JPH08243879A - 主軸オリエント制御装置 - Google Patents

主軸オリエント制御装置

Info

Publication number
JPH08243879A
JPH08243879A JP4453695A JP4453695A JPH08243879A JP H08243879 A JPH08243879 A JP H08243879A JP 4453695 A JP4453695 A JP 4453695A JP 4453695 A JP4453695 A JP 4453695A JP H08243879 A JPH08243879 A JP H08243879A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spindle
orientation
stop point
target stop
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4453695A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Hayashida
隆洋 林田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP4453695A priority Critical patent/JPH08243879A/ja
Publication of JPH08243879A publication Critical patent/JPH08243879A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Stopping Of Electric Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 主軸オリエント制御装置において、主軸の予
め決められた停止位置を目標停止点に位置決め停止する
に要する時間を短縮させること。 【構成】 電動機1と伝達機構4を介して連結された主
軸3のオリエントモード時は、それとは別のモード時よ
り大きなトルク制限値に位置決め制御回路500のトル
ク値を切り換えるトルク制限値切換回路100を備え、
オリエントモード時はそれとは別のモード時より大きな
減速度で主軸を減速すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工作機械の主軸の予
め決められた停止位置を目標停止点に位置決め停止させ
る主軸オリエント制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は従来の主軸オリエント制御装置
を示す制御ブロック図であり、図13において、1は電
動機(以下、モータと称す)、2はモータ1の速度を検
出する速度検出器、3はモータ1によって駆動される主
軸、4はモータ1と主軸3の間に介在するギアまたはベ
ルト等の伝達機構、5は主軸3の位置を検出する位置検
出器(以下、エンコーダと称す)、6は速度検出器2の
出力を受けてモータ1の速度フィードバック値ωrを演
算する速度演算回路、7はエンコーダ5の出力を受けて
主軸3の位置フィードバック値θrを演算する位置演算
回路、8は外部よりモータ1の速度基準である速度指令
値ωr*を与える外部速度指令回路、9は速度指令値ω
r*と速度フィードバック値ωrとの偏差からモータ1
へのトルク指令値Tr*を演算するトルク指令演算回
路、10は三相交流電源、11は三相交流電源10から
電力の供給を受け、トルク指令演算回路9からのトルク
指令値Tr*に見合った電流をモータ1に出力する電力
変換回路、12は主軸3の予め決められた停止位置を目
標停止点Rに位置決め停止させるためのオリエント起動
信号16と該目標停止点Rを与える外部位置入出力回
路、13はオリエント起動信号16、目標停止点R、速
度フィードバック値ωr、位置フィードバック値θrを
入力して、オリエント時の速度指令値ωr*および目標
停止点Rに到達したことを示すオリエント完了信号17
を出力するオリエント動作制御回路、14は速度指令値
ωr*として外部速度指令回路8の出力とオリエント動
作制御回路13の出力のどちらを使用するかを選択する
速度指令切換スイッチである。
【0003】次に、上記構成において、エンコーダ5の
出力信号の処理原理を図14の位置検出処理図に従って
説明する。図14において、5aはエンコーダ5の回転
に応じて発生し、例えばエンコーダ1回転に1024パ
ルスを発生するA相信号、5bはA相信号5bに対して
90°の位相差でA相と同数のパルスを発生するB相信
号、5cはエンコーダ5の決まった位置にて1回転に1
パルスのみ発生する主軸基準位置信号としてのZ相信
号、5dはモータ正転時にA相とB相のパルスを4逓倍
して得られる正転パルスPLS、5eはモータ逆転時に
A相とB相のパルスを4逓倍して得られる逆転パルスM
NS(図示例は正転時の場合であるので出力されていな
い)、5fはアップダウンカウンタの出力であり、この
カウンタはZ相信号が入力されるとリセットされる。従
って、Z相信号が1度でも入力されると、5fのカウン
タ値を読み込むことでZ相信号を基準とした絶対位置を
知ることができる。
【0004】上記図14にて示した処理原理に基づき、
主軸3の位置フィードバック値である現在の位置θrを
演算する位置演算回路7の処理を図15の位置演算回路
構成図に従って説明する。図15において、7aはエン
コーダ5の出力であるA相信号、B相信号を入力して、
モータ正転時には4逓倍の正転パルスPLSを、モータ
逆転時には4逓倍の逆転パルスMNSを出力する4逓倍
回路、7bは正転パルスPLSまたは逆転パルスMNS
をカウントし、エンコーダ5のZ相信号が入力されると
リセットされるアップダウンカウンタ、7cはアップダ
ウンカウンタ7bのカウント値を読み込み主軸3の現在
の位置フィードバック値θrを演算する位置演算器であ
り、これらにより位置演算回路7が構成されている。
【0005】次に、図16に示す動作波形図について、
従来の構成におけるオリエント動作を説明する。
【0006】図16において、15はモータの速度波
形、16はオリエント起動信号、17はオリエント完了
信号、18はエンコーダ5のZ相信号、19はオリエン
ト回転動作軌跡であり、図16(a)はモータ回転中に
オリエント起動信号16がONされた場合の動作波形
図、図16(b)はモータ停止中にオリエント起動信号
16がONされた場合の動作波形図、図16(C)はオ
リエント回転動作軌跡図である。
【0007】オリエント時の目標停止点Rに停止すべき
主軸の停止位置は主軸端1周のどの角度でも可能である
が、以後、理解しやすくするために、一例として主軸の
停止位置をエンコーダ5のZ相信号の発生位置に設定し
た場合について説明する。
【0008】まず、図16(a)の場合の動作を図17
のフローチャートについて説明する。時刻t1にオリエ
ント起動信号16がONすると(ST51)、図13に
示す速度指令切換スイッチ14がa側からb側へ切り換
えられ(ST52)、速度ループ制御のままでモータ1
の速度を速度波形15に沿って第1目標速度ωr1まで
減速する(ST53〜ST55)。時刻t2にてモータ
1の速度が第1目標速度ωr1に到達したことを確認し
た後(ST54)、時刻t3にてエンコーダ5のZ相信
号18が入力されたことが確認されると(ST59)、
この時点よりエンコーダ5の回転に応じて発生したA相
信号、B相信号のパルスカウントを開始し、主軸3の位
置チェックを開始する。
【0009】次に、時刻t4にてオリエント回転動作軌
跡19に示すP点に到達すると(ST60)、モータ速
度指令を第2目標速度ωr2に切り換え(ST56)、
速度制御処理(ST57)を続ける。同様に主軸3の位
置チェックを続け、時刻t5にて主軸の停止位置がオリ
エント回転動作軌跡19に示すQ点に到達すると(ST
58)、目標停止点Rと現在の位置フィードバック値θ
rの差を位置偏差として位置制御処理を行う。そして、
時刻t6にて現在の位置フィードバック値θrがインポ
ジション範囲、即ちオリエント回転動作軌跡19に示す
R点±△θ0の範囲内に達すると、オリエント完了信号
(インポジション信号とも言う)17をONする。
【0010】尚、このインポジション範囲の判定基準と
なるインポジション幅△θ0はパラメータ等により予め
設定しておくことになる。ここで、時刻t5以前が速度
ループ制御を行い、t5以後で位置ループ制御を行うこ
とになる。またオリエント回転動作軌跡19からも分る
ように、時刻t3以後、主軸3の1回転にてオリエント
停止することになる。上記オリエントシーケンスをオリ
エント動作制御回路13がコントロールする。
【0011】次に、図16(b)の場合の動作を説明す
る。時刻t1にオリエント起動信号がONすると、図1
3に示す速度指令切換スイッチ14がa側からb側へ切
り換えられ、速度ループ制御のままでモータ1を速度波
形15に示すように第1目標速度ωr1まで加速する。
時刻t2以後の動作は図16(a)の場合と同一である
ので重複説明を省略する。
【0012】次に、ST58にて、主軸3の現在位置が
Q点を通過したことを確認した場合、ST61にて位置
偏差値をもとに速度指令ωr*を演算する。即ち、現在
位置を位置フィードバック値θrとすると、位置偏差値
△θr=θr−Rで表され、これに位置ループゲインK
Pを乗算した結果を速度指令ωr*とする。次に、ST
62にて位置偏差△θrの絶対値がインポジション幅△
θ0内であるか判定し、△θ0外である場合は、ST6
3にてオリエント完了信号をOFFし、△θ0内である
場合は、ST64にてオリエント完了信号17をONす
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の主
軸オリエント制御装置においては、主軸3は必ず第1目
標速度ωr1および第2目標速度ωr2を経て停止し、
しかも第1目標速度ωr1に到達後の最初のエンコーダ
Z相信号入力後に位置のカウントを開始するため、オリ
エント動作ではない通常の減速動作に比べて、オリエン
ト起動からオリエント完了までの所要時間(以下、オリ
エント時間と称す)が長い。即ち、通常の減速動作と比
較して余分に停止時間がかかり、工作機械等の主軸3の
サイクルタイムが長くなるという問題点があった。
【0014】この発明は上記のような従来の問題点を解
消することを課題になされたもので、主軸を目標停止点
に位置決めさせるオリエント動作を行う場合、オリエン
ト起動信号がONされてからオリエント完了信号がON
するまでの所要時間(=オリエント時間)を短縮するオ
リエント制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る主軸オリエント制御装置は、オリエントモードの起動
時には、トルク制限値を他のモードより大きく設定する
トルク制限値切換回路を具備したものである。
【0016】請求項2記載の発明に係る主軸オリエント
制御装置は、正規のインポジション幅よりも大きいダミ
ーのインポジション幅を設けるダミーインポジション回
路を具備したものである。
【0017】請求項3記載の発明に係る主軸オリエント
制御装置は、オリエント起動信号が印加された後の最初
の主軸基準位置信号によって、オリエント動作を開始す
る位置を補正する位置補正回路を具備したものである。
【0018】請求項4記載の発明に係る主軸オリエント
制御装置は、正規の目標停止点よりも遠くにダミーの目
標停止点を設けるダミー目標停止点回路を具備したもの
である。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明においては、オリエントモ
ード時には、トルク制限値を別のモード時より大きく設
定するようにしたことにより、オリエントモード時には
別のモード時より大きな減速度で主軸を減速し、オリエ
ント時間を短縮することができる。
【0020】請求項2記載の発明においては、正規のイ
ンポジション幅よりも大きいダミーのインポジション幅
を設けたことにより、主軸の停止位置がダミーのインポ
ジション幅内に入ると、オリエント完了信号を出力し、
オリエント時間を短縮することができる。
【0021】請求項3記載の発明においては、オリエン
ト起動信号が印加された後の最初の主軸基準位置信号を
検出し、この主軸基準位置信号によってオリエント動作
を開始することにより、オリエント動作の開始位置を補
正し、オリエント時間を短縮することができる。
【0022】請求項4記載の発明においては、正規の目
標停止点よりも遠くにダミーの目標停止点を設けたこと
により、主軸の停止位置が正規の目標停止点に達する
と、主軸の速度指令を零にして該主軸を急速減速し、オ
リエント時間を短縮することができる。
【0023】
【実施例】
実施例1 図1はこの発明の実施例1を示す制御ブロック図であ
り、図1において、1はモータ、2は速度検出器、3は
主軸、4は伝達機構、5は位置検出器、6は速度演算回
路、7は位置演算回路、8は外部速度指令回路、9はト
ルク指令演算回路、10は三相交流電源、11は電力変
換回路、12は外部位置入出力回路、13はオリエント
動作制御回路、14は速度指令切換スイッチであり、こ
れ等は前記図13に示す従来装置と同じであるから、同
一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0024】図1中、100はオリエント起動信号16
がONであるかどうかを判別してトルク指令演算回路9
内部のトルク制限値を切り換えるトルク制限値切換回
路、500は上記の速度演算回路6、位置演算回路7、
トルク指令演算回路9、電力変換回路11、オリエント
動作制御回路13、速度指令切換スイッチ14等を構成
要素とする位置決め制御装置である。
【0025】次に、図2に示す動作波形図に基づいて、
実施例1の動作原理を説明する。図2(a)は従来装置
の動作波形図、図2(b)は実施例1の動作を波形図を
示すもので、101はトルク制限値、102はトルク指
令値、103は正転起動信号である。
【0026】図2(a)において、トルク制限値101
は常時定格トルクの120%に固定されている。まず、
時刻t11にて正転起動信号103がONされると、モ
ータ1は加速して時刻t12にて目標速度に到達する。
この時刻t11から時刻t12までの期間は、トルク指
令値102はトルク制限値である120%となり、目標
速度に到達した時刻t12から時刻t13の期間でほぼ
0%にもどる。
【0027】次に、時刻t13にて正転起動信号103
がOFFされるとモータは減速し、時刻t14にて停止
する。この時刻t13から時刻t14までの期間は、ト
ルク指令値102は負のトルク制限値である(−)12
0%となり、モータが停止した時点で0%にもどる。
【0028】また、時刻t15にて再度モータが加速さ
れ、時刻t16にて目標速度に到達後、時刻t17にて
オリエント起動信号16がONされると、時刻t18ま
での期間にて記述のオリエント動作を行う。この時、モ
ータ1が減速動作を行っている場合は、オリエントでは
ない通常の減速時と同様にトルク指令値102は負のト
ルク制限値である(−)120%となる。
【0029】次に、実施例1の動作を図2(b)につい
て説明する。まず時刻t11から時刻t17までは図2
(a)と同一の動作である。次に、時刻t17にてオリ
エント起動信号16がONされると、時刻t18までの
期間にて記述のオリエント動作を行う。この時、このオ
リエント起動信号がONであることをトルク制限値切換
回路100が検出して、トルク制限値101を120%
から150%に切り換える。従って、時刻t17から時
刻t18の期間でモータ1が減速動作を行っている場
合、トルク指令値102は通常の減速時とは異なり、オ
リエント時の負のトルク制限値である(−)150%と
なる。
【0030】これにより、オリエント時間は従来の期間
T11に対して本実施例1では期間T12となり、およ
そ120/150=0.8倍に短縮される。特に工作機
械の主軸3においては高速回転からのオリエント動作を
する場合が多く、高速回転中の現在速度から第1目標速
度ωr1までの減速時間が従来の期間T13から期間T
14に短縮されることによる短縮効果が大きいと言え
る。もちろん、本実施例1は一例として120%と15
0%の切り換えを示したが、この値に限定するものでは
ない。
【0031】ここで、通常の加減速運転時はトルク制限
値を150%としない理由を説明する。もし、通常の加
減速運転時も150%とすると、比較的加減速の頻度が
高い主軸サイクル運転を行った場合、モータ1に流れる
電流が増加することで、モータ1の実効負荷が増大し、
モータ1の発熱が大となるため、最悪時はモータ1がオ
ーバーヒートすることが考えられる。これに対し、本実
施例1において、通常の加減速時は120%としてオリ
エント動作時のみ150%としているため、頻度の高い
加減速時は従来通り120%に抑え、頻度の低いオリエ
ント動作時のみ150%とすることにより、モータ1の
実効負荷が増大することを抑えることができる。
【0032】図3は上記本実施例1の動作フローチャー
トを示すもので、前記図17に示す従来装置の動作フロ
ーチャートに対して変更する部分を示しており、ST5
1でオリエント起動信号ONかを判断し、YESであれ
ば、ST151でトルク制限値を150%としてST5
2に移行し、NOであれば、ST150でトルク制限値
を120%としてST57により移行するもので、他は
前記図17と同一処理であるから重複説明を省略する。
【0033】実施例2 図4はこの発明の実施例2を示す制御ブロック図であ
り、200はオリエント動作制御回路13に対してダミ
ーインポジション機能を与えるダミーインポジション回
路である。なお、他の構成部分は前記図1の構成部分と
同じであるから、同一部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。
【0034】図5は本実施例2の動作原理を説明する図
であり、(a)はタイミング図、(b)はオリエント回
転動作軌跡図である。図5において、201は正規イン
ポジションフラグ、202はオリエント回転動作軌跡、
△θ0は正規のインポジション幅、△θdは△θ0より
大であることを特徴とするダミーインポジション幅であ
る。
【0035】時刻t1から時刻t5までの期間の動作は
前記図16(a)に示す従来装置の動作と同様であるの
で、重複説明を省略する。時刻t5にてQ点を通過して
位置ループ動作に切り換わった後、時刻t21でオリエ
ント回転動作軌跡202に示すダミーインポジション幅
△θd内に到達すると、オリエント完了信号17がON
する。その後、時刻t6にて正規のインポジション幅△
θ0内に到達すると、正規インポジションフラグ201
がONする。この正規インポジションフラグ201がO
Nされた以後は、オリエント完了信号の判定はダミーイ
ンポジション幅△θdから正規のインポジション幅△θ
0に切り換えられる。上記動作を、ダミーインポジショ
ン回路200がコントロールすることになる。
【0036】これにより、オリエント時間は従来の正規
のインポジション幅△θ0のみを判定していた方式と比
較して、図5に示す期間T21の時間分が短縮される。
【0037】ここで、ダミーインポジション幅を使用し
て問題がないのかどうかを検討する。本来、オリエント
完了信号17は工作機械の主軸3で工具交換をする場合
等において、主軸3を所定の機械的な許容範囲に位置決
めしておき、オリエント完了信号17によってその位置
決めが完了したことを確認し、次の動作(例えばマシニ
ングセンタにおいてマガジンアームで工具を掴みにい
く)を実行するために必要となる信号である。従って、
確実にインポジション範囲にあることを確認してから次
の動作を行うのが正規で間違いのないシーケンスと言え
る。しかし、このオリエント完了信号17を受けてから
次の動作に移るまでに時間的な遅れが発生(例えば、マ
ガシンアームの旋回時間)し、この遅れの分が無駄な時
間となって、サイクルタイムを長くする要因の一つとな
っている。そこで、この遅れを見越してオリエント完了
信号17を前出しするもので、上記の無駄時間を極力小
さくすることができる。
【0038】また、単に正規インポジション幅を大きく
することとの相違点は、一旦正規のインポジション幅に
入ったら、オリエント完了の判定をダミーインポジショ
ン幅から正規のインポジション幅に切り換えていること
である。これによって、もし一旦インポジションに到達
後、例えば外力などが印加されて主軸位置が振れられた
場合、正規のインポジションをはずれるとオリエント完
了信号17がOFFされるので、異常(位置ズレ)を検
出可能であり、機械の損傷を防ぐことができる。
【0039】図6は本実施例2の動作フローチャートを
示すもので、前記図17に示す従来装置の動作フローチ
ャートに対して変更する部分を示しており、位置偏差値
をもとに速度指令ωr*を演算(ST61)後、正規イ
ンポジションフラグONかを判断し(ST251)、N
Oであれば|△θ|<△θ0かを判断し(ST25
2)、NOであれば|△θ|<△θdかを判断し(ST
253)、YESであればオリエント完了信号ON(S
T64)とする。
【0040】一方、上記ST251における判断がYE
Sの場合は、|△θ|<△θ0を判断し(ST25
4)、YESであればST64へ移行し、NOであれば
オリエント完了信号OFF(ST63)とする。また、
上記ST252における判断がYESの場合は、正規イ
ンポジションフラグをON(ST255)としてST6
4へ移行するもので、他は前記図17と同一処理である
から重複説明を省略する。
【0041】実施例3 図7はこの発明の実施例3を示す制御ブロック図であ
り、300はオリエント動作制御回路13に対してオリ
エント動作を開始する位置補正を与える位置補正回路で
ある。なお、他の構成部分は前記図1の構成部分と同じ
であるから、同一部分には同一符号を付して重複説明を
省略する。
【0042】図8は本実施例3の動作原理を説明する図
であり、図8において、304は回転中フラグである。
図8(a1),(a2)は従来装置のオリエントの各動
作を示すタイミング図、図8(b)は本実施例3による
位置補正機能付きオリエントの動作を示すタイミング
図、図8(c1)、(c2)は図8(a1)、(a2)
に対応したオリエント起動の瞬間の主軸3の位置P1、
図8(d)は図8(b)に対応したオリエント起動の瞬
間の主軸の位置P1を示している。
【0043】従来のオリエント装置においては、図8
(a1)および図8(a2)に示す通り、時刻t1にお
ける主軸の位置P1がどこにあるかに関係なく、オリエ
ント起動指令がONされた瞬間(=時刻t1)に第一目
標速度ωr1を目指して減速を開始する。そして、この
主軸の位置P1の差は第一目標速度ωr1で回転する時
間(即ち、時刻t2から時刻t4の期間)の差として現
れる。これは、記述の通りZ相信号18が出力されるタ
イミング、即ち、時刻t3の差として現したためであ
る。
【0044】次に、本実施例3の動作を図8(b)につ
いて説明する。もし本実施例3においても時刻t1にお
ける主軸3の位置P1がZ相信号上にあった場合は、位
置補正は不要であり、図8(a1)と同一の動作を行
う。しかし、図8(b)のように時刻t1における主軸
3の位置P1がZ相信号上になかった場合、速度をすぐ
第一目標速度ωr1に減速するのではなく、そのままの
速度を維持して時刻t42でZ相信号18が入力される
のを待ってから、第一目標速度ωr1に減速するように
する。また、時刻t1にて位置補正を行うための判別手
段となる回転中フラグをオンしておく。時刻t42以後
の動作は図8(a)の時刻t1以後の動作と同一とな
る。
【0045】本実施例3によると、オリエント起動信号
がONされた瞬間の主軸位置の差異の位置補正処理を、
従来装置の低い速度である第一目標速度ωr1で行うの
ではなく、充分速度の高いオリエント起動時の速度で行
うので、図8(a2)と図8(b)に示す(T31−T
32)の時間分が短縮されることになる。
【0046】図9は本実施例3の動作フローチャートを
示すもので、図9において、オリエント起動信号ONか
を判別し(ST51)、YESであれば、オリエント起
動信号の立ち上がり時かを判別して(ST351)、立
ち上がり時であれば、モータ1が停止中かを判別し(S
T352)、停止中でなければ、回転中フラグをONと
する(ST353)。
【0047】次に、オリエント起動信号の立ち上がり時
でない場合、回転中フラグがONであるかを判別し(S
T354)、ONである場合は、Z相信号18が通過し
たかを判断し(ST355)、通過するまではST57
へ進み、そのままの速度を維持することとし、Z相信号
18の通過を確認したら、ST52へ進み減速動作を行
う。尚、図9は前記図17の従来装置の動作フローチャ
ートに対して変更する部分のみを示しており、他は同一
処理部分であるから重複説明を省略する。
【0048】実施例4 図10はこの発明の実施例4を示す制御ブロック図であ
り、400はオリエント動作制御回路13に対して、正
規の目標停止点とは別に該正規の目標停止点よりも遠い
位置にダミーの目標停止点を与えるダミー目標停止点回
路である。なお、他の構成部分は前記図1の構成部分と
同じであるから、同一部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。
【0049】図11は本実施例4の動作原理を説明する
図であり、図11(a)は従来装置のオリエントの各動
作を示すタイミング図、図11(b)は本実施例4のオ
リエントの各動作を示すタイミング図、図11(c)は
従来装置のオリエント回転動作軌跡図、図11(d)は
本実施例4のオリエント回転動作軌跡図である。図11
において、Rdは正規の目標停止点であるR点に対して
θd分遠くに設定されたダミー目標停止点、401は従
来装置のオリエント回転動作軌跡、402は本実施例4
のオリエント回転動作軌跡である。
【0050】図11(a)に示す従来装置のオリエント
動作は、上述の動作と同一である。これに対し、本実施
例4は図11(b)に示すように、目標停止点をダミー
目標停止点Rdに設定して動作を進めることになる。主
軸3の停止位置が時刻t4にてP+θdの位置に到達す
ると、第2目標速度ωr2に減速し、時刻t5にてQ+
θdの位置に到達すると、位置ループ制御に切り換え
る。そのままではダミー目標停止点Rdに位置決めして
しまうので、時刻t6にて正規の目標停止点Rに到達し
た時点で、一旦速度指令ωr*を0にして主軸を急速減
速すると共に正規目標点フラグ403をONする。この
正規目標点フラグ403がONされた以後は目標点を正
規の目標停止点Rとした通常の位置ループ制御を行う。
上記動作をダミー目標停止点回路400がコントロール
することになる。
【0051】これにより、時刻t6にて一瞬速度の急変
による位置変動が生じるが問題になるほどではなく、結
局本実施例4によると、従来装置と比較して(T41−
T42)の時間分がオリエント時間短縮されることにな
る。
【0052】図12は本実施例4の動作フローチャート
を示すもので、前記図11の説明により図12はほとん
ど理解できると考えるので、ここではST454−ST
458について説明を行う。ST454にて正規の目標
停止点Rに到達したかどうかを判別して、到達していな
ければST457にてR+θdを目標停止点Rdとして
位置偏差を求め、速度指令ωr*を算出する。ST45
4にて正規の目標停止点Rに到達したことを判別したら
ST455にて速度指令ωr*=0として、さらにST
456にて正規目標停止点フラグ403をONする。
【0053】次に、ST453にて正規目標停止点フラ
グ403がONされていることを判別したら、ST45
8に進み正規に目標停止点をR点とした位置制御ループ
を組む。尚、図12は図17の従来動作フローチャート
に対して変更する部分のみを示しており、従来と同一処
理部分は重複説明を省略する。
【0054】なお、本実施例においては、説明をわかり
やすくするために、一例として主軸3の停止位置をエン
コーダのZ相信号発生位置上とした場合について説明し
たが、Z相信号発生位置とは別の位置を停止位置とした
場合においても同様の手段を構築できる。また、エンコ
ーダを使用しない他のオリエントシステム(例えばビル
トイン主軸のモータ速度検出器によるオリエント等)に
ついても同様の手段を構築できる。
【0055】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、オリエントモ
ード時は別のモード時よりトルク制限値を大きく設定す
るように構成したので、オリエントモード時は別のモー
ド時より大きな減速度で主軸を減速し、オリエント時間
を短縮することができるという効果がある。
【0056】請求項2の発明によれば、正規のインポジ
ション幅よりも大きいダミーのインポジション幅を設け
るように構成したので、主軸の停止位置がダミーのイン
ポジション幅内に入るとオリエント完了信号を出力し、
オリエント時間を短縮することができるという効果があ
る。
【0057】請求項3の発明によれば、オリエント起動
信号が印加された後の最初の主軸基準位置信号によっ
て、オリエント動作を開始するように構成したので、オ
リエント時間を短縮することができるという効果があ
る。
【0058】請求項4の発明によれば、正規の目標点よ
りも遠くにダミーの目標点を設け、主軸の停止位置が正
規の目標停止点に達すると、主軸の速度指令を零にして
該主軸を急速減速するオリエント時間を短縮することが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1によるオリエント制御装
置を示す制御ブロック図である。
【図2】 図1に示すオリエント制御装置の動作を説明
するタイミング図である。
【図3】 図1に示すオリエント制御装置の動作を説明
するフローチャートである。
【図4】 この発明の実施例2によるオリエント制御装
置を示す制御ブロック図である。
【図5】 図4に示すオリエント制御装置の動作を説明
する信号タイミング図とオリエント回転動作軌跡図であ
る。
【図6】 図4に示すオリエント制御装置の動作を説明
するフローチャートである。
【図7】 この発明の実施例3によるオリエント制御装
置を示す制御ブロック図である。
【図8】 図7に示すオリエント制御装置の動作を説明
する信号タイミング図である。
【図9】 図7に示すオリエント制御装置の動作を説明
するフローチャートである。
【図10】 この発明の実施例4によるオリエント制御
装置を示す制御ブロック図である。
【図11】 図10に示すオリエント制御装置の動作を
説明する信号タイミング図とオリエント回転動作軌跡図
である。
【図12】 図10に示すオリエント制御装置の動作を
説明するフローチャートである。
【図13】 従来のオリエント制御装置の制御ブロック
図である。
【図14】 位置検出処理のタイミング図である。
【図15】 位置演算回路構成図である。
【図16】 従来のオリエント制御装置の動作を説明す
る信号タイミング図とオリエント回転動作軌跡図であ
る。
【図17】 従来のオリエント制御装置の動作を説明す
るフローチャートである。
【符号の説明】
1 電動機(モータ)、3 主軸、4 伝達機構、5
位置検出器、100トルク制限値切換回路、200 ダ
ミーインポジション回路、300 位置補正回路、40
0 ダミー目標停止点回路、500 位置決め制御回
路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機と伝達機構を介して連結された主
    軸と、この主軸に連結された位置検出器と、この位置検
    出器の出力信号に基づいて目標停止点に位置決めする位
    置決め制御回路とを有する主軸オリエント制御装置にお
    いて、上記主軸の運転モードがオリエントモードである
    かそれとは別のモードであるかを判定して、オリエント
    モード時は上記位置決め制御回路のトルク値を前記別の
    モード時より大きなトルク制限値に切り換えるトルク制
    限値切換回路を具備し、オリエントモード時は前記別の
    モード時より大きな減速度で主軸を減速することを特徴
    とする主軸オリエント制御装置。
  2. 【請求項2】 電動機と伝達機構を介して連結された主
    軸と、この主軸に連結された位置検出器と、この位置検
    出器の出力信号に基づいて目標停止点に位置決めする位
    置決め制御回路とを有する主軸オリエント制御装置にお
    いて、上記目標停止点から所定の位置範囲内に到達した
    ことを示す正規のインポジション幅とは別に、上記正規
    のインポジション幅より大きいダミーのインポジション
    幅を上記位置決め制御回路に与えるダミーインポジショ
    ン回路を具備し、上記主軸の停止位置が上記ダミーのイ
    ンポジション幅内に入るとオリエント完了信号を出力す
    ることを特徴とする主軸オリエント制御装置。
  3. 【請求項3】 電動機と伝達機構を介して連結された主
    軸と、この主軸に連結された位置検出器と、この位置検
    出器の出力信号に基づいて目標停止点に位置決めする位
    置決め制御回路とを有する主軸オリエント制御装置にお
    いて、オリエント起動信号が印加された後の最初の主軸
    基準位置信号を検出し、この主軸基準位置信号によって
    オリエント動作を開始する位置補正回路を具備したこと
    を特徴とする主軸オリエント制御装置。
  4. 【請求項4】 電動機と伝達機構を介して連結された主
    軸と、この主軸に連結された位置検出器と、この位置検
    出器の出力信号に基づいて目標停止点に位置決めする位
    置決め制御回路とを有する主軸オリエント制御装置にお
    いて、正規の目標停止点とは別に、上記正規の目標停止
    点よりも遠い位置のダミーの目標停止点を上記位置決め
    制御回路に与えるダミー目標停止点回路を具備し、上記
    主軸の停止位置が上記正規の目標停止点に達すると、主
    軸の速度指令を零にして該主軸を急速減速することを特
    徴とする主軸オリエント制御装置。
JP4453695A 1995-03-03 1995-03-03 主軸オリエント制御装置 Pending JPH08243879A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4453695A JPH08243879A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 主軸オリエント制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4453695A JPH08243879A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 主軸オリエント制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08243879A true JPH08243879A (ja) 1996-09-24

Family

ID=12694237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4453695A Pending JPH08243879A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 主軸オリエント制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08243879A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3943726B2 (ja) 回生制動装置
WO2007046182A1 (ja) ギヤ付きモータの多回転絶対値エンコーダ
US7023158B2 (en) Motor control apparatus
JP3580050B2 (ja) 同期制御装置
JPH08243879A (ja) 主軸オリエント制御装置
US6154002A (en) Control apparatus for permanent magnet electric motor used in electric motor vehicle
JP2610051B2 (ja) 主軸制御装置
JP7087845B2 (ja) シフトレンジ制御装置
US6998808B2 (en) Positioning apparatus using brushless motor
WO2020075765A1 (ja) シフトレンジ制御装置
JP4346355B2 (ja) 主軸制御装置
JP3983591B2 (ja) モータ制御装置
JPH07218289A (ja) エンコーダシステム
JPS6253285B2 (ja)
JPH04112692A (ja) 複数電動機の同期運転方法
US11114967B2 (en) Controller of rotary axis
WO2024042670A1 (ja) モータ制御装置
WO2024053397A1 (ja) 噛み合いクラッチの制御システム
JPH09174819A (ja) 輪転印刷機の機械原点合わせ方法
JPH02206378A (ja) 回転角制御装置
JP3852572B2 (ja) プログラマブルコントローラ
CN105827165A (zh) 反应式步进电机的驱动方法、驱动系统及其驱动器
JPH0217801B2 (ja)
JP3686995B2 (ja) 電動機の巻線切替方法および電動機駆動装置
JP2001062678A (ja) 数値制御装置