JPH08244187A - 透明導電性積層体および透明導電性積層体用フィルム - Google Patents

透明導電性積層体および透明導電性積層体用フィルム

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JPH08244187A
JPH08244187A JP7054076A JP5407695A JPH08244187A JP H08244187 A JPH08244187 A JP H08244187A JP 7054076 A JP7054076 A JP 7054076A JP 5407695 A JP5407695 A JP 5407695A JP H08244187 A JPH08244187 A JP H08244187A
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JP
Japan
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transparent conductive
film
polyester
hard coat
fine particles
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JP7054076A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Mikoshiba
均 御子柴
Masayuki Fukuda
雅之 福田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】筆記耐久性に優れた透明導電性積層体を得る。 【構成】ポリエステルフィルムの一方の面上には、プラ
イマー層とハードコート層とをこの順に設ける。ポリエ
ステルフィルムの他方の面上には透明導電膜を設ける。
プライマー層は共重合ポリエステルとポリアルキレンオ
キサイドと微粒子とを主成分とする。共重合ポリエステ
ルはガラス転移点が20〜90℃であり、かつ共重合ポ
リエステルは全ジカルボン酸成分の1〜16モル%をス
ルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が占める。ポリ
アルキレンオキサイドは分子量が600〜2000であ
る。微粒子は平均粒径が20〜80nmである。さらに
ハードコート層は紫外線硬化型樹脂よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明タブレットをはじ
めとする透明導電性積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電性積層体の主要利用分野として
透明タブレットがある。最近種々の機器にマイクロコン
ピューターが利用される様になり、同機器には情報の入
力部であるタブレット(タッチスイッチ、タッチパネ
ル、フラットスイッチとも称される)と出力部であるデ
ィスプレーが搭載されている。タブレットとしては、従
来の机上におくタイプの他に、ディスプレー上に取り付
けられる透明タブレットがある。透明タブレットは、デ
ィスプレーの画面を見ながらタブレット表面を指または
ペン等で押すことにより入力できるため、入力操作が簡
単であり、またディスプレーとタブレットを一体型にで
きるため省スペースにもなり、利用が増えつつある。
【0003】透明タブレットは、少なくとも片面に透明
導電膜が設けられた2枚の透明電極基板が互いの透明導
電膜同士が向かい合う様に配置されてなり、透明電極基
板に外力を加えた部分でのみ透明導電膜同士が接触して
スイッチとして動作するものであり、例えばディスプレ
ー画面上のメニューの選択あるいは図形、手書き文字の
入力等を行なうことができる。
【0004】従来の透明タブレットの構成例を図2に示
す。透明タブレットは、ガラス基板1の上面に透明導電
膜2、ドットスペーサ3を設けてなる下部電極基板、お
よびポリエステルフィルム4の上面にハードコート層
5、下面に透明導電膜6を設けてなる上部電極基板を、
互いの透明導電膜同士が向かい合う様に配置し、周囲で
2枚の電極基板が貼り合わされて構成される。なお、本
図は構成の一部であり、周囲の絶縁層、粘着層、外部へ
の引き出し回路は省略してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】透明タブレットの主要
な利用分野には携帯情報端末があり、携帯情報端末には
通常ペン入力方式のアナログ型透明タブレットが搭載さ
れる。従来のアナログ型透明タブレットでは筆記耐久性
が劣り、ペン入力を繰り返すと上部電極表面に傷が入
り、視認性が悪くなる課題があった。
【0006】本発明はかかる課題を解決して、筆記耐久
性に優れた透明導電性積層体を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の透明導電性積層
体は、ポリエステルフィルムの一方の面上には、プライ
マー層とハードコート層とをこの順に設け、かつポリエ
ステルフィルムの他方の面上には透明導電膜を設けた構
成よりなる透明導電性積層体であって、プライマー層は
共重合ポリエステルとポリアルキレンオキサイドと微粒
子とを主成分としており、共重合ポリエステルはガラス
転移点が20〜90℃であり、かつ共重合ポリエステル
は全ジカルボン酸成分の1〜16モル%をスルホン酸塩
基を有するジカルボン酸成分が占め、ポリアルキレンオ
キサイドは分子量が600〜2000であり、微粒子は
平均粒径が20〜80nmであり、さらにハードコート
層は紫外線硬化型樹脂よりなるものであることを特徴と
している。
【0008】あるいは本発明の透明導電性積層体は、ポ
リエステルフィルムの両側の面上に、プライマー層とハ
ードコート層とをこの順に設け、かつ少なくとも一方の
ハードコート層上には透明導電膜を設けた構成よりなる
透明導電性積層体であって、プライマー層は共重合ポリ
エステルとポリアルキレンオキサイドと微粒子とを主成
分としており、共重合ポリエステルはガラス転移点が2
0〜90℃であり、かつ共重合ポリエステルは全ジカル
ボン酸成分の1〜16モル%をスルホン酸塩基を有する
ジカルボン酸成分が占め、ポリアルキレンオキサイドは
分子量が600〜2000であり、微粒子は平均粒径が
20〜80nmであり、さらにハードコート層は紫外線
硬化型樹脂よりなるものであることを特徴としている。
【0009】またあるいは本発明の透明導電性積層体用
フィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に
プライマー層が形成されたものであって、プライマー層
は共重合ポリエステルとポリアルキレンオキサイドと微
粒子とを主成分としており、共重合ポリエステルはガラ
ス転移点が20〜90℃であり、かつ共重合ポリエステ
ルは全ジカルボン酸成分の1〜16モル%をスルホン酸
塩基を有するジカルボン酸成分が占め、ポリアルキレン
オキサイドは分子量が600〜2000であり、微粒子
は平均粒径が20〜80nmであることを特徴としてい
る。
【0010】ここで本発明のポリエステルフィルムを構
成するポリエステルとして、テレフタル酸、イソフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4、4’−ジフ
ェニルジカルボン酸等のジカルボン酸成分と、エチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール等の
グリコール成分から構成されるポリエステルが好まし
く、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート等が好ましい。
また、上記成分等の共重合ポリエステルであっても良
い。
【0011】上記ポリエステルの固有粘度(オルソクロ
ロフェノール溶媒中、35℃で測定)は0.4〜0.9
dl/gであることが好ましい。
【0012】必要に応じて、ポリエステルフィルムの巻
取性、搬送性を改善するために、有機または無機の微粒
子を添加し得る。かかる微粒子としては、炭酸カルシウ
ム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸
化ケイ素、酸化亜鉛等の無機系微粒子、架橋アクリル系
樹脂、架橋ポリスチレン系樹脂、メラミン樹脂等の有機
系微粒子、シリコーン樹脂微粒子が挙げられる。また微
粒子以外にも、着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑
剤、触媒、ポリエステル以外の樹脂等も透明性を損なわ
ない範囲で、任意に添加し得る。
【0013】本発明のプライマー層を構成する共重合ポ
リエステルは、分子内の全ジカルボン酸成分に対して、
スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が1〜16モ
ル%のポリエステルである。かかるポリエステルは、テ
レフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4’−ジフェ
ニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、5−スル
ホイソフタル酸、トリメリット酸、ジメチロールプロピ
オン酸等のカルボン酸成分および5−Naスルホイソフ
タル酸、5−Kスルホイソフタル酸、5−Kスルホテレ
フタル酸等スルホン酸塩基を含むカルボン酸成分と、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,6−シクロヘキサンジメタノー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ビスフェノ
ールAアルキレンオキサイド付加物等のヒドロキシ化合
物成分とから構成されるポリエステルであって、水溶
液、水分散液または乳化液として使用される。
【0014】上記の共重合ポリエステルには、親水性を
付与するために、分子内の全ジカルボン酸成分に対し
て、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が1〜1
6モル%、好ましくは1.5〜14モル%のものを用い
る。スルホン酸塩基が1モル%未満では水分散性が不足
し、16モル%を越えると耐湿性が低下する。
【0015】また、共重合ポリエステルのガラス転移点
は20〜90℃である。ガラス転移点が20℃未満では
ブロッキングが発生しやすく、90℃を越えると透明性
や密着性が低下する。 本発明のプライマー層を構成す
るポリアルキレンオキサイドとして、ポリエチレンオキ
サイド、ポリプロピレンオキサイドを挙げることができ
る。ポリアルキレンオキサイドの分子量は600〜20
00のものが好ましい。分子量が600未満ではブロッ
キングが発生しやすく、また2000を越える密着性が
低下する。
【0016】本発明のプライマー層を構成する微粒子
は、平均粒径が20〜80nmのものが好ましい。かか
る微粒子として、架橋アクリル系樹脂、架橋ポリスチレ
ン系樹脂、メラミン樹脂等で例示される有機系微粒子;
酸化ケイ素、酸化チタン、タルク、カオリン、酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等で例示される無
機系微粒子、シリコーン樹脂微粒子を用いることができ
る。該微粒子の直径が20nm未満ではブロッキングが
発生しやすく、また80nm越えると透明性が低下す
る。
【0017】これらの共重合ポリエステル、ポリアルキ
レンオキサイド、微粒子の重量比は、これらの合計量を
基準として、共重合ポリエステルが50〜80重量%、
ポリアルキレンオキサイドが10〜30重量%、微粒子
が3〜25重量%であることが好ましい。
【0018】共重合ポリエステルが50重量%未満で
は、密着性が不十分であり、また80重量%を越えると
滑り性が低下する。ポリアルキレンオキサイドが10重
量%未満では密着性が低下し、また30重量%を越える
とブロッキングが発生しやすい。微粒子がが3重量%未
満では滑り性が不十分であり、また25重量%を越える
と透明性が低下する。
【0019】本発明のプライマー層は、上記成分の他に
本発明の効果を妨げない範囲で、メラミン樹脂等の他の
樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、滑り性付与剤および紫
外線吸収剤等を含むことができる。本発明のプライマー
層の厚みは、0.02〜1μmであることが好ましい。
【0020】ポリエステルフィルム上にプライマー層を
設けるには、通常共重合ポリエステルおよびポリアルキ
レンオキサイドが溶解あるいは分散し、かつ微粒子が分
散した水性塗工液をポリエステルフィルムの少なくとも
片面に塗工した後乾燥することにより行なうことができ
る。かかる方法で形成されたプライマー層は均一な表面
を有し、斑がない。しかもハードコート層との密着性に
優れている。
【0021】プライマー層塗工前のポリエステルフィル
ムは未配向フィルム、一軸配向フィルム、二軸配向フィ
ルムいずれでも良いが、一軸配向フィルムに塗工し、乾
燥後あるいは乾燥しつつ更に延伸、熱処理して二軸配向
フィルムとする方法が好ましい。塗工法にはロールコー
ト法、グラビアコート法、スプレーコート法、エアーナ
イフコート法、カーテンコート法等それ自体公知の任意
の方法を用いることができる。
【0022】次にプライマー層上に紫外線硬化型樹脂よ
りなるハードコート層を設ける。本発明に用いられる紫
外線硬化型樹脂として、トリメチロールプロパントリア
クリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタ(ヘキサ)アクリレート等のポリオールア
クリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアク
リレート、グリセリントリグリシジルエーテルトリアク
リレート、トリス(グリシジルエーテルエチル)イソシ
アヌレートトリアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラグリシジルエーテルテトラアクリレート、フェノー
ルノボラックポリグリシジルエーテルポリアクリレート
等のエポキシアクリレート等の多官能アクリレート系樹
脂を挙げることができる。これに必須成分としての光重
合開始剤、およびその他必要に応じて重合禁止剤、レベ
リング剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤、熱可塑性樹
脂、可塑剤等の改質剤、染料、顔料、溶剤等を添加した
ものを用いる。本発明のハードコート層の厚みは、1〜
5μmが好ましい。
【0023】本発明のプライマー層およびハードコート
層はポリエステルフィルムの両面に設けることができ
る。かかる構成により、加工時の耐擦傷性が向上する。
【0024】本発明のハードコート層はシリカ等の微粒
子を含むことができる。ハードコート層中に微粒子を含
むことによりハードコート面が適度に粗面化される。該
ハードコート面が透明タブレットの外側になる様な構成
の場合には、防眩性が付与される。また、透明導電膜の
下面に来る様な構成の場合には透明導電膜面が粗面化さ
れるため、透明導電膜面の反射光が散乱され、透明タブ
レットの上下電極基板間で発生する干渉縞を解消するこ
とができる。
【0025】本発明の透明導電膜としては、酸化錫を2
〜20重量%含むITO膜やアンチモンやフッ素をドー
プした酸化錫膜がある。
【0026】透明導電膜の形成方法としては、スパッタ
リング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等のP
VD法、あるいは塗工法、印刷法、CVD法があるが、
PVD法またはCVD法が好ましい。PVD法またはC
VD法の場合透明導電膜の厚さは、5〜50nmが好ま
しい。
【0027】
【実施例1】図1は本発明の一実施例を示す透明タブレ
ットである。図中の1はガラス基板、2と6は透明導電
膜、3はドットスペーサ、4はポリエステルフィルム、
5はハードコート層、7はプライマー層を示す。そして
ガラス基板1と透明導電膜2とドットスペーサ3とによ
って下部電極基板が構成され、透明導電膜6とポリエス
テルフィルム4とプライマー層7とハードコート層5と
によって上部電極基板が構成されている。
【0028】こうした透明タブレットを作製するため
に、まずは固有粘度が0.64dl/g(オルソクロロ
フェノール溶媒中、35℃で測定)のポリエチレンテレ
フタレートの未延伸フィルムを縦方向に3.5倍延伸し
た後、テレフタル酸[60モル%](以下[ ]内の数
値はモル%を示す)・イソフタル酸[37]・5−Na
スルホイソフタル酸[3]とエチレングリコール[4
0]・ネオペンチレングリコール[40]・ビスフェノ
ールAエチレンオキサイド付加物[20]よりなる共重
合ポリエステル(以下単に「E」と称す)(Tg=30
℃)を70重量%、分子量が1000のポリエチレンオ
キサイド(以下単に「P」と称す)を10重量%、粒径
40nmの架橋アクリル樹脂フィラーを10重量%およ
びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを10重
量%の割合で含む、濃度4重量%の水溶液(塗工液)を
上記フィルム4の片面に、プライマー層7としてロール
コーターで塗工した。乾燥しつつ横方向に4倍延伸し、
230℃で熱固定して175μmのフィルムを得た。こ
うして得られたプライマー層7の厚さは、0.04μm
であった。
【0029】次に該プライマー層7上に、シリカ微粒子
を混合した紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂塗料
を用いて、厚さ3μmのハードコート層5を形成した。
【0030】一方、上記ポリエステルフィルム4のプラ
イマー層7を形成した面と反対側に、スパッタリング法
により、先ずインジウム錫低級酸化物膜を形成後、15
0℃で15時間熱処理し、厚さ18nmの結晶質のIT
O膜(SnO2 濃度5重量%)を透明導電膜6として形
成することにより透明導電性積層体を作製した。
【0031】これとは別に、厚さ1.1mmのガラス板
の両面にSiO2 ディップコートを行なった後、スパッ
タリング法により、厚さ18nmのITO膜を透明導電
膜2として形成した。次に、ITO膜上に高さ7μm、
直径70μm、ピッチ1.5mmのドットスペーサ3を
形成した。
【0032】本発明の透明導電性積層体、上記透明導電
性ガラスを、それぞれ上部電極基板、下部電極基板とし
て用い、図1に示した透明タブレットを作製した。な
お、本図は構成の一部であり、周囲の絶縁層、粘着層、
外部への引き出し回路は省略してある。
【0033】そして次の方法で、透明タブレットの筆記
耐久性試験を行った。まず先端が0.8Rのポリアセタ
ール製のペンを用いて、透明タブレット上部電極のハー
ドコート面の中央20mm角の範囲に、カタカナ文字を
50音順に筆記する。荷重は、250g。3万文字毎に
ペン交換とハードコート面の状態を観察する。ハードコ
ート面に傷、剥離が発生するまでの筆記回数を筆記耐久
性とする。その結果を表1に示す。
【0034】
【実施例2〜4】実施例1とはプライマー層を構成する
共重合ポリエステルとポリエチレンオキサイドとの組み
合わせを変えた。すなわち共重合ポリエステルEとポリ
エチレンオキサイドPとの組み合わせの代わりに、下記
の共重合ポリエステルFとG、および分子量1800の
ポリエチレンオキサイドQとを加えた組み合わせのもの
を用いた。ただし製造条件は実施例1にそろえた。なお
プライマー層の厚さは0.03μmとした。
【0035】[ポリエステルF] 2,6−ナフタレン
ジカルボン酸[20]・イソフタル酸[76]・5−K
スルホテレフタル酸[4]とエチレングリコール[5
0]・ネオペンチレングリコール[50]よりなる共重
合ポリエステル(Tg=42℃)。
【0036】[ポリエステルG]テレフタル酸[70]
・イソフタル酸[27]・5−Naスルホイソフタル酸
[3]とエチレングリコール[60]・ネオペンチレン
グリコール[4]・ビスフェノールAエチレンオキサイ
ド付加物[36]よりなる共重合ポリエステル(Tg=
65℃)。
【0037】その上でプライマー層上に、実施例1と同
様な方法で、厚さ3μmのハードコート層を形成した。
【0038】一方、上記ポリエステルフィルムのプライ
マー層を形成した面と反対側に、実施例1と同様な方法
で、厚さ18nmの結晶質のITO膜(SnO2 濃度5
重量%)を形成することにより透明導電性積層体を作製
した。
【0039】こうして得られた透明導電性積層体および
実施例1と同じ条件で作製した透明導電性ガラスを用い
て、図1に示した透明タブレットを作製した。なお、本
図は構成の一部であり、周囲の絶縁層、粘着層、外部へ
の引き出し回路は省略してある。そして実施例1と同様
な方法で筆記耐久性試験を行なった。結果を表1に示
す。
【0040】
【比較例1】表面にプライマー層がないポリエチレンテ
レフタレートフィルムを用いた以外は、実施例1と同様
な方法で透明導電性積層体を作製した。上記透明導電性
積層体および実施例1の透明導電性ガラスを用いて、図
2に示した透明タブレットを作製した。なお、本図は構
成の一部であり、周囲の絶縁層、粘着層、外部への引き
出し回路は省略してある。そして実施例1と同様な方法
で筆記耐久性試験を行なった。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の透明導電性積層体は、ハードコ
ート層とポリエステルフィルムとの密着性に優れ、透明
タブレットの上部電極基板として用いたとき、筆記耐久
性が極めて良好な透明タブレットが得られ、実用上の意
義は大きい。
【0043】なお、本発明の透明導電性積層体は、透明
タブレット用の他に、電磁シールド、帯電防止、各種デ
ィスプレーの保護フィルム、エレクトロルミネッセンス
パネル、太陽電池等の透明電極基板として利用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の透明タブレット
【図2】従来および比較例の透明タブレット
【符号の説明】
1 ガラス基板 2、6 透明導電膜 3 ドットスペーサ 4 ポリエステル 5 ハードコート層 7 プライマー層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの一方の面上に
    は、プライマー層とハードコート層とをこの順に設け、
    かつポリエステルフィルムの他方の面上には透明導電膜
    を設けた構成よりなる透明導電性積層体であって、プラ
    イマー層は共重合ポリエステルとポリアルキレンオキサ
    イドと微粒子とを主成分としており、共重合ポリエステ
    ルはガラス転移点が20〜90℃であり、かつ共重合ポ
    リエステルは全ジカルボン酸成分の1〜16モル%をス
    ルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が占め、ポリア
    ルキレンオキサイドは分子量が600〜2000であ
    り、微粒子は平均粒径が20〜80nmであり、さらに
    ハードコート層は紫外線硬化型樹脂よりなるものである
    ことを特徴とする透明導電性積層体。
  2. 【請求項2】 ポリエステルフィルムの両側の面上に、
    プライマー層とハードコート層とをこの順に設け、かつ
    少なくとも一方のハードコート層上には透明導電膜を設
    けた構成よりなる透明導電性積層体であって、プライマ
    ー層は共重合ポリエステルとポリアルキレンオキサイド
    と微粒子とを主成分としており、共重合ポリエステルは
    ガラス転移点が20〜90℃であり、かつ共重合ポリエ
    ステルは全ジカルボン酸成分の1〜16モル%をスルホ
    ン酸塩基を有するジカルボン酸成分が占め、ポリアルキ
    レンオキサイドは分子量が600〜2000であり、微
    粒子は平均粒径が20〜80nmであり、さらにハード
    コート層は紫外線硬化型樹脂よりなるものであることを
    特徴とする透明導電性積層体。
  3. 【請求項3】 ハードコート層がシリカ微粒子を含むこ
    とを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の透明導
    電性積層体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の透明導
    電性積層体に用いる透明導電性積層体用フイルムとし
    て、ポリエステルフィルムの少なくとも片面にプライマ
    ー層が形成されたものであって、プライマー層は共重合
    ポリエステルとポリアルキレンオキサイドと微粒子とを
    主成分としており、共重合ポリエステルはガラス転移点
    が20〜90℃であり、かつ共重合ポリエステルは全ジ
    カルボン酸成分の1〜16モル%をスルホン酸塩基を有
    するジカルボン酸成分が占め、ポリアルキレンオキサイ
    ドは分子量が600〜2000であり、微粒子は平均粒
    径が20〜80nmであることを特徴とする透明導電性
    積層体用フイルム。
JP7054076A 1995-03-14 1995-03-14 透明導電性積層体および透明導電性積層体用フィルム Pending JPH08244187A (ja)

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