JPH08240570A - 六角穴付き締結ボルトの検査方法 - Google Patents

六角穴付き締結ボルトの検査方法

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JPH08240570A
JPH08240570A JP7042017A JP4201795A JPH08240570A JP H08240570 A JPH08240570 A JP H08240570A JP 7042017 A JP7042017 A JP 7042017A JP 4201795 A JP4201795 A JP 4201795A JP H08240570 A JPH08240570 A JP H08240570A
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bolt
fastening
probe
hexagon socket
ultrasonic wave
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JP7042017A
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Shoji Suyama
昇司 須山
Seiichi Wakayama
精一 若山
Susumu Miki
進 三木
Takanobu Yamashita
尊宣 山下
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 六角穴付き締結ボルトの健全性を確実に検出
できて、信頼性を向上できる。 【構成】 ボルト1の頭部と締結体2との隙間に水4等
の液体を封入する。これら両部材1、2と液体4との音
速及び密度の違いにより、この間で超音波の伝播損失と
屈折とを生じるが、これら両部材1、2間では、超音波
の伝播が可能で、これら両部材1、2が音響的に一体構
造になるので、ボルト1の形状により制約されていた超
音波の入射条件の制約が解消され、図1の実施例に示す
ように、ボルト1の首下部に発生する亀裂面に対して超
音波ビーム6が直交するように入射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば原子炉の炉内構
造物の締結に使用する六角穴付き締結ボルトの検査方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】重要な構造物やプラントの部材間の結合
には、六角穴付き締結ボルトが多く利用されている。図
9は、加圧水型原子炉の心臓部に当たる炉内構造物の全
体図を示しており、板状の部材の結合に多数の六角穴付
き締結ボルトが使用されている。炉内構造物は、原子力
発電のエネルギー源となる燃料集合体に隣接して炉心の
境界を形成する重要部材である。従ってこの六角穴付き
締結ボルトは、長期間の供用期間中、締結機能を維持す
る、即ち、ボルトの健全性を維持する必要がある。
【0003】図10は、六角穴付き締結ボルトの代表例
の締結状態を示しており、1aが六角穴付き締結ボル
ト、2が一方の締結体、3が他方の締結体、22がボル
トの緩み防止用金具である。この緩み防止用金具22
は、ボルトの頭部にセットされて、締結体2とボルト頭
部とに溶接により固定される。図11は六角穴付き締結
ボルトの他の例の締結状態を示しており、1bが六角穴
付き締結ボルト、2が一方の締結体、3が他方の締結
体、23がピンである。
【0004】このピン23は、ボルト頭部に設けられた
角状溝にセットされて、ピン23の両端部が締結体2に
溶接により固定される。上記六角穴付き締結ボルト1a
(または1b)は、長期間の供用期間中、締結機能を維
持するように厳密な管理の下で製造、組立てられてい
る。しかしながら、プラントの供用期間が長くなってく
ると、原子炉の運転に伴う中性子線の照射や応力が繰り
返し加わるため、六角穴付き締結ボルト1aの健全性が
損なわれる可能性を100%否定することができない。
【0005】このため、供用期間の長い原子炉では、六
角穴付き締結ボルト1aの健全性を確認するために、超
音波を使ったボルトの点検を行う必要がある。図12、
図13、図14は、六角穴付き締結ボルト1aの健全性
を確認するために実施されている超音波を利用した検査
方向の従来例を示している。従来のいずれの検査方法で
も、超音波を検査対象の六角穴付き締結ボルト1aに直
接入射させて、欠陥を検出するようにしている。
【0006】図12〜図14において、4が水、6が超
音波、23が探触子、24が探触子ホルダーである。図
12及び図13は、いずれも超音波6を六角穴底へ入射
し、屈折させて、ボルト軸に対して平行に超音波を伝播
させ、亀裂からの反射波F(以下、エコーと呼ぶ)を捉
らえるか、もしくは底面エコーBの減衰状態(亀裂が存
在すると、超音波の進路が遮られて減衰する)により、
亀裂を検知する方法である。前者は、探触子23を被検
体にコンタクトさせる直接接触法であり、後者は、被検
体周りを水4に浸し、非接触により探傷する水浸法であ
る。
【0007】また図14は、首下部を検査対象とする検
査方法であり、超音波を六角穴側面へ入射し、ボルト頭
部の外周面で反射させ、超音波を首下部へ導き、亀裂か
らの反射波を捉られることにより、亀裂を検知する方法
である。この検査方法は、図12と同様に水浸法であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記六角穴付き締結ボ
ルトの検査方法には、次の欠点があり、発電設備等の重
要な構造物における六角穴付き締結ボルトの健全性を確
認するための検査方法としては万全な検査方法と言い難
いという問題があった。即ち、超音波を利用した検査方
法法(超音波探傷法)で、亀裂の検出能力を十分に発揮
させるためには、亀裂面からの反射波を有効に捉えるよ
うに、亀裂面に対して超音波ビームを直交させるような
超音波入射条件を選定することが肝心である。
【0009】そのためには、被検体に発生する亀裂の予
測を的確に行い、これに見合う入射条件を選定する必要
がある。図15は、六角穴付き締結ボルト1aに作用す
る応力を考慮した発生想定亀裂部位とその形態を示して
おり、亀裂は、首下部と部材の継ぎ目部と第一ねじ部と
に発生すると考えられ、この種のボルトにおける過去の
不適合事象からすると、首下部に亀裂が先行して発生す
るという事例が殆どである。以下、この首下部に発生す
る亀裂の検出を念頭において、従来の検査方法の検出能
力を説明する。
【0010】先ず、図12、図13に示した六角穴底へ
の入射法は、ボルト全長に亘って探傷が可能であるが、
首下部に生じる亀裂に対しては、検出能力が劣る。その
理由は、亀裂面に対して超音波ビームが斜めに当たるた
め、欠陥面における反射波が逃げてしまい、欠陥エコー
として有効に受信できないからである。一方、底面エコ
ーBの減衰状態により、亀裂を検知する方法は、亀裂の
進展方向には左右されない利点がある反面、欠陥の存在
以外に他の因子が底面エコーの減衰の関与するので、元
来、深い亀裂でないと、検知できないし、誤診を招く危
険性もある。
【0011】例えば形状が不確定な六角穴(六角形のス
パナと噛み合う六角柱状の六角穴を加工するための下穴
であり、寸法上の規定がなく、ドリル加工による円錐状
や放電加工による球面状のものがある)面が超音波の入
射点になるため、その形状にマッチした入射条件を設定
しないと、予期しない方向に超音波が伝播することにな
り、底面エコーが減衰して、誤診を招くことになる。
【0012】また図14に示した六角穴の側面への入射
法は、首下部に生じる亀裂の検出を目的とした検査方法
であり、首下部に生じる亀裂形態にマッチした理想的な
入射条件を確保できるが、原子力発電プラントにおける
原子炉の炉内構造物の締結ボルトの点検への適用を考え
ると、次のような問題点がある。 (1)六角穴の辺に対して直交する方位では、上記理想
的な入射条件となるが、それ以外の方位では、入射条件
が崩れる。従って辺の直下の存在する損傷の検出能力は
高いが、それ以外の方位になると、損傷の検出能力が低
下し、特に六角穴の陵部直下の損傷は検知困難である。 (2)六角穴部に探触子を挿入する状態で検査する必要
があり、遠隔操作によるアクセスが必要な原子炉炉内構
造物の締結ボルトの点検等では、探触子の調心が難し
く、作業性が悪い。 (3)六角穴の深さが限られており、さらにその上部は
回り止め溶接の垂れ込みがあるため、入射条件(屈折
角)が制約される。
【0013】このため、今後、供用期間の長い原子炉の
炉内構造物の六角穴付き締結ボルトの健全性を確認する
場合、これらの問題点を解決して、六角穴付き締結ボル
トの健全性を確実に検出できる信頼性の高い検査方法の
出現が強く望まれている。本発明は前記の問題点に鑑み
提案するものであり、その目的とする処は、六角穴付き
締結ボルトの健全性を確実に検出できて、信頼性を向上
できる検査方法を提供しようとする点にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の六角穴付き締結ボルトの検査方法は、締
結体とボルト頭部との隙間に水等の液体を封入し、締結
体の表面に取付けた探触子からボルト首下部に向けて斜
めに入射する超音波を上記液体を介してボルト首下部へ
導くことを特徴としている(請求項1)。
【0015】前記六角穴付き締結ボルトの検査方法にお
いて、探触子によるボルト周りの半径方向及び円周方向
の走査に加えて、しきい値を超える欠陥からの反射波
(エコー)を検出するようにしてもよい(請求項2)。
【0016】
【作用】本発明の六角穴付き締結ボルトの検査方法は前
記のように構成されており、ボルト頭部と締結体との隙
間に水等の液体を封入する。これら両部材と液体との音
速及び密度の違いにより、この間で超音波の伝播損失と
屈折とを生じるが、これら両部材間では超音波の伝播が
可能で、これら両部材が音響的に一体構造になるので、
ボルトの形状により制約されていた超音波の入射条件の
制約が解消され、図1の実施例に示すように、ボルト首
下部に発生する亀裂面に対して超音波ビームが直交する
ように入射する。
【0017】
【実施例】次に本発明の六角穴付き締結ボルトの検査方
法を各実施例により説明する。 〔第1実施例〕図1は、第1実施例(直接接触法)を示
している。この図1は、締結部の断面上における超音波
の伝播経路を表しており、1が検査対象の六角穴付き締
結ボルト、2、3が締結体で、締結体2とボルト1との
隙間には、水4が封入されている。
【0018】5が超音波を送・受信する斜角探触子、6
が超音波の伝搬経路で、超音波ビームの中心軸が点線に
より示されている。上記図1の状態において、締結体2
の表面に水等の接触媒質を塗布し、これに斜角探触子5
を接触させて、超音波6をボルト1の首下部に向かって
斜めに入射させると、前記作用の項で説明したように、
超音波6は、締結体2の中を伝播した後、締結体2とボ
ルト1との間にある水4を経て屈折しながら締結体2の
首下部に伝播する。
【0019】このとき、首下部に亀裂1Fが存在すれ
ば、その反射波が欠陥エコーとして逆の経路を経て探触
子5に受信されて、欠陥が検知される。さらにこの探触
子配置では、斜角探触子5をボルト回りに走査すれば、
ボルト首下部の全周部が検査される。 〔第2実施例〕図2は、第2実施例(水浸探傷法)を示
している。
【0020】原子炉の炉内構造物の検査の際には、炉内
構造物の全体が水中にあるので、締結体2とボルト1と
の間にわざわざ水を封入する必要がない。この実施例で
は、水浸用探触子7を使用して、これを締結体2に対し
て非接触の状態に保持して、ボルトを探傷する、即ち、
超音波6を水浸用探触子7から水4と締結体2とを介し
て締結体2→ボルト1に入射させる以外は、第一実施例
と同様であり、水浸用探触子7の作用の説明は省略す
る。
【0021】〔第3実施例〕図3は、第3実施例(水浸
探傷法)を示している。8が点集束探触子である。通常
の探触子から発信される超音波ビームは拡がりを有して
いるのに対してこの点集束探触子8は、特定の距離(焦
点距離)で超音波ビームを絞る機能を有している。その
形式には、種々あるが、最も一般的なものが水浸探傷法
に用いる音響レンズ付きの点集束探触子である。
【0022】図3は、締結部の断面上における超音波の
伝播経路を示しており、ハッチング部分6aが超音波ビ
ームを表している。この点集束探触子8の作用は、図2
に示す水浸用探触子7と同じであるが、図3に示すよう
にボルト首下部において超音波ビーム6aが絞られてお
り、点集束探触子8を半径方向に走査することにより、
亀裂の深さの情報が検知される。
【0023】〔第4実施例〕図4は、第4実施例(水浸
探傷法)を示している。この実施例では、緩み防止のた
めにキャップを取付けた六角穴付き締結ボルト1を検査
対象物としており、ボルト1の頭部には、キャップ29
を被せ、溶接により、ボルト1と締結体2とを固定して
いる。
【0024】この場合には、キャップ部29へ入射した
超音波6は、キャップ29→キャップ29とボルト1と
の間の水4→を経てボルト1に伝播される。ボルト1に
伝播した後の超音波の作用は、図2と同様であり、説明
を省略する。なおこの本実施例は、水浸法を示している
が、図1に示す直接接触法に対しても適用可能であり、
この場合には、斜角探触子をキャップ表面に接触させ
て、探傷する。
【0025】〔第5実施例〕図5は、前記図2に示す検
査方法(水浸法)の実施に適用する検査装置のブロック
図を示している。7が水浸用超音波探触子、9が同探触
子7との間で超音波送受のためのパルス信号を送受信す
る超音波探傷装置、10、11が探触子7を円周方向及
び半径方向に走査するとともにその位置を検出するため
の駆動・位置検出装置、12が駆動制御装置、13が入
力した検査データ(超音波信号(しきい値を超える反射
信号)と探触子位置信号)を処理するデータ処理装置、
14がデータ処理結果を表示する記録表示装置である。
【0026】図6は、図5の検査装置により得られた検
査結果の一例で、ボルト頭部から透視した欠陥画像を示
している。15がボルト外径の輪郭線、16がボルト頭
部外径の輪郭線、17がボルトの中心線、18が欠陥画
像であり、しきい値を超える超音波反射信号のレベルと
その伝播時間、探触子の位置信号を処理することによ
り、亀裂の発生状況が、直観的に定量的な欠陥画像18
として得られる。
【0027】〔第6実施例〕図7は、第6実施例(水浸
探傷法)の第6実施例を示している。この実施例では、
六角頭で丸形の座面を有する特殊形状ボルトを検査対象
とし、2つの探触子を使って検査している。この図7
は、締結部の断面上における超音波の伝搬経路を表して
おり、図2と同じようにボルト全体を水4に浸してい
る。19が検査対象の特殊形状ボルト、2、3が締結
体、20が送信用水浸探触子、21が受信用水浸探触
子、6が超音波の伝播経路である。
【0028】このような形状のボルトに対しては、超音
波の通過する締結体2とボルト19との隙間が急変して
いるので、超音波通過部の幅が狭く、図2のように超音
波ビームを直交させる入射させるのが困難であるが、こ
の実施例では、この場合に有効である。この実施例で
は、ボルト首下部に向けて傾斜角の大きい超音波を入射
させるために、欠陥面の反射波は、ボルトの上部に逸れ
る。そこで、この実施例では、この上部に逸れた反射波
を欠陥エコーとして受信する。
【0029】次に前記六角穴付き締結ボルトの検査方法
を具体的に説明する。ボルト1の頭部と締結体2との隙
間に水4等の液体を封入する。これら両部材1、2と液
体4との音速及び密度の違いにより、この間で超音波の
伝播損失と屈折とを生じるが、これら両部材1、2間で
は、超音波の伝播が可能で、これら両部材1、2が音響
的に一体構造になるので、ボルト1の形状により制約さ
れていた超音波の入射条件の制約が解消され、図1の実
施例に示すように、ボルト首下部に発生する亀裂面に対
して超音波ビームが直交するように入射する。
【0030】以下に締結体2の表面に入射した超音波が
ボルト1の首下部に至るまでの状況を説明する。締結体
2に入射した超音波は、締結体2と液体4とを経てボル
ト1へ伝播するので、金属と液体との境界を2回通過す
ることになり、前記水浸探傷法における反射波と同じ過
程を経て伝播する。この場合、境界部における往復通過
率は、約12%になる。即ち、締結体2に入射した超音
波は、境界部を通過する際に損失するが、1割強はボル
ト1に伝播する。
【0031】また境界部での超音波の屈折現象を図8に
より説明する。本図は、当該部における超音波の伝搬経
路を拡大して示している。斜角探触子5より発した超音
波6は、締結体2と水4とボルト1との音速差により、
これらの境界部では、屈折して伝播し、それぞれの境界
部における屈折角θ1 、θ3 、θ5 と入射角屈折角
θ 2 、θ4 とは、スネルの法則により次のような関係に
なる。
【0032】
【数1】
【0033】ここで、ボルト1と締結体2とは、鋼製な
ので、音速がほぼ等しく、ボルト1及びボルト穴の軸
は、締結体2の表面と直角に形成されているので、次の
ような関係にある。 θ2 =180°−θ1 、θ3 =θ4 、θ2 ≒θ5 従って締結体2とボルト1との隙間で、超音波6は下式
のように若干偏芯して伝播する。
【0034】偏芯量x=dtanθ3 =dtanθ4
ここで、dは隙間量を示す。
【0035】
【発明の効果】本発明の六角穴付き締結ボルトの検査方
法は前記のように構成されており、前記従来の検査方法
に比べ六角穴付き締結ボルトの健全性を確実に検出でき
て、信頼性を向上できる。即ち、 (1)締結体とボルトとを音響的に結合するので、ボル
トの形状に制約されていた超音波の入射条件の制約がな
くなり、首下部に想定される亀裂に対して理想的な入射
条件を確保できて、欠陥エコーを有効に捉らえることが
できる。また超音波の入射点が締結体の広い平面になる
ので、入射条件を広範囲に選定できて、あらゆる進展方
向の欠陥を検知できる。 (2)探触子をボルト周りに走査させて、連続的に探傷
することが可能であり、ボルト首下部の全周面をむらな
く検査できる上に、欠陥指示範囲から欠陥の発生範囲を
検知できる。またボルトの半径方向の探触子走査や超音
波ビームを絞った点集束探触子を使用可能で、欠陥の深
さの情報をえることができる。 (3)超音波を広い平面から入射するので、探触子のア
クセス、調心が容易であり、作業性を向上できる上に、
探触子のアクセス・調心の不良に基づく誤診の可能性を
なくすことができて、検査結果に対する信頼性を向上で
きる。 (4)本発明は、六角穴付き締結ボルトに限らず、図4
に示すような締結体に頭部を埋め込んだ状態の特殊形状
のボルトにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の六角穴付き締結ボルトの検査方法の第
1実施例を示す説明図である。
【図2】同検査方法の第2実施例を示す説明図である。
【図3】同検査方法の第3実施例を示す説明図である。
【図4】同検査方法の第4実施例を示す説明図である。
【図5】同検査方法の実施に適用する検査装置の一構成
例を第5実施例として示す説明図である。
【図6】同検査方法の検査結果を示す説明図である。
【図7】同検査方法の第6実施例を示す説明図である。
【図8】同検査方法の作用説明図である。
【図9】加圧水型原子炉の炉内構造物を示す側面図であ
る。
【図10】六角穴付き締結ボルトの締結状態を示す斜視
図である。
【図11】六角穴付き締結ボルトの締結状態の他の例を
示す斜視図である。
【図12】六角穴付き締結ボルトの締結状態と想定欠陥
とを示す縦断側面図である。
【図13】従来の六角穴付き締結ボルトの検査方法の一
例を示す説明図である。
【図14】従来の六角穴付き締結ボルトの検査方法の他
の例を示す説明図である。
【図15】従来の六角穴付き締結ボルトの検査方法のさ
らに他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 六角穴付き締結ボルト 2 締結体 3 締結体 4 液体(水) 5 斜角探触子 6 超音波 7 水浸用探触子 8 点集束探触子 9 超音波探傷装置 10 円周方向走査用駆動・位置検出装置 11 半径方向走査用駆動・位置検出装置 12 駆動制御装置 13 データ処理装置 14 記録表示装置 18 欠陥画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 尊宣 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締結体とボルト頭部との隙間に水等の液
    体を封入し、締結体の表面に取付けた探触子からボルト
    首下部に向けて斜めに入射する超音波を上記液体を介し
    てボルト首下部へ導くことを特徴とした六角穴付き締結
    ボルトの検査方法。
  2. 【請求項2】 前記探触子によるボルト周りの半径方向
    及び円周方向の走査に加えて、しきい値を超える欠陥か
    らの反射波を検出する請求項1記載の六角穴付き締結ボ
    ルトの検査方法。
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