JPH0823658B2 - 焦点距離切替式カメラ - Google Patents

焦点距離切替式カメラ

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JPH0823658B2
JPH0823658B2 JP61310594A JP31059486A JPH0823658B2 JP H0823658 B2 JPH0823658 B2 JP H0823658B2 JP 61310594 A JP61310594 A JP 61310594A JP 31059486 A JP31059486 A JP 31059486A JP H0823658 B2 JPH0823658 B2 JP H0823658B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば、標準撮影と望遠撮影、或いは、標
準撮影と広角撮影とを行うことができる焦点距離切替式
カメラであって、詳しくは、撮影光学系の焦点距離の切
替えと各焦点距離での焦点調節とを一連の動作で順次的
に行う操作手段を備えた焦点距離切替式カメラに関す
る。
〔従来の技術〕
上述した焦点距離切替式カメラとして、従来、光軸方
向に延びるネジ部材と、このネジ部材に螺合する撮影光
学系の台板とから操作手段を構成したものが知られてい
る。そして、このものにおいては、ネジ部材をモータ等
により駆動回転させることで、台板上の撮影光学系を光
軸方向に移動させて、焦点距離の切替えと各焦点距離で
の焦点調節とが行えるように構成されていた(例えば、
特開昭60-122931号公報参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上述した従来構成による場合には、次のよう
な問題があった。
つまり、撮影光学系の焦点距離を切り替えるための撮
影光学系の移動量は、通常、各焦点距離での焦点調節を
行うための撮影光学系の移動量よりも多い。また、各焦
点距離での焦点調節を行うための撮影光学系の移動量
は、一般に、焦点距離が長くなるほど多くなる。
しかるに、従来の操作手段においては、撮影光学系を
移動させて位置決めを行うためにネジ部材が用いられて
おり、そのネジ山のピッチが全長に亘って一定で、ネジ
部材の回転量に対する撮影光学系の移動量は常に一定で
あったから、モータの制御がむずかしくなることを覚悟
の上でモータを可変としない限り、撮影光学系の移動量
が少ない短焦点距離での焦点調節を精度良く行うべく、
ネジ部材のネジ山のピッチを小さくすると長焦点距離で
の焦点調節や焦点距離の切替えに時間が掛かり、一方、
撮影光学系の移動量が多い焦点距離の切替えを短時間に
行うべく、ネジ部材のネジ山のピッチを大きくすると短
焦点距離での焦点調節を精度よく行うことがむつかしく
なるものであった。
一方、特開昭61−259210号公報には焦点距離の切り替
えと各焦点距離における焦点調節とを一連の連続したカ
ム溝とピンによって行う構成が記載されている。この構
成であれば各焦点距離における焦点調節領域のカム形状
と焦点距離の切り替え領域におけるカム形状とを適宜形
成することによって焦点距離の切り替えを短時間で行う
とともに焦点調節を精度良く行うことも可能となる。
しかし、この構成ではカムが一連の連続した溝として
形成されているとともに、同じピンがこの溝によって駆
動される構成であるため、焦点調節幅が大きくなり焦点
距離切り替え幅が大きくなればそれに比例して長いカム
溝を形成しなくてはならず、そのカム溝を包含できるだ
けの大きな部材を使用しなくてはならないことになる。
実際には部材の大きさは光学系等の条件が許す限り小
型化されるように形成されるものであり、それ程大きな
部材を使用することはできない。従って、上記従来技術
の構成をそのまま採用することは現実には困難であっ
た。
本発明の目的は、焦点距離の切り替えを短時間で行う
とともに焦点調節を精度良く行うことも可能となる構成
であり、かつ部材の大型化を来さない構成を得ることに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の焦点距離切替式カメラの特徴は、各焦点距離
における焦点調節用カム面と焦点距離切り替え用カム面
とが作動方向に並べて形成された操作用カムと、該操作
用カムに当接するカムフォロアを有し上記操作用カムの
形状に応じて作動することによって撮影光学系を駆動す
る駆動部材とを有する操作手段を設け、操作用カムはそ
の途上において複数のカム面に分割されている一方、カ
ムフォロアはそれぞれのカム面に対応した複数のフォロ
ア部材からなり、一連の動作の途上において複数のカム
面と複数のフォロア部材とが順次選択的に当接するよう
構成されたことにある。
〔作用〕
つまり、焦点距離切替用と2つの焦点距離での焦点調
節用との各カム面を、カムの作動方向に対して夫々角度
を異ならせて形成することができるから、カムの作動量
に対する撮影光学系側のカムフォロアの移動量を、任意
に設定することができる。
従って、カムを定速作動させながらも、例えば、焦点
距離切替用カム面を、カムの作動方向に対して比較的大
きな角度をなすように形成することで、撮影光学系側の
カムフォロアの移動量を大きくでき、撮影光学系の焦点
距離の切替えを短時間に行うことができる。また、長焦
点距離側焦点調節用カム面及び短焦点距離側焦点調節用
カム面を、カムの作動方向に対して比較的小さな角度を
なすように形成することで、撮影光学系側のカムフォロ
アを微少量づつ移動させることができ、両焦点距離での
撮影光学系の焦点調節を精度よく行うことができるので
ある。
さらに、例えば、カムの作動方向に対する長焦点距離
側焦点調節用カム面の角度を、短焦点距離側焦点調節用
カム面のそれよりも大きくすることで、焦点調節を、焦
点距離が短いほどより高い精度で、かつ、焦点距離が長
いほどより高速で行うことができるのである。
さらに、操作用カムが複数のカム面に分割されるとと
もにカムフォロアも複数のフォロア部材からなり、一連
の動作途上においてカム面とフォロア部材とが順次選択
的に当接するようになっているので、操作用カムは途中
で位置を変えるよう構成することができる。従って、焦
点調節幅が大きくなり焦点距離切り替え幅が大きくなっ
てもそれに比例する長いカム溝を包含できるだけの大き
な部材を使用する必要性はなく、小型に形成することの
妨げにならないのである。
〔実施例〕
以下、図面に基づいて、本発明の実施例を説明する。
以下の実施例は、標準撮影と望遠撮影とを択一的に行
うことのできる、焦点距離切替式カメラの一例である二
焦点切替カメラを例にとって説明する。なお、本発明
は、それ以外により多段階に焦点距離を切り替えること
のできる、例えば三焦点切替カメラに適用することも可
能である。
第2図は、本発明によるカメラを上から見た図であ
る。(1)はレリーズボタン、(2)は後述する撮影光
学系(PS)の焦点距離を切り替えるための切替操作具と
しての焦点距離切替ボタンである。
この焦点距離切替ボタン(2)を押圧操作する毎に、
撮影光学系(PS)の焦点距離が、標準(例えば、50mm)
となる状態(以下、この状態を標準撮影状態と称する)
と、標準よりも長く(例えば、70mm)なる状態(以下、
この状態を望遠撮影状態と称する)とに亘って、順次切
り替わるように構成されている。
なお、この焦点距離切替ボタン(2)に替えて、第30
図に示すように、切替操作具として、スライド式の焦点
距離切替レバー(2′)を設けてもよい。この構成にお
いては、焦点距離切替レバー(2′)を(TELE)の位置
にセットすることで望遠撮影状態になり、(STND)の位
置にセットすることで標準撮影状態になり、さらに、
(OFF)の位置にセットすることで、このカメラの各部
分への電力の供給が停止されるように構成されている。
撮影光学系(PS)は、カメラボディ(3)及びカメラ
ボディ(3)に連設された固定鏡胴(3A)内に収容さ
れ、固定鏡胴(3A)の先端から、後述するシャッターブ
ロック(4)に保持された主レンズ枠(4b)の先端が突
出している。後程詳述するが、主レンズ枠(4b)は、標
準撮影状態では図中破線で示す位置にあり、望遠撮影状
態では図中二点鎖線で示す位置にあるようになってい
る。
第1図に、撮影光学系(PS)、及び、ファンダー光学
系(FS)の全体の構成を示す。
図中(4)は、シャッターブロックで、標準撮影状態
及び望遠撮影状態にともに用いられる主レンズ(4a)、
撮影光学系(PS)の前玉であるこの主レンズ(4a)を保
持する主レンズ枠(4b)、及び、シャッター(図示せ
ず)が、一体的に組み付けられている。そして、このシ
ャッターブロック(4)は、固定台板(5)に固設され
た一対の軸(5X),(5Y)により、光軸(L)方向にス
ライド自在に支持されるとともに、スプリング(6)に
より、前方側に付勢されている。
このシャッターブロック(4)には、光軸(L)に平
行な軸芯(X1)周りで回動自在な支持レバー(7A)に支
持されて、望遠撮影状態の時にのみ撮影光路中に挿入さ
れる副レンズ(7)が取り付けられている。そして、こ
の副レンズ(7)を覆う状態で、一体成型された固定台
板(5)の、筒状の第1の取付枠である下半部(5A)に
内嵌して摺動可能な可動鏡胴(8)が、シャッターブロ
ック(4)に固着され、ともに光軸(L)方向にスライ
ド自在で、かつ、スプリング(6)により前方側に付勢
されている。
第3図(イ),(ロ)、及び、第4図に示すように、
副レンズ(7)に対する支持レバー(7A)は、スプリン
グ(9)によって、副レンズ(7)を撮影光路中に挿入
する側に付勢されている。支持レバー(7A)の軸芯部の
外周面にはギヤ部(7a)が形成されている。そして、こ
のギヤ部(7a)に咬合するギヤ部(10a)を有するギヤ
部材(10)と同一軸芯(X2)周りで一体回動する扇形の
操作部材(11)が設けられている。
第5図及び第6図に示すように、この操作部材(11)
は、断面小判形の軸芯部(11a)を有しており、この軸
芯部(11a)がギヤ部材(10)の丸孔(10b)に相対回転
自在に挿通し、さらに、中間部材(12)の小判形孔(12
a)に相対回転不能に嵌合している。そして、第5図及
び第7図に示すように、この中間部材(12)の腕部(12
b)とギヤ部材(10)の腕部(10b)とが重ねられ、それ
らをともに挟む状態で両端が折り曲げられたコイルスプ
リング(13)が設けられている。
第4図に示すように、操作部材(11)を時計方向に回
動させた状態で、中間部材(12)及びこの中間部材(1
2)にバネ連動されたギヤ部材(10)が同じ方向に回動
された位置にある。そして、ギヤ部材(10)のギヤ部
(10a)と支持レバー(7A)のギヤ部(7a)との咬合い
で、スプリング(9)の付勢力に抗して、支持レバー
(7A)は反時計方向に回動された位置にあり、副レンズ
(7)は撮影光路から引退している。
このとき、操作側部材である操作部材(11)が、副レ
ンズ(7)の支持レバー(7A)にギヤ連結された被操作
側部材であるギヤ部材(10)に対してバネ連結されてい
ることにより相対回転自在であり、副レンズ(7)のホ
ルダ(7B)が可動鏡胴(8)の上枠(8a)に当接した後
も、副レンズ(7)を引退させる側への作動が許容され
ているから、副レンズ(7)が撮影光路から引退するた
めのスペースを最も少なくしながら、操作部材(11)の
操作量を大きく設定することができ、副レンズ(7)を
出退させる機構を構成する部品の製作誤差や取付誤差に
拘らず、常に確実に、副レンズ(7)を撮影光路から引
退させることができるのである。
第5図及び第10図に示すように、この操作部材(11)
が可動鏡胴(8)の上面から外部に臨んでいる。そし
て、第8図及び第10図に示すように、シャッターブロッ
ク(4)の光軸(L)方向への移動に伴ってこの操作部
材(11)の操作用突起(11b)に当接することで副レン
ズ(7)を撮影光路から退避させるためのカム面(5a)
が、固定台板(5)の内部に一体連設されている。
標準撮影状態においては、第3図(イ)、第9図
(イ)、及び、第10図に示すように、操作部材(11)の
操作用突起(11b)に固定台板(5)のカム面(5a)の
平坦部(5x)が当接している。このとき、操作部材(1
1)は、軸芯(X2)周りで時計方向に最も回動した姿勢
に保持され、スプリング(9)の付勢力に抗して副レン
ズ(7)は撮影光路から退避した位置にある。
カム面(5a)の平坦部(5x)は、光軸(L)に並行
で、ある長さをもって形成されている。即ち、標準撮影
状態において、後述するように焦点調節動作を行うべく
シャッターブロック(4)とともに可動鏡胴(8)を光
軸(L)方向に前後に移動させる場合に、副レンズ
(7)を撮影光路から引退したままに維持するように構
成されている。
カム面(5a)は、平坦部(5x)に続いて、光軸(L)
から離れるように彎曲形成された彎曲部(5y)を有して
いる。上述した標準撮影状態から、シャッターブロック
(4)と可動鏡胴(8)とを、ともに光軸(L)に沿っ
て前方側に移動させることにより、スプリング(9)に
より第3図(イ),(ロ)、及び、第4図中時計方向に
回動付勢された支持レバー(7A)に連動して図中反時計
方向に回動付勢された操作部材(11)の操作用突起(11
b)は、第9図(ロ)に示すように、カム面(5a)の平
坦部(5x)との当接から離脱し、彎曲部(5y)に当接す
るようになる。
これにより、支持レバー(7A)がスプリング(9)の
付勢力で時計方向に回動され、副レンズ(7)は撮影光
路内に挿入され、シャッターブロック(4)に植設され
たピン(4b)に当接して位置決めされる。これにより、
望遠撮影状態が現出される。この状態が、第3図
(ロ)、及び、第9図(ハ)に示される。
このとき、操作部材(11)の操作用突起(11b)は、
固定台板(5)のカム面(5a)から離脱し、以後、後述
するように焦点調節動作を行うべくシャッターブロック
(4)と可動鏡胴(8)とを光軸(L)方向に前後に移
動させても、カム面(5a)には当接しない。即ち、望遠
撮影状態において、副レンズ(7)を撮影光路内に挿入
したままに維持するように構成されている。
即ち、副レンズ(7)の支持レバー(7A)、スプリン
グ(9)、シャッターブロック(4)のピン(4b)、ギ
ヤ部材(10)、中間部材(12)、操作部材(11)、コイ
ルスプリング(13)、可動鏡胴(8)の上枠(8a)、及
び、固定台板(5)のカム面(5a)によって、副レンズ
(7)を突出位置と引退位置とに位置変更して固定する
出退手段を構成している。
第1図に戻って説明を続けると、固定台板(5)の側
部には、モータ(M)が組み込まれている。また、固定
台板(5)の下半部(5A)のさらに下方には、ギヤ台板
(23)が設けられ、固定台板(5)にネジ止めされてい
る。
このギヤ台板(23)上には、軸芯(X5)周りで回転自
在な繰出カム(14)、前記モータ(M)からこの回転式
の繰出カム(14)に回転駆動力を伝達するギヤ列(1
5)、繰出カム(14)の外周面のラチェット部(14a)に
係合する爪(16a)を有するストップレバー(16)、こ
のストップレバー(16)の動作を制御するマグネット
(17)、及び、前記繰出カム(14)に対する撮影光学系
(PS)側のカムフォロアである繰出レバー(18)等から
なる撮影光学系(PS)に対する駆動機構が搭載されてい
る。
ストップレバー(16)は、軸芯(X3)周りでの回動自
在に取り付けられているとともに、このストップレバー
(16)を第1図において反時計方向に、即ち、爪(16
a)が繰出カム(14)のラチェット部(14a)に係合する
方向に付勢するスプリング(19)が設けられている。ま
た、このストップレバー(16)の、取付軸芯(X3)に対
して爪(16a)とは反対側の端部に、前記マグネット(1
7)に吸着される鉄片(20)が取り付けられている。
そして、このマグネット(17)を作動させて鉄片(2
0)を吸着することで、ストップレバー(16)の爪(16
a)と繰出カム(14)のラチェット部(14a)との係合を
不能にして繰出カム(14)の回転を許容し、一方、マグ
ネット(17)の作動を停止させることで、スプリング
(15)の付勢力でストップレバー(16)を反時計方向に
回動させ、その爪(16a)を繰出カム(14)のラチェッ
ト部(14a)に係合させて繰出カム(14)の回転を禁止
することができるように構成されてある。
また、第11図に示すように、繰出レバー(18)には、
その下面に、ギヤ台板(23)に取り付けられた支持レバ
ー(21)の枢支部(21a)に枢支される第1ピン(18a)
の他に、2本のピン(以下、夫々第2ピン、第3ピンと
称する)(18b),(18c)が植設されている。また、第
1ピン(18a)を支点とし軸芯(X4)周りに回動自在な
この繰出レバー(18)の遊端側の上面には、第4ピン
(18d)が植設されている。
前記第2ピン(18b)と第3ピン(18c)とは、夫々、
繰出カム(14)の内周に形成された一対のカム面(以
下、第1カム面、第2カム面と称する)(14b),(14
c)に各別に当接するように構成されている。また、第
4ピン(18d)は、可動鏡胴(8)の下面に形成された
光軸(L)に直交する方向に延びる長孔(第2図には示
していない)(8a)に係合している。
つまり、この繰出レバー(18)は、その第2ピン(18
b)或いは第3ピン(18c)が、繰出カム(14)の一対の
カム面(14b),(14c)に当接して所定の姿勢に維持さ
れることで、撮影光学系(PS)の保持枠である可動鏡胴
(8)に係合するその第4ピン(18d)が、スプリング
(6)により前方に付勢されたシャッターブロック
(4)の移動を規制してその位置決めを行うように構成
されている。その動作については後程後述する。
そして、先程説明したように、望遠撮影状態では、シ
ャッターブロック(4)に取り付けられている撮影光学
系(PS)の前玉である主レンズ(4a)を保持する主レン
ズ枠(4b)は、第2図に二点鎖線で示すように、カメラ
ボディ(3)から突出する突出位置にあるが、この状態
では、上述したように、シャッターブロック(4)の位
置決めは、主レンズ(4a)とともにシャッターブロック
(4)を前方に付勢するスプリング(6)と、このスプ
リング(6)の付勢力に抗して主レンズ(4a)を引退位
置側にスライド移動させる機構、即ち、モータ(M)、
ギヤ列(15)、繰出カム(14)、及び、繰出レバー(1
8)の連動になる操作機構とによって行われている。
そして、この操作機構の操作側部材である繰出カム
(14)と被操作側部材である繰出レバー(18)との間
に、第11図に示すように、繰出カム(14)の一対のカム
面(14b),(14c)に対応する繰出レバー(18)の一対
のピン(18b),(18c)が片当り的に当接することで繰
出レバー(18)の引退位置側への揺動が許容されている
から、仮に、望遠撮影状態で主レンズ(4a)を保持する
シャッターブロック(4)に外力が加えられた場合、例
えば、シャッターブロック(4)を下側にしてこのカメ
ラが置かれたような場合であっても、揺動レバー(18)
が繰出カム(14)から離れて揺動するので、スプリング
(6)によって外力が吸収され、操作機構に無理な力が
掛かることを防止でき、その損傷を少なくすることがで
きる。
後程、動作説明の際に詳述するが、前述したモータ
(M)の正逆転により繰出カム(14)が所定両正逆方向
に回転され、それに応じた繰出レバー(18)の姿勢変更
による可動鏡胴(8)を介したシャッターブロック
(4)の位置決めで、主レンズ(4a)の光軸(L)方向
に沿った移動、及び、副レンズ(7)の撮影光路への出
退が行われる。
そして、このモータ(M)の駆動で標準撮影状態と望
遠撮影状態との焦点距離の切替えを行うとともに、さら
に、それら2つの撮影状態の夫々において、同じモータ
(M)の駆動で主レンズ(4a)を移動させることで焦点
調節動作を行えるように構成してある。
即ち、ギヤ列(15)、繰出カム(14)、繰出レバー
(18)、ストップレバー(16)、マグネット(17)、及
び、モータ(M)等によって、撮影光学系(PS)の焦点
距離の切替えと各焦点距離での焦点調節とを一連の動作
で順次的に行う操作手段を構成してある。
このとき、シャッターブロック(4)を前方側に付勢
するとともに、その位置決めを繰出カム(14)の一対の
カム面(14b),(14c)に当接する一対のピン(18
b),(18c)を有する繰出レバー(18)により行うこと
で、繰出カム(14)を定速回転させながらも、繰出カム
(14)の回転軌跡の接線方向、即ち、このカム(14)の
作動方向に対するこのカム面(14b),(14c)の傾斜角
を、要求されるシャッターブロック(4)の移動速度
(例えば、望遠撮影状態の焦点調節動作時には標準撮影
状態の焦点調節動作時よりも早くとか、焦点距離の切替
動作時には焦点調節動作時よりも早く、とかいった相対
的な移動速度)に見合うように形成することができるか
ら、撮影を行う際の焦点距離切替動作を迅速に、かつ、
焦点調節動作を高精度で行うことができるのである。
繰出カム(14)の第1カム面(14b)及びそれに当接
する操作レバー(18)の第2ピン(18b)は、撮影光学
系(PS)の標準撮影状態での焦点調節、及び、標準撮影
状態から望遠撮影状態への焦点距離の切替えの前半を行
うように構成されている。
また、繰出カム(14)の第2カム面(14c)及びそれ
に当接する操作レバー(18)の第3ピン(18c)は撮影
光学系(PS)の標準撮影状態から望遠撮影状態への焦点
距離の切替えの後半、及び、望遠撮影状態での焦点調節
を行うように構成されている。
即ち、繰出カム(14)の第1カム面(14b)には、短
焦点距離側焦点調節用カム面(14X)と焦点距離切替用
カム面(14Y)の一端部が、また、第2カム面(14c)に
は、焦点距離切替用カム面(14Y)の他端部と長焦点距
離側焦点調節用カム面(14Z)とが形成されている。
そして、それら短焦点距離側焦点調節用カム面(14
X)と焦点距離切替用カム面(14Y)と長焦点距離側焦点
調節用カム面(14Z)とは、その順に、回転式の繰出カ
ム(14)の回転方向、即ち、このカム(14)の作動方向
に並べて形成されている。
このように、カム面を第1カム面(14b)と第2カム
面(14c)とに分割することにより、カムフォロアであ
る繰出レバー(18)の作動誤差の低減が計れる。
即ち、カム面が一連のものであると、そのカム面の一
端は繰出カム(14)の回転軸芯(X5)近くに形成される
ことになる。その場合、繰出カム(14)の一定の回転角
に対するカム面の周方向の長さが比較的短くなる。そう
すると、この繰出カム(14)の回転軸芯(X5)近くに形
成されたカム面は、繰出カム(14)の外周面近くに形成
されたカム面に比して、同一の回転角誤差に対する周方
向誤差が大きくなり、それだけカムフォロアである繰出
レバー(18)の作動誤差が大きくなる。
それに対して、上述のようにカム面を分割して作動途
上でこれを乗り替えるようにすることで、カム面を繰出
カム(14)の外周面近くにのみ形成することができ、作
動誤差も小さくできるのである。
さらに、回転式の繰出カム(14)の分割周面となる第
1カム面(14b)と第2カム面(14c)とは、繰出カム
(14)の最上面からの深さ、即ち、繰出カム(14)の回
転軸芯(X5)方向の位置を異ならせてある。また、それ
に対応して、カムフォロアである繰出レバー(18)に設
けられた、前記一対の分割周面(14b),(14c)夫々に
対するカムフォロア部である一対のピン(18b),(18
c)は、第11図及び第12図に示すように、操作レバー(1
8)の台板(18A)からの突出量を異ならせてある。
つまり、このように、回転式の繰出カム(14)のカム
面(14b),(14c)を分割して、繰出カム(14)の回転
軸芯(X5)方向に変位した2段階の構成とすることによ
り、それら、カム面(14b),(14c)の何れにおいて
も、繰出カム(14)の径方向に関して大きな変位幅を有
するように構成することができるから、シャッターブロ
ック(4)の移動を制御するためのそれら両カム面(14
b),(14c)を、シャッターブロック(4)の直線的な
移動量に比して繰出カム(14)の回転軸芯(X5)に対す
る回転角の大きなものにでき、作動誤差の低減化が計れ
るのである。
さらに、繰出カム(14)の一対のカム面(14b),(1
4c)において、その焦点調節用カム面(14X),(14Z)
は、第13図に示すように、何れも、繰出カム(14)の回
転中心(X5)からの距離を異ならせたいくつかの円筒面
(m)を、各円筒面(m)間に亘る傾斜面(n)によっ
て接続して構成されている。
そして、この傾斜面(n)が、カムフォロアである操
作レバー(18)を作動させて焦点調節を行う作動領域で
あり、前記円筒面(m)が非作動領域となっている。な
お、操作レバー(18)の第4ピン(18d)が、撮影光学
系(PS)の焦点調節用部材となっている。
次に、焦点調節用カム面(14X),(14Z)の円筒面
(m)と傾斜面(n)について説明する。
これら一対のカム面(14b),(14c)は、何れも、直
線的に展開すると第14図に示すようになる。なお、図面
には第1カム面(14b)のみの展開図を示しており、以
下の説明もそれに従って行う。即ち、いくつかの円筒面
(m)は、図中左右方向に延びる直線部分(m′)に相
当し、それらいつくかの円筒面(m)を互いに接続する
傾斜面(n)は、直線部分(m′)どうしに亘る傾斜部
分(n′)に相当する。
そして、この第1カム面(14b)に対して、それに対
応する繰出レバー(18)の第2ピン(18b)は、第14図
に示すように、直線部分(m′)の長手方向の何れかの
部分(実際には、円筒面(m)の周方向の何れかの部
分)に当接するように構成されている。
繰出レバー(18)の第2ピン(18b)が第14図に実
線、一点鎖線、二点鎖線で示す何れの位置にある場合で
も、繰出レバー(18)の姿勢に変わりはなく、シャッタ
ーブロック(4)及び可動鏡胴(8)の光軸(L)方向
の位置は変わらない。即ち、シャッターブロック(4)
及び可動鏡胴(8)の光軸(L)方向の位置決めに際し
て、繰出カム(14)の回転の停止位置に周方向の余裕が
ある。このことには、次の意味がある。
つまり、焦点調節動作において、シャッターブロック
(4)の光軸(L)方向の移動を停止させる場合、モー
タ(M)の駆動を停止させて繰出カム(14)の回転を停
止させるとともに、マグネット(17)の作動を停止させ
てストップレバー(16)の爪(16a)を繰出カム(14)
のラチェット部(14a)に係合させるように構成されて
いる。
このとき、電源である電池が新しくて電源電圧が充分
に高い場合には、モータ(M)の駆動力が充分あるの
で、モータ(M)の停止後、繰出カム(14)は所定量回
転され、ストップレバー(16)の爪(16a)が繰出カム
(14)のラチェット部(14a)に充分入り込む。そし
て、繰出レバー(18)の第2ピン(18b)が、第14図に
実線で示す位置で繰出カム(14)の第1カム面(14b)
に当接するように、繰出カム(14)は位置決めされる。
これに対して、電池が古くなったりして電源電圧が低
下してくると、モータ(M)の駆動力が不足してモータ
(M)停止後の繰出カム(14)の回転量が所定量を下回
る事態が生じることがある。この場合には、ストップレ
バー(16)の爪(16a)が繰出カム(14)のラチェット
部(14a)に充分入り込まないまま、繰出カム(14)の
位置決めがなされることとなる。そして、繰出レバー
(18)の第2ピン(18b)は、第14図に一点鎖線或いは
二点鎖線で示す位置で繰出カム(14)の第1カム面(14
b)に当接する。
前述したように、第14図における操作レバー(18)の
第2ピン(18b)が繰出カム(14)の第1カム面(14b)
の同じ直線部分(m′)に当接する限り、シャッターブ
ロック(4)及び可動鏡胴(8)の光軸(L)方向の位
置は変わらない。従って、上述したように、電源電圧の
変動等によって繰出カム(14)の停止位置に若干のバラ
ツキが生じた場合であっても、常に、主レンズ(4a)の
安定した位置決めがなされるのである。
なお、図示はしないが、繰出レバー(18)の第3ピン
(18c)と繰出カム(14)の第2カム面(14c)との間に
おいても、同様の構成となっている。
一方、繰出レバー(18)の第1ピン(18a)を枢支部
(21a)に枢支することで繰出レバー(18)を回転自在
に支持する支持部材である支持レバー(21)は、第1図
及び第15図に示すように、ギヤ台板(23)に植設された
ピン(23i)に外嵌し、軸芯(X6)周りでの回動自在に
取り付けられている。
支持レバー(21)には、その回動軸芯(X6)を挟んで
枢支部(21a)とは反対側に、長孔(21b)が形成され、
一方、ギヤ台板(23)におけるこの長孔(21b)に相当
する位置には、長孔(21b)の短軸以上の直径を有する
孔(23j)が形成されている。
そして、支持レバー(21)は、ギヤ台板(23)の孔
(23j)の内径と同じ外径の第1の円柱軸の先端に支持
レバー(21)の長孔(21b)に嵌合可能な外径の第2の
円柱軸を偏心させて設けた治具(図示せず)を、下方か
らギヤ台板(23)の孔(23j)に貫通させてその第2の
円柱軸のみを長孔(21b)内に挿入して回転させること
により、軸芯(X6)周りで回動するように構成されてい
る。なお、図中(22)は固定用ネジで、そのネジ部が支
持レバー(21)に形成された別の長孔(21c)を貫通し
てギヤ台板(23)に螺合されている。
即ち、支持レバー(21)を軸芯(X6)周りで回動自在
に取り付けた構成、及び、位置変更操作用長孔(21b)
と固定用ネジ(22)とによって、カムフォロアである操
作レバー(18)の支持部材である支持レバー(21)を位
置変更させる調整手段を構成してある。
支持レバー(21)が軸芯(X6)周りで回動することに
より、その枢支部(21a)の位置も移動する。例えば、
第15図に実線で示す状態から反時計方向に支持レバー
(21)を回動させると、第15図に二点鎖線で示すよう
に、枢支部(21a)は図中下方に移動する。
このとき、繰出レバー(18)は、その第4ピン(18
d)が可動鏡胴(8)に係合し、その第2ピン(18b)が
繰出カム(14)の第1カム面(14b)に当接することで
位置決めされているから、この第2ピン(18b)を支点
として反時計方向に回動する。従って、第15図に二点鎖
線で示すように、繰出レバー(18)の第4ピン(18d)
は図中上方に移動する。
これにより、光軸(L)方向前方側に付勢されたシャ
ッターブロック(4)と可動鏡胴(8)とが前方側に移
動して主レンズ(4a)の位置が変わる。
第15図においては、繰出レバー(18)の第1ピン(18
b)は、繰出カム(14)の第1カム面(14b)の始端部
(14s)に位置している。この位置は、後述するが、標
準撮影状態において撮影光学系(PS)(この場合は、主
レンズ(4a))が無限遠位置に合焦している状態に相当
する。このとき、誤差がなければ、レンズブロック
(4)と可動鏡胴(8)とは、その移動範囲の最後端縁
にある。
上述のように、支持レバー(21)を回動させて主レン
ズ(4a)を位置変更させることで、主レンズ(4a)の製
作誤差や組付誤差等に起因した誤差に拘らず、繰出レバ
ー(18)の第1ピン(18b)が繰出カム(14)の第1カ
ム面(14b)の始端部(14s)に位置する状態で撮影光学
系(PS)が無限遠位置に合焦するように、撮影光学系
(PS)の位置の微調整を行えるように構成してある。
そして、調整手段を構成する調整部である位置変更操
作用の長孔(21b)は、前述した操作手段の外部に臨ん
でいる。従って、上述の撮影光学系(PS)の位置の微調
整を、操作手段の組付け後であっても容易に行えるので
ある。
なお、第15図においては、繰出レバー(18)の第1ピ
ン(18b)が繰出カム(14)の第1カム面(14b)に当接
する状態での支持レバー(21)の回動に伴う撮影光学系
(PS)の微調整を示しているが、繰出レバー(18)の第
2ピン(18c)が繰出カム(14)の第2カム面(14c)の
終端部に当接する状態で微調整を行ってもよい。この位
置は望遠撮影状態において撮影光学系(PS)(この場合
は、主レンズ(4a)と副レンズ(7))が最近接位置に
合焦している状態に相当し、誤差がなければ、シャッタ
ーブロック(4)と可動鏡胴(8)とは、その移動範囲
の最前端縁にある。
一方、繰出カム(14)の下面には、第16図に示すよう
に、その周方向に位置を異ならせて、3つの位置検出用
ブラシ(以下、第1ブラシ、第2ブラシ、第3ブラシと
称する)(14A),(14B),(14C)が設けられてい
る。また、この繰出カム(14)が搭載されている固定部
であるギヤ台板(23)の上面には、第17図に示すよう
に、繰出カム(14)の3つの位置検出用ブラシ(14
A),(14B),(14C)に適宜接触してカム位置検出用
のセンサを構成する後述する位置検出スイッチ(S3)〜
(S5)を、繰出カム(14)の回転位置に応じて電気的に
開閉させるための位置検出用パターンが形成されてい
る。
この位置検出用パターンは、繰出カムの回転中心
(X5)を中心とするほぼ同心円状の5つの円弧端子(23
A)〜(23E)から構成されている。
最内周の円弧端子(23A)と最内周から4番目の円弧
端子(23D)とは、第2ブラシ(14B)とともに、標準撮
影状態及び望遠撮影状態の2つの撮影状態における撮影
光学系(PS)の初期状態(この実施例においては無限遠
位置に合焦する状態)を検出するためのレンズ初期状態
検出スイッチ(S3)を構成している。そして、撮影光学
系(PS)は初期状態にあるときに、第2ブラシ(14B)
の一端が円弧端子(23D)から外れた非導通部(23x),
(23y)に当接し、レンズ初期状態検出スイッチ(S3)
が閉成されるように構成されている。
また、最内周から3番目の円弧端子(23C)と最内周
から4番目及び5番目の円弧端子(23D),(23E)の突
出部分とは、第3ブラシ(14C)とともに、標準撮影状
態及び望遠撮影状態の2つの撮影状態におけるシャッタ
ーブロック(4)の移動量を検出するためのレンズ位置
検出スイッチ(S4)を構成している。このレンズ位置検
出スイッチ(S4)は、シャッターブロック(4)を移動
させるための繰出カム(14)の回転に応じて開閉を繰り
返してパルス信号を出力する。そして、後述する制御装
置(24)は、このパルス信号をカウントしてシャッター
ブロック(4)の位置を検出できるように構成されてい
る。
さらに、最内周から2番目の円弧端子(23B)と最外
周の円弧端子(23E)とは、第1ブラシ(14A)ととも
に、撮影光学系(PS)が、標準撮影状態か望遠撮影状態
かの何れの状態にあるかを検出するためのレンズ領域検
出スイッチ(S5)を構成している。そして、撮影光学系
(PS)が望遠撮影状態にあるとき、即ち、シャッターブ
ロック(4)が光軸(L)前方側に位置し、かつ、副レ
ンズ(7)が撮影光路内に挿入されているときに、第1
ブラシ(14A)の一端が円弧端子(23B)から外れた非導
通部(23z)に当接し、レンズ領域検出スイッチ(S5)
が閉成されるように構成されている。
そして、第18図に示すように、このギヤ台板(23)の
底面において、それら各円弧端子(23A)〜(23E)に夫
々、スルーホールを介して接続された接続用端子群(23
a)〜(23e)が、ギヤ台板(23)から外部に臨んでい
る。
第19図に示すように、制御装置(24)には、上述した
3つのスイッチ(S3)〜(S5)の他、レリーズボタン
(1)の操作に連動して開閉されるレリーズスイッチ
(S1)、標準撮影状態と望遠撮影状態とを選択する焦点
距離切替レバー(2)の操作に連動して開閉されるレン
ズ切替スイッチ(S2)が接続されている。
また、制御装置(24)には、シャッターブロック
(4)と可動鏡胴(8)とを光軸(L)方向に移動させ
るためのモータ(M)、及び、繰出カム(14)の回転の
禁止と許容とを行うストップレバー(16)を作動制御す
るためのマグネット(17)が接続されている。そして、
それらモータ(M)及びマグネット(17)へは、上述し
た各スイッチ(S1)〜(S5)の状態に応じて、制御信号
が出力されるように構成されている。
次に、この制御、及び、それに伴う焦点距離切替動作
と焦点調節動作とを、第20図(イ)ないし(ホ)、及
び、第21図と第22図のフローチャートを用いて説明す
る。
《1》標準撮影状態における焦点調節動作 第20図(イ)に示す状態が、標準撮影状態の初期状
態、即ち、撮影光学系(PS)(主レンズ(4a)のみによ
って構成される)が無限遠位置に合焦している状態であ
る。このとき、シャッターブロック(4)は、主レンズ
枠(4b)を第2図に破線で示す位置に停止させる状態に
あり、このシャッターブロック(4)に組み込まれた前
玉である主レンズ(4a)も引退位置にある。
この状態で、ストップレバー(16)の爪(16a)は、
繰出カム(14)の外周面のラチェット部(41a)以外の
部分に当接している。また、鉄片(20)は、マグネット
(17)に当接している。
そして、繰出レバー(18)の第2ピン(18b)が繰出
カム(14)の第1カム面(14b)の始端部(14s)に当接
しており、これにより、光軸(L)方向前方側(図中上
方)に付勢されたシャッターブロック(4)が位置決め
されている。また、繰出レバー(18)の第3ピン(18
c)は、繰出カム(14)の第2カム面(14c)には当接し
ていない。
このとき、レンズ初期状態検出スイッチ(S3)のみが
閉成されており、他のスイッチ(S1),(S2),(S
3),(S4),(S5)は開放されたままである(第21図
の〈#0〉参照、以下、ステップ番号のみを記す)。
レリーズボタン(1)の操作でレリーズボタン(S1)
が閉成されると〈#1〉、、マグネット(17)が作動さ
れ鉄片(20)を吸着し〈#2〉、モータ(M)が第20図
(イ)において反時計方向に回転を開始する〈#3〉。
そして、ギヤ列(15)を介して繰出カム(14)が図中時
計方向に回転を始め、レンズ初期状態検出スイッチ(S
3)が開放される<#4>。
繰出カム(14)の回転に伴って、繰出レバー(18)の
第2ピン(18b)が繰出カム(14)の第1カム面(14b)
に沿って移動し、繰出レバー(18)が軸芯(X4)周りで
反時計方向に回動する。これにより、シャッターブロッ
ク(4)は、スプリング(6)の付勢力で光軸(L)方
向前方側に繰り出される。
繰出カム(14)の回転に応じて、レンズ位置検出スイ
ッチ(S4)の開閉が繰り返され〈#5,6〉、撮影光学系
(PS)が合焦位置に達したところで、モータ(M)の回
転が停止される〈#7〉。撮影撮影光学系(PS)が合焦
位置に達したか否かの判定〈#6〉は、制御装置(24)
内において、レンズ位置検出スイッチ(S4)の開閉で出
力されるパルス信号をカウントし、そのカウント値を、
別途求められた合焦カウント値と比較することで行われ
るようになっている。
モータ(M)の両端をショートさせてその回転を停止
させた後〈#7〉、マグネット(17)への通電を断つ
〈#8〉。これにより、ストップレバー(16)が、スプ
リング(19)の付勢力で、第20図(ロ)に示すように、
軸芯(X3)周りで反時計方向に回動し、その爪(16a)
が繰出カム(14)のラチェット部(14a)に係合して繰
出カム(14)の位置決めを行う。
続いて、タイマ(図示せず)をスタートさせる<#9
>。その後、シャッター(図示せず)の開閉動作を行い
〈#10〉、タイマのタイムアップを待機する〈#11〉。
このタイマは、最長のシャッタースピードよりも若干長
い時間後にタイムアップするように設定されている。即
ち、〈#11〉のステップでは、シャッターの開閉動作の
終了を待っている。
シャッターの開閉動作が終了すれば、モータ(M)が
第20図(ロ)において時計方向に回転を開始する〈#1
2〉。そして、ギヤ列(15)を介して繰出カム(14)が
図中反時計方向に回転を始める。それに伴って繰出レバ
ー(18)が時計方向に回動し、シャッターブロック
(4)と可動鏡胴(8)とが光軸(L)方向後方側に繰
り込まれる。
繰出カム(14)が初期位置にまで達すると、レンズ初
期状態検出スイッチ(S3)が閉成される〈#13〉。その
後、モータ(M)の両端をショートさせてその回転を停
止させ〈#14〉、マグネット(17)への通電を断つ〈#
15〉。
これにより、第20図(イ)に示す初期状態に復帰する
〈#16〉。
《2》焦点距離切替動作 2つの焦点距離による撮影状態の切替えは、焦点距離
切替ボタン(2)を操作することによって行われる。以
下、各別に説明する。
i)標準撮影状態から望遠撮影状態への切替え 第20図(イ)に示す標準撮影状態の初期状態(第22図
の〈#100〉参照、以下、ステップ番号のみ記す)にお
いて、焦点距離切替ボタン(2)の押圧に連動してレン
ズ切替スイッチ(S2)が閉成されると〈#101〉、続い
て、レンズ領域検出スイッチ(S5)の状態をチェックす
る〈#102〉。標準撮影状態であれば、このレンズ領域
検出スイッチ(S5)は開放されているから、〈#110〉
のステップに進む。
先ず、モータ(M)が第20図(イ)において反時計方
向に回転し〈#110〉、マグネット(17)が作動されて
鉄片(20)を吸着する〈#111〉。モータ(M)の回転
に連動して繰出カム(14)が時計方向に回転を開始し、
レンズ初期状態検出スイッチ(S3)が開放される〈#11
2〉。
繰出カム(14)の時計方向への回転に伴って、先程の
標準撮影状態における焦点調節動作の場合と同様に、そ
の第1カム面(14b)に第2ピン(18b)が当接する繰出
レバー(18)が反時計方向に回動される。これにより、
シャッターブロック(4)と可動鏡胴(8)とが光軸
(L)方向前方側に繰り出される。
繰出カム(14)の第1カム面(14b)は全周に亘って
はおらず、第20図(ハ)に示すように、繰出レバー(1
8)が回動してその第2ピン(18b)が第1カム面(14
b)の終端部(14t)を越えると、第2ピン(18b)には
当接しなくなる。従って、光軸(L)方向前方側に付勢
されたシャッターブロック(4)に引っ張られて、繰出
レバー(18)が反時計方向にさらに回動することが許容
される。
このとき、繰出レバー(18)の第3ピン(18c)が繰
出カム(14)の第2カム面(14c)に当接しており、以
後、繰出カム(14)の時計方向への回転に伴ってその第
2カム面(14c)に沿って繰出レバー(18)の第3ピン
(18c)が移動することで、繰出レバー(18)の回動が
制御される。
繰出カム(14)が、撮影光学系(PS)の望遠撮影領域
に相当する位置にまで回転されることでレンズ領域検出
スイッチ(S5)が閉成されると、〈#113〉、マグネッ
ト(17)への通電を断ち〈#114〉、ストップレバー(1
6)の爪(16a)による繰出カム(14)のラチェット部
(14a)に対する係合を可能にする。
さらに、レンズ初期状態検出スイッチ(S3)が閉成さ
れれば〈#115〉、モータ(M)の両端をショートさせ
てその回転を停止させる〈#116〉。この状態が第20図
(ニ)に示される望遠撮影状態の初期状態である〈#13
0〉。このとき、シャッターブロック(4)は第2図に
二点鎖線で示す位置にあり、前玉である主レンズ(4a)
を保持する主レンズ枠(4b)はカメラボディ(3)から
突出する突出位置にある。
なお、既に説明したが、この切替えに伴って副レンズ
(7)が撮影光路内に挿入される。
ii)望遠撮影状態から標準撮影状態への切替え 第20図(ニ)に示す望遠撮影状態の初期状態〈#10
0〉において、同様にレンズ切替スイッチ(S2)が閉成
されると〈#101〉、望遠撮影状態であってレンズ領域
検出スイッチ(S5)は閉成されているから、〈#102〉
のステップでの判断で、〈#120〉のステップに進む。
先ず、モータ(M)が第20図(ニ)において時計方向
に回転する〈#120〉。モータ(M)の回転に連動して
繰出カム(14)が反時計方向に回転を開始し、レンズ初
期状態検出スイッチ(S3)とレンズ領域検出スイッチ
(S5)とが相次で開放される〈#121,122〉。
繰出カム(14)の反時計方向への回転に伴って、その
第2カム面(14c)に第3ピン(18c)が当接する繰出レ
バー(18)が時計方向に回動される。これにより、シャ
ッターブロック(4)と可動鏡胴(8)とが光軸(L)
方向後方側に繰り込まれる。
繰出カム(14)の反時計方向への回転の途中で、第20
図(ハ)に示すように、繰出レバー(18)の第3ピン
(18c)が繰出カム(14)の第2カム面(14c)から離れ
るとともに繰出レバー(18)の第2ピン(18b)が繰出
カム(14)の第1カム面(14b)に当接する状態になる
と、以後、繰出カム(14)の反時計方向の回転に伴って
その第1カム面(14b)に沿って繰出レバー(18)の第
2ピン(18b)が移動することで、繰出レバー(18)の
回動が制御される。
繰出カム(14)が、撮影光学系(PS)の標準撮影領域
の無限遠位置に相当する位置にまで回転されることでレ
ンズ初期状態検出スイッチ(S3)が閉成されれば〈#12
3〉、モータ(M)の両端をショートさせてその回転を
停止させる〈#124〉。これで、第20図(イ)に示され
る標準撮影状態の初期状態に復帰する〈#130〉。
この切替えの間マグネット(17)への通電は行われ
ず、ストップレバー(16)は、その爪(16a)が繰出カ
ム(14)のラチェット部(14a)に係合する方向に回動
される。しかし、繰出カム(14)の回転方向は反時計方
向であり、爪(16a)とラチェット部(14a)との係合に
より回転が禁止される方向ではないので問題はない。た
だ、この構成に替えて、切替途中にマグネット(17)を
作動させて爪(16a)をラチェット部(14a)から離隔さ
せるようにし、回転時の騒音の発生を回避するようにし
てもよい。
なお、既に説明したが、この切替えに伴って副レンズ
(7)が撮影光路から退避させられる。
以上、まとめると、モータ(M)、ギヤ列(15)、繰
出カム(14)、繰出レバー(18)、シャッターブロック
(4)、及び、それに固着された可動鏡胴(8)等か
ら、撮影光学系(PS)の焦点距離を切り替える焦点距離
切替機構を構成している。
なお、焦点距離切換ボタン(2)にかえて焦点距離切
換レバー(2′)を設ける場合には、このレバー
(2′)が〈STND〉,〈TELE〉の両位置間で移動操作さ
れる毎にレンズ切替スイッチ(S2)が閉成されるように
構成しておけばよい。
《3》望遠撮影状態における焦点調節動作 第20図(ニ)に示す望遠撮影状態の初期状態では、撮
影光学系(PS)(主レンズ(4a)と副レンズ(7)とか
ら構成される)は、無限遠位置に合焦している。
この状態で、ストップレバー(16)の爪(16a)は、
繰出カム(14)の外周面のラチェット部(14a)以外の
部分に当接している。また、鉄片(20)は、マグネット
(17)に当接している。
そして、繰出レバー(18)の第3ピン(18c)が繰出
カム(14)の第2カム面(14c)に当接しており、これ
により、光軸(L)方向前方側(図中上方)に付勢され
たシャッターブロック(4)が位置決めされている。ま
た、繰出レバー(18)の第2ピン(18b)は、繰出カム
(14)の第1カム面(14b)には当接していない。
このとき、レンズ初期状態検出スイッチ(S3)及びレ
ンズ領域検出スイッチ(S5)が閉成されており、他のス
イッチ(S1),(S2),(S4)は開放されたままである
(第21図〈#0〉参照、以下、ステップ番号のみ記
す)。
レリーズボタン(1)の操作でレリーズスイッチ(S
1)が閉成されると〈#1〉、マグネット(17)が作動
されて鉄片(20)を吸着し〈#2〉、モータ(M)が第
20図(イ)において反時計方向に回転を開始する〈#
3〉。そして、ギヤ列(15)を介して繰出カム(14)が
図中時計方向に回転を始め、レンズ初期状態検出スイッ
チ(S3)が開放される〈#4〉。
繰出カム(14)の回転に伴って、繰出レバー(18)の
第3ピン(18c)が繰出カム(14)の第2カム面(14c)
に沿って移動し、繰出レバー(18)が軸芯(X4)周りで
回動する。これにより、シャッターブロック(4)は、
スプリング(6)の付勢力で光軸(L)方向前方側に繰
り出される。
繰出カム(14)の回転に応じて、レンズ位置検出スイ
ッチ(S4)の開閉が繰り返され〈#5,6〉、撮影光学系
(PS)が合焦位置に達したところで、モータ(M)の両
端をショートさせてその回転を停止させた後<#7>、
マグネット(17)への通電を断つ〈#8〉。
これにより、ストップレバー(16)が、スプリング
(19)の付勢力で、第20図(ホ)に示すように、軸芯
(X3)周りで反時計方向に回動し、その爪(16a)が繰
出カム(14)のラチェット部(14a)に係合して繰出カ
ム(14)の位置決めを行う。
その後、タイマをスタートさせ〈#9〉、シャッター
の開閉動作を行い〈#10〉、その終了まで待機する〈#
11〉。シャッターの開閉動作が終了すれば、モータ
(M)が第20図(ホ)において時計方向に回転を開始す
る〈#12〉。そして、ギヤ列(15)を介して繰出カム
(14)が図中反時計方向に回転を始める。それに伴っ
て、繰出レバー(18)が時計方向に回動し、シャッター
ブロック(4)と可動鏡胴(8)とが、光軸(L)方向
後方側に繰り込まれる。
繰出カム(14)が初期位置にまで達すると、レンズ初
期状態検出スイッチ(S3)が閉成される〈#13〉。その
後、モータ(M)の両端をショートさせてその回転を停
止させ〈#14〉、マグネット(17)への通電を断つ<#
15>。
これにより、第20図(ニ)に示す初期状態に復帰する
〈#16〉。
一方、前述した撮影光学系(PS)における標準撮影状
態と望遠撮影状態との切替え時に、ファインダー光学系
(FS)においても倍率の切替えを連動して行うようにな
っている。次に、そのための構成を説明する。
ファインダー光学系(FS)は、第1図及び第23図
(イ),(ロ),(ハ)に示すように、光軸(L)方向
前方側から、対物レンズ(25)、変倍レンズ(26)、視
野枠(27)、接眼レンズ(28)、押え板(29)、及び、
フレーム板(30)等から構成されている。そして、この
ファインダー光学系(FS)は、一体成型された固定台板
(5)の、筒状の第2の取付枠である上半部(5B)の内
部に収容されている。
第1図に示すように、固定台板(5)の上半部(5B)
には、その他、自動焦点調節をアクティヴ方式で行うた
めの発光部を構成する近赤外発光素子(31)、及び、受
光部である集光レンズ(32)と受光素子(33)が設けら
れている。そして、それら発光部、受光部、及び、前記
ファインダー光学系(FS)の前方を覆う状態で、発光窓
(34a)と受光窓(34b)とファインダー窓(34c)とを
有する枠部材(34)が、固定台板(5)に止め付けられ
ている。
第1図、及び、第24図(イ),(ロ),(ハ)に示す
ように、ファインダー光学系(FS)において、対物レン
ズ(25)を保持する対物レンズホルダー(35)は、光軸
(L)方向に沿った筒部(35A)を有している。そし
て、この筒部(35A)が、固定台板(5)に固設された
ガイド軸(36)に外嵌していて、対物レンズ(25)が光
軸(L)方向に移動できるように構成されている。
また、変倍レンズ(26)を保持する変倍レンズホルダ
ー(37)は、軸芯(X7)周りでの回動自在に取り付けら
れていて、変倍レンズ(26)がファインダー光路に対し
て出退できるように構成されている。そして、この変倍
レンズホルダー(37)を介して変倍レンズ(26)をファ
インダー光路内に挿入する方向に付勢するスプリング
(図示せず)が設けられている。
第23図(イ)及び第24図(イ)は、標準撮影状態を示
している。この状態では、後述するが、対物レンズ(2
5)は、その移動範囲の最前端に位置している。そし
て、変倍レンズ(26)は、スプリングの付勢力によって
ファインダー光路内に挿入されている。
第23図(ロ)及び第24図(ロ)は、前述した撮影光学
系(PS)における焦点距離切替動作に連動して行われる
ファインダー倍率の切替動作中を示している。後述する
が、焦点距離の切替えに連動して、対物レンズ(25)は
光軸(L)方向後方(図中左方)側に移動させられるよ
うに構成されている。
この対物レンズ(25)の移動に伴って、対物レンズホ
ルダー(35)の下端縁が変倍レンズホルダー(37)の前
側端面に当接して押圧する。これにより、変倍レンズホ
ルダー(37)はスプリングの付勢力に抗して、図中反時
計方向に回動される。
そして、第23図(ハ)及び第24図(ハ)に示すよう
に、対物レンズ(25)がその移動範囲の最後端にまで達
したときに、変倍レンズ(26)はファインダー光路から
完全に退避するように構成されている。この状態が望遠
撮影状態であり、対物レンズ(25)の移動、及び、変倍
レンズ(26)の退避により、ファインダー光学系(FS)
の倍率が、標準撮影状態とは異なっている。
第23図(イ)ないし(ハ)に示すように、接眼レンズ
(28)は、その段違部分が固定台板(5)の段違部分に
前方から当接するとともに、その前端に視野枠(27)が
弾性的に当接することによって、位置決めされている。
また、フレーム板(30)には、撮影範囲を示すフレー
ムをファインダー視野内に見せるための半透明メッキ枠
が形成されている。そして、このフレーム板(30)は、
押え板(29)が前方側から弾性的に当接することで位置
決めされ、押え板(29)の折曲部(29a)が上方から当
接することで抜止めされている。
第24図(イ)ないし(ハ)に示すように、対物レンズ
ホルダー(35)の筒部(35A)には、上部と側部とに2
つのピン(以下、夫々、上部ピン、側部ピンと称する)
(35a),(35b)が植設されている。
そのうち、上部ピン(35a)と、固定台板(5)の上
面に植設されたピン(5b)との間には、スプリング(3
8)が架設されている。固定台板(5)のピン(5b)
は、側面視において、対物レンズホルダー(35)の上部
ピン(35a)の移動範囲のほぼ中央に位置している。
上記スプリング(38)は、対物レンズホルダー(35)
の上部ピン(35a)が、固定台板(5)のピン(5b)よ
りも前方に位置するときには対物レンズホルダー(35)
を前方側に付勢押圧し、逆に後方に位置するときには対
物レンズホルダー(35)を後方側に付勢押圧するように
構成されている。
一方、対物レンズホルダー(35)の側部ピン(35b)
は、切替操作レバー(39)の上端の二股部(39a)に嵌
合している。この切替操作レバー(39)は、軸芯(X8
周りで回動自在に取り付けられており、その回動に伴っ
て、対物レンズホルダー(35)は前後に移動されるよう
に構成されている。
そして、対物レンズホルダー(35)は、その上部ピン
(35a)と固定台板(5)のピン(5b)との位置に応じ
て、上述のように、スプリング(38)の付勢力で前方
(標準撮影状態側)か後方(望遠撮影状態側)かの何れ
かの方向に押圧され、その筒部(35A)の前端または後
端が、枠部材(34)の背面(34d)または固定台板
(5)の当たり部(5c)に当接することで位置決めされ
るように構成されている。
切替操作レバー(39)は、回動軸芯(X8)を挟んで、
二股部(39a)とは反対側に、ベベルギヤ部(39b)を有
している。このベベルギヤ部(39b)には、第1図及び
第25図(イ),(ロ)に示すように、周方向の一部にの
み2つの歯からなるギヤ部(40a)が形成されたベベル
ギヤ(40)が対向している。
このベベルギヤ(40)は、第1図、第25図(イ),
(ロ)、及び、第26図に示すように、スプリング(41)
によりギヤ(42)に連結されている。さらに、このギヤ
(42)に咬み合うギヤ(43)と一体回転するギヤ(44)
が、既に説明した撮影光学系(PS)におけるモータ
(M)から繰出カム(14)に駆動を伝達するためのギヤ
列(15)中のひとつのギヤ(15a)に咬み合っている。
即ち、モータ(M)の正逆転に連動してベベルギヤ
(40)が回転する。そして、このベベルギヤ(40)のギ
ヤ部(40a)は、撮影光学系(PS)における焦点距離の
切替動作中にのみ、切替操作レバー(39)のベベルギヤ
部(39b)に咬み合うように構成されている。このギヤ
部(40a)とベベルギヤ部(39b)との咬合いで、切替操
作レバー(39)が軸芯(X8)周りに回動し、前述のよう
に、ファインダー光学系(FS)の倍率が切り替えられる
ように構成されている。
第28図(イ)ないし(ハ)は、切替操作レバー(39)
とベベルギヤ(40)との平面的な位置関係を示す図で、
第25図(イ)に示す正面方向から見た断面図においてX
−X線に沿って展開したものである。
《1》標準撮影状態 第28図(イ)は標準撮影状態を示している。
ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)が、図中[a]の
位置にあるときが、初期状態である。このとき、撮影光
学系(PS)は、無限遠位置に合焦している。この初期状
態から、モータ(M)が駆動されることで、ベベルギヤ
(40)は時計方向に回転され、図中[b]の位置に至
る。
この間で、標準撮影状態での焦点調節動作が行われ
る。即ち、図中[b]の位置では、撮影光学系(PS)は
最近接位置に合焦している。
また、この間、ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)
は、切替操作レバー(3)のベベルギヤ部(39b)には
咬み合っていない。従って、ファインダー光学系(FS)
での倍率の切替えは行われておらず、ファインダー光学
系(FS)は標準撮影状態に適した倍率になっている。こ
のとき、切替操作レバー(39)は、第27図(イ)に示す
ように、前傾姿勢である。
《2》焦点距離切替時 標準撮影状態から望遠撮影状態への焦点距離切替時に
は、ベベルギヤ(40)が、第28図(イ)の[b]の位置
を越えてさらに時計方向に回転され、そのギヤ部(40
a)が図中[c]の位置に至り、切替操作レバー(3)
のベベルギヤ部(39b)に咬み合う直前の状態になる。
この間、先程と同様に、ファインダー光学系(FS)での
倍率の切替えは行われずアソビの状態で、ファインダー
光学系(FS)は標準撮影状態に適した倍率のままであ
る。
ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)は、図中[c]の
位置から、[d]の位置に移行する間に、切替操作レバ
ー(39)のベベルギヤ(39b)に咬み合ってこのレバー
(39)を第27図(ロ)において反時計方向に回動させ
る。第28図(ロ)に示すように、ベベルギヤ(40)のギ
ヤ部(40a)が図中[d]の位置に達してベベルギヤ部
(39b)との咬合いが外れると、切替操作レバー(39)
は第27図(ロ)に実線で示すように後傾姿勢になる。
このとき、切替操作レバー(39)の二股部(29a)に
挾持された対物レンズホルダー(35)の上部ピン(35
a)は、固定台板(5)のピン(5b)よりも後方に位置
しており、その後、既に述べたように、スプリング(3
8)の付勢力で、対物レンズホルダー(35)は後方に押
圧され、それに伴って、切替操作レバー(39)は、第27
図(ハ)に示すように、さらに後傾姿勢になる。
この対物レンズホルダー(35)の後方への移動に伴っ
て、対物レンズ(25)がその移動範囲の後端に移動する
とともに変倍レンズ(26)がファインダー光路から退避
し、ファインダー光学系(FS)は望遠撮影状態に適した
倍率になる。また、切替操作レバー(39)のベベルギヤ
部(39b)は、第28図(ハ)に示す位置まで移動してい
る。
ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)は、切替操作レバ
ー(39)のベベルギヤ部(39b)から外れた後、ベベル
ギヤ(40)がさらに回転されることにより、第28図
(ロ)及び(ハ)に示す[e]の位置にまで達し、この
位置でベベルギヤ(40)の回転は停止する。この間ベベ
ルギヤ(40)のギヤ部(40a)は切替操作レバー(39)
のベベルギヤ部(39b)に再び咬み合うことはない。従
って、ファインダー光学系(FS)での倍率の切替えは行
われずアソビの状態で、ファインダー光学系(FS)は望
遠撮影状態に適した倍率のままである。
そして、撮影光学系(PS)においては、ベベルギヤ
(40)のギヤ部(40a)が第28図(イ)に示す[b]の
位置から、第28図(ハ)に示す[e]の位置にまで達す
る間に、焦点距離の切替えが行われるように構成されて
いる。そして、ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)が第2
8図(ハ)の[e]の位置にあるときが、望遠撮影状態
の初期状態となっている。このとき、撮影光学系(PS)
は無限遠位置に合焦している。
望遠撮影状態から標準撮影状態への焦点距離切替時に
は、ベベルギヤ(40)が、第28図(ハ)の[e]の位置
から反時計方向に回転され、そのギヤ部(40a)が図中
[d′]の位置に至り、切替操作レバー(39)のベベル
ギヤ部(39b)に咬み合う。
そして、ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)が第28図
(ハ)の[d′]の位置から第28図(ロ)の[c′]の
位置に移行する間に切替操作レバー(39)を第27図
(ロ)において時計方向に回動させる。ベベルギヤ(4
0)がさらに回転され、そのギヤ部(40a)が切替操作レ
バー(39)のベベルギヤ部(39a)から外れると、切替
操作レバー(39)は、第27図(ロ)に二点鎖線で示すよ
うに、前傾姿勢になる。その後、切替操作レバー(39)
は、対物レンズホルダー(35)がスプリング(38)の付
勢力で前方に移動するのに連動してさらに回動され、第
27図(イ)に示す初期状態で前傾姿勢に戻る。
この対物レンズホルダー(35)の前方への移動に伴っ
て、対物レンズ(25)がその移動範囲の前端に移動する
とともに変倍レンズ(26)がファインダー光路内に挿入
され、ファインダー光学系(FS)は標準撮影状態に適し
た倍率に戻る。また、ベベルギヤ(40)はさらに回転さ
れ、そのギヤ部(40a)が第28図(イ)に示す[a]の
位置に達したところで、その回転が停止される。
《3》望遠撮影状態 ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)が第28図(ハ)の
[e]の位置にある望遠撮影状態の初期状態から、モー
タ(M)による駆動で、ベベルギヤ(40)は時計方向に
回転され、図中[f]の位置に至る。この間で望遠撮影
状態での焦点調節動作が行われる。即ち、図中[f]の
位置では、撮影光学系(PS)は最近接位置に合焦してい
る。
また、この間、ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)
は、切替操作レバー(39)のベベルギヤ部(39a)には
咬み合っていない。従って、ファインダー光学系(FS)
での倍率の切替えは行われず、望遠撮影状態に適した倍
率のままである。
即ち、上述したように、前後に移動可能な対物レンズ
ホルダー(35)、揺動によりファインダー光路に対して
出退する変倍レンズホルダー(37)、切替操作レバー
(39)、及び、スプリング(38)等によって、ファイン
ダー光学系(FS)の倍率を切り替えるファインダー倍率
切替手段を構成してある。
そして、以上述べたように、ベベルギヤ(40)のギヤ
部(40a)は、撮影光学系(PS)において焦点距離の切
替えが行われるときにのみ、切替操作レバー(39)のベ
ベルギヤ部(39b)に咬み合ってこのレバー(39)を軸
芯(X8)周りに回動させ、ファインダー光学系(FS)に
おける倍率切替えを行うように構成されている。
即ち、周方向の一部にのみギヤ部(40a)が形成され
たベベルギヤ(40)、スプリング(41)、及び3つのギ
ヤ(42)〜(44)が、操作手段の可動部材であるギヤ
(15a)とファインダー倍率切替手段の可動部材である
切替操作レバー(39)とを、撮影光学系(PS)における
焦点距離の切替動作時にのみ連動させる連動手段を構成
している。
そして、標準撮影状態及び望遠撮影状態における撮影
光学系(PS)での焦点調節動作時には、ファインダー光
学系(FS)でのファインダー倍率切替手段とモータ
(M)との連動が断たれているから、ひとつのモータ
(M)で撮影光学系(PS)の焦点調節と焦点距離切替、
及び、ファインダー光学系(FS)の倍率切替を行うよう
に構成されていながら、モータ(M)の駆動を効率的に
用いることでその負荷を小さなものにしている。
一方、第25図(イ),(ロ)、及び、第29図(イ),
(ロ)に示すように、ベベルギヤ(40)の外周面のう
ち、ギヤ部(40a)を除く部分には、張出部(40b)が形
成されている。また、切替操作レバー(39)の下端に
は、突起(39c)が形成されている。
ベベルギヤ(40)の張出部(40b)は、第25図(イ)
及び第29図(イ)に示すように、このベベルギヤ(40)
のギヤ部(40a)が切替操作レバー(39)のベベルギヤ
部(39b)に咬み合っているときには、切替操作レバー
(39)の突起(39c)には当接しない位置にあり、切替
操作レバー(39)の軸芯(X8)周りでの回動を阻止しな
いようになっている。
また、第25図(ロ)及び第29図(ロ)に示すように、
ベベルギヤ(40)のギヤ部(40a)が切替操作レバー(3
9)のベベルギヤ部(39b)に咬み合っておらず、ファイ
ンダー光学系(FS)が標準撮影状態或いは望遠撮影状態
の何れかに適した倍率になっているときには、ベベルギ
ヤ(40)の張出部(40b)が切替操作レバー(39)の突
起(39c)に対向する位置にある。
そして、ベベルギヤ(40)の張出部(40b)と切替操
作レバー(39)の突起(39c)とは、僅かに離れてい
る。この状態で、ファインダー光学系(FS)に、切替操
作レバー(39)を軸芯(X8)周りに回動させる何らかの
外力が作用すると、切替操作レバー(39)が僅かに回動
してその突起(39c)がベベルギヤ(40)の張出部(40
b)に当接し、その後の切替操作レバー(39)の軸芯(X
8)周りでの回動を阻止する。これにより、対物レンズ
ホルダー(35)の、その上部ピン(35a)が固定台板
(5)のピン(5b)を越える位置までの移動が阻止さ
れ、切替操作レバー(39)はスプリング(38)の付勢力
によって正しい位置に復帰する。
即ち、振動等が加えられた場合であっても、ファイン
ダー光学系(FS)の倍率が不用意に切り替えられること
を防止するように構成されている。
先の実施例では、繰出カム(14)において、カム面形
成用の周面を前半部と後半部とに分割し、夫々、第1カ
ム面(14b)及び第2カム面(14c)を形成したものを説
明したが、本発明を実施するにあたって、繰出カム(1
4)のカム面形成用の周面を分割しない構成としてもよ
い。
第31図にその一例を示す。この構成においては、カム
面(14b)が分割されていないので、繰出レバー(18)
の下面に設けるピン(18b)もひとつでよい。その他の
構成は先の実施例と同じであるから、同一の番号を付す
のみで詳しい説明は省略する。
また、先の実施例で説明したように撮影光学系(PS)
の焦点距離を二段階に切り替えられるように構成した場
合に、繰出カム(14)の周面を3つ以上に分割するよう
にしてもよい。さらに、撮影光学系(PS)の焦点距離を
三段階以上に切り替えられるように構成してもよい。こ
の場合には、繰出カム(14)の周面を3つに分割しても
よく、2つや4つ以上に分割してもよく、また、分割し
なくてもよい。
さらに、先の実施例における繰出カム(14)は回転式
のものであったが、これに替えて、直動式のカムを用い
てもよい。
また、先の実施例では、撮影光学系(PS)を収容する
シャッターブロック(4)と可動鏡胴(8)とを、スプ
リング(6)により前方側に付勢し、繰出カム(14)の
回転に連動して姿勢変更される繰出レバー(18)の第4
ピン(18d)を可動鏡胴(8)の長孔(8a)に嵌合させ
て撮影光学系(PS)の位置決めを行うように構成したも
のを説明したが、これに替えて、第32図に示すように、
モータ(M)に連動する繰出カム(14)のカム面(14
b)を側壁とするカム溝(14b′)に沿ってカムフォロア
(18)が移動するように構成してもよい。
なお、第32図には、繰出カム(14)の周面を分割しな
いものを示しているが、分割するものにおいても同様の
構成を取ることが可能である。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明による焦点距離切替式
カメラは、撮影光学系の焦点距離の切替えと各焦点距離
での焦点調節を、夫々の動作状態に見合うように形成さ
れたカム面を有するカムと撮影光学系側のカムフォロア
との組合せで行うものであり、カムの作動量に対するカ
ムフォロアの移動量を任意に設定できるから、撮影光学
系において、焦点距離の切替えを短時間で行え、しか
も、短い焦点距離での焦点調節も精度よく行えるように
なった。
しかも、焦点距離の切替えと各焦点距離での焦点調節
とを、ひとつのモータによる駆動で行う場合には、モー
タの回転速度を要求されるカムフォロアの移動速度に応
じて変更したりしなくてもよいから、モータとして定速
タイプのものを用いることができるとともに、モータと
撮影光学系との連動機構が複雑になることを回避でき
る。それに伴って、部品点数の削減やカメラ全体のコン
パクト化も計ることができる。
さらに、操作用カムが複数のカム面に分割されるとと
もにカムフォロアも複数のフォロア部材からなり、一連
の動作途上においてカム面とフォロア部材とが順次選択
的に当接するようになっているので、操作用カムは途中
で位置を変えるよう構成することができる。従って、焦
点調節幅が大きくなり焦点距離切り替え幅が大きくなっ
てもそれに比例する長いカム溝を包含できるだけの大き
な部材を使用する必要性はなく、その点からもカメラ全
体のコンパクト化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る焦点距離切替式カメラの実施例を示
し、第1図は撮影光学系とファインダー光学系との分解
斜視図、第2図は全体平面図、第3図(イ)及び(ロ)
はシャッターブロックの背面図で、第3図(イ)は標準
撮影状態、第3図(ロ)は望遠撮影状態を夫々示し、第
4図は標準撮影状態でのシャッターブロックの要部拡大
背面図、第5図はシャッターブロックと可動鏡胴と副レ
ンズに対する出退手段の一部との分解斜視図、第6図は
副レンズに対する出退手段の一部の分解斜視図、第7図
は副レンズに対する出退手段の一部の拡大側面図、第8
図は固定台板のカム面の斜視図、第9図(イ)ないし
(ハ)はシャッターブロックと可動鏡胴と副レンズに対
する出退手段との関係を示す概略平面図で、第9図
(イ)は標準撮影状態、第9図(ロ)は焦点距離切替
時、第9図(ハ)は望遠撮影状態を夫々示し、第10図は
標準撮影状態における撮影光学系の斜視図、第11図は繰
出カムと繰出レバーとの斜視図、第12図は繰出カムと繰
出レバーとの断面図、第13図は繰出カムの平面図、第14
図は繰出カムの短焦点距離側焦点調節用カム面の展開
図、第15図は繰出レバーの支持レバーに対する調整手段
の平面図、第16図は繰出カムの位置検出用ブラシの平面
図、第17図はギヤ台板の位置検出用パターンの平面図、
第18図はギヤ台板の底面図、第19図は制御装置の周辺の
回路図、第20図(イ)ないし(ホ)は撮影光学系に対す
る駆動機構の平面図で、第20図(イ)は標準撮影状態で
撮影光学系が無限遠位置に合焦している初期状態、第20
図(ロ)は標準撮影状態で撮影光学系が最近接位置に合
焦している状態、第20図(ハ)は焦点距離切替時、第20
図(ニ)は望遠撮影状態で撮影光学系が無限遠位置に合
焦している初期状態、第20図(ホ)は望遠撮影状態で撮
影光学系が最近接位置に合焦している状態を夫々示し、
第21図は焦点調節動作のフローチャート、第22図は焦点
距離切替動作のフローチャート、第23図(イ)ないし
(ハ)はファインダー光学系の縦断面図で、第23図
(イ)は標準撮影状態、第23図(ロ)は焦点距離切替
時、第23図(ハ)は望遠撮影状態を夫々示し、第24図
(イ)ないし(ハ)はファインダー倍率切替手段の側面
図で、第24図(イ)は標準撮影状態、第24図(ロ)は焦
点距離切替時、第24図(ハ)は望遠撮影状態を夫々示
し、第25図(イ)及び(ロ)は切替操作レバーとベベル
ギヤとの取合を示す断面図で、第25図(イ)は焦点距離
切替時、第25図(ロ)は焦点調節時を夫々示し、第26図
は連動手段の概略断面図、第27図(イ)ないし(ハ)は
切替操作レバーの側面図で、第27図(イ)は標準撮影状
態、第27図(ロ)は焦点距離切替時、第27図(ハ)は望
遠撮影状態を夫々示し、第28図(イ)ないし(ハ)は切
替操作レバーのベベルギヤ部とベベルギヤのギヤ部との
関係を示す第25図(イ)におけるX−X線展開図で、第
28図(イ)は標準撮影状態、第28図(ロ)は焦点距離切
替時、第28図(ハ)は望遠撮影状態を夫々示し、第29図
(イ)及び(ロ)は切替操作レバーの突起とベベルギヤ
の張出部との関係を示す平面図で、第29図(イ)は焦点
距離切替時、第29図(ロ)は焦点調節時を夫々示し、第
30図は切替操作具の別の実施例を示すカメラの一部の平
面図、第31図は繰出カムと繰出レバーとの別の実施例を
示す第11図に相当する斜視図、第32図は繰出カムのさら
に別の実施例を示す第13図に相当する平面図である。 (14)……カム、(14X)……短焦点距離側焦点調節用
カム面、(14Y)……焦点距離切替用カム面、(14Z)…
…長焦点距離側焦点調節用カム面、(18)……カムフォ
ロア、(PS)……撮影光学系。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影光学系の焦点距離の切り替えと各焦点
    距離での焦点調節とを一連の動作で順次行う操作手段を
    備えた焦点距離切替式カメラにおいて、 上記操作手段は、各焦点距離における焦点調節用カム面
    と焦点距離切り替え用カム面とが作動方向に並べて形成
    された操作用カムと、該操作用カムに当接するカムフォ
    ロアを有し上記操作用カムの形状に応じて作動すること
    によって撮影光学系を駆動する駆動部材(18)とを有
    し、 上記操作用カムはその途上において複数のカム面(14
    b、14c)に分割されている一方、上記カムフォロアはそ
    れぞれのカム面に対応した複数のフォロア部材(18b、1
    8c)からなり、上記一連の動作の途上において上記複数
    のカム面と複数のフォロア部材とが順次選択的に当接す
    るよう構成されたことを特徴とする焦点距離切替式カメ
    ラ。
  2. 【請求項2】操作用カムは軸芯回りに回動可能な円形の
    部材からなり、カム面は操作用カムの円周方向によって
    軸芯からの距離が異なるように形成されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の焦点距離切替式カ
    メラ
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JPS61259210A (ja) * 1985-05-14 1986-11-17 Canon Inc 倍率切換装置
JPS61284741A (ja) * 1985-06-10 1986-12-15 Nippon Kogaku Kk <Nikon> 光学系切換式カメラ

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