JPH08238901A - 振動による信号報知装置 - Google Patents

振動による信号報知装置

Info

Publication number
JPH08238901A
JPH08238901A JP7047668A JP4766895A JPH08238901A JP H08238901 A JPH08238901 A JP H08238901A JP 7047668 A JP7047668 A JP 7047668A JP 4766895 A JP4766895 A JP 4766895A JP H08238901 A JPH08238901 A JP H08238901A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
vibration
sweep
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7047668A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Hayashizaki
伸一 林崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP7047668A priority Critical patent/JPH08238901A/ja
Publication of JPH08238901A publication Critical patent/JPH08238901A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Electric Clocks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動モジュールを低周波数から高周波数へ周
波数掃引駆動することにより、振動による信号報知装置
を効率よく、安定に駆動する。 【構成】 掃引信号発生部と、掃引信号により周波数を
制御される信号発生部と、信号発生部の信号を増幅する
増幅部よりなる駆動部により構成される駆動回路によっ
て、ヒステリシスが発生する周波数より低い周波数から
高い周波数側に周波数を掃引して振動モジュールを駆動
する。 【効果】 振動モジュールを周波数掃引駆動することに
より、非線形性、ヒステリシス、および温度、支持条件
等の影響を受けない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポケットベル、腕時
計、携帯電話あるいは盲人用信号受信機等の携帯機器を
携帯する者に対して、電子ブザーの音による発呼の代わ
りに振動による報知信号を発生する振動モジュールの駆
動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯機器を代表するポケットベル
には、発信者からの呼出信号に応じて、受信者が携帯す
るポケットベル内部に備えられた報知装置が、アラーム
音を発生し、報知するシステムがある。このアラーム音
は、使用者本人以外の周囲の者に呼出を知らせてしまっ
たり、使用者本人以外の周囲の者に対して、不快感を与
えることがあるという欠点があった。
【0003】このために、アラーム音を発生せず装置自
体を振動させて、使用者本人だけに直接アラームを報知
する非音報知信号発生装置を有する、振動モジュールが
提供されている。図9は従来のモータを使用した振動モ
ジュールの外観図で、モータ900のシャフトに偏重心
加重120をつけ、モータの回転によって、報知信号と
して振動を発生させていた。
【0004】また、バネと、加振重量として永久磁石付
加質量を使用し、コイルに流す電流により磁石を直線的
な往復運動で振動させる振動モジュールとして特開平2
−71298号、特開平5−500022号公報に開示
されている装置がある。またラジアル方向に着磁された
振動モジュールの例として、例えばアメリカ特許5,3
27,120がある。
【0005】前述した従来の振動モジュールの例では、
構成、構造については前記の従来例があるが、駆動方法
についての従来例は見あたらない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
於いて、モータによる振動モジュールは、円筒モータま
たは偏平モータが使用されるが、円筒モータは薄型のカ
ード型携帯機器には薄型化が困難なため使用できず、偏
平モータを使用する場合は、厚み方向の振動を得ること
が困難である。またモータによる振動モジュールは、シ
ャフトに偏重心加重を取り付けて高速で回転させるた
め、軸受けに大きな負担が掛かり、寿命が短いだけでな
く、落下等による衝撃によってシャフトが変形するとい
う欠点があった。
【0007】また、バネと加振重量として永久磁石と重
りを使用し、コイルに流す電流により、磁石を直線的な
往復運動で共振周波数近辺で振動させる振動モジュール
では、振動モジュールとして必要な加振力を得るため
に、振動振幅を大きく取る必要がある。
【0008】前述のごとく、振動モジュールは、特に振
幅を大きく取ることを目的としているため、周波数を低
周波から高周波へ変化させた場合と、周波数を高周波か
ら低周波へ変化させた場合とでは、加振力の周波数特性
が非可逆性変化を示すいわゆるヒステリシス現象が生
じ、前記ヒステリシスの生じる周波数範囲が広く、ヒス
テリシスが生じる範囲内の周波数では、駆動信号をON
にしても、正常な振幅が得られない欠点がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ヒステリシスが生じる低周波側の周波数
より低い周波数から高周波側に周波数を単調増加させる
掃引駆動の手段を構成するものである。
【0010】
【作用】上記のように構成された本発明では、ヒステリ
シスが生じる低周波側の周波数から高周波側に周波数を
単調増加させる掃引駆動の手段を構成したために、一定
周波数で駆動する場合に生じるヒステリシス、非線形性
および、温度等環境条件により加振力が著しい影響を受
けるという問題が解決される。
【0011】
【実施例】以下に、この発明の実施例の構成を図に基づ
いて説明する。なお実施例の各図において、同様の部位
には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。図1
は、本発明の構成を示すブロック図である。図1に示す
ように、本発明の振動による信号報知装置は、振動モジ
ュール10と,駆動回路60で構成される。
【0012】本発明の振動モジュール10の外観は、ほ
ぼ円盤状であり、図4はその中心部の縦断面図であり、
図5は本発明の別の実施例の振動モジュールの中心部の
縦断面図である。図4,図5において、バネ310は、
加振重量100とカシメ等により接合され、コイルブロ
ック200に溶着等の接合により固着される。コイルブ
ロック200は、コイル220を樹脂製のコイル枠21
0で保持して構成される。また、加振重量100を構成
している磁石110と、コイルブロック200のコイル
220は、微小な間隙を有して、各々の径方向で対向し
ており、コイル220に端子510を通して供給される
電流と磁石により電磁力を発生し、加振重量100の重
量とバネ310により決定される周波数で、振動モジュ
ールの縦軸方向に振動する。上ケース410、下ケース
420は、前記バネと加振重量を接合されたコイルブロ
ック200を収納する。端子510はコイルブロック2
00に設けられ、コイル220の端末と接続されて、外
部よりコイルに電流を供給する。
【0013】加振重量100は、単一の磁石110に、
重り120が接着剤等で接合されている。磁石110は
フェライトまたは、サマリウムコバルト、ネオジ鉄ボロ
ン等の希土類磁石材料を焼結したもの、または、磁石材
料粉末に樹脂を混合して射出成型等により成型した、い
わゆるプラスチックマグネット(ボンド磁石)を一体成
型して使用される。焼結型の希土類磁石は表面が欠け易
い、錆びる等の問題があるために、メッキ等の表面処理
を施して使用するのが好ましい。また磁石の端部の欠け
を防ぎ、重り120への挿入を容易にするために、磁石
端部には適当な面取りを施す。また、成型時にはラジア
ル方向に配向するように磁場中で成型され、成型後必要
な場合には、表面処理を施し、ラジアル方向に着磁され
る。以上により一体成型されたラジアル異方性、ラジア
ル方向着磁のラジアル磁石が製造される。たとえば、本
発明の振動モジュールに使用されるラジアル磁石は、本
出願人が別に出願している特願平5−52473の応用
に関するものである。また、着磁の場合には、図4、図
5に示すように単一磁極対になるように着磁した。
【0014】振動モジュールの共振周波数は、バネ31
0と加振重量100の重量により決定されるので、重り
120は磁石110を支持し、加振重量の重量を調整す
る目的を有し、小型、薄型の振動モジュールを構成する
ために、体積が小になっても必要な重量を確保できるよ
うにするため、タングステン合金、鉛合金等の比重が大
きな金属材料により構成される。本発明の振動モジュー
ルの共振周波数は、前記のバネ310と加振重量100
により、約80Hz〜150Hzに調整した。
【0015】また、前記タングステン合金では、比重1
9程度にすることも可能であるが、経済性をも加味し
て、比重が10以上になるように調整される。タングス
テン合金の場合にはタングステン、ニッケル、銅より成
る合金を焼結して製造される。しかし、焼結による製造
方法では、焼結時の収縮等により精度を確保することが
困難である。従って、精度を確保するために、サイジン
グにより仕上げ加工を行った。また、経済性、加工性を
加味してタングステンの重量比を40%〜97%にし
た。
【0016】重りの形状は図4、図5に示すように、バ
ネ310との接触部121を一段高くしてバネとの接触
面積を最適に設定できるようにした。加振重量100と
バネ310との接合は、図4の場合は、バネ2枚で重り
をはさみ、重りの中心に設けた穴125にピン130を
差し込み、図6に示すバネ310の中心穴311にピン
130を通し、カシメ等によりピンの先端を変形させて
接合した。図5の場合は、重り120に凸部122を設
け、図6に示すバネ310の中心穴311に重り120
を通し、カシメ等により凸部の先端を変形させて接合し
た。
【0017】重りとバネの接合方法は前述のカシメだけ
ではなく、接着剤、ブッシュ打ち込み、ワッシャ打ち込
み等の方法も可能である。バネと加振重量による周波数
の設計は、梁の中央に荷重を加えた両端固定梁〜両端支
持のモデルにより設計できる。従って、加振重量の重量
が軽い場合には、バネの厚みは薄くなり、強度的な問題
も生じる。またバネ形状によっても、疲労による寿命を
考慮しなければならない。
【0018】図6に本発明のバネ310の平面図を示
す。前述のようにバネ310の中心穴311は、バネを
加振重量に接合するためのものであり、止め穴312
は、コイル枠にバネを接合するためのものである。梁部
313は前記計算モデルの梁であり、この部分がバネ本
来の働きをする。
【0019】バネの平面図としては、図4に示す本発明
の別の実施例と図5に示す本発明の実施例とではほぼ同
一であるが、最大の相違点は、バネ310の立体的な形
状である。図4に示す本発明の実施例では、縦断面図4
における上下のバネ310の間隔がバネ310の径方向
に関して、バネ310の周辺部と中央部で異なってお
り、バネ310の中央部において狭くなるように、立体
形状としている。図5に示す本発明の別の実施例では、
バネ310は同一平面上にあり、上下のバネ310の間
隔は、バネ310の周辺部と中央部でほぼ等しくなって
いる。振動モジュールの加振力は、加振重量の重量と振
幅、振動周波数の2乗に比例する。
【0020】図5の実施例では、加振重量100とバネ
310、バネ310とケース410およびケース420
との間隔は、設計された振動振幅以上の間隔を取らねば
ならない。従って振動モジュールの加振力を大きくする
ためには、前記間隔を大きく取らねばならず、結果的に
振動モジュールの厚みが厚くなる。
【0021】図4の実施例では、上下のバネ310の中
央部の間隔が周辺部の間隔より狭くなるように、立体形
状としているため、バネとケース間隔を狭くすることが
可能となり、薄型の振動モジュールが構成できる。特に
バネの加振重量との接合部とバネとコイルブロックとの
接合部との高さ差が振動モジュールの設計振幅より大き
くなるように、中央部を狭くした場合には、理論的には
ケース410とバネ310の周辺部、ケース420とバ
ネ310の周辺部との間隔はほぼゼロでも可能となる。
従って図4の実施例では振動モジュールの厚みを薄くす
ることが可能となる。
【0022】コイルブロック200は前述したように、
コイル220を樹脂製のコイル枠210で保持する構成
である。図4では、コイル220は、端子510ととも
にコイル枠210になるように一体成型されているが、
図5では、コイル220は2個のコイル枠211、21
2に挟まれて、機械的はめあいまたは接着等により接合
され、接合されたコイル枠2枚が一体となってコイル枠
210となっている。さらに、コイル枠212には、端
子510が設けられている。端子510とコイル220
とは電気的に接続され、外部よりの駆動電流によりコイ
ル220には磁束が発生する。
【0023】コイルへの電流供給経路として図4、図5
では端子としたが、他の方法としては、リード線、フレ
キシブル基板も使用可能である。なお、図4、図5の実
施例では、端子は3本であるが、1本は基板等への固定
用であり、電気的には不要である。
【0024】コイルブロック200には、バネ310が
2枚接合される。接合の方法としては、コイル枠210
にバネの止め穴312に合わせた突起部を設け、前記突
起部にバネの止め穴312を挿入して、突起部を熱溶着
または超音波溶着等によりバネとコイル枠を接合する。
接合の方法は、前記の方法だけでなく、接着、機械的な
方法等の他の方法でも可能である。
【0025】基本的には、前記端子510付きコイルブ
ロック200、加振重量100、バネ310だけで、本
発明の目的である直線的な往復運動で振動する振動モジ
ュールを構成することができるが、電磁気的効率を向上
するために、磁石110とコイル220とのギャップは
可能な限り狭くする。従って、前記ギャップの中にゴミ
等の異物が進入する場合と、バネ310に外部の物体が
接触する場合には、振動が制限されたり、停止したりす
るので、これを防ぐためにケース410、420が設け
られる。
【0026】また、本発明の振動モジュールは、薄型の
携帯機器に使用することを目的としているので、ケース
410、ケース420と磁石110のギャップも当然小
となり、ケース410、420が磁性体の場合には、磁
石とケースとの間に磁気的な吸引力が働き、振動体であ
る加振重量の振動が制限されるので、ケース410、ケ
ース420の材質は非磁性のものでなければならない。
ケースの材質としては例えば、金属の場合には非磁性の
SUS材(SUS304,SUS316等)か、アルミ
等が適している。また、プラスチック製のケースも使用
可能である。
【0027】金属ケースの場合にはカシメ、クリンプ等
の機械的接合が有利であるが、接着等の方法も可能であ
る。プラスチック製のケースの場合でも溶着等の機械的
接合および接着剤等の接合も可能である。次に、駆動回
路について説明する前に、振動モジュールのヒステリシ
スと、非線形性について予め説明をする。
【0028】振動モジュールは、一種の機械振動子であ
るが、振動力を外部に取り出すことを目的としているた
め、過大な振動振幅を発生させる機構としており、振動
モジュールの振幅の周波数特性には、非線形性と、ヒス
テリシス現象が生じる。この特性を図7、図8に示す。
図7は、本発明の振動モジュールを、図1に示す駆動回
路60の駆動部610の駆動信号発生部620を外部よ
り制御して、一定の駆動電圧で駆動した場合の加振力の
周波数特性を示すグラフであり、図8は、その時の駆動
回路の電流の周波数特性を示すグラフである。
【0029】前述の如く、本発明の振動モジュールは、
大きな振幅を発生させる機構としているため、図7に示
すように、振動モジュールの加振力の周波数特性は、低
周波数側では周波数を高周波数側に変化させたとき、加
振力は図7の周波数fH の近傍まで線形に増大するが、
高周波数側、すなわち図7の周波数fH の近傍で急激に
加振力が激減する非線形特性となる。
【0030】また、周波数を低周波数から高周波数へ変
化させた場合と、周波数を高周波数から低周波数へ変化
させた場合とでは、加振力の周波数特性において、加振
力が激変する周波数が異なるという、非可逆性変化を示
すヒステリシスの生じる範囲が著しく広い。
【0031】また、図8の駆動回路の電流の周波数特性
も、加振力の周波数特性と同様に、非線形性とヒステリ
シス特性があることがわかる。前述したヒステリシス特
性と周波数の非線形性は、振動モジュールとしては、問
題がある。ヒステリシスが生じる範囲内の周波数では、
駆動信号をONにしても、図7に示す周波数を高周波数
から低周波数へ変化させた場合の周波数特性における加
振力と同一レベルの低い加振力しか得られない。また、
高周波数側の非線形性が生じる周波数近辺で駆動した場
合には、大きな加振力は得られるが、環境条件の変化等
種々の影響により、非線形性が生じる周波数を越える
と、加振力が急激に減少し、外部に報知信号を伝達する
ことが困難になる。
【0032】しかし、振動モジュールは、大きな振幅を
発生させることを目的としているため、前記ヒステリシ
スおよび、非線形性が生じることを防ぐのは困難であ
る。従って、前記ヒステリシスと、非線形性に影響され
ない対策が必要となる。この対策として、本発明では、
ヒステリシスが生じる低周波数側の周波数(図7の実施
例では約85Hz)より低い周波数から高周波数側に、
駆動周波数が単調に増加するように、周波数を掃引駆動
する。従って、本発明によれば、ヒステリシスが発生す
る範囲内でも安定に大きな加振力を取り出すことができ
る。また、人間の感覚は、一定の刺激を与えた場合より
も、刺激を変化させた場合の方が、より大きな感覚的反
応が得られることは衆知である。
【0033】本発明の駆動手段の実施例を、図1により
説明する。図1は本発明の構成を示したブロック図であ
り、具体的には、本発明の振動モジュール10を駆動す
る手段を示している。また、駆動回路60は、ヒステリ
シスが生じる低周波数側の周波数より低い周波数から高
周波数側に、駆動周波数が単調に増加するように、周波
数を掃引駆動する駆動回路である。
【0034】駆動部610は、駆動信号発生部620
と、増幅部630よりなり、駆動信号発生部620は、
それ自体で、駆動周波数の発生と、正弦波、矩形波等の
波形成形機能を有し、さらに、外部信号による周波数制
御、矩形波のduty制御、信号出力のON,OFF制
御、波形選択機能をも備える。前記の外部信号による周
波数制御機能は、本実施例では、外部よりの信号電圧に
より周波数を制御するV−F変換機能である。増幅部6
30は駆動信号発生部620で生成された駆動信号を増
幅し、インピーダンス変換を行う機能を備える。
【0035】掃引信号発生部680は、駆動信号発生部
620の発信周波数を制御するための外部信号を発生す
る機能を備えるものであり、本実施例では信号電圧を発
生する機能を有する。次に、動作について説明する。外
部信号電圧により周波数制御される駆動信号発生部62
0は、掃引信号発生部680の掃引信号電圧により、本
実施例の図7に示す周波数特性を有する振動モジュール
を使用する場合は、ヒステリシスが発生する約85Hz
より低い周波数、たとえば、70Hzからヒステリシス
が終了する約105Hzより高い周波数、たとえば、1
20Hzまで周波数を連続的に変化させる。前記の周波
数により振動モジュールが掃引駆動されると、時間と共
に変化する振動による加振力が得られ、報知信号として
外部に伝達される。
【0036】図2は掃引信号と駆動信号と加振力の関係
を示す図であり、図2(a)は、掃引信号発生部680
により生成される掃引信号電圧と時間の関係を示し、図
2(b)は、前記掃引信号電圧により制御された駆動信
号発生部620より出力される駆動信号と時間の関係を
示す図であり、図2(b)の駆動信号波形は矩形波で,
duty約50%の場合を例示しているが、波形は正弦
波、その他の波形でも良いし、矩形波の場合は、dut
y50%に限定されるものではなく、実際の使用時に
は、駆動力、消費電流の最適化を図るために、適正なd
utyに調整される。
【0037】図2(c)は駆動部610により振動モジ
ュール10が駆動されたときの時間と共に変化する振動
による加振力の変化を示す図である。図2(a)に示す
掃引信号発生部680の掃引信号波形は、駆動信号発生
部620の駆動周波数を単調増加させるために生成する
ものであり、図2(a)に示す波形に限定されず、単調
増加の他の例としては、図2(d)等の場合もある。ま
た、駆動信号発生部620の制御機能によっては、単調
減少の信号により周波数が、単調増加するように制御す
る場合もある。この回路の目的は、単調増加する制御周
波数を生成することにある。なお、図2に示す時間軸
は、図(a)、(b)、(c)、(d)共通である。
【0038】また、本実施例では、駆動周波数を単調増
加としたが、ヒステリシスが終了する周波数以下では、
単調増加の必要はないが、ヒステリシスが終了する周波
数は、個々の振動モジュール、駆動条件、環境条件等に
より変化するので、駆動周波数を単調増加させること
が、オープンループで駆動する場合には有利である。
【0039】また、駆動周波数を単調増加させるための
掃引信号発生部680の信号波形は、図2(a)に示す
ように、本実施例ではノコギリ波としたが、図2(d)
に示すように、生成の容易な積分電圧波形が実際には有
利である。また、掃引信号発生部680は、効果的な振
動的刺激を発生させるために、掃引速度を調整する手段
を有し、掃引速度の逆数である掃引時間は、携帯機器用
警報装置としては、効果的な振動的刺激を与えるため
と、電池寿命を考慮すれば、0.5〜5秒程度が適す
る。さらに、本実施例では、掃引信号発生部680は、
1回の呼出信号中に複数回の掃引を繰り返す手段も備え
る。
【0040】図3は、本発明による呼出信号と掃引信
号、加振力の関係を示す図である。図3(a)は、1回
の呼出信号を示し、図3(b)は、1回の呼出信号中の
掃引信号電圧であり、掃引信号発生部680は図3
(a)の1回の呼出信号中に複数回の掃引信号を生成す
る。図3(c)は、図3(b)の1回の呼出信号中の掃
引信号電圧により駆動された振動モジュール10の加振
力を示す。なお、図3に示す時間軸は、図3(a)、
(b)、(c)、共通である。
【0041】また、図3(c)に示すように、本発明の
実施例では、掃引信号発生部680は、繰り返し発生す
る加振力の掃引と掃引の間に、休止時間を設定できる機
能を備え、前記休止時間を設けることにより振動的刺激
を効果的にすることができる。さらに、1回の呼出信号
で発生する繰り返し回数を設定できる機能を備え、停止
信号が発生した場合には、即駆動停止し、停止信号がな
い場合には、設定回数の掃引を繰り返した後、停止する
機能を備える。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、リング
形のラジアル異方性永久磁石を備えた加振重量を、往復
運動させて振動を発生させるようにした振動モジュール
とすることにより、部品点数が少なく、部品費、加工費
が削減され、薄型となり、前記本発明の振動モジュール
をヒステリシスが生じる低周波数側の周波数より低い周
波数からヒステリシスが終了する周波数より高い周波数
まで駆動することにより、振動モジュールの非線形性、
およびヒステリシスの弊害を避け、安定に、オープンル
ープで駆動することができる信号報知装置を提供可能と
した効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号報知装置の構成をを示したブロッ
ク図である。
【図2】本発明の掃引信号と駆動信号と加振力の関係を
示す図である。
【図3】本発明の呼出信号と掃引信号と加振力の関係を
示す図である。
【図4】本発明の一実施例としての振動モジュールの構
造を示した断面図である。
【図5】本発明の別の実施例としての振動モジュールの
構造を示した断面図である。
【図6】本発明の一実施例としての振動モジュールに使
用されるバネの構造を示した平面図である。
【図7】本発明の振動モジュールの加振力の周波数特性
を示したグラフである。
【図8】本発明の振動モジュールの駆動電流の周波数特
性を示したグラフである。
【図9】従来の振動モータを使用した振動モジュールの
外観図である。
【符号の説明】
10 振動モジュール 60 駆動回路 100 加振重量 110 磁石 120 重り 130 ピン 200 コイルブロック 210 コイル枠 220 コイル 310 バネ 312 バネの止め穴 410 上ケース 420 下ケース 510 端子 610 駆動部 620 駆動信号発生部 630 増幅部 680 掃引信号発生部 900 モータ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持部を固定されたバネで保持された永
    久磁石を備えた加振重量と、前記加振重量をバネと共動
    して往復運動させる駆動コイルと、駆動コイルに電気信
    号を供給する手段と、加振重量の振動をバネを介して外
    部に伝達する手段とを備えた振動モジュールを、駆動手
    段により駆動して、報知信号を発生せしめる信号報知装
    置において、低い周波数から高い周波数へ周波数を掃引
    して駆動する手段を備えたことを特徴とする報知信号を
    発生する振動による信号報知装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段は、掃引信号発生部と、駆
    動信号発生部と、駆動信号発生部の信号を増幅する増幅
    部を備えた駆動回路により駆動することを特徴とする請
    求項1記載の振動による信号報知装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動信号発生部は掃引信号発生部の
    掃引信号を周波数に変換する機能を備えることを特徴と
    する請求項2記載の振動による信号報知装置。
  4. 【請求項4】 前記掃引信号発生部の掃引信号は電圧信
    号であり、信号電圧(V)を周波数(F)に変換するV
    −F変換機能を備えることを特徴とする請求項3記載の
    振動による信号報知装置。
  5. 【請求項5】 前記周波数掃引を振動モジュールのヒス
    テリシスが発生する周波数を越えない周波数より掃引を
    開始するように掃引駆動周波数を制御する手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1または、請求項2記載の振動
    による信号報知装置。
  6. 【請求項6】 前記周波数掃引を振動モジュールのヒス
    テリシス終了の周波数より高い周波数で終了する手段を
    備えたことを特徴とする請求項5記載の振動による信号
    報知装置。
  7. 【請求項7】 前記掃引信号発生部は、掃引される駆動
    周波数を時間軸に対して単調増加するように制御する信
    号を生成する機能を備えることを特徴とする請求項2記
    載の振動による信号報知装置。
  8. 【請求項8】 前記掃引信号発生部の信号電圧波形を、
    鋸波または、積分波形とすることを特徴とする請求項7
    記載の振動による信号報知装置。
  9. 【請求項9】 前記周波数掃引時間を調整可能である掃
    引速度調整時間を備えることを特徴とする請求項1記載
    または、請求項2記載の振動による信号報知装置。
  10. 【請求項10】 前記周波数掃引の1回の掃引時間は、
    0.5秒以上5秒以下とすることを特徴とする請求項9
    記載の振動による信号報知装置。
  11. 【請求項11】 1回の呼出信号中で複数回の掃引を繰
    り返す手段を備えることを特徴とする請求項1記載また
    は、請求項2記載の振動による信号報知装置。
  12. 【請求項12】 前記掃引の繰り返しの間に休止時間を
    設ける手段を備えることを特徴とする請求項11記載の
    振動による信号報知装置。
  13. 【請求項13】 停止信号により駆動信号を停止させる
    手段を備えることを特徴とする請求項11記載または、
    請求項12記載の振動による信号報知装置。
  14. 【請求項14】 前記繰り返し回数の設定可能な手段を
    備え、設定された繰り返しの回数以下の繰り返し中に停
    止信号が送出されない場合は、前記設定された繰り返し
    回数を繰り返した後、駆動信号を停止させる手段を備え
    ることを特徴とする請求項13記載の振動による信号報
    知装置。
JP7047668A 1995-03-07 1995-03-07 振動による信号報知装置 Pending JPH08238901A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7047668A JPH08238901A (ja) 1995-03-07 1995-03-07 振動による信号報知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7047668A JPH08238901A (ja) 1995-03-07 1995-03-07 振動による信号報知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08238901A true JPH08238901A (ja) 1996-09-17

Family

ID=12781649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7047668A Pending JPH08238901A (ja) 1995-03-07 1995-03-07 振動による信号報知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08238901A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10258253A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 振動発生方法と振動発生装置
WO2000000299A1 (fr) * 1998-06-29 2000-01-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Convertisseur electrique/mecanique/sonore et appareil de conversion electrique/mecanique/sonore
JP2001212508A (ja) * 1999-04-14 2001-08-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 駆動回路、電気機械音響変換装置および携帯端末装置
US6917270B1 (en) 1998-02-06 2005-07-12 Namiki Precision Jewel Co., Ltd. Electromagnetic actuator and structure for mounting the same
US7253350B2 (en) 1999-10-22 2007-08-07 Yamaha Corporation Vibration source driving device
US7936251B1 (en) 1998-01-08 2011-05-03 Kyocera Corporation Alerting device and radio communication device having the alerting device

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10258253A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 振動発生方法と振動発生装置
US7936251B1 (en) 1998-01-08 2011-05-03 Kyocera Corporation Alerting device and radio communication device having the alerting device
US6917270B1 (en) 1998-02-06 2005-07-12 Namiki Precision Jewel Co., Ltd. Electromagnetic actuator and structure for mounting the same
JP4491529B2 (ja) * 1998-02-06 2010-06-30 並木精密宝石株式会社 電磁型アクチュエータ並びにその取付構造
WO2000000299A1 (fr) * 1998-06-29 2000-01-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Convertisseur electrique/mecanique/sonore et appareil de conversion electrique/mecanique/sonore
US6373958B1 (en) 1998-06-29 2002-04-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Electrical/mechanical/sound converter and apparatus of electrical/mechanical/sound conversion
JP2001212508A (ja) * 1999-04-14 2001-08-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 駆動回路、電気機械音響変換装置および携帯端末装置
JP4624520B2 (ja) * 1999-04-14 2011-02-02 パナソニック株式会社 駆動回路、電気機械音響変換装置および携帯端末装置
US7253350B2 (en) 1999-10-22 2007-08-07 Yamaha Corporation Vibration source driving device
US7301094B1 (en) 1999-10-22 2007-11-27 Yamaha Corporation Device for driving vibration source

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5682132A (en) Vibrating module
US5945772A (en) Damped resonant piezoelectric alerting device
EP0906790B1 (en) Vibration generator for reporting and portable communication equipment using the same
US5546069A (en) Taut armature resonant impulse transducer
US20060113932A1 (en) Vibrator unit and portable telephone employing it
CN103036388A (zh) 线性振动器
EP3534515B1 (en) Vibration actuator
JPH11168869A (ja) 振動発生器
JP3969780B2 (ja) 振動発生方法
US5708726A (en) Taut armature resonant impulse transducer
JPH08238901A (ja) 振動による信号報知装置
JPH09205763A (ja) 振動発生装置
US20060144173A1 (en) Method for driving a vibrating device for a portable object that comprises a coil and a moving mass
JPH0271298A (ja) 振動ブザー
US7880592B2 (en) Arrival alerting device, arrival alerting method, and mobile terminal
JPH08206599A (ja) 振動による信号報知装置
JP3833607B2 (ja) 振動発生器
JP2003305409A (ja) 移動体通信装置用薄型電磁音響変換器とその使用方法
US5650763A (en) Non-linear reciprocating device
JPH0560158U (ja) バイブレータ
JP2004082030A (ja) 薄型電磁音響変換振動発生器と同器を備えた移動体通信装置
JPH08155392A (ja) 圧電磁気振動装置とその駆動方法
JP2571811Y2 (ja) アラーム装置
JPH0957193A (ja) 振動モジュール
EP1088352A1 (en) Resonant piezoelectric alerting device