JPH08228784A - 改良された転写方法 - Google Patents

改良された転写方法

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JPH08228784A
JPH08228784A JP7304426A JP30442695A JPH08228784A JP H08228784 A JPH08228784 A JP H08228784A JP 7304426 A JP7304426 A JP 7304426A JP 30442695 A JP30442695 A JP 30442695A JP H08228784 A JPH08228784 A JP H08228784A
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JP
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sequence
nucleic acid
promoter
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template nucleic
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JP7304426A
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English (en)
Inventor
Viola Rosemeyer
フィオラ・ローゼメイヤー
Rudolf Seibl
ルドルフ・ザイブル
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Roche Diagnostics GmbH
Original Assignee
Boehringer Mannheim GmbH
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/26Preparation of nitrogen-containing carbohydrates
    • C12P19/28N-glycosides
    • C12P19/30Nucleotides
    • C12P19/34Polynucleotides, e.g. nucleic acids, oligoribonucleotides

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 慣用の転写方法を改良して不全型転写物の産
生を減少させること。 【解決手段】 プロモーター配列PPおよびPP'なら
びにエフェクター配列PEからなる、機能的であり、か
つ、少なくとも一部分が二本鎖であるプロモーター領
域、および該プロモーター領域に機能的に連結する鋳型
核酸配列TNからなる部分的にまたは完全に二本鎖の核
酸複合体を形成し、プロモーターの制御下で鋳型として
のTNの助けによってリボ核酸Rが形成される条件を調
節することからなる鋳型核酸Tにおける鋳型核酸配列T
Nのリボ核酸Rへの転写方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳型核酸における
鋳型核酸配列のリボ核酸への転写方法、好適な試薬、お
よびこれらの試薬の好都合な適用および使用に関する。
【0002】
【従来の技術】イン・ビトロ転写は、RNA分子を産生
させるのによく受け入れられる方法である。所望の鋳型
配列(以下、鋳型核酸配列と称される)に加えて、この
方法は、RNAポリメラーゼ、および、鋳型核酸配列に
機能的に連結されるプロモーターを必要とする。ファー
ジT3、T7またはSP6のRNAポリメラーゼは、取
り扱いが容易であり、高い転写効率を示すので、それら
を使用するのが好ましい。鋳型分子(以下、鋳型核酸と
称される)は、ポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオ
チドである。ポリヌクレオチドは、例えば、PCRを介
して得ることができるか、または、対応する転写ベクタ
ーにおいてクローンされ得る。RNAオリゴヌクレオチ
ドの産生のためのオリゴヌクレオチド、すなわち、短い
核酸の使用は、知られている。
【0003】EP−A−0408295には、部分的に
二本鎖の核酸が転写反応に付される核酸増幅方法が開示
されている。該核酸としては、DNA鋳型配列およびプ
ロモーター核酸が挙げられ、該プロモーター核酸は、プ
ロモーター配列、標的DNAと相補的である配列、およ
び標的DNAの対の鎖と相補的である配列からなる。該
反応条件から、プロモーター核酸は、反応混合物中に含
有されるRNaseによって消化されるので、該プロモ
ーター核酸は、DNAであると考えることができる。
【0004】J.Mol.Biol.224、319−334
(1992)から、イン・ビトロ転写方法により、約9
ヌクレオチドまでの長さを有する多量の不全型(aborti
ve)転写物が産生されることが知られている。これらの
短い転写物は、エタノールによる沈殿などの標準的な方
法によって定量的に分離することができない。かかる分
離は、例えば、HPLCまたはゲル電気泳動法を介する
精製などの非常に複雑な方法を必要とする。不全型転写
物は、産生された全長転写物の量の正確な測定(例え
ば、光度測定法による)を妨害する。さらにまた、これ
らの不全型転写物の産生は、全長転写物の収量を減少さ
せる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、慣用
の転写方法を改良し、特に、不全型転写物の産生を減少
させることであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、部分的にまた
は完全に二本鎖の核酸複合体を形成することによる鋳型
核酸Tにおける鋳型核酸配列TNのリボ核酸Rへの転写
方法を提供するものである。該複合体は、プロモーター
配列PPおよびPP'の機能的な、少なくとも一部分が
二本鎖であるプロモーター領域、エフェクター配列P
E、ならびに該プロモーター領域に機能的に連結される
鋳型核酸TNを含有する;さらに、鋳型配列としてTN
を使用してリボ核酸Rが形成される条件は、プロモータ
ーの制御下である。
【0007】本発明の中核は、全長転写物の収量に対す
る負の効果をあまり生じることなく、(例えば、プロモ
ーター領域における、または、この領域での)エフェク
ター配列PEの存在のために、産生される不全型転写物
の量を減少させることができるという発見である。この
発見は、転写方法がプロモーターの制御下で行われるこ
とを条件に、全ての転写方法に適用され得る。この発見
は、イン・ビトロ転写について、および、T7、T3ま
たはSP6などのファージRNAポリメラーゼを使用す
る転写について特に重要なものである。
【0008】核酸は、天然および合成の両方の核酸であ
ると解される。天然核酸は、例えば、ウイルス、細菌ま
たは多細胞微生物などにおいて生じるものである。それ
らは、糖リン酸骨格に結合した、フレームでの順序が個
々の微生物またはそのゲノムの一部分について特徴的で
ある核塩基を含有する。核酸の実質的な特徴は、それと
相補的である核塩基を有する核酸と二本鎖を形成する能
力である。
【0009】合成核酸は、例えば、糖リン酸骨格をポリ
ペプチド骨格と置き換えることによって、または、天然
塩基の代わりに非天然塩基を導入することによって、構
造が修飾されたものと解される。しかしながら、前者
は、なおも、他の核酸、特に、天然核酸と二本鎖を形成
する能力を有している。
【0010】当業者により、転写は、RNAポリメラー
ゼを用いてプロモーターの制御下で鋳型核酸の助けによ
りリボ核酸を産生させるための方法であると解される。
【0011】鋳型核酸Tは、リボ核酸(R)に転写され
るべきである鋳型核酸配列TNを含有する一本鎖または
二本鎖または部分的に二本鎖の核酸である。得られたリ
ボ核酸は、鋳型核酸配列と相補的である。鋳型核酸配列
TNを含有する鎖は、暗号付け鎖(coding strand)と
して知られている。暗号付け鎖は、デオキシリボ核酸
(DNA)でなければならない。
【0012】本発明において解されるプロモーターは、
RNAポリメラーゼのための結合部位として、および、
転写のための開始部位として供される少なくとも部分的
に二本鎖の核酸領域である。鋳型核酸がその暗号付け鎖
の5'末端に結合される場合、鋳型核酸配列の転写物
は、好適な反応条件が設定されることを条件として合成
される。そこで、このプロモーターは、鋳型核酸配列に
機能的に連結されると記される。本発明は、プロモータ
ー鎖の一部が欠失していてもよいことを提案する。部分
的に二本鎖であろうと完全に二本鎖であろうと、プロモ
ーターの機能性を維持するために必要な全長が保持され
ることが重要であると思われる。実施例は、プロモータ
ー領域(その二本鎖)におけるいわゆるニックの取込み
が転写の効率に対する影響を全くまたは非常に僅かにし
か有しないことを示した。T7プロモーターを使用する
と、非暗号付け鎖の位置−5/−4、−8/−7、−1
7/−11およびT7プロモーターの位置−12/−1
3、−14/−15および−15/−16の間にニック
を有することができた(図1)。さらにまた、プロモー
ターの非暗号付け鎖PPは、5'末端で始まってほぼ−
8位まで達しなければならないが、一方、暗号付け鎖
は、続く一本鎖領域が別の核酸とのハイブリダイゼーシ
ョンによって二本鎖に転換されることを必要とせずに、
5'末端で開始されてほぼ−13位に達しなければなら
ないことが重要であると思われる。
【0013】プロモーターの暗号付け鎖は、以下、プロ
モーター配列PP'と称され、一方、非暗号付け鎖は、
プロモーター配列PPと称される。プロモーター領域に
おける核塩基の順序は、ファージ(例えば、T3、T7
またはSP6)からの一連のプロモーターについて知ら
れている。
【0014】配列PTは、鋳型核酸とハイブリダイズさ
れ得る配列を示す。したがって、配列PTは、鋳型核酸
の一部分と実質的に相補的である。好ましくは、長い鋳
型核酸配列は、該プロモーターの下流の鋳型核酸のこの
部分に続く。この長い鋳型核酸は、配列PTがハイブリ
ダイズされ得る部分で始まる転写反応の目的物質であ
る。配列PTは、好ましくは、RNAではない。
【0015】本発明のエフェクター配列は、核酸でもあ
る。本発明の第1の好ましい態様では、エフェクター配
列における核塩基の順序は、選択された条件がエフェク
ター配列を鋳型核酸配列TN、その対の鎖TN'、プロ
モーター配列PPまたはその対の鎖PP'とハイブリダ
イズさせないような順序である。好ましくは、エフェク
ター配列は、反応混合物に存在する他の核酸とハイブリ
ダイズすべきではない。本発明の第2の態様は、エフェ
クター配列がDNAである場合に転写反応の全効率が負
に影響されるので、該エフェクター配列がDNAではな
いのが好ましいことを提案する。
【0016】エフェクター配列PEの長さは、大体、無
関係である。しかしながら、実験により、最小長さ4ヌ
クレオチドを有すべきであることが判明した。PEの好
ましい長さは、5〜50であり、特に好ましい長さは、
10〜30ヌクレオチドである。
【0017】プロモーター核酸Pは、他の核酸配列に加
えて、プロモーター配列PPおよび/またはその対の鎖
PP'を含有する核酸であると解される。
【0018】リンカーは、1個または数個の原子を含有
し、2つの核酸配列をお互いに共有結合させる分子の一
部であると解される。該リンカーは、ヌクレオシド起源
のものであっても、非ヌクレオシド起源のものであって
もよい。好ましくは、該リンカーは、核酸配列である。
1つの具体例では、該リンカーは、鋳型核酸配列とハイ
ブリダイズすることができる配列PTである。
【0019】別の具体例では、該リンカーは、プロモー
ター鎖とエフェクター配列との間の所望の連結である。
【0020】図2は、ニックについて耐性を示すモデル
核酸(二本鎖、配列番号10)である。
【0021】エフェクター配列とプロモーター配列との
間の結合は、種々の方法で行うことができる。これらの
場合の1つは、図2に示される。第1の可能性におい
て、エフェクター配列PEは、直接またはリンカーを介
して、プロモーター配列PPの3'末端に結合する。
【0022】第2の場合(図2のA)では、エフェクタ
ー配列は、プロモーターPPの1位におけるヌクレオチ
ドに直接連結される。これは、プロモーター配列の3'
ヒドロキシル基とエフェクター配列の5'ヒドロキシル
基との間での慣用のホスホジエステル結合を介する簡単
な方法で行うことができる。
【0023】第3の具体例(図2のB)では、エフェク
ター配列は、完全なプロモーター配列と比較して、(T
7プロモーターを使用する場合)−1位から−8位まで
平滑末端化され得るプロモーター配列PPの3'ヒドロ
キシル基に直接結合される。この場合、PPに含有され
ないプロモーターヌクレオチドを含有する第2の分子を
使用する必要がない。
【0024】第4の具体例では、エフェクター配列は、
プロモーター配列PPの3'ヒドロキシル基に連結され
る;この3'末端は、(T7プロモーターを使用する場
合)ほぼプロモーター領域のヌクレオチド−9と5'末
端との間に位置する。この場合、PPから分離される第
2のプロモーター配列を有することが必要であり、該配
列は、PPに含有されないプロモーターヌクレオチドを
含有する(図2のC)。
【0025】第5の具体例では、エフェクター配列の
3'末端は、プロモーター配列PPにおけるヌクレオチ
ドの5'ヒドロキシル基に連結される。この位置は、−
12位の下流に位置する。この場合、PPに含有されな
いプロモーターヌクレオチドを含有する第2のプロモー
ターオリゴヌクレオチドを有するのも好ましい(図2の
D)。
【0026】第6の具体例(図2のE)では、エフェク
ター配列PEは、プロモーター配列PPの5'末端に直
接連結される。
【0027】さらなる可能性を図2のF〜Iに示す。
【0028】前記具体例は、対応して、プロモーターの
暗号付け鎖、すなわち、プロモーター配列PP'に適用
することができる;しかしながら、前記のプロモーター
配列PP'の耐性限界を考慮しなければならない。
【0029】第1の具体例(図2のK)では、エフェク
ター配列PEは、プロモーター領域PP'の暗号付け鎖
の3'ヒドロキシル基に連結される。
【0030】第2の具体例(図2のL)では、エフェク
ター配列PEは、配列PP'の−1位〜約−14位以上
までのヌクレオチドだけが存在するような方法でPP'
の3'末端に連結される。この場合、一本鎖領域につい
てさらなるオリゴヌクレオチドを有する必要がない。
【0031】第3の具体例(図2のM)では、エフェク
ター配列の5'末端は、エフェクター配列を含有するプ
ロモーター領域の鎖が−1位と約−12位との間のヌク
レオチドだけを含有するような方法で、プロモーター領
域の暗号付け鎖の3'末端に連結される。
【0032】第4の具体例(図2のN)では、エフェク
ター配列の3'末端は、プロモーター内の鎖PP'の5'
末端に結合される。この場合、一本鎖セグメントが、ハ
イブリダイゼーションによって、オリゴヌクレオチドま
たは伸長した鋳型核酸配列で覆われていることも推奨さ
れる。
【0033】第5の具体例(O)では、鎖の5'末端
は、標的配列に連結された暗号付け鎖がプロモーター配
列全体を覆うように、エフェクター配列の3'末端に連
結される。
【0034】第6の具体例では、エフェクター配列は、
プロモーターの暗号付け鎖が完全に保持され、鋳型配列
に結合されないように、鋳型核酸配列の3'末端に結合
される。
【0035】現在までのところ、エフェクター配列の
3'末端が鎖PP'上のプロモーター領域の5'末端に連
結される具体例は、転写のために使用することができな
かった。
【0036】しかしながら、これらの各々の場合、PP
の5'末端および/または補足オリゴヌクレオチドは、
直接またはループ構造の助けによりリンカーを介して、
PP'の3'末端または補足オリゴヌクレオチドに結合さ
れることも可能である。好ましくは、図2における各ケ
ースの左端は、長さ5〜40ヌクレオチドのリンカーを
介して結合される。
【0037】本発明の転写方法は、一般的に転写反応の
ために必要である全ての反応条件を必要とする。それら
は、特に、DNA依存性RNAポリメラーゼ(トランス
クリプターゼ)を含む。後者は、鋳型核酸配列TNの多
くのRNAコピーを合成するが、一方、例えば大きな鋳
型核酸に存在する配列が一本鎖であるかまたは二本鎖で
あるかは無関係である。RNA分子は、プロモーターの
出発部分で始まって3'方向に形成される。該プロモー
ター配列は、翻訳されない。トランスクリプターゼは、
使用されるプロモーターと適合しなければならない。バ
クテリオファージT7の典型的なプロモーターを使用す
る場合、T7−RNAポリメラーゼを使用することも必
要である。
【0038】転写反応のもう1つの絶対的に必要な部分
は、モノリボヌクレオシド三リン酸(rNTP)であ
る。それらは、ポリメラーゼによって、得られたリボ核
酸に結合される。これらのrNTPは、非修飾であって
もよいが、例えば標識基を付加することによって、修飾
することもできる。
【0039】本発明において解されるような標識は、直
接または間接的に検出することができる基Lである。直
接検出可能な基としては、放射性(32P)、着色され
た、または、蛍光性の基または金属原子が挙げられる。
間接的に検出可能な基としては、抗体、抗原、ハプテ
ン、または酵素もしくは酵素的に活性な部分酵素などの
免疫学的または酵素学的に活性な化合物が挙げられる。
それらは、次反応または反応シーケンスにおいて検出さ
れる。ハプテンは、それらが標識として使用される場合
にヌクレオシド三リン酸がポリメラーゼの基質として特
によく適しているので、特に好ましい;その場合、ハプ
テンまたはハプテン化ヌクレオシドに対する標識抗体と
の次反応は、容易に行われる。かかるヌクレオシド三リ
ン酸としては、ブロモヌクレオシド三リン酸またはジゴ
キシゲニン、ジゴキシン、ビオチンもしくはフルオレセ
イン結合ヌクレオシド三リン酸が挙げられる。EP−A
−0324 474に開示されているステロイドおよび
それらの検出は、特に好適であることを証明した。核酸
におけるそれらの取込みについての詳細は、EP−A−
0 324 474に言及されている。
【0040】天然一本鎖または人工一本鎖である鋳型核
酸からリボ核酸を産生するための転写反応の第1の特に
簡単な具体例では、この鋳型核酸Tは、プロモーター核
酸Pと接触させられる;後者は、プロモーター配列P
P、鋳型核酸配列とハイブリダイズすることができる配
列PT、およびエフェクターPEを含有する。該接触
は、ハイブリダイゼーション条件下で行われる。これら
の条件は、ハイブリッドの形成後に転写反応が生じるこ
とができるように設定しておくことができる。しかしな
がら、転写反応を開始するために、ハイブリダイゼーシ
ョン後だけに条件を調節することも可能である。転写に
必要な配列PP'は、Tに含有されるか、または、添加
される。多数の転写物は、充分な待ち時間の後に形成さ
れる。これらの転写物は、さらなる処理または使用のた
めに使用することができる。
【0041】さらなる処理のための可能性は、このリボ
核酸のサイクル増幅法である。このために、リボ核酸
は、その伸長が、プロモーター核酸Pの部分PTとハイ
ブリダイズすることができる一部分を含有する核酸に導
くように配列が選択されるプライマーPRとハイブリダ
イズすることができる。この反応は、cDNA合成のた
めに通常必要な試薬、例えば、リバーストランスクリプ
ターゼおよびデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dN
TP)を必要とする。増幅を行うためには、リボ核酸お
よび伸長産生物は、PRから分離されなければならない
か、または、リボ核酸は、消化されなければならない。
第2の可能性は、特にRNase Hを使用する場合に
は、等温サイクル反応を許容するので、特に好都合であ
る。一本鎖として存在すると、該プライマーの伸長産生
物は、プロモーター核酸とハイブリダイズすることがで
きる。次いで、反応条件下で、伸長産生物の3'末端
は、暗号付け鎖PP'によって伸長されることができ
る。このようにして形成された部分的に二本鎖の核酸
は、RNAを産生させるための転写のために再度使用す
ることができる。反応混合物中に存在する伸長産生物の
数およびリボ核酸の数は、行われる反応サイクルの数に
従って増加する。
【0042】図3に示される本発明の方法の別の具体例
では、部分的に二本鎖の核酸複合体は、前反応で形成さ
れる。転写反応で使用される鋳型核酸についての前段階
であり、この具体例ではDNAまたはRNAのいずれで
あってもよい一本鎖鋳型核酸T*は、プライマーとハイ
ブリダイズされる。鋳型核酸のタイプに依存するdNT
Pおよびポリメラーゼ酵素を使用して、プライマーを伸
長させて、伸長産生物を形成する;次いで、後者は、鋳
型核酸として供される。伸長産生物が鋳型核酸配列TN
であるようにプライマーが選択されるという事実に注意
を払わなければならない。それは、配列PTとハイブリ
ダイズされることができる配列も含有しなければならな
い。PTは、PP'がT*に含有される場合には必要で
はない。該プライマーの伸長産生物は、今、一本鎖形で
利用可能にされなければならない。これは、変性させる
ことによって(特に、DNAが鋳型核酸T*として使用
される場合)またはRNase Hでの処理によって
(鋳型核酸T*がRNAである場合)行われることがで
きる。その結果、プライマーの伸長産生物は、成分P
P'、PTおよびPEをこの順序で含有するプロモータ
ー核酸Pとハイブリダイズされる。その結果、転写反応
が行わせしめられる。このようにして形成されたRNA
を再度サイクル増幅させることが可能になり、一方、別
に、プライマーおよびプロモーター核酸Pを再度使用す
ることも可能になる。次いで、このようにして形成され
たRNAは、鋳型核酸T*として再度使用される。
【0043】従来技術により、プロモーター核酸を使用
する一連の増幅方法が知られている。これらの全ての方
法では、不全型転写物の形成は、なお、問題である。こ
れらの方法は、本発明によるプロモーター核酸配列がプ
ロモーター核酸として使用される本発明の助けにより改
良することができる。かかる公知の方法の例は、EP−
A−0408295、PE−A−0329822、WO
90/01068、PE−A−0373960、EP
−A−0397269およびEP−A−0369775
に開示されている。
【0044】第3の具体例(図4)では、鋳型核酸Tと
して一本鎖領域を有する部分的に二本鎖の核酸(例え
ば、DNA)が使用される。このタイプの鋳型核酸は、
例えば、オーバーラップ末端を生じつつ制限酵素による
消化によって得られる二本鎖核酸のフラグメントであ
る。鋳型核酸のかかるオーバーラップ末端は、部分的に
二本鎖のプロモーター核酸Pの鋳型特異的セグメントP
Tとハイブリタイズするために供される。該プロモータ
ー核酸は、エフェクター配列が直接または3'末端もし
くはプロモーター配列内でリンカーを介して結合される
プロモーター配列PPを第一鎖中に含有する。さらにま
た、プロモーター核酸Pは、別の鎖の上でプロモーター
配列PP'および5'方向に鋳型特異的配列PTを含有す
る。次いで、プロモーター核酸と鋳型核酸との複合体
は、ハイブリダイゼーション条件下で形成する。所望に
より、鋳型特異的配列の5'末端は、リガーゼによっ
て、その付近に位置する鋳型核酸の3'末端に共有結合
させることができる。次いで、該核酸複合体は、転写物
を産生するために利用可能である。配列PTは、PPの
3'末端で対応して位置することができ、PTは、その
付近にTNの一部分またはTNと相補的である。
【0045】第4の具体例(図5)では、制限酵素によ
る切断を必要とせずに、全く類似の核酸が得られる。天
然一本鎖または人工一本鎖である所望の鋳型核酸Tは、
例えば、チミン塩基の少なくとも一部がウラシル塩基に
よって置換される消化可能なプロモーター配列PP*を
含有する第1のプロモーター核酸P*と反応され;プロ
モーター核酸の3'末端には、鋳型核酸と相補的である
第1プライマー配列PT*がある。ポリメラーゼ連鎖反
応(EP−A−0202184)のために使用される条
件下で、すなわち、第1のプライマーの助けによって形
成される伸長産生物V1と部分的に相補的である別のプ
ライマーPRを使用して、一方の末端に二本鎖プロモー
ター配列を含有し、他方の末端に第2のプライマーの二
本鎖配列を含有する二本鎖核酸を形成する。あとでプラ
イマーPRの伸長産生物は、鋳型核酸Tとして供され
る。ウラシル−N−グリコシラーゼとの処理により、プ
ロモーター配列PP*は消化される。プロモーターセグ
メントにおいて部分的に一本鎖である核酸は、本発明の
部分的にまたは完全に一本鎖であるプロモーター核酸P
とハイブリダイズされる;該プロモーター核酸Pは、一
本鎖セグメントと相補的であるプロモーター配列PPお
よびそれに直接結合されるエフェクター配列PEを含有
する。このようにして形成された核酸複合体は、転写の
ために再度利用可能である。
【0046】また、本発明は、プロモーター配列PPお
よび/またはその対の鎖PP'、ならびに、DNAでは
ないエフェクター配列PEを含有するプロモーター核酸
である。プロモーター配列PPおよびPP'は、それら
を構成している成分に関してエフェクター配列PEとは
異なる。プロモーター配列PPまたはPP'は、DNA
であるのが好ましい。プロモーター核酸は、一本鎖分子
であるのが好ましいが、二本鎖であってもよい。二本鎖
分子を使用する場合、プロモーター核酸は、PPおよび
PP*の両方またはその一部を含有し、その結果、形成
されたプロモーター領域は、完全に機能的である。
【0047】図2のA〜EおよびGについて既に記載し
たように、配列PPおよびPEは、1本の鎖の上に位置
するのが好ましい。プロモーター核酸が鋳型特異的配列
PTをも含有する場合、後者は、PPおよびPEおよび
/またはPP'およびPEと同一の鎖上に位置するのも
好ましい(図2のG)。
【0048】図2のK、LおよびNでは、PP'および
PEは、1本の鎖の上に位置するのが好ましい。
【0049】また、本発明は、行われるべき転写反応の
ために必要な全ての試薬を含有する試薬キットである;
例外は、リボ核酸が得られる鋳型核酸である。該キット
は、少なくとも1つのプロモーター核酸Pを含有する。
【0050】また、本発明は、不全型転写物の形成を減
少させ、転写方法における核酸産生物の定量測定を改良
し、核酸の検出における感度を増加させ、および/また
は、転写反応において必要とされるモノヌクレオチドの
量を減少させるための、オーバーハング、特にプロモー
ター配列上でのRNAの使用を提供するものである。
【0051】本発明による不全型転写物の量の減少は、
公知の転写方法を有意に改良する。オーバーハングは、
特に、転写方法における核酸産生物の定量測定を改良す
る。かかる測定は、これまでは、形成される不全型転写
物の量が形成される全ての転写物の80%までのオーダ
ーの範囲であることを考慮すると困難であった。本発明
によると、本発明の方法は、得られた不全型転写物が減
少させられる全長転写物の測定のためのバックグランド
シグナルに導くので、転写方法における核酸測定の感度
を増加させるために使用することもできる。不全型転写
物の産生は、全長転写物の産生のために利用可能ではな
いrNTPの増加した要求をも必要とする。本発明につ
いて、少数のリボヌクレオチドを使用することが可能で
ある。さらにまた、形成された全長転写物の数が増加
し、一方、rNTPの量が同一のままであることも考え
られる。
【0052】本発明では、DNAオーバーハングの長さ
に依存して、完全に除去されなかった場合にRNAオー
バーハングよりもむしろDNAオーバーハングの方が全
転写物の量を減少させることも判明した。知られている
限りでは、本発明によるエフェクター配列の、DNAオ
ーバーハングとの完全な置換は、ほとんどの場合、本発
明の効果に導かなかった。
【0053】確実性をもって本発明の効果についての原
因を挙げることは可能ではなかったが、試験されたT7
−RNAポリメラーゼなどのRNAポリメラーゼがプロ
モーター領域で、または、該領域において、RNAオー
バーハングによって不全型から処理形態に転換すること
ができることが考えられると思われる。
【0054】図6は、実施例において使用されるオリゴ
ヌクレオチドおよびそれらの配列を示す。デオキシリボ
ヌクレオチドは、大文字で示され、一方、リボヌクレオ
チドは、小文字で示される。全てのオリゴヌクレオチド
は、直鎖状および一本鎖である。
【0055】
【実施例】以下の実施例は、より詳細に本発明を説明す
る。
【0056】実施例1 表1に示された全ての成分を添加することによって、反
応混合物Aおよび反応混合物Bを得た。混合物Aは、エ
フェクター配列PEを除いて、混合物Bの全ての特徴を
含有する。
【0057】
【表1】
【0058】PRO3:5'-GGACTGGAAGTAATACGACTCAC-
3'(配列番号2)
【0059】10×転写緩衝液: Tris(pH7.9) 400mM MgCl2 60mM DTT 100mM スペルミジン 20mM
【0060】前記混合物を37℃でインキュベートし
た。5、10、15、30および60分後、4μlずつ
取り出し、配列決定ゲルについての停止緩衝液3μlを
使用して、該反応を停止した。産生された転写物の相対
的な量を測定するために、20%配列決定ゲル[サムブ
ルック(Sambrook)ら(1989)モレキュラー・ク
ローニング(Molecular Cloning)、シーエスエイチ
・ラボラトリー・プレス(CSH LaboratoryPress)
第6.36頁以下参照]中で測定を行った。変性後に3
μlずつを適用した。2300ボルトの電圧を印加し
た。ゲルのオートラジオグラムが得られた(図7)。E
A−A−408295に示されたゲルについて仮定され
ているように、この表示は、短い転写物が肉眼で見るこ
とができる場合、面積を示す。混合物Bにおける不全型
転写物の量は、混合物Aと比較して非常に減少させられ
ることを明らかに見ることができる。この実施例に記載
されている方法は、本発明によるプロモーター核酸の助
けによる転写についての一般的な作業指示として使用す
ることができる。この実施例は、プロモーター配列PP
の3'末端がプロモーター領域内であり、プロモーター
配列の非暗号付け鎖が完全ではない場合でさえ、エフェ
クター配列PEがプロモーター配列PPの3'末端に結
合され得ることを示す。この場合、エフェクター配列の
5'末端が−5位におけるヌクレオチド(シトシン)の
3'ヒドロキシル基に結合されるので、プロモーター領
域の非暗号付け鎖の−1位〜−4位は示されない。
【0061】実施例2 さらに、本発明は、実施例1に記載した指示を使用し
て、他の具体例で試験された。 a)実施例1で挙げられた核酸の代わりに、エフェクタ
ー配列がプロモーター領域内でプロモーター配列PPの
5'末端に結合される前記具体例5(図2のD)に対応
する具体例を使用した。プロモーター領域は、T7−R
NAポリメラーゼプロモーターのコンセンサス配列であ
ると解される。このようにして産生されたプロモーター
核酸Pは、KOMP1 15Rと称される(配列番号
4)。このプロモーター核酸は、T7のプロモーター領
域の−1位〜−11位を含有する。さらにまた、該反応
混合物にPRO1と称される別のオリゴヌクレオチド
(配列番号5)を添加した;該オリゴヌクレオチドは、
プロモーター領域の非暗号付け鎖の−12位〜−17位
および鋳型核酸Tと相補的であるさらなるヌクレオチド
を含有する。ORPPMOKと称されるオリゴヌクレオ
チド(配列番号3)を鋳型核酸として使用した;それ
は、鋳型核酸配列、プロモーター配列PP'、およびオ
リゴヌクレオチドPRO1(配列番号5)と相補的であ
る別のセグメントを含有する。
【0062】b)別の具体例は、プロモーター領域の暗
号付け鎖内の位置にエフェクター配列PEを結合させる
ことも可能であることを示した。この場合、PEは、プ
ロモーター領域の−12位のグアノシンに結合された。
このようにして形成されたプロモーター核酸は、3'末
端から始まって、エフェクター配列PE、プロモーター
配列PP'および鋳型核酸TNを含有する。このプロモ
ーター核酸は、PMOK4 21Rと称される(配列番
号6)。さらにまた、反応混合物にオリゴヌクレオチド
ORP4を添加する;このオリゴヌクレオチドは、その
5'末端において、プロモーター領域の暗号付け鎖の残
存する5ヌクレオチドおよびPROKOMPと称される
鎖(配列番号7)と相補的であるさらなるヌクレオチド
を有する。これらのオリゴヌクレオチドを一緒に維持
し、機能的なプロモーター領域を与えるためには、5'
末端から見るとORP4(配列番号8)の3'末端と相
補的であるオリゴヌクレオチドPROKOMP、プロモ
ーター領域の非暗号付け鎖、次いで、鋳型核酸と相補的
である配列を添加する。
【0063】c)実施例1の鋳型核酸およびプロモータ
ー配列PPの選択を記載する別の実施例では、エフェク
ター配列長さの効果を試験した。実施例1のエフェクタ
ー配列は、19リボヌクレオチドの長さを有し、一方、
PRO3 25R(配列番号9)は、全長25リボヌク
レオチドユニットを有するエフェクター配列を含有す
る。これは、エフェクター配列の長さが、少なくとも示
されたセグメントにおいては、本発明の効果に対する関
連した影響を有しないことを示す。
【0064】図6において、リボヌクレオチドは、小文
字で示され、一方、デオキシリボヌクレオチドは、大文
字で示される。プロモーターのコンセンサス配列は、枠
で囲まれており、転写開始は、+1で示される。
【0065】図8のBは、プロモーター領域におけるD
NAオーバーハングの位置および長さの効果を示す図で
ある。ハッチングしたセグメント(図8のA)は、プロ
モーター領域を示す。垂直線の数は、オーバーハングを
作製するヌクレオチドの数を示す。「+」は、生じた有
効な転写を示し、「−」は、転写がDNAオーバーハン
グによって完全に阻害されたことを意味し、「+/−」
は、減少した効力を示す(図8のB)。
【0066】実施例3 別の実施例では、プロモーター領域上のニックの効果を
試験した。図1は、プロモーター領域の暗号付け鎖およ
び/または非暗号付け鎖における所定のヌクレオチド位
置の間のニックおよび欠失リン酸基が耐性である(+)
か、または、耐性ではない(−)かを示す(図1)。
【0067】以下に、本発明の実施態様について記載す
る。 (1)a)i)プロモーター配列PPおよびPP'なら
びにエフェクター配列PEからなる、機能的であり、か
つ、少なくとも一部分が二本鎖であるプロモーター領
域、および ii)該プロモーター領域に機能的に連結する鋳型核酸配
列TNからなる部分的にまたは完全に二本鎖の核酸複合
体を形成し、 b)プロモーターの制御下で鋳型としてのTNの助けに
よってリボ核酸Rが形成される条件を調節することを特
徴とする、鋳型核酸Tにおける鋳型核酸配列TNのリボ
核酸Rへの転写方法。 (2)エフェクター配列PEが直接またはリンカーを介
してプロモーター領域に連結される前記(1)記載の転
写方法。 (3)PEが、PPもしくはPP'の末端で、またはP
PもしくはPP'内で結合される前記(1)または
(2)記載の転写方法。 (4)PEが、所定の反応条件下で、鋳型核酸配列TN
ともその対の鎖TN'とも、プロモーター配列PPとも
その対の鎖PP'ともハイブリダイズすることができな
い前記(1)、(2)または(3)記載の転写方法。 (5)機能的であり、かつ、少なくとも一部分が二本鎖
であるプロモーター領域(ここで、該プロモーター領域
は、エフェクター配列PEが直接またはリンカーを介し
て結合されるプロモーター配列PPおよびPP'からな
り、該エフェクター配列PEは、鋳型核酸配列TNとも
その対の鎖TN'とも、プロモーター配列PPともその
対の鎖PP'ともハイブリダイズすることができず、該
エフェクター配列PEは、DNAではない)からなる部
分的にまたは完全に二本鎖の核酸複合体を形成すること
を特徴とするリボ核酸における鋳型核酸配列の転写方
法。 (6)核酸複合体が、プロモーター核酸Pが鋳型核酸T
にハイブリダイズして形成され、該プロモーター核酸P
が以下の成分:プロモーター配列PPおよび/またはそ
の対の鎖PP'、鋳型核酸の少なくとも一部分とハイブ
リダイズすることができる配列PT、およびエフェクタ
ー配列PEを含有する前記(1)または(5)記載の転
写方法。 (7)鋳型核酸配列TNまたはTN'が一本鎖または二
本鎖領域を有する核酸の一部分であり、配列PTが鋳型
核酸の一本鎖領域にハイブリダイズされるかまたはハイ
ブリダイズされ得る前記(1)または(5)記載の転写
方法。 (8)鋳型核酸配列TNがプロモーター配列PP'に共
有結合される前記(1)、(2)、(3)または(4)
記載の転写方法。 (9)エフェクター配列PEがプロモーター配列PPの
3'末端に位置する前記(1)または(5)記載の転写
方法。 (10)エフェクター配列PEが鋳型核酸Tの一部分と
相補的でも配列同一でもない前記(5)記載の転写方
法。 (11)エフェクター配列PEが最小長さ4ヌクレオチ
ド、好ましくは9ヌクレオチドを有する前記(1)また
は(5)記載の転写方法。 (12)エフェクター配列Pの少なくとも一部分または
大部分がRNAである前記(1)または(5)記載の転
写方法。 (13)第1の一本鎖鋳型核酸T*が第1のプロモータ
ー核酸P*にハイブリダイズされ(ここで、該第1のプ
ロモーター核酸P*は、分解可能なプロモーター配列P
P*および配列PT*を含有し、該配列PT*は、鋳型
核酸T*とハイブリダイズすることができる)、プロモ
ーター核酸P*が、鋳型として鋳型核酸T*を使用して
伸長されて、伸長産生物V1を形成し、該伸長産生物V
1と相補的である鎖が形成され、プロモーター配列P
P'が分解され、得られた相補鎖が鋳型核酸Tとして使
用される前記(1)または(5)記載の転写方法。 (14)検出されるべき核酸配列が前記(1)または
(5)記載の鋳型核酸Tまたは前記(13)記載の鋳型
核酸T*として使用され、核酸配列の検出が、形成され
たRNAを介して行われることを特徴とする核酸配列の
検出方法。 (15)プロモーター配列PPまたはその対の鎖PP*
およびエフェクター配列PE(ここで、該エフェクター
配列PEは、DNAではない)を含有することを特徴と
するプロモーター核酸。 (16)個々の対の鎖PP'および/またはPPをも含
有する前記(15)記載のプロモーター核酸。 (17)鋳型特異的部分PTをも含有する前記(15)
記載のプロモーター核酸。 (18)鋳型特異的配列がPPおよびPEと同一鎖上に
位置する前記(17)記載のプロモーター核酸。 (19)PTがPPおよびPEと対の鎖上に位置する前
記(17)記載のプロモーター核酸。 (20)不全型転写物の産生を減少させるためのプロモ
ーター領域のRNAオーバーハングの使用。 (21)転写方法における核酸の定量的測定を改良する
ためのプロモーター領域のRNAオーバーハングの使
用。 (22)転写方法における核酸測定の感度を増大させる
ためのプロモーター領域のRNAオーバーハングの使
用。 (23)転写反応におけるモノヌクレオチド要求を減少
させるためのプロモーター領域のRNAオーバーハング
の使用。
【0068】
【配列表】
【0069】配列番号:1 配列の長さ:42塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド ハイポセティカル:No 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc feature 存在位置:1..23 他の情報:DNA 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc feature 存在位置:24..42 他の情報:RNA 配列 GGACTGGAAG TAATACGACT CACCGCCGCG UCGCAGAAGA UC 42
【0070】配列番号:2 配列の長さ:23塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド ハイポセティカル:No 配列 GGACTGGAAG TAATACGACT CAC 23
【0071】配列番号:3 配列の長さ:54塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴデオキシリボヌクレオチ
ド ハイポセティカル:No 配列 ATTCCATGAT TCATTGATTA TTGTCCCTAT AGTGAGTCGT ATTACTTCCA GTCC 54
【0072】配列番号:4 配列の長さ:53塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド ハイポセティカル:No 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc feature 存在位置:1..15 他の情報:RNA 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc feature 存在位置:16..53 他の情報:DNA配列 CGCCGCGUCG CAGAAGACTC ACT
ATAGGGA CAATAATCAA TGAATC
ATGG AAT 53
【0073】配列番号:5 配列の長さ:16塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴデオキシリボヌクレオチ
ド ハイポセティカル:No 配列 GGACTGGAAG TAATAC
16
【0074】配列番号:6 配列の長さ:60塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド ハイポセティカル:No 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc feature 存在位置:1..39 他の情報:DNA 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc feature 存在位置:40..60 他の情報:RNA 配列 ATTCCATGAT TCATTGATTA TTGTCCCTAT AGT
GAGTCGC GCCGCGUCGC AGAAGAUCUC 60
【0075】配列番号:7 配列の長さ:54塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴデオキシリボヌクレオチ
ド ハイポセティカル:No 配列 GGACTGGAAG TAATACGACT CACTATAGGG ACA
ATAATCA ATGAATCATG GAAT 54
【0076】配列番号:8 配列の長さ:15塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴデオキシリボヌクレオチ
ド ハイポセティカル:No 配列 TATTACTTCC AGTCC 15
【0077】配列番号:9 配列の長さ:48塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド ハイポセティカル:No 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc feature 存在位置:1..23 他の情報:DNA 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc feature 存在位置:24..48 他の情報:RNA 配列 GGACTGGAAG TAATACGACT CACCGCCGCG UCGCAGAAGA UCUCAAUC 48
【0078】配列番号:10 配列の長さ:54塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 二本鎖オリゴデオキシリボヌク
レオチド ハイポセティカル:Yes 配列 GGACTGGAAG TAATACGACT CACTATAGGG ACAATAATCA ATGAATCATG GAAT 54
【図面の簡単な説明】
【図1】 プロモーター領域の暗号付け鎖および/また
は非暗号付け鎖における所定のヌクレオチド位置の間の
ニックおよび欠失リン酸基が耐性である(+)か、また
は、耐性ではない(−)かを示す図。
【図2】 ニックについて耐性を示すモデル核酸を示す
図。
【図3】 本発明の転写方法を示す図。
【図4】 本発明の転写方法を示す図。
【図5】 本発明の転写方法を示す図。
【図6】 実施例において使用されるオリゴヌクレオチ
ドおよびそれらの配列を示す図。
【図7】 実施例1におけるゲル電気泳動によるオート
ラジオグラムの図面代用写真。
【図8】 AおよびBは、プロモーター領域におけるD
NAオーバーハングの位置および長さの効果を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィオラ・ローゼメイヤー ベルギー、ベー−1300バヴル、ショゼ・ デ・ネルヴィアン(番地の表示なし) ア パルトマン12、パヴィヨン13 (72)発明者 ルドルフ・ザイブル ドイツ連邦共和国デー−82377ペンツベル ク、ザーランガーシュトラーセ46番

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)i)プロモーター配列PPおよびP
    P'ならびにエフェクター配列PEからなる、機能的で
    あり、かつ、少なくとも一部分が二本鎖であるプロモー
    ター領域、および ii)該プロモーター領域に機能的に連結する鋳型核酸配
    列TNからなる部分的にまたは完全に二本鎖の核酸複合
    体を形成し、 b)プロモーターの制御下で鋳型としてのTNの助けに
    よってリボ核酸Rが形成される条件を調節することを特
    徴とする、鋳型核酸Tにおける鋳型核酸配列TNのリボ
    核酸Rへの転写方法。
  2. 【請求項2】 PEが、PPもしくはPP'の末端で、
    またはPPもしくはPP'内で結合される請求項1記載
    の転写方法。
  3. 【請求項3】 機能的であり、かつ、少なくとも一部分
    が二本鎖であるプロモーター領域(ここで、該プロモー
    ター領域は、エフェクター配列PEが直接またはリンカ
    ーを介して結合されるプロモーター配列PPおよびP
    P'からなり、該エフェクター配列PEは、鋳型核酸配
    列TNともその対の鎖TN'とも、プロモーター配列P
    Pともその対の鎖PP'ともハイブリダイズすることが
    できず、該エフェクター配列PEは、DNAではない)
    からなる部分的にまたは完全に二本鎖の核酸複合体を形
    成することを特徴とするリボ核酸における鋳型核酸配列
    の転写方法。
  4. 【請求項4】 鋳型核酸配列TNまたはTN'が一本鎖
    または二本鎖領域を有する核酸の一部分であり、配列P
    Tが鋳型核酸の一本鎖領域にハイブリダイズされるかま
    たはハイブリダイズされ得る請求項1または3記載の転
    写方法。
  5. 【請求項5】 エフェクター配列PEが鋳型核酸Tの一
    部分と相補的でも配列同一でもない請求項3記載の転写
    方法。
  6. 【請求項6】 第1の一本鎖鋳型核酸T*が第1のプロ
    モーター核酸P*にハイブリダイズされ(ここで、該第
    1のプロモーター核酸P*は、分解可能なプロモーター
    配列PP*および配列PT*を含有し、該配列PT*
    は、鋳型核酸T*とハイブリダイズすることができ
    る)、 プロモーター核酸P*が、鋳型として鋳型核酸T*を使
    用して伸長されて、伸長産生物V1を形成し、 該伸長産生物V1と相補的である鎖が形成され、 プロモーター配列PP'が分解され、 得られた相補鎖が鋳型核酸Tとして使用される請求項1
    または3記載の転写方法。
  7. 【請求項7】 プロモーター配列PPまたはその対の鎖
    PP*およびエフェクター配列PE(ここで、該エフェ
    クター配列PEは、DNAではない)を含有することを
    特徴とするプロモーター核酸。
  8. 【請求項8】 鋳型特異的部分PTをも含有する請求項
    7記載のプロモーター核酸。
  9. 【請求項9】 不全型転写物の産生を減少させるための
    プロモーター領域のRNAオーバーハングの使用。
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