JPH0514009A - ストリツプラインフイルタ - Google Patents

ストリツプラインフイルタ

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JPH0514009A
JPH0514009A JP18329391A JP18329391A JPH0514009A JP H0514009 A JPH0514009 A JP H0514009A JP 18329391 A JP18329391 A JP 18329391A JP 18329391 A JP18329391 A JP 18329391A JP H0514009 A JPH0514009 A JP H0514009A
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conductor
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conductor strip
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Yukio Kibe
幸夫 木部
Akiji Miyashita
明司 宮下
Kazuhisa Sano
和久 佐野
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Toko Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】100MHz以上の高周波領域で用いることができる
小型で無調整のフィルタを得る。 【構成】比較的誘電率の高い誘電体基板10の片面ある
いは両面に1ターン以上の周回する導体ストリップライ
ン11〜14を形成し、また導体ストリップライン11
〜14を近接させるか、表裏で対向させて線間容量が生
じるように構成する。一端を入出力端に接続し、他端を
開放する。導体ストリップライン11〜14のインダク
タンス成分と、線間容量による容量成分によりLC並列
共振回路が構成され、これを多段に形成すればフィルタ
が得られる。導体ストリップライン11,13の端部と
裏面の導体パターン15,16とで、入出力結合容量を
得る。 【効果】一端開放により減衰極を有するフィルタが得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、100MHzを越える高周波
帯域で利用可能なストリップラインフィルタに係るもの
で、誘電体基板表面に1ターン以上の導体パターンが形
成されたストリップラインフィルタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】移動通信機用等の数百MHz 帯域で利用可
能な共振器、フィルタの需要が高まっている。従来、ヘ
リカル共振器(フィルタ)、誘電体共振器(フィルタ)
等が利用されているが、共振周波数の波長によって寸法
が制約されるので小型化には限界がある。また、精度の
問題から調整が必要となる場合が多い。その上、組立工
程等においても多くの工数を必要とし、精度が良くて製
造が容易な共振器、フィルタが望まれている。
【0003】また、ヘリカルフィルタや誘電体フィルタ
では、基本周波数の3倍の高調波が発生する問題があ
り、これをいかにして除去するかが大きな問題となって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、小型化が可
能で、製造が容易な、高周波領域で使用可能な共振器、
フィルタを提供するものである。また、高い寸法精度を
得ることができ、調整がほとんど不要で、特性の安定し
たフィルタを提供するものである。
【0005】また、通過帯域の両側に減衰極が得られる
ストリップラインフィルタを得ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、比較的誘電率
の高い誘電体基板の表面に、少なくとも1ターンの導体
パターンを形成し、また、これを複数配置して容量的、
誘導的に結合させることによって、共振器、フィルタを
構成して、上記の課題を解決するものである。
【0007】すなわち、誘電体基板の少なくとも一表面
に周回する二つのインダクタ用導体パターンを具え、そ
れぞれの導体パターンは近接して配置されるとともに、
それぞれの導体パターンの一端は容量を介して入出力端
に接続され、他端は開放されたことに特徴を有するもの
である。
【0008】具体的には、誘電体基板の表裏面にスルー
ホールで接続されて周回する二つのインダクタ用導体パ
ターンを具え、それぞれの導体パターンは表裏面で重な
り合うように配置されるとともに、それぞれの導体パタ
ーンの一端は容量を介して入出力端に接続され、他端は
開放されたことに特徴を有するものである。
【0009】
【作用】導体パターン(ストリップライン)のインダク
タンス成分と、導体パターン間の線間(分布)容量成分
によって生じる自己共振を積極的にフィルタとして利用
するものである。また、一端を開放することによって、
減衰極を形成できるようにしたものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0011】図1は本発明の実施例を示す平面図で、
(a)は上面、(b)は下面を示したものである。誘電
率が90程度と比較的高いセラミック基板10の表裏面に、
導体のストリップライン11、12を形成する。この導体ス
トリップライン11、12は基板10に形成されたスルーホー
ルで接続され、連続した一本のストリップラインを構成
する。この例では、接続された導体のストリップライン
11、12の長さが35.4mmとなるように形成した。導体スト
リップラインの幅を0.2mm とし、間隔も同じく0.2mm と
した。
【0012】導体ストリップライン11は表面側に約1タ
ーン半の周回する導体パターンとして形成される。スル
ーホールで接続される裏面の導体ストリップライン12も
2ターン弱周回する導体パターンとして形成され、端部
は基板側面に引き出されている。この表裏の導体パター
ンは表裏面で重なり合い、対向するように形成する。同
一方向に伸びるように形成するため、すべての導体パタ
ーンが完全に重なり合い対向することは不可能である
が、大部分を重ねることはできる。これは、導体パター
ン間に容量を持たせるためである。もちろん、同じ面の
導体パターン間にも容量が得られるように近接して配置
することが望ましい。また、容量を大きくするために、
前記のように誘電率の比較的高い材料からなる基板を用
いることが必要である。
【0013】図1に示した例では、導体ストリップライ
ン11、12と対称なパターンで導体ストリップライン13、
14を同じ基板表面に形成した。これらの寸法は上記と同
様である。また、導体ストリップライン11と導体ストリ
ップライン13の端部に対向する導体パターン15、16を形
成し、入出力結合容量を得る構造とした。導体ストリッ
プライン11と導体ストリップライン13の端部に、0.16mm
2 の導体パターンを形成し、これらと裏面の導体パター
ン15、16との間で容量を得た。二つの導体ストリップラ
イン間の間隔を0.6mm とした。入出力端と反対側のスト
リップラインの端部は浮かせた状態、すなわち開放とし
た。
【0014】導体ストリップライン11、12によってLC
並列のタンク回路が構成され、また導体ストリップライ
ン13、14によってLC並列のタンク回路が構成される。
これらの間には、容量性の結合と誘導性の結合が生じ、
フィルタが構成される。
【0015】図2は、上記の構成によるフィルタの通過
帯域特性の説明図である。中心周波数が254MHzで、挿入
損失も3dB以下で、優れた減衰特性の得られることが確
認された。なお、導体パターンの形状によって特性が異
なることも確認された。導体パターンを図1のように線
対称に形成すると誘導結合が大きくなり、点対称(回転
対称)とすると容量結合が大きくなることが分かった。
【0016】本発明においては、ストリップライン12、
14の一端を開放したことにより、周回するストリップラ
インによって形成された共振回路と接地導体との間に容
量が得られる。図3に示した容量C1、C2が、周回するス
トリップラインの共振回路間に形成される容量C3ととも
に作用し、通過帯域の両側に図1に示したように減衰極
を形成したものである。この減衰極は周回パターンの端
部を接地導体と接続した場合には見られなかったもので
ある。容量C1、C2の値を変えることによって減衰極の位
置を変えることができる。
【0017】本発明によるストリップラインフィルタを
実際に用いる場合には、表裏面に導体パターンが形成さ
れた誘電率の高い基板を高Qの誘電体基板で挟み、この
積層体の表面、側面に導体パターンを形成するとよい。
入出力端子にあたる部分のみは分離し、その他の部分は
接地される導体パターンで覆うことが望ましい。これに
よって、シールドの効果を得ることができる。
【0018】また、一枚の基板上に3組以上の導体スト
リップラインを形成することもできるし、誘電体基板を
スペーサを介して重ねて多段のフィルタを構成すること
もできる。ここの誘電体基板の厚みは0.2mm 程度であ
り、スペーサを介して重ねても小型、薄形のフィルタを
得ることは可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、小型の高周波領域で使
用可能な共振器、フィルタが得られる。また、3倍の高
調波の現れないフィルタを得ることができる。その上、
通過帯域の両側に減衰極が得られ、通過帯域特性の良好
なフィルタを得ることができる。
【0020】また、焼成したセラミック基板にエッチン
グにより導体を形成できるので、高い精度が得られ、所
期の特性を調整なしに得ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の平面図。
【図2】本発明によるフィルタの特性の説明図。
【図3】本発明によるフィルタの等価回路図。
【符号の説明】
10 誘電体基板 11〜14 導体ストリップライン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】図2は、上記の構成によるフィルタの通過
帯域特性の説明図である。中心周波数が295MHzで、挿入
損失も3dB以下で、優れた減衰特性の得られることが確
認された。なお、導体パターンの形状によって特性が異
なることも確認された。導体パターンを図1のように線
対称に形成すると誘導結合が大きくなり、点対称(回転
対称)とすると容量結合が大きくなることが分かった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体基板の少なくとも一表面に周回する
    二つのインダクタ用導体パターンを具え、それぞれの導
    体パターンは近接して配置されるとともに、それぞれの
    導体パターンの一端は容量を介して入出力端に接続さ
    れ、他端は開放されたことを特徴とするストリップライ
    ンフィルタ。
  2. 【請求項2】誘電体基板の表裏面にスルーホールで接続
    されて周回する二つのインダクタ用導体パターンを具
    え、それぞれの導体パターンは表裏面で重なり合うよう
    に配置されるとともに、それぞれの導体パターンの一端
    は容量を介して入出力端に接続され、他端は開放された
    ことを特徴とするストリップラインフィルタ。
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