JP2002066920A - ダイヤモンド砥石のツルーイング・ドレッシング方法および装置 - Google Patents

ダイヤモンド砥石のツルーイング・ドレッシング方法および装置

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JP2002066920A JP2000258797A JP2000258797A JP2002066920A JP 2002066920 A JP2002066920 A JP 2002066920A JP 2000258797 A JP2000258797 A JP 2000258797A JP 2000258797 A JP2000258797 A JP 2000258797A JP 2002066920 A JP2002066920 A JP 2002066920A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単石ダイヤモンドドレッサの磨耗を抑制し、
切れ味のよい砥石研削面を創成可能な鏡面研削用ダイヤ
モンド砥石のツルーイング・ドレッシング方法を提供す
る。 【解決手段】 ダイヤモンド砥石をダイヤモンド砥粒の
平均粒径が0.015mm 以下の粒度の有気孔レジノイドボン
ドダイヤモンド砥石とし、単石ダイヤモンドドレッサの
送り速度をダイヤモンド砥石の砥粒の平均粒径の値およ
び/または単石ダイヤモンドドレッサの先端半径の値に
応じて設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単石ダイヤモンド
ドレッサを用いたダイヤモンド砥粒の平均粒径が0.015m
m 以下の粒度の有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥
石のツルーイング・ドレッシング方法およびツルーイン
グ・ドレッシング装置に関し、特に、表面粗さ(Ry)0.
1μm以下の超精密・鏡面研削加工が可能な有気孔レジ
ノイドボンドダイヤモンド砥石のツルーイング・ドレッ
シング方法およびツルーイング・ドレッシング装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子機器、精密機械、光学機器、光通信
機器等の小型化、精密化により、表面粗さ(Ry)0.1μ
m以下の超精密・鏡面研削加工技術の必要性は益々高ま
りつつある。近年来、研削盤の剛性や仕上がり精度が向
上し、また、砥石軸受に静圧軸受けが採用されるように
なり、また粒度が#1000番よりも細いダイヤモンド砥粒
をレジノイドで結合させた有気孔レジノイドボンドダイ
ヤモンド砥石が開発され、砥石による研削加工によっ
て、表面粗さ(Ry)0.1 μm以下の超精密加工が可能に
なりつつある。
【0003】たとえば本発明者は、表面粗さ(Ry)0.1
μm以下の超精密・鏡面研削加工を可能にするため、特
許第2977508 号において、粒度が#1000番よりも細かい
有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石に対して、図
1、図2に示すように、単石ダイヤモンドドレッサ2を
回転する有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石1の
回転軸に対してθ傾斜させて接触させ、ダイヤモンド砥
石1の回転面に沿って送ることにより砥石研削面10を創
成するダイヤモンド砥石のツルーイング・ドレッシング
方法を提案している。
【0004】この特許第2977508 号に記載されているツ
ルーイング・ドレッシング方法は、図2の1Bで示す方向
のダイヤモンド砥石1の砥石周速度を800m/min、図2の
2B方向の単石ダイヤモンドドレッサ2の送り速度を250m
m/min として、切れ味のよい砥石研削面を創成するよう
にしている。ところで、超精密・鏡面研削加工において
は、研削加工後の表面を要求された表面粗さにするた
め、粒度の異なるダイヤモンド砥石を用いて鏡面研削を
行ったり、図3に示す先端半径rの異なる単石ダイヤモ
ンドドレッサを使用してツルーイング・ドレッシングを
行ってる。
【0005】しかしながら、特許第2977508 号に記載さ
れているツルーイング・ドレッシング方法で砥石研削面
を創成した場合、単石ダイヤモンドドレッサの先端形状
によっては、単石ダイヤモンドドレッサの先端が急激に
摩耗して、切れ味の悪い砥石研削面となるために、単石
ダイヤモンドドレッサを中心軸回りに回転させて、単石
ダイヤモンドドレッサとダイヤモンド砥石との接触面を
頻繁に変えなければならないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、従来技術の上記問題点を解消することにあり、単石
ダイヤモンドドレッサの磨耗を抑制し、切れ味のよい砥
石研削面を創成可能な鏡面研削用ダイヤモンド砥石のツ
ルーイング・ドレッシング方法および装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、単石ダイ
ヤモンドドレッサでダイヤモンド砥石をツルーイング・
ドレッシングする際、単石ダイヤモンドドレッサの送り
速度を変更することにより、単石ダイヤモンドドレッサ
の先端部の摩耗が顕著に減少でき、かつ切れ味のよい砥
石研削面を創成できることを知見し、本発明を完成させ
た。
【0008】本発明は、単石ダイヤモンドドレッサを回
転させたダイヤモンド砥石の回転面に接触させ、該回転
面に沿って送ることで砥石研削面を創成するダイヤモン
ド砥石のツルーイング・ドレッシング方法において、前
記ダイヤモンド砥石を粒度が#1000番以下の有気孔レジ
ノイドボンドダイヤモンド砥石とし、前記単石ダイヤモ
ンドドレッサの送り速度を前記ダイヤモンド砥石の砥粒
の平均粒径の値および/または前記単石ダイヤモンドド
レッサの先端半径の値に応じて設定することを特徴とす
るダイヤモンド砥石のツルーイング・ドレッシング方法
である。
【0009】また、前記単石ダイヤモンドドレッサの送
り速度の絶対値を下記(1)式で表されるパラメーター
fの値に対し、0.70倍以上2.0 倍以下とすることが好ま
しいダイヤモンド砥石のツルーイング・ドレッシング方
法である。 f=(r+μ)×N ・・・・・・・(1) ここで、f:パラメーター(mm/ min )、r:単石ダイ
ヤモンドドレッサの先端半径(mm)、μ:前記有気孔レ
ジノイドボンドダイヤモンド砥石の砥粒の平均粒径(m
m)、N:前記有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥
石の砥石回転速度(rpm )である。
【0010】また、ダイヤモンド砥石を装着して該ダイ
ヤモンド砥石を砥石軸回りに回転させる回転機構と、単
石ダイヤモンドドレッサを該単石ダイヤモンドドレッサ
の中心軸の回りに回動可能かつ前記ダイヤモンド砥石の
砥石軸に対して傾斜可能に装着したテーブルと、該テー
ブルを互いに直交する2方向に移動させる移動機構と、
前記テーブルを前記2方向に対して垂直に移動させる切
り込み機構と、前記単石ダイヤモンドドレッサの送り速
度を前記ダイヤモンド砥粒の平均粒径の値および/また
は前記単石ダイヤモンドドレッサの先端半径の値に応じ
て設定する手段とを備えたことを特徴とするツルーイン
グ・ドレッシング装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のダイヤモンド砥石
のツルーイング・ドレッシング方法について図を用いて
詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る単
石ダイヤモンドドレッサの取り付け状態を示す部分正面
図であり、図2は図1の部分側面図である。
【0012】また、図3は単石ダイヤモンドドレッサの
先端形状を示す部分正面図であり、図4は、図3に示し
た単石ダイヤモンドドレッサを用い、ダイヤモンド砥石
1の砥石研削面10を創成する場合における、本発明のダ
イヤモンド砥石のツルーイング・ドレッシング方法の原
理を示す部分拡大図である。図において、1はダイヤモ
ンド砥石、10は砥石研削面、1Aは砥石軸、1Bは砥石回転
方向であり、2は単石ダイヤモンドドレッサ、3はドレ
ッサケーシング、4は締め付けボルト、5はホルダ、6
はマグネットチャックである。
【0013】また、2A、2B、2Cはそれぞれは単石ダイヤ
モンドドレッサの中心軸、送りの軌跡、送り方向であ
る。rは単石ダイヤモンドドレッサの先端半径、θは単
石ダイヤモンドドレッサの傾き角であり、gは単石ダイ
ヤモンドドレッサの切込み量、sは単石ダイヤモンドド
レッサの送り量である。1Cはダイヤモンド砥粒、dはダ
イヤモンド砥粒の粒径である。
【0014】従来、有気孔微粒レジノイドボンドダイヤ
モンド砥石に対しては、単石ダイヤモンドドレッサの使
用は不可能とされてきた。この理由は、ダイヤモンド砥
石と単石ダイヤモンドドレッサの硬度が同じであるた
め、ダイヤモンド砥石に含有されているダイヤモンド粒
を単石ダイヤモンドドレッサで削ることができず、逆
に、その際生じる熱によりダイヤモンド砥石を構成して
いるボンドが軟化し、ツルーイング・ドレッシング力に
よりダイヤモンド粒をボンド内に埋没させることになる
からである。
【0015】なお、ツルーイングとは、ダイヤモンド砥
石を研削盤に取り付ける際に生じる振れを除去して形状
を修正することであり、また、ドレッシングとは、砥石
を目直して切れ味を回復させることであり、両者ともダ
イヤモンド砥石による研削作業において不可欠の工程で
ある。これらの作業は、同時に行う場合と別々に行う場
合があるが、ツルーイングとドレッシングとを同時に行
うツルーイング・ドレッシングとするのが一般的であ
る。
【0016】本発明では、ダイヤモンド砥石1を有気孔
のレジノイドボンドダイヤモンド砥石に限定すること
で、気孔の冷却効果により、ボンドの軟化が抑止される
と共に、気孔の緩衝効果により、砥粒がボンド内に埋没
することが抑止され、切れ味の良い状態の研削面が創成
できるようにしている。また、本発明に用いる単石ダイ
ヤモンドドレッサ2は、図1、図2に示すように、中心
軸2Aの回りに回動可能な状態でケーシング3を介してホ
ルダ5内に装着した後、締めつけボルト4でケーシング
3をホルダ5に締めつけてホルダ5内に固定されてい
る。ホルダ5の下面は、互いに直交する3方向に移動可
能とされた研削盤のテーブル上のマグネットチャック6
に着脱自在に固定されている。また、ダイヤモンド砥石
1は、ダイヤモンド砥石を砥石軸1A回りに回転させる研
削盤の回転機構に装着されている。
【0017】すなわち、本発明のツルーイング・ドレッ
シング装置には、ダイヤモンド砥石1を装着してダイヤ
モンド砥石1を砥石軸1A回りに回転させる回転機構と、
単石ダイヤモンドドレッサ2を単石ダイヤモンドドレッ
サ2の中心軸2Aの回りに回動可能かつダイヤモンド砥石
1の砥石軸1Aに対して傾斜可能に装着したテーブルと、
該テーブルを互いに直交するxおよびyの2方向に移動
させる移動機構と、テーブルをxおよびy方向に垂直な
z方向に移動させる切り込み機構と、単石ダイヤモンド
ドレッサ2の送り速度をダイヤモンド砥粒の平均粒径の
値および/または単石ダイヤモンドドレッサ2の先端半
径の値に応じて設定する手段とを備えている。
【0018】そして本発明のツルーイング・ドレッシン
グ方法では、図1、図2に示すように、単石ダイヤモン
ドドレッサ2を砥石回転軸1Aに対して傾き角θ傾斜させ
て、回転する有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石
1の回転面に接触させ、単石ダイヤモンドドレッサの送
りの軌跡2Bに沿って砥石研削面10を創成している。ツル
ーイング・ドレッシングの際、単石ダイヤモンドドレッ
サ2の先端部が摩耗して平坦になってくると、砥石研削
面10の切れ味が回復しなくなり、ツルーイング・ドレッ
シングの効果が減少する。そこでツルーイング・ドレッ
シングを1回行う毎に単石ダイヤモンドドレッサ2を中
心軸2A回りにたとえば90°回転させて、単石ダイヤモン
ドドレッサ2とダイヤモンド砥石1との接触面を変え、
効果的なツルーイング・ドレッシングを行うようにする
のが普通である。
【0019】また、ツルーイング・ドレッシングで非球
面研削に必要となる曲面を砥石研削面10に形成するに
は、図2に示す単石ダイヤモンドドレッサ2の送りの軌
跡2Bが非球面研削に必要な曲面を形成するように、研削
盤を設定しておき、図示しないテーブルをy軸方向に移
動させつつ、z軸方向に昇降させてNC制御するのが一般
的である。
【0020】上記で説明したツルーイング・ドレッシン
グでは、図3に示す先端に半径rが形成された単石ダイ
ヤモンドドレッサを用いており、ツルーイング・ドレッ
シングにより、図4に示すように、新たな砥石研削面10
が創成されている。図4は、本発明のダイヤモンド砥石
1のツルーイング・ドレッシング方法の原理を示す部分
拡大図であり、単石ダイヤモンドドレッサ2の先端がツ
ルーイング・ドレッシング前の砥石研削面10の表面から
切込み量gだけ切込まれている。単石ダイヤモンドドレ
ッサ2は送り方向2Cに向かって所定の送り速度で送られ
ており、単石ダイヤモンドドレッサ2が送られた後に、
新たな砥石研削面10が創成される。図4において、ダイ
ヤモンド砥石1の砥石研削面10は、図面垂直方向に所定
の砥石回転速度Nで回転している。また、1Cはダイヤモ
ンド砥粒、dはダイヤモンド砥粒1Cの粒径であり、sは
ダイヤモンド砥石1の1回転当たりの単石ダイヤモンド
ドレッサ2の送り量sである。
【0021】本発明のツルーイング・ドレッシング方法
の特徴は、創成する新たな砥石研削面10に沿った単石ダ
イヤモンドドレッサの送り速度をダイヤモンド砥石の砥
粒の平均粒径の値および/または単石ダイヤモンドドレ
ッサの先端半径rの値に応じて設定することにある。以
下、創成する新たな砥石研削面10に沿った単石ダイヤモ
ンドドレッサの送り速度をダイヤモンド砥石の砥粒の平
均粒径の値および/または単石ダイヤモンドドレッサの
先端半径rの値に応じて設定することによって、単石ダ
イヤモンドドレッサ2の先端部の磨耗が極めて少なくな
るという結果を得た実験1〜実験2について説明する。 (実験1)実験1では、単石ダイヤモンドドレッサの送
り速度を単石ダイヤモンドドレッサの先端半径rの値に
応じて設定することによって、単石ダイヤモンドドレッ
サの磨耗が顕著に減少することを知見した。
【0022】この実験結果を図5に示す。図5は、単石
ダイヤモンドドレッサの先端半径rをパラメータとした
場合における単石ダイヤモンドドレッサの送り速度と単
石ダイヤモンドドレッサの磨耗量の関係を示すグラフで
ある。この実験1は、砥石の直径Dが200mm 、砥石の幅
が8mm、粒度が#2000番である有気孔レジノイドボンド
ダイヤモンド砥石を用い、図1、図2に示すように単石
ダイヤモンドドレッサ2の傾き角θを15°として、先端
半径rが0.2 、0.4mmの単石ダイヤモンドドレッサ2を
それぞれ取り付け、送り速度を図5に示すとおりとし、
ツルーイング・ドレッシングした。ツルーイング・ドレ
ッシング後、単石ダイヤモンドドレッサ2をケーシング
3から取り外して、単石ダイヤモンドドレッサ2の摩耗
量Wを測定し、各摩耗量Wと送り速度を500mm/min とし
た場合の磨耗量W500 との比W/W500 で単石ダイヤモ
ンドドレッサ2の摩耗量を評価した。
【0023】その際、砥石回転速度Nを1273rpm 、切込
み量gを所定値とし、ソリューションタイプの研削液を
5l/min 研削部に供給しつつ、1回(砥石の幅の一端か
ら他端までの送りを1回とする)ツルーイング・ドレッ
シングした。図5に示した各送り速度における磨耗量W
/W500 から、単石ダイヤモンドドレッサの送り速度を
単石ダイヤモンドドレッサの先端半径rの値に応じて設
定することで、単石ダイヤモンドドレッサ2の磨耗を顕
著に減少できることがわかった。また、図5に示した結
果から、単石ダイヤモンドドレッサの送り速度の絶対値
を単石ダイヤモンドドレッサの先端半径rの値に応じて
決まる下限値以上にすれば、単石ダイヤモンドドレッサ
2の磨耗を抑制できることもわかる。 (実験2)実験2では、単石ダイヤモンドドレッサの送
り速度を有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石の砥
粒の平均粒径に応じて設定することで、単石ダイヤモン
ドドレッサ2の磨耗を顕著に減少できることを知見し
た。
【0024】実験2は、粒度が#8000番(ダイヤモンド
砥粒の平均粒径が0.002mm )である有気孔レジノイドボ
ンドダイヤモンド砥石を先端半径rが0.2 mmの単石ダイ
ヤモンドドレッサ2で実験1と同様にしてツルーイング
・ドレッシングし、単石ダイヤモンドドレッサ2の磨耗
量を測定した。そして、実験1で得られた粒度が#2000
番(ダイヤモンド砥粒の平均粒径が0.008mm )の有気孔
レジノイドボンドダイヤモンド砥石を先端半径rが0.2
mmの単石ダイヤモンドドレッサ2でツルーイング・ドレ
ッシングした場合の磨耗量と比較した。
【0025】この実験結果を図6に示す。図6に示した
各送り速度における磨耗量W/W500 から、単石ダイヤ
モンドドレッサの送り速度を有気孔レジノイドボンドダ
イヤモンド砥石の粒度、すなわち、ダイヤモンド砥粒の
平均粒径に応じて設定することで、単石ダイヤモンドド
レッサの磨耗量を顕著に減少できることがわかった。
【0026】また、図6に示した結果から、単石ダイヤ
モンドドレッサの送り速度の絶対値をダイヤモンド砥粒
の平均粒径に応じて決まる下限値以上にすれば、単石ダ
イヤモンドドレッサの磨耗を抑制できることもわかる。
ここで、実験1および実験2で得られた送り速度の下限
値と、単石ダイヤモンドドレッサの先端半径rおよびダ
イヤモンド砥石の平均粒径μとの関係について鋭意検討
したところ、表1に示すとおり、単石ダイヤモンドドレ
ッサの摩耗を抑制可能な送り速度の下限値は、上記
(1)式のパラメーターfの値に対し0.70倍であること
が判明した。
【0027】
【表1】
【0028】また、単石ダイヤモンドドレッサの送り速
度が述した(1)式のパラメーターfの値に対し2.0 倍
を超えた場合、ドレッシングされたダイヤモンド砥石の
砥石研削面が台形のねじ状痕となり、研削抵抗が増大
し、発熱による砥石摩耗や砥粒の脱落が発生し、ワーク
の表面粗さが悪化する。このため、単石ダイヤモンドド
レッサの送り速度の絶対値を上記(1)式のパラメータ
ーfの値に対し0.70倍以上、2.0 倍以下とすることによ
って、単石ダイヤモンドドレッサの磨耗を抑制でき、切
れ味のよい砥石研削面を創成できるので好ましいのであ
る。
【0029】また、以上説明した実験1および実験2で
は、単石ダイヤモンドドレッサの先端半径rを0.2mm 、
0.4mm 、ダイヤモンド砥石の平均粒径μを0.008mm 、0.
002mm としているが、実施例の結果から、単石ダイヤモ
ンドドレッサの先端半径rを0.1 、0.3 、0.5mm 、ダイ
ヤモンド砥石の平均粒径μを0.001 、0.004 、0.015mm
とした場合においても同様に、上記(1)式のパラメー
ターfの値に対し0.70倍以上、2.0 倍以下とすることに
よって、単石ダイヤモンドドレッサの磨耗を抑制でき、
切れ味のよい砥石研削面を創成できることがわかる。
【0030】以上説明した実験1および実験2では、砥
石回転速度N、切り込み量および切り込み回数を所定と
して行っているが、本発明は上記の砥石回転速度N、切
り込み量、切り込み回数に限定されず、砥石回転速度N
を955 〜1590rpm 、切り込み量を1〜10μm、切り込み
回数を1〜10回とした場合でも、本発明の条件でツルー
イング・ドレッシングすることにより、単石ダイヤモン
ドドレッサの磨耗量を抑制でき、かつ切れ味のよい研削
面を創成できる。
【0031】そして、上記本発明のツルーイング・ドレ
ッシング方法によって、切れ味のよい研削面を創成でき
るので、粒度#1000番より細いレジノイドボンドダイヤ
モンド砥石で研削加工を行うことにより、表面粗さ(R
y)0.1 μm以下に鏡面研削できる。
【0032】
【実施例】砥石の直径Dが200mm 、砥石の幅が8mm の有
気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石を用い、図1、
図2に示すように、精密成形研削盤に単石ダイヤモンド
ドレッサ2を傾き角θ15°で取り付けて、表2に示す条
件でツルーイング・ドレッシングした。なお、切込み量
gを所定とし、ソリューションタイプの研削液を5l/mi
n 研削部に供給しつつ、1回ツルーイング・ドレッシン
グした。
【0033】そして、ツルーイング・ドレッシング後の
各有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石を用い、長
さ150mm 、幅50mmの高速度工具鋼を鏡面研削し、ワーク
の表面粗さ(Ry) を測定した。その際、発明例では、単
石ダイヤモンドドレッサの送り速度の絶対値を上記
(1)式のパラメーターfの値に対し0.70倍以上、2.0
倍以下とした。
【0034】一方、記号B01 の比較例1は、単石ダイヤ
モンドドレッサの送り速度が上記(1)式のパラメータ
ーfの値に対し0.70倍未満の場合であり、記号B02 の比
較例2は、パラメーターfの値に対し2.0 倍超えた場合
である。発明例と比較例1、2のワークの表面粗さ(R
y) を表2に合わせて示す。また、研削加工条件を表3
に示した。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】表2に示したワークの表面粗さ(Ry) か
ら、記号A01 〜A16 の発明例では、単石ダイヤモンドド
レッサの摩耗を抑制できるため、1回のツルーイング・
ドレッシングにより切れ味のよい砥石研削面が創成さ
れ、表面粗さ(Ry) 0.1 μm以下の鏡面に研削できるこ
とがわかる。一方、記号B01 〜B02 の比較例では、表面
粗さ(Ry) が0.1 μmを超え、鏡面に研削できないこと
がわかる。記号A02 の表面粗さ曲線を図7に示した。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、ダイヤモンド砥石の粒
度および単石ダイヤモンドドレッサの先端半径が異なっ
ていても、単石ダイヤモンドドレッサの磨耗を抑制でき
るため、簡便にかつ短時間に、切れ味のよい砥石研削面
を創成できる。そして、本発明のツルーイング・ドレッ
シング方法で研磨面を創成したダイヤモンド砥粒の平均
粒径が0.015mm 以下のレジノイドボンドダイヤモンド砥
石を用いて、鏡面研削加工を行うことで表面粗さ(Ry)
0.1 μm以下にワークを仕上げることが可能である。
【0039】この結果、工具費の低減、低コスト化、生
産性の向上、製品の高品位化及び高付加価値化などを図
ることができ、国際競争力が強化されるという、きわめ
て有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る単石ダイヤ
モンドドレッサの取り付け状態を示す部分正面図であ
る。
【図2】図2は図1の部分側面図である。
【図3】図3は単石ダイヤモンドドレッサの先端形状を
示す部分正面図である。
【図4】図4は本発明のツルーイング・ドレッシング方
法の原理を示す部分拡大図である。
【図5】図5は、単石ダイヤモンドドレッサの先端半径
をパラメータとした場合における単石ダイヤモンドドレ
ッサの送り速度と単石ダイヤモンドドレッサの磨耗量の
関係を示すグラフである。
【図6】図6は、ダイヤモンド砥粒の粒度をパラメータ
とした場合における単石ダイヤモンドドレッサの送り速
度と単石ダイヤモンドドレッサの磨耗量の関係を示すグ
ラフである。
【図7】図7は、単石ダイヤモンドドレッサの送り速度
がパラメーターfの値に対し2.0 倍を超えた場合の砥石
研削面を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明のツルーイング・ドレッシング
方法で研削面を創成したダイヤモンド砥石を用いて研削
したワークの表面粗さを示す粗さ曲線である。
【符号の説明】
1 ダイヤモンド砥石 10 砥石研削面 1A 砥石軸 1B 砥石回転方向 1C ダイヤモンド砥粒 d 粒径 2 単石ダイヤモンドドレッサ 2A 中心軸 2B 送り方向 r 先端半径 θ 傾き角 g 切込み量 f 送り量 D 砥石直径 3 ドレッサケーシング 4 締め付けボルト 5 ホルダ 6 マグネットチャック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単石ダイヤモンドドレッサを回転させた
    ダイヤモンド砥石の回転面に接触させ、該回転面に沿っ
    て送ることで砥石研削面を創成するダイヤモンド砥石の
    ツルーイング・ドレッシング方法において、前記ダイヤ
    モンド砥石をダイヤモンド砥粒の平均粒径が0.015mm 以
    下の粒度の有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石と
    し、前記単石ダイヤモンドドレッサの送り速度を前記ダ
    イヤモンド砥粒の平均粒径の値および/または前記単石
    ダイヤモンドドレッサの先端半径の値に応じて設定する
    ことを特徴とするダイヤモンド砥石のツルーイング・ド
    レッシング方法。
  2. 【請求項2】 前記単石ダイヤモンドドレッサの送り速
    度の絶対値を下記パラメーターfの値に対し0.70倍以上
    2.0 倍以下とすることを特徴とする請求項1に記載のダ
    イヤモンド砥石のツルーイング・ドレッシング方法。 記 f=(r+μ)×N f:パラメーター(mm/ min )、r:単石ダイヤモンド
    ドレッサの先端半径(mm)、μ:前記有気孔レジノイド
    ボンドダイヤモンド砥石の砥粒の平均粒径(mm)、N:
    前記有気孔レジノイドボンドダイヤモンド砥石の砥石回
    転速度(rpm )
  3. 【請求項3】 ダイヤモンド砥石を装着して該ダイヤモ
    ンド砥石を砥石軸回りに回転させる回転機構と、単石ダ
    イヤモンドドレッサを該単石ダイヤモンドドレッサの中
    心軸の回りに回動可能かつ前記ダイヤモンド砥石の砥石
    軸に対して傾斜可能に装着したテーブルと、該テーブル
    を互いに直交する2方向に移動させる移動機構と、前記
    テーブルを前記2方向に対して垂直に移動させる切り込
    み機構と、前記単石ダイヤモンドドレッサの送り速度を
    前記ダイヤモンド砥粒の平均粒径の値および/または前
    記単石ダイヤモンドドレッサの先端半径の値に応じて設
    定する手段とを備えたことを特徴とするツルーイング・
    ドレッシング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100615684B1 (ko) 2005-05-10 2006-08-28 이화다이아몬드공업 주식회사 원뿔형 드레서
JP2010094781A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Sumitomo Heavy Ind Ltd 研削品質評価方法、評価マップ作成方法、評価マップ、研削条件設定方法、研削条件設定プログラム、及び研削方法
JP2016198875A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 株式会社岡本工作機械製作所 砥石車の砥石成形方法

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