JP2006337930A - 投影装置、位相差センサを用いた測距方法及びプログラム - Google Patents

投影装置、位相差センサを用いた測距方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】位相差センサを有効に活用し、より高い精度で測距する。
【解決手段】投影対象に向けて所定の明暗パターンのチャート画像を投影するマイクロミラー素子(SOM)27、光源ランプ29、投影レンズ12を含む投影部と、投影されたチャート画像の明暗パターンを複数の視点位置より撮影し、その明暗パターンと複数の視点位置による視差とに対応した位相差情報を得る位相差センサを用いた測距センサ13と、得た位相差情報から所定範囲の両端が該範囲から離れるに従って有効化率が減衰する台形ウィンドウを用いて部分的に切出し、切出した位相差情報により上記所定範囲までの距離を算出する制御部35とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、特に自動合焦機能及び自動台形補正機能を有するプロジェクタ等に好適な投影装置、位相差センサを用いた測距方法及びプログラムに関する。
プロジェクタ装置で投影対象となるスクリーンまでの距離を正確に測定する手段として、位相差センサを用いたものが製品化されている。この種のプロジェクタでは、例えば図6に示すような縦縞のチャート画像を投影した状態で、水平方向に並列配置された一対の位相差センサで該チャート画像を撮影する。
上記図6のチャート画像は、換言すれば水平方向で明暗パターンが連続して変化するものであり、水平方向に並列配置された一対の位相差センサの出力は図7に示すようになる。
図7は、上記位相差センサの出力の一部を示すもので、ここではチャート画像の横方向に向かって左側に配置された光学レンズ及びフォトセンサアレイを「左目」、同右側に配置された光学レンズ及びフォトセンサアレイを「右目」と表現する。
同図は、位相差センサで得られる信号の一部、チャート画像の左端側に対応した出力信号を示すものであり、従って左目側の出力信号に比して、その視差に応じた距離分だけ右目側の出力信号が位相の遅れを生じていることがわかる。
このような信号に対し、同チャート画像の左端側の1点の位置までの距離を測定する場合に、従来は図8に示すような矩形ウィンドウと呼称される、信号の有効範囲を規定するデータを重畳することで波形を切出す。
すなわちこの矩形ウィンドウでは、位相差を考慮して左目用、右目用の各信号毎に、所定範囲内の信号に対して乗数「1」を用いて乗算してその部分を有効化する一方で、その範囲を外れる信号に対しては一律に乗数「0」を用いて乗算して無効化するものであり、該矩形ウィンドウを重畳した結果を図9に例示する。
図9は、上記図8の矩形ウィンドウにて所定範囲を有効化した位相差センサでの検出信号を示すものであり、こうして距離を測定すべき方向の範囲を特定した上で、その位相差を算出する。その演算式は、
Figure 2006337930
(但し、[]:ガウス記号
n:画素をずらす量、
i:演算範囲内での画素番号、
c:方向を決める定数、
w:演算する範囲の幅の半値。)
となるもので、上記式(1)中の範囲「−w」と「w」で示される範囲内で画素をずらす量nを順次「+1」しながら上記式(1)の演算を繰返し実行する。
図10は、上記式(1)で得た個々の画素番号毎の画像の差の一部を例示するもので、当該範囲内のすべての画素についての演算を終えた上で、画像の差が最小となる画素位置となるようなnを探し出す。この探し出した画素位置の周囲での画像の差の増減から、図中に示すように画素間隔に左右されない正確な位相差を得ることができ、結果として投影対象左端側の1点までの距離を正確に得ることができる。
実際のプロジェクタの測距処理としては、上記チャート画像により左端側の1点のみならず、右端側でも上記矩形ウィンドウによる切出し処理を行なった上で右端側の1点までの距離を正確に得ることができる。
同様に、上記図6に示したチャート画像を左右いずれかの方向に90°回転した横縞のチャート画像を投影した上で、プロジェクタに備えられる、垂直方向に並列して配置された、もう一対の位相差センサで撮影し、その上端側と下端側それぞれを矩形ウィンドウにより切出し処理した上で上端と下端の各1点までの距離を正確に得る。
しかして、チャート画像の上下左右各1点、計4点までの距離を得ることで、投影対象のスクリーン等が平面であると仮定した場合のプロジェクタとの相対的な距離及び投影光軸に対する傾きを知ることができ、自動合焦及び自動台形補正に利用できる。
このように、位相差センサを備えるプロジェクタでは、位相差センサの検出精度が直接投影画像の品質を左右することになるため、非常に重要な要因となる。
また上記とは別に、プロジェクタ装置において、投影面の形状に応じて画像の歪み補正を行ない、凹凸のある面や曲面の投影面に対しても表示画像の歪みを補正するべく、原画像を入力する映像入力部と、投影面の法線ベクトルから該投影面の方位角、傾斜角及び距離を計算して該投影面の3次元形状を獲得する投影面獲得部と、投影面の形状に対応して入力原画像に対する傾き補正と拡大・縮小補正とを行なう映像補正部と、該補正された画像を投影出力する映像出力部とを備えるようにしたものが考えられている。(例えば、特許文献1)
特開2001−061121号公報
上記特許文献1には、投影面獲得部を構成する3次元形状測定装置の具体的な構成及び作用効果について明示されていないため、それらの測定精度を上げることについては検討できない。
一方、上記図6乃至図10を用いて説明した位相差センサを備えたプロジェクタでは、矩形ウィンドウで切出し処理した後の上記図9に示した位相差センサの検出信号に関し、有効範囲中の中央側できれいな山形を描いている部分は別段問題ないものの、両端部に位置するような、信号値が「0」に近い値から立ち上がっている部分でも、左目側と右目側とでの位相差を求めるようにしており、これらの部分は左右の視差による信号の立ち上がり度合いの違いが如実に顕在化し、有効範囲全体の検出精度を悪化する主な要因となっている。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、位相差センサを有効に活用し、より高い精度で測距することが可能な投影装置、位相差センサを用いた測距方法及びプログラムを提供することにある。
請求項1記載の発明は、投影対象に向けて所定の明暗パターンのチャート画像を投影する投影手段と、この投影手段で投影されたチャート画像の明暗パターンを複数の視点位置より撮影し、その明暗パターンと上記複数の視点位置による視差とに対応した位相差情報を得る位相差センサと、この位相差センサで得た位相差情報から、所定範囲の両端が該範囲から離れるに従って有効化率が減衰するように部分的に切出す切出し手段と、この切出し手段で切出した位相差情報により上記所定範囲までの距離を算出する距離算出手段とを具備したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記位相差センサは、互いに直交する撮影方向となる2対からなり、上記切出し手段は、上記2対の位相差センサそれぞれで得た位相差情報に対して複数の範囲を指定し、上記距離算出手段は、上記切出し手段が上記2対の位相差センサそれぞれで得た位相差情報に対して指定した複数の範囲までの距離を算出して、上記投影対象までの相対的な距離と角度とを算出することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記切出し手段は、上記位相差センサで得た位相差情報に応じて部分的に切出す位置及び幅の少なくとも一方を可変することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、投影される所定の明暗パターンのチャート画像を複数の視点位置より撮影し、その明暗パターンと上記複数の視点位置による視差とに対応した位相差情報を得る位相差センサを用いた測距方法であって、上記位相差センサで得た位相差情報から、所定範囲の両端が該範囲から離れるに従って有効化率が減衰するように部分的に切出す切出し工程と、この切出し工程で切出した位相差情報により上記所定範囲までの距離を算出する距離算出工程とを有したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、投影される所定の明暗パターンのチャート画像を複数の視点位置より撮影し、その明暗パターンと上記複数の視点位置による視差とに対応した位相差情報を得る位相差センサを用いた測距をコンピュータに実行させるプログラムであって、上記位相差センサで得た位相差情報から、所定範囲の両端が該範囲から離れるに従って有効化率が減衰するように部分的に切出す切出しステップと、この切出しステップで切出した位相差情報により上記所定範囲までの距離を算出する距離算出ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、位相差センサの検出精度を劣化させる部分を自然な形で減衰させる、例えば台形ウィンドウと呼称する概念により切出し処理するため、位相差センサを有効に活用し、高い精度で測距することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、投影対象の例えば上下左右各端点位置までのきわめて正確な距離を得ることで、自動合焦処理及び自動台形補正処理等を高い精度で実行し、投影画質を高めることができる。
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、台形ウィンドウを用いて部分的に切出す位置及び幅の少なくとも一方を可変することで、より高い精度で測距することが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、位相差センサの検出精度を劣化させる部分を自然な形で減衰させる、例えば台形ウィンドウと呼称する概念を用いて切出し処理させるため、位相差センサを有効に活用し、高い精度で測距させることが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、位相差センサの検出精度を劣化させる部分を自然な形で減衰させる、例えば台形ウィンドウと呼称する概念を用いて切出し処理させるため、位相差センサを有効に活用し、高い精度で測距させることが可能となる。
以下本発明をプロジェクタ装置に適用した場合の実施の一形態について図面を参照して説明する。
図1は、同実施の形態に係るプロジェクタ装置10の主として筐体前面及び上面の外観構成を示すものである。同図に示すように、直方体状の本体ケーシング11の前面に、投影レンズ12、測距センサ13、及びIr受信部14が配設される。
投影レンズ12は、後述するマイクロミラー素子でなる空間的光変調素子で形成された光像を拡大してスクリーン等の対象に投影するためのものであり、ここでは合焦位置及びズーム位置(投影画角)を任意に可変できるものとする。
測距センサ13は、2対の位相差センサの一方が水平方向、他方が垂直方向となるように互いに直交する方向に配置され、それぞれ被写体像に対する視差から三角測距の原理に基づいて投影対象までの距離を一次元的な検出ラインに沿って測定する。
Ir受信部14は、図示しないこのプロジェクタ装置10のリモートコントローラからのキー操作信号が重畳された赤外光(Ir)信号を受信する。
また、本体ケーシング11の上面には、キースイッチ部15及びスピーカ16が配設される。
キースイッチ部15は、例えば電源キー、AFK(Automatic Focus/automatic Key−stone correction:自動合焦/自動台形補正)キー、ズームキー、入力選択キー、カーソル(「↑」「↓」「←」「→」)キー、「Enter」キー等からなるもので、同様のキーがこのプロジェクタ装置10の図示しないリモートコントローラにも配設されるものとする。
スピーカ16は、入力された音声信号及び動作時のビープ音等を拡声放音する。
また、図示はしないが本体ケーシング11の背面には、入出力コネクタ部、Ir受信部、及びACアダプタ接続部が配設される。
入出力コネクタ部は、例えばパーソナルコンピュータ等の外部装置との接続のためのUSB端子、映像入力用のミニD−SUB端子、S端子、及びRCA端子と、音声入力用のステレオミニ端子等からなる。
Ir受信部は、上記Ir受信部14と同様に、図示しないリモートコントローラからのキー操作信号が重畳された赤外光(Ir)信号を受信する。
ACアダプタ接続部は、電源となる図示しないACアダプタからのケーブルを接続する。
次に図2により上記プロジェクタ装置10の電子回路の機能構成について説明する。図中、入出力コネクタ部21より入力された各種規格の画像信号が、入出力インタフェース(I/F)22、システムバスSBを介して画像変換部23で所定のフォーマットの画像信号に統一された後に、投影エンコーダ24へ送られる。
投影エンコーダ24は、送られてきた画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して投影駆動部26に出力する。
この投影駆動部26は、送られてきた画像信号に対応して適宜フレームレート、例えば60[フレーム/秒]と色成分の分割数、及び表示階調数を乗算した、より高速な時分割駆動で空間的光変調素子(SOM)である例えばマイクロミラー素子27を表示駆動する。
このマイクロミラー素子27に対して、リフレクタ28内に配置された、例えば超高圧水銀灯を用いた光源ランプ29が出射する高輝度の白色光を、カラーホイール30を介して適宜原色に着色し、ライトトンネル31で輝度分布が均一な光束とした後にミラー32で全反射して照射することで、その反射光で光像が形成され、上記投影レンズ12を介してここでは図示しないスクリーンに投影表示される。
しかるに、光源ランプ29の点灯駆動と、カラーホイール30を回転駆動するモータ(M)33はいずれも投影光処理部34からの供給電圧値に基づいて動作する。
上記各回路のすべての動作制御を司るのが制御部35である。この制御部35は、CPUと、投影動作時に該CPUで実行される動作プログラムを記憶した不揮発性メモリ、及びワークメモリ等により構成される。
この制御部35にはまた、上記システムバスSBを介して測距処理部36及び音声処理部37が接続される。
測距処理部36は、上記2対の位相差センサからなる測距センサ13を制御駆動し、それらの検出出力から任意の点位置までの距離を算出するもので、算出された距離値データは上記制御部35へ送られる。
音声処理部37は、PCM音源等の音源回路を備え、投影動作時に与えられる音声データをアナログ化し、上記スピーカ16を駆動して拡声放音し、あるいは必要によりビープ音等を発生させる。
なお、上記キースイッチ(SW)部15における各キー操作信号が直接制御部35に入力されると共に、Ir受信部38からの信号も直接制御部35に入力される。このIr受信部38は、上記Ir受信部14及び本体ケーシング11の背面側に設けられるIr受信部を含み、リモートコントローラからの赤外光受信信号をコード信号化して制御部35に送出する。
次に上記実施の形態の動作について説明する。
図3は、キースイッチ部15の「AFK」キーの操作に対する処理内容を示すもので、その動作制御は基本的に制御部35が実行する。
その当初には、キースイッチ部15の「AFK」キーが操作されたか否かを繰返し判断することで、「AFK」キーの操作を待機する(ステップS01)。
しかして、「AFK」キーが操作されるとこれをステップS01で判断し、その時点での投影レンズ12のズーム位置(投影画角)を記憶した後に(ステップS02)、一旦同ズーム位置を画角が最小となる最もズームダウンした位置まで変位させる(ステップS03)。
その状態で、それまで投影表示されていた内容に代えて、上記図6でも示した縦縞のチャート画像の画像データを制御部35内部の不揮発性メモリから読出し、その画像をビデオRAM25に展開記憶させて投影させる(ステップS04)。
このチャート画像が投影された状態で、測距センサ13を構成するうちの一方、水平方向に並列配置された一対の位相差センサにより該チャート画像を撮影する(ステップS05)。
この撮影により当該位相差センサから出力される信号は上記図7と同様であり、左端側に位置する範囲では、左目側の出力信号に比して、その視差に応じた距離分だけ右目側の出力信号が位相の遅れを生じた状態で、それぞれ規則的な増減パターンを形成したものとなる。
このような位相差センサの各出力信号に対し、同チャート画像の左端側の1点と、右端側の1点、計2点の位置までの距離を測定するべく、台形ウィンドウと呼称される、信号の有効範囲を規定するデータを重畳することで波形を切出す。
図4は、この台形ウィンドウの左端側の一部を示すもので、左目用、右目用の各信号毎に、左端側に位置する所定範囲内の信号に対して乗数「1」、且つその両端で上記所定範囲から離れるに従って乗数が「0」まで一次式状に減衰する台形ウィンドウを用いた乗算を行なうことで、上記左端側に位置する所定範囲を中心とした部分を有効化する一方で、その範囲を外れる信号に対しては一律に乗数「0」を用いて乗算して無効化する切出し処理を実行するものであり(ステップS06)、該台形ウィンドウを重畳した切出し処理の結果を図5に例示する。
図5は、上記図4の台形ウィンドウにて所定範囲を切出し処理で有効化した位相差センサでの検出信号を示すものであり、こうして距離を測定すべき方向の範囲を特定した上で、上記式(1)による演算を実行し、画像の差が最小となる画素位置となるような画素位置nを探し出し、探し出した画素位置の周囲での画像の差の増減から、画素間隔に左右されない正確な位相差を得ることで、投影対象左端側の1点までの距離を正確に得ることができる(ステップS07)。
なお、上記図4、図5では、左端側の1点までの距離を得るものとしたが、実際には左端側のみならず、右端側でも同様の処理を実行するもので、このように左右両端各1点、計2点について台形ウィンドウによる切出し処理を行なってそれぞれの点までの距離を得ることができる。
こうして左右両端の2点までの距離を得た後、上記チャート画像の投影を停止する(ステップS08)。
その後、今度は上記図6で縦縞のチャート画像を左右いずれかの方向に90°回転させた横縞のチャート画像の画像データをビデオRAM25に展開記憶させて投影させる(ステップS09)。
このチャート画像が投影された状態で、測距センサ13を構成する他の一方、垂直方向に並列配置された一対の位相差センサにより該チャート画像を撮影する(ステップS10)。
この撮影により当該位相差センサから出力される信号も発光の波形自体は上記図7と同様であり、その上端側に位置する範囲では、上側に位置した位相差センサの出力信号に比して、その視差に応じた距離分だけ下側の位相差センサの出力信号が位相の遅れを生じた状態で、それぞれ規則的な増減パターンを形成したものとなる。
このような位相差センサの各出力信号に対し、同チャート画像の上端側の1点と、下端側の1点、計2点の位置までの距離を測定するべく、それぞれ台形ウィンドウと呼称される、信号の有効範囲を規定するデータを重畳することで波形を切出す。
この台形ウィンドウの上端側の一部は上記図4と同様であり、上側の位相差センサに対する左目用、下側の位相差センサに対する右目用の各信号毎に、上端側と下端側に位置する各所定範囲内の信号に対して乗数「1」、且つそれらの各両端で上記所定範囲から離れるに従って乗数が「0」まで一次式状に減衰する台形ウィンドウを用いた乗算を行なうことで、上端側と下端側に位置する各所定範囲を中心とした部分を有効化する一方で、その範囲を外れる信号に対しては一律に乗数「0」を用いて乗算して無効化する切出し処理を実行する(ステップS11)。
こうして距離を測定すべき範囲を特定した上で、それぞれに上記式(1)による演算を実行し、画像の差が最小となる画素位置となるような画素位置nを探し出し、探し出した画素位置の周囲での画像の差の増減から、画素間隔に左右されない正確な位相差を得ることで、投影対象の上端側の1点、及び下端側の1点、計2点までの距離を正確に得ることができる(ステップS12)。
こうして上下両端の2点までの距離を得た後、上記チャート画像の投影を停止する(ステップS13)。
以上、水平方向に並列配置した1対の位相差センサにより得た左右両端までの各距離と、垂直方向に並列配置したもう1対の位相差センサにより得た上下両端までの各距離とにより、投影対象となるスクリーン等が平面であると仮定すると、プロジェクタ装置10の投影レンズ12から投影対象のスクリーン等までの相対的な距離及び投影光軸に対する傾きの方向と度合いを知ることができるので、上記4点までの距離値を予め用意した演算式に代入することで台形補正演算を実行して水平/垂直各方向での縮小率を算出する(ステップS14)。
次いで、上記ステップS02での記憶内容に従って再びこのプロジェクタ装置10のユーザが設定した投影レンズ12のズーム位置(投影画角)に復帰させた後に(ステップS15)、上記4点までの距離とステップS14で得た台形補正演算の結果とにより投影レンズ12のフォーカスレンズによる合焦位置を変化させ、且つマイクロミラー素子27で表示する画像を縮小変形させることで自動合焦処理と自動台形補正処理とを実施して画像の投影を再開させ(ステップS16)、以上で上記キースイッチ部15の「AFK」キーの操作に対応する処理を完了したものとして、再び同キーの操作を待機するべく上記ステップS01からの処理に戻る。
このように、測距センサ13を構成する各位相差センサの検出精度を劣化させる部分を自然な形で減衰させるべく、所定の範囲の両端に位置する部分が一次式状に減衰する台形ウィンドウを用いて切出し処理するものとしたため、位相差センサを有効に活用し、高い精度で測距することが可能となる。
また、上記実施の形態では、測距センサ13を構成する位相差センサとして水平方向に並列配置された一対の位相差センサと、これに直交するように垂直方向に並列配置されたもう1対の位相差センサ、計2対を用いることで、プロジェクタ装置10とその投影対象となるスクリーン等の平面までの相対的な距離及び投影光軸に対する傾きの方向と度合いを正確に検出することができ、自動合焦処理及び自動台形補正処理等を高い精度で実行し、投影画質をより高めることができる。
なお、上記実施の形態では、切出し処理で図4に示したような台形ウィンドウを用いるものとしてのみ説明したが、台形全体の位置や、台形の「上底」に相当する、乗数が「1」となる有効な範囲の幅、及びその両端の一次式状に乗数が減衰する部分の傾斜等、台形ウィンドウを規定する各種要因は位相差センサの出力に応じて適宜変更できるものとしてもよい。
こうすることで、チャート画像の明暗パターンや投影対象となるスクリーン等の状態等に適宜対応し、いつでもより高い精度で測距を行なうことが可能となる。
なお、上記実施の形態は、本発明をプロジェクタ装置に適用した場合について説明したものであるが、本発明はこれに限ることなく、位相差センサを用いて正確な速度、角度を検出するようなものであれば同様に適用可能となるものである。
その他、本発明は上記実施の形態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能であるものとする。
さらに、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明の実施の一形態に係るプロジェクタ装置の外観構成を示す斜視図。 同実施の形態に係る電子回路の機能構成を示すブロック図。 同実施の形態に係る所定のキー操作に対する処理内容を示すフローチャート。 同実施の形態に係る範囲を規定する台形ウィンドウの一部を例示する図。 同実施の形態に係る台形ウィンドウで切出した信号の一部を例示する図。 水平の走査方向に沿って投影対象までの距離を定するためのチャート画像を例示する図。 図6のチャート画像を位相差センサで撮影して得られる信号の一部を例示する図。 図7の信号に対する切出し範囲を規定する矩形ウィンドウの一部を例示する図。 図8の矩形ウィンドウで切出した信号の一部を例示する図。 検出した位相差の補間処理を説明する図。
符号の説明
10…プロジェクタ装置、11…本体ケーシング、12…投影レンズ、13…測距センサ、14…Ir受信部、15…キースイッチ部、16…スピーカ、21…入出力コネクタ部、22…入出力インタフェース(I/F)、23…画像変換部、24…投影エンコーダ、25…ビデオRAM、26…投影駆動部、27…マイクロミラー素子、28…リフレクタ、29…光源ランプ、30…カラーホイール、31…ライトトンネル、32…ミラー、33…モータ(M)、34…投影光処理部、35…制御部、36…測距処理部、37…音声処理部、38…Ir受信部、SB…システムバス。

Claims (5)

  1. 投影対象に向けて所定の明暗パターンのチャート画像を投影する投影手段と、
    この投影手段で投影されたチャート画像の明暗パターンを複数の視点位置より撮影し、その明暗パターンと上記複数の視点位置による視差とに対応した位相差情報を得る位相差センサと、
    この位相差センサで得た位相差情報から、所定範囲の両端が該範囲から離れるに従って有効化率が減衰するように部分的に切出す切出し手段と、
    この切出し手段で切出した位相差情報により上記所定範囲までの距離を算出する距離算出手段と
    を具備したことを特徴とする投影装置。
  2. 上記位相差センサは、互いに直交する撮影方向となる2対からなり、
    上記切出し手段は、上記2対の位相差センサそれぞれで得た位相差情報に対して複数の範囲を指定し、
    上記距離算出手段は、上記切出し手段が上記2対の位相差センサそれぞれで得た位相差情報に対して指定した複数の範囲までの距離を算出して、上記投影対象までの相対的な距離と角度とを算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の投影装置。
  3. 上記切出し手段は、上記位相差センサで得た位相差情報に応じて部分的に切出す位置及び幅の少なくとも一方を可変することを特徴とする請求項1記載の投影装置。
  4. 投影される所定の明暗パターンのチャート画像を複数の視点位置より撮影し、その明暗パターンと上記複数の視点位置による視差とに対応した位相差情報を得る位相差センサを用いた測距方法であって、
    上記位相差センサで得た位相差情報から、所定範囲の両端が該範囲から離れるに従って有効化率が減衰するように部分的に切出す切出し工程と、
    この切出し工程で切出した位相差情報により上記所定範囲までの距離を算出する距離算出工程と
    を有したことを特徴とする位相差センサを用いた測距方法。
  5. 投影される所定の明暗パターンのチャート画像を複数の視点位置より撮影し、その明暗パターンと上記複数の視点位置による視差とに対応した位相差情報を得る位相差センサを用いた測距をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    上記位相差センサで得た位相差情報から、所定範囲の両端が該範囲から離れるに従って有効化率が減衰するように部分的に切出す切出しステップと、
    この切出しステップで切出した位相差情報により上記所定範囲までの距離を算出する距離算出ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
JP2005165591A 2005-06-06 2005-06-06 投影装置、位相差センサを用いた測距方法及びプログラム Expired - Fee Related JP4815881B2 (ja)

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