JPH0823206A - 誘電体フィルタ - Google Patents

誘電体フィルタ

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JPH0823206A
JPH0823206A JP17618394A JP17618394A JPH0823206A JP H0823206 A JPH0823206 A JP H0823206A JP 17618394 A JP17618394 A JP 17618394A JP 17618394 A JP17618394 A JP 17618394A JP H0823206 A JPH0823206 A JP H0823206A
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JP
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electrode pattern
conductor film
dielectric
input
dielectric filter
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JP17618394A
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Masanobu Mitarai
将伸 御手洗
Terutaka Sugano
照登 菅野
Hideki Yamanaka
英樹 山中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 別体のLPF等の部品を用いることなく所望
の整数倍数波の影響を抑制することができる誘電体フィ
ルタを提供すること 【構成】 誘電体ブロック10の長手方向に、共振子穴
11,入出力端子穴12が形成される。誘電体ブロック
の外表面のほぼ全面並びに各共振子穴,入出力端子穴の
内面所定部位がメタライズされ導体膜13が形成され
る。誘電体ブロックの両側面10a,10bに、入出力
端子と平行に略コ字状の導体膜未形成部分20を形成
し、この導体膜未形成部分で囲まれる内側に帯状の電極
パターン21を形成する。この電極パターンの長さは、
消したい(レベルを低減したい)整数倍数波の波長をλ
とすると、λ/4になるように設定される。これによ
り、この電極パターン21は、λ/4波長線路となり、
一種の共振器となり、係る整数倍数波の通過が阻止され
(磁界・電界を吸収する)、減衰量が大きくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体フィルタに関す
るもので、より具体的には、所定数の共振子穴と、その
両外側に配置された入出力端子穴とを備え、その入出力
端子穴に挿入した金属棒(リード)を介して外部回路と
接続を図るフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】誘電体セラミックを用いた多段共振型の
誘電体フィルタは、自動車電話,携帯電話等の移動無
線,コードレス電話,衛生通信などの分野で広く使用さ
れている。そして係る従来の誘電体フィルタの一例とし
ては、図12に示すようなものがあった。すなわち、誘
電体(セラミック)からなる矩形状の誘電体ブロック1
に共振子穴2が形成され、また、誘電体ブロック1の外
周囲は導体膜が塗布されアース3となる。そして、共振
子穴2の両側には、入出力端子穴5がそれと平行に配置
され、その入出力端子穴5内にリード4が挿入配置され
ている。
【0003】ところで、係る構成の誘電体フィルタで
は、その構成上基本波の整数倍数波が発生し、特に3倍
波は基本波と略同一レベルで発生する。そこで、係る整
数倍数波を抑制(レベルを低下)させるために、一般に
入出力端子となるリード4に、ローパスフィルタ(LP
F)6を直列接続し、高調波成分を除去するようにした
ものがある。このLPF6は、基板7の上に導体膜コン
デンサ8とコイル9を配置することによりLC共振器を
構成するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の誘電体フィルタでは、回路に実装するために
は、誘電体フィルタに加え、上記所定のLPF6も必要
なため、大型化してしまい、また部品数の増加にともな
う組立作業の煩雑化やコストアップをきたす。さらに、
このLPF6は、帯域内の挿入損失を悪化させると言う
問題も有する。
【0005】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、帯域内の挿入損失を低下させることなく、さらに
別体のLPF等の部品を用いることなく所望の整数倍数
波の影響を抑制することができ、高品質で信頼性が高
く、さらに、電極パターンの長さ・寸法形状の設計並び
に形成が簡単で、しかも、広範囲な帯域(複数の整数倍
数波)の影響も抑制することができ、小型で組立作業
(誘電体フィルタの製造・回路基板への実装等の作業)
が簡易で低コストとなる誘電体フィルタを提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る誘電体フィルタでは、誘電体ブロッ
クの所定位置に共振子穴及び入出力端子穴を平行に形成
すると共に、前記誘電体ブロックの外周所定部位に導体
膜を形成してなる誘電体フィルタにおいて、前記誘電体
ブロック表面に所定形状の導体膜未形成部分を形成し、
前記導体膜未形成部分で囲まれる部分を、基本波の整数
倍数の高調波(整数倍数波)を消せる長さの電極パター
ンとした。
【0007】そして、好ましくは、前記入出力端子穴の
近傍に、前記電極パターンを1個以上設けることであ
る。そして、電極パターンの形状としては、例えば前記
導体膜未形成部分が一部開口状態で形成されることによ
り、細長帯状で前記開口部で前記導体膜が連続するよう
に形成され、しかも、この電極パターンの長さがλ/4
になるようにするとよい。また、別の構成としては、前
記導体膜未形成部分を無端状に形成することにより、前
記電極パターンを、前記導体膜に未接続の島状に形成す
る。この時、その電極パターンの長さがλ/2になるよ
うに構成してもよい。
【0008】さらに、前記電極パターンを所定位置に複
数個設け、かつ少なくとも1つの電極パターンが、他の
電極パターンと異なる周波数に対応する(消せる長さに
なっている)ようにするとなおよい。
【0009】
【作用】誘電体ブロックの表面に形成された所定長さの
電極パターンは、一種の共振器となり、所望の整数倍数
波の信号が吸収・分散されその箇所の減衰量が大きくな
る。よって、別体のLPF等の部品を用いることなく、
所望の整数倍数波の影響が抑制される。一方、その他の
周波数に対しては電極パターンを設けた影響はなく、そ
のままであるので所定の帯域内の挿入損失は生じない。
【0010】そして、係る電極パターンを入出力端子穴
の近傍に設けると、誘電体フィルタの特性に影響を与え
ることなく、しかも入力(出力)信号に対して直接作用
することになるので、より効果的に所望の整数倍数波の
発生が抑制される。
【0011】また、電極パターンの形状として、導体膜
未形成部分を一部開口状態にするとともにその長さがλ
/4になるようにしたり、導体膜未形成部分を無端状に
形成するとともにその長さがλ/2になるように構成し
た場合には、所望の整数倍数波の波長をλとすると、係
る整数倍数波の信号レベルが低減する。
【0012】さらに、前記電極パターンを所定位置に複
数個設け、かつ少なくとも1つの電極パターンが、他の
電極パターンと異なる周波数に対応する(消せる長さに
なっている)ようにした場合には、広範囲で不要な信号
(複数の整数倍数波)がカットされる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る誘電体フィルタの好適な
実施例を添付図面を参照にして詳述する。図1は本発明
に係る誘電体フィルタの第1実施例を示している。本例
では3段構成のインターディジタルの誘電体フィルタに
ついて適用したもので、この誘電体フィルタは、まず、
チタン酸バリウム等の高誘電率セラミック材料の焼結体
からなる直方体状の誘電体ブロック10の長手方向に、
所定の間隔をおいて3本の共振子穴11が平行に形成さ
れる。さらにその共振子穴11の両外側には、それぞれ
入出力端子穴12が形成されている。
【0014】一方、誘電体ブロック10の外表面である
側面10a,10bと前面10c,後面10d,底面1
0e,上面10f並びに各共振子穴11,入出力端子穴
12の内面所定部位にメタライズによって導体膜13を
形成し、外周面をアースパターンで覆うようになってい
る。なお、誘電体ブロック10の各面10a〜10fの
名前(位置関係)は、図1に示す状態を基準に便宜上付
したものである。
【0015】また、各共振子穴11は、前面10cから
後面10dに向けて貫通しており、その内面はメタライ
ズされているとともに、片側で導体膜13と接続し、反
対側では接続されないようにしている。そして、接続さ
れないための構成としては、図示のように前面10cの
共振子穴11の周囲の導体膜を除去したり、或いは、共
振子穴11の一端側の内周面の導体膜を一周にわたって
除去することにより対応できる。
【0016】また、両端に位置する入出力端子穴12
は、前面10cから後面10dに向けて貫通しており、
その内面のほぼ全長に渡ってメタライズされている。し
かし、上記共振子穴11と相違して、両端が共に外導体
13と非接続状態になっている。すなわち、上記した共
振子穴11の開放側と同様に、前面10cまたは後面1
0dの入出力端子穴12の周囲の導体膜及びまたは、入
出力端子穴12の端部内側面をその全周にわたって導体
膜を除去することにより対応できる。そして、この入出
力端子穴12内には、外部回路と接続するための入出力
用のリード15が挿入配置され、その内周面に半田付け
などして接着一体化される。なお、このリード15の一
端は、誘電体ブロック10の前面10cより外側に突出
配置される。
【0017】ここで本発明では、誘電体ブロック10の
両側面10a,10bに、略コ字状の導体膜未形成部分
20を形成し、この導体膜未形成部分20で囲まれる内
側に帯状の電極パターン(スタブ)21が形成される。
この電極パターン21は、導体膜未形成部分20の開放
側で導体膜(アースを構成する)13に接続される。
【0018】このように、電極パターン21を両側面1
0a,10bに形成したため、この電極パターン21
は、入出力端子穴12の近傍に配置されることになる。
さらに本例では、同図(B)に示すように、電極パター
ン21は、入出力端子穴12と平行で、しかもその中心
線を一致させるように配置している。
【0019】そして、係る導体膜未形成部分20を製造
するには、一度誘電体ブロック10の全面に導体膜13
を塗布した後、機械的或いはレーザー等を用いて所定部
位を除去することにより形成したり、或いは最初から係
る部位に導体膜を形成しないように印刷する等のほか、
種々の方法により形成できる。
【0020】さらにこの電極パターン21の長さは、消
したい(レベルを低減したい)高調波の波長をλとする
と、λ/4になるように設定される。これにより、この
電極パターン21は、λ/4波長線路となり、一種の共
振器となる。また、電極パターン21と入出力穴12と
の間では容量結合される。よって、一種の帯域阻止濾波
器となる。
【0021】したがって、図2(A)に示すように、あ
る周波数の基本波f0 の3倍波の周波数3f0 が、基本
波f0 と同じレベルで発生しているとすると、その3f
0 に対応する波長λになるように電極パターン21の長
さを調整すると、3倍波の周波数3f0 の周囲の帯域の
通過が阻止される(磁界・電界を吸収する)ので、同図
(B)に示すようにそのレベルが減少する。なお、その
他の周波数帯域(f0,2f0 )では通過されるので、
レベルが低減されることはない。
【0022】そして、上記構成の電極パターン21を形
成した誘電体フィルタと、形成しない従来構成の誘電体
フィルタを製造し(電極パターンの有無以外は同一寸法
形状に構成)、周波数(0.3MHzから3000MH
z)に対する減衰量特性(フィルタ特性)を求めた。そ
の結果をそれぞれ図3(本発明品)と、図4(従来品)
に示す(なお横軸はlog表示である)。
【0023】そして、基本波及びその整数倍数波に対す
る各減衰量は、下記表のようになった。図3,図4並び
に下記表から明らかなように、3倍波3f0 では従来品
に対して20dBも低減できたことが確認された。一
方、基本波f0 ,2倍波2f0での減衰量はあまり変わ
らず、挿入損失がないことが確認された。
【0024】
【表1】なお、本実施例では、電極パターン21を、入
出力端子穴12と平行でしかも中心線を一致させるよう
に配置したが、本発明では必ずしも係る構成にする必要
はなく、中心をずらしてもよく、及びまたは両者21,
12を平行ではなく所定角度で傾斜するように配置して
もよい。さらに、導体膜未形成部分20の幅tを適宜設
定することにより、特性の微調整・改善を図ることがで
きる。また、導体膜未形成部分20の形状も、略コ字状
に限らず、略U字状や、開放側が平板略V字状など一端
が開放されていれば種々の形状のものを使用することが
できる。
【0025】図5は本発明の第2実施例を示している。
同図に示すように、本実施例では、上記した第1実施例
と相違して、誘電体ブロック10の側面10aに形成す
る導体膜未形成部分25を無端状の略ロ字状(矩形状)
に形成している。
【0026】これにより、導体膜未形成部分25の内部
は、周囲のアースとなる導体膜13から未接続で長方形
の島状に導体膜が形成され、電極パターン26となる。
そして、係る電極パターン26の長さを、消したい(レ
ベルを低減したい)高調波の波長をλとすると、λ/2
になるように設定している。
【0027】係る構成にすることにより、上記第1実施
例と同様の作用・動作原理により所望の波長成分(整数
倍数波)の発生を抑制(実用上問題のない程度に減少)
させることができる。その他の構成並びに作用効果は、
上記した第1実施例のものと同様であるので、その説明
を省略する。また、本実施例並びに上記第1実施例で
は、いずれも誘電体ブロック10の両側面10a,10
bの所定位置に電極パターン21,26を形成したが、
本発明はこれに限ることなく、いずれか1方の側面にの
み形成してもよい。すなわち、電極パターンは、少なく
とも1個以上設ければよいのである。
【0028】さらに、上記各実施例ではいずれも3倍波
を低減させるものについて説明したが、これは、係る3
倍波の影響が最も大きいためで、2倍波または4倍波以
上の所定の整数倍数波を低減する場合には、その波長に
対応した長さに設定すればよい。
【0029】図6,図7は、本発明の第3実施例を示し
ている。同図に示すように、本実施例では、上記した各
実施例と相違して、誘電体ブロック10の上面10fの
所定位置に、コ字状の導体膜未形成部分20を設けるこ
とにより、一端がアースを構成する導体膜13に接続さ
れた電極パターン21を形成している。
【0030】そして、この電極パターン21の具体的な
設置位置は、図7に示すように、入出力のリード15が
挿入された入出力端子穴12の上側に、その中心を一致
させるように平行に配置させている。そして、この電極
パターン21の長さは、上記第1実施例と同様にλ/4
に設定される。
【0031】なお、本例でも各実施例の変形例として説
明したように電極パターン21の中心と入出力端子穴1
2の中心を一致させなくてもよく、また傾斜配置しても
よいが、電極パターン21は、共振子穴11の上に位置
すると、その共振子穴11とも結合関係が生じ、設定値
通りの特性が得られなくなるおそれがあるので、共振子
穴11とは重ならないように配置するのが望ましい。な
おその他の構成並びに作用効果は、上記した各実施例
(特に第1実施例)及びその変形例と同様である。ま
た、本実施例の電極パターン21に替えて、第2実施例
のような島状の電極パターンを配置してももちろんよ
い。
【0032】さらには、図8に示すように、一方のリー
ド15a側には第1実施例等に示した一端でアースの導
体膜13に接続される電極パターン21′を設け、他方
のリード15b側には第2実施例等で示した島状の電極
パターン26を配置するというように、異なる形状の電
極パターン21′,26を形成してもよい。なお、この
変形例では、同一周波数(同一の整数倍数波)を消すた
めに電極パターン21′の長さを電極パターン26の長
さの半分に設定している。
【0033】図9は、本発明の第4実施例を示してい
る。同図に示すように、この実施例では、上記第1,第
3実施例を組み合わせたもので、誘電体ブロック10の
両側面10a,10bと上面10fにコ字状の導体未形
成部分20により形成される電極パターン21を設けて
いる(側面10bは図中裏画のため図示していないが形
成している)。
【0034】すなわち、本例では、一つのリード15が
挿入された入出力端子穴12の近傍に2個の電極パター
ン21を設けている。そして、本例では、上記4つの電
極パターン21がいずれも同一形状からなり、所定の整
数倍数波に対する低減効果は相乗的に作用し、そのレベ
ルをより抑えることができる。なおその他の構成並びに
作用効果は、上記した各実施例と同じであるのでその説
明を省略する。また、本例における電極パターンも、上
記構成のものに替えて島状電極パターン(第2実施例)
を用いることができるのはもちろんである。
【0035】図10は、本発明の第5実施例を示してい
る。本実施例では、上記した各実施例と相違して、異な
る異なる周波数(整数倍数波)に対応するように電極パ
ターンを設けている。
【0036】すなわち本例では、第1実施例に示す電極
パターンを用い、それぞれのリード15が挿入された入
出力端子穴12に対応して形成された2個の電極パター
ン21,21′の長さを異ならせて構成している。すな
わち、一方のコ字状の導体膜未形成部分20により形成
される電極パターン21の長さよりも、他方のコ字状の
導体膜未形成部分20′により形成される電極パターン
21′の長さを短くしている。これにより、各電極パタ
ーン21,21′でレベルを低減(減衰量を大きく)す
ることのできる波長が異なるので、係る長さを適宜設定
することにより、異なる整数倍数波の発生を抑制でき
る。
【0037】さらに、本実施例では、異なるリード(入
出力端子)にそれぞれ別の電極パターンを設けたが、本
発明では係る構成に限ることなく、例えば図11に示す
ように、同一のリード15が挿入された入出力端子穴1
2(図中手前側)の近傍である誘電体ブロック10の側
面10aと上面10fにそれぞれ長さの異なる電極パタ
ーン21,21′を形成するようにしてもよい。また、
この例でも図示するように異なるタイプの電極パターン
21′と26′を設け、異なる整数倍数波に対応させる
ようにしてもよい。
【0038】なお、上記した各実施例では、いずれもイ
ンターディジタル型の誘電体フィルタに用いた例につい
て説明したが、コムライン型のものに適用してもよいの
はもちろんであり、さらにいずれの場合も上記した各実
施例,変形例を適宜組み合わせて実施してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る誘電体フィ
ルタでは、誘電体ブロックの表面に所定長さの電極パタ
ーンを設けたことにより、所望の整数倍数波の信号が吸
収・分散させ、その箇所の減衰量を大きくし、その整数
倍数波の影響を抑制することができる。しかも、係る電
極パターンは、誘電体フィルタと一体で、アースパター
ン等の製造の際に同時に製造できるので、組立作業(誘
電体フィルタの製造・回路基板への実装等の作業)が簡
易となり、低コストとなる。さらに、別体のLPF等の
部品を用いることもないので、小型となる。
【0040】また、このように設計・製造が簡易であ
り、しかも誘電体フィルタに一体に形成され、従来のよ
うなLPFとの接続もないので、接続部分での接合不良
等が発生することもなくなり、高品質で信頼性が高くな
る。さらに、設定した所望の整数倍数波以外の他の周波
数に対しては電極パターンを設けた影響はなく、そのま
まであるので帯域内の挿入損失も生じない。
【0041】そして、係る電極パターンを入出力端子穴
の近傍に設けた場合には(請求項2)、誘電体フィルタ
の特性に影響を与えることなく、しかも入力(出力)信
号に対して直接作用することになるので、高品質でより
効果的に所望の整数倍数波の発生を抑制することができ
る。
【0042】また、電極パターンの形状として、導体膜
未形成部分を一部開口状態にするとともにその長さがλ
/4にしたり(請求項3)、導体膜未形成部分を無端状
に形成するとともにその長さがλ/2になるように構成
した(請求項4)場合には、所望の整数倍数波の波長を
λとなるように調整すると、係る整数倍数波の信号レベ
ルが低減する。すなわち、電極パターンの長さ・寸法形
状の設計並びに形成が簡単で、正確に行うことができ
る。
【0043】さらに、前記電極パターンを所定位置に複
数個設け、かつ少なくとも1つの電極パターンが、他の
電極パターンと異なる周波数に対応する(消せる長さに
なっている)ようにした場合には(請求項5)、広範囲
にわたり不要な信号(複数の整数倍数波の信号)を減衰
・低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る誘電体フィルタの第1実
施例を示す斜視図である。(B)はその側面図である。
【図2】第1実施例の作用・効果を説明する図である。
【図3】第1実施例の効果を実証する実験結果を示すグ
ラフである。
【図4】図3に示す第1実施例の効果の比較対象として
の従来品についての実験結果を示すグラフである。
【図5】本発明に係る誘電体フィルタの第2実施例を示
す側面図である。
【図6】本発明に係る誘電体フィルタの第3実施例を示
す斜視図である。
【図7】その平面図である。
【図8】第3実施例の変形例を示す平面図である。
【図9】本発明に係る誘電体フィルタの第4施例を示す
斜視図である。
【図10】本発明に係る誘電体フィルタの第5実施例を
示す平面図である。
【図11】第5実施例の変形例を示す斜視図である。
【図12】従来の誘電体フィルタの一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 誘電体ブロック 11 共振子穴 12 入出力端子穴 13 導体膜 15 リード 20,20′,25 導体膜未形成部分 21,21′,26,26′ 電極パターン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体ブロックの所定位置に共振子穴及
    び入出力端子穴を平行に形成すると共に、前記誘電体ブ
    ロックの外周所定部位に導体膜を形成してなる誘電体フ
    ィルタにおいて、 前記誘電体ブロック表面に所定形状の導体膜未形成部分
    を形成し、 前記導体膜未形成部分で囲まれた部分で、基本波の整数
    倍数の高調波を消せる長さの電極パターンを設けてなる
    誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記入出力端子穴の近傍に、前記電極パ
    ターンを1個以上設けてなる請求項1に記載の誘電体フ
    ィルタ。
  3. 【請求項3】 前記導体膜未形成部分が一部開口状態で
    形成されることにより、前記電極パターンが、細長帯状
    で前記開口部で前記導体膜が連続するように形成され、 かつ、前記電極パターンの長さがλ/4にされてなる請
    求項1または2に記載の誘電体フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記導体膜未形成部分が無端状に形成さ
    れることにより、前記電極パターンが、前記導体膜に未
    接続の島状に形成され、 かつ、前記電極パターンの長さがλ/2にされてなる請
    求項1または2に記載の誘電体フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記電極パターンを所定位置に複数個設
    け、 かつ少なくとも1つの電極パターンが、他の電極パター
    ンと異なる周波数に対応するものである請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の誘電体フィルタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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