JPH08241697A

JPH08241697A - 外部電極式蛍光放電管

Info

Publication number: JPH08241697A
Application number: JP7070427A
Authority: JP
Inventors: Masaki Inoue; 正樹井上; Yoshihisa Yokogawa; 佳久横川; Koji Tagawa; 幸治田川; Toyohiko Kumada; 豊彦熊田
Original assignee: Ushio Denki KK; Ushio Inc
Current assignee: Ushio Denki KK; Ushio Inc
Priority date: 1995-03-06
Filing date: 1995-03-06
Publication date: 1996-09-17

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】安定した可視光および／もしくは紫外光が得
られる構造を持つ外部電極式蛍光管を提供する。【構成】バルブ１の外面のバルブ軸方向に線状または
帯状の第一の電極６を設け、この電極を絶縁物８で覆
い、更にこの上からこの絶縁物より幅の広い第二の帯状
の電極７をバルブ長手方向に沿って設け、これらの電極
及び絶縁物をバルブ軸方向に対し、ほぼ対称に設けて構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ファクシミリ、複写
機、イメージリーダ等の情報機器に利用される原稿照明
用や、液晶ディスプレイパネルのバックライト装置など
に利用される外部電極式蛍光放電管（以下蛍光ランプも
しくは単にランプという）に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ＯＡ機器の光源、表示装置のバックライ
ト等に使用されている蛍光ランプに於いては、バルブの
外壁に形成した一対の外部電極により放電を維持するよ
うにしたものがある。図を用いて説明すると、図１はラ
ンプと電源の説明図、図２はランプＡ−Ａ断面の説明図
であって、両端１００，１０１が密封されたバルブ１の
外面に、互いに周方向に離間して一対の外部電極２、３
を設け、これら外部電極２、３は高周波電源４に接続さ
れている。これら外部電極２、３はそれぞれアルミニウ
ムテープ、銅テープといった金属テープや、銀ペースト
等のような導電性塗料によりバルブの軸方向に沿って帯
状に形成されている。バルブ１の内面には蛍光体物質５
が塗布されており、このバルブ内にはキセノン等の希ガ
スのみを封入したものもあれば、または所定量の水銀と
希ガスが封入されているものもある。

【０００３】このようなランプにおいては、高周波電源
４から外部電極２、３間に高周波電流を流すとバルブ１
内で放電１０がなされ、希ガスまたは水銀が電離及び励
起されて紫外線を発し、この紫外線は蛍光体物質５で可
視光に変換され外部に放出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
外部電極２、３による高周波電流はガラスと外部電極の
接触のばらつき、ガラス肉厚のばらつき、また高周波電
流の微少な電流変化等により、有効発光面９に沿って放
電１０が縞模様のようになり不安定な状態になる場合が
あり、特に高周波電流が少なくなるほど顕著に現れてく
る。この不安定な放電１０は、蛍光体物質５から発せら
れる可視光にも影響し、有効発光面９から発する可視光
も同じように縞のようになり不安定となる。

【０００５】このような現象は、ファクシミリ、複写
機、イメージリーダ等の情報器機に使用される原稿照明
用では、情報を正確に伝える事ができない不具合が生
じ、また液晶ディスプレイパネルのバックライト装置な
どに利用される場合は、画面の揺れやちらつき等の不具
合を生じることになる。

【０００６】本発明は、このような事情に基づきなされ
たもので、その目的は、外部電極方式で安定した可視光
および／もしくは紫外光が得られる構造を持つ外部電極
式蛍光放電管を提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は、外部電
極式蛍光放電管を、バルブの外面のバルブ軸方向に線状
または帯状の第一の電極を設け、この電極を絶縁物で覆
い、更にこの上からこの絶縁物より幅の広い第二の帯状
電極をバルブ長手方向に設け、これらの電極及び絶縁物
をバルブ軸方向に対し、ほぼ対象に設けて構成すること
によって達成される。

【０００８】

【作用】本発明によると、高周波電流が流れる放電経路
が有効発光面から見えない為、ランプから発する可視光
も安定して発する事ができ、また、絶縁物の電気的特性
を調整する事によって更に安定した可視光を得る事がで
きる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明についての一実施例を図に基づ
き説明する。図３は本発明によるランプと電源の説明
図、図４は本発明のランプのＡ−Ａ断面の説明図であっ
て、図において、１は両端１００，１０１が閉塞された
バルブ、バルブ１の内面には蛍光体物質５が塗布されて
おり第二の帯状電極７のエッジ１０２，１０３の間に位
置するバルブの内面の蛍光体物質は除去され、アパ─チ
ャ１３が設けられている。第一の電極６はバルブ１のバ
ルブ軸方向に沿って設けられた帯状の電極であり、アル
ミニウムテープ、銅テープといった金属テープや、銀ペ
ースト等のような導電性塗料により形成されており、８
は絶縁物であり、第一の電極６を覆うように設けられて
おり、第二の電極７は絶縁物８より幅の広い帯状電極で
あり、絶縁物８の上からバルブ１のバルブ軸方向に沿っ
て設けられている。ここで第二の電極７のエッジ１０
２，１０３は蛍光体物質の除去で決まるアパ─チャ１３
の開口角の縁１０４に沿わせて配置する事が望ましい。
尚、電極６、絶縁物８、電極７はバルブ軸方向に対し、
それぞれの中央部分がほぼ重なった状態に設けられ、電
極６の前方方向を有効発光面９としてある。そして電極
６、電極７は高周波電源４に接続される。

【００１０】このように配置した場合、高周波電源４か
ら第一の電極６、第二の電極７に高周波電流を流すと、
たとえば電極６から流れる高周波電流は、電極６からみ
てバルブ１の左右にまたがる電極７に流れ、放電路１
１、１２を通って電極７に流れる事になる。また、電極
６と電極７は絶縁物８をその間に挟んだ状態で高周波電
圧がかかるため、一種のコンデンサ結合をしているのと
同じ状態となり、電極６と電極７の間では、絶縁物８を
通して高周波電流が流れる事になる。つまり、等価回路
のような状態が想定される。

【００１１】このようにして放電する放電灯は、図４の
有効発光面９から見るとほとんど放電の不安定な部分は
見えず、安定した可視光を発する事が出きる。また、図
４の絶縁物８の厚さや材料等を調整し、電極６と電極７
の間の誘電率や抵抗値を調整する事によって、更に安定
した放電を得る事ができ、縞模様の放電はどの角度から
みても全く見えなくなるほど安定な放電を得る事ができ
た。また、図３に示すように、絶縁物８の有する誘電率
及び抵抗値で放電が安定しない場合、電極６と電極７の
間つまり電源４の出力側に電気回路素子例えばコンデン
サ１４、抵抗１５を任意の値に設定し設けた場合も同じ
ような結果を得た。

【００１２】このような構成のランプにおいては、必ず
しも電極７を接地電圧側とする事によってランプ全体の
絶縁構造をとる必要も無い。

【００１３】図５に、図１に示す従来の放電方式で点灯
した場合の有効発光面の輝度安定特性図を示し、図６
に、図３に示す今回発明した放電方式で点灯した場合の
有効発光面の輝度安定特性図を示す。この図５と図６の
特性図を比較すると従来の放電方式では輝度測定による
光リップルが±６％前後生じるのに対し、今回発明した
放電方式では輝度測定による光リップルがほとんど０％
になっている。これは、図３の抵抗１５、コンデンサ１
４を挿入した場合の放電方式でも同じであった。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によると、非
常に安定した可視光および／または紫外光を発する事が
でき、情報機器に利用される原稿照明用や、液晶ディス
プレイパネルのバックライト装置などに利用される場
合、安定した光を提供することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の蛍光ランプと電源の説明図である。

【図２】蛍光ランプのＡ−Ａ断面の説明図である。

【図３】本発明の蛍光ランプと電源の実施例の説明図で
ある。

【図４】本発明の蛍光ランプのＡ−Ａ断面の説明図であ
る。

【図５】従来の蛍光ランプと電源における輝度安定特性
図である。

【図６】本発明の蛍光ランプと電源における輝度安定特
性図である。

【符号の説明】

１管型バルブ２，３外部電極４高周波電源５蛍光体物質６第一の電極７第二の電極８絶縁膜９有効発光面１３アパーチャ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者熊田豊彦兵庫県姫路市別所町佐土1194番地ウシオ電機株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】管型バルブの内部にＨｅ，Ｎｅ，Ａｒ，
Ｘｅ，Ｋｒ等のいずれか１種類以上の希ガスを所定量封
入密閉し、バルブ内面には蛍光体物質を塗布した蛍光放
電管において、バルブ外面のバルブ軸方向に線状または
帯状の第一の電極を設け、この電極を絶縁物で覆い、更
にこの上からこの絶縁物より幅の広い第二の帯状電極を
バルブ長手方向に沿って設け、これらの電極及び絶縁物
はバルブ軸方向に対し、ほぼ対称に設けられている事を
特徴とする外部電極式蛍光放電管。
【請求項２】電極に印加する高周波電圧は例えばトラ
ンジスタまたは電解効果トランジスタ等により構成され
る高周波発振器と昇圧トランスより成る電源より供給さ
れることを特徴とする請求項１に記載の外部電極式蛍光
放電管。
【請求項３】点灯時の放電が安定するように絶縁物の
厚さ及び材質を調整したことを特徴とする請求項２に記
載の外部電極式蛍光放電管。
【請求項４】絶縁物の有する誘電率及び抵抗値で放電
が安定しない場合、電源の出力側にコンデンサ及び抵抗
等の電気回路素子を設けて点灯されることを特徴とする
請求項２に記載の外部電極式蛍光放電管。
【請求項５】バルブの内部に水銀蒸気を封入したこと
を特徴とする請求項１から請求項４に記載の外部電極式
蛍光放電管。
【請求項６】第二の帯状の電極のエッジの間に位置す
るバルブの内面の蛍光体を除去して、アパーチャを設け
たことを特徴とする請求項１から請求項５に記載の外部
電極式蛍光放電管。
【請求項７】第一の電極を高電圧側とし、第二の帯状
の電極を接地電圧側としたことを特徴とする請求項１か
ら請求項６に記載の外部電極式螢光放電管。