JPH08238997A - バンパー - Google Patents
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- JPH08238997A JPH08238997A JP6879595A JP6879595A JPH08238997A JP H08238997 A JPH08238997 A JP H08238997A JP 6879595 A JP6879595 A JP 6879595A JP 6879595 A JP6879595 A JP 6879595A JP H08238997 A JPH08238997 A JP H08238997A
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- Japan
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- skin layer
- core layer
- polypropylene resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 塗装品と同程度の高光沢感,メタリック感,
及び耐傷付性を得ることができ,塗装工程を省略するこ
とができ,かつ優れた耐衝撃性を有するサンドイッチ構
造のバンパーを提供すること。 【構成】 コア層とスキン層とからなるバンパーであっ
て,上記コア層はポリプロピレン樹脂にゴム成分,無機
質充填材のいずれか一方又は双方を含有していると共に
アイゾット衝撃値(ノッチ付)が40J/m以上でかつ
曲げ弾性率が300〜2500MPaであるポリプロピ
レン系複合材料からなり,一方,上記スキン層は,ポリ
プロピレン樹脂と着色剤との混合物からなり,上記スキ
ン層におけるポリプロピレン樹脂は,6重量%以下のエ
チレン含有量であり,かつロックウエル硬度が85以上
のポリプロピレン樹脂である。
及び耐傷付性を得ることができ,塗装工程を省略するこ
とができ,かつ優れた耐衝撃性を有するサンドイッチ構
造のバンパーを提供すること。 【構成】 コア層とスキン層とからなるバンパーであっ
て,上記コア層はポリプロピレン樹脂にゴム成分,無機
質充填材のいずれか一方又は双方を含有していると共に
アイゾット衝撃値(ノッチ付)が40J/m以上でかつ
曲げ弾性率が300〜2500MPaであるポリプロピ
レン系複合材料からなり,一方,上記スキン層は,ポリ
プロピレン樹脂と着色剤との混合物からなり,上記スキ
ン層におけるポリプロピレン樹脂は,6重量%以下のエ
チレン含有量であり,かつロックウエル硬度が85以上
のポリプロピレン樹脂である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,自動車などに用いられ
る,特に高い光沢感,耐傷付性を有し,かつ耐衝撃性に
優れたバンパーに関する。
る,特に高い光沢感,耐傷付性を有し,かつ耐衝撃性に
優れたバンパーに関する。
【0002】
【従来技術】自動車の外装品に用いるバンパーは,外観
的には,高光沢性及び高い耐傷付性が要求されている。
一方,バンパーは,その本来の機能を果たすため,高い
耐衝撃性を有することが要求される。また,従来,バン
パーにおいては,自動車等への組付け性,柔軟性,強度
等の観点から,通常は,バンパーを用いている。
的には,高光沢性及び高い耐傷付性が要求されている。
一方,バンパーは,その本来の機能を果たすため,高い
耐衝撃性を有することが要求される。また,従来,バン
パーにおいては,自動車等への組付け性,柔軟性,強度
等の観点から,通常は,バンパーを用いている。
【0003】上記バンパーとしては,ポリプロピレン樹
脂にガラス繊維を含有させたもの(以下,PPGとい
う)や,ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等の,
オレフィン系複合材料がある。そして,上記高光沢性を
発揮させるために,上記バンパーの表面に,メタリック
調あるいはソリッド調の塗装を施していた。
脂にガラス繊維を含有させたもの(以下,PPGとい
う)や,ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等の,
オレフィン系複合材料がある。そして,上記高光沢性を
発揮させるために,上記バンパーの表面に,メタリック
調あるいはソリッド調の塗装を施していた。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来のバ
ンパーにおいては,次の問題がある。即ち,バンパー表
面への上記塗装が必要であるため,製造工程を合理化す
ることができず,コスト高となる。また,塗装工程を省
略するために,上記バンパーに顔料を加えて単純に着色
した場合には,バンパーに適用できる程度の高光沢感が
得られない。また,上記バンパーの耐衝撃性を確保する
ために,上記バンパーの材料中にはゴム成分が配合され
ている。しかし,このゴム成分を配合したバンパーは,
上記光沢感が悪く,またバンパーの表面が傷付き易く,
耐傷付性に劣っている。
ンパーにおいては,次の問題がある。即ち,バンパー表
面への上記塗装が必要であるため,製造工程を合理化す
ることができず,コスト高となる。また,塗装工程を省
略するために,上記バンパーに顔料を加えて単純に着色
した場合には,バンパーに適用できる程度の高光沢感が
得られない。また,上記バンパーの耐衝撃性を確保する
ために,上記バンパーの材料中にはゴム成分が配合され
ている。しかし,このゴム成分を配合したバンパーは,
上記光沢感が悪く,またバンパーの表面が傷付き易く,
耐傷付性に劣っている。
【0005】従来,一般に着色樹脂の高光沢感,メタリ
ック感を改良させる手法として,顔料成分や顔料分散剤
を特定化するもの(特開平1−308441,2−25
5842,4−7363,2−214747,5−27
8099,特開昭61−138652),着色樹脂の製
造方法の改良によるもの(特開昭51−49264,特
開平1−301748),樹脂成分の改良によるもの
(特開昭60−152543,62−84142)等が
提案されている。しかし,いずれも塗装品と同等の高光
沢感,メタリック感は得られていない。
ック感を改良させる手法として,顔料成分や顔料分散剤
を特定化するもの(特開平1−308441,2−25
5842,4−7363,2−214747,5−27
8099,特開昭61−138652),着色樹脂の製
造方法の改良によるもの(特開昭51−49264,特
開平1−301748),樹脂成分の改良によるもの
(特開昭60−152543,62−84142)等が
提案されている。しかし,いずれも塗装品と同等の高光
沢感,メタリック感は得られていない。
【0006】即ち,塗装工程を省略した場合には,塗装
品と同程度の高光沢感,メタリック感等を発現させるこ
とができず,また,塗装品に比べて耐傷付性にも劣る。
また,上記従来の方法は,バンパーに必要とされる耐衝
撃性を考慮していない。本発明は,かかる従来の問題点
に鑑みてなされたもので,塗装品と同程度の高光沢感,
耐傷付性を得ることができ,かつ耐衝撃性にも優れたバ
ンパーを提供しようとするものである。
品と同程度の高光沢感,メタリック感等を発現させるこ
とができず,また,塗装品に比べて耐傷付性にも劣る。
また,上記従来の方法は,バンパーに必要とされる耐衝
撃性を考慮していない。本発明は,かかる従来の問題点
に鑑みてなされたもので,塗装品と同程度の高光沢感,
耐傷付性を得ることができ,かつ耐衝撃性にも優れたバ
ンパーを提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は,コア層と該コア層の周囲
に被覆されたスキン層とからなるバンパーであって,上
記コア層は,ポリプロピレン樹脂にゴム成分,無機質充
填材のいずれか一方又は双方を含有していると共にアイ
ゾット衝撃強度(ノッチ付)が40J/m(−30℃)
以上で,かつ曲げ弾性率が300〜2500MPaであ
るポリプロピレン系複合材料からなり,一方,上記スキ
ン層は,ポリプロピレン樹脂と着色剤との混合物からな
り,また,上記スキン層におけるポリプロピレン樹脂
は,6重量%以下のエチレンを含有するか又はこれを含
有せず,かつロックウエル硬度が85以上のポリプロピ
レン樹脂であることを特徴とするバンパーにある。
に被覆されたスキン層とからなるバンパーであって,上
記コア層は,ポリプロピレン樹脂にゴム成分,無機質充
填材のいずれか一方又は双方を含有していると共にアイ
ゾット衝撃強度(ノッチ付)が40J/m(−30℃)
以上で,かつ曲げ弾性率が300〜2500MPaであ
るポリプロピレン系複合材料からなり,一方,上記スキ
ン層は,ポリプロピレン樹脂と着色剤との混合物からな
り,また,上記スキン層におけるポリプロピレン樹脂
は,6重量%以下のエチレンを含有するか又はこれを含
有せず,かつロックウエル硬度が85以上のポリプロピ
レン樹脂であることを特徴とするバンパーにある。
【0008】本発明において最も注目すべきことは,耐
衝撃性に優れた上記組成,物性を有するコア層と,該コ
ア層の表面を被覆する上記組成,物性を有するスキン層
とよりなる,サンドイッチ構造のバンパーとしたことに
ある。上記スキン層におけるポリプロピレン樹脂は,エ
チレンを含有しないか又は6重量%以下のエチレンを含
有し,かつロックウエル硬度が85以上のポリプロピレ
ン樹脂である。これにより,塗装品と同程度の高光沢
感,メタリック感,及び耐傷付性を確実に得ることがで
きる。また,上記エチレンの含有量が6重量%を越える
場合,または,上記ポリプロピレン樹脂のロックウエル
硬度が85未満の場合には,塗装品と同程度の高光沢
感,メタリック感,及び耐傷付性を得ることができな
い。
衝撃性に優れた上記組成,物性を有するコア層と,該コ
ア層の表面を被覆する上記組成,物性を有するスキン層
とよりなる,サンドイッチ構造のバンパーとしたことに
ある。上記スキン層におけるポリプロピレン樹脂は,エ
チレンを含有しないか又は6重量%以下のエチレンを含
有し,かつロックウエル硬度が85以上のポリプロピレ
ン樹脂である。これにより,塗装品と同程度の高光沢
感,メタリック感,及び耐傷付性を確実に得ることがで
きる。また,上記エチレンの含有量が6重量%を越える
場合,または,上記ポリプロピレン樹脂のロックウエル
硬度が85未満の場合には,塗装品と同程度の高光沢
感,メタリック感,及び耐傷付性を得ることができな
い。
【0009】また,上記スキン層のポリプロピレン樹脂
としては,結晶性ホモポリプロピレン,結晶性のプロピ
レン−エチレンランダム共重合体,結晶性のプロピレン
−エチレンブロック共重合体,及びこれらの混合物等が
ある。
としては,結晶性ホモポリプロピレン,結晶性のプロピ
レン−エチレンランダム共重合体,結晶性のプロピレン
−エチレンブロック共重合体,及びこれらの混合物等が
ある。
【0010】これらのうち,特に,アイソタクチック指
数の高い高結晶性のポリプロピレン樹脂(ロックウエル
硬度が95以上)が好ましい。さらに,この中でも,高
結晶性のホモポリプロピレン樹脂(ロックウエル硬度が
105以上)が最も好ましい。これにより,さらに優れ
た,高光沢感,メタリック感,及び耐傷付性を得ること
ができる。ここで,アイソタクチック指数とは,13C−
NMR法によるメチル基のトリアッド単位でのアイソタ
クチック分率である。
数の高い高結晶性のポリプロピレン樹脂(ロックウエル
硬度が95以上)が好ましい。さらに,この中でも,高
結晶性のホモポリプロピレン樹脂(ロックウエル硬度が
105以上)が最も好ましい。これにより,さらに優れ
た,高光沢感,メタリック感,及び耐傷付性を得ること
ができる。ここで,アイソタクチック指数とは,13C−
NMR法によるメチル基のトリアッド単位でのアイソタ
クチック分率である。
【0011】また,上記コア層におけるポリプロピレン
系複合材料は,ポリプロピレン樹脂にゴム成分,無機質
充填材のいずれか一方又は双方を含有していると共にア
イゾット衝撃強度(ノッチ付)が40J/m(−30
℃)以上で,かつ曲げ弾性率が300〜2500MPa
である。これにより,バンパーとして優れた耐衝撃性を
発揮するコア層を得ることができる。上記コア層のポリ
プロピレン樹脂としては,ホモポリプロピレン,ブロッ
クポリプロピレン,ランダムポリプロピレン,及びこれ
らの混合物がある。
系複合材料は,ポリプロピレン樹脂にゴム成分,無機質
充填材のいずれか一方又は双方を含有していると共にア
イゾット衝撃強度(ノッチ付)が40J/m(−30
℃)以上で,かつ曲げ弾性率が300〜2500MPa
である。これにより,バンパーとして優れた耐衝撃性を
発揮するコア層を得ることができる。上記コア層のポリ
プロピレン樹脂としては,ホモポリプロピレン,ブロッ
クポリプロピレン,ランダムポリプロピレン,及びこれ
らの混合物がある。
【0012】また,上記ゴム成分は,無定形エチレン−
α−オレフィン共重合体,スチレン系熱可塑性エラスト
マーのいずれか1種以上であることが好ましい。これに
より,適度の柔軟性を得ることができ,更に耐低温衝撃
性等の強度特性を向上させることができる。
α−オレフィン共重合体,スチレン系熱可塑性エラスト
マーのいずれか1種以上であることが好ましい。これに
より,適度の柔軟性を得ることができ,更に耐低温衝撃
性等の強度特性を向上させることができる。
【0013】上記無定形エチレン−α−オレフィン共重
合体としては,α−オレフィン成分としてプロピレン,
ブテン−1,ペンテン−1,ヘキセン−1,オクテン−
1,4−メチルペンテン−1,ヘプテン−1等があり,
これらの1種以上を用いる。また,上記スチレン系熱可
塑性エラストマーとしては,SEBS,SEPS,SE
P,SEEPS,SBS,SIS等があり,これらの1
種以上を用いる。
合体としては,α−オレフィン成分としてプロピレン,
ブテン−1,ペンテン−1,ヘキセン−1,オクテン−
1,4−メチルペンテン−1,ヘプテン−1等があり,
これらの1種以上を用いる。また,上記スチレン系熱可
塑性エラストマーとしては,SEBS,SEPS,SE
P,SEEPS,SBS,SIS等があり,これらの1
種以上を用いる。
【0014】また,上記無機質充填材は,ガラス繊維,
タルク,マイカ,炭酸カルシウム,ワラストナイト,ク
レー,硫酸バリウム,チタン酸カリウムウィスカー,硫
酸マグネシウムウィスカー,炭酸カルシウムウィスカ
ー,シリカのグループから選ばれる1種以上であること
が好ましい。これによっても,耐低温衝撃性等の強度特
性を向上させることができる。
タルク,マイカ,炭酸カルシウム,ワラストナイト,ク
レー,硫酸バリウム,チタン酸カリウムウィスカー,硫
酸マグネシウムウィスカー,炭酸カルシウムウィスカ
ー,シリカのグループから選ばれる1種以上であること
が好ましい。これによっても,耐低温衝撃性等の強度特
性を向上させることができる。
【0015】また,本発明のバンパーにおいては,スキ
ン層を上記のごとく構成してあるため,スキン層は比較
的硬質である。そのため,コア層により衝撃エネルギー
を吸収するよう構成する必要がある。しかし,コア層
を,衝撃エネルギー吸収のために柔軟とすると衝撃時の
最大変形量が大きくなり,スキン層のみが破断し,その
ノッチ効果よりコア層も破断してしまう。
ン層を上記のごとく構成してあるため,スキン層は比較
的硬質である。そのため,コア層により衝撃エネルギー
を吸収するよう構成する必要がある。しかし,コア層
を,衝撃エネルギー吸収のために柔軟とすると衝撃時の
最大変形量が大きくなり,スキン層のみが破断し,その
ノッチ効果よりコア層も破断してしまう。
【0016】また,逆にコア層の剛性を大きくし過ぎる
と,衝撃エネルギー吸収効果が低下してしまい,スキン
層にクラックが発生する。よって,上記の両特性を満足
するためには,コア層におけるアイゾット衝撃強度(ノ
ッチ付)は40J/m以上であり,かつ曲げ弾性率は3
00〜2500MPaとする必要がある(図5参照)。
と,衝撃エネルギー吸収効果が低下してしまい,スキン
層にクラックが発生する。よって,上記の両特性を満足
するためには,コア層におけるアイゾット衝撃強度(ノ
ッチ付)は40J/m以上であり,かつ曲げ弾性率は3
00〜2500MPaとする必要がある(図5参照)。
【0017】また,上記スキン層に用いる着色剤として
は,無機顔料,有機顔料いずれも適用することができ
る。上記無機顔料としては,チタン白,酸化亜鉛,硫化
亜鉛,べんがら,クロム黄,バリウム黄,群青,コバル
ト青,コバルト緑,カーボンブロック,及びアルミ粉,
アルミフレーク,アルミ箔,パールマイカ,亜鉛粉,ブ
ロンズ粉等の光輝材等がある。
は,無機顔料,有機顔料いずれも適用することができ
る。上記無機顔料としては,チタン白,酸化亜鉛,硫化
亜鉛,べんがら,クロム黄,バリウム黄,群青,コバル
ト青,コバルト緑,カーボンブロック,及びアルミ粉,
アルミフレーク,アルミ箔,パールマイカ,亜鉛粉,ブ
ロンズ粉等の光輝材等がある。
【0018】また,上記有機顔料としては,ウォッチン
グレッド,パーマネントレッド,パラレッド,トルイジ
ンマルーン,ベンジジンイエロー,フタロシアニンブル
ー,フタロシアニングリーン,ファーストスカイブル
ー,ブリリアントカーミン6B等がある。
グレッド,パーマネントレッド,パラレッド,トルイジ
ンマルーン,ベンジジンイエロー,フタロシアニンブル
ー,フタロシアニングリーン,ファーストスカイブル
ー,ブリリアントカーミン6B等がある。
【0019】
【作用および効果】本発明のバンパーは,コア層と,そ
の周囲に被覆したスキン層とからなる。そして,上記ス
キン層は,上記特定のポリプロピレン樹脂と着色剤との
混合物からなる。そのため,スキン層においては,表面
から内部方向へ顔料の脱離現象が生じ,極く表面層に上
記着色剤を含まない透明な,あたかもクリアー層のよう
な層が形成される。
の周囲に被覆したスキン層とからなる。そして,上記ス
キン層は,上記特定のポリプロピレン樹脂と着色剤との
混合物からなる。そのため,スキン層においては,表面
から内部方向へ顔料の脱離現象が生じ,極く表面層に上
記着色剤を含まない透明な,あたかもクリアー層のよう
な層が形成される。
【0020】それ故,本発明のバンパーにおいては,塗
装品と同程度の深みのある高い光沢感が得られる。特
に,顔料として上記光輝材を使用した場合には,該光輝
材が内部にあって,表面には上記クリアー層のごとき層
が形成されるため,メタリック塗装品と同程度のメタリ
ック感が得られる。
装品と同程度の深みのある高い光沢感が得られる。特
に,顔料として上記光輝材を使用した場合には,該光輝
材が内部にあって,表面には上記クリアー層のごとき層
が形成されるため,メタリック塗装品と同程度のメタリ
ック感が得られる。
【0021】また,スキン層は,上記特定のポリプロピ
レン樹脂からなるため,硬度が高く,表面に傷が付きに
くい。従って,本発明のバンパーは,その表面が塗装品
と同程度の高光沢感,メタリック感,耐傷付性を有し,
別途塗装を施す必要がない。
レン樹脂からなるため,硬度が高く,表面に傷が付きに
くい。従って,本発明のバンパーは,その表面が塗装品
と同程度の高光沢感,メタリック感,耐傷付性を有し,
別途塗装を施す必要がない。
【0022】一方,上記コア層は,上記特定の組成と特
定のアイゾット衝撃強度(ノッチ付)及び曲げ弾性率の
物性を有するポリプロピレン系複合材料からなる。その
ため,バンパーに必要な耐衝撃性は上記コア層によって
発揮される。また,それ故,スキン層は,特に格別の強
度特性を考慮することなく,上記のごとく,高光沢感及
び耐傷付性に最適なものを選択することができる。
定のアイゾット衝撃強度(ノッチ付)及び曲げ弾性率の
物性を有するポリプロピレン系複合材料からなる。その
ため,バンパーに必要な耐衝撃性は上記コア層によって
発揮される。また,それ故,スキン層は,特に格別の強
度特性を考慮することなく,上記のごとく,高光沢感及
び耐傷付性に最適なものを選択することができる。
【0023】上述のごとく,本発明によれば,塗装品と
同程度の高光沢感,メタリック感,及び耐傷付性を有
し,塗装工程を省略することができ,かつ耐衝撃性に優
れたバンパーを提供することができる。
同程度の高光沢感,メタリック感,及び耐傷付性を有
し,塗装工程を省略することができ,かつ耐衝撃性に優
れたバンパーを提供することができる。
【0024】
実施例1 本発明の実施例にかかるバンパーにつき,比較例と共に
説明する。本例においては,バンパーを作製し,その光
沢度,見映え性,耐傷付性,耐低温衝撃性につき評価し
た。上記バンパーは,サンドイッチ型射出成形機を用い
て作製した。
説明する。本例においては,バンパーを作製し,その光
沢度,見映え性,耐傷付性,耐低温衝撃性につき評価し
た。上記バンパーは,サンドイッチ型射出成形機を用い
て作製した。
【0025】上記バンパーは図1〜図4に示すごとく,
自動車99の前部及び後部に設けるものである。上記バ
ンパー9は略直線状の本体バンパー90と左右のコーナ
ーバンパー91,92とよりなる。これら3者は,接着
剤により一体構成されて,自動車に取付けられる。本例
におけるテスト用のバンパーは,上記コーナーバンパー
91である。
自動車99の前部及び後部に設けるものである。上記バ
ンパー9は略直線状の本体バンパー90と左右のコーナ
ーバンパー91,92とよりなる。これら3者は,接着
剤により一体構成されて,自動車に取付けられる。本例
におけるテスト用のバンパーは,上記コーナーバンパー
91である。
【0026】また,上記コーナーバンパー91は,図4
に示すごとく,コア層910とその表面を被覆している
スキン層915とよりなり,サンドイッチ射出成形法に
より成形されたものである。図3において,符号921
は,バンパーを自動車へ取付けるためのクリップであ
る。
に示すごとく,コア層910とその表面を被覆している
スキン層915とよりなり,サンドイッチ射出成形法に
より成形されたものである。図3において,符号921
は,バンパーを自動車へ取付けるためのクリップであ
る。
【0027】本例において,上記コーナーバンパーの特
性評価は,特に問題とされるコーナーバンパー91(9
2も同じ)について行った。コーナーバンパーは,特
に,自動車側面と同様に高光沢感,耐傷付性が要求さ
れ,かつバンパーとしての耐衝撃性も強く要求される部
分である。
性評価は,特に問題とされるコーナーバンパー91(9
2も同じ)について行った。コーナーバンパーは,特
に,自動車側面と同様に高光沢感,耐傷付性が要求さ
れ,かつバンパーとしての耐衝撃性も強く要求される部
分である。
【0028】本例においては,コア層及びスキン層の材
料を種々に準備し,上記評価を行った。即ち,本例にお
いて,コア層用のポリプロピレン樹脂(以下,PPとい
う)系複合材料は,表1の試料C−1〜C−8に示す組
成及び−30℃のアイゾット衝撃強度(J/m),曲げ
弾性率(MPa)を有するものを用いた。また,表1に
おいて試料C−8は,TPOのみからなり,タルク等を
含有しないものである。
料を種々に準備し,上記評価を行った。即ち,本例にお
いて,コア層用のポリプロピレン樹脂(以下,PPとい
う)系複合材料は,表1の試料C−1〜C−8に示す組
成及び−30℃のアイゾット衝撃強度(J/m),曲げ
弾性率(MPa)を有するものを用いた。また,表1に
おいて試料C−8は,TPOのみからなり,タルク等を
含有しないものである。
【0029】一方,スキン層用のPPは,表2に示すエ
チレン含量及び物性を有するものを用いた。また,上記
スキン層用のPPについては,その物性として,ロック
ウエル硬度及びMFR(メルトフローインデックス)を
測定し,表2に示した。ロックウエル硬度は,JIS−
K7207に準じて,Rスケールにより行った。また,
MFRは,JIS−K6758に準じて,230℃の温
度において2160g荷重により行った。
チレン含量及び物性を有するものを用いた。また,上記
スキン層用のPPについては,その物性として,ロック
ウエル硬度及びMFR(メルトフローインデックス)を
測定し,表2に示した。ロックウエル硬度は,JIS−
K7207に準じて,Rスケールにより行った。また,
MFRは,JIS−K6758に準じて,230℃の温
度において2160g荷重により行った。
【0030】また,上記着色剤は,表3に示す成分及び
配合割合(スキン層用材料100重量部に対する割合)
からなる顔料を用いた。
配合割合(スキン層用材料100重量部に対する割合)
からなる顔料を用いた。
【0031】次に,上記スキン層用PP(表2)のそれ
ぞれに上記着色材(表3)を添加混合して,スキン層用
材料を調整し,上記図1〜図4に示したコーナー用バン
パー構造のテスト用バンパーを作製し,上記評価を行っ
た。その結果を,表4に,各スキン層用材料を用いて作
製したテスト用バンパー(T−1〜T−6)につき,光
沢度(%),見映え性,耐傷付性について示す。
ぞれに上記着色材(表3)を添加混合して,スキン層用
材料を調整し,上記図1〜図4に示したコーナー用バン
パー構造のテスト用バンパーを作製し,上記評価を行っ
た。その結果を,表4に,各スキン層用材料を用いて作
製したテスト用バンパー(T−1〜T−6)につき,光
沢度(%),見映え性,耐傷付性について示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】以下,各評価結果につき,表4を用いて説
明する。まず,光沢度評価結果につき説明する。光沢度
は,JIS−Z8741に準じて,上記テスト用バンパ
ーを光沢測定器により60°鏡面グロス値を測定して評
価した。尚,上記光沢度が70%を越える場合には,十
分に塗装品と同程度の光沢感が得られるため,その値を
目標値とした。
明する。まず,光沢度評価結果につき説明する。光沢度
は,JIS−Z8741に準じて,上記テスト用バンパ
ーを光沢測定器により60°鏡面グロス値を測定して評
価した。尚,上記光沢度が70%を越える場合には,十
分に塗装品と同程度の光沢感が得られるため,その値を
目標値とした。
【0037】表4示すごとく,スキン層用のPPのうち
エチレン含有量が6%以下の試料(S−1,2,3)を
用いた場合(表4の試料T−1,2,3)は,70%以
上の高い光沢度を示した。また,その光沢度は,結晶化
度が高いもの,即ちロックウエル硬度(表2)が高いも
のほど,高い値を示した。
エチレン含有量が6%以下の試料(S−1,2,3)を
用いた場合(表4の試料T−1,2,3)は,70%以
上の高い光沢度を示した。また,その光沢度は,結晶化
度が高いもの,即ちロックウエル硬度(表2)が高いも
のほど,高い値を示した。
【0038】次に,見映え性の評価結果につき,説明す
る。見映え性は,テスト用バンパーを目視観察して評価
した。その評価基準は,塗装品の外観品質と比べて,外
観品質が同等のものを1級,やや劣るものを2級,著し
く劣るものを3級とし,1,2級を目標値とした。
る。見映え性は,テスト用バンパーを目視観察して評価
した。その評価基準は,塗装品の外観品質と比べて,外
観品質が同等のものを1級,やや劣るものを2級,著し
く劣るものを3級とし,1,2級を目標値とした。
【0039】その結果,光沢度テストの結果と同様に,
スキン層用PPのうち試料S−1,2,3を用いたもの
は2級以上の良好な見映え性を示した。特に,スキン層
用材料として試料S−1,2を用いたものは,ほぼ塗装
品と同等の素晴らしい見映え性を示した。
スキン層用PPのうち試料S−1,2,3を用いたもの
は2級以上の良好な見映え性を示した。特に,スキン層
用材料として試料S−1,2を用いたものは,ほぼ塗装
品と同等の素晴らしい見映え性を示した。
【0040】次に,耐傷付性テスト結果につき,説明す
る。耐傷付性は,JIS−K5401に示される試験方
法に準じ,新東化学(株)製表面性試験機を用いて行っ
た。具体的には,直径2mmφの鉄ピンをテスト用バン
パーに対し45°の方向にセットし,100gの荷重を
加えながら150mm/秒の一定速度においてその表面
を引っ掻き,その傷跡を下記の基準に基づき評価した。
る。耐傷付性は,JIS−K5401に示される試験方
法に準じ,新東化学(株)製表面性試験機を用いて行っ
た。具体的には,直径2mmφの鉄ピンをテスト用バン
パーに対し45°の方向にセットし,100gの荷重を
加えながら150mm/秒の一定速度においてその表面
を引っ掻き,その傷跡を下記の基準に基づき評価した。
【0041】即ち,テスト用バンパーに,傷跡が全く認
められないものを1級,傷跡が殆ど認められないものを
2級,傷跡がやや認められるものを3級,傷跡が顕著に
認められるものを4級とし,1,2級を目標値とした。
められないものを1級,傷跡が殆ど認められないものを
2級,傷跡がやや認められるものを3級,傷跡が顕著に
認められるものを4級とし,1,2級を目標値とした。
【0042】テストの結果,表4に示すごとく,上記光
沢度テストの結果と同様にスキン層用PPのうち試料S
−1,2,3を用いたものは2級以上の良好な耐傷付性
を示した。特に,スキン層用材料として試料S−1,2
を用いたものは,傷跡が全く認められず,素晴らしい耐
傷付性を示した。
沢度テストの結果と同様にスキン層用PPのうち試料S
−1,2,3を用いたものは2級以上の良好な耐傷付性
を示した。特に,スキン層用材料として試料S−1,2
を用いたものは,傷跡が全く認められず,素晴らしい耐
傷付性を示した。
【0043】一方,上記表4に示した外観品質評価にお
いて,スキン層用材料として上記試料S−4,5及び,
試料C−3を用いたテスト用バンパー(T−4,5,
6)は,上記いずれの評価も悪かった。なお,試料T−
6のテスト用バンパーは,スキン層用材料として,本来
コア層用材料に用いるもの(表1)を使用した例であ
る。
いて,スキン層用材料として上記試料S−4,5及び,
試料C−3を用いたテスト用バンパー(T−4,5,
6)は,上記いずれの評価も悪かった。なお,試料T−
6のテスト用バンパーは,スキン層用材料として,本来
コア層用材料に用いるもの(表1)を使用した例であ
る。
【0044】次に,耐低温衝撃性テストの結果につき,
表5を用いて説明する。耐低温衝撃性テストは,上記テ
スト用バンパーとしてのコーナー部用バンパー(図1〜
図4)を,−30℃雰囲気において3時間放置した後,
直径50mmφ,重さ1kgの鋼球を落下させ,バンパ
ーが破壊する(クラック,ヒビが入る)落下高さを測定
して,「低温衝撃強度」(N・m)として評価した。
表5を用いて説明する。耐低温衝撃性テストは,上記テ
スト用バンパーとしてのコーナー部用バンパー(図1〜
図4)を,−30℃雰囲気において3時間放置した後,
直径50mmφ,重さ1kgの鋼球を落下させ,バンパ
ーが破壊する(クラック,ヒビが入る)落下高さを測定
して,「低温衝撃強度」(N・m)として評価した。
【0045】テスト用バンパーは,表5に示すスキン層
用材料とコア層用材料を用いて作製した。テスト用バン
パーのうち試料H−1は,表4の試料T−1のスキン層
用材料のみにて,コア層とスキン層を形成したものであ
る。
用材料とコア層用材料を用いて作製した。テスト用バン
パーのうち試料H−1は,表4の試料T−1のスキン層
用材料のみにて,コア層とスキン層を形成したものであ
る。
【0046】上記鋼球の落下位置は,前記図2に矢印に
より示すごとく,上面方向A,側面方向B,後面方向C
の3ヶ所である。勿論鋼球落下の際には,上記上面,側
面,後面を上向きにした。また,このテストにおける上
記測定値は,各3ヶ所における各2つの測定値を平均し
た値である。
より示すごとく,上面方向A,側面方向B,後面方向C
の3ヶ所である。勿論鋼球落下の際には,上記上面,側
面,後面を上向きにした。また,このテストにおける上
記測定値は,各3ヶ所における各2つの測定値を平均し
た値である。
【0047】表5より知られるごとく,本発明にかかる
試料F−1〜4は,いずれも9.8N・m以上の高い低
温衝撃強度を有している。これに対して,スキン層及び
コア層ともにスキン層用材料T−1(表4)を用いた試
料H−1は,極めて低い低温衝撃強度しか示さなかっ
た。また,比較例試料H−2は,スキン層とコア層とか
らなるサンドイッチ構造であり,また本発明試料F−1
〜4と同じスキン層用材料を用いているが,低温衝撃強
度が低い。
試料F−1〜4は,いずれも9.8N・m以上の高い低
温衝撃強度を有している。これに対して,スキン層及び
コア層ともにスキン層用材料T−1(表4)を用いた試
料H−1は,極めて低い低温衝撃強度しか示さなかっ
た。また,比較例試料H−2は,スキン層とコア層とか
らなるサンドイッチ構造であり,また本発明試料F−1
〜4と同じスキン層用材料を用いているが,低温衝撃強
度が低い。
【0048】また,同様に,比較例試料H−3,4,5
も,本発明試料F−1〜4と同じスキン層用材料を用い
ているが,低温衝撃強度は7.8N・mよりも低く,本
発明のテスト用バンパー(試料F−1〜4)に及ばな
い。
も,本発明試料F−1〜4と同じスキン層用材料を用い
ているが,低温衝撃強度は7.8N・mよりも低く,本
発明のテスト用バンパー(試料F−1〜4)に及ばな
い。
【0049】上述した4つの評価結果をまとめると,光
沢度,見映え性,耐傷付性で表される外観品質は,試料
S1〜3のスキン層用PPを用いたものが良好である。
これに対し,エチレン含量が7.3以上と多い試料S−
4,5のスキン層用PPを用いたものは,塗装品と同程
度の優れた外観品質を得ることはできない。
沢度,見映え性,耐傷付性で表される外観品質は,試料
S1〜3のスキン層用PPを用いたものが良好である。
これに対し,エチレン含量が7.3以上と多い試料S−
4,5のスキン層用PPを用いたものは,塗装品と同程
度の優れた外観品質を得ることはできない。
【0050】また,スキン層用PPの試料S−1を用い
る場合でも,コア層用材料としてこれと同じ試料S−1
を用いた単層品(試料H−1)は,外観品質は良好(表
4の試料T−1)であっも,耐低温衝撃性が劣る(表5
の試料H−1)ため,自動車用のバンパーとして用いる
には,適さない。そして,コア層として,ゴム変性PP
の試料C−1〜4(表1)を用いたテスト用バンパー
(表5F−1〜4)は,高い耐低温衝撃性を有すること
が分かる。
る場合でも,コア層用材料としてこれと同じ試料S−1
を用いた単層品(試料H−1)は,外観品質は良好(表
4の試料T−1)であっも,耐低温衝撃性が劣る(表5
の試料H−1)ため,自動車用のバンパーとして用いる
には,適さない。そして,コア層として,ゴム変性PP
の試料C−1〜4(表1)を用いたテスト用バンパー
(表5F−1〜4)は,高い耐低温衝撃性を有すること
が分かる。
【0051】上述のごとく,本発明によれば,塗装品と
同程度の高光沢感,メタリック感,及び耐傷付性を得る
ことができ,塗装工程を省略することができ,かつ耐衝
撃性に優れたバンパーを得ることができる。
同程度の高光沢感,メタリック感,及び耐傷付性を得る
ことができ,塗装工程を省略することができ,かつ耐衝
撃性に優れたバンパーを得ることができる。
【0052】
【表5】
【0053】実施例2 本例においては,コア層材料の−30℃におけるアイゾ
ット衝撃強度(J/m)(ノッチ付)及び曲げ弾性率
(MPa)を種々に変え,そのコア層の表面にスキン層
を設けたサンドイッチ構造のバンパーにつき,実施例1
と同様にして耐低温衝撃テストを行った。
ット衝撃強度(J/m)(ノッチ付)及び曲げ弾性率
(MPa)を種々に変え,そのコア層の表面にスキン層
を設けたサンドイッチ構造のバンパーにつき,実施例1
と同様にして耐低温衝撃テストを行った。
【0054】そして,上記実施例1に示した低温衝撃強
度を測定し,そのうち低温衝撃強度が9.8N・m以上
のものをバンパー用として適切であるとして,合格範囲
とした。上記測定の結果を図5に示す。なお,スキン層
用材料としては,実施例1の表2に示した試料S−1を
用いた。
度を測定し,そのうち低温衝撃強度が9.8N・m以上
のものをバンパー用として適切であるとして,合格範囲
とした。上記測定の結果を図5に示す。なお,スキン層
用材料としては,実施例1の表2に示した試料S−1を
用いた。
【0055】上記測定結果を示す図5において,横軸は
コア層の曲げ弾性率MPa,縦軸は−30℃におけるア
イゾット衝撃強度(ノッチ付)J/mである。同図にお
いて,アイゾット衝撃強度が40J/m以上で,かつ曲
げ強度が300〜2500MPaの範囲のものが,9.
8N・m以上の低温衝撃強度を有し合格であった。ま
た,同図中の試料No.F−1〜4,H−1〜5は,表
5の試料No.に対応している。
コア層の曲げ弾性率MPa,縦軸は−30℃におけるア
イゾット衝撃強度(ノッチ付)J/mである。同図にお
いて,アイゾット衝撃強度が40J/m以上で,かつ曲
げ強度が300〜2500MPaの範囲のものが,9.
8N・m以上の低温衝撃強度を有し合格であった。ま
た,同図中の試料No.F−1〜4,H−1〜5は,表
5の試料No.に対応している。
【0056】また,同図より知られるごとく,試料H−
1,3は,曲げ弾性率は上記範囲内にあるがアイゾット
衝撃強度(ノッチ付)が低いため最小破壊強度が低く,
エネルギー吸収が低いため不合格である。また試料H−
2は,アイゾット衝撃強度は500J/m以上であるが
曲げ弾性率は100MPaと低く,大きく変形しやすい
ため不合格である。
1,3は,曲げ弾性率は上記範囲内にあるがアイゾット
衝撃強度(ノッチ付)が低いため最小破壊強度が低く,
エネルギー吸収が低いため不合格である。また試料H−
2は,アイゾット衝撃強度は500J/m以上であるが
曲げ弾性率は100MPaと低く,大きく変形しやすい
ため不合格である。
【0057】また,試料H−4は,曲げ弾性率が330
0MPaと高くコア層の剛性は高いが,アイゾット衝撃
強度(ノッチ付)が低くエネルギー吸収が低いためスキ
ン層にクラックが発生し不合格となっている。
0MPaと高くコア層の剛性は高いが,アイゾット衝撃
強度(ノッチ付)が低くエネルギー吸収が低いためスキ
ン層にクラックが発生し不合格となっている。
【0058】また,試料H−5は,アイゾット衝撃強度
は75J/mと高いが,曲げ弾性率が4800MPaと
高く,スキン層がより変形しやすくなるため,不合格と
なっている。
は75J/mと高いが,曲げ弾性率が4800MPaと
高く,スキン層がより変形しやすくなるため,不合格と
なっている。
【0059】なお参考までに,同図に示す試料H−1
は,前記のごとく,上記各種バンパーに用いたスキン層
用材料(T−1)をコア層及びスキン層の両方に用いた
テスト用バンパーであり,スキン層用材料そのもののア
イゾット衝撃強度(ノッチ付)と曲げ弾性率を示すもの
である。
は,前記のごとく,上記各種バンパーに用いたスキン層
用材料(T−1)をコア層及びスキン層の両方に用いた
テスト用バンパーであり,スキン層用材料そのもののア
イゾット衝撃強度(ノッチ付)と曲げ弾性率を示すもの
である。
【図1】実施例1におけるバンパーの取付状態を示す自
動車の正面図。
動車の正面図。
【図2】実施例1におけるコーナーバンパーの斜視図。
【図3】実施例1におけるコーナーバンパーの裏面側の
斜視図。
斜視図。
【図4】図2のE−E線矢視断面図。
【図5】実施例2におけるコア層の曲げ弾性率及びアイ
ゾット衝撃強度(ノッチ付)と,バンパーの合格,不合
格を示す説明図。
ゾット衝撃強度(ノッチ付)と,バンパーの合格,不合
格を示す説明図。
9...バンパー, 91,92...コーナーバンパー, 910...コア層, 915...スキン層,
Claims (3)
- 【請求項1】 コア層と該コア層の周囲に被覆されたス
キン層とからなるバンパーであって,上記コア層は,ポ
リプロピレン樹脂にゴム成分,無機質充填材のいずれか
一方又は双方を含有していると共にアイゾット衝撃強度
(ノッチ付)が40J/m(−30℃)以上で,かつ曲
げ弾性率が300〜2500MPaであるポリプロピレ
ン系複合材料からなり,一方,上記スキン層は,ポリプ
ロピレン樹脂と着色剤との混合物からなり,また,上記
スキン層におけるポリプロピレン樹脂は,6重量%以下
のエチレンを含有するか又はこれを含有せず,かつロッ
クウエル硬度が85以上のポリプロピレン樹脂であるこ
とを特徴とするバンパー。 - 【請求項2】 請求項1において,上記ゴム成分は,無
定形エチレン−α−オレフィン共重合体,スチレン系熱
可塑性エラストマーのいずれか1種以上であることを特
徴とするバンパー。 - 【請求項3】 請求項1又は2において,上記無機質充
填材は,ガラス繊維,タルク,マイカ,炭酸カルシウ
ム,ワラストナイト,クレー,硫酸バリウム,チタン酸
カリウムウィスカー,硫酸マグネシウムウィスカー,炭
酸カルシウムウィスカー,シリカのグループから選ばれ
る1種以上であることを特徴とするバンパー。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6879595A JPH08238997A (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | バンパー |
DE1995140437 DE19540437B4 (de) | 1994-10-31 | 1995-10-30 | Hochglanz-Formteil aus Harz |
US08/551,008 US5800912A (en) | 1994-10-31 | 1995-10-31 | High gloss molded resin |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6879595A JPH08238997A (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | バンパー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08238997A true JPH08238997A (ja) | 1996-09-17 |
Family
ID=13384018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6879595A Withdrawn JPH08238997A (ja) | 1994-10-31 | 1995-03-01 | バンパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08238997A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19540437B4 (de) * | 1994-10-31 | 2004-04-01 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Hochglanz-Formteil aus Harz |
KR100471540B1 (ko) * | 1997-04-12 | 2005-07-07 | 삼성토탈 주식회사 | 내열성이우수한고광택성폴리프로필렌수지조성물 |
WO2007007490A1 (ja) * | 2005-07-12 | 2007-01-18 | Nagoya Oilchemical Co., Ltd. | 保護具 |
KR101005460B1 (ko) * | 2008-08-21 | 2011-01-05 | 주식회사 성우하이텍 | 차량용 범퍼빔 유닛 |
CN110341443A (zh) * | 2019-07-16 | 2019-10-18 | 马鞍山市盈天钢业有限公司 | 一种汽车防撞杆总成的布置结构 |
-
1995
- 1995-03-01 JP JP6879595A patent/JPH08238997A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19540437B4 (de) * | 1994-10-31 | 2004-04-01 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Hochglanz-Formteil aus Harz |
KR100471540B1 (ko) * | 1997-04-12 | 2005-07-07 | 삼성토탈 주식회사 | 내열성이우수한고광택성폴리프로필렌수지조성물 |
WO2007007490A1 (ja) * | 2005-07-12 | 2007-01-18 | Nagoya Oilchemical Co., Ltd. | 保護具 |
KR101005460B1 (ko) * | 2008-08-21 | 2011-01-05 | 주식회사 성우하이텍 | 차량용 범퍼빔 유닛 |
CN110341443A (zh) * | 2019-07-16 | 2019-10-18 | 马鞍山市盈天钢业有限公司 | 一种汽车防撞杆总成的布置结构 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20031209 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040107 |