JPH0824181B2 - Mis型半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
Mis型半導体装置及びその製造方法Info
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- JPH0824181B2 JPH0824181B2 JP60078345A JP7834585A JPH0824181B2 JP H0824181 B2 JPH0824181 B2 JP H0824181B2 JP 60078345 A JP60078345 A JP 60078345A JP 7834585 A JP7834585 A JP 7834585A JP H0824181 B2 JPH0824181 B2 JP H0824181B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明はMIS型半導体装置に係り、特にタングステン
やモリブデン等の高融点金属をゲートに用いた場合に低
しきい電圧、かつ短チャネル効果を減らすことのできる
基板内不純物構造及びその製造方法に関する。
やモリブデン等の高融点金属をゲートに用いた場合に低
しきい電圧、かつ短チャネル効果を減らすことのできる
基板内不純物構造及びその製造方法に関する。
一般に高融点金属は、従来のゲート材料、n+多結晶シ
リコンに比べ仕事関数が大きい。このため、これをnチ
ヤネルMISトランジスタに用いると、 しきい電圧(以下Vth)が高くなりすぎる、Vth適
正化のため基板不純物濃度を調整(低減)すると、弊害
として短チヤネル効果が顕著になる、等の問題点があつ
た。実際に久米他「VLSの為のタングステンゲートMOSFE
Tの特性」エクステンデイツト アブストラクツ オブ
ザ 15th コンフアレンス オン ソリツド ステート
デバイシーズアンド マテリアルズ,東京1983年第22
1頁(“Characteristics of Tungsten Gate MOSFETs fo
r VLSIs",H.Kume et al.Extended Abstracts of the 15
th Conterence on Solid State Devices and Material
s,Tokyo,1983,pp221)では、タングステンを使用したた
めの問題が起ると記載されている。
リコンに比べ仕事関数が大きい。このため、これをnチ
ヤネルMISトランジスタに用いると、 しきい電圧(以下Vth)が高くなりすぎる、Vth適
正化のため基板不純物濃度を調整(低減)すると、弊害
として短チヤネル効果が顕著になる、等の問題点があつ
た。実際に久米他「VLSの為のタングステンゲートMOSFE
Tの特性」エクステンデイツト アブストラクツ オブ
ザ 15th コンフアレンス オン ソリツド ステート
デバイシーズアンド マテリアルズ,東京1983年第22
1頁(“Characteristics of Tungsten Gate MOSFETs fo
r VLSIs",H.Kume et al.Extended Abstracts of the 15
th Conterence on Solid State Devices and Material
s,Tokyo,1983,pp221)では、タングステンを使用したた
めの問題が起ると記載されている。
本発明の目的は、ゲートに用いる材料の仕事関数φm
によらず、MISトランジスタのVth−Leff特性を自由に調
整できる半導体装置及びその製造方法を提供することに
ある。
によらず、MISトランジスタのVth−Leff特性を自由に調
整できる半導体装置及びその製造方法を提供することに
ある。
上記目的を達成するため、本発明では、第1導電型の
半導体領域表面上のゲート絶縁膜直下に、第1導電型と
反対導電型の第2導電型の第1の領域と、該第1の領域
下の第1導電型の第2の領域とを有するMIS型トランジ
スタにおいて、上記第2の領域の不純物ピーク濃度を上
記第1の領域の不純物ピーク濃度より高くした。
半導体領域表面上のゲート絶縁膜直下に、第1導電型と
反対導電型の第2導電型の第1の領域と、該第1の領域
下の第1導電型の第2の領域とを有するMIS型トランジ
スタにおいて、上記第2の領域の不純物ピーク濃度を上
記第1の領域の不純物ピーク濃度より高くした。
以下、本発明の一実施例を第1〜3図により説明す
る。
る。
第1図はタングステン(以下Wと略す。)をゲート材
料とするnチヤネルMIS(Metal Insnlator Semiconduct
or)トランジスタの形成工程のうち、本発明に関係する
工程を抽出したものである。すなわちp型Si基板11上に
厚いフイールド酸化膜を形成後、トランジスタとなる領
域上に例えば5〜50nmの薄い酸化シリコン膜12を形成し
た図が第1図(1)である。以下第1図(2)では、リ
ン(P)13をイオン打ち込み法(例えばその条件は50Ke
V,0.5×1012個cm-2)で打ち込み領域14を形成、次に第
1図(3)でボロン(B)15を同じくイオン打ち込み法
(例えばその条件は50KeV,1.5×1012個cm-2)で打ち込
み領域16を形成し、Si基板内部に所望の不純物を導入す
る。その後第1図(4)でW17を堆積及び加工し、第1
図(5)でソース及びドレーンとなるn+拡散層18を形成
する。
料とするnチヤネルMIS(Metal Insnlator Semiconduct
or)トランジスタの形成工程のうち、本発明に関係する
工程を抽出したものである。すなわちp型Si基板11上に
厚いフイールド酸化膜を形成後、トランジスタとなる領
域上に例えば5〜50nmの薄い酸化シリコン膜12を形成し
た図が第1図(1)である。以下第1図(2)では、リ
ン(P)13をイオン打ち込み法(例えばその条件は50Ke
V,0.5×1012個cm-2)で打ち込み領域14を形成、次に第
1図(3)でボロン(B)15を同じくイオン打ち込み法
(例えばその条件は50KeV,1.5×1012個cm-2)で打ち込
み領域16を形成し、Si基板内部に所望の不純物を導入す
る。その後第1図(4)でW17を堆積及び加工し、第1
図(5)でソース及びドレーンとなるn+拡散層18を形成
する。
以上の工程によつて形成されたMISトランジスタのゲ
ート直下のSi基板内不純物分布を第2図(a)及び第2
図(b)に示す。第2図(a)はP(リン)打ち込み及
びB(ボロン)打ち込みを行わない場合(従来)の不純
物分布を示す。破線21はBの不純物分布を示す。一方、
第2図(b)は上記工程で形成した場合の不純物分布を
示す。実線22はP,破線23はBの不純物分布を示す。本構
造の特徴は(1)P濃度ピーク位置に比べてB濃度ピー
ク位置が深いこと、及び(2)Pドーズ量(0.5×1012
個cm-2)に比べてBドーズ量(1.5×1012cm-2)が多い
ことである。
ート直下のSi基板内不純物分布を第2図(a)及び第2
図(b)に示す。第2図(a)はP(リン)打ち込み及
びB(ボロン)打ち込みを行わない場合(従来)の不純
物分布を示す。破線21はBの不純物分布を示す。一方、
第2図(b)は上記工程で形成した場合の不純物分布を
示す。実線22はP,破線23はBの不純物分布を示す。本構
造の特徴は(1)P濃度ピーク位置に比べてB濃度ピー
ク位置が深いこと、及び(2)Pドーズ量(0.5×1012
個cm-2)に比べてBドーズ量(1.5×1012cm-2)が多い
ことである。
第1図の工程で形成され、第2図(a)及び第2図
(b)の不純物分布を持つ、nチヤネル型のWゲートMI
Sトランジスタのしきい電圧一実効チヤンネル長(Vth−
Leff)特性を第3図に示す。本特性はドレーン電圧
(VD)=5V,基板電圧(VSUB)=OV,ドレーン電流(Id
s)=10nAの条件で得られたものである。破線31は第2
図(a)の不純物分布、一点鎖線32は第2図(a)の不
純物分布のB(21)に第2図(b)のP(22)を合わせ
た分布(すなわち、p型Si基板にPをイオン打ち込みし
たもの)実線33は第2図(b)の不純物分布を有するMI
SトランジスタのVth−Leff特性である。特性33は従来構
造のWゲートMOSトランジスタのVth−Leff特性31に比
べ、長チヤネル領域のVthを変えることなく、短チヤネ
ル効果(短チヤネル領域でVthが低下する現象)が改善
できている。また第3図より、特性32に示されているよ
うに基板表面を単にn型にした構造の場合、Vthが低下
するだけでなく、短チヤネル効果もまた劣化しているこ
とがわかる。従つて、Wゲートの場合良好なVth−Leff
特性を得るには、第2図(b)に示す型の不純物構造、
つまり、表面にn型不純物ピーク、Si基板内部にp型不
純物ピークを持つこと、さらには、n型不純物のドーズ
量よりp型不純物ドーズ量が多いことが必要である。
(b)の不純物分布を持つ、nチヤネル型のWゲートMI
Sトランジスタのしきい電圧一実効チヤンネル長(Vth−
Leff)特性を第3図に示す。本特性はドレーン電圧
(VD)=5V,基板電圧(VSUB)=OV,ドレーン電流(Id
s)=10nAの条件で得られたものである。破線31は第2
図(a)の不純物分布、一点鎖線32は第2図(a)の不
純物分布のB(21)に第2図(b)のP(22)を合わせ
た分布(すなわち、p型Si基板にPをイオン打ち込みし
たもの)実線33は第2図(b)の不純物分布を有するMI
SトランジスタのVth−Leff特性である。特性33は従来構
造のWゲートMOSトランジスタのVth−Leff特性31に比
べ、長チヤネル領域のVthを変えることなく、短チヤネ
ル効果(短チヤネル領域でVthが低下する現象)が改善
できている。また第3図より、特性32に示されているよ
うに基板表面を単にn型にした構造の場合、Vthが低下
するだけでなく、短チヤネル効果もまた劣化しているこ
とがわかる。従つて、Wゲートの場合良好なVth−Leff
特性を得るには、第2図(b)に示す型の不純物構造、
つまり、表面にn型不純物ピーク、Si基板内部にp型不
純物ピークを持つこと、さらには、n型不純物のドーズ
量よりp型不純物ドーズ量が多いことが必要である。
次に、より低いVthかつ良好なVth−Leff特性を示す不
純物構造例を示す。
純物構造例を示す。
第4図(a)及び第4図(b)は第1図と同様の製造
工程で形成したWゲートnチヤネルMISトランジスタの
ゲート直下の不純物分布を示す。第4図(a)は基板表
面にPをイオン打ち込み(例えばその条件は50KeV,1.0
×1012個cm-2)し、P濃度ピーク位置より深部にBをイ
オン打ち込み(例えばその条件は50KeV,2.5×1012個cm
-2)し、アニールした後の不純物分布を示している。第
4図(b)は基板表面に砒素(As)をイオン打ち込み
(例えばその条件は50KeV,1.0×1012個cm-2)し、As濃
度ピーク位置より深部にBをイオン打ち込み(例えばそ
の条件は50KeV,3.5×1012個cm-2)し、アニールした後
の不純物分布を示している。これら第4図(a),第4
図(b)の不純物分布を持つWゲートnチヤネルMOSト
ランジスタのVth−Leff特性を第5図に示す。図中、51
は第4図(a)の、52は第4図(b)の不純物分布を持
つトランジスタの特性を示す。本特性はVD=5V,VSUB=O
V,Ids=10nAの条件で得られたものである。基板表面にA
sをイオン打ち込みした52の特性の方が、(1)低Vth、
かつ(2)良好なVth−Leff特性(短チヤネル領域のVth
低下が少ない)を示すことがわかる。
工程で形成したWゲートnチヤネルMISトランジスタの
ゲート直下の不純物分布を示す。第4図(a)は基板表
面にPをイオン打ち込み(例えばその条件は50KeV,1.0
×1012個cm-2)し、P濃度ピーク位置より深部にBをイ
オン打ち込み(例えばその条件は50KeV,2.5×1012個cm
-2)し、アニールした後の不純物分布を示している。第
4図(b)は基板表面に砒素(As)をイオン打ち込み
(例えばその条件は50KeV,1.0×1012個cm-2)し、As濃
度ピーク位置より深部にBをイオン打ち込み(例えばそ
の条件は50KeV,3.5×1012個cm-2)し、アニールした後
の不純物分布を示している。これら第4図(a),第4
図(b)の不純物分布を持つWゲートnチヤネルMOSト
ランジスタのVth−Leff特性を第5図に示す。図中、51
は第4図(a)の、52は第4図(b)の不純物分布を持
つトランジスタの特性を示す。本特性はVD=5V,VSUB=O
V,Ids=10nAの条件で得られたものである。基板表面にA
sをイオン打ち込みした52の特性の方が、(1)低Vth、
かつ(2)良好なVth−Leff特性(短チヤネル領域のVth
低下が少ない)を示すことがわかる。
以上のことより、Wをゲート材料に用いたnチヤネル
MISトランジスタの場合、基板内部の不純物構造を第2
図(b)、第4図(a)あるいは第4図(b)に示すよ
うに表面にn型不純物ピーク、基板内部にp型不純物ピ
ークを持つ構造とすることによつて、従来の不純物構造
(例えば第2図(a))より良好なVth−Leff特性(低V
thかつ短チヤネル効果の少ない特性)を得られることが
わかつた。
MISトランジスタの場合、基板内部の不純物構造を第2
図(b)、第4図(a)あるいは第4図(b)に示すよ
うに表面にn型不純物ピーク、基板内部にp型不純物ピ
ークを持つ構造とすることによつて、従来の不純物構造
(例えば第2図(a))より良好なVth−Leff特性(低V
thかつ短チヤネル効果の少ない特性)を得られることが
わかつた。
良好なVth−Leff特性を得られる不純物構造例を第6
図に示す。第6図(1),(2),(3)はp型Si基板
61上にWゲート62、絶縁膜63、n+拡散層64を持つnチヤ
ネルMIS型トランジスタを示し、ゲート直下の半導体表
面にn型不純物層65、基板内部に基板半導体より高濃度
のp型不純物層66を持つている。第6図(1),
(2),(3)のいずれも従来構造よりも良好なVth−L
eff特性を示す。
図に示す。第6図(1),(2),(3)はp型Si基板
61上にWゲート62、絶縁膜63、n+拡散層64を持つnチヤ
ネルMIS型トランジスタを示し、ゲート直下の半導体表
面にn型不純物層65、基板内部に基板半導体より高濃度
のp型不純物層66を持つている。第6図(1),
(2),(3)のいずれも従来構造よりも良好なVth−L
eff特性を示す。
これら第6図(1),(2),(3)は、第7図
(1),(2),(3)あるいは第8図(1),
(2),(3)の様なソース,ドレーン拡散層を持つMI
S型トランジスタに適用しても、良好なVth−Leff特性が
得られることは言うまでもない。第7図及び第8図にお
いて71は低濃度のn型不純物層である。
(1),(2),(3)あるいは第8図(1),
(2),(3)の様なソース,ドレーン拡散層を持つMI
S型トランジスタに適用しても、良好なVth−Leff特性が
得られることは言うまでもない。第7図及び第8図にお
いて71は低濃度のn型不純物層である。
以上述べてきた実施例はWゲートnチヤネルMISトラ
ンジスタに関するものであるが、他のゲート材料を用い
た場合及びpチヤネルMISトランジスタにも応用が可能
である。以下応用例の説明を行う。
ンジスタに関するものであるが、他のゲート材料を用い
た場合及びpチヤネルMISトランジスタにも応用が可能
である。以下応用例の説明を行う。
本発明の各実施例の特徴はゲート材料を変え、その仕
事関数、φmが変つた場合にも、不純物分布を調整する
ことでVthを適正に保ち、かつ短チヤネル効果を減らせ
ることにある。特に本発明は第9図(2)及び第10図
(2)の様なバンド構造を持つMIS系に対して効果が大
きい。
事関数、φmが変つた場合にも、不純物分布を調整する
ことでVthを適正に保ち、かつ短チヤネル効果を減らせ
ることにある。特に本発明は第9図(2)及び第10図
(2)の様なバンド構造を持つMIS系に対して効果が大
きい。
第9図は、p型半導体基板(コンダクシヨンバンドエ
ツジ91,バレンスバンドエツジ92及びフエルミレベル93
を持つ)上に形成されたMISのバンド構造を示してい
る。(1)は従来のn+多結晶シリコンをゲートに用いて
いる場合(94は真空レベル,95はn+多結晶シリコンのφ
m),(2)はWのようにn+多結晶シリコンより大きな
φmを持つ材料をゲートに用いている場合を示してい
る。(2)の場合、(1)に比べ良好なVth−Leff特性
が得にくい。
ツジ91,バレンスバンドエツジ92及びフエルミレベル93
を持つ)上に形成されたMISのバンド構造を示してい
る。(1)は従来のn+多結晶シリコンをゲートに用いて
いる場合(94は真空レベル,95はn+多結晶シリコンのφ
m),(2)はWのようにn+多結晶シリコンより大きな
φmを持つ材料をゲートに用いている場合を示してい
る。(2)の場合、(1)に比べ良好なVth−Leff特性
が得にくい。
ここでVthは次の様に表わすことができる。
(例えば、「半導体装置の物性」第2版エス・エム・
SZe ジヨン ウイレイ アンド ソンズ(「Physics of
Semiconductor Derices」second edition S.M.SZe Joh
n Wiley&Sons)参照。)ここで、χSは基板半導体の
電子親和力、ψBは基板半導体のフエルミレベルと真性
フエルミレベルの差、εSは基板半導体の誘電率、qは
素電荷、NAは基板半導体中の不純物濃度、Cτはゲート
絶縁膜容量である。
SZe ジヨン ウイレイ アンド ソンズ(「Physics of
Semiconductor Derices」second edition S.M.SZe Joh
n Wiley&Sons)参照。)ここで、χSは基板半導体の
電子親和力、ψBは基板半導体のフエルミレベルと真性
フエルミレベルの差、εSは基板半導体の誘電率、qは
素電荷、NAは基板半導体中の不純物濃度、Cτはゲート
絶縁膜容量である。
第9図(2)の場合良好なVth−Leff特性が得にくい
理由は(1)式で説明できる。すなわち、この場合従来
構造(1)とVthをそろえる場合φm増加分をNAの減少
で補償しなけりばならず、このためドレーン近傍の空乏
層が広がり短チヤネル効果(短チヤネルMISトランジス
タのVth低下)が発生しやすくなるからである。nチヤ
ネルMISトランジスタにおいてn+多結晶シリコンよりφ
mの大きな材料をゲートに用いる場合(例えばW,Mo,Au,
Pt,Pb,Hg,Sn,Ag等)、良好なVth−Leff特性を得るため
には、本発明が極めて有効である。もちろん、n+多結晶
シリコンあるいはそれよりφmの小さな材料をゲートに
用いる場合、本発明を適用することによつて一層良いV
th−Leff特性が得られることは言うまでもない。
理由は(1)式で説明できる。すなわち、この場合従来
構造(1)とVthをそろえる場合φm増加分をNAの減少
で補償しなけりばならず、このためドレーン近傍の空乏
層が広がり短チヤネル効果(短チヤネルMISトランジス
タのVth低下)が発生しやすくなるからである。nチヤ
ネルMISトランジスタにおいてn+多結晶シリコンよりφ
mの大きな材料をゲートに用いる場合(例えばW,Mo,Au,
Pt,Pb,Hg,Sn,Ag等)、良好なVth−Leff特性を得るため
には、本発明が極めて有効である。もちろん、n+多結晶
シリコンあるいはそれよりφmの小さな材料をゲートに
用いる場合、本発明を適用することによつて一層良いV
th−Leff特性が得られることは言うまでもない。
第10図はn型基板上に形成したMIS構造バンド構造を
示している。これはpチヤネルMISトランジスタに対応
する構造である。97は基板半導体のフエルミレベル、98
はp+多結晶シリコンのφm、99は比較的小さなφmを持
つ材料(例えばW等)をゲートに用いた場合のφmの例
である。第10図の場合(1)は比較的良好なVth−Leff
特性が得やすいが、(2)の場合にはnチヤネルMISト
ランジスタと同様の理由によりVth−Leff特性が劣化す
る。しかしながら、後者の場合には、基板表面にp型不
純物ピークを、さらに、これにより基板内部側にn型不
純物ピークを持つ様に不純物分布を改良することによつ
てVth−Leff特性を改善することが可能である。もちろ
ん、p+多結晶シリコン、あるいはこれよりもφmの大き
な材料をゲートに用いたMISトランジスタの場合にも、
本発明を適用することによつて一層良好なVth−Leff特
性が得られることは言うまでもない。
示している。これはpチヤネルMISトランジスタに対応
する構造である。97は基板半導体のフエルミレベル、98
はp+多結晶シリコンのφm、99は比較的小さなφmを持
つ材料(例えばW等)をゲートに用いた場合のφmの例
である。第10図の場合(1)は比較的良好なVth−Leff
特性が得やすいが、(2)の場合にはnチヤネルMISト
ランジスタと同様の理由によりVth−Leff特性が劣化す
る。しかしながら、後者の場合には、基板表面にp型不
純物ピークを、さらに、これにより基板内部側にn型不
純物ピークを持つ様に不純物分布を改良することによつ
てVth−Leff特性を改善することが可能である。もちろ
ん、p+多結晶シリコン、あるいはこれよりもφmの大き
な材料をゲートに用いたMISトランジスタの場合にも、
本発明を適用することによつて一層良好なVth−Leff特
性が得られることは言うまでもない。
本発明を用いると、低Vthかつ短チヤネル効果の少な
いMISトランジスタを提供できる。しかも、ゲートに用
いる材料の仕事関数、φmによらず、MISトランジスタ
のVth−Leff特性を自由に調整できる。従つて、本発明
により抵抗が非常に小さな高融点金属をゲート電極に用
いた高速高集積MISトランジスタが実現できる。
いMISトランジスタを提供できる。しかも、ゲートに用
いる材料の仕事関数、φmによらず、MISトランジスタ
のVth−Leff特性を自由に調整できる。従つて、本発明
により抵抗が非常に小さな高融点金属をゲート電極に用
いた高速高集積MISトランジスタが実現できる。
なお、本発明は実施例で述べた内容に限定されること
なく、高融点金属をゲート電極とする相補形MOS(CMO
S)にも適用できる。さらに、高融点金属のシリサイド
をゲート電極に用いることも可能である。
なく、高融点金属をゲート電極とする相補形MOS(CMO
S)にも適用できる。さらに、高融点金属のシリサイド
をゲート電極に用いることも可能である。
第1図はWゲートMISトランジスタの製造プロセス、第
2図(a)及び第2図(b)は半導体基板表面の不純物
分布、第3図はWゲートMISトランジスタのVth−Leff特
性、第4図(a)及び第4図(b)は半導体基板表面の
不純物分布、第5図はWゲートMISトランジスタのVth−
Leff特性図、第6図,第7図及び第8図は本発明を実施
したMISトランジスタの断面図、第9図及び第10図はMIS
構造のバンド構造を示す図である。 11……p型シリコン基板、12……酸化シリコン膜、13…
…リン(P)打ち込み、14……打ち込まれたP、15……
ボロン(B)打ち込み、16……打ち込まれたB、17……
タングステン(W)ゲート、18……n+拡散層、21……p
型ウエルのB分布、22……Pの分布、23……B分布、31
……従来構造MISトランジスタのVth−Leff特性、32……
従来構造の基板表面にPを打ち込んだMISトランジスタ
のVth−Leff特性、33……本発明を適用したMISトランジ
スタのVth−Leff特性、41……P分布、42……B分布、4
3……ヒ素(As)分布、44……B分布、51……第4.1図の
不純物分布を持つMISトランジスタのVth−Leff特性、52
……第4.2図の不純物分布を持つMISトランジスタのVth
−Leff特性、61……p型半導体基板、62……ゲート、63
……絶縁膜、64……n+拡散層、65……n型不純物層、66
……p型不純物層、71……n-拡散層、91……基板半導体
のコンダクシヨンバンドエツジ、92……バレンスバンド
エツジ、93……p型基板半導体のフエルミレベル、94…
…真空レベル、95……n+多結晶シリコンの仕事関数φ
m、96……Wのφm、97……n型基板半導体のフエルミ
レベル、98……p+多結晶シリコンのφm、99……Wのφ
m。
2図(a)及び第2図(b)は半導体基板表面の不純物
分布、第3図はWゲートMISトランジスタのVth−Leff特
性、第4図(a)及び第4図(b)は半導体基板表面の
不純物分布、第5図はWゲートMISトランジスタのVth−
Leff特性図、第6図,第7図及び第8図は本発明を実施
したMISトランジスタの断面図、第9図及び第10図はMIS
構造のバンド構造を示す図である。 11……p型シリコン基板、12……酸化シリコン膜、13…
…リン(P)打ち込み、14……打ち込まれたP、15……
ボロン(B)打ち込み、16……打ち込まれたB、17……
タングステン(W)ゲート、18……n+拡散層、21……p
型ウエルのB分布、22……Pの分布、23……B分布、31
……従来構造MISトランジスタのVth−Leff特性、32……
従来構造の基板表面にPを打ち込んだMISトランジスタ
のVth−Leff特性、33……本発明を適用したMISトランジ
スタのVth−Leff特性、41……P分布、42……B分布、4
3……ヒ素(As)分布、44……B分布、51……第4.1図の
不純物分布を持つMISトランジスタのVth−Leff特性、52
……第4.2図の不純物分布を持つMISトランジスタのVth
−Leff特性、61……p型半導体基板、62……ゲート、63
……絶縁膜、64……n+拡散層、65……n型不純物層、66
……p型不純物層、71……n-拡散層、91……基板半導体
のコンダクシヨンバンドエツジ、92……バレンスバンド
エツジ、93……p型基板半導体のフエルミレベル、94…
…真空レベル、95……n+多結晶シリコンの仕事関数φ
m、96……Wのφm、97……n型基板半導体のフエルミ
レベル、98……p+多結晶シリコンのφm、99……Wのφ
m。
Claims (12)
- 【請求項1】半導体基板内で第1導電型の不純物を含む
半導体領域の表面上に絶縁膜とゲート電極を有するMIS
型トランジスタにおいて、 上記半導体領域の内部の上記絶縁膜直下に上記第1導電
型と反対導電型の第2導電型の第1の領域と、 上記半導体領域の内部の該第1の領域の下に上記第1導
電型の第2の領域とを有し、 上記第2の領域の上記第1導電型の不純物ピーク濃度は
上記第1の領域の上記第2導電型の不純物ピーク濃度よ
り高いことを特徴とするMIS型半導体装置。 - 【請求項2】上記ゲート電極は、高融点金属又はそのシ
リサイドからなることを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載のMIS型半導体装置。 - 【請求項3】上記ゲート電極は少なくともモリブデン又
はタングステンを含むことを特徴とする特許請求の範囲
第1項記載のMIS型半導体装置。 - 【請求項4】上記ゲート電極はモリブデン又はタングス
テンのシリサイド合金を含むことを特徴とする特許請求
の範囲第1項記載のMIS型半導体装置。 - 【請求項5】上記第1導電型の不純物を含む半導体領域
を挟むように上記第2導電型のソース領域とドレイン領
域とが形成されてなることを特徴とする特許請求の範囲
第1項から第4項のいずれかに記載のMIS型半導体装
置。 - 【請求項6】上記MIS型トランジスタの実行チャネル長
は1μm以下であることを特徴とする特許請求の範囲第
1項から第5項のいずれかに記載のMIS型半導体装置。 - 【請求項7】上記第2導電型の上記第1の領域と上記第
1導電型の上記第2の領域とは1μm以下の実行チャネ
ル長の上記MIS型トランジスタの短チャネル効果を軽減
してなることを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の
MIS型半導体装置。 - 【請求項8】MIS型半導体装置の製造方法において、 半導体基板内で第1導電型の不純物を含む半導体領域の
表面上に酸化膜を形成する工程、 該酸化膜を介して上記第1導電型と反対導電型の第2導
電型の第1の不純物をイオン打込み法により上記半導体
領域の内部に打ち込む工程、 上記酸化膜を介して上記第1導電型の第2の不純物をイ
オン打込み法により上記第1の不純物よりも多く、か
つ、上記第1の不純物の打込み深さより深く、かつ、上
記第1の不純物のピーク濃度よりも高いピーク濃度を形
成する如く上記半導体領域の内部に打ち込む工程、 ゲート電極を上記酸化膜の上に形成する工程、 ソース領域及びドレイン領域を形成する工程を含むこと
を特徴とするMIS型半導体装置の製造方法。 - 【請求項9】上記ゲート電極はモリブデン又はタングス
テンを含むことを特徴とする特許請求の範囲第8項記載
のMIS型半導体装置。 - 【請求項10】上記第1の不純物はリン又は砒素であ
り、上記第2の不純物はボロンであることを特徴とする
特許請求の範囲第8項又は第9項のいずれかに記載のMI
S型半導体装置の製造方法。 - 【請求項11】上記MIS型半導体装置のトランジスタの
実行チャネル長は1μm以下であることを特徴とする特
許請求の範囲第8項から第10項のいずれかに記載のMIS
型半導体装置の製造方法。 - 【請求項12】上記イオン打込みによる上記第2導電型
の上記第1の不純物と上記イオン打込みによる上記第1
導電型の上記第2の不純物は1μm以下の実行チャネル
長の上記トランジスタの短チャネル効果を軽減してなる
ことを特徴とする特許請求の範囲第11項記載のMIS型半
導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60078345A JPH0824181B2 (ja) | 1985-04-15 | 1985-04-15 | Mis型半導体装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60078345A JPH0824181B2 (ja) | 1985-04-15 | 1985-04-15 | Mis型半導体装置及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61237469A JPS61237469A (ja) | 1986-10-22 |
JPH0824181B2 true JPH0824181B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=13659399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60078345A Expired - Fee Related JPH0824181B2 (ja) | 1985-04-15 | 1985-04-15 | Mis型半導体装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0824181B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5833870A (ja) * | 1981-08-24 | 1983-02-28 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
JPS58157169A (ja) * | 1982-03-15 | 1983-09-19 | Sharp Corp | 半導体装置 |
JPS5961070A (ja) * | 1982-09-29 | 1984-04-07 | Fujitsu Ltd | 絶縁ゲ−ト型電界効果半導体装置 |
-
1985
- 1985-04-15 JP JP60078345A patent/JPH0824181B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61237469A (ja) | 1986-10-22 |
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