JPH0823501A - 投写型画像表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクリーンの周辺光による輝度に応じて白画
像レベルを可変し、周辺が明るくてもコントラストのつ
いた画像を表示するようにする。 【構成】 光源１の発光を停止し、光センサ７を液晶パ
ネル４の前に突出させ、スクリーン６からの周辺光の反
射光（背面投写型では透過光）８を検出し、輝度検出部
９で輝度レベルの信号にし演算部11に入力し、記憶部10
よりの最適白画像レベル演算式により、スクリーンの輝
度に対応する白画像レベルを演算する。このデータを判
別部13に入力し、画像サイズ記憶部12よりのデータにて
前記白画像レベルに相応する画像サイズを判別し、ズー
ム駆動部14で投写レンズ５のズーム機構を駆動し、投写
画像サイズを拡縮する。スクリーン輝度検出後、前記光
センサを引込め、光源１とリフレクタ２で反射した光を
集光レンズ３で集光し、液晶パネル４を照射し、生成さ
れた画像を投写レンズでスクリーンに投写する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は投写型画像表示装置に係
り、周辺光によるスクリーンの輝度に応じて画像サイズ
を可変し、最適コントラストの画像にするものに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】投写型画像表示装置では、投写装置本体
からの投写光を透過型スクリーンに裏側から投写して透
過光で画像を表示する透過型のものと、反射型スクリー
ンに前面から投写して反射光で画像を表示する反射型の
ものがあるが、スクリーンに周辺光が入った場合、何れ
の場合でもスクリーンの画像の黒レベルが見掛け上上昇
し、コントラストが低下する。このため、スクリーンに
周辺光が射し込まないように装置の位置を変える、若し
くはスクリーンの向きを変える、あるいは、周辺光が照
明器具によるものであれば照明を暗くする等が必要であ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような点
に鑑み、周辺光によるスクリーンの輝度を検出し、この
輝度に応じて投写画像のサイズを可変して画像の輝度を
可変し、周辺が明るい場合は画像サイズを小さく、周辺
が暗い場合は画像サイズを大きくして白画像のレベルを
増減し、装置周辺の明るさに左右されることなく最適コ
ントラストの画像を表示するようにすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、映像信号に基づいて生成された画像を投写
レンズでスクリーンに投写する投写型画像表示装置にお
いて、画像非投写時、前記投写レンズの後方に突出し、
スクリーンより投写レンズを介して入射される光を検出
する光センサと、光センサよりの信号に基づいてスクリ
ーンの輝度を検出する輝度検出部と、前記スクリーンの
輝度値にて最適白画像レベルとなる画像サイズを演算す
る演算式等を記憶する記憶部と、記憶部よりの演算式を
用いて前記輝度検出部よりの信号に相応する画像サイズ
を演算する演算部と、演算部よりの信号に基づいて投写
レンズのズーム機構を駆動し投写画像サイズを拡縮する
ズーム駆動部と、前記光センサ、輝度検出部、記憶部、
演算部およびズーム駆動部を制御する制御部とで構成し
た投写型画像表示装置を提供するものである。

【０００５】

【作用】以上のように構成したので、本発明による投写
型画像表示装置においては、画像投写の前、若しくは画
像投写を中断し、投写レンズの後方に光センサを突出さ
せ、周辺光の射し込みによるスクリーンの輝度を検出す
る。検出されたスクリーン輝度にて画像のコントラスト
が得られる白画像レベルを演算し、演算された白画像レ
ベルにするための画像サイズを判別し、投写レンズのズ
ーム機構を駆動して投写画像サイズを拡縮する。なお、
前記光センサはスクリーンの輝度検出後、光路外に引込
める。

【０００６】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明による投写型画
像表示装置の実施例を詳細に説明する。図１は本発明に
よる投写型画像表示装置の一実施例の要部ブロック図
で、前面投写型液晶プロジェクタ装置の例である。図に
おいて、１は光源で、例えば、メタルハライドランプ等
により白色光を発光する。２はリフレクタで、光源１の
光を反射する。３は集光レンズで、光源１およびリフレ
クタ２よりの光を集光する。４は液晶パネルで、映像信
号で駆動され、集光レンズ３よりの光を所要の画像に変
調する。５は投写レンズで、ズーム機能を有し、液晶パ
ネル４で生成された画像を所要の画像サイズでスクリー
ン６に投写する。

【０００７】７は光センサで、例えば、可視光用フォト
ダイオード等の光起電力型センサ、あるいはCdＳ（硫化
カドミウム）等の光導電型センサ等で構成され、装置の
電源オンにて液晶パネル４の前面中央付近に突出し、ス
クリーン６による周辺光の反射光８（画像表示装置が背
面投写型の場合はスクリーン６による周辺光の透過光）
を検出する。なお、光センサ７は光検出の後、液晶パネ
ル４の前面から光路外に引込むようにする。９は輝度検
出部で、光センサ７よりの信号に基づいてスクリーン６
の周辺光による輝度を検出する。10は記憶部で、スクリ
ーン６の周辺光による輝度に対応する最適白画像レベル
の演算式等を記憶する。11は演算部で、記憶部10よりの
演算式を用いて前記輝度検出部９よりの信号に相応する
白画像レベルを演算する。12は画像サイズ記憶部で、白
画像レベルに対応する投写画像サイズを記憶する。13は
判別部で、画像サイズ記憶部12より読み出したデータに
て前記演算部11よりのデータに相応する画像サイズを判
別する。14はズーム駆動部で、判別部13よりの信号に基
づいて前記投写レンズ５のズーム機構を駆動し、スクリ
ーン６に投写される画像のサイズを拡縮する。15は制御
部で、各部を制御する。

【０００８】次に、本発明による投写型画像表示装置の
動作を説明する。光源１よりの白色光はリフレクタ２で
反射され、光源１よりの直接光と共に集光レンズ３で集
光され、映像信号で駆動される液晶パネル４を照射し、
画像に変調し、投写レンズ５でスクリーン６に投写す
る。なお、液晶パネルが赤、緑および青の３板式の場
合、集光レンズ３の後方（光源１寄り）に光分解光学系
の各部品が、また、投写レンズ５の後方に光合成光学系
の各部品がそれぞれ配設される。

【０００９】スクリーン６の画像のコントラストは、例
えば、図２に示すように、黒画像の輝度レベルがａ、白
画像の輝度レベルがｂで、周辺光によるスクリーンの輝
度レベルが、（イ）のように前記黒レベルａより低い
（若しくは同レベル）場合、画像のコントラスト比はｂ
／ａである。ところが、スクリーンに周辺光が射し込
み、（ロ）に示す如く周辺光によりスクリーンの輝度レ
ベルがｘとなった場合、黒画像の輝度レベルａ′は黒画
像レベルａに周辺光レベルｘを加えた値、白画像の輝度
レベルｂは白画像レベルｂに周辺光レベルｘを加えた
値、すなわち、 ｂ′／ａ′＝（ｂ＋ｘ）／（ａ＋ｘ） となり、投写画像の各レベルはそれぞれ輝度レベルｘ分
だけ明るい方に嵩上げされ、（イ）の場合に比べてコン
トラストの不足した画像となる。このコントラスト比を
（イ）と同等（若しくは近づける）にするため、投写レ
ンズのズーム機構を駆動し、スクリーンに表示される画
像サイズを可変し、ｂ′／ａ′≒ｂ／ａ となるように
する。

【００１０】このため、装置の電源オン時、光源１の動
作（発光）開始を所要時間遅らせ、若しくは所要の輝度
設定スイッチの操作にて光源１の発光を一時停止し、前
記電源オン若しくは輝度設定スイッチの操作に応動し、
光センサ７を液晶パネル４の前面に突出させ、スクリー
ン６よりの周辺光の反射光８（背面投写型の場合はスク
リーン６よりの周辺光の透過光）を検出する。この光セ
ンサ７は、光検出終了にて液晶パネル４の前面から画像
外に引込むようにし、投写画像に影響しないようにす
る。光センサ７の信号は輝度検出部９に入力し、輝度レ
ベルに対応する信号となり、制御部16を介し演算部11に
入力する。そして、スクリーン６に周辺光が射し込んで
いる場合に画像にコントラストをつけるための最適白画
像レベルの演算式を記憶部10より読み出し、前記演算部
11に入力し、白画像レベルを演算する。このデータを制
御部15を介して判別部13に入力し、画像サイズ記憶部12
より読み出したデータにて前記白画像レベルに相応する
投写画像サイズを判別する。画像サイズ記憶部12は、指
定された白画像レベルにするための画像サイズを記憶す
るもので、例えば、スクリーンへの投写光と投写光によ
る輝度が略比例する場合、図３に示すように、白画像レ
ベルがｎ倍（レベルＢ／レベルＡ＝４／１）の場合に画
像の面積をｎ分の１（面積Ｂ′／面積Ａ′＝１／４）に
する画像サイズを記憶するようにする。そして、前記判
別部13よりの信号に基づいて、制御部15を介しズーム駆
動部14で投写レンズ５のズーム機構を駆動し、スクリー
ン６に投写される画像のサイズを可変する。

【００１１】なお、前記記憶部10に、スクリーン６の周
辺光による輝度にてコントラストのついた画像を表示す
るための最適白画像レベルに変換する最適白画像レベル
データテーブルを記憶するようにし、記憶部よりのデー
タを前記輝度検出部９よりの信号と共に判別部13に入力
し、周辺光によるスクリーン６の輝度にてもコントラス
トのある画像にするための最適白画像レベルを判別し、
前記画像サイズ記憶部12より読み出したデータと比較
し、相応する画像サイズを判別し、ズーム駆動部14を介
して投写レンズ５のズーム機構を駆動するようにする、
あるいは、記憶部10に周辺光によるスクリーン６の輝度
に対応できる白画像レベルの演算式を記憶すると共に、
各白画像レベルに対応する画像サイズを白画像レベル別
に記憶しておき、演算部11にて、記憶部10よりの演算式
を用いて前記輝度検出部９よりの信号に相応する白画像
レベルを演算し、判別部13にて、演算部11で演算された
白画像レベルに対応する画像サイズを記憶部10よりのデ
ータにて判別し、判別部13よりの信号で前記ズーム駆動
部14を介し投写レンズ５のズーム機構を駆動するように
してもよい。

【００１２】あるいは、前記画像サイズ記憶部12に、投
写画像にコントラストが得られる画像サイズをスクリー
ン６の周辺光による輝度レベル別に記憶するようにし、
前記判別部13により、前記輝度検出部９よりのスクリー
ン６の輝度に相応する画像サイズを画像サイズ記憶部12
よりのデータにて判別し、ズーム駆動部14を介して投写
レンズ５のズーム機構を駆動するようにしてもよい。

【００１３】これにより、スクリーン６に投写される画
像は周辺が暗い場合には大画面で投写され、周辺が明る
い場合には画像サイズを縮小して投写され、周辺が明る
い場合に部屋を暗くせずにコントラストのついた画像を
見ることができる。なお、上記では、光センサ７は液晶
パネル４の前面に突出するように配設するもので説明し
たが、液晶パネルが赤、緑および青の３板式の場合、例
えば、光合成光学系（ダイクロイックミラー等）の部品
の前に配設するようにする、あるいは、人間の目の視感
度に近い緑の等色関数を利用し、緑色用の液晶パネルの
前面に配設するようにする。なお、上記では何れも液晶
プロジェクタの例で説明したが、陰極線受像管を使用す
る場合も同様にできる。この場合、光センサ７は光合成
系部品の前あるいは緑色用受像管の前面に配設するよう
にする。

【００１４】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明による投
写型画像表示装置によれば、電源オンあるいは所要のス
イッチ操作にて、画像投写を停止してスクリーンの周辺
光による輝度を検出し、検出された輝度下で画像にコン
トラストをつけるに必要な白画像レベルを演算し、白画
像のレベルが前記演算値になるように投写レンズのズー
ム機構を駆動し、投写画像サイズを拡縮する。従って、
スクリーン周辺の明暗に影響されずにコントラストのあ
る画像を表示することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による投写型画像表示装置の一実施例の
要部ブロック図で、反射型液晶プロジェクタ装置の例で
ある。

【図２】周辺光によるスクリーンの輝度レベルと投写画
像のコントラストの関係を説明するための概念図であ
る。

【図３】白画像レベルと投写画像サイズの関係を説明す
るための概念図である。

【符号の説明】

１ 光源 ２ リフレクタ ３ 集光レンズ ４ 液晶パネル ５ 投写レンズ ６ スクリーン ７ 光センサ ８ スクリーンによる周辺光の反射光 ９ 輝度検出部 10 記憶部 11 演算部 12 画像サイズ記憶部 13 判別部 14 ズーム駆動部 15 制御部

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像信号に基づいて生成された画像を投
   写レンズでスクリーンに投写する投写型画像表示装置に
   おいて、画像非投写時、前記投写レンズの後方に突出
   し、スクリーンより投写レンズを介して入射される光を
   検出する光センサと、光センサよりの信号に基づいてス
   クリーンの輝度を検出する輝度検出部と、前記スクリー
   ンの輝度値にて最適白画像レベルとなる画像サイズを演
   算する演算式等を記憶する記憶部と、記憶部よりの演算
   式を用いて前記輝度検出部よりの信号に相応する画像サ
   イズを演算する演算部と、演算部よりの信号に基づいて
   投写レンズのズーム機構を駆動し投写画像サイズを拡縮
   するズーム駆動部と、前記光センサ、輝度検出部、記憶
   部、演算部およびズーム駆動部を制御する制御部とで構
   成した投写型画像表示装置。
2. 【請求項２】 映像信号に基づいて液晶パネルを駆動
   し、光源光を照射して画像を生成し、投写レンズでスク
   リーンに投写する投写型画像表示装置において、画像非
   投写時、前記液晶パネルの前に突出し、スクリーンより
   投写レンズを介して入射される光を検出する光センサ
   と、光センサよりの信号に基づいてスクリーンの輝度を
   検出する輝度検出部と、前記スクリーンの輝度値にて最
   適白画像レベルとなる画像サイズを演算する演算式等を
   記憶する記憶部と、記憶部よりの演算式を用いて前記輝
   度検出部よりの信号に相応する画像サイズを演算する演
   算部と、演算部よりの信号に基づいて投写レンズのズー
   ム機構を駆動し投写画像サイズを拡縮するズーム駆動部
   と、前記光センサ、輝度検出部、記憶部、演算部および
   ズーム駆動部を制御する制御部とで構成した投写型画像
   表示装置。
3. 【請求項３】 前記記憶部に、スクリーンの輝度値にて
   最適白画像レベルとなる画像サイズに変換する画像サイ
   ズデータテーブルを記憶するようにし、画像サイズを判
   別する判別部を設け、判別部にて、前記輝度検出部より
   の信号に相応する画像サイズを前記記憶部よりのデータ
   にて判別し、判別部よりの信号に基づいて前記ズーム駆
   動部を介して前記投写レンズのズーム機構を駆動するよ
   うにした請求項１または請求項２記載の投写型画像表示
   装置。
4. 【請求項４】 前記記憶部に、スクリーンの輝度に対応
   する最適白画像レベルを演算する演算式を記憶すると共
   に、白画像レベルに対応する画像サイズを白画像レベル
   別に記憶するようにし、画像サイズを判別する判別部を
   設けてなり、前記演算部にて、記憶部よりの演算式を用
   いて前記輝度検出部よりの信号に相応する最適白画像レ
   ベルを演算し、前記判別部にて、演算部よりのデータに
   相応する画像サイズを記憶部よりのデータにて判別し、
   判別部よりの信号に基づいて、前記ズーム駆動部を介し
   て前記投写レンズのズーム機構を駆動するようにした請
   求項１または請求項２記載の投写型画像表示装置。
5. 【請求項５】 最適白画像レベルとなる画像サイズを白
   画像レベル別に記憶する画像サイズ記憶部を設け、前記
   判別部にて、画像サイズ記憶部よりのデータにて前記演
   算部よりのデータに相応する画像サイズを判別し、判別
   部よりの信号に基づいて前記ズーム駆動部を介して投写
   レンズのズーム機構を駆動するようにした請求項４記載
   の投写型画像表示装置。
6. 【請求項６】 最適白画像レベルとなる画像サイズをス
   クリーンの輝度別に記憶する画像サイズ記憶部を設け、
   前記判別部にて、画像サイズ記憶部よりのデータにて前
   記輝度検出部よりの信号に相応する画像サイズを判別
   し、判別部よの信号に基づいて前記ズーム駆動部を介し
   て投写レンズのズーム機構を駆動するようにした請求項
   ４記載の投写型画像表示装置。
7. 【請求項７】 画像輝度を周辺光によるスクリーンの明
   るさに対応する輝度に設定する設定スイッチを設け、設
   定スイッチの信号にて画像投写を停止し、前記光センサ
   を突出し、入射光の検出の後、光路外に引込み、しかる
   後、画像投写を開始するようにした請求項１、請求項
   ２、請求項３、請求項４または請求項５記載の投写型画
   像表示装置。
8. 【請求項８】 前記光センサは投写型画像表示装置の電
   源オンにて突出し、入射光の検出の後、光路外に引込
   み、しかる後、画像投写を開始するようにした請求項
   １、請求項２、請求項３、請求項４または請求項５記載
   の投写型画像表示装置。