JP3771423B2 - 複合材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、末端イソシアネートプレポリマーを主成分とするホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物を用いた、積層構成を有する複合材の製造方法に関し、特に透湿性の低い部材同士を接着する場合や、速く硬化させて複合材を得る際に好適に用いられる複合材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリイソシアネートとポリオールとから得られる、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを主成分とするホットメルト性一液湿気硬化型接着剤組成物を用いて、プラスチック、金属又は木材等の幅広い種類の被着材を接着・積層することが知られている(例えば、特開平2−140284号公報参照)。
このタイプのウレタン系プレポリマーは、イソシアネートが空気中もしくは被着体中の水分と反応して、最終的に架橋構造を有する高弾性、高強度の皮膜を形成することが可能である。
【0003】
しかしながら、これらの接着剤の湿気硬化性は養生雰囲気の温度や湿度、又は被着剤の温度や湿度によって大きく影響され、特に冬場などの低温度、低湿度下では非常に硬化速度が遅く、場合によっては1週間程度養生しないと十分な硬化反応が進まず、その結果、耐熱性や良好な接着強度が得られない等の問題が生じる場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記従来の問題点を解決すべく、ジブチル錫ジアセテート等の有機金属化合物などをホットメルト性一液湿気硬化型接着剤組成物に添加することにより湿気硬化性を高める方法を検討したところ、確かに接着剤の反応性を高めることができ養生期間の短縮等を図ることが出来るものの、反面、接着剤の熱安定性が低下して、加熱溶融時にも経時で架橋反応が進行し、粘度上昇やゲル化などにより均一・安定な塗布作業が出来なくなる等、取り扱い面での不具合が発生する場合があるという問題点を見い出した。
【0005】
本発明はこのような知見に基づいて完成されたもので、その目的は、接着剤塗布時の従来の安定性を維持したままで、硬化時間を大幅に短縮することが可能で、かつ、透湿性の低い被着材同士であっても、被着材の周辺部は勿論、中央部においても接着剤に硬化反応を起こさせると共に、十分な耐熱性、接着性強度を保持した複合材を製造し得る複合材の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、ポリオール化合物とイソシアネート化合物とから得られる末端イソシアネートプレポリマーを主成分とするホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物を塗布した、一方の被着材を、硬化促進剤を介在させて他方の被着材と貼り合わせることを特徴とする複合材の製造方法を提供する。
【0007】
また、請求項2記載の本発明は、上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物を塗布した一方の被着材の表面に更に硬化促進剤を塗布した後、この被着材を他方の被着材と貼り合わせる請求項1記載の複合材の製造方法を提供する。
また、請求項3記載の本発明は、硬化促進剤がモルホリン系アミンである請求項1又は2記載の複合材の製造方法を提供する。
【0008】
本発明において用いられるホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物は、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とから得られる、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを主成分とする接着剤組成物であり、通常、空中の水分や被着材表面の水分と反応し、この組成物単体で硬化するので、一液型接着剤と称せられるものである。
【0009】
上記ポリオール化合物としては、ポリウレタンの製造に通常用いられている従来より公知のポリオール化合物を使用することができる。このようなポリオール化合物の例としてはポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアルキレンポリオール及びポリカーボネート等が挙げられる。
より具体的には、上記ポリエステルポリオールとしては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、1,5-ナフタル酸、 2,6- ナフタル酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等のジカルボン酸等の多価カルボン酸と、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール等のポリオールとの反応により得られるポリエステルポリオールや、又 それ以外にε- カプロラクタムを開環重合して得られるポリ- ε- カプロラクトンポリオールが挙げられる。
【0010】
また、上記ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコール等が挙げられ、上記ポリアルキレンポリオールとしてはポリブタジエンポリオール、水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオール等が挙げられ、上記ポリカーボネートポリオールとしてはポリヘキサメチレンカーボネートポリオール、ポリシクロヘキサンジメチレンカーボネートポリオール等が挙げられる。
上述したこれらのポリオールは単独で用いられても良く、2種以上を混合して用いられても良い。
【0011】
また、上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの液状変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン-1,5- ジイソシアネート等が挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物のうち蒸気圧や毒性、扱い易さの面からジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及びその変性物が好ましく用いられる。
【0012】
上記湿気硬化型接着剤組成物におけるウレタンプレポリマーは、上記ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを50〜120℃の温度で2〜24時間反応させて、通常、最終的に〔NCO〕/〔OH〕=1.2〜3.0の割合にしたものが好適に用いられる。
【0013】
さらに、本発明に用いるホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物には、その他の接着剤成分として、粘着付与樹脂、オイル、熱可塑性エラストマー等の添加剤を添加し、接着性その他の特性を高めることが出来る。
【0014】
上記粘着付与樹脂は主として初期接着性を高めるために用いられ、用い得る粘着付与樹脂の例としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族石油樹脂または芳香族石油樹脂が挙げられ、好ましくは、環球式軟化点が90〜150℃のものが用いられる。これらの粘着付与樹脂は他の接着剤成分との相溶性や被着体の種類により単独で用いられてもよく、あるいは2種類以上を混合して用いられてもよい。
【0015】
上記オイルとしては、一般にゴムの軟化剤としてプロセスオイル、エクステンダーオイル、ソフナー等と呼ばれて広く知られているオイルの内の芳香族成分や、芳香族以外のオイルのナフテン系オイル、パラフィン系オイル等が挙げられる。
上記熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
このようなホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物の塗布量は特に限定されないが、好ましい範囲は10〜500g/m2 程度とされる。
【0016】
本発明に用いられる硬化促進剤としてはモルホリン系化合物、有機金属系化合物等が用いられる。
モルホリン系化合物としては、ビス(2-(2,6-ジメチル-4- モルホリノ) エチル-(2-(4- モルホリノ) エチル) アミン、ビス(2-(2,6-ジメチル-4- モルホリノ) エチル)-(2-(2,6-ジエチル-4- モルホリノ) エチル) アミン、トリス(2-(4-モルホリノ) エチル) アミン、トリス(2-(4-モルホリノ) プロピル) アミン、トリス(2-(4-モルホリノ) ブチル) アミン、トリス(2-(2、6-ジメチル-4- モルホリノ) エチル) アミン、トリス(2-(2、6-ジエチル-4- モルホリノ) エチル) アミン、トリス(2-(2-エチル-4- モルホリノ) エチル) アミン、トリス(2-(2-エチル-4- モルホリノ) エチルアミンなどのモルホリン系アミンの他、2,2'- ジモルホリノジエチルエーテル、ジ(2,6- ジメチルモルホリノエチル) エーテル等を挙げることができる。
【0017】
また、上記有機金属系化合物としては、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマーカブチド、ジブチルチンチオカルポキシレート、ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカブチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート等を挙げることができる。
これらの硬化促進剤の内、請求項3記載の如く、モルホリン系アミンが、イソシアネートと湿気との反応をより促進させる点で好ましく用いられる。
硬化促進剤の塗布方法としては特に限られず、スプレー、ハケ塗り、ロールコーター等を挙げることができる。
【0018】
本発明の複合材の製造方法においては、上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物を塗布した、一方の被着材を、硬化促進剤を介在させて他方の被着材と貼り合わせるに際し、上記接着剤組成物を塗布した一方の被着材の表面に更に硬化促進剤を塗布した後、この被着材を他方の被着材と貼り合わせてもよいし、また、上記接着剤組成物を塗布した被着材の他方の被着材の表面に硬化促進剤を塗布等して、その後に両者を貼り合わせてもよい。
【0019】
上記接着剤はホットメルトタイプの接着剤であるので、接着剤を塗布後に冷却固化する前に貼り合わせるには、他方の被着材に硬化促進剤を塗布しておいた方が好ましく、接着剤が冷却固化した後に熱プレスなどによって再溶融させる場合には、請求項2記載の如く、硬化促進剤を接着剤塗布面に塗布した方が、硬化促進剤と接着剤が充分に接触し得る点で好ましい。
【0020】
接着剤と硬化促進剤とを組み合わせて被着材の中央部まで充分に硬化させるためには、接着剤が溶融状態で硬化促進剤と充分に接触し、更に被着材と密着するようにプレスすればよく、具体的には接着剤の軟化温度以上で加熱プレスする方法、接着剤を溶融塗布した後で冷却固化する前に被着体と貼り合わせてプレスする方法などが挙げられる。
硬化促進剤は、原液を直接塗布してもよいし塗布量を調節するために適当な溶剤に希釈して塗布してもよい。
【0021】
硬化促進剤の塗布量は特に限定されないが、上記接着剤塗布面に塗布する場合も、その他方の被着材に塗布する場合も、好ましい範囲は0.01〜5g/m2 程度とされる。この範囲より塗布量が少なすぎると硬化促進効果を発現することができず、一方、塗布量が多すぎると硬化促進剤が被着体界面に残る場合があり、凝集力を低下させることとなる。
具体的には、一方の亜鉛メッキ鋼板に50g/m2 になるように一液湿気硬化型ホットメルト接着剤を塗布し、他方の亜鉛メッキ鋼板に10g/m2 になるように硬化促進剤を塗布した後、両者を貼り合わせた場合、硬化促進剤が界面に残って凝集破壊した場合があった。
【0022】
【実施例】
<ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (A) の調製>
アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールとを反応させて得られたポリエステルポリオール(Mw:3000、水酸基価30)200gを90℃で溶融混合した後、ジフェニルメタンジイソシアネート34gを添加し、窒素雰囲気下で3時間反応させて、末端イソシアネートプレポリマーを主成分とする常温で固形のホットメルト性一液湿気硬化型接着剤 (A) を得た。
尚、この、末端イソシアネートプレポリマーの〔NCO〕/〔OH〕比は、2.5であった。
【0023】
<ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (B) の調製>
アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールとを反応させて得られたポリエステルポリオール(Mw:3000、水酸基価30)200gを90℃で溶融混合した後、ジフェニルメタンジイソシアネート34gを添加し、窒素雰囲気下で3時間反応させ、更に硬化促進剤としてトリス(2-(2、6-ジメチル-4- モルホリノ) エチル) アミン1gを添加混合し、常温で放置して、固形のホットメルト性一液湿気硬化型接着剤 (B) を得た。
【0024】
<硬化促進剤(a) の調製>
トリス(2-(2、6-ジメチル-4- モルホリノ) エチル) アミンをトルエンにて100倍に希釈し硬化促進剤(a) を得た。
<硬化促進剤(b) の調製>
トリス(2-(2、6-ジメチル-4- モルホリノ) エチル) アミンそのもの(液体)を硬化促進剤(b) とした。
【0025】
<硬化促進剤(c) の調製>
ジブチル錫ジアセテートをトルエンにて10倍に希釈し硬化促進剤(c) を得た。
【0026】
(実施例1)
100℃にて溶融しておいた上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (A) を塗布量が約50g/m2 になる様に100℃のロールコーターにて、亜鉛メッキ鋼板に塗布した。
さらに上述の硬化促進剤(a) を貼り合わせる側の亜鉛メッキ鋼板に塗布量が0.2g/m2 になるように塗布し、重ね合わせて、80℃にて1.5分間熱プレスし更に20℃にて1分間冷プレスして、両者が接着積層された複合材のサンプルを得た。
【0027】
(実施例2)
100℃にて溶融しておいた上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (A) を塗布量が約50g/m2 になる様に100℃のロールコーターにて、亜鉛メッキ鋼板に塗布した。
さらに上述の硬化促進剤(a) を上記接着剤 (A) の塗布面に塗布量が0.2g/m2 になるように塗布し、他方の亜鉛メッキ鋼板と重ね合わせ、80℃にて1.5分間熱プレスし更に20℃にて1分間冷プレスして、両者が接着積層された複合材のサンプルを得た。
【0028】
(実施例3)
100℃にて溶融しておいた上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (A) を塗布量が約50g/m2 になる様に100℃のロールコーターにて、亜鉛メッキ鋼板に塗布した。
さらに上述の硬化促進剤(b) を上記接着剤 (A) の塗布面に塗布量が0.5g/m2 になるようにスプレー塗布し、他方の亜鉛メッキ鋼板と重ね合わせ、80℃にて1.5分間熱プレスし更に20℃にて1分間冷プレスして、両者が接着積層された複合材のサンプルを得た。
【0029】
(実施例4)
100℃にて溶融しておいた上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (A) を塗布量が約50g/m2 になる様に100℃のロールコーターにて、亜鉛メッキ鋼板に塗布した。
さらに上述の硬化促進剤(c) を上記接着剤 (A) の塗布面に塗布量が0.2g/m2 になるようにスプレー塗布し、他方の亜鉛メッキ鋼板と重ね合わせ、80℃にて1.5分間熱プレスし更に20℃にて1分間冷プレスして、両者が接着積層された複合材のサンプルを得た。
【0030】
(比較例1)
100℃にて溶融しておいた上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (B) を塗布量が約50g/m2 になる様100℃のロールコーターにて、亜鉛メッキ鋼板に塗布した。
これに他方の亜鉛メッキ鋼板を重ね合わせ、80℃にて1.5分間熱プレスし更に20℃にて1分間冷プレスして、両者が接着積層された複合材のサンプルを得た。
【0031】
(比較例2)
100℃にて溶融しておいた上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (A) を塗布量が約50g/m2 になる様100℃のロールコーターにて、亜鉛メッキ鋼板に塗布した。
これに他方の亜鉛メッキ鋼板を重ね合わせ、80℃にて1.5分間熱プレスし更に20℃にて1分間冷プレスして、両者が接着積層された複合材のサンプルを得た。
上記の各実施例、比較例で得られた複合材のサンプルを、以下の方法で各特性について評価し、その結果を表1に示した。
【0032】
<評価方法>
(剥離試験)
接着後3時間後に25mm幅で、引っ張り速度50mm/分、雰囲気温度20℃の条件下で、90℃剥離強度を測定した。
(耐熱クリープ試験、即ち、剪断クリープ試験)
接着後3時間後に、1Kgの荷重をかけて180℃のオーブン中に放置し、1時間後に保持しているかどうかを目視し、保持している場合を○、保持していない場合を×で表示した。尚、接着面積は25mm×25mmとした。
【0033】
(熱安定性)
実施例、比較例の塗布条件で、そのまま上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤 (A) 及び (B) を、2時間ロールを回転状態で放置し、ゲル化の有無を目視で判定し、ゲル化せず問題のなかったものを○、ゲル化したものを×と表示した。
表から、比較例1は硬化速度は問題ないが、熱安定性が非常に悪いこと、比較例2は硬化促進剤が無いので硬化が遅いことが明白である。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
本発明の複合材の製造方法は、上述の通り構成されており、上記ホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物を塗布した、一方の被着材を、硬化促進剤を介在させて他方の被着材と貼り合わせるので、本発明によれば、末端イソシアネートプレポリマーを主成分とする従来のホットメルト性一液型湿気硬化型接着剤組成物を用いる方法に比して、硬化時間を大幅に短縮することができると共に、ホットメルトタイプであるため固化時の凝集力が大きく接着直後の複合材のハンドリングが容易であり、また、有機金属化合物などを添加した接着剤組成物を用いる方法に比して、接着剤塗布時の取扱安定性、作業安定性を維持した状態で複合材を得ることができると共に、十分な耐熱性、接着性強度を保持した複合材を提供することができる。
特に、透湿性の低い被着材同士の接着の場合は、従来のホットメルト性一液型湿気硬化型接着剤組成物では、水分に基づく硬化反応が被着材の中央部にまで充分行き渡って硬化が完結する迄には相当の長期間を要していたが、本発明によれば、被着材の周辺部は勿論、中央部においても迅速に接着剤の硬化反応を起こさせることができるので、本発明の複合材の製造方法が好適に採用される。
また、接着剤が冷却固化した後に熱プレスなどによって再溶融させる場合には、請求項2記載の如く、接着剤組成物を塗布した一方の被着材の表面に更に硬化促進剤を塗布した後、この被着材を他方の被着材と貼り合わせることにより、硬化促進剤と接着剤とを充分に接触せしめ、上記効果を確実なものとし得る。
また、硬化促進剤がモルホリン系アミンである場合は、上記効果をより一層確実なものとし得る。
Claims (4)
- ポリオール化合物とイソシアネート化合物とから得られる末端イソシアネートプレポリマーを主成分とするホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物を塗布した一方の被着材と、硬化促進剤を塗布した他方の被着材とを重ね合わせた後、前記ホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物の軟化温度以上で加熱プレスすることを特徴とする複合材の製造方法。
- ポリオール化合物とイソシアネート化合物とから得られる末端イソシアネートプレポリマーを主成分とするホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物を塗布した一方の被着材の表面に更に硬化促進剤を塗布し、他方の被着材を重ね合わせた後、前記ホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物の軟化温度以上で加熱プレスすることを特徴とする複合材の製造方法。
- ポリオール化合物とイソシアネート化合物とから得られる末端イソシアネートプレポリマーを主成分とするホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物を溶融塗布した一方の被着材と、硬化促進剤を塗布した他方の被着材とを、前記ホットメルト性湿気硬化型接着剤組成物が冷却固化する前に貼り合わせてプレスすることを特徴とする複合材の製造方法。
- 硬化促進剤がモルホリン系アミンであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の複合材の製造方法。
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