JPH08244477A - 車両の燃料流出防止弁 - Google Patents

車両の燃料流出防止弁

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JPH08244477A
JPH08244477A JP4800895A JP4800895A JPH08244477A JP H08244477 A JPH08244477 A JP H08244477A JP 4800895 A JP4800895 A JP 4800895A JP 4800895 A JP4800895 A JP 4800895A JP H08244477 A JPH08244477 A JP H08244477A
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valve
fuel
liquid fuel
float
case
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Takayuki Usui
隆行 臼井
Hachiro Okada
八郎 岡田
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Aisan Industry Co Ltd
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Aisan Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料タンクの液状燃料が、車両の上下動や旋
回時に、燃料流出防止弁を通じてキャニスタに流入する
のを防ぎ、吸着剤が劣化するするのを防止する。 【構成】 燃料タンクの上部気室2に燃料流出防止弁3
1を装着する。この防止弁31はフロート21の上部に
弁21aが形成され、ケース12の上壁に弁座19を有
する開口19aを有し、これらで弁部25を構成する。
弁部25は燃料タンク取付上壁面10より高い位置に設
けられ、その下方に大きな空間Eを備える。液状燃料の
油面O1 が変動してフロート21が上下動し、弁21a
が開閉しても、弁部25に液状燃料が付着しないので、
連通路4からキャニスタへは液状燃料が流れない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の燃料タンク
内の蒸発ガスを大気側に備えたキャニスタへ流出させて
キャニスタの吸着剤に吸着させ、燃料油面上昇時には液
状燃料が大気側に備えたキャニスタへ流出することを防
止する燃料流出防止弁(フューエルカットオフバルブ装
置)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の燃料タンク内に発生す
る燃料蒸発ガスを、活性炭等を収納したキャニスタに導
入吸着させて大気汚染の防止を図る装置として、図5に
示すように、燃料タンク1内における気室部2の上部と
キャニスタ3とを連通路4で連通したものがある(例え
ば実開昭63−7030号公報)。
【0003】このような装置においては、例えば車体の
傾斜或いは転倒等により燃料タンク1内の液状燃料Oの
油面O1 が、燃料タンク1の上壁面に近づくように変動
した場合、その液状燃料が連通路4を通じてキャニスタ
3へ流出し、キャニスタ3の吸着性能を劣化させる虞れ
がある。
【0004】そのため、従来、図5に示すように、燃料
タンク1と連通路4との連通部に、フューエルカットオ
フバルブ装置5を設置し、通常時は燃料タンク1内の蒸
発ガスを連通路4へ排出し、上記のような車体の傾斜、
転倒時等においては連通路4への通路を遮断して液状燃
料Oの流出を阻止するものがある。
【0005】そして、このフューエルカットオフバルブ
装置5の構造として、例えば図6に示すような構造のも
の(実開昭63−7030号公報中の第1図に記載のも
の)がある。
【0006】この図6に示す第1のフューエルカットオ
フバルブ装置(以下第1の従来技術ともいう)の構造と
機能の概略を説明する。1aは燃料タンクの上壁で、そ
の一部が開口され、該開口部にフューエルカットオフバ
ルブ装置5を構成するケース6が設置されている。該ケ
ース6の上壁中央部には弁座を有する開口部6aが形成
され、底壁には燃料の出入穴6bが形成され、更にケー
ス6の周壁上部には燃料蒸発ガスの排出穴6cが形成さ
れている。そして、ケース6内には、上面中央に弁7a
を形成したフロート7が昇降可能に備えられている。8
はフロート7の上動を補助するスプリングである。 4
は上記のようにキャニスタ3に連通した連通路で、その
開口端4aが、上記開口部6aに連通する連通室9に開
口連通している。
【0007】そして、通常時は図6のようにフロート7
が自重により下降している。この状態においては、気室
部2内が大気圧よりも高圧で、連通室9が大気圧とほぼ
同圧であることから、その圧力差により気室部2内に発
生した燃料蒸発ガスが矢印Aで示すように排出穴6cか
らケース6内に流入し、開口部6a、連通室9を通じて
連通路4に排出され、キャニスタ3へ導入される。ま
た、車体の傾斜等により液状燃料の油面O1 が上壁1a
に近づくように変動すると、フロート7がその浮力によ
り図の状態から上動し、その弁7aが開口部6aを遮閉
し、燃料タンク内の液状燃料Oが連通路4、すなわちキ
ャニスタ3へ流出するのを阻止する。
【0008】上記第1のフューエルカットオフバルブ装
置5においては、自動車等の停止中又は安定走行状態で
は、燃料タンク内の液状燃料Oの油面O1 の揺動は微小
であるため、上記図6の矢印Aのように燃料蒸発ガスの
みが連通路4へ排出される。
【0009】しかし、自動車の旋回走行時や波状路面走
行時などにおいては、図7に示すように、燃料タンク内
の液状燃料Oが大きく揺れ動いて波立ち、その液状燃料
Oがケース6に打ち寄せると共にO2 のように飛散し、
その飛散した液状燃料O2 がケース6に形成した排出穴
6cからケース6内に流入する現象が生じる。
【0010】すなわち、油面O1 の変動や温度上昇など
により気室部2内の圧力が大気圧よりもかなり高くなる
と、大気圧とほぼ同圧のケース6内の圧力と、気室部2
側の間に大きな圧力差が生じ、この圧力差により排出穴
6c部に、ケース内方向への気流Bが発生し、この気流
Bに乗って上記飛散した液状燃料O2 がケース6内に流
入する。
【0011】このように、ケース6の上部に開口した排
出穴6cから液状燃料がケース6内に流入すると、その
液状燃料は図8のO3 に示すように、フロート7の上面
に溜ることになる。
【0012】この溜った液状燃料O3 は、そのフロート
7の外周からケース6の内面との隙間に落下して底壁に
形成した液状燃料の出入穴6bから燃料タンク内に戻る
が、この戻り抜ける前に、燃料タンク内の液状燃料の動
きによって、フロート7が閉作動した後に開作動する
と、開口部6aにおいて、ケース6内側が高く連通室9
内側が低い圧力差により連通室9方向への気流Cが急速
に発生し、その気流Cによって上記フロート7上に溜っ
ていた液状燃料O3 が連通室9側へ吸い出される。
【0013】このように吸い出されると、その液状燃料
3 が連通路4を通じてキャニスタ3内に導入され、キ
ャニスタ内の吸着剤の劣化を早める欠点がある。上記第
1の従来構造のように、排出穴6cを、ケース6の縦断
面方向において上部に1個形成したものにおいては、該
排出穴6cでの気体の流通量が少ないことから、開弁状
態において、ケース内の圧力が気室側の圧力に近づくま
での時間が遅く、この差圧が大きい状態のときに、液状
燃料O2 が排出穴6c部に飛散してきた場合、大きな差
圧により液状燃料O2 が排出穴6cから流入しやすくな
る。更に、早期に差圧が低下しないと、ケース6の底部
に形成した燃料の出入穴6bから入った液状燃料が上方
へ押し上げられ、フロート7の上面に溜りやすい。した
がって上記の欠点が生じやすい。
【0014】そこで本願出願人は、上記のようなフロー
トの上面への液状燃料の流入を防止し、上記の欠点を解
消する第2のフューエルカットオフバルブ装置を特願平
5−234757号で提案し、生産してきた。
【0015】次にこの第2のフューエルカットオフバル
ブ装置を図9に基づいて説明する。10は車体に設置さ
れた燃料タンクの上壁を示す。11はフューエルカット
オフバルブ装置で、その筒状のケース12の上端外周に
形成した鍔部13を、燃料タンクの上壁10に形成した
取付穴の周縁上面に係合し、そのケース12が燃料タン
クの気室部2に備えられている。
【0016】上記鍔部13は、ガスケット15及びカバ
ー16で押えられ、該ガスケット15及びカバー16
は、燃料タンクの上壁10に固着され、鍔部13での気
体漏れが防止されている。
【0017】ケース12には上壁12aが一体成形され
ており、該上壁12aと、上記カバー16を上方へ屈曲
させた部分との間に連通室9が形成され、該連通室9
に、前記の連通路4の開口端4aが連通している。該ケ
ースの上壁12aの中央部には、下部に弁座19aを有
する開口部19が形成されている。
【0018】ケース12の底部には底蓋20が嵌着され
ており、該底蓋20に燃料の出入穴20aが形成されて
いる。21はケース12内に昇降可能に備えたフロート
で、その上面中央部には、上記弁座19aに対向する弁
21aが形成されている。該フロート21の外周径はケ
ース12の内周径よりも小径に形成され、これらの間に
隙間Dが形成されている。
【0019】22は底蓋20とフロート21間に介在さ
れたスプリングで、フロート21の上動を補助するもの
である。23は燃料蒸発ガスを排出する上部排出穴で、
燃料タンクの上壁10に近接するようにケース12の上
端部に位置して、ケース12の内外方向に貫通形成され
ている。該上部排出穴23は、ケース12の周方向に複
数個形成されている。
【0020】24は燃料蒸発ガスを排出する下部排出穴
で、フロート21の閉弁状態での浮力点21bの位置よ
りも上位で、かつ下降したフロート21の側面に対向す
る位置において、ケース12の内外方向に貫通形成され
ている。図の実施例においては、弁21aの閉弁状態で
の浮力点21bの位置よりわずか上方に位置して形成さ
れている。また、該下部排出穴24はケース12の周方
向に複数個形成されている。
【0021】更に、下部排出穴24の総開口面積は上部
排出穴23の総開口面積よりも大きく設定されている。
図の実施例においては、下部排出穴24の1個の開口面
積を上部排出穴23の1個の開口面積よりも大きくし
て、下部排出穴24の総開口面積を上部排出穴23の総
開口面積より大きくしている。
【0022】また、ケース12とフロート21との隙間
Dの総流通面積(環状の総流通面積)は、上記下部排出
穴24の総開口面積よりも大きく設定されている。自動
車等の停止中又は安定走行状態で、図9に示すように燃
料タンク内の液状燃料Oの油面O1 がフューエルカット
オフバルブ装置11の下方にある場合には、フロート2
1がその自重により下降状態にあり、弁21aが弁座1
9aより離間して開口部19は開口状態にある。このと
き、連通路4側がほぼ大気圧で、気室部2側が大気圧よ
り高圧であることから、その圧力差により気室部2内の
燃料蒸発ガスは、上部排出穴23及び下部排出穴24か
らケース12内に流入し、開口部19、連通室9を通じ
て連通路4内に排出され、前記のキャニスタ3に導入さ
れてキャニスタ内の吸着剤に吸着される。
【0023】次に上記のようにフロート21の開弁状態
において、自動車の旋回走行や波状路面走行などによ
り、燃料タンク内の液状燃料Oが大きく揺れ動いて波立
ち、その液状燃料がケース12に打ち寄せると共に飛散
した場合について説明する。燃料タンク内の気室部2の
圧力がケース12内の圧力よりも高く、これらに圧力差
があると、両排出穴23,24を通じて気室部2側から
ケース12内へ気体(燃料蒸気)が流入し、ケース12
内の圧力が気室部2の圧力に近づく。このとき、排出穴
23と同一の総開口面積を有する排出穴のみを形成した
前記第1の従来構造のものと比較して、ケース12内の
昇圧が速くなり、差圧は早く低下する。そのため、上部
排出穴23における気室部2側からケース12内へ矢印
Aの如く流入する気体の流量は前記従来のものに比べて
少なくなり、飛散した液状燃料が上部排出穴23から気
流によってケース12内へ吸い込まれることが少なくな
る。その結果、フロート21の上面に溜る液状燃料量も
少なくなる。
【0024】下部排出穴24についても、上記と同様
に、飛散した液状燃料が気流により吸い込まれることは
少ないが、該下部排出穴24が、上部排出穴23に対し
て下方に形成され、かつ開口面積が大きいことにより、
飛散した液状燃料が直接流入しやすい。
【0025】しかし、該下部排出穴24からケース12
内に流入した液状燃料は、フロート21の外壁面に当
り、その外壁面を伝って落下し、底蓋20に形成した燃
料の出入穴20aから燃料タンク内に戻される。このと
き、上記のように差圧が早く低下すること及び下部排出
穴24の位置がフロート21の上面からかなり下方に離
れていることにより、下部排出穴24からケース12内
に流入した液状燃料が、開口部19側へ流れる気流に乗
ってフロート12の上面まで引き上げられることは極め
て少ない。更に、隙間Dの総流通面積を下部排出穴24
の総開口面積よりも大きくしたことにより、上記の液状
燃料の引き上げがより一層防止される。
【0026】このように、フロート21の上面に溜る液
状燃料量が少ないことは、液状燃料の動きによってフロ
ート21が一時的に開口部19aを閉塞した後に開作動
して、開口部19aに圧力差による連通室9方向への気
流が急速に発生しても、液状燃料の連通室9側への流出
量が少なくなり、その結果、連通路4を通じてキャニス
タ3に導入される液状燃料も少なくなる。
【0027】次に下部排出穴24をフロート21の閉弁
状態での浮力点21bの位置よりも上部に位置させたこ
とによる作用について説明する。仮りに下部排出穴24
をフロート21の開弁状態での浮力点21bの位置より
も下部に位置させた場合を考えると、液状燃料の油面O
1 がフロート21の浮力点21bに達する以前に下部排
出穴24が液状燃料中に没入して閉塞されてしまう。そ
のとき、開口部19が開いているため、ケース12内と
気室部2との差圧が大きくなる。この差圧が大きい状態
で液状燃料の油面O1 が波立つと、ケース12とフロー
ト21間の隙間D内において、空気と燃料が混合しなが
ら上昇し、その液状燃料がフロート21の上面に溜るか
開口部19から排出されてしまう。
【0028】これに対し、下部排出穴24をフロート2
1の閉弁状態での浮力点21bの位置よりも上部に位置
させれば、液状燃料の油面O1 が浮力点21bに達して
弁21aが開口部19を閉塞した時点においても下部排
出穴24は液状燃料により閉塞されない。そして液状燃
料の油面O1 が波立ち、液状燃料が下部排出穴24から
流入しても、開口部19が閉塞されているため上記の差
圧はほとんどなく、隙間D内での上昇気流が発生しない
ことにより、液状燃料がフロート21の上面に溜った
り、開口部19から排出されることが少なくなる。
【0029】次に上記排出穴23の燃料蒸発ガス排出作
用以外の作用について説明する。仮りに上部排出穴23
がなく、下部排出穴24のみ形成されている場合を考え
ると、液状燃料がケース12に打ち寄せると同時にフロ
ート21が振動して開口部19aが一時的に開き、液状
燃料が下部排出穴24から流入してその下部排出穴24
より上方の隙間D内に流入し、その後にフロート21が
上動して開口部19aが閉じた場合には、フロート21
の上部空間が密閉されるため、液状燃料の油面が下降し
ても隙間D内の液状燃料は抜けずに残留することにな
る。そのため、その後にフロート21が下降して開口部
19が開口された場合に、連通室9とケース12内との
大きな圧力差によって、上記残留した液状燃料が連通室
9へ吸い出されてしまうことになる。
【0030】これに対し、上部排出穴23が形成されて
いれば、上記の場合においてもフロート21の上部空間
が密閉されず、上記の隙間D内に流入した液状燃料は素
早く下降し、上記のように連通室9へ吸い出されること
はない。
【0031】したがって、燃料蒸発ガスの排出作用を主
に下部排出穴24が司るようにすれば、上部排出穴23
は、上記のような密閉を防止するに十分な小さな開口面
積の穴で良い。そのため、上部排出穴23の総開口面積
を、上記第1のフューエルカットオフバルブ装置5の上
部排出穴6cの総開口面積よりも小さく設定することが
でき、これにより、飛散した液状燃料の流入も一層防止
できる。
【0032】尚、上部排出穴23と下部排出穴24との
開口面積の関係は、下部排出穴24の1個の開口面積を
上部排出穴23の1個の開口面積と同等かそれ以下に
し、下部排出穴24の個数を上部排出穴23の個数より
も多くして、下部排出穴24の総開口面積を上部排出穴
23の総開口面積より大きく設定される場合もある。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】図9で説明した第2の
従来技術においても、車両の上下動または急旋回時に、
上部排出口23や下部排出穴24から液状燃料がケース
12内に侵入してフロート21が液没して開口部19が
閉じたあと、旋回等が終了して再び開弁するとき、フロ
ート21や開口部19の上部空間に残留する液状燃料
が、大気室9よりも高いタンク内圧によって連通路4か
らキャニスタ内に流入し、吸着剤を劣化させるという問
題点が残されていた。
【0034】そこで本発明は、このような問題点を解消
できる車両の燃料流出防止弁を提供することを目的とす
る。
【0035】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の車両の燃料流出防止弁は、車両の燃料タ
ンク(1)の上部気室(2)に設けられ、フロート(2
1)の上昇により閉止する弁部(25)を備え、通常は
タンク(1)内の燃発燃料を吸着剤を収納したキャニス
タに連通する燃料流出防止弁であって、前記弁部(2
5)を燃料タンク(1)の取付上壁面(10)よりも高
い位置に設定し、かつ前記弁部(25)の直下に一定以
上の容積の空間部(E)を設けたことを特徴とするもの
である。
【0036】この発明では、弁部(25)が燃料タンク
(1)の取付上壁面(10)より高い位置にあるので、
車両の上下動や旋回によって弁のケース(12)内に液
状燃料が侵入しても、弁部(25)まで液没することが
ない。また弁部直下に一定以上の容積の空間部(E)を
有するので、この空間部(E)に液状燃料が充満するこ
ともない。
【0037】従って、キャニスタ側へ液状燃料が流入す
ることが防止される。請求項2の発明では、請求項1の
発明において、弁部(25)を構成する弁座(19a)
から垂下してフロート上部の弁(21a)を囲む部材
(28)を設けたことを特徴とするものである。
【0038】この発明では、垂下部材(28)がフロー
ト上部の弁(21a)を囲み、弁部(25)への液状燃
料の侵入をより効果的に防止する。
【0039】
【実施例】図1は本発明の第1実施例で、図9の第2の
従来技術と同一機能を果たす部品は同一符号をつけて、
その説明を省略する。
【0040】この実施例では、フロート21の肩部21
cから弁21aが上方に高く延びて形成され、ケース1
2の上壁12Aも、ケース12の筒状側壁から傘型に上
方に延びて形成され、その頂点に開口19が形成されて
いる。弁21aと弁座19aとで弁部25を構成する
が、この弁部25は燃料タンク取付上壁面10よりも、
一定以上高い位置に定められている。
【0041】上壁12Aとフロート21の肩部21cの
間で形成される空間部Eは全閉状態において、2cc以
上に設定されている。2cc未満の空間部Eの容積で
は、容積が小さすぎて弁部25からの液状燃料の流出は
防止できなかった。
【0042】こうすることで、車両の上下動や旋回時
に、排出穴23、24から侵入する液状燃料が弁部25
に達しないようになっている。また、フロート21の肩
部21cと弁21aの頂部との高低差が大きいので、フ
ロート21の肩部21cに液状燃料が乗ったとしても、
これが弁部25を通じて、連通路4からキャニスタに入
るおそれもない。
【0043】図1の実施例の効果を確認するために、図
2のようにモデル装置によって燃料タンク26を満タン
にして支点27の周りに矢印Bのように揺動させ、図1
の燃料流出防止弁31からメスシリンダ29へ排出され
る液状燃料の量を計測したところ、図3に示すように従
来技術(図9)の35%に洩れ比率を低減できた。
【0044】図4は本発明の第2実施例で図1の第1実
施例に比べ、垂下する部材28を設けた点だけが異な
る。部材28はケース12の上壁12Aの頂部近くか
ら、弁21aを囲むように円筒状に垂下形成されてお
り、この部材28が弁部25への液状燃料の付着を防止
することで、キャニスタへの液状燃料の侵入をより確実
に防止する。
【0045】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、車両の上下動や旋回によって、フロートが上昇して
閉弁したときでも、弁部に付着する液状燃料が殆どない
ため、直後に開弁したときに、キャニスタ側へ液状燃料
が流出しない。そのため、キャニスタの吸着剤の劣化が
防止される。
【0046】また請求項2の発明では、弁部の弁座から
円筒状の垂下部材を設けたので、弁部に付着する液状燃
料をより少なくでき、効果を増大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の縦断面図である。
【図2】燃料流出防止装置の効果をテストするモデル装
置の略図である。
【図3】従来技術と本発明との効果の違いを示す棒グラ
フである。
【図4】本発明の第2実施例の縦断面図である。
【図5】車両の大気汚染防止装置の略図である。
【図6】第1の従来技術の縦断面図である。
【図7】図6の異なる態様の図である。
【図8】図6の更に異なる態様の図である。
【図9】第2の従来技術の縦断面図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 上部気室 10 取付上壁面 19a 弁座 21 フロート 21a 弁 25 弁部 28 部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の燃料タンクの上部気室に設けら
    れ、フロートの上昇により閉止する弁部を備え、通常は
    タンク内の燃発燃料を吸着剤を収納したキャニスタに連
    通する燃料流出防止弁であって、 前記弁部を燃料タンクの取付上壁面よりも高い位置に設
    定し、 かつ前記弁部の直下に一定以上の容積の空間部を設けた
    ことを特徴とする車両燃料流出防止弁。
  2. 【請求項2】 弁部を構成する弁座から垂下してフロー
    ト上部の弁を囲む部材を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の車両の燃料流出防止弁。
JP4800895A 1995-03-08 1995-03-08 車両の燃料流出防止弁 Pending JPH08244477A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014518981A (ja) * 2011-05-24 2014-08-07 イートン コーポレーション 燃料蒸気バルブ用の液体トラップ
JP2015168284A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 株式会社パイオラックス 燃料タンク用弁装置
US9982623B2 (en) 2016-07-12 2018-05-29 Hyundai Motor Company Apparatus and method for preventing overflow of fuel from vehicle fuel tank

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