JP4193595B2 - 投射型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射型表示装置(プロジェクタ)に関し、特に、コントラストの改善のために絞りのような遮光手段を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
空間光変調素子に印加する電気信号に従い、空間光変調素子への入射光を空間変調して出射し、出射光を集めて投影することで、映像表示を行う投射型表示装置が普及している。そうした投射型表示装置は、一般的に、光源としてランプと集光鏡を持つとともに、それらから発せられた光を集光して空間光変調素子に入射させる照明光学系を持っており、空間光変調素子からの光を投影レンズによってスクリーンなどに投影する。
【0003】
現在、空間光変調素子の代表的なものとして、内部に液晶材料を持ち、液晶への印加電界により入射偏光の振動方向を回転させるタイプ(液晶タイプと呼ぶことにする)と、画素ごとに微小稼動ミラーを持ち、入射光を微小稼動ミラーで反射させ、映像信号によって微小稼動ミラーの保持角度を変えることで空間変調を行うタイプ(DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)タイプと呼ぶことにする)とがある(‘DMD’は登録商標)。
【0004】
図1は、液晶タイプの投射型表示装置(液晶プロジェクタ)の基本的構成を示す。光源21から発せられた光は、反射鏡22に向かう。反射鏡22と照明光学系23とにより、多くの光が、空間光変調素子である液晶素子(液晶パネル)25に集められる。集められた光は、液晶素子25に入射する前に偏光子24に入射し、一方向の偏光が取り出される。そして、液晶素子25に映像信号が印加されており、偏光子24を出射して液晶素子25に入射した光を空間変調し、映像信号に応じて偏光方向を回転させる。液晶素子25を出た光は検光子26に入射し、投射される光が選択される。検光子26を出射した光は投影レンズ27に入射し、スクリーン(図示略)などに投影表示される。
【0005】
次に、図2は、DMDタイプの投射型表示装置(DMDプロジェクタ)の基本的構成を示す。光源31から発せられた光は、反射鏡32に向かう。反射鏡32と照明光学系33とにより、多くの光が、空間光変調素子であるDMD素子(DMDパネル)34に集められる。DMD素子34には、映像信号が印加されており、入射光を空間変調し、映像信号に応じて微小稼動ミラーの傾きが変化し、光の出射方向を変化させる。DMD素子34により選択された光は、投影レンズ35に入射し、スクリーン(図示略)などに投影表示される。
【0006】
ところで、投射型表示装置と他の画像表示装置と画像の比較において、投射型表示装置のコントラストの低さが挙げられる。ここで述べるコントラストとは、白色画面を出したときと、黒色画面を出したときの、輝度の比である。
【0007】
図1や図2に示したような投射型表示装置では、黒色画面を表示ししょうとしても、少量だが、光の一部が、投影レンズに入射してしまう。これは、光源を常時動作させているためである。
【0008】
この欠点を解決する策として、近年、投射型表示装置において、照明光学系もしくは投影レンズに絞りを設置することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
絞りを設置することによってコントラストが上がるのは、次の理由による。液晶プロジェクタの場合、液晶素子の特徴として、液晶パネル面に入射する光の角度が大きいほど、コントラストが劣化する。このため、図1に示した液晶プロジェクタにおいて、図3に示すように、照明光学系23内または照明光学系23近傍に絞り41を設置し、液晶パネル25に入射する光線の角度を小さくすることで、コントラストが上がる。
【0010】
あるいは、図1に示した液晶プロジェクタにおいて、図4に示すように、投影レンズ27内に絞り41を設置し、液晶パネル25を出射した光線のうちパネル入射角度が大きいものを絞り41で遮光することによっても、コントラストが上がる。
【0011】
他方、DMDプロジェクタの場合は、前述したように、黒色画面を表示したとき、DMD素子への入射光が投影レンズに入射しないようになっている。しかし、DMD素子は微小なミラーの集合体であるため、ミラーの間などで散乱光を生じてしまう。このために、本来なら投影レンズに向かわない光が、発生してしまう。これをできるだけ実際に投影しないように、投影レンズ内に絞りを設けることで、コントラストを上げることが可能となる。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−264728公報(段落番号0049〜0054、図1)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の投射型表示装置には、絞りを設置することによってコントラストを上げるようにしたものがあった。しかし、この絞りとして遮光量が一定のもの(例えば開口形状が固定された開口絞り)を用いることには、白色画面を表示したときの輝度が下がってしまうという弊害もある。
【0014】
この弊害を防止する方策は、可変絞り(遮光量を可変な絞り)を用いて、絞り開放時と遮蔽時の複数の状態が可能であるようにすることである。投影画像のコントラストが問題になるのは、投影する環境の明るさによる。明るい部屋では、部屋の明るさ(照明や太陽など)によって、投射型表示装置の有無にかかわらず、スクリーンに、光が当たっている。このために、黒色画面を表示しても、外光のために、装置による黒色部分の浮きは問題にならない。外光を打ち消すだけの、白色画面の輝度が必要である。
【0015】
逆に、外光がない場合は、黒色画面の浮きが目だってしまう。逆に、暗い場所であることから、白色画面の輝度はそれほど必要ではない。人間の目が慣れてしまうためである。
【0016】
このことから、外光のある環境では、絞りを開け、白色を明るくして高輝度な映像表現を行う。他方外光がない環境では、絞りを閉じ、白色を抑えてコントラストを上げる。このように、可変絞りによって、輝度とコントラストの両立を図ることができる。
【0017】
しかし、このように可変絞りを設けることには、以下のような問題が存在している。それは、可変絞りを閉じた際に、遮蔽する光の一部を吸収することで可変絞りに温度上昇が起こり、可変絞りの変形や破損が起こる可能性があるということである。可変絞りは、動作部があることから、耐光性・耐熱性を持たせることが困難である。また、可変絞りで発生する熱を下げるために、可変絞りを冷やす空冷ファンなどを設置した場合には、投射型表示装置全体の重量や体積の増大を招いてしまう。
【0018】
本発明は、上述の点に鑑み、輝度とコントラストを両立するために可変絞りのような遮光量を可変な遮光手段を設置するとともに、装置全体の重量や体積を増大させることなく、遮光手段の遮光量を増加させた際の温度上昇による遮光手段の変形や破損を防止できるようにした投射型表示装置を提供することを課題としてなされたものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本出願人は、光源と、印加映像信号に従い入射光を変調して出射する空間光変調素子と、光源からの光を空間光変調素子に集光照明する照明光学系と、空間光変調素子からの出射光を投影する投影レンズと、投影レンズ内に配置された、遮光量を可変な遮光手段と、投射型表示装置の周囲の光量を検出する光検出手段と、黒信号を発生する黒信号発生手段と、この黒信号発生手段からの黒信号と映像信号とのうちの一方を選択して空間光変調素子に印加するための選択手段と、この選択手段と遮光手段と光源から遮光手段への入射光量とを制御する制御手段とを備え、この制御手段は、一定期間毎に、この一定期間よりも短いタイミングだけ選択手段に黒信号発生手段からの黒信号を選択させ、それ以外のタイミングでは選択手段に映像信号を選択させる処理と、選択手段に黒信号を選択させたタイミングにおいて、光検出手段で検出された周囲の光量が一定量以上である場合に、遮光手段を所定の第1の遮光量に制御するとともに光源から遮光手段への入射光量を所定の第1の大きさに制御し、光検出手段で検出された周囲の光量がこの一定量未満である場合に、遮光手段の遮光量をこの第1の遮光量よりも増加させるとともに光源から遮光手段への入射光量をこの第1の大きさよりも減少させるように、遮光手段の遮光量と光源から遮光手段への入射光量とを連動して制御する処理とを行う投射型表示装置を提案する。
【0020】
この投射型表示装置では、外光のある環境では、遮光手段の遮光量を減少させ、白色を明るくして高輝度な映像表現を行うことができ、他方外光がない環境では、遮光手段の遮光量を増加させ、白色を抑えてコントラストを上げることができるので、輝度とコントラストの両立を図ることができる。
【0021】
そして、この投射型表示装置には、遮光手段の遮光量の増加に伴って光源から遮光手段への入射光量を減少させるように、遮光手段の遮光量と光源から遮光手段への入射光量とを連動して制御する制御手段が備えられている。したがって、外光がない環境で、コントラストを上げるために遮光手段の遮光量を増加させる際には、それに連動して、光源から遮光手段への入射光量が減少する。
【0022】
このように、遮光手段の遮光量を増加させた際に、光源から遮光手段への入射光量が減少するので、遮光手段での光吸収量が減少する。これにより、遮光手段の温度上昇が抑えられるので、遮光手段の変形や破損が防止される。また、空冷ファンなどを設置する場合と異なり、投射型表示装置全体の重量や体積の増大を招くこともない。
【0023】
しかも、このように遮光手段の遮光量の増加に伴って光源から遮光手段への入射光量を減少させると、遮光手段の遮光量を増加させた際に、「遮光手段の遮光量の増加によって投影画像の光量が減少する」ことや「遮光手段の遮光量の増加によってコントラストが上がるので黒色投影画面の輝度が低下する」ことに加えて、「遮光手段への入射光量そのものの減少によって投影画像の光量の減少する」ことで、黒色投影画像の輝度が大きく下がる。これにより、外光がない環境で、全黒投影画像の浮き(輝度)が抑えられ、高品質な映像表現が可能となる。
また、外光がない環境になったことを光検出手段の検出結果から自動的に検知して、遮光手段の遮光量を増加させるとともに遮光手段への入射光量を減少させることができる。
さらに、外光がない環境になったか否かを検知する際には、選択手段で黒信号が選択されることにより、空間光変調素子に黒信号が供給されるので、投影レンズからの光の投影が中断される。これにより、例えば投影レンズからの投影光が入射しやすい位置に光検出手段が設置されている場合にも、外光がない環境になったか否かを正確に検知できるようになる。
【0024】
なお、この投射型表示装置において、一例として、制御手段は、電源から光源への供給電力を制御することによって光源から遮光手段への入射光量を制御し、選択手段に黒信号を選択させたタイミングにおいて、光検出手段で検出された周囲の光量が一定量以上である場合に、遮光手段を第1の遮光量に制御するとともに光源への供給電力を所定の第1の大きさに制御し、光検出手段で検出された周囲の光量が一定量未満である場合に、遮光手段の遮光量を第1の遮光量よりも増加させるとともに光源への供給電力をこの第1の大きさよりも減少させるように、遮光手段の遮光量と光源への供給電力とを連動して制御することが好適である。
【0025】
既存の投射型表示装置には電源から光源への供給電力を可変設定できるものが存在しているので、そうした投射型表示装置において、遮光手段の遮光量の増加に伴って光源への供給電力を減少させることにより、遮光手段の遮光量を増加させた際に、光源からの出射光量が減少するので、光源から遮光手段への入射光量が減少する。これにより、新たな回路や光学素子を追加することなく、遮光手段の遮光量の増加に伴って光源から遮光手段への入射光量を減少させることができるようになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面を用いて具体的に説明する。図5は、本発明を適用した液晶プロジェクタの構成例を示すものであり、図1と共通する部分には同一符号を付している。光源21から発せられた光は、反射鏡22向かう。反射鏡22と照明光学系23とにより、多くの光が、空間光変調素子である液晶素子(液晶パネル)25に集められる。
【0031】
照明光学系23の近傍には、可変絞り1が設置されている。可変絞り1は、開口部の面積を可変にしたメカニカルシャッターであり、可変絞り駆動部2(可変絞り1の動作部を変位させるモーターや、モーターを駆動するモータードライバ等)によってこの開口部の面積が増減されるようになっている。
【0032】
反射鏡22と照明光学系23とによって集められた光は、液晶素子25に入射する前に、この可変絞り1を経て偏光子24に入射し、一方向の偏光が取り出される。そして、液晶素子25に映像信号が印加されており、偏光子24を出射して液晶素子25に入射した光を空間変調し、映像信号に応じて偏光方向を回転させる。液晶素子25を出た光は検光子26に入射し、投射される光が選択される。検光子26を出射した光は投影レンズ27に入射し、スクリーン(図示略)などに投影表示される。
【0033】
光源21には、光源電源3の出力電力が供給される。光源電源調整回路4は、光源電源3の出力電力を例えば200Wから40Wの間で調整する回路である。
【0034】
この液晶プロジェクタの本体の操作パネルやリモートコントローラには、図示は省略するが、可変絞り1を開閉する(開口部の面積を大・小の2段階に調整する)操作を行うための絞り調整釦が設けられている。CPU5は、液晶プロジェクタ内の各部を制御するものであり、この絞り調整釦の操作による信号も供給される。
【0035】
CPU5は、この供給された信号に基づき、次の(a),(b)の処理を実行する。
(a)可変絞り1を開く操作が行われた場合には、可変絞り駆動部2を制御して可変絞り1を開放させる(開口部の面積を最大にする)とともに、光源電源調整回路4を制御して光源電源3から所定の第1の大きさ(例えば200W)の電力を出力させる。
【0036】
(b)可変絞り1を閉じる操作が行われた場合には、可変絞り駆動部2を制御して可変絞り1を絞る(開口部の面積を、最大面積よりも狭くする)とともに、光源電源調整回路4を制御して光源電源3から上記第1の電力よりも小さい第2の大きさ(例えば40W)の電力を出力させる。
【0037】
次に、この液晶プロジェクタの動作を説明する。
ユーザーは、外光のある環境でこの液晶プロジェクタを使用する場合には、前述の絞り調整釦で、可変絞り1を開く操作を行う。すると、CPU5の制御に基づいて可変絞り1の開口部の面積が最大になることにより、可変絞り1での遮光量が減少するので、白色が明るくなり、高輝度な映像表現が行われる。
【0038】
他方、ユーザーは、外光がない環境でこの液晶プロジェクタを使用する場合には、前述の絞り調整釦で、可変絞り1を閉じる操作を行う。すると、CPU5の制御に基づいて可変絞り1の開口部の面積が減少することにより、可変絞り1の遮光量が増加するので、白色が抑えられてコントラストが上がる。このようにして、輝度とコントラストの両立を図ることができる。
【0039】
そして、可変絞り1を閉じる操作を行った際には、C5の制御に基づいて光源電源3の出力電力が減少することにより、光源21からの出射光量が減少するので、光源21から可変絞り1への入射光量が減少する。
【0040】
これにより、可変絞り1を閉じた際に、可変絞り1の光吸収量が減り、可変絞り1の温度上昇が抑えられるので、可変絞り1の変形や破損が防止される。また、空冷ファンなどを設置する場合と異なり、液晶プロジェクタの全体の重量や体積の増大を招くこともない。
【0041】
しかも、このように可変絞り1での遮光量の増加に伴って光源3から可変絞り1への入射光量を減少させると、可変絞り1の遮光量を増加させた際に、「可変絞り1の遮光量の増加によって投影画像の光量が減少する」ことや「可変絞り1の遮光量の増加によってコントラストが上がるので黒色投影画面の輝度が低下する」ことに加えて、「可変絞り1への入射光量そのものの減少によって投影画像の光量の減少する」ことで、黒色投影画像の輝度が大きく下がる。これにより、外光がない環境で、全黒投影画像の浮き(輝度)が抑えられ、高品質な映像表現が可能となる。
【0042】
さらに、既存の液晶プロジェクタには、光源電源調整回路4に相当する回路を有しているもの(電源から光源への供給電力を可変設定できるもの)が存在しているので、そうした液晶プロジェクタに適用することにより、新たな回路や光学素子を追加することなく、可変絞り1の遮光量の増加に伴って可変絞り1への入射光量を減少させることができる。
【0043】
次に、図6は、本発明を適用した液晶プロジェクタの別の構成例を示すものであり、図1,図5と共通する部分には同一符号を付している。この例では、可変絞り1が投影レンズ27内に設置されており、それ以外の構成は図5の例と同一である。
【0044】
この例でも、図5の例について説明したのと全く同様にして、輝度とコントラストの両立を図ることができるとともに、装置全体の重量や体積を増大させることなく、可変絞り1を閉じた際の温度上昇による可変絞り1の変形や破損が防止され、しかも外光がない環境で、全黒投影画像の浮き(輝度)が抑えられて高品質な映像表現が可能となる。
【0045】
次に、図7は、本発明を適用した液晶プロジェクタのさらに別の構成例を示すものであり、図1,図5と共通する部分には同一符号を付している。この例では、液晶プロジェクタ6の表面に、液晶プロジェクタ6の周囲の光量を検出する光センサー7が設置されており、この光センサー7の出力信号が、A/D変換器8を経てCPU5に送られる。
【0046】
CPU5は、この光センサー7からの信号に基づき、図5の例の(a),(b)の処理に代えて、次の(c),(d)の処理を実行する。この液晶プロジェクタのそれ以外の部分の構成は、図5の例と同一である。
【0047】
(c)光センサー7で検出された周囲の光量が一定量以上である(外光のある環境である)場合には、可変絞り駆動部2を制御して可変絞り1を開放させる(開口部の面積を最大にする)とともに、光源電源調整回路4を制御して光源電源3から所定の第1の大きさ(例えば200W)の電力を出力させる。
【0048】
(d)光センサー7で検出された周囲の光量が上記一定量未満である(外光のない環境である)場合には、可変絞り駆動部2を制御して可変絞り1を絞る(開口部の面積を、最大面積よりも狭くする)とともに、光源電源調整回路4を制御して光源電源3から上記第1の電力よりも小さい第2の大きさ(例えば40W)の電力を出力させる。
【0049】
この例でも、図5の例について説明したのと全く同様にして、輝度とコントラストの両立を図ることができるとともに、装置全体の重量や体積を増大させることなく、可変絞り1を閉じた際の温度上昇による可変絞り1の変形や破損が防止され、しかも外光がない環境で、全黒投影画像の浮き(輝度)が抑えられて高品質な映像表現が可能となる。
【0050】
さらに、この例では、外光がない環境になったことをCPU5が光センサー7の検出結果から自動的に検知して、可変絞り1の遮光量を増加させるとともに可変絞り1への入射光量を減少させることができる。
【0051】
次に、図8は、本発明を適用した液晶プロジェクタのさらに別の構成例を示すものであり、図1,図7と共通する部分には同一符号を付している。この例では、図7の例において、黒信号を発生する黒信号発生回路9と、この黒信号と映像信号とのうちの一方を選択して液晶素子25に印加するためのセレクタ10とが追加されている。
【0052】
CPU5は、一定期間(例えば数秒〜数分)毎に、セレクタ10を制御して一瞬のタイミングだけ黒信号発生回路9からの黒信号を選択させるとともに、そのタイミングだけで図7の例の(c),(d)の処理を実行する。そして、それ以外のタイミングでは、セレクタ10を制御して映像信号を選択させるとともに、図7の例の(c),(d)の処理を実行しない。この液晶プロジェクタのそれ以外の部分の構成は、図7の例と同一である。
【0053】
この例では、CPU5が光センサー7の検出結果から外光のない環境になったか否かを検知する際には、セレクタ9で黒信号が選択されることにより、液晶素子25に黒信号が供給されるので、投影レンズ27からの光の投影が中断される。
【0054】
これにより、図7の例と全く同様な作用効果が得られることに加えて、例えば投影レンズ27からの投影光が入射しやすい位置に光センサー7が設置されている場合にも、外光がない環境になったか否かを正確に検知することができる。
【0055】
なお、以上の各例において、投影画像の一部または全部に表示する装置動作表内に、可変絞り1の現在の開閉状態を表示するようにしてもよい。
【0056】
また、以上の各例では、常に可変絞り1の開閉に連動して光源3への供給電力を増減させるようになっている。しかし、別の例として、このように可変絞り1の開閉と光源3への供給電力とを連動させるモード(例えば「シネマモード」という名称のモード)と、可変絞り1の開閉と光源3への供給電力とを連動させないモードとの2通りのモードを用意し、ユーザーが、操作パネルやリモートコントローラの操作によって所望のモードを選択できるようにしてもよい。
【0057】
また、以上の各例では液晶プロジェクタに本発明を適用しているが、それ以外の投射型表示装置にも本発明を適用してよい。例えばDMDプロジェクタに本発明を適用する場合には、投射レンズ内に可変絞り1を設置すればよい。
【0058】
また、以上の各例では、遮光手段として可変絞り1(メカニカルシャッター)を用いている。しかし、別の例として、透過型液晶素子から成る液晶シャッターを遮光手段として用いてもよい。
【0059】
また、本発明は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうることはもちろんである。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る投射型表示装置によれば、外光のある環境では、遮光手段の遮光量を減少させ、白色を明るくして高輝度な映像表現を行うことができ、他方外光がない環境では、遮光手段の遮光量を増加させ、白色を抑えてコントラストを上げることができるので、輝度とコントラストの両立を図ることができるという効果が得られる。
【0061】
また、このように輝度とコントラストの両立を図りつつ、遮光手段の遮光量を増加させた際の温度上昇による遮光手段の変形や破損を、装置全体の重量や体積を増大させることなく防止することができるという効果が得られる。
【0062】
しかも、遮光手段の遮光量を増加させた際には、「遮光手段の遮光量の増加によって投影画像の光量が減少する」ことや「遮光手段の遮光量の増加によってコントラストが上がるので黒色投影画面の輝度が低下する」ことに加えて、「遮光手段への入射光量そのものの減少によって投影画像の光量の減少する」ことで、黒色投影画像の輝度が大きく下がるので、外光がない環境で、全黒投影画像の浮き(輝度)が抑えられ、高品質な映像表現が可能となるという効果も得られる。
【0063】
また、電源から光源への供給電力を可変設定できる既存の投射型表示装置において、遮光手段の遮光量の増加に伴って光源への供給電力を減少させることにより、新たな回路や光学素子を追加することなく、遮光手段の遮光量の増加に伴って遮光手段への入射光量を減少させることができるという効果も得られる。
【0064】
また、外光がない環境になったことを光検出手段の検出結果から自動的に検知して、遮光手段の遮光量を増加させるとともに遮光手段への入射光量を減少させることができるという効果も得られる。
【0065】
また、例えば投影レンズからの投影光が入射しやすい位置に光検出手段が設置されている場合にも、外光がない環境になったか否かを正確に検知できるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶プロジェクタの基本構成を示す図である。
【図2】DMDプロジェクタの基本構成を示す図である。
【図3】絞りを設置した従来の液晶プロジェクタを示す図である。
【図4】絞りを設置した従来の液晶プロジェクタを示す図である。
【図5】本発明を適用した液晶プロジェクタの構成例を示す図である。
【図6】本発明を適用した液晶プロジェクタの別の構成例を示す図である。
【図7】本発明を適用した液晶プロジェクタの別の構成例を示す図である。
【図8】本発明を適用した液晶プロジェクタの別の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 可変絞り、 2 可変絞り駆動部、 3 光源電源、 4 光源電源調整回路、 5 CPU、 7 光センサー、 9 黒信号発生回路、 10 セレクタ、 21 光源、 22 反射鏡、 23 照明光学系、 25 液晶素子、 27 投影レンズ
Claims (2)
- 光源と、
印加映像信号に従い入射光を変調して出射する空間光変調素子と、
前記光源からの光を前記空間光変調素子に集光照明する照明光学系と、
前記空間光変調素子からの出射光を投影する投影レンズと、
前記投影レンズ内に配置された、遮光量を可変な遮光手段と、
投射型表示装置の周囲の光量を検出する光検出手段と、
黒信号を発生する黒信号発生手段と、
前記黒信号発生手段からの黒信号と映像信号とのうちの一方を選択して前記空間光変調素子に印加するための選択手段と、
前記選択手段と、前記遮光手段と、前記光源から前記遮光手段への入射光量とを制御する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、
一定期間毎に、該一定期間よりも短いタイミングだけ前記選択手段に前記黒信号発生手段からの黒信号を選択させ、それ以外のタイミングでは前記選択手段に映像信号を選択させる処理と、
前記選択手段に前記黒信号を選択させたタイミングにおいて、前記光検出手段で検出された周囲の光量が一定量以上である場合に、前記遮光手段を所定の第1の遮光量に制御するとともに前記光源から前記遮光手段への入射光量を所定の第1の大きさに制御し、前記光検出手段で検出された周囲の光量が前記一定量未満である場合に、前記遮光手段の遮光量を前記第1の遮光量よりも増加させるとともに前記光源から前記遮光手段への入射光量を前記第1の大きさよりも減少させるように、前記遮光手段の遮光量と前記光源から前記遮光手段への入射光量とを連動して制御する処理と
を行う投射型表示装置。 - 請求項1に記載の投射型表示装置において、
前記制御手段は、電源から前記光源への供給電力を制御することによって前記光源から前記遮光手段への入射光量を制御し、
前記選択手段に前記黒信号を選択させたタイミングにおいて、前記光検出手段で検出された周囲の光量が前記一定量以上である場合に、前記遮光手段を前記第1の遮光量に制御するとともに前記光源への供給電力を所定の第1の大きさに制御し、前記光検出手段で検出された周囲の光量が前記一定量未満である場合に、前記遮光手段の遮光量を前記第1の遮光量よりも増加させるとともに前記光源への供給電力を前記第1の大きさよりも減少させるように、前記遮光手段の遮光量と前記光源への供給電力とを連動して制御する投射型表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003162777A JP4193595B2 (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | 投射型表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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