JPH08229814A - 砥石の加工方法及び装置 - Google Patents
砥石の加工方法及び装置Info
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- JPH08229814A JPH08229814A JP3391995A JP3391995A JPH08229814A JP H08229814 A JPH08229814 A JP H08229814A JP 3391995 A JP3391995 A JP 3391995A JP 3391995 A JP3391995 A JP 3391995A JP H08229814 A JPH08229814 A JP H08229814A
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- discharge machining
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- Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 メタルボンド砥石のプロファイルを効率良く
創成する手段を提供する。 【構成】 ワイヤ放電加工装置等によって、放電加工電
極材料200に対して放電加工を施し、メタルボンド砥
石のプロファイルに対応する凹曲面220を創成する。
つぎに、この放電加工電極200を用いてメタルボンド
砥石70の外周面に対して凹曲面に対応する凸曲面のプ
ロファイル72を放電加工により創成する。
創成する手段を提供する。 【構成】 ワイヤ放電加工装置等によって、放電加工電
極材料200に対して放電加工を施し、メタルボンド砥
石のプロファイルに対応する凹曲面220を創成する。
つぎに、この放電加工電極200を用いてメタルボンド
砥石70の外周面に対して凹曲面に対応する凸曲面のプ
ロファイル72を放電加工により創成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本技術は研削加工のうち、金属や
ガラス、セラミックスなどの材料を精密に、しかも小さ
い表面粗さで加工し、例えば光学部品や光学部品をプレ
スや射出成形する金型を製造する産業分野において、特
に表面粗さを極めて小さく、しかも精密に研削加工する
ことができる、いわゆる鏡面研削加工に関し、砥石の側
面形状(プロフィル)加工方法及び装置を提供するもの
である。
ガラス、セラミックスなどの材料を精密に、しかも小さ
い表面粗さで加工し、例えば光学部品や光学部品をプレ
スや射出成形する金型を製造する産業分野において、特
に表面粗さを極めて小さく、しかも精密に研削加工する
ことができる、いわゆる鏡面研削加工に関し、砥石の側
面形状(プロフィル)加工方法及び装置を提供するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来鏡面で精密な形状を加工する方法と
しては、レジンボンド砥石を用いる方法と、メタルボン
ド砥石を用いて電解ドレッシングする方法とに大別する
ことができる。レジンボンド砥石はボンド材が樹脂であ
り、軟らかい砥石となり、過大な切れ込みや加工反力が
大きい場合に対しては砥石が微小に変形して適切な切れ
込み量を保つ効果があり、研削加工して鏡面を得やすい
と言われている。また、砥石が軟らかいために、ダイヤ
モンドルツアや硬い砥石などにより容易に加工が出来る
ことから、砥石に対する形状付与がしやすい。このよう
に砥石を精密に成形することは、研削によって被加工物
を精密に加工するためには必要不可欠な要件である。こ
のようなことから、レジンボンド砥石は形状精度におい
て精密さを要し、表面粗さが小さいことを要求される場
合にも多く使用されている。
しては、レジンボンド砥石を用いる方法と、メタルボン
ド砥石を用いて電解ドレッシングする方法とに大別する
ことができる。レジンボンド砥石はボンド材が樹脂であ
り、軟らかい砥石となり、過大な切れ込みや加工反力が
大きい場合に対しては砥石が微小に変形して適切な切れ
込み量を保つ効果があり、研削加工して鏡面を得やすい
と言われている。また、砥石が軟らかいために、ダイヤ
モンドルツアや硬い砥石などにより容易に加工が出来る
ことから、砥石に対する形状付与がしやすい。このよう
に砥石を精密に成形することは、研削によって被加工物
を精密に加工するためには必要不可欠な要件である。こ
のようなことから、レジンボンド砥石は形状精度におい
て精密さを要し、表面粗さが小さいことを要求される場
合にも多く使用されている。
【0003】しかし、レジンボンド砥石では、砥石その
ものが軟らかいことから砥粒を保持する力も限られてい
るため、研削加工の途中で砥粒が脱落し、消耗が起こり
やすい。特に金型にもちいられるようなステンレス系や
超硬合金などのタフな材料では著しくなる。このような
ことから、レジンボンド砥石を用いた場合、広い面積に
渡って加工する場合など、加工量が大きくなるに従って
精度が悪化することを避けることができない。
ものが軟らかいことから砥粒を保持する力も限られてい
るため、研削加工の途中で砥粒が脱落し、消耗が起こり
やすい。特に金型にもちいられるようなステンレス系や
超硬合金などのタフな材料では著しくなる。このような
ことから、レジンボンド砥石を用いた場合、広い面積に
渡って加工する場合など、加工量が大きくなるに従って
精度が悪化することを避けることができない。
【0004】一方、メタルボンド砥石を用いる方法で
は、砥粒を金属によって結合しているために砥粒を保持
する力はレジンボンド砥石と比較して著しく大きく、砥
粒の脱落などによる消耗は起こりにくい。しかし、砥石
が極めて硬いために、砥石を成形すること自体が困難で
あるという欠点がある。従来は、成形しようとする砥石
と比較してより硬い金属を結合材としたメタルボンド砥
石を工具として機械式に半ば強引にツルーイングしてい
た。しかし、このような砥石で砥石を加工する方法で
は、工具としての砥石の消耗が避けられず、十分な精度
で砥石を成形することができない。また、加工反力も大
きいことから双方の砥石の軸受けには極めて大きな力が
かかり、十分に精度の良い成形は困難であった。
は、砥粒を金属によって結合しているために砥粒を保持
する力はレジンボンド砥石と比較して著しく大きく、砥
粒の脱落などによる消耗は起こりにくい。しかし、砥石
が極めて硬いために、砥石を成形すること自体が困難で
あるという欠点がある。従来は、成形しようとする砥石
と比較してより硬い金属を結合材としたメタルボンド砥
石を工具として機械式に半ば強引にツルーイングしてい
た。しかし、このような砥石で砥石を加工する方法で
は、工具としての砥石の消耗が避けられず、十分な精度
で砥石を成形することができない。また、加工反力も大
きいことから双方の砥石の軸受けには極めて大きな力が
かかり、十分に精度の良い成形は困難であった。
【0005】そこで、これらのメタルボンド砥石を用い
る上での問題点を解決する手段として、特公平2−38
346号公報に開示されているような方法が考案され
た。図5は上記公報に示された砥石の加工装置の概要を
示すもので、放電加工ヘッド10は、回転自在に支持さ
れたワイヤガイド20を有し、ワイヤ電極30を案内す
る。ワイヤガイド20には給電ブラシ22が設けられ、
砥石50´に給電する。チャック52を介して主軸スピ
ンドルにとりつけられる砥石50は矢印A方向に回転す
るとともに、矢印D,E方向に送られ、放電加工され
る。この方法は、ワイヤガイドに沿って走行するワイヤ
を用いて砥石を放電加工を行うことにより成形する方法
であり、メタルボンド砥石が導電性であることと走行す
るワイヤ電極により放電加工電極の消耗の問題を解決
し、さらにはワイヤガイドに沿って走行させ、ワイヤガ
イドに密着する側と反対側の露出した面を放電加工面と
することにより、ワイヤ放電加工特有のワイヤの振動に
よる精度の悪化を防ぐという優れた方法である。
る上での問題点を解決する手段として、特公平2−38
346号公報に開示されているような方法が考案され
た。図5は上記公報に示された砥石の加工装置の概要を
示すもので、放電加工ヘッド10は、回転自在に支持さ
れたワイヤガイド20を有し、ワイヤ電極30を案内す
る。ワイヤガイド20には給電ブラシ22が設けられ、
砥石50´に給電する。チャック52を介して主軸スピ
ンドルにとりつけられる砥石50は矢印A方向に回転す
るとともに、矢印D,E方向に送られ、放電加工され
る。この方法は、ワイヤガイドに沿って走行するワイヤ
を用いて砥石を放電加工を行うことにより成形する方法
であり、メタルボンド砥石が導電性であることと走行す
るワイヤ電極により放電加工電極の消耗の問題を解決
し、さらにはワイヤガイドに沿って走行させ、ワイヤガ
イドに密着する側と反対側の露出した面を放電加工面と
することにより、ワイヤ放電加工特有のワイヤの振動に
よる精度の悪化を防ぐという優れた方法である。
【0006】ワイヤ放電研削法は、増沢、藤野らによる
「高精度微細軸加工の研究(第一報)−ワイヤ放電研削
法の開発」電気加工学会誌、vol24、No48など
に開示されている方法である。この方法は発明者らによ
る特開平4−101724号公報などで開示される方法
により、ワイヤ走行時のテンションやワイヤガイドおよ
び走行ワイヤの位置などが安定化され、高精度化された
ものであり、本発明においてもこれらの方法を用いてい
る。
「高精度微細軸加工の研究(第一報)−ワイヤ放電研削
法の開発」電気加工学会誌、vol24、No48など
に開示されている方法である。この方法は発明者らによ
る特開平4−101724号公報などで開示される方法
により、ワイヤ走行時のテンションやワイヤガイドおよ
び走行ワイヤの位置などが安定化され、高精度化された
ものであり、本発明においてもこれらの方法を用いてい
る。
【0007】一方、このような手段で成形されたメタル
ボンド砥石を実際に使用すると、前述のメタルボンド砥
石と比較して極めて目詰まりが起こりやすく、使いにく
い。これはレジンボンド砥石が砥粒の脱落などによって
徐々にすり減った砥粒がその下層に存在する新しい砥粒
に入れ替わることによって切れ味を維持するのに対し、
メタルボンド砥石ではこのような効果が期待できないた
めである。このような特性を持つメタルボンド砥石の使
用にあたっては例えば、特開平3−196968号公報
に開示されているような電解ドレッシングの使用が前提
となる。これはメタルボンド砥石が導電性であることを
利用し、電気分解により目詰まりした研削屑を流出させ
たり、発生した気体により浮き上がらせて排出したりし
て目立てを行う優れた方法である。しかし、電気分解は
メタルボンド砥石の砥粒を結合させている金属そのもの
に対しても溶出させる作用があるため、砥石の消耗を招
く。
ボンド砥石を実際に使用すると、前述のメタルボンド砥
石と比較して極めて目詰まりが起こりやすく、使いにく
い。これはレジンボンド砥石が砥粒の脱落などによって
徐々にすり減った砥粒がその下層に存在する新しい砥粒
に入れ替わることによって切れ味を維持するのに対し、
メタルボンド砥石ではこのような効果が期待できないた
めである。このような特性を持つメタルボンド砥石の使
用にあたっては例えば、特開平3−196968号公報
に開示されているような電解ドレッシングの使用が前提
となる。これはメタルボンド砥石が導電性であることを
利用し、電気分解により目詰まりした研削屑を流出させ
たり、発生した気体により浮き上がらせて排出したりし
て目立てを行う優れた方法である。しかし、電気分解は
メタルボンド砥石の砥粒を結合させている金属そのもの
に対しても溶出させる作用があるため、砥石の消耗を招
く。
【0008】そこで、本発明者らによりワイヤ放電研削
ヘッドにより、研削加工中に砥石の形状を関知するとと
もにこれを放電加工により修正加工を行うことにより管
理する技術が開発された。これらの方法は、メタルボン
ド砥石の砥石消耗の問題を解決し、砥石の形状を高精度
に維持できるために、鏡面研削加工と高精度加工を両立
させた汎用性の高い優れた方法である。
ヘッドにより、研削加工中に砥石の形状を関知するとと
もにこれを放電加工により修正加工を行うことにより管
理する技術が開発された。これらの方法は、メタルボン
ド砥石の砥石消耗の問題を解決し、砥石の形状を高精度
に維持できるために、鏡面研削加工と高精度加工を両立
させた汎用性の高い優れた方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】光学部品またはその金
型を研削で加工する場合、砥石の形状は算盤の玉のよう
に先端を一点にする方法と、球面の一部に成形する場合
がある。図6に算盤玉の形状に砥石60を成形した場合
の被加工物100を加工する方法を示した。すなわち、
算盤の玉状に成形した砥石60を回転軸62に保持し、
チャッキング64で軸受け66により保持しながら図示
しないモーターにより回転させる。被加工物100を回
転させながら加工する。この場合、加工点110は算盤
の玉状の砥石60の先端となり、この先端の点が被加工
物の形状と一致するように位置決め制御すればよい。こ
のようにして被加工物100を所望の形状に加工するこ
とができる。
型を研削で加工する場合、砥石の形状は算盤の玉のよう
に先端を一点にする方法と、球面の一部に成形する場合
がある。図6に算盤玉の形状に砥石60を成形した場合
の被加工物100を加工する方法を示した。すなわち、
算盤の玉状に成形した砥石60を回転軸62に保持し、
チャッキング64で軸受け66により保持しながら図示
しないモーターにより回転させる。被加工物100を回
転させながら加工する。この場合、加工点110は算盤
の玉状の砥石60の先端となり、この先端の点が被加工
物の形状と一致するように位置決め制御すればよい。こ
のようにして被加工物100を所望の形状に加工するこ
とができる。
【0010】しかし、この方法では、加工点110が常
に砥石の先端部分となり、消耗も常にこの部分で起こる
ため、比較的面積の大きい加工では容易に加工点の位置
が変化する欠点がある。そこで、被加工物100の面積
が大きい場合は、図7に示すように砥石70の形状を球
面の一部を切り取った形状にすると良い。この場合は、
被加工物の表面における加工点110の法線方向から砥
石の半径rだけ離れた位置に砥石の球面の中心73を位
置決めすれば良い。そして図8に示すように、被加工物
の回転の中心を含むYZ平面上に砥石を移動させること
により、被加工物100の形状を加工することができ、
砥石の位置決め制御が容易となる。
に砥石の先端部分となり、消耗も常にこの部分で起こる
ため、比較的面積の大きい加工では容易に加工点の位置
が変化する欠点がある。そこで、被加工物100の面積
が大きい場合は、図7に示すように砥石70の形状を球
面の一部を切り取った形状にすると良い。この場合は、
被加工物の表面における加工点110の法線方向から砥
石の半径rだけ離れた位置に砥石の球面の中心73を位
置決めすれば良い。そして図8に示すように、被加工物
の回転の中心を含むYZ平面上に砥石を移動させること
により、被加工物100の形状を加工することができ、
砥石の位置決め制御が容易となる。
【0011】このように、比較的面積の大きな被加工物
を精密に研削したい場合は砥石70を球面の一部を切り
取った形状にすることが有利である。このような球面形
状の砥石を前述したワイヤ放電研削法により成形する場
合を考えると、図9のように砥石は球面の一部であるこ
とから凸形状となる一方、ワイヤ放電研削法では円盤の
端面に溝24を設けたワイヤガイド20にワイヤ30を
走行させるため、放電を作用させる部分が凸形状とな
り、ワイヤ放電研削ヘッド10でこのような砥石を直接
成形する場合は放電部分75が点となるため放電加工の
速度が低く、成形の能率が悪いという欠点があった。ま
た、言うまでもなく、これまでのような砥石による研削
加工での砥石の成形は成形用の砥石そのものの磨耗やさ
らには成形用砥石そのものをどのような加工法で加工す
るかという問題があり、高精度な成形は実現が困難であ
る。
を精密に研削したい場合は砥石70を球面の一部を切り
取った形状にすることが有利である。このような球面形
状の砥石を前述したワイヤ放電研削法により成形する場
合を考えると、図9のように砥石は球面の一部であるこ
とから凸形状となる一方、ワイヤ放電研削法では円盤の
端面に溝24を設けたワイヤガイド20にワイヤ30を
走行させるため、放電を作用させる部分が凸形状とな
り、ワイヤ放電研削ヘッド10でこのような砥石を直接
成形する場合は放電部分75が点となるため放電加工の
速度が低く、成形の能率が悪いという欠点があった。ま
た、言うまでもなく、これまでのような砥石による研削
加工での砥石の成形は成形用の砥石そのものの磨耗やさ
らには成形用砥石そのものをどのような加工法で加工す
るかという問題があり、高精度な成形は実現が困難であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
に鑑み、特に表面粗さ0.1μmRmax以下で形状精
度1μm以下を実現するための精密な鏡面研削を実現す
る手段を提供するものである。すなわち、メタルボンド
砥石の成形法において、ワイヤ放電研削ヘッドを用いて
凹形状の放電加工電極を創成し、この創成された電極を
用いて放電加工することにより、側面が凸形状のプロフ
ァイルを有するメタルボンド砥石を成形するものであ
る。
に鑑み、特に表面粗さ0.1μmRmax以下で形状精
度1μm以下を実現するための精密な鏡面研削を実現す
る手段を提供するものである。すなわち、メタルボンド
砥石の成形法において、ワイヤ放電研削ヘッドを用いて
凹形状の放電加工電極を創成し、この創成された電極を
用いて放電加工することにより、側面が凸形状のプロフ
ァイルを有するメタルボンド砥石を成形するものであ
る。
【0013】
【作用】本発明の方法によれば、放電加工を行う部分が
線になり、極めて高能率な砥石の加工が可能となる。
線になり、極めて高能率な砥石の加工が可能となる。
【0014】
【実施例】以下に詳細な実施例を示す。 実施例1。 図1および図2に本発明の実施例を示す。まず、図1に
示すように、ワイヤ放電研削ヘッド10すなわち、ワイ
ヤガイド20に沿って走行するワイヤ30により、円筒
状の電極200を回転させながら図示しないRC放電加
工電源および配線により放電加工し、加工すべき砥石の
プロファイルに対応する球面状の凹面220を形成す
る。放電加工条件はコンデンサ容量数100pF〜10
00pF、電圧80〜100V、電極200側を+、ワ
イヤ放電研削ヘッド10側を−の条件で良好な加工がで
きる。また、走行ワイヤ30は図示しない走行システム
によって1分間に数mm程度の速度で走行される。放電
加工はこの走行ワイヤ30がワイヤガイド20の頂部に
さしかかった時に放電が生じてなされる。また、必ずし
も必要ではないが、電極200の回転中心に貫通穴21
0を設けると放電加工時の回転運動の死点が無くなり、
かつ放電加工層の排出が良好になるため、加工が安定に
なるという利点がある。
示すように、ワイヤ放電研削ヘッド10すなわち、ワイ
ヤガイド20に沿って走行するワイヤ30により、円筒
状の電極200を回転させながら図示しないRC放電加
工電源および配線により放電加工し、加工すべき砥石の
プロファイルに対応する球面状の凹面220を形成す
る。放電加工条件はコンデンサ容量数100pF〜10
00pF、電圧80〜100V、電極200側を+、ワ
イヤ放電研削ヘッド10側を−の条件で良好な加工がで
きる。また、走行ワイヤ30は図示しない走行システム
によって1分間に数mm程度の速度で走行される。放電
加工はこの走行ワイヤ30がワイヤガイド20の頂部に
さしかかった時に放電が生じてなされる。また、必ずし
も必要ではないが、電極200の回転中心に貫通穴21
0を設けると放電加工時の回転運動の死点が無くなり、
かつ放電加工層の排出が良好になるため、加工が安定に
なるという利点がある。
【0015】図2は上記の方法で球面状の凹面220を
形成された電極200を用いて砥石70の外周面を球面
状のプロファイル72に放電加工によって形成する。同
様な放電加工電源を用い、放電加工条件はコンデンサ容
量1000pF〜3000pF、電圧90〜110V、
電極200側を−、砥石70側を+の条件で良好な加工
ができる。そしてこの外周面が球面状のプロファイル7
2に形成された砥石70を用いて前述した方法により非
加工物の形状を創成する。
形成された電極200を用いて砥石70の外周面を球面
状のプロファイル72に放電加工によって形成する。同
様な放電加工電源を用い、放電加工条件はコンデンサ容
量1000pF〜3000pF、電圧90〜110V、
電極200側を−、砥石70側を+の条件で良好な加工
ができる。そしてこの外周面が球面状のプロファイル7
2に形成された砥石70を用いて前述した方法により非
加工物の形状を創成する。
【0016】放電加工には良好な放電を起こさせるため
の液の存在が不可欠であり、油性の加工液を用いても良
いし、水性の加工液を用いても良く、加工はこの加工液
に浸漬しても良いし、加工部分に加工液をかけ流しても
良い。本実施例では特に図示していないが、加工液は油
性のものを用い、加工は加工液をかけ流して行った。
の液の存在が不可欠であり、油性の加工液を用いても良
いし、水性の加工液を用いても良く、加工はこの加工液
に浸漬しても良いし、加工部分に加工液をかけ流しても
良い。本実施例では特に図示していないが、加工液は油
性のものを用い、加工は加工液をかけ流して行った。
【0017】なお、上述した実施例においては、ワイヤ
放電加工を用いて、まず放電加工電極を加工し、つぎに
放電加工電極を用いてメタルボンド砥石を放電加工する
ものである。この放電加工電極にかえて砥石成形用メタ
ルボンド砥石を用いて、まず砥石成形用メタルボンド砥
石を加工し、つぎにこの砥石成形用メタルボンド砥石を
用いて工作物の加工用メタルボンド砥石を研削加工する
こともできる。
放電加工を用いて、まず放電加工電極を加工し、つぎに
放電加工電極を用いてメタルボンド砥石を放電加工する
ものである。この放電加工電極にかえて砥石成形用メタ
ルボンド砥石を用いて、まず砥石成形用メタルボンド砥
石を加工し、つぎにこの砥石成形用メタルボンド砥石を
用いて工作物の加工用メタルボンド砥石を研削加工する
こともできる。
【0018】実施例2。 次に図3および図4により、本発明による第二の実施例
を説明する。図3は、ワイヤ放電研削ヘッド10のワイ
ヤ外周が形成する曲率より大きい曲率を持った電極30
0の凹曲率面310を加工する方法である。実施例1で
はワイヤ外周が成形しようとする砥石70の玉の曲率と
一致する場合であるが、成形しようとする砥石80のプ
ロファイル82の曲率を変化させる場合はワイヤガイド
を交換して径を変えても良いが、本実施例のようにワイ
ヤ放電研削ヘッド10を移動させて成形しても良い。
を説明する。図3は、ワイヤ放電研削ヘッド10のワイ
ヤ外周が形成する曲率より大きい曲率を持った電極30
0の凹曲率面310を加工する方法である。実施例1で
はワイヤ外周が成形しようとする砥石70の玉の曲率と
一致する場合であるが、成形しようとする砥石80のプ
ロファイル82の曲率を変化させる場合はワイヤガイド
を交換して径を変えても良いが、本実施例のようにワイ
ヤ放電研削ヘッド10を移動させて成形しても良い。
【0019】本実施例では電極300は回転軸320に
より垂直方向に回転される。この場合は実施例1の場合
より放電が生起する領域は狭くなり、加工速度は落ちる
ものの、従来技術でワイヤ放電研削ヘッド10により直
接加工する場合の加工点が一点になる場合に比べて数倍
の加工速度を持つ。また、加工軸を鉛直方向とすれば電
極軸受けにかかる負担が軽減するので使用する加工機の
軸構成によっては有効な方法である。本実施例でも放電
加工電源としてRC放電加工回路を用い、放電加工条件
はコンデンサ容量数100pF〜数100pF、電圧7
0〜90V、電極300側を+、ワイヤ放電研削ヘッド
10側を−の条件で良好な加工ができる。
より垂直方向に回転される。この場合は実施例1の場合
より放電が生起する領域は狭くなり、加工速度は落ちる
ものの、従来技術でワイヤ放電研削ヘッド10により直
接加工する場合の加工点が一点になる場合に比べて数倍
の加工速度を持つ。また、加工軸を鉛直方向とすれば電
極軸受けにかかる負担が軽減するので使用する加工機の
軸構成によっては有効な方法である。本実施例でも放電
加工電源としてRC放電加工回路を用い、放電加工条件
はコンデンサ容量数100pF〜数100pF、電圧7
0〜90V、電極300側を+、ワイヤ放電研削ヘッド
10側を−の条件で良好な加工ができる。
【0020】図4は、この放電電極300によって砥石
80の外周面を球面状のプロファイル82に加工してい
る。放電加工条件はコンデンサ容量1000pF〜30
00pF、電圧90〜110V、電極300側を−、砥
石80側を+の条件で良好な加工ができる。加工液は実
施例1と同様に油性タイプをかけ流しで用いている。
80の外周面を球面状のプロファイル82に加工してい
る。放電加工条件はコンデンサ容量1000pF〜30
00pF、電圧90〜110V、電極300側を−、砥
石80側を+の条件で良好な加工ができる。加工液は実
施例1と同様に油性タイプをかけ流しで用いている。
【0021】なお、上述した実施例においては、ワイヤ
放電加工ヘッドを用いて、まず放電加工電極を加工し、
つぎに放電加工電極を用いてメタルボンド砥石を放電加
工するものである。この放電加工電極にかえて砥石成形
用メタルボンド砥石を用いて、まず砥石成形用メタルボ
ンド砥石を加工し、つぎにこの砥石成形用メタルボンド
砥石を用いて工作物の加工用メタルボンド砥石を研削加
工することもできる。
放電加工ヘッドを用いて、まず放電加工電極を加工し、
つぎに放電加工電極を用いてメタルボンド砥石を放電加
工するものである。この放電加工電極にかえて砥石成形
用メタルボンド砥石を用いて、まず砥石成形用メタルボ
ンド砥石を加工し、つぎにこの砥石成形用メタルボンド
砥石を用いて工作物の加工用メタルボンド砥石を研削加
工することもできる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
ワイヤ放電研削法によっても球面砥石の凸面を効率よ
く、しかも精度良く、熟練を要さずに加工することがで
きる。
ワイヤ放電研削法によっても球面砥石の凸面を効率よ
く、しかも精度良く、熟練を要さずに加工することがで
きる。
【図1】本発明による放電電極の成形方法を示す説明
図。
図。
【図2】放電電極による砥石の加工方法を示す説明図。
【図3】本発明による放電電極の成形方法を示す説明
図。
図。
【図4】放電電極による砥石の加工方法を示す説明図。
【図5】ワイヤ放電加工による砥石の加工方法を示す説
明図。
明図。
【図6】研削加工方法を示す説明図。
【図7】研削加工方法を示す説明図。
【図8】研削加工方法を示す説明図。
【図9】ワイヤ放電加工による砥石の加工方法を示す説
明図。
明図。
10 ワイヤ放電研削ヘッド 20 ワイヤガイド 30 ワイヤ 62 砥石の回転軸 64 砥石チャッキング 66 砥石回転軸受け 70 形状創成用球面状砥石 72 砥石のプロファイル 73 球面状砥石の球面の中心 75 放電生起領域 100 形状を創成する非加工物 110 研削加工点 200 砥石成形用放電加工電極 210 電極の貫通穴 300 砥石形成用電極 320 砥石成形用電極の回転軸
Claims (4)
- 【請求項1】 ワイヤ放電研削手段を用いて、放電加工
用電極素材に対して、メタルボンド砥石の外形形状に対
応する転写面を創成する放電研削加工工程と、 転写面が創成された放電加工用電極を用いて、メタルボ
ンド砥石に対して放電加工電極の形状を転写する放電加
工工程と、 を備えるメタルボンド砥石の加工方法。 - 【請求項2】 ワイヤ放電研削手段を用いて、砥石成形
用メタルボンド砥石に対して加工用メタルボンド砥石の
外形形状に対応する転写面を創成する放電研削加工工程
と、 転写面が創成された砥石成形用メタルボンド砥石を用い
て、加工メタルボンド砥石に対して砥石成形用メタルボ
ンド砥石の形状を転写する研削工程と、 を備えるメタルボンド砥石の加工方法。 - 【請求項3】 ワイヤ電極をワイヤガイドに沿って送る
手段と、ワイヤ電極に給電する手段を有するワイヤ放電
加工ヘッドと、ワイヤ放電加工ヘッドの移動を制御する
装置と、 ワイヤ放電加工ヘッドに対向して放電加工用電極を回転
自在に支持するスピンドルと、 放電加工用電極を支持するとともに給電する手段とを有
する放電加工ヘッドと、 放電加工ヘッドに対向してメタルボンド砥石を回転自在
に支持するスピンドルと、 を備えるメタルボンド砥石の加工装置。 - 【請求項4】 ワイヤ電極をワイヤガイドに沿って送る
手段と、ワイヤ電極に給電する手段を有するワイヤ放電
加工ヘッドと、ワイヤ放電加工ヘッドの移動を制御する
装置と、 ワイヤ放電加工ヘッドに対向して砥石成形用メタルボン
ド砥石を回転自在に支持するスピンドルと、 砥石成形用メタルボンド砥石をとりつける研削加工ヘッ
ドと、 研削加工ヘッドに対向して加工用メタルボンド砥石を回
転自在に支持するスピンドルと、 を備えるメタルボンド砥石の加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3391995A JPH08229814A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 砥石の加工方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3391995A JPH08229814A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 砥石の加工方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08229814A true JPH08229814A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=12399935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3391995A Pending JPH08229814A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 砥石の加工方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08229814A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004114172A (ja) * | 2002-09-24 | 2004-04-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 放電ツルーイング方法と装置 |
-
1995
- 1995-02-22 JP JP3391995A patent/JPH08229814A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004114172A (ja) * | 2002-09-24 | 2004-04-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 放電ツルーイング方法と装置 |
JP4613471B2 (ja) * | 2002-09-24 | 2011-01-19 | パナソニック株式会社 | 放電ツルーイング方法 |
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