JP2019198899A - 面取り研削装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、円盤状の周端部の面取り加工が必要となる。
そこで従来は、例えば図4に示すように回転テーブル2にワーク1を芯出しした状態に載置するとともに、砥石取付装置3に取り付ける砥石100の外周面に溝部101を形成し、この溝形状にならわせるようにワーク1の周端部を接触させることで面取り加工が行われていた。
しかし、この方法では砥石の溝形状が摩耗により変形すると、それに合せてワークの面取り形状が変化してしまう技術的課題があった。
また、ワークの面取り形状はワークの材質,大きさ等や用途等に応じて各種形状のものが要求されており、それに対応できる面取り加工装置が要求されている。
特許文献1には、ウエハと砥石とを相対的にZ軸方向,Y軸方向に移動制御させたウエハの面取り加工方法を開示する。
しかし、同公報に開示する面取り加工方法は、ウエハの回転軸方向と砥石の回転軸方向とが直交しているため砥石径が大きくなると、装置が大きくなるだけでなく、ウエハにびびり振動が発生しやすく面取り品質に大きな影響を与える恐れがある。
ウエハとしてはφ10〜300mmのものが使用され、厚みは200〜800μmのものがウエハの大きさに合せて採用されている。
このように、うすい円盤状のワークにあっては、回転テーブルの載置面の外周端部から突出するオーバーハング量Hが大きくなり過ぎると、面取り研削時のワークの安定性が低下する。
そこで、ワークの厚みTmmに対してオーバーハング量Hを10×Tmm以内にするのがよい。
好ましくはオーバーハング量Hが5×Tmm以内である。
そこで本発明においては、前記砥石の外形形状は円盤状であって、その周端部断面形状は曲率半径Rからなる凸形状であり、前記曲率半径Rは前記オーバーハング量Hの1/2以下であるのが好ましい。
ここで、砥石の周端部の断面形状を曲率半径Rからなる凸形状と表現したのは、凸形状を半円形状に限定するものではなく、凸面であれば自由曲面でもよく、凸面の形状の曲率を曲率半径Rで表現すると、そのH×1/2以下であることをいう。
このようにすると砥石がワークの下面側の面取り加工を行う際に砥石の先端が回転テーブルの外周壁(外周面)に干渉するのを防ぐことができる。
これにより砥石の摩耗量に合せて移動量を補正することもでき、面取り品質が向上する。
図1(a)に示すように、円板状のワーク1を芯出しした状態で載置する回転テーブル2を有する。
ワークを回転テーブル2に載置し保持するための手段に制限はないが、例えば吸引保持する例がある。
ワーク1はZ軸廻り回転速度W1に制御されている。
これに対して、砥石10を装着し回転テーブル2の回転軸と平行なZ軸廻りの回転速度W2にて回転制御するための砥石取付装置3を有する。
砥石10は砥石取付装置3の図示を省略した移動制御機構により、ワーク1と水平方向のX軸,上下方向のZ軸,Z軸廻りのC軸が制御されている。
砥石3の移動軌跡は、NCプログラムにより制御されており、その例を図1(b)に示す。
ワーク1の周端部1aは回転テーブル2の外周面(外周壁)2aから外側にオーバーハング量Hmmだけオーバーハングさせた状態で、この回転テーブル2にワーク1が芯出しされた状態で載置されている。
これに対して図2に示すように、砥石10の外形は円盤状になっているとともに、本実施例は粗砥石13,細砥石12,仕上げ砥石11の3種のメタルボンドダイヤモンドホイールの例となっている。
このような砥石を用いると、面取り形状の研削創成からみがき仕上げまでを連続的に行うことができる。
この曲率変形Rは図1(b)に示すように、回転テーブル2の外周面(外周壁)2aと干渉しないようにオーバーハング量Hの1/2以下になっている。
本実施例においては、ワークの厚みT=0.7mm,オーバーハング量H=3.0mm,曲率半径R=1.5mmの例となっている。
ワーク1の回転速度W1と砥石10の回転速度W2との速度差にて、ワークの周端部が面取り研削される。
このような移動軌跡を砥石10がたどることでワーク1の周端部には、下面側の面取り面1d,先端部の面取り面1c,上面側の面取り面1bが形成される。
これにより例えば、図3に示すようにワークの素材のエッジ部の研削領域1eを除去するように砥石10の砥先が矢印で示すように移動することで、下側の面取り面1dと上側の面取り面1bとで、研削代を自由に変化させることもできる。
また、面取り形状を創成する手順は、ワークの周端部の上面側から下面側に向けて移動制御してもよい。
また、砥石の移動量は摩耗量に合せてNCプログラム上にて補正することもできる。
図3に示したように上面側の面取り面1bと、下面側の面取り面1dとで形状が相違する場合には、ワーク1の上面側と下面側とを交互に逆にセットすることで、砥石摩耗の均一化を図ることもできる。
2 回転テーブル
3 砥石取付装置
10 砥石
Claims (3)
- 円盤状のワークを載置及び回転制御する回転テーブルと、
前記ワークの周端部に接触させて面取り研削を行うための砥石を備え、
前記砥石の回転軸と前記回転テーブルの回転軸が平行に配置されているとともに、前記砥石とワークとの相対的な移動軌跡は水平方向のX軸制御、上下方向のZ軸及びZ軸廻りのC軸制御され、
前記ワークは周端部が前記回転テーブルの外周端部から所定の寸法だけオーバーハングさせた状態で当該回転テーブルに載置してあり、前記砥石の相対的移動軌跡はワークの面取り形状に合せてNCプログラム制御されていることを特徴とする面取り研削装置。 - 前記ワークの周端部が回転テーブルの外周端部からオーバーハングしているオーバーハング量Hが、前記ワークの厚みTmmに対して10×Tmm以内であることを特徴とする請求項1記載の面取り研削装置。
- 前記砥石の外形形状は円盤状であって、
その周端部断面形状は曲率半径Rからなる凸形状であり、
前記曲率半径Rは前記オーバーハング量Hの1/2以下であることを特徴とする請求項2記載の面取り研削装置。
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