JPH0822886B2 - ブチルゴム製造プロセスにおけるイソプレンの回収方法 - Google Patents

ブチルゴム製造プロセスにおけるイソプレンの回収方法

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JPH0822886B2
JPH0822886B2 JP61249815A JP24981586A JPH0822886B2 JP H0822886 B2 JPH0822886 B2 JP H0822886B2 JP 61249815 A JP61249815 A JP 61249815A JP 24981586 A JP24981586 A JP 24981586A JP H0822886 B2 JPH0822886 B2 JP H0822886B2
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Description

【発明の詳細な説明】 ブチルゴムは早期に開発された合成ゴムの1種であ
る。このゴムはイソブチレンと共役多オレフィン、通常
はイソプレンとの共重合体である。永年、再循環モノマ
ー流体が重合反応を妨害するから、イソプレンはブチル
ゴムプロセス内に再循環できないと考えられていた。相
当長期間イソプレンを廃棄した後になって、この毒作用
の原因が解明された。現在では、この毒作用はイソブチ
レンのHClとの反応からt−ブチル塩化物(t−BCl)が
生成する結果であることが明らかになっている。このt
−ブチル塩化物は分別によって、再循環イソプレンの中
に濃縮される傾向があり、重合に対して連鎖移動剤とし
て作用する。その結果、低分子量の共重合体が生成す
る。
t−ブチル塩化物とイソプレンとは標準的な分別技術
を用いたのでは容易に分離できないから、ブチルゴムプ
ラントでは、ブチルゴムプロセスに使用された未反応の
イソプレンを再循環することなく、今なお廃棄してい
る。その結果、重合コストの大巾な増加となっている。
例えば、50,000トン/年のブチルゴムプラントでは、イ
ソプレンの回収によって年間約600,000ドルのイソプレ
ン原料コストが低減されるであろう。
プロセス流体からハロゲン化物を除去する方法として
多くの技術が公知である。例えばアメリカ特許No.4,02
0,117に見られる如く、メタンの(オキシ)塩素化によ
る塩化メチルと塩化メチレンの製造において、塩化物
は、シリカゲル、活性炭素、活性アルミナ、モレキュラ
ーシーズまたはそれらを組み合わせた吸着物質の層にお
けるガス相吸着によって回収できる。吸着は約−50℃か
ら約20℃において行なわれる。吸着されたハロゲン化物
は約100℃から400℃で吸着状態から放出される。同様
に、ドイツ特許No.2,839,5165はアルミナまたはカルシ
ウム化合物の層の中に排出ガス流れを通過させてハロゲ
ンまたはハロゲン化された炭化水素のような汚染物質を
除去することからなるガス精製方法を開示している。
英国特許No.1,438,246は不純物を含んだクロロホルム
プロセス流体を活性炭またはアルミナと気相で接触させ
て反応させることを開示している。クロロホルム中に不
純物として存在するCH2ClBrがクロロホルムと反応してC
HCl2BrおよびCH2Cl2を生成し、これがその後蒸留によっ
て容易に分離されることを主張している。
ソ連特許No.506,597は、再循環塩化メチレン−イソブ
チレンの流れを最初蒸気相で、それから10℃から20℃の
液相でアルミナに通して、精製することを開示してい
る。この方法は水、ジメチルエーテルおよびHClを流れ
から分離できることが開示されている。
アメリカ特許No.2,347,945は液相または気相の何れか
の状態で「接触物質」と接触させて炭化水素の流れから
有機のフッ化物を除去する方法を開示している。この接
触物質はアルミナ、水和ボーキサイト、酸化クロム、お
よび鉄族の金属であって、特に不活性な支持体の上に沈
積したニッケルが良い。
アメリカ特許No.3,864,243は炭化水素を脱水活性アル
ミナ、例えばボーキサイト上に灌注することによって炭
化水素の流れから、塩素化合物(有機または無機)を除
去する方法を開示している。吸着操作は高温例えば98℃
の時より室温時の方が効率が良いと言われている。同様
に、アメリカ特許No.3,862,900はモレキュラーシーブ
(孔の大きさ、7−11A)上で有機・ハロゲン化物の室
温吸着を開示している。
アメリカ特許No.2,412,220は炭化水素の流れを触媒的
に水素化または脱水素する能力を持つアルミナの層に通
すことによって炭化水素の流れから有機フッ化物を除去
する方法を開示している。溢流流体はフッ化ケイ素を含
有しているがこれはこの炭化水素の流れをNaOHのような
アルカリ金属水酸化物で処理しそれから例えば木炭のよ
うな非シリカ質の粒状過媒体で過することによって
引き続き除去できると主張している。同様なものとし
て、アメリカ特許No.2,391,149は炭化水素をアルカリ金
属水酸化物を予め含浸させたアルミナと接触させること
による炭化水素の流れからのフッ化物除去を開示してい
る。
現状の技術から、ハロゲン化物含有プロセス流体の精
製には、一般的に活性炭やアルミナのような物質を使え
ば良いことが分かるが、これらの開示から明らかなとお
り、すべての有機ハロゲン化物がこれらの開示物質およ
び現状の技術で得られる物質と接触させることによって
除去できるわけではない。さらに、このような炭化水素
の流れからの、t−ブチル塩化物除去に関する開示は見
当らない。また、イソプレンの流れからのt−ブチル塩
化物の除去に対してある特別な接触媒体が他のものより
好ましいという結論が得られるような開示はない。
ブチルゴム重合プロセスからのイソプレン回収ライン
の流体がアルミナを用いて処理することによって、精製
できることが発見されたことはすばらしい。処理された
イソプレンはブチルゴムプロセスに再循環して使用でき
る。従って、本発明は、 (a)希釈剤としての塩化メチル中で、イソオレフィ
ン及びジエンを含むモノマー混合物をスラリー重合する
工程、 (b)塩化メチルと未反応モノマーを熱水中のフラッ
シングによって得られたブチルゴムから分離する工程、 (c)回収した塩化メチルと未反応モノマーの混合物
をアルミナ上で乾燥する工程、及び (d)乾燥した塩化メチル流れを分別によって未反応
モノマー流れから分離する工程、を含むブチルゴムの製
造プロセスから未反応モノマーを回収する方法であっ
て、工程(c)においてイソオレフィンから形成し、未
反応モノマー流れ中に含まれている第3アルキルハロゲ
ン化物を除去するために、前記未反応モノマー流れを第
3アルキルハロゲン化物を除去するのに十分な時間アル
ミナと接触させことを含む、方法に関する。
好ましい具体例においては、この炭化水素流れは約40
℃から約80℃の温度においてアルミナと接触する。驚く
べきことには、高温時の方がすぐれたハロゲン除去効果
をもたらす。
ブチルゴムはイソオレフィンとジエンとの共重合体で
ある。この用途の広い共重合体はイソオレフィンの主要
部分と、少量の、好ましくは30重量パーセントを超えな
いジエンとから成っている。この共重合体は約85から9
9.5重量パーセント(好ましくは95から99.5重量パーセ
ント)のイソオレフィンと約15から0.5重量パーセント
(好ましくは約5から0.5重量パーセント)の、炭素原
子数が約4から14のジエンから成るのが好ましい。これ
らの共重合体は発明や文献では「ブチルゴム」と呼ばれ
ている。例えばG.Sウイットバイ(Whitby)[ジョン
ウイレイ アンド サン社(John Wiley and Sons,In
c)の1954年版]によるテキストブック合成ゴムの608頁
から609頁などを参照されたい。本明細書や特許請求の
範囲で使用している「ブチルゴム」の用語は前述の、炭
素原子4から7のイソオレフィンと約0.5から20重量パ
ーセントの炭素原子数約4から10のジエンからなる共重
合体を包含している。これらの共重合体が約0.5から約
5パーセントのジエンを含有するのが好ましい。適当な
ジエンにはイソプレン、ブタジエン、ジメチルブタジエ
ン、ピペリレンなどが含まれる。好ましいイソオレフィ
ンはイソブチレンである。
工業的なブチルゴムは、イソブチレンと少量のイソプ
レンの共重合体である。ブチルゴムは一般に、重合稀釈
剤として塩化メチルを使用し、フリーデルークラフト触
媒を重合開始剤として用いたスラリー法で製造される。
塩化メチル稀釈剤を使うと、比較的安価なフリーデルー
クラフト触媒が、イソブチレンやイソプレンの共重合モ
ノマーと同じようにその中に溶媒するという利点があ
る。さらに、重合温度において、ブチルゴムポリマーは
塩化メチルに不溶性であって微細な粒子となって溶液か
ら沈澱する。この重合は一般に、約−90℃から−100℃
の温度で行なわれる。参考としてアメリカ特許No.2,35
6,128および2,356,129を参照されたい。
ドラフトチューブ反応器で行なわれる重合プロセスは
連続式である。原料モノマーおよび触媒は軸流ポンプの
設置されている反応器に連続的に供給される。ポンプは
効率の良い混合と熱伝達が達成できるように高速でブチ
ルゴムスラリーを循環させる。塩化メチルの中に約20か
ら30重量パーセントのブチルゴムを含有したポリマーの
スラリーが連続的に反応器から輸送配管に溢流する。
ブチルゴムそのものが目的製品である場合は、スラリ
ーは輸送配管を経由して、約140から1180kPa(1.38か1
1.58絶対気圧)、65か75℃で運転されるフラッシュタン
クに供給される。スラリーがフラッシュタンクに入る時
に、入口ノズル内で水蒸気および熱水と混合し、フラッ
シュタンク内で塩化メチルと未反応モノマーが蒸発しこ
れは頂部から出て回収される。ポリマーと水のスラリー
は、水分除去と乾燥を経て製品となる。
フラッシュされた塩化メチルと未反応モノマーは冷却
され水分の殆んどは凝縮して除去される。しかし再循環
使用する前にはこの塩化メチル/炭化水素の流れをさら
に乾燥しなければならない。この乾燥はアルミナ乾燥器
で行なわれる。アルミナの触媒作用のために塩化メチル
の加水分解が起こり、MeOHとHClが生成する。このHClが
イソブチレンと幾らか反応してt−ブチル塩化物を生成
する。
塩化メチルとモノマーは標準的な分別技術によって分
けられる。塩化メチルとイソブチレンは回収されるがイ
ソプレンはt−ブチル塩化物がその中に濃縮し、標準的
な分別技術では容易に分けられないから今までは廃棄さ
れていた。本発明を実施すれば乾燥した回収イソプレン
が活性アルミナによる処理によって再利用できる所まで
精製される。
炭化水素の流れから、ハロゲン化物をある程度除去す
る化合物は多種類あるが活性アルミナが最も効率のよい
吸着媒体である。本明細書ならびに特許請求の範囲で使
用している「活性アルミナ」の用語は、表面積の大きい
脱水アルミナであって通常ブチルゴム工業において、塩
化メチルまたは他の流体から水を除去するための乾燥剤
として好んで利用されている脱水アルミナを意味する。
この活性アルミナの仕様を満たす市販品の例に、カイザ
ー(Kaiser)201、アルコア(ALCOA)H−151およびペ
チネイ(PECHINEY)Aがあるがこれらは説明のためのも
のであって発明を制限するものではない。
本発明の実施に当っては、回収されたイソプレンの流
れは、アルミナ充填塔内で連続的にアルミナと接触す
る。炭化水素は堅型のアルミナ充填層を上向きにポンプ
輸送されるのが好ましい。炭化水素の流れをアルミナと
接触させるのに、この方法を変更することは、この技術
の熟練者にとっては容易である。例えば炭化水素を塔の
下向きに通したり、直列になった数個の容器に通すこと
ができる。液体イソプレン中の目的ハロゲン化物の殆ん
どすべては60℃で1時間当りアルミナの1容に対しイソ
プレン1容の流量(1V/V/時間)でアルミナ層を1回通
すだけで除去できる。雰囲気温度よりも高温で精製が行
なわれることが好ましい。
理論にとらわれることを望まないので簡単に述べる
と、ハロゲン化物除去の機構は化学吸着プロセスであ
る。すなわち、物理吸着に加えて、化学反応が行なわ
れ、有機ハロゲン化物を他の有機化合物、この場合はイ
ソブチレンと無機のハロゲン化物に変換する。したがっ
て、温度を低くすることは吸着速度を増すことになる反
面、温度を高くすることは反応速度を増すことになる。
律速因子は化学反応であるから、温度を高くすれば良い
結果が得られる。
本発明の方法におけるアルミナの吸着能力は塩素換算
で約3パーセントの塩化物を吸着する。通常の低温吸着
法と異なり、単なる高温ガスによる再生によって、本発
明の目的のためのアルミナを再生することはできない。
アルミナを最初苛性処理しついで水洗する必要がある。
そのため、続いて必要となる水分除去工程と相まって、
エネルギコストが高くつくことがある。再生費が高いこ
とおよびその他の理由から使用済みアルミナを廃棄する
方が都合の良い場合が多い。
本発明の実施に当って、ハロゲン化された化合物の除
去すなわちイソプレンの流れからのt−ブチル塩化物の
除去は広範囲な温度条件で行なわれる。ハロゲン化物の
除去に対して使用できる温度は約−40℃からオレフィン
系炭化水素またはt−BClが分解または重合を起こす温
度までであって、例えば−40℃から約120℃である。約
0℃から80℃が好ましい。しかし、アルミナによるハロ
ゲン化物の除去が化学吸着であるから、ハロゲン化物の
除去が高温で行なわれるのが好ましい。ハロゲン化物の
除去は約20℃から120℃で行われるが約40℃から約100℃
がもっと好ましく;約50℃から約80℃例えば約60℃から
約80℃がなお好ましい。高温において、ハロゲン化物の
除去がより良く行なわれるということはまったく予想さ
れていなかったし、またそのことは、吸着を改善するに
は温度を下げるのが良いという業界の認識に反するもの
である。本明細書や、特許請求の範囲で用いている「高
温」という用語は20℃以上の温度を意味する。好ましい
具体例においては、t−BClの除去を30℃以上の温度で
行なう。さらに好ましいのは40℃以上である。
イソプレンの流れからハロゲン化物を除去するのに、
アルミナが有効であることを実証するために静的な方法
と動的な方法の両方で実験を行なった。静的実験では、
t−BClで汚染されたイソプレンをアルミナとガラスび
ん内で一定の温度で、アルミナがt−BCl除去に対して
定常状態に達するのに十分な時間接触させた。100/120
メッシュのスペルコ(Supelco)支持体上の5パーセン
トSP−2100を充填した直径1/8インチ、長さ10フィート
のステンレスチール製のガスクロマトグラフィー(GC)
を使って液体サンプルを分析した。
動的実験は液体固体回分実験に類似した方法で行なっ
た。t−BClで汚染されたイソプレンを、アルミナの静
止層経由貯槽へと大量に循環させた。この系の全容積に
比し、循環率が大であるから、アルミナ層を1回通るこ
とによるt−BClの変換率は少量となりそのため全シス
テム内の液組成は実質的に均一であった。その結果、こ
のシステムは均一混合回分式反応器の挙動を示した。動
的実験システムの概略を図に示す。イソプレン/t−BCl
を貯槽1からポンプ2によりアルミナ層3を経由して貯
槽1へと循環させる。サンプル配管4でサンプルをGC分
析のために抜き出し、GCカラム5を通して配管6を経由
システムに戻した。本発明の利点は次の諸例を参照すれ
ばもっと容易に評価できるであろう。
例1 静的イソプレン精製実験をペチネイ(PECHINEY)タイ
プAの高表面積のアルミナビード(大きさ2から5ミリ
メートル)を最初真空炉で29.5インチの真空で17時間11
5℃に加熱しそれから20インチの真空で冷却したものを
用いて行なった。t−BClで汚染されたイソプレン溶液
は、4.9グラム(23℃において5.8ミリリットル)のt−
BClと494.6グラムの蒸留イソプレンを混合して調整し
た。溶液は約9,810ppmのt−BClを含有すると予想され
たがGC分析によると、溶液は11,210ppmのt−BClを含有
していた。
1.0グラムのAl2O3と20ミリリットル(13.658グラム)
のt−BCl/イソプレン溶液の供給物をガラスびんに加え
た、その後、そのびんを密封し約22℃から−20℃の恒温
槽に、382時間入れた。Al2O3との接触後の溶液のGC分析
によると、t−BCl濃度は11,210から9,223ppmに低下し
ていた。このことはアルミナ100グラム当り2.71グラム
のt−BClの除去能力、すなわち当量基準で、アルミナ1
00グラム当り1.07グラムのHClの除去能力を表わす。ア
ルミナ上でのt−BClの脱塩素化水素反応の結果、溶液
中には若干のイソブチレンが見出された。データを第I
表にまとめている。
例2 分析を実験の始めと終りにのみ行なった以外は例1と
同じ手順を繰り返した。接触時間381時間の後のGC分析
によれば、11,210ppmから9,926ppmまでのt−BCl濃度低
下であった。このことは、2.61グラムt−BCl/100グラ
ムアルミナのt−BCl除去能力または当量基準で1.03グ
ラムHCl/100グラムアルミナの除去能力を表わす。例1
と2の結果を平均すると、−22℃において100グラムの
アルミナ当り2.66グラムのt−BClの平均除去能力とな
る。この結果を第I表にまとめてある。
例3から例6 例1と同じ方法を用いて一連の実験を行なった、ただ
し、例3と6は−12℃から−10℃で実験し、例4と5は
23℃から25℃で実験を行なった点が異なる。第I表にま
とめた結果によれば−10℃においてt−BCl3.76グラム
/アルミナ100グラムの除去能力であり、24℃において
t−BCl9.06グラム/アルミナ100グラムの能力であるこ
とが明らかになった。
例1から6のデータから、アルミナのt−BCl除去能
力は温度とともに増加することが明らかである。したが
って、t−BCl除去の様式は物理吸着によるものではな
く、触媒反応によるものと考えられる。
例7 8.51グラムのt−BCl、752.45グラムの再蒸留イソプ
レン、およひGC分析の内部標準として使用するHPLC級の
n−ヘプタン1.37グラムを混合してイソプレンのt−BC
l汚染溶液を調製した。この溶液のt−BCl含有率計算値
は重量で11,163ppmであり、n−ヘプタンのそれは1,797
ppmである。この溶液のサンプル5立方センチをGC分析
用に確保した。残りの757グラムを動的実験システム(D
ES)の貯槽に供給した。アルミナ層は37.5グラムのアル
ミナを含有していた。
実験の始めに、このシステムを200kPaに加圧し、ポン
プを起動した。液をシステム内に循環させたがアルミナ
層をバイパスさせた。液が60℃まで加熱された時に、液
がアルミナ層を通るように切り換え、t−BClの除去を
開始した。定期的にオンラインでGC分析を行なった。67
時間の通液の後、t−BClの濃度はまだ低下しつつあっ
たが試験を終了させた。分析の結果、t−BClの含有率
は11,162ppmから554ppmまで低下したことが明らかにな
った。これは60℃においてアルミナ100グラム当り21.42
グラムのt−BClの除去に相当する。
この系を空にすると、960立方センチの溶液が回収さ
れた。その後システムをヘプタンで洗浄した。第2回目
の供給溶液を、8.51グラムのt−BCl、712.72グラムの
イソプレンおよび1.37グラムのn−ヘプタンを混合して
調製した。t−BClの計算値は11,777ppmでありヘプタン
の濃度は1,896ppm n−ヘプタンであった。しかし上述の
第1回目の試験の時の汚れと、システムに留まったヘプ
タンのために第2回目の60℃実験の始めの溶液組成は、
t−BClが11,290ppm、n−ヘプタンが30,620ppm、ジイ
ソブチレンが135ppm、イソブチレンが13ppmおよびジイ
ソプレンが200ppmとなった。
60℃における第2回目の実験を実験#1と同じ条件で
行なったがアルミナは同じものを使用した。アルミナと
の接触86時間後のGC分析によればt−BClの含有率は4,5
54ppmであった。したがって、このアルミナ層で100グラ
ムのアルミナ当りさらに12.93グラムのt−BClが除去さ
れた。そのため、アルミナの合計除去能力は60℃におい
てアルミナの100グラム当り34.35グラムのt−BClすな
わち当量基準でアルミナ100グラム当り13.53グラムのHC
lとなった。実験7の結果を第I表にまとめている。
例8 8.51グラムのt−BCl、755.12グラムのイソプレンお
よび1.37グラムのn−ヘプタンの混合物を使って、32℃
において例7と同じ実験を行なった。GC分析によると、
この溶液は11,125ppmのt−BCl、4,123ppmのn−ヘプタ
ン、17ppmのイソブチレンおよび60ppmのジイソプレンを
含有していた。アルミナ層には、第1回と同じく37.5グ
ラムの新しいアルミナを充填した。96時間の接触の後
に、t−BClの濃度は定常状態に達した。GC分析による
と、t−BCl濃度は2,900ppmに低下していた。そしてこ
れは100グラムのアルミナ当り16.78グラムのt−BClす
なわち100グラムのアルミナ当り、6.61グラムのHClに相
当する。この結果を第I表にまとめている。
例9 例8の試験完了後、システムの温度を43℃まで上げて
溶液をアルミニウム層を経由して循環させた。t−BCl
の濃度は2,900ppmからさらに410ppmまで低下した。これ
は100グラムのアルミナ当り5.08グラムのt−BClがさら
に除去されたことを表わしており、アルミナの全吸着能
力が43℃でアルミナ100グラム当り21.86グラムのt−BC
lすなわち8.61グラムのHClになることを表わしている。
t−BCl濃度が定常状態に達したことによって立証さ
れるとおり、アルミナがすでに、32℃において、t−BC
lで飽和していたという事実にもかかわらず、システム
の温度を上げることによって、アルミナがさらにt−BC
lとの反応性を持つようになったことは驚異的である。
このことは従来の吸着理論と実際にもとづいた予測結果
とまったく相反するものであり、我々の主張している触
媒反応が正に、t−BCl除去の方法であることを示唆し
ている。
例10 75パーセントイソブチレン/25パーセントイソプレン
混合物の249.75グラムに対し0.25グラムのt−BClを添
加して、t−BClの痕跡量を含有したイソブチレン/イ
ソプレン溶液を調製した。表面積の大きいアルミナ(ペ
チネイ タイプA)の10グラムを300立方センチのボン
ベに入れた。このボンベを真空にした後、t−BClで汚
染された溶液101.5グラムを加え、そしてボンベを密封
した。15分間ボンベを振とうし、22℃で70時間放置し
た。アルミナと接触する以前の溶液の組成は次のとおり
であった。組 成 濃度,重量パーセント イソブチレン 74.1247 イソプレン 25.7646 t−BCl 0.0960 イソブタン 0.0117 ブテン−1 0.0028 ジイソブチレン 0.0002 アルミナと70時間接触させた後、溶液のGC分析値を、
アルミナとの接触以前の溶液のGC分析値と比較すると、
滞留時間16.45分の時に見られたt−BClピークが消滅し
ていたことが明らかとなった。したがって、アルミナは
イソブチレン、イソプレンの流れからt−ブチル塩化物
の痕跡量を除去するのに有効である。さらにGC分析結果
によれば、低温におけるオレフィン系溶液のアルミナ処
理の間に、二量体の生成が殆んどないことが明らかとな
った。
第I表に記載の入手データに基づき、t−BCl除去時
のアルミナの能力は次式によって表わされる。
ここで、Cはアルミナの100重量当りt−BClの重量で
表わしたアルミナのt−ブチル塩化物吸着能力でありT
はt−BClで汚染されたプロセス流体の、ケルビン(Kel
vin)温度である。アルミナのt−BClに対する能力は温
度とともに増加するから、除去の現象は単なる吸着過程
ではなく、化学反応を含む。したがって化学吸着過程で
ある。
【図面の簡単な説明】
本図は動的実験における動的実験システムの概要を示
す。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)希釈剤としての塩化メチル中で、イ
    ソオレフィン及びジエンを含むモノマー混合物をスラリ
    ー重合する工程、 (b)塩化メチルと未反応モノマーを熱水中のフラッシ
    ングによって得られたブチルゴムから分離する工程、 (c)回収した塩化メチルと未反応モノマーの混合物を
    アルミナ上で乾燥する工程、及び (d)乾燥した塩化メチル流れを分別によって未反応モ
    ノマー流れから分離する工程、を含むブチルゴムの製造
    プロセスから未反応モノマーを回収する方法であって、
    工程(c)においてイソオレフィンから形成し、未反応
    モノマー流れ中に含まれている第3アルキルハロゲン化
    物を除去するために、前記未反応モノマー流れを第3ア
    ルキルハロゲン化物を除去するのに十分な時間アルミナ
    と接触させることを含む、方法。
  2. 【請求項2】ジエンがイソプレンである、特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】イソオレフィンがイソブチレンである、特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】第3アルキルハロゲン化物がt−ブチル塩
    化物である、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】未反応モノマー流れをアルミナと−40乃至
    120℃の温度で接触させる、特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】未反応モノマー流れをアルミナと高温で接
    触させる、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】未反応モノマー流れをアルミナと20乃至12
    0℃の温度で接触させる、特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】未反応モノマー流れをアルミナと30乃至14
    0℃の温度で接触させる、特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】未反応モノマー流れをアルミナと40乃至10
    0℃の温度で接触させる、特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  10. 【請求項10】未反応モノマー流れをアルミナと60乃至
    80℃の温度で接触させる、特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】未反応モノマー流れ中に存在するイソオ
    レフィンとイソプレンを分別によって分離し、濃縮され
    た第3アルキルハロゲン化物を含むイソプレン流れをア
    ルミナと接触させる、特許請求の範囲第2項に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】イソオレフィンがイソブチレンであり、
    第3アルキルハロゲン化物がt−ブチル塩化物である、
    特許請求の範囲第11項に記載の方法。
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