JPH08238548A - 連鋳スラブの手入方法 - Google Patents

連鋳スラブの手入方法

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JPH08238548A
JPH08238548A JP4201995A JP4201995A JPH08238548A JP H08238548 A JPH08238548 A JP H08238548A JP 4201995 A JP4201995 A JP 4201995A JP 4201995 A JP4201995 A JP 4201995A JP H08238548 A JPH08238548 A JP H08238548A
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JP
Japan
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slab
mold
gas
casting
molten steel
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4201995A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Mochida
哲男 持田
Nagayasu Bessho
永康 別所
Kazuhiro Kariya
和広 仮屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】連続鋳造スラブの表面のブローホールの手入れ
コストを下げ、製品歩留り低下を最小限に抑え、ブロー
疵発生を防止する。 【構成】イマージョンノズル2を浸漬して溶鋼を注入し
ている鋳型1の上部にビデオカメラ11を設置して鋳型
1内を観察し、鋳型内面壁より30mm以下の領域の溶
鋼上面から離脱するガスを検出した時そのスラブ長手方
向位置を特定し、特定された位置のスラブのみを表面溶
削する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連鋳スラブの手入方法
に関し、ブローホールに起因する表面疵を生ずるおそれ
のあるスラブを検出して手入する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼の連続鋳造法の発展に伴い、コ
スト削減・生産性向上の観点から、タンディッシュや浸
漬ノズルを取鍋ごとに交換することなく、連続鋳造を継
続するいわゆる多連化が指向されている。多連化を阻害
する要因として、浸漬ノズルの閉塞が挙げられる。その
防止策としてタンディッシュから鋳型に溶鋼を鋳込む際
にスライディングノズル等の鋳込みノズル部からAr等
の不活性ガスを吹込みながら鋳造することが一般的に行
われている。このように、ガス吹込みを実施しながら連
続鋳造して得られたスラブを圧延すると、時として鋼板
表面に疵が発生する場合がある。この疵があると、欠陥
部の除去のための余分な作業工数が必要となるばかりで
はなく、場合によってはスクラップとなり、製品の歩留
りを著しく低下させ、生産性を損う。
【0003】上記の疵は、ガス吹込みを実施しながら連
続鋳造して製造したスラブ表層部にブローホールが存在
することが原因であり、圧延時にブローホール部位が表
面に現れ、疵となるのである。以下この疵をブロー疵と
呼ぶ。スラブ表層にブローホールが発生するのは、浸漬
ノズル閉塞防止のために吹込んだ不活性ガスが鋳型内に
導入され、そのガスが浮上する際にメニスカス部の凝固
シェルのたおれ込み部(いわゆる爪)に捕捉されるため
と考えられている。スラブ圧延時のブロー疵の発生を防
止するためには、製造したスラブの表面を削除しブロー
ホールを除去する必要がある。
【0004】このため、従来、表面品質に厳しい製品に
充当されるスラブでは、スラブ全量に対して、圧延前に
オフラインでスラブ表面を溶削する手入れを施してき
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、スラブ
全量を溶削手入れする場合には、手入れ減りによる製品
歩留りの低下や手入れコストの増大の問題があり、ま
た、溶削指定材の生産が多い場合は、次工程である圧延
工程への物流を阻害し、生産性を低下させるという問題
もあった。
【0006】本発明は、上記問題点を有効に解決し、溶
削による製品歩留りの低下や手入れコストの増大を最小
限に抑えつつ、ブローホールに起因するブロー疵のない
鋼板の製造を可能とする、連鋳スラブの手入方法を提供
することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うなブローホールがスラブ表面に存在する条件を見出す
ため、種々の調査を行った。図1は連鋳鋳型1内にイマ
ージョンノズル2を挿入し溶鋼を鋳型1に注入して連鋳
スラブ4を矢印6方向に引き抜いて鋳造する工程を模式
的に示す斜視図である。鋳型1内の溶鋼の上表面を観察
すると、溶鋼表面から離脱するガス3はモールドパウダ
上の炎により確認することができる。例えば、スラブ4
のA,B,C,Dのうちの1つの長辺であるA面が接す
る鋳型1の内壁近傍より吹込みガスが集中して離脱して
いるのが認められた。このような鋳型内壁近傍における
ガスの離脱現象が認められた時間に対応するスラブの長
辺A面を厚肉方向に1mm切削し、ブローホールを目視
調査した結果、図2に示すように、吹込みガスが集中し
て離脱していた部分の幅方向位置にブローホール5が発
生していた。さらに、鋳型内面近傍以外の溶鋼表面、例
えば、スラブの幅中央位置から吹込みガス離脱が認めら
れたスラブに対して同様のブローホール調査を実施した
が、ブローホールは認められなかった。すなわち、鋳型
内面壁近傍に吹込みガス離脱現象が認められた時間に対
応する位置のスラブの部分のみにブローホールが存在し
ているのである。
【0008】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、連続鋳造中の鋳型内の溶鋼上面から離脱するガスを
観察し、鋳型内面壁より30mm以下の領域でガスの離
脱が生じたスラブ長手方向位置を特定し、特定された位
置のスラブのみを表面溶削することを特徴とする連鋳ス
ラブの手入方法である。
【0009】
【作用】本発明による連鋳スラブの手入方法は、タンデ
ィッシュから鋳込まれる溶鋼中へ不活性ガスを吹込みな
がら連続鋳造によってスラブを製造し、後にそのスラブ
を圧延して鋼板を製造するプロセスにおいて、連続鋳造
中の鋳型内の溶鋼上面を連続的に観察し、鋳型内面壁よ
り30mm以下の溶鋼上面の領域からガスが離脱するの
を検知したとき、この検知時刻に対応する位置のスラブ
のみを表面溶削するものである。
【0010】表面溶削を施すスラブの条件として、吹込
みガスが離脱する位置を鋳型内面より30mm以下の領
域(ガス離脱位置と鋳型内面間の距離をxとすると、x
≦30mm)と限定したのは、xが30mm以下となる
と、スラブ表面にブローホールが発生する可能性が高く
なるからである。図4に鋳造中の鋳型内観察と製造した
スラブの表面切削によるブローホール目視調査から求め
たガス離脱位置と鋳型内面間の距離xに対するブローホ
ール発生率の関係を示す。図4から明らかなようにxが
30mmを越えると、ブローホールはほとんど発生して
いない。
【0011】すなわち、鋳造中の鋳型内を観察し、鋳込
みガスの離脱位置を同定することにより、あらかじめ、
スラブ表面のブローホール発生を予測することができ、
これに従って手入をすることにより、溶削の手間を削減
しかつ、品質劣化部を確実に除外することができるので
ある。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る実施例を述べる。図3に
示すように、イマージョンノズル2を浸漬して溶鋼を注
入している鋳型1の上部にビデオカメラ11を設置して
鋳型1内を撮影し、その撮像をビデオデッキ12に入力
し、鋳込みガス離脱位置をモニタ13の画面により直接
看視した。溶鋼は鋳型1内で凝固殻8を形成し、スラブ
4として矢印6方向(鋳造方向)に引き抜かれる。鋳型
1内の溶鋼中には吹込みガス気泡9が発生している。ま
た、溶鋼の上面にはモウルドパウダ7が載っている。
【0013】本発明の実施例及び比較例として、以下の
鋳造条件にて鋳造を行った後、表1に示す4例の条件に
て、連続鋳造、表面溶削手入、圧延を行い、ブロー疵の
発生率を調査した。 鋳造条件: 鋼種:極低炭素鋼 スラブサイズ:260mm厚×1600mm幅 鋳込実ノズルへの鋳込みガス:Ar18リットル/mi
n 鋳造速度:1.3〜2.0m/min 鋳造量:5チャージ/各例
【0014】
【表1】 ────────────────────────────────── スラブの表面溶削実施条件 実施例1 鋳型内面より30mm以下の領域に吹込みガス離脱あり 比較例1 鋳型内面より60mm以下の領域に吹込みガス離脱あり 比較例2 全スラブ表面溶削実施 比較例3 全スラブ無手入 ────────────────────────────────── 図5に各例のブロー疵発生率を示す。全スラブ無手入れ
の比較例3の場合、約8%のブロー疵が発生しているの
に対し、本実施例1では、全スラブ表面溶削を施した比
較例2と同等でブロー疵発生率は1%以下を達成してい
る。図6には各例の表面溶削手入れ実施率を示す。鋳型
内面より60mm以下の領域に吹込みガス離脱が認めら
れたスラブに対して表面溶削を施した比較例1のブロー
疵発生率は1%以下と良好であるものの手入れ率は本実
施例1の約3倍となっている。つまり、比較例1では無
駄な手入れをしていることになる。
【0015】以上のように本実施例では、手入れを最小
限に抑えつつ表面にブロー疵のない鋼板を製造できたの
である。なお、上記実施例では、吹込みガスの離脱位置
をビデオカメラとモニタにて直接看視する例について説
明したが、本発明はこれに限定されれるものではなく、
例えば画像処理装置等を用いて、観察データから自動的
に表面溶削すべきスラブ部分の指定を判定することとす
れば好適である。
【0016】さらに、上記実施例では極低炭素鋼の場合
について説明したが、本発明は鋼種に限定されるもので
はない。
【0017】
【発明の効果】本発明は、鋳造中の鋳型内を観察し、吹
込みガスが離脱する状態、具体的にはガス離脱位置と鋳
型内面間の距離を同定することにより、予めスラブ表面
のブローホール発生を予測し、ブローホール発生が予測
されるスラブのみに表面溶削手入を施してブローホール
を除去するようにしたから、手入れコストの低下を達成
し、製品歩留り低下を最小限に抑えつつ、ブロー疵発生
を防止できるようになった。また、表面溶削手入れ時間
短縮により圧延工程への物流がスムーズとなり、生産性
が向上する効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】吹込みガスの離脱状況を説明する鋳造中の連鋳
鋳型の斜視図である。
【図2】ブローホール発生状況を示すA面切削後のスラ
ブ斜視図である。
【図3】実施例の鋳型内観察装置の構成図である。
【図4】吹込みガス離脱位置とブローホール発生率の関
係を示すグラフである。
【図5】本発明の効果を示すグラフである。
【図6】本発明の効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 連鋳鋳型 2 イマージョ
ンノズル 3 ガス 4 連鋳スラブ 5 ブローホール 6 矢印(鋳造
方向) 7 モールドパウダ 8 凝固殻 9 吹込みガス気泡 11 ビデオカメ
ラ 12 ビデオデッキ 13 モニタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造中の鋳型内の溶鋼面から離脱す
    るガスを観察し、鋳型内面壁より30mm以下の領域で
    ガスの離脱が生じたスラブ長手方向位置を特定し、特定
    された位置のスラブのみを表面溶削することを特徴とす
    る連鋳スラブの手入方法。
JP4201995A 1995-03-01 1995-03-01 連鋳スラブの手入方法 Withdrawn JPH08238548A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0881017A2 (de) * 1997-05-14 1998-12-02 VOEST-ALPINE Stahl Linz GmbH Verfahren zur Herstellung von stranggegossenen Gussstücken und Anlage zur Durchführung des Verfahrens
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