JPH08240167A - 燃料・ガス混合物を噴射する装置 - Google Patents
燃料・ガス混合物を噴射する装置Info
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- JPH08240167A JPH08240167A JP8033676A JP3367696A JPH08240167A JP H08240167 A JPH08240167 A JP H08240167A JP 8033676 A JP8033676 A JP 8033676A JP 3367696 A JP3367696 A JP 3367696A JP H08240167 A JPH08240167 A JP H08240167A
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Abstract
出する燃料をガスによって囲繞することができるように
する。 【解決手段】 噴射弁の下流側端部に、複数部分から構
成された調製アタッチメント61が配置され、該調製ア
タッチメントが、少なくともガス囲繞部材48と挿入体
60とから成り、該挿入体が、少なくとも1つの噴射開
口25の下流側に延在していて、混合物噴射開口78を
有し、該混合物噴射開口に、挿入体の内部において、下
流に向かって少なくとも部分的に拡大する開口79が接
続し、ガス囲繞体48が挿入体60及び噴射弁の下流側
端部と堅く結合されている。
Description
を噴射する装置であって、内燃機関の燃料噴射装置のた
めの、特に電磁作動式の燃料噴射弁である噴射弁と、弁
長手方向軸線と、可動の弁閉鎖体と、該弁閉鎖体と共働
する弁座面を有していて噴射弁の下流側端部に設けられ
た弁座体と、弁座面の下流側に設けられた少なくとも1
つの噴射開口と、燃料・ガス混合物を噴出するための混
合物噴射開口とを備えている形式のものに関する。
料・ガス混合物(混合気)を噴射する電磁作動式の弁
は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第41213
72号明細書に基づいて公知であり、この公知の弁で
は、ガス囲繞スリーブが燃料噴射弁のノズル体を取り囲
んでいる。この場合ガス囲繞スリーブは、同心的な流過
開口を備えたその底部分が燃料噴射弁の弁端部に向かっ
て斜めに延びるように構成されている。そしてこのよう
に構成されていることによって、噴射孔円板とガス囲繞
スリーブの底部分との間にガスリング間隙が形成され
る。このガスリング間隙から流出するガス流は、この場
合噴射孔円板から流出する個々の燃料噴流に対して半径
方向に向けられていて、個々の燃料噴流を互いに接近さ
せて1つの燃料噴流にまとめようとする。
4312756号明細書に基づいて公知の燃料・ガス混
合物を噴射する装置では、ガス囲繞体は次のように構成
されている。すなわちこの場合ガス囲繞体は、例えば突
子であるスペーサを備えた金属薄板挿入部分を噴射孔円
板に押し付け、該ガス囲繞体と噴射孔円板との間に締め
込むようになっている。特殊に成形された金属薄板部分
及び寸法正確に成形された突子並びにこれによって軸方
向長さを得たガスリング間隙とによって、燃料の改善さ
れた調製(Aufbereitung)を目的としたガスの調量が行
われる。金属薄板挿入部分とガス囲繞体との間に形成さ
れた円錐差角度(Konusdifferenzwinkel)によって、噴
射孔円板に対する金属薄板挿入部分及びガス囲繞体の軸
方向における製作誤差補償が保証される。
に述べた形式の装置を改良して、取付けもしくは組立て
に関する少ない手間で簡単かつ安価に、噴射弁から噴出
する燃料をガスによって囲繞することができるようにす
ることである。
に本発明の構成では、噴射弁の下流側端部に、複数部分
から構成された調製アタッチメントが配置されており、
該調製アタッチメントが、少なくともガス囲繞部材と挿
入体とから成っており、該挿入体が、少なくとも1つの
噴射開口の下流側に延在していて、混合物噴射開口を有
しており、該混合物噴射開口に、挿入体の内部におい
て、下流に向かって少なくとも部分的に拡大する開口が
接続しており、ガス囲繞体が挿入体及び噴射弁の下流側
端部と堅く結合されている。
合物を噴射する装置には次のような利点がある。すなわ
ち本発明による装置では、噴射弁から流出する燃料をガ
スによって囲繞することは、取付けもしくは組立てに関
する少ない手間で簡単かつ安価に実現することができ
る。このことは次のことによって、すなわち調製アタッ
チメントが噴射弁の下流側の端部に配置されていて、こ
の調製アタッチメントが少なくともガス囲繞部材と挿入
体とから成っており、このガス囲繞部材と挿入体とが互
いに堅く結合されていて、簡単な形式で機能分割を可能
にしていることによって、達成される。調製アタッチメ
ントを製造するための工具コストは、単純な構造によっ
て極めて低く抑えることができる。
装置の有利な構成が開示されている。
複合体として構成すると、特に有利である。このように
構成されていると、挿入体における噴射室の任意の形状
(調製幾何学形状)を射出成形技術によって容易に製造
することができる。噴射弁に調製アタッチメントを固定
するためにはこの場合、例えばカップ状のガス囲繞部材
だけしか働かない。この場合における固定は有利には溶
接が用いられる。本発明の別の有利な構成では、ガス囲
繞部材の周壁区分は、周方向において交互に配置された
大径の範囲と小径の範囲とによって形成されており、こ
の場合小径の範囲は噴射弁に接触しており、この結果そ
こにおいて噴射弁におけるガス囲繞部材の接合を行うこ
とができ、これに対して大径の範囲によって、燃料への
ガスのための流入可能性を得ることができる。本発明の
別の有利な構成では、カップ状のガス囲繞部材の底区分
は、少なくとも部分的に挿入体の材料によって射出成形
により取り囲まれており、このように構成されているこ
とによって、ガス囲繞部材と挿入体との間におけるしっ
かりとした結合が達成される。
噴射開口によって与えられた複数噴流形態を維持したい
場合には、挿入体の噴射室に噴流分割体を配置すると、
特に有利である。特に有利な本発明の別の構成では、円
形、半円形又は楕円形の横断面を有する凸面状の分割面
を備えた噴流分割体が使用される。このような凸面状の
分割面を備えた噴流分割体は、流れ抵抗として働き、こ
れによってせき止め流が生ぜしめられる。そしてこのよ
うにして生ぜしめられたせき止め流によって、ガスによ
る囲繞にもかかわらず、噴流分割体の下流においても複
数噴流形態を維持することができ、しかもガスと燃料と
の改善された混合によって、ガスによる囲繞の良好な調
製作用を得ることができる。
態を説明する。
部点火式の内燃機関のための噴射弁の形をした弁が、部
分的にかつ簡単化されて示されている。噴射弁は管状の
弁座保持体1を有しており、この弁座保持体1には、弁
長手方向軸線2に対して同心的に長手方向開口3が構成
されている。この長手方向開口3には例えば管状の弁ニ
ードル5が配置されており、この弁ニードル5はその下
流側の端部6において例えばボール状の弁閉鎖体7と結
合されていて、この弁閉鎖体7の外周には例えば5つの
平らな面取り部8が設けられている。
式に行われる。弁ニードル5を軸方向において運動させ
るためには、ひいては噴射弁を図示されていない戻しば
ねのばね力に抗して開放するためもしくは閉鎖するため
には、マグネットコイル10と可動子11とコア12と
を備えた電磁回路が働く。可動子11は、弁閉鎖体7と
は反対側の弁ニードル5の端部と、例えばレーザ溶接に
よる溶接継ぎ目によって結合されており、コア12に向
かって方向付けられている。マグネットコイル10はコ
ア12を取り囲んでおり、このコア12は例えば、図示
されていない流入管片の、マグネットコア10によって
取り囲まれた端部であり、この流入管片は、弁を用いて
調量される媒体(ここでは燃料)を供給するために働
く。
には、弁座体16の案内開口15が働く。弁座保持体1
の、コア12とは反対側の下流側に位置する端部には、
弁座長手方向軸線2に対して同心的に延びる長手方向開
口3に、円筒形の弁座体16が密に取り付けられてい
る。弁座体16の外周は、弁座保持体1の長手方向開口
3よりも幾分小さな直径を有している。弁閉鎖体7とは
反対側の端面17において、弁座体16は、例えばポッ
ト状に構成された噴射孔円板21の底部分20と、同心
的にかつ堅く結合されており、この結果底部分20はそ
の上側の端面19で弁座体16の下側の端面17に接触
している。弁座体16と噴射孔円板21との結合は、例
えばレーザを用いて底部分20に構成された環状で密な
第1の溶接継ぎ目22によって行われる。このように構
成されていることによって、底部分20の中央の範囲2
4に位置していて打抜き又は浸食によって成形された少
なくとも2つの例えば4つの噴射開口25の範囲におけ
る、底部分20の不都合な変形のおそれを回避すること
ができる。
は、環状の保持縁部26が接続しており、この保持縁部
26は、軸方向において弁座体16から離反する方向に
延び、かつその下流側の端部に至るまで円錐形に外方に
向かって曲げられている。この場合保持縁部26は、長
手方向開口3の壁に対して半径方向のばね作用を加え
る。これによって、弁座体16と噴射孔円板21とから
成る弁座部分を、弁座保持体1の長手方向開口3に押し
込む時に、弁座部分及び長手方向開口3におけるチップ
形成(Spanbildung)が回避される。噴射孔円板21の
保持縁部26はその自由端部において、例えば環状で密
な第2の溶接継ぎ目30によって、弁座保持体1と結合
されている。
から成る弁座部分の、長手方向開口3内への押込み深さ
は、弁ニードル5のストロークの大きさを規定する。そ
れというのは、マグネットコイル10が励磁されていな
い場合における弁ニードル5の一方の終端位置は、弁座
体16の弁座面29における弁閉鎖体7の接触によって
決定されるからである。弁ニードル5の他方の終端位置
は、マグネットコイル10の励磁時において、例えばコ
ア12における可動子11の接触によって決定される。
したがって弁ニードル5の両終端位置の間における距離
が、ストロークである。
て円錐台形状に先細になる弁座体16の弁座面29と共
働し、この先細の弁座面29は軸方向において、弁座体
16の案内開口15と下側の端面17との間に構成され
ている。弁閉鎖体7の外周に設けられた例えば5つの円
形の平らな面取り部8は、噴射弁の開放状態において弁
内室35から噴射孔円板21の噴射開口25に至るまで
の媒体の貫流を可能にする。弁閉鎖体7の正確な案内ひ
いては軸方向運動中における弁ニードル5の正確な案内
のために、案内開口15の直径は次のように、すなわち
ボール状の弁閉鎖体7がその面取り部8の外側で案内開
口15を小さな半径方向間隔をもって貫通するように、
構成されている。
部において、段付けされた同心的なガス囲繞体41によ
って、少なくとも部分的に半径方向及び軸方向において
取り囲まれる。プラスチック製のガス囲繞体41には、
例えば弁座保持体1の下流側端部における本来のガス囲
繞部と、図示されていないガス流入通路とが属してお
り、このガス流入通路は、ガス囲繞体41へのガスの供
給のために働き、かつ例えばガス囲繞体41と一体に構
成されている。例えば、軸方向においてマグネットコイ
ル10と弁閉鎖体7との間において超音波溶接によって
噴射弁の周囲におけるプラスチック射出成形部と結合さ
れている、ガス囲繞体41の軸方向に延びた管状の区分
43には、下流側に向かって円錐形に先細の区分44が
接続している。この範囲におけるガス囲繞体41の構成
は、図示されていない弁受容部の空間的な条件に応じて
変化され得る。前記先細の区分44にはさらに下流側
に、ガス囲繞体41の軸方向に延びる管状の区分45が
続いており、この区分45はしかしながら区分43にお
けるよりも小さな直径によって特徴付けられている。軸
方向に延びる区分45は、弁座保持体1の下流側端部を
連続的に半径方向間隔をもって取り囲んでおり、これに
よって、カップ状のガス囲繞部材48を、ガス囲繞体4
1と弁座保持体1との間に形成されていてガス流入通路
と直接接続されている中間室50内に収容することがで
き、ひいては噴射孔円板21の噴射開口25から噴出す
る燃料に至るまでのガスの供給を、保証することができ
る。
端部にリング溝55を有しており、このリング溝55は
ガス囲繞体41における壁厚の減少によって生ぜしめら
れる。シールリング56はリング溝55に配置されてお
り、このリング溝55の側面は肩部52の下流側と肩部
53の上流側とによって形成され、かつリング溝55の
溝底部58はガス囲繞体41の区分45の外壁によって
形成される。シールリング56は、ガス囲繞体41を備
えた噴射弁の外周と、例えば内燃機関の吸込み導管又は
燃料分配導管及び/又はガス分配導管のような図示され
ていない弁受容部との間をシールするために働く。肩部
53の上流側がリング溝55を制限しているのに対し
て、肩部53の下流側はガス囲繞体41の下流側の端部
を形成している。
薄板部品であるカップ状のガス囲繞部材48は、ガス囲
繞体41によって特に軸方向の区分45で軸方向におい
て完全に取り囲まれた調製アタッチメント(Aufbereitun
gsvorsatz)61を形成する。主として円錐形もしくは円
錐台形の形状によって特徴付けられているプラスチック
製の本発明による挿入体60は、完全に、噴射孔円板2
1の底部分20の下流側において延在している。これに
対して挿入体60と堅く結合されたガス囲繞部材48
は、次のように構成されている。すなわちこの場合底区
分63は、射出成形により少なくとも部分的に挿入体6
0の材料によって取り囲まれており、かつこの挿入体6
0から半径方向に、例えば挿入体60の軸方向長さで見
て真ん中で、突出している。底区分63には、軸方向に
延びる円筒形の周壁区分64が接続しており、この周壁
区分64は上流に向かって弁座保持体1を、例えば弁閉
鎖体7の球赤道もしくは面取り部8の高さまで取り囲ん
でいる。ガス囲繞部材48の周壁区分64は、ガス囲繞
体41と弁座保持体1との間に形成された中間室50内
を延びており、その構造的な構成によって規定されたガ
ス供給を保証する。ガス囲繞部材48の形状は、特に図
6及び図7において明らかであり、後でも両図を参照し
ながら詳しく述べる。周壁区分64は完全には円筒形に
構成されているわけではなく、例えば、周壁区分64の
周方向において互いに交互に配置された5つの大径の範
囲66と5つの小径の範囲67とを有している。ガス囲
繞部材48の取り付けられた状態においては、リング状
の中間室50はその半径方向幅全体が利用される。それ
というのは、小径の範囲67が弁座保持体1に接触して
いて、例えば溶接継ぎ目69を用いて該弁座保持体1と
堅く結合されているのに対して、大径の範囲66はガス
囲繞体41の区分45の内壁に沿って遊びをもって延在
しているからである。
66との間には、これらの範囲66の数に相応して、等
しい数の例えば5つのガス流入通路70が形成されてお
り、これらのガス流入通路70は、周方向において等し
い間隔をおいて弁座保持体1の周囲に配置されて軸方向
に延びている。図1に示された矢印からガスの流れ方向
が分かる。ガス囲繞部材48の底区分63は、弁座保持
体1の下流側の端面72に対して軸方向間隔をおいて延
びており、この結果底区分63と端面72との間には、
半径方向に延びるリング状の流れ通路73が形成され、
この流れ通路73はガス流入通路70に接続されてい
て、ガスによって半径方向に貫流される。その後でガス
はさらに軸方向で上流に向かってリング通路74に流入
する。このリング通路74は、底区分63の上流に向か
って円錐形の、噴射孔円板21に向かって先細の外輪郭
を有する挿入体60と、弁座保持体1における長手方向
開口3の壁との間に形成されており、このリング通路7
4を通過したガス流は、噴射孔円板21の底部分20の
ところで半径方向に変向される。
れる燃料の改善された調製を目的としたガスの調量は、
挿入体60と底部分20との間の間隔によって生ぜしめ
られた軸方向長さを有するガスリング間隙76を介して
行われる。挿入体60とガス囲繞部材48とは互いに堅
く結合されているので、調製アタッチメント61は、溶
接継ぎ目69によって周壁区分64を弁座保持体1に固
定する前に、軸方向でシフトされ、そしてガスリング間
隙76の所望の軸方向寸法を正確に調節することが必要
である。その後で初めて弁座保持体1における調製アタ
ッチメント61の固定が行われる。
は、リング通路74から流入する例えば調製空気である
ガスのための調量横断面を形成する。ガスリング間隙7
6は、噴射孔円板21の噴射開口25を通して噴射され
る燃料へのガスの供給のため、及びガスの調量のために
働く。ガス流入通路70と流れ通路73とリング通路7
4とを通して供給されるガスは、狭いガスリング通路7
6を介して、挿入体60の真ん中にかつ弁長手方向軸線
2に対して同心的に設けられた混合物噴射開口78に流
入し、そこで、例えば2つ又は4つの噴射開口25を通
して噴射された燃料と衝突する。ガスリング間隙76の
軸方向長さが短いことによって、供給されるガスは強く
加速され、燃料を特に細かく霧化する。ガスとしては、
例えば、内燃機関の吸気管におけるスロットルバルブの
前に設けられたバイパスを通して分岐された吸気や、送
風機によって圧送される空気や、内燃機関の再循環され
る排ガスや、空気と排ガスとから成る混合物を使用する
ことが可能である。
分における混合物噴射開口78は、次のような大きさの
直径、すなわち、噴射孔円板21の噴射開口25から上
流側に噴出する燃料であって、良好な調製を目的として
ガスリング間隙76から流入したガスと垂直に衝突する
燃料が、妨げられることなく混合物噴射開口78を通っ
て噴出することができるような、大きさの直径を有して
いる。挿入体60は次のように構成されている。すなわ
ち挿入体60の内部において混合物噴射開口78に、例
えば楕円形又は円形の横断面を有していて軸方向で下流
に向かって円錐形に拡大する開口79が接続しており、
この開口79は、混合物噴射開口78よりも大きな開口
幅を有している。挿入体60におけるこの開口79は、
例えば円形横断面を有しているピン状の噴流分割体80
によって横切られており、この場合この噴流分割体80
は、混合物噴射開口78よりも挿入体60の下流側の端
面81の近くに配置されている。噴流分割体80は、弁
長手方向軸線2を通って横方向に延びていて、開口79
によって形成された噴射室82を混合物噴射開口78の
下流側において対称的に分割している。噴射室82は、
開口79に相応して楕円形に又は円錐形に構成されてい
る。噴流分割体80は、ウェブとしてプラスチック製の
挿入体60の一部であってもよいし、別の材料から成る
ピンとして付加的に取り付けられていてもよい。いずれ
にせよ噴流分割体80は、その上側に上流に向いた凸面
状の分割面85を有している。
の噴射開口25を通して、2つもしくは4つの燃料噴流
が生ぜしめられ、噴流分割体80の両側に形成された領
域に分割されて噴射室82内に噴射される。噴流分割体
80の凸面状の構成は、燃料噴流が噴流分割体80のと
ころを通過して方向付けられて延びる場合、又は燃料噴
流が噴射開口25から離れるに連れて互いに離反する場
合に、特に有利である。燃料噴流は、ガスリング間隙7
6から流出するガスによって、噴射開口25からのその
噴出直後に、垂直に衝突される。この結果、燃料噴流が
2つの噴流の形態を有していることがガスの囲繞によっ
て損なわれ、場合によっては2つの燃料噴流が1つにま
とまってしまうことがある。それというのはこの場合ガ
スは、燃料噴流を互いに向かって移動させるからであ
る。くさび状の又は切刃状の噴流分割体とは異なり、凸
面状の分割面85を備えた噴流分割体80では、分割面
85の上においてガスがせき止められ、この場合ガスの
せき止め圧によって燃料噴流は再び外方に向かって互い
に離れるように押圧され、これによって明確な2噴流形
態が維持される。凸面状の噴流分割体80は流れ抵抗と
して働き、これによってせき止め流が生ぜしめられる。
せき止め流は、噴流分割体80の範囲における極めてコ
ンパクトな噴流分割と、ガス及び燃料の改善された混合
によるガス囲繞の良好な調製作用とを可能にする。噴流
分割体80の凸面状の分割面によって、軸方向において
噴流分割体80の下流で、ガスによる囲繞にもかかわら
ず、ガスによる囲繞が行われない配置形式におけると同
様に良好な2噴流形態を得ることが可能になる。
は、例えば円筒形の外輪郭を有している。例えばスクエ
ア・リング(Quad-Ring)の形で構成されたシールリン
グ87は、ガス囲繞体41と挿入体60との間をシール
するため、正確に言えば、挿入体60の外輪郭とガス囲
繞体41の区分45の内壁との間をシールするために働
く。シールリング87は例えばシールリング56と同じ
軸方向高さにおいて延びており、したがって両シールリ
ングは互いに内外に位置して延びていて、しかしながら
もちろんガス囲繞体41によって隔てられている。ガス
囲繞体41の下流側端部において半径方向外側に向かっ
て延びている肩部53は、弁長手方向軸線2に向かって
突出している段部88をも有しており、この段部88
は、ガス囲繞体41と調製アタッチメント61との間に
おいてシールリング87のための環状室90を形成する
ために働く。
施例と異なっている点は、挿入体60とシールリング8
7との構成に関してだけである。挿入体60の内部にお
ける開口79は、図2に示された実施例では2つの区分
に分割されている。混合物噴射開口78には、下流側に
円形もしくは楕円形の横断面の大きな開口区分79′が
直接接続しており、この開口区分79′の壁は弁長手方
向軸線2に対して平行に延びている。この第1の開口区
分79′は例えば弁座保持体1の下端面72の高さにお
いて初めて、下流に向かって拡大する円錐形の開口区分
79′′に移行する。そしてこの第2の区分79′′に
噴流分割体80が配置されている。図2に示された挿入
体60はその外輪郭においても、図1に示された実施例
とは異なっている。底区分63の上流における円錐形の
外輪郭は、しかしながらまた底区分63の下流側におい
て初め一度円筒形の外輪郭に移行し、この円筒形の外輪
郭はつまり弁長手方向軸線2に対して平行に延びる壁を
有している。しかしながら挿入体60は、噴射孔円板2
1とは反対側の端部に、半径方向外側に向かって延びる
肩部91を備えており、この肩部91はほぼガス囲繞体
41の区分45の内壁にまで達している。例えばOリン
グとして構成されたシールリング87を受容するため
に、既にこの肩部91は十分である。それというのは環
状室90が底区分63と肩部91との間に形成されてい
るからである。したがってガス囲繞体41における段部
88を省くことが可能である。これによりガス囲繞体4
1の区分45の内壁は連続的に鉛直方向に延びている。
両方の実施例において挿入体60の下側の端面81は、
ガス囲繞体41の本来の下流側の終端部の前で終わって
いる。
ント61がもう一度独立した部材として示されている。
開口79の構成及び噴射分割体80のこの形状におい
て、調製アタッチメント61は特に、ガスによって囲繞
される2噴流弁における使用のために適している。図4
は図3のIV−IV線に沿った断面図である。この図4
から挿入体60における噴流分割体80の固定の可能性
が明らかである。挿入体60にピン状の噴流分割体80
を挿入することを可能にするためには、挿入体60にお
ける互いに正確に向かい合っている2つの箇所に、半径
方向に延びる孔93を設けることが必要であり、この2
つの孔に、噴流分割体80の各1つの端部が突入する。
有利な構成では両方の孔93は、噴流分割体80のため
に一方では遊びをもった嵌合(差込み側)が行われ、か
つ他方では孔93と噴流分割体80との間でプレス嵌め
(反対側)が行われるようになっている。そしてこの場
合プレス嵌めに基づいて噴流分割体80の十分な固定が
保証されている。図4からはさらに噴射室82の楕円形
の横断面が明らかである。噴流分割体80の押込みの他
にも、例えば係止結合又は、溝内への噴流分割体80の
挿入後での溝範囲における挿入体60の熱変形のような
別の固定形式も可能である。
ント61の実施例が示されており、この実施例は特に、
円錐噴流弁における使用のために適している。この場合
には2噴流形態が望まれていないので、噴流分割体80
は省かれている。さらに開口79は3つの区分に分割さ
れており、この場合円錐形の開口区分79′′には同様
に、弁長手方向軸線2に対して平行な壁をもって構成さ
れた開口区分79′′′が接続されている。開口区分7
9′′′はほぼ肩部91の軸方向長さの範囲に形成され
ており、かつ開口区分79′よりも著しく大きな開口幅
を有している。開口区分79′′から開口区分7
9′′′への移行部は、段部の形で形成されており、こ
れによって燃料のための切離しエッジ94が生ぜしめら
れる。
独で示されている。このガス囲繞部材48の底区分63
には中央に開口範囲95が示されており、この開口範囲
95は、底区分63の回りを少なくとも部分的に射出成
形によって挿入体60のプラスチックによって取り囲む
ために必要である。挿入体60の内側の開口79は、最
終的に取り付けられた状態においてガス囲繞部材48の
開口範囲95を貫いて延在する。図7は、図6のVII
−VII線に沿った断面図である。既に述べた大径の範
囲66と小径の範囲67とは、全周にわたって交互に周
壁区分64を形成している。この場合周方向においてそ
れぞれ5つの範囲66,67が構成されていると、特に
有利である。範囲66,67の異なった2つの直径の間
における差は、弁座保持体1と区分45の範囲における
ガス囲繞体41との半径方向間隔によって生ぜしめられ
る。この半径方向間隔から周壁区分64の壁厚の値を引
いた差によって、中間室50もしくはガス流入通路70
の半径方向の寸法、ひいては範囲66,67の直径の差
異が生じる。底区分63における中央の開口範囲95
は、完全に円形に構成されているのではなく、半径方向
に幾分突出した開口突出部96を有しており、これらの
開口突出部96は、範囲66,67に相当する数で構成
されており、つまり例えば5つある。開口突出部96は
開口範囲95の全周にわたって次のように分配されてい
る。すなわちこの場合開口突出部96は、常に周壁区分
64の小さな直径の範囲67に向けられている。開口範
囲95のこの幾何学形状は、ガス囲繞部材48と該ガス
囲繞部材を取り囲む射出成形体(挿入体60)との間に
おける形状結合を達成するために、特に有利である。
ント61の下流側端部における特殊な滴下幾何学形状に
よって傑出している。下端面81の下流側に接続してい
て多数のジグザグ体99を備えた滴下クラウン98は、
燃料の改善された滴下特性(特にガスなしの運転時にお
ける)を得るために役立つ。それというのはこのように
構成されていると、燃料はまとまってあまり大きな滴に
なることができないからである。ジグザグ体99は、例
えば三角形の歯の形で構成されており、これらの歯は下
流に向かって鋭角的に延び、これに対して個々のジグザ
グ体99の間に生じる自由な範囲は逆向きの三角形をし
ていて、つまり下流に向かって広がっている。滴下クラ
ウン98の内径は、開口幅に関して言えば、挿入体60
の円錐形の開口79に継ぎ目なしに接続している。
図である。
図である。
る。
る。
を示す図である。
る。
る。
向開口、 5 弁ニードル、 6 端部、 7 弁閉鎖
体、 8 面取り部、 10 マグネットコイル、 1
1 可動子、 12 コア、 15 案内開口、 16
弁座体、 17 端面、 19 端面、 20 底部
分、 21 噴射孔円板、 22 溶接継ぎ目、 25
噴射開口、 26 保持縁部、 30 溶接継ぎ目、
41ガス囲繞体、 43,44,45 区分、 48
ガス囲繞部材、 50 中間室、52,53 肩部、
55 リング溝、 56 シールリング、 58 溝
底部、 60 挿入体、 61 調製アタッチメント、
63 底区分、 64周壁区分、 66 大径の範
囲、 67 小径の範囲、 69 溶接継ぎ目、70
ガス流入通路、 72 端面、 73 流れ通路、 7
4 リング通路、 76 ガスリング間隙、 78 混
合物噴射開口、 79 開口、 79′,79′′,7
9′′′ 開口区分、 80 噴流分割体、 81 端
面、 82 噴射室、 85 分割面、 87 シール
リング、 88 段部、 90環状室、 91 肩部、
93 孔、 94 切離しエッジ、 95 開口範
囲、 96 開口突出部、 98 滴下クラウン、 9
9 ジグザグ体
Claims (10)
- 【請求項1】 燃料・ガス混合物を噴射する装置であっ
て、内燃機関の燃料噴射装置のための、特に電磁作動式
の燃料噴射弁である噴射弁と、弁長手方向軸線と、可動
の弁閉鎖体と、該弁閉鎖体と共働する弁座面を有してい
て噴射弁の下流側端部に設けられた弁座体と、弁座面の
下流側に設けられた少なくとも1つの噴射開口と、燃料
・ガス混合物を噴出するための混合物噴射開口とを備え
ている形式のものにおいて、噴射弁の下流側端部に、複
数部分から構成された調製アタッチメント(61)が配
置されており、該調製アタッチメント(61)が、少な
くともガス囲繞部材(48)と挿入体(60)とから成
っており、該挿入体(60)が、少なくとも1つの噴射
開口(25)の下流側に延在していて、混合物噴射開口
(78)を有しており、該混合物噴射開口(78)に、
挿入体(60)の内部において、下流に向かって少なく
とも部分的に拡大する開口(79,79′′)が接続し
ており、ガス囲繞体(48)が挿入体(60)及び噴射
弁の下流側端部と堅く結合されていることを特徴とす
る、燃料・ガス混合物を噴射する装置。 - 【請求項2】 ガス囲繞部材(48)がカップ状に金属
から構成されており、挿入体(60)が、少なくとも部
分的に円錐形の基本形状を有していて、プラスチックか
ら製造されている、請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 ガス囲繞部材(48)が周壁区分(6
4)と底区分(63)とから成っており、該底区分(6
3)に開口範囲(95)が設けられていて、該開口範囲
(95)を貫いて挿入体(60)が部分的に延びてい
る、請求項2記載の装置。 - 【請求項4】 ガス囲繞部材(48)の底区分(63)
が少なくとも部分的に、挿入体(60)の材料によって
射出成形により取り囲まれていて、これによってガス囲
繞部材(48)と挿入体(60)との確実な結合が達成
されている、請求項3記載の装置。 - 【請求項5】 ガス囲繞部材(48)の周壁区分(6
3)が、周方向において交互に配置された大径の範囲
(66)と小径の範囲(67)とによって形成されてい
る、請求項3記載の装置。 - 【請求項6】 挿入体(60)の内部において開口(7
9,79′,79′′,79′′′)によって噴射室
(82)が形成されていて、該噴射室(82)を貫いて
噴流分割体(80)が弁長手方向軸線(2)に対して直
角に延びている、請求項1記載の装置。 - 【請求項7】 噴流分割体(80)が噴射開口(25)
に向かって突出する凸面状の分割面(85)を有してい
る、請求項6記載の装置。 - 【請求項8】 調製アタッチメント(61)の下流側の
端部に、多数のジグザグ体(99)を備えた滴下クラウ
ン(98)が設けられている、請求項1記載の装置。 - 【請求項9】 ガス囲繞体(41)が、噴射弁の下流側
の端部と調製アタッチメント(61)とを軸方向におい
て取り囲んでいる、請求項1から8までのいずれか1項
記載の装置。 - 【請求項10】 少なくとも1つの噴射開口(25)
が、噴射弁の弁座面(29)の下流側に設けられた噴射
孔円板(21)に形成されている、請求項1記載の装
置。
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