JPH08234641A - 電子写真装置用ブレード体の製造方法 - Google Patents
電子写真装置用ブレード体の製造方法Info
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- JPH08234641A JPH08234641A JP6184495A JP6184495A JPH08234641A JP H08234641 A JPH08234641 A JP H08234641A JP 6184495 A JP6184495 A JP 6184495A JP 6184495 A JP6184495 A JP 6184495A JP H08234641 A JPH08234641 A JP H08234641A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 加熱時の高精度の温度管理を必要としない安
価な加熱装置で製造することができ、かつ、安定した接
着力を保持することができる電子写真装置用ブレード体
を提供する。 【構成】 支持部材上のブレード部材接着部に液状接着
剤を塗布し、乾燥固化又は反応硬化させた後、ホットメ
ルト接着剤を塗布し、ブレード部材と接着させる電子写
真装置用ブレード体の製造方法。
価な加熱装置で製造することができ、かつ、安定した接
着力を保持することができる電子写真装置用ブレード体
を提供する。 【構成】 支持部材上のブレード部材接着部に液状接着
剤を塗布し、乾燥固化又は反応硬化させた後、ホットメ
ルト接着剤を塗布し、ブレード部材と接着させる電子写
真装置用ブレード体の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着作業が容易であ
り、かつ、高温下で高い接着力を保持することができる
電子写真装置用ブレード体の製造方法に関する。
り、かつ、高温下で高い接着力を保持することができる
電子写真装置用ブレード体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置は、表面に光導電体層を設
けた感光体を有しており、作動の際、上記感光体の外周
面が一様に帯電され、ついで被模写体の被模写像を介し
てその外周面を露光することにより、静電潜像を形成
し、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成
し、これを紙等に転写し、定着させるものである。
けた感光体を有しており、作動の際、上記感光体の外周
面が一様に帯電され、ついで被模写体の被模写像を介し
てその外周面を露光することにより、静電潜像を形成
し、この静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成
し、これを紙等に転写し、定着させるものである。
【0003】この過程において、転写後の感光体の外周
上、転写ベルト表面等に残留するトナーを除去したり、
現像ローラーの外周上にトナーを薄層で担持させたり、
除去したトナーがこぼれ落ちないようにシールしたりす
るため、種々のブレード体が使用されている。これらの
ブレード体は、通常、図1に示すように、支持部材2、
ブレード部材3、及び、支持部材にブレード部材を取り
付けるための接着剤層4より形成されている。
上、転写ベルト表面等に残留するトナーを除去したり、
現像ローラーの外周上にトナーを薄層で担持させたり、
除去したトナーがこぼれ落ちないようにシールしたりす
るため、種々のブレード体が使用されている。これらの
ブレード体は、通常、図1に示すように、支持部材2、
ブレード部材3、及び、支持部材にブレード部材を取り
付けるための接着剤層4より形成されている。
【0004】上記ブレード体が長期間安定した性能を発
揮し続けるには、ブレード体先端縁の感光体表面等の相
手材への接触が常時適切な圧力で均一になされているこ
とが必要であり、このためにはブレード体先端縁の平滑
性が良好であることはもちろんのこと、ブレード部材の
支持部材への取付が位置ずれのない高い精度で行われ、
かつ、支持部材からの剥離、浮き上がり等が生じないよ
うにブレード部材が強固に固定されている必要がある。
揮し続けるには、ブレード体先端縁の感光体表面等の相
手材への接触が常時適切な圧力で均一になされているこ
とが必要であり、このためにはブレード体先端縁の平滑
性が良好であることはもちろんのこと、ブレード部材の
支持部材への取付が位置ずれのない高い精度で行われ、
かつ、支持部材からの剥離、浮き上がり等が生じないよ
うにブレード部材が強固に固定されている必要がある。
【0005】しかし、支持部材は通常鋼板が用いられ、
ブレード部材は通常エラストマーが用いられるので、表
面極性の異なる両部材を接着させるためには、接着剤と
2種類の被着体との濡れ性及び接着性が問題となり、接
着剤の選択がブレード体の性能を左右させていた。
ブレード部材は通常エラストマーが用いられるので、表
面極性の異なる両部材を接着させるためには、接着剤と
2種類の被着体との濡れ性及び接着性が問題となり、接
着剤の選択がブレード体の性能を左右させていた。
【0006】上記支持部材に上記ブレード部材を固定す
る方法としては、例えば、特開昭61−130975号
公報には接着テープによる方法、特開昭63−2691
88号公報には瞬間接着剤による方法、特公平6−54
39号公報には積層ホットメルト接着剤による方法、実
開平5−2171号公報には反応性ホットメルト接着剤
を用いる方法、特開平1−129282号公報には、光
開始剤を含むUV接着剤による方法等が開示されてい
る。
る方法としては、例えば、特開昭61−130975号
公報には接着テープによる方法、特開昭63−2691
88号公報には瞬間接着剤による方法、特公平6−54
39号公報には積層ホットメルト接着剤による方法、実
開平5−2171号公報には反応性ホットメルト接着剤
を用いる方法、特開平1−129282号公報には、光
開始剤を含むUV接着剤による方法等が開示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接着テ
ープによる方法は、高精度の初期固定が容易に行える
が、支持部材とブレード部材との接着力が小さく、特に
高温時の接着性が充分でなく、クリーニング性に問題が
ある。瞬間接着剤による方法は、接着テープの場合と同
様に高精度の初期固定が容易に行えるが、支持部材とブ
レード部材との接着力が小さく、特に高温時の接着性が
充分でなく、クリーニング性に問題があるほか、耐衝撃
性、耐久性に劣る等の欠点がある。
ープによる方法は、高精度の初期固定が容易に行える
が、支持部材とブレード部材との接着力が小さく、特に
高温時の接着性が充分でなく、クリーニング性に問題が
ある。瞬間接着剤による方法は、接着テープの場合と同
様に高精度の初期固定が容易に行えるが、支持部材とブ
レード部材との接着力が小さく、特に高温時の接着性が
充分でなく、クリーニング性に問題があるほか、耐衝撃
性、耐久性に劣る等の欠点がある。
【0008】積層ホットメルト接着剤による方法は、積
層を構成するホットメルト接着剤の加熱溶融温度が異な
ると、一方が充分溶融せず、濡れ不足で接着不良を生じ
たり、逆に、過加熱により一方が接着面より溶けて流れ
出し、接着力が不安定になり、寸法安定性に劣り、ま
た、ホットメルト層間界面が分離し、接着不良の原因と
なり、更に、多層ホットメルトを均一溶融させるために
は加熱時の温度、時間の管理において高精度なものが要
求され加熱装置が高価になる等の問題があった。
層を構成するホットメルト接着剤の加熱溶融温度が異な
ると、一方が充分溶融せず、濡れ不足で接着不良を生じ
たり、逆に、過加熱により一方が接着面より溶けて流れ
出し、接着力が不安定になり、寸法安定性に劣り、ま
た、ホットメルト層間界面が分離し、接着不良の原因と
なり、更に、多層ホットメルトを均一溶融させるために
は加熱時の温度、時間の管理において高精度なものが要
求され加熱装置が高価になる等の問題があった。
【0009】反応性ホットメルト接着剤による方法は、
接着剤自身の取扱いが煩雑となり、また最終接着力の発
現に長時間を有する等の欠点がある。UV接着剤による
方法は、接着剤中に含まれるラジカル反応性モノマーに
より、ウレタンエラストマーブレード部材が膨潤する等
の問題が発生する。
接着剤自身の取扱いが煩雑となり、また最終接着力の発
現に長時間を有する等の欠点がある。UV接着剤による
方法は、接着剤中に含まれるラジカル反応性モノマーに
より、ウレタンエラストマーブレード部材が膨潤する等
の問題が発生する。
【0010】本発明は、上記に鑑み、加熱時の高精度の
温度管理を必要としない安価な加熱装置で製造すること
ができ、かつ、安定した接着力を保持することができる
電子写真装置用ブレード体を提供することを目的とする
ものである。
温度管理を必要としない安価な加熱装置で製造すること
ができ、かつ、安定した接着力を保持することができる
電子写真装置用ブレード体を提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、電子写
真装置用ブレード体を、支持部材上のブレード部材接着
部に液状接着剤を塗布し、乾燥固化又は反応硬化させた
後、ホットメルト接着剤を塗布し、ブレード部材と接着
させることにより製造するところにある。
真装置用ブレード体を、支持部材上のブレード部材接着
部に液状接着剤を塗布し、乾燥固化又は反応硬化させた
後、ホットメルト接着剤を塗布し、ブレード部材と接着
させることにより製造するところにある。
【0012】本発明における電子写真装置用ブレード体
としては、例えば、転写後の感光体の外周上に残留する
トナーを除去するクリーニングブレード、転写部におけ
る転写ベルトに残留するトナーを除去するクリーニング
ブレード、現像部において現像ローラーの外周上にトナ
ーを薄層で担持させるためにトナー層を規制する現像ブ
レード等を挙げることができる。
としては、例えば、転写後の感光体の外周上に残留する
トナーを除去するクリーニングブレード、転写部におけ
る転写ベルトに残留するトナーを除去するクリーニング
ブレード、現像部において現像ローラーの外周上にトナ
ーを薄層で担持させるためにトナー層を規制する現像ブ
レード等を挙げることができる。
【0013】上記支持部材としては特に限定されず、例
えば、剛体の金属、弾性を有する金属、プラスチック、
セラミック等から製造されたもの等が挙げられ、通常
は、無処理の鋼板;リン酸亜鉛処理、クロメート処理等
の表面処理が施された鋼板;その他メッキ処理が施され
た鋼板等から製造されたもの等を溶剤等により脱脂した
ものが用いられる。
えば、剛体の金属、弾性を有する金属、プラスチック、
セラミック等から製造されたもの等が挙げられ、通常
は、無処理の鋼板;リン酸亜鉛処理、クロメート処理等
の表面処理が施された鋼板;その他メッキ処理が施され
た鋼板等から製造されたもの等を溶剤等により脱脂した
ものが用いられる。
【0014】上記液状接着剤としては、金属と強固に接
着するものであれば特に限定されないが、シランカップ
リング剤、フェノール系接着剤、エポキシ系接着剤、ウ
レタン系接着剤、ウレタン系湿気硬化型接着剤等が好ま
しい。上記液状接着剤は、1成分系でも、2成分系でも
よく、これらを積層させて用いてもよい。液状でない
と、濡れ性が不充分となり充分な接着力を発現すること
ができないので、本発明においては液状接着剤に限定さ
れる。上記液状接着剤は、そのまま又は溶媒により希釈
して、ハケ、羽毛、スポンジローラ;それらを具備した
塗布機等により、支持部材に塗布することができる。上
記液状接着剤は、塗布後に乾燥固化又は反応硬化させ
る。
着するものであれば特に限定されないが、シランカップ
リング剤、フェノール系接着剤、エポキシ系接着剤、ウ
レタン系接着剤、ウレタン系湿気硬化型接着剤等が好ま
しい。上記液状接着剤は、1成分系でも、2成分系でも
よく、これらを積層させて用いてもよい。液状でない
と、濡れ性が不充分となり充分な接着力を発現すること
ができないので、本発明においては液状接着剤に限定さ
れる。上記液状接着剤は、そのまま又は溶媒により希釈
して、ハケ、羽毛、スポンジローラ;それらを具備した
塗布機等により、支持部材に塗布することができる。上
記液状接着剤は、塗布後に乾燥固化又は反応硬化させ
る。
【0015】上記ホットメルト接着剤としてはブレード
部材と濡れやすいものであれば特に限定されず、例え
ば、ポリオレフィン系ホットメルト接着剤等を挙げるこ
とができる。上記ホットメルト接着剤は、ホットメルト
専用アプリケーター等を用いて、上記支持部材における
上記液状接着剤の皮膜上に塗布する。このとき予め支持
部材を加熱することが好ましい。
部材と濡れやすいものであれば特に限定されず、例え
ば、ポリオレフィン系ホットメルト接着剤等を挙げるこ
とができる。上記ホットメルト接着剤は、ホットメルト
専用アプリケーター等を用いて、上記支持部材における
上記液状接着剤の皮膜上に塗布する。このとき予め支持
部材を加熱することが好ましい。
【0016】上記ブレード部材は特に限定されないが、
感光体等の相手材との摺擦による摩擦、永久歪みが少な
く、接着時の加圧、接着剤の溶剤による変形が小さいこ
とより、ポリウレタンエラストマーからなるものが好ま
しい。上記ポリウレタンエラストマーとしては特に限定
されず、例えば、イソシアネート化合物、高分子量ポリ
オール及び架橋剤からなり、熱硬化反応したもの等が好
ましい。
感光体等の相手材との摺擦による摩擦、永久歪みが少な
く、接着時の加圧、接着剤の溶剤による変形が小さいこ
とより、ポリウレタンエラストマーからなるものが好ま
しい。上記ポリウレタンエラストマーとしては特に限定
されず、例えば、イソシアネート化合物、高分子量ポリ
オール及び架橋剤からなり、熱硬化反応したもの等が好
ましい。
【0017】上記イソシアネート化合物としては、例え
ば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ト
リレンジイソシアネート(TDI)、ナフチレンジイソ
シアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(T
ODI)等が挙げられる。
ば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ト
リレンジイソシアネート(TDI)、ナフチレンジイソ
シアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(T
ODI)等が挙げられる。
【0018】上記高分子量ポリオールとしては、例え
ば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオ
ール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートエー
テルポリオール等が挙げられる。上記架橋剤としては、
例えば、ブタンジオール、エチレングリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン等の多価アルコール等が
挙げられる。
ば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオ
ール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートエー
テルポリオール等が挙げられる。上記架橋剤としては、
例えば、ブタンジオール、エチレングリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン等の多価アルコール等が
挙げられる。
【0019】上記ブレード部材は、例えば、遠心成形法
又は金型成形法等により得られたポリウレタンエラスト
マーのシートを所定サイズに裁断し、必要に応じて洗浄
を行うこと等により得ることができる。
又は金型成形法等により得られたポリウレタンエラスト
マーのシートを所定サイズに裁断し、必要に応じて洗浄
を行うこと等により得ることができる。
【0020】本発明においては、上記支持部材上のブレ
ード部材接着部に上記液状接着剤を塗布し、乾燥固化又
は反応硬化させ、皮膜を形成し、ついで、加熱溶融させ
た上記ホットメルト接着剤をその上に塗布した後、上記
ブレード部材を貼り合わせ、加熱によりホットメルト接
着剤を溶融し接着させる。このとき加圧してもよい。
ード部材接着部に上記液状接着剤を塗布し、乾燥固化又
は反応硬化させ、皮膜を形成し、ついで、加熱溶融させ
た上記ホットメルト接着剤をその上に塗布した後、上記
ブレード部材を貼り合わせ、加熱によりホットメルト接
着剤を溶融し接着させる。このとき加圧してもよい。
【0021】本発明の製造方法は、電子写真装置におい
て、クリーニング部、現像部、転写部等に用いられるク
リーニングブレード、現像ブレード等の製造に用いるこ
とができる。
て、クリーニング部、現像部、転写部等に用いられるク
リーニングブレード、現像ブレード等の製造に用いるこ
とができる。
【0022】
【作用】従来の積層ホットメルト接着剤による方法にお
いて、ホットメルト接着剤の被着体への濡れ性が接着力
に大きく影響するので、接着力をより強固なものにする
には、被着体との濡れ性をよくする必要がある。すなわ
ち、被着体とホットメルト接着剤との極性をより近づけ
る必要があるが、一般にポリウレタンエラストマーから
なるブレード部材と一般に金属からなる支持部材との極
性が大きく異なるので、双方をホットメルト接着剤の積
層物で強固に接着するには、それぞれ被着体と親和性の
強いホットメルト接着剤を選択する必要がある。そのた
め、成分の異なった少なくとも2種のホットメルト接着
剤を使用することになり、その場合それぞれのホットメ
ルト接着剤の溶融温度が異なることが多く、接着作業に
おいて加熱温度を低温側のホットメルト成分に合わせて
セットすると高温側のホットメルト成分が充分溶融せず
接着不良を生じやすく、逆に、高温側のホットメルト成
分に合わせてセットすると低温側のホットメルト成分が
過加熱状態となり溶けて流れ出し接着層で不均一になっ
たり熱劣化を生じたりした。
いて、ホットメルト接着剤の被着体への濡れ性が接着力
に大きく影響するので、接着力をより強固なものにする
には、被着体との濡れ性をよくする必要がある。すなわ
ち、被着体とホットメルト接着剤との極性をより近づけ
る必要があるが、一般にポリウレタンエラストマーから
なるブレード部材と一般に金属からなる支持部材との極
性が大きく異なるので、双方をホットメルト接着剤の積
層物で強固に接着するには、それぞれ被着体と親和性の
強いホットメルト接着剤を選択する必要がある。そのた
め、成分の異なった少なくとも2種のホットメルト接着
剤を使用することになり、その場合それぞれのホットメ
ルト接着剤の溶融温度が異なることが多く、接着作業に
おいて加熱温度を低温側のホットメルト成分に合わせて
セットすると高温側のホットメルト成分が充分溶融せず
接着不良を生じやすく、逆に、高温側のホットメルト成
分に合わせてセットすると低温側のホットメルト成分が
過加熱状態となり溶けて流れ出し接着層で不均一になっ
たり熱劣化を生じたりした。
【0023】従って、構成するホットメルト接着剤の溶
融温度を同一にするか又は近づける必要がある。そのた
めに、ブレード部材と支持部材とを接着するホットメル
ト接着剤の選定範囲は限られたものになり、接着力は充
分でなかった。また、加熱時の温度管理も高精度に制御
する必要があり、接着作業が困難となり、更に、それぞ
れのホットメルト接着剤の極性が異なるので界面は混ざ
り合わず、ホットメルト界面で接着不良が生じやすかっ
た。また、2成分のブレンドを行っても不均一な構造と
なり、接着力が不安定であった。
融温度を同一にするか又は近づける必要がある。そのた
めに、ブレード部材と支持部材とを接着するホットメル
ト接着剤の選定範囲は限られたものになり、接着力は充
分でなかった。また、加熱時の温度管理も高精度に制御
する必要があり、接着作業が困難となり、更に、それぞ
れのホットメルト接着剤の極性が異なるので界面は混ざ
り合わず、ホットメルト界面で接着不良が生じやすかっ
た。また、2成分のブレンドを行っても不均一な構造と
なり、接着力が不安定であった。
【0024】本発明においては、支持部材側に金属との
接着性の高い液状接着剤を塗布し、溶剤を乾燥し固化さ
せ又は反応硬化させて皮膜を形成し、この被膜はホット
メルト接着剤の接着時の加熱により溶け出すこともなく
安定であるので、ブレード部材の接着時には1層のホッ
トメルト接着剤のみの溶融温度を考慮して加熱すればよ
く、ホットメルト接着剤を均一にかつ充分に溶融するこ
とができる。
接着性の高い液状接着剤を塗布し、溶剤を乾燥し固化さ
せ又は反応硬化させて皮膜を形成し、この被膜はホット
メルト接着剤の接着時の加熱により溶け出すこともなく
安定であるので、ブレード部材の接着時には1層のホッ
トメルト接着剤のみの溶融温度を考慮して加熱すればよ
く、ホットメルト接着剤を均一にかつ充分に溶融するこ
とができる。
【0025】また、金属製支持部材に接着する液状接着
剤は数多く知られており、ホットメルト接着剤との組み
合わせにより液状接着剤による被膜とホットメルト接着
剤との界面の接着力も向上させることが可能であり、接
着力を安定させることができる。更に、1層のホットメ
ルト接着剤の溶融温度のみを管理することができればよ
いので、加熱装置も安価にすることができる。
剤は数多く知られており、ホットメルト接着剤との組み
合わせにより液状接着剤による被膜とホットメルト接着
剤との界面の接着力も向上させることが可能であり、接
着力を安定させることができる。更に、1層のホットメ
ルト接着剤の溶融温度のみを管理することができればよ
いので、加熱装置も安価にすることができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0027】実施例1 リン酸塩処理された鋼板(新日本製鉄社製、ボンデ鋼
板)を用いて製造した支持部材のブレード部材接着部
に、液状接着剤としてシランカップリング剤(日本ユニ
カー社製、APZ6601)を用い、ハケで塗布後、常
温で15分乾燥させた。ついでポリオレフィン系ホット
メルト接着剤(武田薬品工業社製、タケメルトXM22
2)を、ホットメルト専用アプリケーターを用いて、予
め130℃に加熱した支持部材の皮膜上に塗布し、その
後すぐに、所定寸法にカットしたポリウレタンエラスト
マー製のブレード部材を2.0kg/cm2 の圧力で1
30℃×2分間圧着した後冷却し、ブレード体を得た。
ブレード体の接着剤層は均一であった。
板)を用いて製造した支持部材のブレード部材接着部
に、液状接着剤としてシランカップリング剤(日本ユニ
カー社製、APZ6601)を用い、ハケで塗布後、常
温で15分乾燥させた。ついでポリオレフィン系ホット
メルト接着剤(武田薬品工業社製、タケメルトXM22
2)を、ホットメルト専用アプリケーターを用いて、予
め130℃に加熱した支持部材の皮膜上に塗布し、その
後すぐに、所定寸法にカットしたポリウレタンエラスト
マー製のブレード部材を2.0kg/cm2 の圧力で1
30℃×2分間圧着した後冷却し、ブレード体を得た。
ブレード体の接着剤層は均一であった。
【0028】実施例2 液状接着剤として、ウレタン系2液硬化型接着剤(住友
バイエルウレタン社製、スミジュールL/デスモフェン
1200)を用い、これを支持部材に塗布後110℃で
1時間反応硬化させた以外は、実施例1と同様にしてブ
レード体を得た。ブレード体の接着剤層は均一であっ
た。
バイエルウレタン社製、スミジュールL/デスモフェン
1200)を用い、これを支持部材に塗布後110℃で
1時間反応硬化させた以外は、実施例1と同様にしてブ
レード体を得た。ブレード体の接着剤層は均一であっ
た。
【0029】実施例3 液状接着剤として、エポキシ系1液熱硬化型接着剤(シ
クソン社製、406)を用い、これを支持部材に塗布後
150℃で1時間反応硬化させた以外は、実施例1と同
様にしてブレード体を得た。ブレード体の接着剤層は均
一であった。
クソン社製、406)を用い、これを支持部材に塗布後
150℃で1時間反応硬化させた以外は、実施例1と同
様にしてブレード体を得た。ブレード体の接着剤層は均
一であった。
【0030】実施例4 液状接着剤として、湿気硬化型ウレタン系接着剤(武田
薬品工業社製、タケネートM402)を用い、これを支
持部材に塗布後常温で24時間反応硬化させた以外は、
実施例1と同様にしてブレード体を得た。ブレード体の
接着剤層は均一であった。
薬品工業社製、タケネートM402)を用い、これを支
持部材に塗布後常温で24時間反応硬化させた以外は、
実施例1と同様にしてブレード体を得た。ブレード体の
接着剤層は均一であった。
【0031】比較例1 支持部材及びブレード部材は実施例1と同様のものを用
い、接着剤として、ポリオレフィン系ホットメルト接着
剤(武田薬品工業社製、タケメルトXM222)とポリ
エステル系ホットメルト接着剤(日本マタイ社製、PH
−413)との2層構造ホットメルト接着剤(テープ
状)を用い、ポリエステル系側が支持部材側になるよう
にして支持部材とブレード部材との間に貼り合わせ、
2.0kg/cm2 の圧力で130℃×2分間加熱圧着
した後冷却し、ブレード体を得た。このブレード体の接
着剤層は、支持部材側のホットメルト接着剤の溶解が不
充分であり、濡れていない部分があった。
い、接着剤として、ポリオレフィン系ホットメルト接着
剤(武田薬品工業社製、タケメルトXM222)とポリ
エステル系ホットメルト接着剤(日本マタイ社製、PH
−413)との2層構造ホットメルト接着剤(テープ
状)を用い、ポリエステル系側が支持部材側になるよう
にして支持部材とブレード部材との間に貼り合わせ、
2.0kg/cm2 の圧力で130℃×2分間加熱圧着
した後冷却し、ブレード体を得た。このブレード体の接
着剤層は、支持部材側のホットメルト接着剤の溶解が不
充分であり、濡れていない部分があった。
【0032】比較例2 2.0kg/cm2 の圧力で150℃×2分間加熱圧着
した以外は、比較例1と同様にしてブレード体を得た。
このブレード体の接着剤層は、ブレード部材側のホット
メルト接着剤が溶け出して一部流出した。
した以外は、比較例1と同様にしてブレード体を得た。
このブレード体の接着剤層は、ブレード部材側のホット
メルト接着剤が溶け出して一部流出した。
【0033】評価方法 実施例1〜4並びに比較例1及び2により得られたブレ
ード体を、図2に示したように矢印方向に引張スピード
20mm/minでの90°剥離荷重をかけ、25℃及
び50℃における接着力として測定した。その結果を表
1に示した。
ード体を、図2に示したように矢印方向に引張スピード
20mm/minでの90°剥離荷重をかけ、25℃及
び50℃における接着力として測定した。その結果を表
1に示した。
【0034】表1中、Rは、ブレード部材を、Mは、支
持部材を、Cは接着剤をそれぞれ表し、C−Rは、接着
剤とブレード部材との界面の剥離を、C−Mは、接着剤
と支持部材との界面の剥離を、C−Cは、接着剤間界面
の剥離を、それぞれ表す。
持部材を、Cは接着剤をそれぞれ表し、C−Rは、接着
剤とブレード部材との界面の剥離を、C−Mは、接着剤
と支持部材との界面の剥離を、C−Cは、接着剤間界面
の剥離を、それぞれ表す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明の電子写真装置用ブレード体は、
上述のように製造することができるので、作業操作が容
易であり、支持部材と接着剤、接着剤と接着剤、接着剤
とブレード部材の親和性が高く、濡れ性もよいので、常
温はもちろん、高温下でも安定した接着力を得ることが
できる。
上述のように製造することができるので、作業操作が容
易であり、支持部材と接着剤、接着剤と接着剤、接着剤
とブレード部材の親和性が高く、濡れ性もよいので、常
温はもちろん、高温下でも安定した接着力を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真装置用ブレード体の概略図。
【図2】本発明の電子写真装置用ブレード体の接着力の
評価方法を示す図。
評価方法を示す図。
1 ブレード体 2 支持部材 3 ブレード部材 4 接着剤層
Claims (2)
- 【請求項1】 支持部材上のブレード部材接着部に液状
接着剤を塗布し、乾燥固化又は反応硬化させた後、ホッ
トメルト接着剤を塗布し、ブレード部材と接着させるこ
とを特徴とする電子写真装置用ブレード体の製造方法。 - 【請求項2】 液状接着剤が、シランカップリング剤、
フェノール系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接
着剤又はウレタン系湿気硬化型接着剤である請求項1記
載の電子写真装置用ブレード体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6184495A JPH08234641A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 電子写真装置用ブレード体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6184495A JPH08234641A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 電子写真装置用ブレード体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08234641A true JPH08234641A (ja) | 1996-09-13 |
Family
ID=13182810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6184495A Pending JPH08234641A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 電子写真装置用ブレード体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08234641A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006163137A (ja) * | 2004-12-09 | 2006-06-22 | Nitto Denko Corp | 防眩性フィルム、偏光板及び画像表示装置 |
-
1995
- 1995-02-24 JP JP6184495A patent/JPH08234641A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006163137A (ja) * | 2004-12-09 | 2006-06-22 | Nitto Denko Corp | 防眩性フィルム、偏光板及び画像表示装置 |
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