JPH08243524A - 保水性焼成体およびその製造方法 - Google Patents

保水性焼成体およびその製造方法

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JPH08243524A
JPH08243524A JP7049620A JP4962095A JPH08243524A JP H08243524 A JPH08243524 A JP H08243524A JP 7049620 A JP7049620 A JP 7049620A JP 4962095 A JP4962095 A JP 4962095A JP H08243524 A JPH08243524 A JP H08243524A
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JP
Japan
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water
incineration ash
calcined body
molded
calcined
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JP7049620A
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English (en)
Inventor
Shiro Takahashi
史郎 高橋
Masakazu Miyazaki
正和 宮崎
Toshiaki Teratani
俊明 寺谷
Naoto Nishimura
直人 西村
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Chugai Ro Co Ltd
Original Assignee
Chugai Ro Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽石の代替品となる安価な保水性焼成体とそ
の製造方法を提供する。 【構成】 下水汚泥焼却灰からなる造粒成形品の焼成体
であって、前記焼成体の吸水率が10〜25%である保
水性焼成体であり、また、高分子系焼却灰にでんぷん
0.5〜2wt%、水10〜20wt%を添加混練して
からロール式圧縮造粒成形機(2)で粒状に成形した
後、焼成温度850〜1000℃の酸化雰囲気下で焼成
する保水性焼成体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、運動場等の
下層(軽石層)に使用する軽石代替品(保水性焼成体)
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば、運動場は、既設路床の
上に、下層、中層、表層を形成しており、特に、下層は
基礎路盤としての役割の他、表層、中層の乾燥時に、内
部に蓄えた水分を毛管現象により補給する役割も担うも
のであるため、天然の軽石が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、天然の
軽石は生産地が限られるばかりでなく、採掘制限等によ
り年々入手が困難となってきており、単価も高騰してい
るので、近年、軽石の代替品の出現が要求されている。
ところで、下水汚泥焼却灰の成形体を焼成すると、保水
性のあるポーラス体である焼成体が得られることが判明
している。したがって、本発明は下水汚泥焼却灰を使用
して、運動場等の下層材として使用することのできる保
水性焼成体およびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明にかかる保水性焼成体は、下水汚泥焼却灰か
らなる造粒成形品の焼成体であって、前記焼成体の吸水
率を10〜25%としたものである。また、製造方法と
して、高分子系焼却灰にでんぷん0.5〜2wt%、水
10〜20wt%を添加混練してからロール式圧縮造粒
成形機で粒状に成形した後、焼成温度850〜1000
℃の酸化雰囲気下で焼成するようにしたものである。さ
らに、石灰系焼却灰に水10〜35wt%を添加混練し
てからロール式圧縮造粒成形機で粒状に成形した後、焼
成温度1000〜1200℃の酸化雰囲気下で焼成する
ようにしたものである。
【0005】
【実施例】つぎに、本発明を実施例にしたがって説明す
る。本発明にかかる保水性焼成体は、大略、図1に示す
ように、下水汚泥焼却灰に水、場合によっては成形用有
機バインダとしてでんぷんを添加して混合機1により撹
拌混合を行ない、造粒機2により造粒成形したのち乾燥
し、その後、焼成炉3で図2に示すヒートカーブで焼成
することにより製造される。
【0006】ところで、下水汚泥焼却灰には、たとえ
ば、表1に示すように高分子系と石灰系とがあり、その
組成の相違により下記するように保水性焼成体の製造フ
ローが異なるが、軽石代替品である保水性焼成体として
は、吸水率10%以上が必要であるとされている。ま
た、混合機1は混練性の良いホイール型が適しており、
造粒機2は、下層材として適する粒度40mm以下の成
形体を得るために、ロール式圧縮造粒機が最適である。
焼成炉3としては、ロータリーキルン、ローラーハース
キルン、グレート式、シャフトキルン等何れでもよい
が、石灰系汚泥焼却灰を使用する場合は、下記するよう
に高分子系汚泥焼却灰よりも焼成温度が約200℃高く
焼成反応が遅いため、材料への伝熱性の優れたロータリ
ーキルンやグレート式を採用するのが好ましい。
【表1】
【0007】つぎに、高分子系焼却灰の場合、造粒成形
品にコンベヤ等による搬送あるいは乗り移り時の落下等
のハンドリング上の強度を持たせるために、成形用バイ
ンダとして、焼却灰100wt%に対して、でんぷん
0.5〜2wt%、水10〜20wt%を添加混練す
る。高分子系焼却灰の場合、焼却灰自体に接着性や粘着
性がなく、水だけでは成形品の強度が得られないので、
成形用有機バンイダとしてでんぷんを加える。この場
合、成形用有機バインダとしてはでんぷんに限らず、C
MC(カルボキシメチルセルロース)やPVA(ポリビ
ニルアルコール)等粘着性のあるものであれば何でも良
いが、バインダとしての効果に大差はないので、最も安
価なでんぷんを使用するのが経済的である。因みに、で
んぷんの価格はCMCやPVAの1/3〜1/4であ
る。
【0008】また、でんぷんの添加率は焼却灰の性状の
うち特に粒度分布に左右され、平均粒度が小さいほど添
加率も少なくて良いが、最低でも0.5wt%添加しな
いと成形品のハンドリングに必要な強度は得られない。
一方、添加率が多いほど成形品の強度は上がるが、最大
でも2wt%添加すれば必要な成形品強度が得られ、こ
れ以上添加してもコスト高になるだけであるため、0.
5〜2wt%が好ましい。水添加率も焼却灰の性状のう
ち特に粒度分布に左右され、平均粒度が小さいほど添加
率を少なくしても良いが、最低でも10wt%添加しな
いと成形性が悪く、成形品の表面にひび割れを起こすこ
とがある。一方、水分添加率が20wt%を越えると成
形品が軟弱になり、成形直後に自壊することがあるた
め、水の添加率は10〜20wt%が好ましい。
【0009】焼成温度は下層材として最も好ましい吸水
率10〜25%の焼成品を得るためには、前記表1に示
す組成の焼却灰であれば、実験例である図3によれば最
適焼成温度範囲は800〜950℃である。しかし、焼
却灰組成は処理場により一定の変動幅を有し、かつ、焼
成温度は焼却灰組成に左右されるため、発明者らの経験
から50℃程度の余裕をみて850〜1000℃が最適
である。
【0010】石灰系焼却灰の場合、焼却灰中のCaOが
水硬性で灰を接着する効果を有するので、造粒成形品に
ハンドリング上の強さを持たせるためにでんぷん等の成
形用有機バインダを添加することなく、焼却灰100w
t%に対して水10〜35wt%のみを添加混練すれば
よい。この水分添加率は前述のように、焼却灰の性状の
うち、特にCaO含有率に左右され、CaO含有率が高
い程添加率も大きくなるが、CaO含有率も処理場によ
り異なり20〜50%の範囲で変動するため、水分は最
低でも10wt%添加しないと成形性が悪く、成形品の
表面にひび割れを起こすことがあり、水分添加率が35
wt%を越えると成形品が軟弱になり、成形直後に自壊
することがある。よって、水の添加率は10〜35wt
%が好ましい。
【0011】焼成温度は焼却灰組成に左右されるが、吸
水率10〜25%の焼成品を得るためには、前記表1に
示す組成焼却灰であれば、図3によれば、焼成温度範囲
は920〜1180℃である。しかし、焼却灰の組成に
は高分子系焼却灰と同様に一定の変動幅があることを考
慮して高分子系焼却灰と同様に本発明者らの経験から5
0℃程度の余裕をみて、1000〜1200℃とするの
が最適である。
【0012】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかる保水性焼成体によれば、造粒成形品を焼成したも
のであって、吸水率が10〜25%で、かつ、粒状に成
形され突起部がないので運動場の下層材として最適であ
り、かつ、粒状に成形され突起部がないので運動場に使
用した際その一部が表層に浮き出ても怪我をすることが
ない。また、原料は大量に発生する下水汚泥焼却灰であ
るため安価であると同時に吸水率、圧縮強度は焼成温度
を調整することにより任意に調整できる。さらに、吸水
率は10〜25%と幅が大きいため、処理場の下水汚泥
焼却灰の性状が変動しても焼成温度を頻繁に調整する必
要がなくなり、生産管理が容易になる等の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造工程図。
【図2】 焼成ヒートカーブ。
【図3】 焼成温度と吸水率との関係を示すグラフ。
【図4】 造粒成形品の焼成温度と圧壊強度との関係を
示すグラフ。
【図5】 造粒成形品の焼成温度と圧壊強度との関係を
示すグラフ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】ところで、下水汚泥焼却灰には、たとえ
ば、表1に示すように高分子系と石灰系とがあり、その
組成の相違により下記するように保水性焼成体の製造フ
ローが異なるが、軽石代替品である保水性焼成体として
は、吸水率10%以上が必要であるとされている。ま
た、混合機1は混練性の良いホイール型が適しており、
造粒機2は、下層材として適する粒度40mm以下の成
形体を得るために、ロール式圧縮造粒機が最適である。
焼成炉3としては、ロータリーキルン、ローラーハース
キルン、グレート式、シャフトキルン等何れでもよい
が、石灰系汚泥焼却灰を使用する場合は、下記するよう
に高分子系汚泥焼却灰よりも焼成温度が約200℃高く
焼成反応が遅いため、材料への伝熱性の優れたロータリ
ーキルンやグレート式を採用するのが好ましい。
【表1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 直人 大阪府大阪市西区京町堀2丁目4番7号 中外炉工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水汚泥焼却灰からなる造粒成形品の焼
    成体であって、前記焼成体の吸水率が10〜25%であ
    ることを特徴とする保水性焼成体。
  2. 【請求項2】 高分子系焼却灰にでんぷん0.5〜2w
    t%、水10〜20wt%を添加混練してからロール式
    圧縮造粒成形機で粒状に成形した後、焼成温度850〜
    1000℃の酸化雰囲気下で焼成することを特徴とする
    保水性焼成体の製造方法。
  3. 【請求項3】 石灰系焼却灰に水10〜35wt%を添
    加混練してからロール式圧縮造粒成形機で粒状に成形し
    た後、焼成温度1000〜1200℃の酸化雰囲気下で
    焼成することを特徴とする保水性焼成体の製造方法。
JP7049620A 1995-03-09 1995-03-09 保水性焼成体およびその製造方法 Pending JPH08243524A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013114719A1 (ja) * 2012-01-31 2013-08-08 太平洋セメント株式会社 セメント組成物の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013114719A1 (ja) * 2012-01-31 2013-08-08 太平洋セメント株式会社 セメント組成物の製造方法
KR20140116420A (ko) * 2012-01-31 2014-10-02 다이헤이요 세멘토 가부시키가이샤 시멘트 조성물의 제조 방법
JPWO2013114719A1 (ja) * 2012-01-31 2015-05-11 太平洋セメント株式会社 セメント組成物の製造方法

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Effective date: 20040210