,26H)、8.55(brs,1H)31 P−NMR(CDCl3 ) δppm:32.6
(s)
【0026】得られた(R)−(−)−3−ジフェニル
ホスフィニル−3’−ヒドロキシ−4,4’−ビフェナ
ントリル792mg(1.38mmol)、無水炭酸カ
リウム1.79g(13.02mmol)のアセトン3
0ml懸濁液中にヨウ化メチル1.85g(13.02
mmol)を加え、5時間還流させた。冷却後、反応液
をセライト濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して濾液と
合わせ、濾洗液の溶媒を留去して粗生成物を得た。これ
をシリカゲルクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサ
ン/酢酸エチル=1/3(体積比))で精製し、(R)
−(+)−3−ジフェニルホスフィニル−3’−メトキ
シ−4,4’−ビフェナントリル781mgを得た。収
率97%。 融点:218.0〜219.5℃ 旋光度:[α]20 D +85.8(C=0.50,CHC
3 1 H−NMR(CDCl3 ) δppm:3.43
(s,3H)、6.63〜7.90(m,26H)31 P−NMR(CDCl3 ) δppm:29.2
(s)
【0027】こうして得られた(R)−(+)−3−ジ
フェニルホスフィニル−3’−メトキシ−4,4’−ビ
フェナントリル185mg(0.31mmol)とトリ
エチルアミン1.23g(12.1mmol)のトルエ
ン5ml溶液中に、窒素雰囲気下0℃でトリクロロシラ
ン617mg(4.55mmol)を加えた後昇温し、
110℃で10時間加熱撹拌した。室温まで冷却し、反
応液をジエチルエーテルで希釈した後、少量の飽和重曹
水を加えて反応を止めた。これをセライト濾過し、ジエ
チルエーテルで洗浄して濾液と合わせ、濾洗液を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去して粗生成物を得
た。 これをカラムクロマトグラフィー(移動相:n−
ヘキサン/ジクロロメタン=1/1)で精製し、(R)
−(+)−3−ジフェニルホスフィノ−3’−メトキシ
−4,4’−ビフェナントリル161mgを収率91%
で得た。 融点:209.5〜210.0℃ 旋光度:[α]20 D +271.6(C=1.29,CH
Cl3 1 H−NMR(CDCl3 ) δppm:3.07
(s,3H)、6.58〜8.12(m,26H)31 P−NMR(CDCl3 ) δppm:−12.3
(s)
【0028】実施例1 窒素雰囲気下、アリルパラジウムクロリド2量体0.5
2mg(1.4μmol、パラジウムとして2.8μm
ol)、(R)−(+)−3−ジフェニルホスフィノ−
3’−メトキシ−4,4’−ビフェナントリル2.58
mg(4.5μmol)、1,3−シクロペンタジエン
158mg(2.4mmol)の混合物中に、攪拌しな
がら20℃でトリクロロシラン407mg(3.0mm
ol)を加え、そのまま5日間撹拌した。GCおよび1
H−NMRにて1,3−シクロペンタジエンが完全に消
費されたことを確認し、反応混合物を減圧濃縮して、3
−トリクロロシリルシクロペンテン480mgを得た。
【0029】生成物の収率および光学純度は、以下の方
法により立体配置を維持したまま定量的にトリクロロシ
リル基をトリエトキシシリル基に変換し、光学異性体分
離用カラムにてGC分析を行うことによって求めた。得
られた3−トリクロロシリルシクロペンテン480mg
をエタノール0.84ml(14.4mmol)とトリ
エチルアミン1.51ml(10.8mmol)のペン
タン溶液(10ml)に窒素雰囲気下、攪拌しながら、
0℃でゆっくり加え、次いで室温で1.5時間、激しく
攪拌した後、反応液をセライト濾過し、濃縮後、蒸留
(120℃/22mmHg)により精製して、3−トリ
エトキシシリルシクロペンテン531mgを得た。光学
異性体分離用カラムによるGC分析の結果、1,3−シ
クロペンタジエンからの通算収率は96%で、光学純度
は69%eeであった。 旋光度:[α]20 D +51.5(C=1.32,ベンゼ
ン)
【0030】実施例2 1,3−シクロペンタジエンに代えて1,3−シクロヘ
キサジエンを使用する以外は実施例1と同様に反応およ
び後処理を行い、3−トリクロロシリルシクロペンテン
を収率99%以上、光学純度46%eeで得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 7/14 C07F 7/14 7/18 7/18 D // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07M 7:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、nは1、2または3を示す。)で示される環状
    共役ジエン類を、一般式(2) (式中、R1 は、水素原子、低級アルキル基または炭素
    数5〜7のシクロアルキル基を示す。ここで低級アルキ
    ル基は、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルコ
    キシアルコキシ基もしくはフェニル基で置換されていて
    もよい。R2 はアルキル基、アルコキシ基もしくはハロ
    ゲン原子で置換されてもよいフェニール基を示す。)で
    示される光学活性3級ホスフィン化合物を配位子とする
    遷移金属錯体存在下、一般式(3) (式中、X、Y、Zはそれぞれ独立に、水素原子、アル
    キル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、またはハロゲ
    ン原子を示す。)で示されるシラン類と反応させること
    を特徴とする一般式(4) (式中、n、X、YおよびZは、前記と同じ意味を表
    す。)で示される光学活性有機ケイ素化合物の製造法。
  2. 【請求項2】遷移金属としてパラジウムを用いる請求項
    1に記載の光学活性有機ケイ素化合物の製造法。
  3. 【請求項3】シラン類としてトリクロロシランを用いる
    請求項1に記載の光学活性有機ケイ素化合物の製造法。
  4. 【請求項4】環状共役ジエン類が1,3−シクロペンタ
    ジエンである請求項1に記載の光学活性有機ケイ素化合
    物の製造法。
  5. 【請求項5】環状共役ジエン類が1,3−シクロヘキサ
    ジエンである請求項1に記載の光学活性有機ケイ素化合
    物の製造法。
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