JPH08113770A - 反応性ホットメルト型接着剤組成物及びそれを用いたサンドイッチパネルの製造方法 - Google Patents

反応性ホットメルト型接着剤組成物及びそれを用いたサンドイッチパネルの製造方法

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JPH08113770A
JPH08113770A JP24916994A JP24916994A JPH08113770A JP H08113770 A JPH08113770 A JP H08113770A JP 24916994 A JP24916994 A JP 24916994A JP 24916994 A JP24916994 A JP 24916994A JP H08113770 A JPH08113770 A JP H08113770A
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molecular weight
reacting
diol
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polyol
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JP24916994A
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Satoshi Kusuda
智 楠田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、夏場などの雰囲気温度が高温
(35〜40℃)の場合でも速やかに粘着性が消失し、
熱活性により接着させる加熱温度(加熱プレス温度)が
低い反応性ホットメルト型接着剤組成物及びそれを用い
たサンドイッチパネルの製造方法に関する。 【構成】35〜40℃における粘着消失時間が20秒以
内、120℃における溶融粘度が20000cps以
下、軟化点が65℃以下であることを特徴とする反応性
ホットメルト型接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿気硬化型反応性ホッ
トメルト型接着剤組成物、及び該接着剤組成物を使用し
たハニカムサンドイッチパネルの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】湿気硬化型の反応性ホットメルト型接着
剤は、複合パネルの製造等の分野においてその有用性が
知られている。特にハニカムサンドイッチ構造パネルの
接着に常温では非粘着の反応性ホットメルト接着剤を使
用する技術が、特開平2─258243号公報に開示さ
れている。
【0003】しかし上記技術のような反応性ホットメル
ト接着剤は、ウレタンプレポリマーの結晶化によって粘
着性を消失するようになっているため、特に夏場の雰囲
気温度が高くなるような場合(例えば30〜45℃)に
は結晶化の速度が非常に遅くなり、作業装置への付着や
作業性の低下を招いていた。また、製造例2で提案され
ているような反応性ホットメルト接着剤は比較的短時間
で粘着性が消失するものの、低温での流動性が悪く、熱
プレス温度が70℃を下回ると熱活性が悪くなって接着
強度が低下する等の欠点もあった。
【0004】また、結晶化の速度が非常に速い、即ち粘
着性の消失が非常に速いものとしては、特開平2─88
686号公報に開示されたメチレン鎖の長いグリコール
又はジカルボン酸を用いた結晶性ポリエステルをベース
とするものがあるが、この場合にも粘着性の消失が速い
と融点は高くなり、熱プレス温度を上げざるを得なくな
る。熱プレス温度を上げると、必要な熱量が多くなりコ
ストアップにつながるだけでなく、被着体の耐熱性をも
アップせざるを得なくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
鑑みてなされたものであり、その目的は夏場などの雰囲
気温度が高温(35〜40℃)の場合でも速やかに粘着
性が消失し、熱活性により接着させる加熱温度(加熱プ
レス温度)が低い反応性ホットメルト型接着剤及びそれ
を用いたサンドイッチパネルの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の反応性ホットメ
ルト型接着剤組成物は、35〜40℃における粘着消失
時間が20秒以内、120℃における溶融粘度が200
00cps以下、軟化点が65℃以下であることを特徴
(発明1)とし、また、分子内にロジン骨格を有する分
子量500〜10,000の非晶質性ポリオール5〜2
0重量%と、フタル酸とジオールを反応させてなる分子
量500〜10,000の非晶質性ポリエステルポリオ
ール5〜20重量%と、アジピン酸とジオールを反応さ
せてなる分子量500〜10,000の結晶性ポリエス
テルポリオール40〜85重量%と、デカメチレンジカ
ルボン酸とジオールを反応させてなる分子量500〜1
0,000の結晶性ポリエステルポリオール5〜20重
量%と、イソシアネート化合物とを反応させて得られる
末端にイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを主
成分とすることを特徴(発明2)とする。
【0007】また、本発明のサンドイッチパネルの製造
方法は、芯材及び少なくとも2枚の表面板及び金属製部
品から構成されるサンドイッチ構造を有するパネルの製
造に際し、請求項1乃至3の反応性ホットメルト型接着
剤組成物を用いて50〜65℃の加熱プレスにより接着
することを特徴とする。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明1の反応性ホットメルト型接着剤組
成物は、上記したように、35〜40℃における粘着消
失時間が20秒以内、120℃における溶融粘度が20
000cps以下、軟化点が65℃以下の範囲である。
【0010】本発明において粘着消失時間とは、ホット
メルト型接着剤を被着体に120℃のロールコーターに
て30g/m2 塗布し、35〜40℃の室温にて放置し
てホットメルト型接着剤の粘着性が消失するまでの時間
のことを指し、溶融粘度はJIS規格 K6301に、
軟化点はJIS規格 K6301に従った測定値のこと
をいう。
【0011】本発明の上記のような物性を有するホット
メルト型接着剤組成物とは、ポリオール及びイソシアネ
ート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマー
を主成分とした組成物である。
【0012】本発明1に用いられ得る上記ポリオールと
は、2個以上の水酸基を有する樹脂をいうが、水酸基の
代わりにイソシアネート基と反応可能な官能基、例え
ば、カルボキシル基、アミノ基、メルカプト基などの活
性水素を有していてもよい。上記ポリオールは、特に限
定されるものではなく、通常ポリウレタンを製造するの
に用いられ得る従来より公知のポリオールである。この
ようなポリオールの例としては、ポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルポリオール、ポリアルキレンポリオー
ル、ひまし油ポリオールなどが挙げられ、なかでも結晶
性を有するポリエステルポリオールと、非晶質性(結晶
性を有さない)ポリオールとの混合ポリオールが好まし
い。
【0013】上記結晶性を有するポリエステルポリオー
ルとしては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカ
メチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸、
等の多価カルボン酸と、例えば、エチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール等
のポリオールとの反応にゆおり得られる常温で結晶性固
形のポリエステルポリオールや、またそれ以外にε−カ
プロラクタムを開重合して得られるポリ−ε−カプロラ
クトンポリオール等が挙げられる。
【0014】上記非晶質性ポリオールとしては、ポリエ
ステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアル
キレンポリオール、分子内にロジン骨格をもつポリオー
ル等が挙げられる。より具体的には、非晶質性ポリエス
テルポリオールとしては、例えばテレフタル酸、イソフ
タル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸等の多価カルボン酸
と、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘ
キサンジオール等のポリオールとの反応により得られる
常温で液状のポリエステルポリオールが挙げられる。非
晶質性ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリテト
ラメチレングリコール等が挙げられ、非晶質性ポリアル
キレンポリオールとしては、ポリブタジエンポリオー
ル、水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソ
プレンポロオール等が挙げられる。更に、非晶質性分子
内にロジン骨格をもつポリオールとしては、ポリエステ
ルの酸成分として重合ロジンを使用し、グリコールと反
応させてなるもの、分子内にグリシジル基を有する化合
物をロジンと反応させてなるものが挙げられる。
【0015】上記ポリオールの平均分子量は、特に限定
されるものではないが、500〜10,000が好まし
い。平均分子量が500未満の場合には、得られるホッ
トメルト型接着剤組成物の凝集力が不足し、10,00
0を越える場合には、得られるホットメルト型接着剤組
成物の120℃における溶融粘度が2000cps以下
を満足しなくなる。
【0016】上記ポリオールは、単独でも、あるいは2
種以上混合して用いられてもよい。好ましくは、分子内
にロジン骨格を有する分子量500〜10,000の非
晶質性ポリオールと、フタル酸とジオールを反応させて
なる分子量500〜10,000の非晶質性ポリエステ
ルポリオールと、アジピン酸とジオールを反応させてな
る分子量500〜10,000の結晶性ポリエステルポ
リオールと、デカメチレンジカルボン酸とジオールを反
応させてなる分子量500〜10,000の結晶性ポリ
エステルポリオールの混合ポリオールが用いられる。上
記非晶質性ポリオール及び非晶質性ポリエステルポリオ
ールは、得られるホットメルト型接着剤組成物の軟化点
を下げる効果があり、また、上記結晶性ポリエステルポ
リオールは得られるホットメルト型接着剤組成物の初期
凝集力の向上や粘着性が消失するまでの時間の短縮に効
果がある。また、これらポリオールを各々イソシアネー
ト化合物と反応させウレタンプレポリマー化した後、各
々のウレタンプレポリマーを混合して用いてもよい。
【0017】上記ポリオールと反応するイソシアネート
化合物とは、イソシアネート基を2個以上有し、通常ポ
リウレタンに用いられる従来より公知のイソシアネート
化合物である。
【0018】このようなイソシアネート化合物として
は、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)、トリレンジイソシアネート、4,4’
−ジフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの
液状変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,5
−オクチレジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナ
フタレン−1,5−ジイソシアネート、及びこれらのイ
ソシアネート化合物の2量体及び3量体等が挙げられ
る。これらのイソシアネート化合物のうち、蒸気圧や毒
性、作業性等から考えてMDI及びその変性物が好まし
い。なお、MDIは通常市販されている精製MDI、粗
製MDI、液状変性MDIの何れも使用し得る。
【0019】上記ポリオール及びイソシアネート化合物
は、イソシアネート基(NCO基)/水酸基(OH基)
≧1.5となるように反応させることが好ましい。NC
O基/OH基<1.5となると、ウレタンプレポリマー
の分子量が大きくなり、得られるホットメルト型接着剤
組成物の粘度が高くなり塗布が困難となったり、粘度安
定性も劣る。また、ウレタンプレポリマーの分子量を操
作するために、ポリオールとイソシアネート化合物を反
応させた後、ポリオールあるいは分子の末端に活性水素
を有する化合物を鎖伸長剤として、最終的に得られるウ
レタンプレポリマーの分子量を操作してもよい。
【0020】上記ウレタンプレポリマーは、通常、ポリ
オール及びイソシアネート化合物を窒素気流下で加熱反
応させて得られ得る。得られたウレタンプレポリマー
は、本発明の反応性ホットメルト型接着剤組成物中40
%以上の割合で含まれていることが好ましい。ウレタン
プレポリマーの含有割合が40%未満となると、得られ
る反応性ホットメルト型接着剤組成物の耐熱接着強度が
劣る。
【0021】本発明1の反応性ホットメルト型接着剤組
成物は、上記のようにして得られたウレタンプレポリマ
ーに、必要に応じて、熱可塑性ポリマー、粘着付与剤、
芳香族系オイル、触媒、可塑剤、顔料、軟化剤、安定
剤、等の添加剤を1種あるいは2種以上、加えられる。
【0022】上記熱可塑性ポリマーとしては、スチレン
−共役ジエンブロック共重合体ゴム、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、ポリオレフィン、ポリエステルポリウレタン等が挙
げられる。
【0023】上記粘着付与剤としては、クマロンインデ
ン樹脂、スチレン樹脂、テルペン樹脂、テルペン−スチ
レン樹脂、ロジンエステル樹脂などが挙げられる。
【0024】上記芳香族系オイルとしては、プロセスオ
イル、エクステンダーオイル、ソフナー等が挙げられ
る。
【0025】上記触媒としては、三級アミン、スズ系触
媒等が挙げられる。
【0026】本発明1に用いられる上記可塑剤、顔料、
軟化剤、安定剤としては、特に限定されるものではな
く、通常反応性ホットメルト型接着剤組成物用いられる
従来より公知のものが使用されうる。
【0027】本発明1のホットメルト型接着剤組成物
は、35〜40℃における粘着消失時間が20秒以内、
120℃における溶融粘度が20000cps以下、軟
化点が65℃以下であることを特徴としている。35〜
40℃における粘着消失時間が20秒を越えると、夏場
における結晶化の速度が遅くなり、作業装置への付着や
作業性の低下を招く。120℃における溶融粘度が20
000cpsを越えると、ロールコーター等で塗布する
際に糸引きを生じ、作業性の低下を招いたり、塗布量も
制御しにくくなる。軟化点が65℃を越えると、熱活性
により接着させる加熱温度(加熱プレス温度)が高くな
り、必要な熱量の上昇、被着体の耐熱性の検討をせざる
を得なくなる。
【0028】本発明2の反応性ホットメルト型接着剤組
成物は、上記したように分子内にロジン骨格を有する分
子量500〜10,000の非晶質性ポリオール5〜2
0重量%と、フタル酸とジオールを反応させてなる分子
量500〜10,000の非晶質性ポリエステルポリオ
ール5〜20重量%と、アジピン酸とジオールを反応さ
せてなる分子量500〜10,000の結晶性ポリエス
テルポリオール40〜85重量%と、デカメチレンジカ
ルボン酸とジオールを反応させてなる分子量500〜1
0,000の結晶性ポリエステルポリオール5〜20重
量%と、イソシアネート化合物とを反応させて得られる
末端にイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを主
成分とする組成物である。
【0029】上記分子内にロジン骨格を有する分子量5
00〜10,000の非晶質性ポリオールが5重量%未
満だと、他の非晶質性ポリエステルポリオール及び結晶
性ポリエステルポリオールとの相溶性が悪くなって経時
において白濁、分離が起こったり、被着体への密着力が
不足して接着不良を起こしたりする。また、20重量%
を越えると、得られるホットメルト型接着剤組成物の粘
着性が消失するまでの時間が長くなる。
【0030】上記フタル酸とジオールを反応させてなる
分子量500〜10,000の非晶質性ポリエステルポ
リオールが5重量%未満だと、得られるホットメルト型
接着剤組成物の軟化点が高くなって50〜65℃前後の
加熱プレス温度では活性不良が生じる。また、20重量
%を越えると、得られるホットメルト型接着剤組成物の
ガラス転移温度が高くなって脆弱な接着剤層を形成する
ため、耐衝撃性に劣って使用に耐えられなくなる。
【0031】上記アジピン酸とジオールを反応させてな
る分子量500〜10,000の結晶性ポリエステルポ
リオールが40重量%未満だと、結晶性が不足して得ら
れるホットメルト型接着剤組成物の初期凝集力が低下す
る。また、85重量%を越えると、得られるホットメル
ト型接着剤組成物の軟化点が高くなって50〜65℃前
後の加熱プレス温度では活性不良が生じる。
【0032】上記デカメチレンジカルボン酸とジオール
を反応させてなる分子量500〜10,000の結晶性
ポリエステルポリオールが5重量%未満だと、得られる
ホットメルト型接着剤組成物の粘着性が消失するまでの
時間が長くなり、20重量%を越えると、軟化点が高く
なって50〜65℃前後の加熱プレス温度では活性不良
が生じる。
【0033】本発明2の反応性ホットメルト型接着剤組
成物は、上記各々のポリオールを上記配合にて混合ポリ
オールとし、イソシアネート化合物と反応させてウレタ
ンプレポリマーを得るが、これらポリオールを各々イソ
シアネート化合物と反応させウレタンプレポリマー化し
た後、上記配合の混合ポリオールを用いて得たウレタン
プレポリマーと同等となるように、各々のウレタンプレ
ポリマーを混合して用いたものを主成分としてもよい。
【0034】本発明2において用いられるイソシアネー
ト化合物は、上述した本発明1で用いられるイソシアネ
ート化合物が挙げられる。
【0035】上記ポリオール及びイソシアネート化合物
は、イソシアネート基(NCO基)/水酸基(OH基)
≧1.5となるように反応させることが好ましい。NC
O基/OH基<1.5となると、ウレタンプレポリマー
の分子量が大きくなり、得られるホットメルト型接着剤
組成物の粘度が高くなり塗布が困難となったり、粘度安
定性も劣る。また、ウレタンプレポリマーの分子量を操
作するために、ポリオールとイソシアネート化合物を反
応させた後、ポリオールあるいは分子の末端に活性水素
を有する化合物を鎖伸長剤として、最終的に得られるウ
レタンプレポリマーの分子量を操作してもよい。
【0036】本発明2の反応性ホットメルト型接着剤組
成物は、上記のようにして得られたウレタンプレポリマ
ーに、必要に応じて上述した本発明1で用いられる熱可
塑性ポリマー、粘着付与剤、芳香族系オイル、触媒、可
塑剤、顔料、軟化剤、安定剤、等の添加剤を1種あるい
は2種以上、加えられる。
【0037】次に、本発明のサンドイッチパネルの製造
方法を説明する。
【0038】サンドイッチパネルは、芯材の表面に金属
製部品であるフレームを配設し、芯材と表面板、および
/又は表面板とフレームとを上記本発明の反応性ホット
メルト型接着剤組成物を用いて接着して構成されてい
る。
【0039】上記芯材としては、通常紙あるいはアルミ
ニウム製のハニカムコア材が用いられ、フレームを形成
する金属としてはアルミニウム、ステンレス、亜鉛鋼
板、各種合金等が用いられる。表面板としてはプラスチ
ック板、塗装金属板等が用いられる。
【0040】上記各部材の接着のための加熱プレスは公
知の方法で行うことができ、その際の温度は50〜65
℃である。プレス温度が50℃未満だと、使用されるホ
ットメルト型接着剤組成物が活性不良を起こし、65℃
を越えると使用されるホットメルト型接着剤組成物は活
性してパネルの製造は可能であるが、熱収縮により被着
体にソリが生じるため、被着体の耐熱性を向上させなく
てはならなくなる。
【0041】
【作用】本発明の反応性ホットメルト型接着剤組成物
は、ポリオールの種類及び分子量、イソシアネート化合
物の種類その他の添加剤の種類および含有量をそれぞれ
調整することにより、夏場などの雰囲気温度が高温(3
5〜40℃)の場合でも速やかに粘着性が消失し、熱活
性により接着させる加熱温度(加熱プレス温度)が低い
反応性ホットメルト型接着剤組成物とすることができ
る。また、このような反応性ホットメルト型接着剤組成
物をサンドイッチパネルの製造に用いることにより作業
性を向上させ、加熱プレス温度を低下させることができ
る。
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0042】(実施例1)ロジン骨格を有する非晶質性
ポリオールKE−615(数平均分子量 2,000、
荒川化学社製)50重量部、粘着付与樹脂としてロジン
エステルKE−100(荒川化学社製)30重量部、熱
可塑性樹脂としてポリエステルウレタン樹脂パンデック
スT−5201(大日本インキ化学社製)20重量部、
オイルとして芳香族系オイルハイゾールSAS−SH、
SAS−LH(大日本インキ石油化学社製)各10重量
部を熱溶融させ、MDIを15重量部100℃で混合
し、窒素気流下で1時間反応させてウレタンプレポリマ
ーからなる反応性ホットメルト型接着剤組成物を調整し
た。
【0043】(実施例2)ロジン骨格を有する非晶質性
ポリオールKE−615(数平均分子量 2,000、
荒川化学社製)20重量部、フタル酸、アジピン酸、ネ
オペンチルグリコール、エチレングリコールとからなる
非晶質性ポリオールダイナコール7110(分子量 約
2,000、Huls社製)10重量部、アジピン酸と
1,6−ヘキサンジオールからなる結晶性ポリエステル
ポリオールA−446(分子量 4,500、日本ポリ
ウレタン社製)60重量部、デカメチレンジカルボン酸
と1,6−ヘキサンジオールからなる結晶性ポリエステ
ルポリオール(分子量 4,000)10重量部を熱溶
融させ、MDIを15重量部100℃で混合し、窒素気
流下で1時間反応させてウレタンプレポリマーからなる
反応性ホットメルト型接着剤組成物を調整した。
【0044】(実施例3)ロジン骨格を有する非晶質性
ポリオールKE−615(数平均分子量 2,000、
荒川化学社製)20重量部、フタル酸、アジピン酸、ネ
オペンチルグリコール、エチレングリコールとからなる
非晶質性ポリオールダイナコール7110(分子量 約
2,000、Huls社製)10重量部、アジピン酸と
1,6−ヘキサンジオールからなる結晶性ポリエステル
ポリオールA−446(分子量 4,500、日本ポリ
ウレタン社製)40重量部、デカメチレンジカルボン酸
と1,6−ヘキサンジオールからなる結晶性ポリエステ
ルポリオール(分子量 4,000)10重量部を熱溶
融させ、MDIを18重量部100℃で混合し、窒素気
流下で1時間反応させた。さらにアジピン酸と1,6−
ヘキサンジオールからなる結晶性ポリエステルポリオー
ルA−446を鎖延長剤として20重量部添加して窒素
気流下で1時間反応させ、ウレタンプレポリマーからな
る反応性ホットメルト型接着剤組成物を調整した。
【0045】(実施例4)実施例2の反応性ホットメル
ト型接着剤100部に、芳香族系オイルハイゾールSA
S−SH(日本石油化学社製)5重量部配合して反応性
ホットメルト型接着剤組成物を調整した。この反応性ホ
ットメルト型接着剤の性能を実施例1とより同様に評価
し、その結果をまとめて表1に示す。
【0046】(比較例1)アジピン酸と1,6−ヘキサ
ンジオールからなる結晶性ポリエステルポリオールA−
446(分子量 4,500、日本ポリウレタン社製)
60重量部、デカメチレンジカルボン酸と1,6−ヘキ
サンジオールからなる結晶性ポリエステルポリオール
(分子量 4,000)40重量部を熱溶融させ、MD
Iを10重量部100℃で混合し、窒素気流下で1時間
反応させ、ウレタンプレポリマーからなる反応性ホット
メルト型接着剤組成物を調整した。この反応性ホットメ
ルト型接着剤の性能を実施例1とより同様に評価し、そ
の結果をまとめて表1に示す。
【0047】(比較例2)ロジン骨格を有する非晶質性
ポリオールKE−615(数平均分子量 2,000、
荒川化学社製)40重量部、フタル酸、アジピン酸、ネ
オペンチルグリコール、エチレングリコールとからなる
非晶質性ポリオールダイナコール7110(分子量 約
2,000、Huls社製)60重量部を熱溶融させ、
MDIを25重量部100℃で混合し、窒素気流下で1
時間反応させ、ウレタンプレポリマーからなる反応性ホ
ットメルト型接着剤組成物を調整した。
【0048】上記のようにして得られた実施例1〜4並
びに比較例1〜2の反応性ホットメルト型接着剤組成物
の性能評価を下記の通り行った。
【0049】(1)粘着性消失時間 接着剤を紙製ハニカムコアの両面に120℃のロールコ
ーターにて30g/m 2 塗布し、40℃の室温に放置し
て接着剤の粘着性が消失するまでの時間を測定した。
【0050】(2)溶融粘度 JIS規格 K6301に従い、BM型粘度計を用い
て、120℃における溶融粘度を測定した。
【0051】(3)軟化点 JIS規格 K6301(環球法)に従い、120℃に
おけるR&B(リングアンド ボール)軟化点を測定し
た。
【0052】(4)接着力 初期クリープ 接着剤を紙製ハニカムコアの両面に120℃のロールコ
ーターにて30g/m2 塗布し、40℃の室温に放置し
て接着剤の粘着性を消失させた両面に鋼板を重ね合わせ
た後、60℃、0.7kg/cm2 で60秒間加熱プレ
スし、続いて20℃、0.7kg/cm2 で60秒間
し、接着サンプルを得た。このサンプルを用いて直ちに
接着面に対して垂直方向に400g〜2kgの荷重のク
リープ試験を行い、落下した荷重を初期クリープとし
た。
【0053】常態接着力 評価と同様にして得られた接着サンプルを、20℃、
相対湿度65%の雰囲気にて72時間養生後、20℃に
て接着面に対して垂直方向にオートグラフにて50mm
/minの引張り速度で引張強度とハニカムコアの破壊
状態を測定した。
【0054】耐熱接着力 評価と同様にして得られた接着サンプルを、20℃、
相対湿度65%の雰囲気にて72時間養生後、80℃に
て接着面に対して垂直方向にオートグラフにて50mm
/minの引張り速度で引張強度とハニカムコアの破壊
状態を測定した。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明のホットメルト型接着剤組成物
は、接着強度を低下させることなく、夏場の雰囲気温度
(例えば30〜45℃)でも比較的短時間で粘着性が消
失し、加熱プレス温度も低く設定することが可能であ
る。よって、ハニカムサンドイッチパネルの製造方法に
使用することにより、熱プレスの加熱に要するエネルギ
ーが節約でき、また、材料も耐熱性の低いものも使用可
能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 35〜40℃における粘着消失時間が2
    0秒以内、120℃における溶融粘度が20000cp
    s以下、軟化点が65℃以下であることを特徴とする反
    応性ホットメルト型接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 分子内にロジン骨格を有する分子量50
    0〜10,000の非晶質性ポリオールと、 フタル酸とジオールを反応させてなる分子量500〜1
    0,000の非晶質性ポリエステルポリオールと、アジ
    ピン酸とジオールを反応させてなる分子量500〜1
    0,000の結晶性ポリエステルポリオールと、 デカメチレンジカルボン酸とジオールを反応させてなる
    分子量500〜10,000の結晶性ポリエステルポリ
    オールと、 イソシアネート化合物とを反応させて得られる末端にイ
    ソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを主成分とす
    ることを特徴とする請求項1記載の反応性ホットメルト
    型接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 分子内にロジン骨格を有する分子量50
    0〜10,000の非晶質性ポリオール5〜20重量%
    と、 フタル酸とジオールを反応させてなる分子量500〜1
    0,000の非晶質性ポリエステルポリオール5〜20
    重量%と、 アジピン酸とジオールを反応させてなる分子量500〜
    10,000の結晶性ポリエステルポリオール40〜8
    5重量%と、 デカメチレンジカルボン酸とジオールを反応させてなる
    分子量500〜10,000の結晶性ポリエステルポリ
    オール5〜20重量%と、 イソシアネート化合物とを反応させて得られる末端にイ
    ソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを主成分とす
    ることを特徴とする反応性ホットメルト型接着剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 芯材及び少なくとも2枚の表面板及び金
    属製部品から構成されるサンドイッチ構造を有するパネ
    ルの製造に際し、請求項1〜乃至3の反応性ホットメル
    ト型接着剤組成物を用いて50〜65℃の加熱プレスに
    より接着することを特徴とするサンドイッチパネルの製
    造方法。
JP24916994A 1994-10-14 1994-10-14 反応性ホットメルト型接着剤組成物及びそれを用いたサンドイッチパネルの製造方法 Pending JPH08113770A (ja)

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