JPH08229752A - 自動ネジ締めシステムを有する自動組立ステーション及びネジ締めハンドツール - Google Patents

自動ネジ締めシステムを有する自動組立ステーション及びネジ締めハンドツール

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JPH08229752A
JPH08229752A JP6489695A JP6489695A JPH08229752A JP H08229752 A JPH08229752 A JP H08229752A JP 6489695 A JP6489695 A JP 6489695A JP 6489695 A JP6489695 A JP 6489695A JP H08229752 A JPH08229752 A JP H08229752A
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screw tightening
tightening
hand tool
automatic
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靖則 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種多様なネジに容易に対応できる自動ネジ
締めシステムを有する自動組立ステーションを提供す
る。 【構成】 複数のハンドツールから所望のネジ締めハン
ドツール301を選択して着脱するAHC203を備
え、このAHCには4種類のネジを種類ごとにそれぞれ
所定位置で供給するフィーダホース接続部208及びマ
スタ側支持プレート207が配置される。各ネジ締めハ
ンドツール301は、AHCに装着された状態でフィー
ダホース接続部208から供給されるネジを受け入れる
ネジ受入部308と、このネジ受入部によって受け入れ
られたネジをキャッチャ305まで転送する転送ホース
309と、キャッチャによって所定位置に保持されたネ
ジをネジ締めするネジ締め機304と、から構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動ハンド交換装置(以
下、AHC)を備えた自動組立ステーションに係り、特
にAHCを利用した自動ネジ締めシステムに関する。
【0002】
【発明の背景】自動ネジ締め装置は、一般的に、ネジの
供給方法によって、圧送方式、ピックアンドプレイス方
式、及びパーツフィーダ直結方式に大別される。
【0003】ネジ圧送方式の一例は、「自動化技術」誌
(1991年 第23巻 第1号63〜71頁)に「精
密ネジ締めロボットSR320S」として紹介されてい
る。このロボットでは、パーツフィーダを内蔵したネジ
圧送ユニットと自動ネジ締め機とがネジ供給ホースによ
って接続された構成を有する。ネジ圧送ユニットは、パ
ーツフィーダから供給されるネジを一本づつ切り出し、
それらを圧縮空気の力によってネジ供給ホースを通して
ネジ締機へ圧送する。圧送されたネジはネジ締機のキャ
ッチャーに取り込まれ、ネジがキャッチャーに保持され
た状態でエアシリンダー等の上下方向駆動装置が作動し
ネジ締機全体が下降する。ネジ締機が所定位置まで下降
すると、ネジ締機のビットがさらに下降してネジ頭と嵌
合し、ビットが回転する事によってネジ締めが行われ
る。ネジ締めが終了すると、ネジ締機が所定位置まで上
昇し、一連の自動ネジ締め動作が完了する。
【0004】なお、キャッチャーにネジを保持する方式
としては、ネジがチャックに保持された状態でネジ締め
を行うチャック爪方式と、ネジ締めビットを収容する吸
着パイプ内を真空にすることによってビットにネジを吸
着させネジ締めを行うバキューム方式とが知られてい
る。一般的には、ワーク対象のデッドスペースの制限が
ゆるやかなバキューム方式が多用される。
【0005】このネジ圧送方式では、ネジ圧送ユニット
はもとより、ホース内でのネジの転倒あるいは詰まりが
生じないように、またネジ締機先端のキャッチャー部で
ネジが必要な姿勢を得るように細かい設計が要求され、
またネジ締機のビットも適用するネジの呼び径及び勘合
溝の形状に合わせたものが必要となり、結果としてパー
ツフィーダーからネジ締機までの全てが使用されるネジ
専用として構成される。
【0006】次に、ピックアンドプレイス方式は前述の
圧送方式が適用できないネジを対象としている。すなわ
ち、ピックアンドプレイス方式は、ネジの全長がネジ頭
径より小さくネジ圧送ホース内では転倒あるいは詰まり
が発生して輸送できないようなネジに適用される。この
方式は、ネジを一個づつ整列供給するパーツフィーダ
と、スプリングでネジ締機の軸方向に摺動可能に支持さ
れた吸着パイプを備えたネジ締機と、パーツフィーダと
ネジ締めを行うワーク対象を稼働範囲内に持つようなロ
ボット形式のネジ締め装置とで構成される。ネジ締め装
置は、まず、パーツフィーダから整列供給される先頭の
ネジの真上にネジ締め機を移動させ垂直に下降させる。
そして、真空吸引装置を作動させて吸着パイプの先頭に
ネジを吸着し、ネジ締機をワーク対象の所定位置まで移
動させ下降させて自動ネジ締めを行う。この方式は、圧
送方式に比べて作業タクトタイムが遅いという欠点を持
つが、圧送できないネジに対しては有効な方式である。
そしてこの方式もまたパーツフィーダとネジ締機は使用
されるネジ専用として構成される。
【0007】最後に、ピックアンドプレイス方式の作業
タクトタイムを改善する手法としてパーツフィーダ直結
方式がある。その一例は、前述の「自動化技術」誌に
「精密ネジ締めロボットSR320F」として紹介され
ている。このロボットは、ネジ締機にパーツフィーダを
機械的に接続固定し、パーツフィーダから直接ネジ締機
にネジを供給しネジ締めを行う方式である。この方式は
作業タクトタイム的には改善されるものの、この方式で
ワーク対象の複数ポイントのネジ締めを行う場合には、
ロボットの稼働する先端にネジ締機とパーツフィーダを
装着する事が必要となり、ロボットの負荷が増大し、小
型化が困難になるというる欠点がある。またこの方式も
前述の方式と同様にパーツフィーダとネジ締機は適用す
るネジ専用として構成される。
【0008】以上述べたように、一般に市販されている
自動ネジ締め装置は、あらかじめ特定したネジ頭形状、
特定の呼び径、且つ決まった長さのネジしか扱うことが
出来なかった。また一台のネジ締機で複数種類のネジ締
めを行う為には、特別の配慮をされた装置でも、ネジ締
機のビット・パーツフィーダ・キャッチャー等の部品交
換などの作業が必要であった。
【0009】
【従来の技術】そこで、複数種類のネジに対応できる自
動ネジ締め装置が種々提案されている。実開平1−11
5623号公報に開示されているネジ供給切替装置で
は、固定基板の円周上に複数のフィーダホースを接続
し、回転部材によって1つのフィーダホースを選択する
ことにより、複数種類のネジ供給を可能にしている。ま
た、特開昭57−39411号公報に開示されたネジ締
め機では、アームに複数のネジ締めヘッドを搭載し、ネ
ジの種類に従って作動させるネジ締めヘッドを選択す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記実
開平1−115623号公報に開示された装置では、ネ
ジ締機側のフィーダホースは固定された1種類のホース
であるために、圧送されるネジのネジ頭径dがフィーダ
ホースの内径より大きい場合にはネジを圧送することが
できない。また、ネジがホース内で転倒することなく必
要な方向性を持って輸送される為には、ホース内径に対
するネジの長さがある一定値以上であることが必要とな
る。よって使用するネジ供給ホースによって適用出来る
ネジの種類が制限される。さらに、ネジ供給ホース先端
のネジ締機は明らかに固定であり、そのネジ締機の有す
るネジ締めビットは、十字穴、すりわりあるいは六角穴
など、あらかじめ決められたネジ頭の形状に適合する種
類及びサイズのもの以外は使用することができない。
【0011】また、特開昭57−39411号公報に開
示されたネジ締め機では、ロボットアームの先端に複数
種類のネジ締めヘッドを搭載する構成であるために、多
数のネジ締めヘッドを搭載すると重量が増大し、アーム
の駆動機構が大型になるという問題がある。また、多数
のネジ締めヘッドを搭載することは各ヘッドの位置合わ
せのための制御機構が余分に必要となり、装置の複雑化
及び大型化を招来する。
【0012】また、一般に、自動組立ラインを構成する
場合に、ネジ締めステーションはある特定のネジだけに
しか対応出来ない場合が多く、生産機種変更によるネジ
の種類の変更に対してはネジ締め装置そのものを改造あ
るいは新規更新を必要とした。しかも自動ネジ締機は専
門メーカーから購入して使用する場合が多く、その為に
専用ステーションになりがちで、組立行程におけるネジ
締め工程の順番を変更する場合には自動ネジ締めステー
ションそのものを移動あるいは入れ替えることが必要と
なる。
【0013】そこで、本発明の目的は、多種多様なネジ
に容易に対応できる自動ネジ締めシステムを提供するこ
とにある。
【0014】本発明の他の目的は、自動組立ラインの変
更に容易に対応できるフレキシブルな自動組立ラインを
構築できる自動ネジ締めシステムを有する自動組立ステ
ーションを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による自動組立ス
テーションは、所定位置に置かれた複数のハンドツール
から所望のハンドツールを選択して着脱するAHCを備
え、このAHCは複数種類のネジを種類ごとにそれぞれ
所定位置関係で1個ずつ供給するネジ供給部を有し、ま
た、複数のハンドツールはネジの種類ごとにそれぞれ対
応した複数のネジ締めハンドツールを含む。
【0016】複数のネジ締めハンドツールの各々は、当
該ネジ締めハンドツールがAHCに装着された状態で、
ネジ供給部から供給されるいずれか1種類のネジを受け
入れるネジ受入部と、ネジ受入部によって受け入れられ
たネジを所定位置に保持するキャッチャと、キャッチャ
によって保持されたネジをネジ締めするネジ締め機と、
からなる。
【0017】
【作用】AHCのハンドツールとして複数のネジ締めハ
ンドツールを予め用意する。これらネジ締めハンドツー
ルのネジ受入部、キャッチャ、及びネジ締め機は、その
ネジ締めハンドツールが取り扱うネジの種類に適合する
ように設定しておく。AHCは、自動組立ステーション
で使用するネジの種類に応じてネジ締めハンドツールを
選択して装着し、それを用いてワーク対象に対して所定
のネジ締め動作を実行する。
【0018】
【実施例】図1は、本発明のよるネジ締めシステムの一
実施例を装備した自動組立ユニットを示す斜視図であ
る。自動組立ユニット10は、ある製品の自動組立ライ
ンを構成する1ステーションであり、ユニット10の前
方に設けられたコンベア101が連続するように必要な
台数を配列する事によって、ある製品の自動組立ライン
が構成される。
【0019】自動組立ユニット10には、コンベア10
1の後方に直交門型ロボット102が搭載され、その直
交門型ロボット102の下方にはトレイ供給コンベア1
03が設けられている。トレイ供給コンベア103は、
組み付ける部品を乗せた部品トレイの搬送、位置決め、
及び空トレイの後方排出を行う。更に、トレイ供給コン
ベア103の後方には、部品トレイを供給し、空になっ
たトレイを回収するためのトレイ供給装置104が設け
られている。
【0020】直交門型ロボット102のアーム201は
X方向及びY方向に自由に移動可能であり、アーム20
1の先端にはアクチュエータ202が取り付けられ、ア
ーム201に内蔵されたZ軸駆動装置によってアクチュ
エータ202をZ軸方向(上下方向)に移動させる。ア
クチュエータ202は4種類のフィーダホース204a
〜204dを通してネジ圧送装置105a〜105dに
それぞれ接続されている。ネジ圧送装置105a〜10
5dには4種類のネジが予め収納されており、すでに説
明したように圧縮空気によってそれぞれのフィーダホー
スを通して対応する種類のネジがアクチュエータ202
へ供給される。
【0021】また、直交門型ロボット102の下方には
トレイ供給コンベア103と並んでハンド置き台106
が設けられ、更にコンベア101の前方にもハンド置き
台107が設けられている。これらのハンド置き台に
は、そのステーションで行う作業に必要な複数の部品組
み付けハンドツールあるいはネジ締め作業を行う為の自
動ネジ締めハンドツールなどが配置されている。本実施
例では、ハンド置き台106に4種類のネジ締めハンド
ツールが置かれているものとする。
【0022】このような構成を有する自動組立ユニット
10の概略的な動作を説明する。自動組立ライン全体を
制御するラインコントローラ(図示せず)からの指示に
従って、直交門型ロボット102は作業内容に合致した
組立ハンドツールあるいはネジ締めハンドツールを選択
装着し、上流のステーションからコンベア101によっ
て搬送されてきたワーク対象に対して所定の組立工程を
実行する。この組立が完了すると、ワーク対象はコンベ
ア101によって下流のステーションへ送出される。
【0023】直交門型ロボット 図2は、1つのネジ締めハンドツールを選択装着した直
交門型ロボット102の概略的な一部破断側面図であ
る。同図において、直交門型ロボット102のアーム2
01の先端にはアクチュエータ202が設けられ、更に
アクチュエータ202のZ軸シャフトの先端にはAHC
マスタ203が取り付けられている。アクチュエータ2
02はアーム201内のZ軸駆動装置によって上下移動
し、AHCマスタ203はアクチュエータ202によっ
て回転及びハンドツールの着脱を行う。すなわち、アー
ム201は、指定されたハンド置き台106へ移動し、
指定されたネジ締めハンドツール301を選択装着し、
そのネジ締めハンドツール301を用いてコンベア10
1によって搬送されたワーク対象401に対して所定の
ネジ締め動作を実行する。
【0024】4種類のネジはそれぞれフィーダホース2
04a〜204dによって供給することができるが、実
際にはラインコントローラによって指定された1種類の
ネジが対応するフィーダホースを通して供給される。そ
れに対応するように、1つのネジ締めハンドツール30
1は1種類のネジのみを受け入れるように構成されてい
る。直交門型ロボット102は、ラインコントローラの
指示に従い、供給されるネジの種類に対応したネジ締め
ハンドツールをAHCマスタ203に選択装着する。
【0025】図3は図2におけるAHCハンド部の詳細
側面図である。アクチュエータ202の先端に設けられ
たAHCマスタ203は、ネジ締めハンドツール301
のAHCツール接合部302と着脱自在に接合し、AH
Cツール接合部302が固定されたベースプレート30
3には、後述する構造体によってネジ締め機304が取
り付けられている。ネジ締め機304の先端にはキャッ
チャ305が設けられ、そこでフィーダホースを通して
圧送されたネジが捕捉される。以下、AHCマスタ側の
アクチュエータとAHCツール側のネジ締めハンドツー
ルとの構成をそれぞれ詳細に説明する。
【0026】アクチュエータ 図4は、図3におけるAHCマスタ側のアクチュエータ
の構成を示す正面図である。アクチュエータ202はベ
ースプレート205に固定され、回転可能なZ軸シャフ
ト209を介してAHCマスタ203が取り付けられて
いる。また、アクチュエータ202の両側面には、ベー
スプレート205と連結した支持プレート206及び2
07がそれぞれ固定され、支持プレート206にはフィ
ーダホース接続部208a及び208bが、支持プレー
ト207にはフィーダホース接続部208c及び208
dが、それぞれ配置されている。フィーダホース接続部
208a〜208dには、それぞれ対応するフィーダホ
ース204a〜204dが取り付けられている。
【0027】このように構成されたアクチュエータ20
2が直交門型ロボット102のアーム201の先端に設
けられ、Z軸方向に移動する。また、アクチュエータ2
02はZ軸シャフト209を回転させることでAHCマ
スタ203に接合したハンドツールを自由に回転させ位
置決めすることができる。
【0028】ネジ締めハンドツール 図5は、図3におけるネジ締めハンドツール301の正
面図、図6はその平面図、図7はその側面図である。
【0029】図5及び図6に示すように、ネジ締めハン
ドツール301のベースプレート303の両端には、支
持柱310a及び310bによって支持プレート306
が、支持柱310c及び310dによって支持プレート
307がそれぞれ支持されている。このネジ締めハンド
ツール301では、支持プレート306にネジ受入部3
08aが、支持プレート307にネジ受入部308c及
び308dが、それぞれ配置されている。もちろん、必
要とする1つのネジ受入部のみを配置してもよいし、す
べてのネジ受入部308a〜308dを配置してもよ
い。
【0030】ネジ受入部308a〜308dの位置関係
は、アクチュエータ202のフィーダホース接続部20
8a〜208dのそれと一致している。従って、AHC
マスタ203にネジ締めハンドツール301を装着する
ことで、図3に示すように、フィーダホース接続部20
8a〜208dのネジ放出口とネジ受入部308a〜3
08dのネジ受入口とを一致させて重ねることができ
る。
【0031】図6及び図7に示すように、このネジ締め
ハンドツール301は、ネジ受入部308cのみが転送
ホース309を通してキャッチャ305のネジ投入口3
13に接続されている。ネジ受入部308cはAHCマ
スタ側のフィーダホース接続部208cに対応している
から、フィーダホース204cによって圧送される種類
のネジがネジ受入部308c及び転送ホース309を通
してネジ投入口313に投入される。
【0032】また、図5に示すように、ベースプレート
303には2本の直動ガイド311a及び311bが固
定され、それらの中をそれぞれ貫通するガイドシャフト
312a及び312bがプレート315に固定されてい
る。ガイドシャフト312a及び312bはスプリング
314a及び314bによって付勢されて直動ガイド3
11a及び311bを貫通しているために、ネジ締め機
304は、直動ガイドによってガイドされ、スプリング
314a及び314bによってフローティングされた状
態でベースプレート303に取り付けられている。
【0033】本実施例のネジ締めハンドツール301
は、4種類のネジ受入部308a〜308dを有するた
めに4種類のネジを扱うことができる。例えば、図7に
示すように、ネジ締め機304c、キャッチャ305c
及びネジ投入口313cを用いて転送ホース309cを
ネジ受入部308cに接続すれば、フィーダホース20
4cによって圧送される種類のネジを扱うネジ締めハン
ドツール301cとなり、同様に、図8に示すように転
送ホース309dをネジ受入部308dに接続すれば、
フィーダホース204dによって圧送される種類のネジ
を扱うネジ締めハンドツール301dとなる。もちろ
ん、ネジの種類によってはキャッチャ305及びネジ投
入口313を共用することもできる。
【0034】具体的動作例 以下、具体例として、使用するネジをなべ頭の小ネジと
し、フィーダホース204aが呼び径M1.4用、フィ
ーダホース204bが呼び径M2用、フィーダホース2
04cが呼び径2.6用、そして、フィーダホース20
4dが呼び径M3用であるとする。これらに対応して、
ネジ締めハンドツール301a〜301dのネジ締め機
304a〜304d、フィーダホース接続部208a〜
208d、ネジ受入部308a〜308d、転送ホース
309a〜309d、キャッチャ305a〜305d、
及びネジ投入口313a〜313dもそれぞれのネジ種
に適した設定とする。例えば、呼び径M1.4のネジの
場合にはネジ締め機304aのビットにJCIS−8−
70に規定された#0(S)型が用いられ、転送ホース
309aがネジ受入部308aに接続される。同様に、
呼び径M2のネジの場合にはネジ締機304bのビット
にJIS−B1111に規定された#0(H)型が用い
られ、転送ホース309bがネジ受入部308bに接続
される。呼び径M2.6のネジの場合にはネジ締機30
4cのビットにJIS−B1111に規定された#1
(H)型が用いられ、転送ホース309cがネジ受入部
308cに接続される。そして、呼び径M3のネジの場
合にはネジ締機304dのビットにJIS−B1111
に規定された#1(H)型が用いられ、転送ホース30
9dがネジ受入部308dに接続される。
【0035】図9は、直交門型ロボット102の動作を
説明するための自動組立ユニット10の概略的平面図で
ある。同図に示すように、それぞれ設定された4種類の
ネジ締めハンドツール301a〜301dがハンド置き
台106の所定位置に配置されている。
【0036】ラインコントローラの指示によって自動組
立ユニット10が呼び径M1.4のネジ締め工程を実行
する場合を説明する。先ず、直交門型ロボット102
は、ラインコントローラの指令によって、M1.4対応
のネジ締めハンドツール301aをアクチュエータ20
2のAHCマスタ203に装着する。その際、AHCマ
スタ203がAHCツール接合部302の所定位置で接
合して、マスタ側支持プレート206及び207に配置
されたフィーダホース接続部208a〜208dとツー
ル側支持プレート306及び307に配置されたネジ受
入部308a〜308dとがそれぞれ一致して重なるよ
うに位置決めされる。
【0037】続いて、直交門型ロボット102は制御ケ
ーブル(図示せず)を通してネジ圧送装置105aにネ
ジ圧送指示を送信する。この圧送指示を受けて、ネジ圧
送装置105aはM1.4のネジをフィーダホース20
4aを通してアクチュエータ202へ圧送する。フィー
ダホース204aを通して圧送されたネジは、マスタ側
支持プレート206に配置されたフィーダホース接続部
208a、ツール側支持プレート306に配置されたネ
ジ受入部308a、及び転送ホース309aを通してネ
ジ投入口313aへ投入され、キャッチャ305a内に
所定の姿勢で保持される。そして、後述するように、ネ
ジ締め機304aのビットにより自動ネジ締めが行われ
る。
【0038】呼び径M2のネジ締め工程を行う場合も同
様である。先ず、直交門型ロボット102は、ラインコ
ントローラの指令によって、M2対応のネジ締めハンド
ツール301bを位置決めしてAHCマスタ203に装
着する。続いて、直交門型ロボット102はネジ圧送装
置105bにネジ圧送指示を送信し、ネジ圧送装置10
5bからM2のネジをフィーダホース204bを通して
受け入れる。そして、転送ホース309bを通してネジ
投入口313bへ投入し、キャッチャ305b内に所定
の姿勢で保持し、ネジ締め機304bのビットにより自
動ネジ締めを行う。
【0039】呼び径M2.6及びM3のネジ締め工程を
行う場合も、同様に、直交門型ロボット102はネジ締
めハンドツール301c及び301dをそれぞれ装着
し、ネジ圧送装置105c及び105dからそれぞれネ
ジの供給を受けて自動ネジ締めを行う。
【0040】ネジ締め機構 図10は、本実施例におけるネジ締め機の概略的断面構
成図である。ネジ締めビット316は吸着パイプ317
内に収容され、ネジ締め機304内の駆動装置(図示せ
ず)によりビット316及び吸着パイプ317はネジ締
め機304に対してZ方向(上下方向)に移動すること
ができる。また、吸着パイプ317は空気を吸引するこ
とによりネジを吸着させることができる。ネジ投入口3
13から投入されたネジは、キャッチャ305によりネ
ジ頭をビット316側へ向けた姿勢に保持され、次に述
べるようにネジ締めが行われる。
【0041】図11(A)〜(C)は、本実施例におけ
るネジ締め機のネジ締め動作を示す概略的断面構成図で
ある。図11(A)に示すように、投入されたネジ50
1がキャッチャ305に保持されると、ビット316及
び吸着パイプ317を下降させ、吸着パイプ317によ
ってネジ501を吸引する。これによって、図11
(B)に示すように、ネジ501が吸着パイプ317内
に吸引され、ネジ頭の溝とビット316とが嵌合する。
続いて、ネジ501が嵌合し吸着した状態でビット31
6及び吸着パイプ317が更に下降し、図11(C)に
示すようにキャッチャ305より突出する。この状態
で、図2に示すように、ワーク対象401のネジ止め位
置へ下降し、ビット316が所定トルクで回転すること
で自動ネジ締めが行われる。
【0042】なお、このネジ締めハンドツールはバキュ
ーム方式のキャッチャを用いているが、吸着パイプ31
7及びネジ締めビット316は、図11(A)及び
(C)に示すように、キャッチャ305に対して相対的
に2位置をとる事ができる。これによって、本実施例の
ネジ締めハンドツールは、上述したようにネジを圧送し
自動ネジ締めを行わせる事が可能であるとともに、図1
1(C)の位置で吸着パイプ317の真空吸引を行う事
によってピックアンドプレイス方式のネジ締めも行わせ
ることが可能である。
【0043】なお、このネジ締めハンドツールはバキュ
ーム方式のキャッチャを用いているが、ネジ締めハンド
ツール301の上下動作は、直交門型ロボット102の
アーム201に内蔵された駆動機構によって行われる。
従って、組み立て用ハンドツールを装着した場合と同じ
駆動機構によりハンドツールの上下動作が行われる。
【0044】以上のように、あらかじめ適用されるネジ
に適応したネジ圧送装置及びフィーダホースを自動組立
ユニットに装備しておき、適用するネジ用のネジ締めハ
ンドツールをハンド置き台に配置しAHC装置を介して
選択装着することによって、ネジ締機301のビット及
び締め付けトルク、フィーダホース204の内径、キャ
ッチャ305の形状等を兼用することができない複数種
類のネジを1ステーションで取り扱うことが可能にな
る。
【0045】また組立ハンドツールのAHC関連寸法を
ネジ締めハンドツールと同じに設定する事で、組立ハン
ドツールとネジ締めハンドツールとを同一のAHC装置
を用いて選択使用することができ、1ステーションで部
品の組み付けと複数種類の自動ネジ締めとが可能とな
る。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による自動
ネジ締めシステムを有する自動組立ステーションは、A
HCのハンドツールとして複数のネジ締めハンドツール
を予め用意し、これらネジ締めハンドツールのネジ受入
部、キャッチャ及びネジ締め機をネジの種類に適合する
ように設定しておく。そして、AHCは、自動組立ステ
ーションで使用するネジの種類に応じてネジ締めハンド
ツールを選択して装着し、それを用いてワーク対象に対
して所定のネジ締め動作を実行する。
【0047】複数種類のネジに対応したネジ締めハンド
ツールを用意しておくことで、多種多様なネジに容易に
対応できる自動ネジ締めシステムを提供できる。しか
も、ネジ締めハンドツールを別の組立ハンドツールに交
換するだけで自動組立ラインの変更に容易に対応できる
ために、フレキシブルな自動組立ラインを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のよるネジ締めシステムの一実施例を装
備した自動組立ユニットを示す斜視図である。
【図2】1つのネジ締めハンドツールを選択装着した直
交門型ロボット102の概略的な一部破断側面図であ
る。
【図3】図2におけるAHCハンド部の詳細側面図であ
る。
【図4】図3におけるAHCマスタ側のアクチュエータ
の構成を示す正面図である。
【図5】図3におけるネジ締めハンドツールの正面図で
ある。
【図6】図3におけるネジ締めハンドツールの平面図で
ある。
【図7】図3におけるネジ締めハンドツールの側面図で
ある。
【図8】別種のネジを取り扱うネジ締めハンドツールの
側面図である。
【図9】直交門型ロボット102の動作を説明するため
の自動組立ユニット10の概略的平面図である。
【図10】本実施例におけるネジ締め機の概略的断面構
成図である。
【図11】(A)〜(C)は、本実施例におけるネジ締
め機のネジ締め動作を示す概略的断面構成図である。
【符号の説明】
10 自動組立ユニット 101 コンベア 102 直交門型ロボット 103 トレイ供給コンベア 104 トレイ供給装置 105a〜105d ネジ圧送装置 106 ハンド置き台 107 ハンド置き台 201 アーム 202 アクチュエータ 203 AHCマスタ 204a〜204d フィーダホース 205 ベースプレート 206 支持プレート 207 支持プレート 208a〜208d フィーダホース接続部 209 Z軸シャフト 301 ネジ締めハンドツール 302 AHCツール接合部 303 ベースプレート 304 ネジ締め機 305 キャッチャ 306 支持プレート 307 支持プレート 308a〜308d ネジ受入部 309a〜309d 転送ホース 310a〜310d 支持柱 311a 直動ガイド 311b 直動ガイド 312a ガイドシャフト 312b ガイドシャフト 313 ネジ投入口 314a スプリング 314b スプリング 315 プレート 401 ワーク対象

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定位置に置かれた複数のハンドツール
    から所望のハンドツールを選択して着脱する自動ハンド
    交換装置(以下、AHCという。)を備えた自動組立ス
    テーションにおいて、 前記AHCは、複数種類のネジを種類ごとにそれぞれ予
    め定められた位置関係で1個ずつ供給するネジ供給手段
    を有し、 前記複数のハンドツールは、前記ネジの種類ごとにそれ
    ぞれ対応した複数のネジ締めハンドツールを含み、 前記複数のネジ締めハンドツールの各々は、 当該ネジ締めハンドツールが前記AHCに装着された状
    態で前記ネジ供給手段から供給されるいずれか1種類の
    ネジを受け入れるネジ受入手段と、 前記ネジ受入手段によって受け入れられた前記ネジを所
    定位置に保持するネジ保持手段と、 前記ネジ保持手段によって保持された前記ネジをネジ締
    めするネジ締め手段と、 からなる、 ことを特徴とする自動ネジ締めシステムを有する自動組
    立ステーション。
  2. 【請求項2】 前記ネジ供給手段は、 前記複数種類のネジを種類ごとに1個ずつ輸送するネジ
    輸送手段と、 前記ネジ輸送手段に接続され、前記ネジの種類ごとに前
    記予め定められた位置関係で前記ネジを放出する複数の
    ネジ放出口と、 からなることを特徴とする請求項1記載の自動組立ステ
    ーション。
  3. 【請求項3】 前記ネジ輸送手段は、 前記複数種類のネジを種類ごとに1個ずつ圧縮空気によ
    り輸送する複数のネジ圧送装置と、 前記複数のネジ圧送装置にそれぞれ対応して設けられ、
    前記ネジ圧送装置から送出される前記ネジを輸送する複
    数の輸送ホースと、 からなることを特徴とする請求項2記載の自動組立ステ
    ーション。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の前記ネジ締めハンドツー
    ルにおいて、 前記ネジ受入手段と前記ネジ保持手段とを接続するネジ
    転送手段を更に有することを特徴とするネジ締めハンド
    ツール。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の前記ネジ締めハンドツー
    ルにおいて、 前記ネジ受入手段は、前記ネジ供給手段の前記予め定め
    られた位置関係と一致する位置関係を有し前記ネジの種
    類に対応した複数のネジ受入口からなることを特徴とす
    るネジ締めハンドツール。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の前記ネジ締めハンドツー
    ルにおいて、 前記複数のネジ受入口の1つと前記ネジ保持手段とを接
    続するネジ転送手段を更に有することを特徴とするネジ
    締めハンドツール。
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