JPH08238331A

JPH08238331A - スプリンクラー消火設備の配管継手

Info

Publication number: JPH08238331A
Application number: JP4370595A
Authority: JP
Inventors: Toshiaki Tonomura; 賢昭外村
Original assignee: Hochiki Corp
Current assignee: Hochiki Corp
Priority date: 1995-03-03
Filing date: 1995-03-03
Publication date: 1996-09-17

Abstract

(57)【要約】【目的】スプリンクラーヘッドを接続する配管継手に
おいて、天井裏の高さが低い所でも容易に配管を行うこ
とができ、配管スペースが小さくて済むようになる。【構成】配管継手となる例えばエルボ２６のエルボ本
体２７の底部にスプリンクラーヘッド２５を接続するヘ
ッド接続口３０を設けると共に、ヘッド接続口３０の反
対側となる上部に、ターンバックル３３付きのボルト軸
３２，３６でなる支持部材に連結される連結部としての
ナット３１を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スプリンクラーヘッド
の配管接続に使用するスプリンクラー消火設備の配管継
手に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、スプリンクラーヘッドは、天井に
取付孔を形成し、取付孔に例えばシーリングプレートを
介して取り付けられる。スプリンクラーヘッドを取り付
けるための天井裏の配管例としては、例えば図５に示す
ようなものがある。図５において、１は天井裏に配置さ
れた給水用主配管であり、給水用主配管１の下側には給
水用補助配管２が配置される。給水用主配管１はＴ字管
チーズ３、立下り管４、Ｔ字管チーズ６を介して給水用
補助配管２に接続される。

【０００３】給水用補助配管２の途中にはＴ字管チーズ
６が接続され、Ｔ字管チーズ６には２つのエルボ８を介
してニップル１０がそれぞれ接続され、ニップル１０の
先端にスプリンクラーヘッド１２を接続している。スプ
リンクラーヘッド１２は、火災が発生すると、熱を受け
て、感熱分解部の温度が上昇し、作動温度に達すると、
感熱分解部が自己破壊し、ガスケットの保持を解除し
て、作動する。この作動により放水が開始される。

【０００４】このようなスプリンクラー消火設備は、オ
フィスビルやデパート等の人の出入りの多い施設に設置
されているが、近年、高層の共同住宅についても、高層
階で火災が発生した場合の消防による消火活動が困難な
ことに鑑み、スプリンクラーヘッド消火設備の設置が強
く望まれ、法的にもスプリンクラー消火設備の設置が整
備されつつある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高層住
宅にあっては、建物の高さが不必要に高くなることを抑
えるため、天井裏の高さが低く設計されることが多く、
高い階ほど天井裏が低くなり、例えば天井裏の高さが２
０ｃｍ程度の場合もある。これに対し図５に示すような
従来の配管工法は、ある程度の天井裏の高さが必要であ
り、高層住宅のような狭い天井裏での配管が困難であっ
た。勿論、天井裏の高さを配管に必要な高さにすればよ
いが、これでは建物全体の高さが高くなり、コストも高
くなってしまう。

【０００６】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたもので、高層住宅の天井裏というような狭いス
ペースであっても、容易に配管でき且つ作業性に優れた
スプリンクラー消火設備の配管継手を提供することを目
的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明スプリンクラー消火設備の配管継手は、少く
とも２つの接続口を有する継手本体を有し、継手本体の
設置状態で底部となる位置にスプリンクラーヘッドを接
続するヘッド接続口を設けると共に、ヘッド接続口の反
対側に位置する上部に支持部材に連結される連結部を設
けたことを特徴とする。

【０００８】ここで配管継手の連結部はナット部または
フック部で構成される。また連結部に連結される支持部
材としては、ターンバックルにねじ込まれ上下方向の位
置が調整可能なボルト軸を用いる。継手本体は具体的に
は、エルボ、チーズ、クロスまたは直管等の管形状を有
する。

【０００９】

【作用】このような構成を備えた本発明のスプリンクラ
ー消火設備の配管継手によれば、スプリンクラーヘッド
を接続するヘッド接続口を天井面が位置する底部に設け
たことで、継手自体に直接スプリンクラーヘッドを接続
することができ、立ち下げ管を必要としない分だけ高さ
を節減できる。またスプリンクラーヘッドの接続側と反
対になる継手上部に連結部を設け、ターバックル付きの
連結ボルト軸などにより調整自在に吊り下げることがで
き、狭いスペースでの配管作業と位置合せが容易であ
る。

【００１０】特に、フレキシブル配管を使用する場合、
配管継手の部分で配管を天井裏に支持固定しているた
め、フレキシブル配管の接続作業が位置の決った配管継
手に対し行えばよいことから作業が行い易い。更に、配
管継手、フレキジブル配管、連結部材という少ない配管
部材で済み、配管長も短く抑えられ、トータル工事費を
安くすることができる。

【００１１】

【実施例】図１は配管継手としてエルボを使用した場合
を例にとって本発明の一実施例を示す図である。図１に
おいて、２１は天井を示し、２２は天井裏の取付面を示
す。天井２１から取付面２２までの天井裏の高さａは低
く設計されており、天井裏の空間スペースは狭くなって
いる。天井２１の所定位置には取付孔２３が形成され、
取付孔２３にはシーリングプレート２４を介してスプリ
ンクラーヘッド２５が装着される。

【００１２】スプリンクラーヘッド２５は、例えば火災
の発生により熱を受けると、感熱分解部の温度が上昇
し、作動温度に達すると、感熱分解部が自己破壊し、ガ
スケットの保持を解除することで、作動し、放水が行わ
れる。２６は本発明の配管継手としてのエルボであり、
エルボ本体２７の一方の接続口２９ａには給水配管２８
に接続され、他方の接続口２９ｂには図示しない給水配
管に接続されるかまたはプラグが取り付けられ閉止され
る。給水配管２８は、水平方向に配管される横引き配管
であり、例えば蛇腹部を有するステンレス製のフレキシ
ブル管よりなる。このようなフレキシブル管を用いる
と、スプリンクラーヘッド２５が配置される位置に合わ
せて配管することが容易になる。

【００１３】エルボ本体２７の底部の略中央部にはスプ
リンクラーヘッド２５を接続するヘッド接続口３０が設
けられ、このヘッド接続口３０にスプリンクラーヘッド
２５が直接ねじ止め固定される。ヘッド接続口３０の反
対側の上部にはナット３１が固定され、ナット３１には
ねじ部が形成された棒状のボルト軸３２の一端がねじ込
まれ、ボルト軸３２の他端は、ターンバックル３３にね
じ込まれる。

【００１４】天井裏の取付面２２にはアンカーまたはイ
ンサート３４が固定され、アンカーまたはインサート３
４にはナット３５が固定される。ナット３５にはもう一
本の棒状のボルト軸３６の一端が固定され、他端はター
ンバックル３３にねじ込まれる。一対のボルト軸３２，
３６のターンバックル３３に対するねじ込み量をターン
バックルを回動して調整することにより、エルボ２６の
上下方向の位置決めを行うことができるようになってい
る。

【００１５】こうして、エルボ２６は、ナット３１、ボ
ルト軸３２、ターンバックル３３およびボルト軸３６、
ナット３５およびアンカーまたはインサート３４を介し
て取付面２２に支持される。図２はスプリンクラーヘッ
ドの接続に使用する本発明の配管継手の種類を示す。図
２（Ａ）は図１のエルボ２６の他の実施例であり、接続
口２９ａ，２９ｂを有するエルボ本体２７の底部にスプ
リンクラーヘッド２５が接続されるヘッド接続口３０を
設けた点は、図１の実施例と同じであるが、反対側とな
る上部にはナットの代わりにフック４５が設けられてい
る。

【００１６】図２（Ｂ）はＴ字型のチーズ４６であり、
チーズ本体４７は三方に開口する３つの接続口４８を有
し、底部にはスプリンクラーヘッドが接続されるヘッド
接続口５０が設けられ、ヘッド接続口５０の反対側とな
る上部にはフック５１が設けられている。チーズ管４６
の３つの接続口４８には給水配管が接続されるが必要に
応じてプラグ５２を取り付けることにより閉止できる。
勿論、フック５１の替わりに図１のエルボ２６と同様、
ナット部を設けてもよい。

【００１７】図２（Ｃ）は十字型のクロス５３であり、
クロス本体５４は四方に開口する４つの接続口５５を有
する。クロス本体５４の底部にはスプリンクラーヘッド
が接続されるヘッド接続口５８が設けられ、ヘッド接続
口５８の反対側となる上部にはフック５９が設けられて
いる。この場合もフック５９の替わりに図１のエルボ２
６と同様、ナットを設けてもよい。

【００１８】図２（Ｄ）は直管継手６０であり、直管本
体６１は両端部に開口する２つの接続口６２を有し、底
部にはスプリンクラーヘッドが接続されるヘッド接続口
６３が設けられ、ヘッド接続口６３の反対側となる上部
にはフック６４が設けられている。この場合もフック６
４の替わりに図１のエルボ２６と同様、ナットを設けて
もよい。

【００１９】なお、プラグ５２は、どの配管継手の接続
口へも必要に応じて取り付けることができる。このよう
に、本発明は、継手本体にスプリンクラーヘッドが接続
されるヘッド接続口を設け、その反対側の上部にナット
またはフックを設けた配管継手を用いてスプリンクラー
ヘッド２５の配管を行うようにしたため、天井２１から
取付面２２までの天井裏の高さが低く設計でき、空間ス
ペースが狭い場合でも配管工事を行うことができ、配管
スペースが小さくて済む。また、配管継手、ターンバッ
クル３２、ボルト軸３２，３６などで配管ができるの
で、配管部材が少なくても済み、トータル工事費を安く
することができる。

【００２０】また、横方向の揺れは、スプリンクラーヘ
ッド２５のシーリングプレート２４と天井２１で押える
ことができるので、横引き配管として用いる給水配管２
８の支持を兼ねることができる。。図３は本発明で使用
する支持部材の他の実施例であり、図２（Ａ）のエルボ
２６を配管継手として用いた場合を例にとっている。エ
ルボ本体２７は底部のヘッド接続口３０にスプリンクラ
ーヘッド２５を直接接続している。７１は一端がターン
バックル７２にねじ込まれるボルト軸であり、このボル
ト軸７１の他端にはつり手部７３が形成され、つり手部
７３にエルボ本体２７のフック４５が係止される。

【００２１】ターンバックル７２は上下方向に長くなる
ように形成されており、ターンバックル７２にはもう一
本のボルト軸７４の一端がねじ込まれ、他端にはつり手
部７５が形成されている。取付面２２にはアンカーまた
はインサート７６が固定され、アンカーまたはインサー
ト７６にはＵ字形の引っかけ部７７が形成されている。
引っかけ部７７にはボルト軸７４のつり手部７５が引っ
かけられるようになっている。一対のボルト軸７１，７
４のターンバックル７２に対するねじ込み量をターンバ
ックルを回動して調整することにより、上下方向のボル
ト軸７１，７４の長さを調整し、エルボ２６の上下方向
の位置決めを行うようになっている。

【００２２】このように、この支持部材は、配管継手の
連結部をフックとした場合に使われることになる。図４
は本発明の配管継手とフレキシブル管を用いたスプリン
クラーヘッドの配管設備を示す。図４において、８１は
給水主配管であり、給水主配管８１は天井裏に配管さ
れ、給水主配管８１にはチーズ８２を介して給水配管８
３が接続されている。給水配管８３は横引き配管として
用いられ、フレキシブル管を用いる。フレキシブル管を
用いると、位置あわせが容易になる。給水配管８３の途
中であってスプリンクラーヘッドの設置位置にはクロス
８４が接続され、クロス８４の底部に形成されたヘッド
接続口にはスプリンクラーヘッド８５がそれぞれ接続さ
れる。

【００２３】クロス８４のヘッド接続口の反対方向の上
部にはナットまたはフックが設けられ、ナットまたはフ
ックはターンバックル８６などを介して取付面９１に支
持される。また、クロス８４には分岐配管９２がそれぞ
れ接続され、分岐配管９２の両端には直管継手９３が接
続される。分岐配管９２にも、フレキシブル管を用い
る。

【００２４】直管継手９３の底部のヘッド接続口にはス
プリンクラーヘッド８５がそれぞれ接続され、ヘッド接
続口の反対方向のナットまたはフックはターンバックル
８６などで取付面９１に支持される。また、給水配管８
３の管末にはチーズ９４が接続され、また、チーズ９４
には分岐配管９２がそれぞれ接続され、分岐配管９２の
両端には直管継手９３が接続される。

【００２５】直管継手９３の底部に設けられたヘッド接
続口にはスプリンクラーヘッド８５が接続され、ヘッド
接続口の反対側となる上部に設けられたナットまたはフ
ックはターンバックル８６などを介して取付面９１に支
持されている。また、直管継手９３の分岐配管９２の接
続側の反対方向の接続口は、プラグで閉止される。尚、
上記の実施例は配管継手としてエルボ、チーズ、クロ
ス、直管継手を例にとっているが、これ以外の形状をも
つ適宜の配管継手についても、そのまま適用できる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、高層住宅等の天井裏の高さが低い場合にもスプリン
クラーヘッドに対し容易に配管することができ、配管ス
ペースが小さくても良い。また、配管部材が少なく配管
長も短くできるので、トータルの工事費を安くすること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す図

【図２】スプリンクラーヘッドを接続するための各種の
配管継手を示す斜視図

【図３】本発明の他の実施例を示す図

【図４】本発明の配管継手を用いたスプリンクラー配管
設備の説明図

【図５】従来例を示す図

【符号の説明】

２１：天井２２，９１：取付面２３：取付孔２４：シーリングプレート２５，８５：スプリンクラーヘッド２６：エルボ２７：エルボ本体２９ａ，２９ｂ，６２：接続口２８，８３：給水配管３０，５０，５８，６３：ヘッド接続口３１，３５：ナット３２，３６，７１，７４：ボルト軸３３，７２，８６：ターンバックル３４，７６：アンカーまたはインサート４５，５１，５９，６４：フック部４６，８２，９４：チーズ４７：チーズ本体５２：プラグ５３，８４：クロス５４：クロス本体６０，９３：直管継手６１：直管本体７３，７５：つり手部７７：引っかけ部８１：給水主配管９２：分岐配管

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少くとも２つの接続口を有する継手本体を
有し、該継手本体の設置状態で底部となる位置にスプリ
ンクラーヘッドを接続するヘッド接続口を設けると共
に、該ヘッド接続口の反対側に位置する上部に支持部材
に連結される連結部を設けたことを特徴とするスプリン
クラー消火設備の配管継手。
【請求項２】請求項１記載のスプリンクラー消火設備の
配管継手に於いて、前記連結部をナット部またはフック部で構成したことを
特徴とするスプリンクラー消火設備の配管継手。
【請求項３】請求項１記載のスプリンクラー消火設備の
配管継手に於いて、前記支持部材として、ターンバックルにねじ込まれ上下
方向の位置が調整可能なボルト軸を用いることを特徴と
するスプリンクラー消火設備の配管継手。
【請求項４】請求項１記載のスプリンクラー消火設備の
配管継手に於いて、前記継手本体は、エルボ、チーズ、クロスまたは直管の
管形状を有することを特徴とするスプリンクラー消火設
備の配管継手。