JP2005503794A - リボ核酸の増幅 - Google Patents
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Abstract
(a)一本鎖プライマー、RNA依存性DNAポリメラーゼ、およびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、RNAの逆転写を介して一本鎖DNAを合成する工程;
(b)該RNAを除去する工程;
(c)プロモーター配列を含む一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、二本鎖DNAを合成する工程;
(d)該二本鎖DNAを一本鎖DNAに分離する工程;
(e)プロモーター配列を含む一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、(d)において得られた一本鎖DNAを基にして二本鎖DNAを合成する工程;ならびに
(f)RNAポリメラーゼおよびリボヌクレオチドモノマーを使用して、複数の一本鎖RNAを合成する工程。
Description
【0001】
本出願は、以下の工程を含むリボ核酸の増幅のためのプロセスに関する:
(a)一本鎖プライマー、RNA依存性のDNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、RNAの逆転写を介して一本鎖DNA合成する工程;
(b)そのRNAを除去する工程;
(c)プロモーター配列を含む一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して二本鎖DNAを合成する工程;
(d)二本鎖DNAを一本鎖DNAに分離する工程;
(e)プロモーター配列を含む一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して(d)で得られた一本鎖DNAを基にして二本鎖DNAを合成する工程;
(f)RNAポリメラーゼおよびリボヌクレオチドモノマーを使用して、複数の一本鎖RNAを合成する工程;
本発明はさらに、本発明のプロセスを実行するために必要な構成要素を含むキットを提供する。
【背景技術】
【0002】
現在までのところ、核酸の増幅をもたらす多数のプロセスが公知である。もっともよく知られた例は80年代半ばにKary Mullisによって開発されたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である(Saikiら,Science,第230巻(1985),1350−1354およびEP 201 184を参照のこと)。
【0003】
PCR反応において、一本鎖プライマー(通常12から24ヌクレオチド鎖長を有するオリゴヌクレオチド)は、相補的な一本鎖DNA配列とアニールする。これらのプライマーは、二本鎖DNAを得るためにDNAポリメラーゼとデオキシリボヌクレオシド三リン酸塩(dNTP、すなわちdATP、dCTP、dGTPおよびdTTP)の存在下で連続的に伸長される。その二本鎖DNAは、加熱することによって一本鎖に分離される。その温度はプライマーアニーリングの新しい工程を可能にするように十分に減少される。これらプライマーは再度二本鎖DNAに伸長される。
【0004】
一本鎖DNAのほとんどの各分子が増幅の各回で二本鎖DNAに形質転換され、次回の増幅のための鋳型として再度使用される二つの一本鎖DNAに分割される(aufgespalten)ように反応条件が適合されるので、上記の工程を繰り返すことにより、開始DNAの指数関数的な増幅が可能になる。
【0005】
上記のプロセスの前に逆転写反応が行われ、そしてここでmRNAが、RNA依存性のDNAポリメラーゼの存在下で一本鎖DNA(cDNA)に形質転換される場合、PCR反応はひとつのRNA配列から開始する核酸の増幅のために直接使用され得る(EP 201184を参照のこと)。
【0006】
多数の代替物が、このモデル反応を基本にして長年開発されており、そして、それらの全てが、その出発物質(RNA、DNA、一本鎖または二本鎖)ならびに反応産物に関して異なる(プローブ中の特定のRNA配列もしくはDNA配列の増幅または全ての配列の増幅)。
【0007】
長年にわたって、いわゆるマイクロアレイは核酸解析のために回数を増加して使用されている。そのようなマイクロアレイに欠かせない構成要素は、多数の異なる核酸配列(大部分DNA)がそのキャリア上の異なった領域に結合されたキャリアープレートである。通常、ある特定の領域区分内で、ある特定の配列を有するDNAだけが結合され、ここで1つのマイクロアレイが、異なる配列と結合する数千の異なる領域を含み得る。
【0008】
これらのマイクロアレイが適切な条件下(塩含量、温度など)で目的のサンプルから得られた多数の核酸配列(大部分はまたDNA)と接触される場合、目的のサンプルに由来する核酸配列ならびにプレートに結合された核酸配列との相補的なハイブリッドが形成される。非相補的な配列は洗い流され得る。二本鎖DNAを含むマイクロアレイ上の領域は検出され得、それにより開始サンプル中の配列および核酸の量を決定することを可能にし得る。
【0009】
マイクロアレイは、細胞の発現プロフィールを解析するために使用される。したがって、特定の細胞に存在する全てのmRNA配列の解析を可能にする(Lockhartら Nat.Biotechnol.14(1996),1675−1680を参照のこと)。
【0010】
この解析のために利用可能なmRNAの量は通常限定されるので、リボ核酸を増幅させるために特別なプロセスが開発されてきた。これらのリボ核酸は、マイクロアレイによって解析されるはずである。この目的のために、リボ核酸は、逆転写によってより安定したcDNA形態に随意に変化される。
【0011】
多量の単一の細胞の増幅されたRNA集団を生じる方法は、例えばUS5,514,545に記載されている。この方法は、オリゴ−dT−配列およびT7−プロモーター領域を含むプライマーを使用する。このオリゴ−dT−配列は、mRNAの逆転写を開始するmRNAの3’−ポリ−A−配列と結合する。RNA/DNAのヘテロ二重鎖のアルカリ変性に続いて、第二のDNA鎖は、プライマーとしてcDNAの3’末端でのヘアピン構造を使用して調製され、そして鎖状二本鎖DNAは、ヌクレアーゼS1を介して開くことによって得られる。この鎖状二本鎖DNAは、次いでT7 RNAポリメラーゼの鋳型として使用される。その結果生じるRNAは、再度cDNA合成のための鋳型として使用され得る。この反応のために、ランダム配列のオリゴヌクレオチドヘキサマー(ランダムプライマー)が使用される。加熱によって誘導される変性の後で、第二のDNA鎖は上述されるT7−オリゴ−dT−プライマーによって生成され、そしてその結果生じるDNAは再度T7RNA−ポリメラーゼの鋳型として再度使用され得る。
【0012】
代替のストラテジーは、US5,545,522に示され、ここで単一のオリゴヌクレオチドプライマーは、高度な増幅を生じさせるために使用される。RNAは、以下の特徴を有するプライマーを使用して、cDNAに逆転写される:a)5’−dN20(これはランダムに選択された20ヌクレオチドの配列を意味する);b)最小のT7−プロモーター;c)転写開始配列としてのGGGCG:およびd)オリゴ−dT15。第二のDNA鎖の合成は、RNaseHを使用して部分的にRNAを分解することによって達成される、それによって残っているRNA−オリゴヌクレオチドは、ポリメラーゼ Iのためのプライマーとして使用される。結果として生じるDNAの末端はT4−DNAポリメラーゼによって平滑化される。
【0013】
同様のプロセスは、US5,932,451に開示され、ここで2つのいわゆるボックス−プライマーは、さらに5’末端領域に付加され、そしてビオチン−ボックス−プライマーを使用することによって二重固定を可能にする。
【0014】
しかしながら、上述されるリボ核酸を増幅するプロセスは、重大な不都合を有する。上述された手順の全ては、出発物質中に存在するRNA集団とは異なるRNA集団を生じる。これは、主にmRNAの3’区分のRNA配列を増幅するT7−プロモーター−オリゴdT−プライマーの使用に起因する。さらに、極めて長いプライマー(60ヌクレオチドより長い)は、プライマー−プライマーのハイブリッドを形成する傾向にあり、そしてそれゆえにまたプライマーの非特異的な増幅をもたらすことが示されてきた(Baughら,Nucleic Acids Res,29(2001)E29)。従って、公知の手順は、多大な人工産物の生成をもたらし、核酸のさらなる解析を妨げる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、本発明の基盤にある問題は、出発物質に存在するリボ核酸の均一な増幅を可能にするリボ核酸の増幅方法を見つけることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この問題は、いまや以下の主要な工程を含む方法によって解決される:
(a)一本鎖プライマー、RNA依存性のDNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、RNAの逆転写を介して一本鎖DNA合成する工程;
(b)そのRNAを除去する工程;
(c)プロモーター配列を含む一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、二本鎖DNAを合成する工程;
(d)この二本鎖DNAを一本鎖DNAに分離する工程;
(e)プロモーター配列を含む一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して(d)で得られた一本鎖DNAを基にして二本鎖DNAを合成する工程;
(f)RNAポリメラーゼおよびリボヌクレオチドモノマーを使用して複数の一本鎖RNAを合成する工程。
【0017】
驚くべきことに、本発明のプロセスは、出発物質中に存在するリボ核酸の均一な増幅をもたらす。同時に、本発明によるプロセスは、人工産物(Artefakten)の産生を妨げる。それゆえ、本発明によるプロセスは、リボ核酸を増幅するための方法の著しい改善を提供し、同時にマイクロアレイによってリボ核酸を解析するための手順の改良を可能にする。
【0018】
本発明によるプロセスの1つの実施形態は、開始RNAと同じ配列(センスRNA)を有する一本鎖RNAの増幅をもたらす。代替の実施形態として、両方向(開始RNAおよびその相補的な配列と同じである)の一本鎖RNAが得られ得るように、本発明によるプロセスを使用することが可能である。
【0019】
(a)で使用される一本鎖プライマーは、好ましくはmRNAのポリAテイルと結合するプライマーという利点を有する、オリゴ−dT−配列(複数のdT−ヌクレオチドを含む配列)を含む。それゆえ、ほとんど独占的にmRNAのみの逆転写をもたらす。
【0020】
本発明によるプロセスにおいて、(a)で記載されるプライマーは、5’−(dT)18V配列を含むことが好ましい。これは、異なる性質の単一のデオキシリボヌクレオチド(本明細書中でVと呼ばれる、すなわちdA、dC、またはdG)を付随する18dT−デオキシリボヌクレオチド−モノマーを有するプライマーのことをいう。このプライマーは、ほとんど排他的に、そのポリAテイルの5’末端付近に位置する配列の逆転写を可能にする。それゆえ、そのようなプライマーの使用は、これまでに知られているオリゴ−dT−プライマーとmRNA中のより長いポリA領域との結合から生じる人工産物の生成を抑制する。
【0021】
さらに、本発明によるプロセスにおいて、(b)のDNA−RNA−ハイブリッド中のRNAは、RNaseによって切断されることが好ましい。この手順のために、任意のRNaseが使用され得る。RNase Iおよび/またはRNase Hの使用が望ましい。この工程は、その手順の第一の工程の間にcDNAに転写されなかった全てのRNA(特にリボソームRNA)の排除をもたらすが、mRNAの特徴であるポリA末端を有さない他の全ての細胞性RNAも排除する。
【0022】
その逆転写反応の結果生じるDNA−RNA−ハイブリッドはまた、加熱によって一本鎖に分離され得る。しかしながら、加熱処理と異なり、RNaseの使用はサンプル中に存在するゲノムDNAが、一本鎖の形態に変化されないというさらなる利点を有し、これゆえこの手順の以下の工程において使用されるプライマーのハイブリダイゼーションの鋳型として作用しない。特別な利点はRNase Iの使用の結果生じる。なぜならこの酵素は、ゲノムDNAの変性をもたらす温度未満の温度で容易に不活性化されるからである。本発明によるプロセスの目的は、リボ核酸の増幅である、これゆえ、安定なRNaseの使用はこのプロセスを妨げ得、そして複雑な手順による除去を必要とする。
【0023】
工程(c)において、プロモーター配列を含む一本鎖プライマーが使用される。プロモーター配列はRNAポリメラーゼの結合を可能にし、そしてRNA鎖の合成を開始する。T7、T3またはSP6のような高度に特異的なRNA−ポリメラーゼプロモーターの配列を含む一本鎖プライマーの使用は、(c)において好ましい。
【0024】
このプライマーは、35ヌクレオチド以下の長さであることが好ましい。しかしながら、30ヌクレオチド以下の長さが特に好ましい。最適な長さのプライマーの選択は、本発明によるプロセスにとって著しく重要である。他の公知の方法はしばしば、自己ハイブリダイゼーションをする傾向にある長過ぎるプライマー(60までおよびそれ以上のヌクレオチド)を利用し、そして多大な量の人工産物をもたらす。
【0025】
本発明によるプロセスの一つの実施形態によれば、プロモーター配列、および、最高6個、好ましくは3個だけのランダムに選択されたヌクレオチドの配列を含むプライマーが、工程(c)において使用される。これらの付加的なヌクレオチドは、任意のDNA配列とのハイブリダイゼーションさえ可能にし、これゆえ開始時の集団中の全てのDNA配列の増幅さえもたらす。
【0026】
本発明によるプロセスは、このプロモーターに加えて、6ヌクレオチドの配列、すなわち配列:5’−N−N−N−T−C−T−’3(ここでNは以下のヌクレオチドのいずれかである:dATP、dCTP、dGTP、またはdTTP)を含むプライマーが使用される場合、特に良い結果を示した。
【0027】
本発明によるプロセスの特に好ましい実施形態において、工程(c)で使用される一本鎖プライマーは、以下の配列(配列プロトコール中の配列番号1)を有する27ヌクレオチドの長さを有し得る:
5’−A−C−T−A−A−T−A−C−G−A−C−T−C−A−C−T−A−T−A−G−G−N−N−N−T−C−T−3’
配列番号1で使用される文字Nは、以下のヌクレオチドのいずれかを表す:dATP、dCTP、dGTP、またはdTTP。そのプライマーは、T7−RNA−ポリメラーゼプロモーターの配列を含む。T7−RNA−ポリメラーゼの転写開始は、上記で示した配列中の+1によって示され、ここでは部分的にのみ繰り返される:5’−T−A−T−A−G+1−G−N−N−N−3’。
【0028】
上述された配列番号1の配列を有するプライマーはまた、本発明の一つの実施形態である。
【0029】
工程(c)および(e)において、任意のDNA依存性DNAポリメラーゼが使用され得る。好ましくは、DNAポリメラーゼのクレノウ(Klenow)フラグメントが使用される。本発明によるプロセスにおいて、Klenow−exo−DNAポリメラーゼを使用することは、特に利点がある。工程(a)、(c)および(e)におけるDNA重合のためにまた、デオキシリボヌクレオチドモノマー(通常dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP)が必要とされる。
【0030】
工程(d)において、二本鎖DNAの一本鎖への分離は、任意の手順によって達成され得る。しかしながら、これは、好ましくは加熱によって実行される。
【0031】
工程(e)で使用される一本鎖プライマーは、工程(c)で使用されるプライマーと同一の配列を有し得るか、または異なる配列を有し得る。しかしながら、本発明によるプロセスにおいて、工程(c)および(e)で使用されるプライマーは同じ配列を有することが好ましい。
【0032】
工程(f)へ移行するまえに、過剰なプライマーおよび/またはプライマーから誘導された人工産物(例えばプライマーダイマー)を除去することが望ましくあり得る。
【0033】
工程(f)における特異的RNAポリメラーゼは、プライマー配列中の使用されるプロモーター配列に依存する。プライマーがT7−ポリメラーゼ配列を含む場合、T7−RNA−ポリメラーゼは工程(f)で使用されるべきである。
【0034】
工程(f)においてリボ核酸を得るために、リボヌクレオチドモノマー(通常ATP、CTP、GTPおよびUTP)もまた必要である。
【0035】
初めて、本発明によるプロセスは、開始時RNA配列の多数でかつ特異的な増幅を可能にし、そしてそれはRNA集団全体の総配列となる。開始時RNA配列の増幅倍率は少なくとも500であるが、3000倍が特に好ましい。
【0036】
特別な利点は上記で記載されるプロセスを使用して得られ、ここで
工程(a)において、5’−(dT)18V−プライマーは逆転写のために使用され;そして
工程(b)において、RNaseはDNA−RNAハイブリッドを切断するために使用され;そして
工程(c)および(e)において、配列番号1を有するプライマーおよびKlenow−exo−DNAポリメラーゼが使用され;そして
工程(d)において、二本鎖核酸の鎖の分離は熱を使用する工程で得られ;そして
工程(f)において、過剰なプライマーおよび/またはプライマーによって誘導される人工産物は最初に除去され、次いでT7−RNA−ポリメラーゼが使用される。
【0037】
さらに、工程(e)で得られた二本鎖DNAが少なくとも一回のPCRサイクルによって増幅される場合、リボ核酸の増幅は達成され得る。この目的のために、工程(e)で得られる二本鎖DNAは一本鎖に分離されなければならない。少なくとも一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用し、元来の一本鎖DNAと相補的なDNA鎖が産生される。二本鎖DNAの分離は、加熱によって優先的に達成される。PCRがもっと回数を増やして、望ましくは少なくとも2または5PCRサイクルを使用することで行われる場合、リボ核酸のさらなる増幅が達成され得る。
【0038】
この手順は、後続のRNA重合の間に、両方向のRNA分子(その元となるものおよび相補的な配列)が得られるという特別な利点を有する。
【0039】
PCR反応の間に、一本鎖プライマーが工程(c)および/または(e)において使用されるものと同じ配列を用いて使用される場合、さらなる利点が得られる。特に配列番号1の一本鎖プライマーの使用が好ましい。
【0040】
また本発明によるプロセスのこの説明においても、RNAポリメラーゼを添加する前に過剰なプライマーおよび人工産物を誘導するプライマー(例えばプライマーダイマー)を除去することが有利であり得る。
【0041】
本発明はさらに、本発明によるプロセスによってリボ核酸を増幅するために必要とされる全ての試薬を含むキットに関する。各キットは以下の構成要素を含む:
(a)プロモーター配列を含む少なくとも1つの一本鎖プライマー;
(b)RNA依存性のDNAポリメラーゼ;
(c)デオキシリボヌクレオチドモノマー;
(d)DNA依存性のDNAポリメラーゼ;
(e)RNAポリメラーゼ;および
(f)リボヌクレオチドモノマー
このキットは、二つ以上の異なる一本鎖プライマーを含み得る。好ましくは、これらのプライマーの1つが、オリゴ−dT−配列を含む。本発明によるプロセスのある特別な改変では、このキットは、dT以外の任意のデオキシリボヌクレオチドであるVを有する5’−(dT)18V−プライマー配列を含む一つのプライマーを含む。
【0042】
さらに、このキットはRNase Iおよび/またはRNase Hおよび/または一本鎖プライマーを含み得る、そしてそれはT7−RNAポリメラーゼプロモーター、T3−RNAポリメラーゼプロモーターまたはSP6−RNAポリメラーゼプロモーターを含む。そのプロモーターに加えて、このプライマーは最高で6ヌクレオチドのランダム配列を含む。特に、このプライマーは配列番号1を有する。
【0043】
本キットは、DNAポリメラーゼ、好ましくはDNAポリメラーゼのKlenowフラグメントをさらに含み、特にKlenow−exo−DNAポリメラーゼが好ましい。
【0044】
最後に、本キットは、T7−RNAポリメラーゼ、RNAおよび/またはDNAを標識または検出するのに不可欠な試薬の混合物を含み得、さらに1つもしくは複数のマイクロアレイを含み得る。本明細書では、本キットは、遺伝子発現解析を遂行するのに必要な全ての構成要素を包含し得る。
【0045】
本発明によれば、本キットは以下の構成要素を含むことが特に好ましい:
(a)逆転写用の5’−(dT)18V−プライマー;
(b)RNase;
(c)配列番号1に示される配列を有するプライマー;
(d)Klenow−exo−DNAポリメラーゼ;
(e)T7−RNAポリメラーゼ。
【0046】
本キットの異なる構成要素は、通常、異なるチューブで供給される。しかし、この手順の中の同じ工程で使用される構成要素を、一つのチューブで供給することが可能である。
【0047】
従って本発明はまた、核酸解析のプロセスに関する。このプロセスでは、本発明内で記載されているいずれかの手順を使用して、リボ核酸が得られかつ増幅され、その後そのリボ核酸はマイクロアレイ技術を使用して解析される。リボ核酸は、通常は生物学的サンプルから単離される。マイクロアレイ解析に先立って、本発明の技術により増幅されたリボ核酸は、逆転写を使用してcDNAに転写され得る。本発明は、cDNAの量および/または配列の解析を可能にする。
【0048】
図1は本発明のプロセスの模式図を示す:最初の工程において、RNAは、アンカー配列を付けた(geankerter)オリゴ(dT)18Vプライマーを用いて逆転写法により1本鎖DNAに転写される。この手順は、mRNAのポリ−Aテイルにおいて始まる3’−UTR領域への逆転写を可能にする。次の工程は、RNaseHの使用によりRNAをRNA−cDNAヘテロ2本鎖から除去し、そして残りのRNA(リボソームRNA)は、RNaseIによって消化される。
【0049】
二つ目の、相補的DNA鎖の合成は、特殊なプライマーを介してT7−プロモーター配列を導入するために使用される。このプライマーは、一部が6つのランダムなクレオチドであり、かつ、第2の部分はT7−ポリメラーゼプロモーター配列を含む。あるいは、配列番号1の配列を有するプライマーも使用し得る。
【0050】
プライマーのアニーリングの後、2本鎖DNAの伸長は、DNAポリメラーゼのKlenowフラグメントと共にインキュベーションすることによって達成される。DNA2本鎖の熱誘導による変性に続き、インキュベーション温度を下げることで、本発明のプライマーが、再びDNAとハイブリダイズし得る。さらなるDNA鎖は、プライマー伸長によって得られる。その後、過剰なプライマーおよびプライマー誘導性人工物(プライマー二量体)は、取り除かれ、RNA増幅は、T7プロモーターを使用したインビトロ転写により、達成される。
【0051】
上記のプロセスの代替が図2に示される。この代替手順は、転写反応の前に、PCR法による2本鎖DNAの増幅を含む。図2で示されているように、この代替手段は、開始材料と一致した配列を有するリボ核酸の産生および相補配列を有するリボ核酸の産生を可能にする。
【0052】
本発明の反応工程の順序および詳細な実施は、実施例によって示されている:
(1.オリゴ(dT)18V−プライマーを用いた全RNA100ngの逆転写)
第一鎖DNA合成:
RNA(50ng/μl) 2μl
オリゴ(dT)18V(5pmol/μl) 1μl
dNTP混合液(10mM) 0.5μl
DEPC−H2O 2μl
熱蓋つきサーモサイクラーで65℃で4分インキュベート後、直ちに氷上に置く。
【0053】
cDNA第一鎖合成用マスター混合液
5×RT緩衝液 2μl
100mM DTT 1μl
RNase阻害剤(20U/μl) 1μl
SuperscriptII(200U/μl)0.5μl
氷上でマスター混合液の成分をピペッティングし、そして、逆転写混合液を含むチューブに加える。サンプルをサーモサイクラーに置く(予熱42℃)。
【0054】
以下のインキュベーションを行う:
42℃/50分
45℃/10分
50℃/10分
70℃/15分(酵素不活性化)
サンプルを氷上に置く。
(2.RNA除去)
反応系からのRNA除去
第一鎖cDNA混合液 10μl
RNase混合液(RNaseH/RNaseI;各5U/μl)1μl
37℃で20分インキュベーションの後、ここでサンプルを氷上に置く。RNA除去にRNaseは使用しなかった。なぜなら、RNaseの不活性化は容易でないからである。他方、本発明で用いられる酵素であるRNaseIは、70℃15分のインキュベーションにより、容易かつ完全に不活性化され得る。
(3.T7ランダムプライマーを用いる第一鎖cDNAのランダム順方向プライミングおよびランダム逆方向プライミング)
T7ランダムプライマーを用いる第一鎖cDNAのランダム順方向プライミングおよびランダム逆方向プライミング
第一鎖cDNA 10μl
dNTP混合液(10mM) 0.5μl
artus6(T7ランダムプライマー、10pmol/μl)3μl
10×Klenow緩衝液 5μl
H2O 30.5μl
インキュベーション:
順方向プライミング:
65℃/1分
37℃/2分
1μlのKlenow−exo−(5U/μl)を各サンプルに加える
37℃/20分のインキュベーション
逆方向プライミング:
95℃/1分
37℃/2分
1μlのKlenow−exo−(5U/μl)を各サンプルに加える
37℃/20分のインキュベーション
65℃/15分(酵素不活性化)
(4.高純度PCR精製キット(Roche)によるcDNA精製)
cDNA精製
Klenow反応混合液 50μl
結合緩衝液 250μl
キャリア(cot−1−DNA、100ng/μl) 3μl
準備されたカラムに混合物を移し、卓上遠心機で最高値rpmにて1分間遠心する。フロースルーを捨てる。500μlの洗浄緩衝液をカラムに加え、上記のように遠心し、フロースルーを捨て、洗浄工程を200μlの洗浄緩衝液を用いて繰り返す。カラムを新しい1.5mlの反応チューブ上に移し、50μlの溶出緩衝液を加え、室温にて1分間インキュベーションし、上記のように遠心する。50μl緩衝液を用い、溶出工程をもう一度繰り返す。
(5.精製cDNAのエタノール沈殿)
Pellet Paint(登録商標)−キャリアストック溶液はボルテックスせず、暗所に保存する。長期保存には−20℃を維持し、少ないアリコートは4℃でおよそ1ヶ月保存可能である。
【0055】
エタノール沈殿
溶出 100μl
キャリア(Pellet Paint(登録商標)) 2μl
酢酸ナトリウム 10μl
エタノール;無水 220μl
完全に混合し(ボルテックスはしない)、cDNAを最高値rpmで室温にて10分間遠心することにより、ペレットにする。上清を捨てる;ペレットを200μlの70%エタノールで1回洗浄する。上記のように1分間遠心する。ピペットを使用して上清を完全に除去する。開放型反応チューブの室温にて約5分間のインキュベーションによりペレットを乾燥させる。高速真空乾燥機(Speed vac)で乾燥させてはいけない!ペレットを8μlのTris緩衝液(pH8.5)に溶解させ、氷上に置く。
(6.インビトロ転写による増幅)
インビトロ転写
cDNA 8μl
UTP(75mM) 2μl
ATP(75mM) 2μl
CTP(75mM) 2μl
GTP(75mM) 2μl
10×緩衝液 2μl
T7RNAポリメラーゼ 2μl
全ての成分を解凍し、そしてそれらを室温において混合する。反応緩衝液のスペルミジン成分がテンプレートの沈殿を誘発するので、決して氷上で混ぜてはいけない。この工程では0.5mlもしくは0.2mlのRNase非含有PCRチューブを用いること。
【0056】
熱蓋つきのサーモサイクラー内(37℃)もしくはハイブリダイゼーションオーブン内のいずれかで、転写反応液を37℃で一晩インキュベートする。1〜2μlの反応混合物を、1.5%の天然アガロースゲル上にロードする。1μlのDNaseを残りの反応液に加え、37℃でさらに15分インキュベートする。RNAを精製するには、QiagenのRNeasyキットを用い、製造業者によるRNA洗浄プロトコールに従う。洗浄工程の最後に、RNAを2×50μlDEPC水を用いて溶出し、上記工程6のようにエタノール沈殿を行う。RNAペレットを5μlのDEPC水に溶解する。
【0057】
ここでRNAは、標識および、マイクロアレイハイブリダイゼーションに用いる準備が整っている。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1a】図1は本発明のプロセスの模式図を示す。
【図1b】図1は本発明のプロセスの模式図を示す。
【図2a】図2は、上記のプロセスの代替を示す。
【図2b】図2は、上記のプロセスの代替を示す。
Claims (46)
- リボ核酸増幅のためのプロセスであって、以下の工程:
(a)一本鎖プライマー、RNA依存性DNAポリメラーゼ、およびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、RNAの逆転写を介して一本鎖DNAを合成する工程;
(b)該RNAを除去する工程;
(c)プロモーター配列を含む一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、二本鎖DNAを合成する工程;
(d)該二本鎖DNAを一本鎖DNAに分離する工程;
(e)プロモーター配列を含む一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して、(d)において得られた一本鎖DNAを基にして二本鎖DNAを合成する工程;ならびに
(f)RNAポリメラーゼおよびリボヌクレオチドモノマーを使用して、複数の一本鎖RNAを合成する工程、
を包含する、プロセス。 - 前記一本鎖RNAが、前記RNA出発物質と同じセンス方向(配列)を有する、請求項1に記載のプロセス。
- 工程(a)において使用される前記一本鎖プライマーが、オリゴ−dT配列を含む、請求項1または2に記載のプロセス。
- 工程(a)において、5’−(dT)18V−プライマーが、逆転写のために使用され、Vが、dTとは異なる任意のデオキシリボヌクレオチドモノマーである、請求項1〜3の1項に記載のプロセス。
- 前記RNAが、工程(b)においてRNaseを使用して加水分解される、請求項1〜4のいずれかに記載のプロセス。
- 前記RNAが、工程(b)においてRNaseIおよび/またはRNaseHを使用して除去される、請求項1〜5のいずれかに記載のプロセス。
- T7−RNAポリメラーゼプロモーター、T3−RNAポリメラーゼプロモーター、またはSP6−RNAポリメラーゼプロモーターの配列を含む一本鎖プライマーが、工程(c)において使用される、請求項1〜6のいずれかに記載のプロセス。
- プロモーター配列に加えて、6ヌクレオチド以下のランダム配列を含む一本鎖プライマーが、工程(c)において使用される、請求項1〜7のいずれかに記載のプロセス。
- 合計で35以下のヌクレオチド長、好ましくは30以下のヌクレオチド長を有する一本鎖プライマーが、工程(c)において使用される、請求項1〜8のいずれかに記載のプロセス。
- 配列番号1に示される配列を有する一本鎖プライマーが、工程(c)において使用される、請求項1〜9のいずれかに記載のプロセス。
- 前記DNAポリメラーゼのKlenowフラグメントが、DNAポリメラーゼとして使用される、請求項1〜10のいずれかに記載のプロセス。
- Klenow−exo−DNAポリメラーゼが、DNAポリメラーゼとして使用される、請求項1〜11のいずれかに記載のプロセス。
- dATP、dCTP、dGTPおよびdTTPが、デオキシリボヌクレオチドモノマーとして使用される、請求項1〜12のいずれかに記載のプロセス。
- DNA二本鎖が、工程(d)において加熱により一本鎖に分離される、請求項1〜13のいずれかに記載のプロセス。
- 工程(e)における前記一本鎖プライマーが、工程(c)において使用される前記一本鎖プライマーと同一である、請求項1〜14のいずれかに記載のプロセス。
- 工程(e)における前記一本鎖プライマーが、工程(c)において使用される前記一本鎖プライマーと異なる、請求項1〜15のいずれかに記載のプロセス。
- T7−RNAポリメラーゼが、工程(f)においてRNAポリメラーゼとして使用される、請求項1〜16のいずれかに記載のプロセス。
- 過剰のプライマーおよび/またはプライマーにより誘導された人工産物が、T7−RNAポリメラーゼとのインキュベーションの前に除去される、請求項17に記載のプロセス。
- ATP、CTP、GTPおよびUTPが、リボヌクレオチドモノマーとして使用される、請求項1〜18のいずれかに記載のプロセス。
- 前記開始RNA配列の増幅倍率が、少なくとも500、好ましくは少なくとも3000である、請求項1〜19のいずれかに記載のプロセス。
- 請求項1〜20のいずれかに記載のプロセスであって、ここで
工程(a)において、5’−(dT)18Vプライマーが、逆転写に使用され;そして
工程(b)において、RNaseが、DNA−RNAハイブリッドを切断するために使用され;そして
工程(c)および(e)において、配列番号1を有するプライマー、およびKlenow−exo−DNAポリメラーゼが使用され;そして
工程(c)において、二本鎖核酸の鎖の分離が、熱を使用して得られ;そして
工程(d)において、過剰のプライマーおよび/またはプライマーにより誘導された人工産物が、最初に除去され、次いでT7−RNAポリメラーゼが使用される、
プロセス。 - 請求項1〜21のいずれかに記載のプロセスであって、ここで、工程(e)において調製された前記DNA二本鎖が、一本鎖に分離され、そして各一本鎖に対する相補的DNA鎖が、少なくとも1つの一本鎖プライマー、DNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチドモノマーを使用して調製される、プロセス。
- 鎖の分離、プライマーアニーリングおよび伸長が、少なくとも1回、好ましくは少なくとも2回または5回繰り返される、請求項22に記載のプロセス。
- 鎖の分離が、熱により達成される、請求項22または23に記載のプロセス。
- 工程(c)および/または工程(e)において使用されたプライマーと同じ配列を有する一本鎖プライマーを使用して、さらなるDNA二本鎖が生成される、請求項22〜24に記載のプロセス。
- 配列番号1に示される配列を有する一本鎖プライマーが使用される、請求項25に記載のプロセス。
- 出発物質と同じ配列の方向を有し、かつ同時に相補的配列の方向も有する、リボ核酸が生成される、請求項22〜26に記載のプロセス。
- 請求項1〜27のいずれか1項に記載のリボ核酸の増幅のためのキットであって、該キットは、以下の構成要素:
(f)プロモーター配列を含む少なくとも1つの一本鎖プライマー;
(g)RNA依存性DNAポリメラーゼ;
(h)デオキシリボヌクレオチドモノマー;
(i)DNA依存性DNAポリメラーゼ;
(j)RNAポリメラーゼ;および
(k)リボヌクレオチドモノマー、
を含む、キット。 - 2つの異なる一本鎖プライマーを含む、請求項28に記載のキット。
- 1つの一本鎖プライマーが、オリゴ−dT配列を含む、請求項29に記載のキット。
- 一本鎖プライマーが、逆転写のための5’−(dT)18V−プライマー配列を含み、Vが、dTとは異なる任意のデオキシリボヌクレオチドモノマーである、請求項28〜30に記載のキット。
- RNaseIおよび/またはRNaseHをさらに含む、請求項28〜31に記載のキット。
- T7−RNAポリメラーゼプロモーター配列、T3−RNAポリメラーゼプロモーター配列、またはSP6−RNAポリメラーゼプロモーター配列を含む一本鎖プライマーを含む、請求項28〜32に記載のキット。
- 一本鎖プライマーが、プロモーターおよびさらに6ヌクレオチド以下のランダム配列を含む、請求項28〜33に記載のキット。
- 配列番号1に示される配列を有する一本鎖プライマーを含む、請求項28〜34に記載のキット。
- 前記DNAポリメラーゼのKlenowフラグメントを含む、請求項28〜35に記載のキット。
- Klenow−exo−DNAポリメラーゼを含む、請求項28〜36に記載のキット。
- T7−RNAポリメラーゼを含む、請求項28〜37に記載のキット。
- 核酸の標識および検出のための一組の試薬を含む、請求項28〜38に記載のキット。
- 前記キットが、以下の構成要素:
(a)逆転写のための5’−(dT)18Vプライマー;
(b)RNase;
(c)配列番号1に示される配列を有するプライマー;
(d)Klenow−exo−DNAポリメラーゼ;
(e)T7−RNAポリメラーゼ、
を含む、請求項28〜39に記載のキット。 - マイクロアレイを含む、請求項28〜40のいずれかに記載のキット。
- 核酸の分析のためのプロセスであて、ここでリボ核酸が得られ、請求項1〜27のいずれか1項に記載のプロセスを使用して増幅され、そしてマイクロアレイを使用して分析される、プロセス。
- 前記リボ核酸が、生物学的サンプルから得られる、請求項42に記載のプロセス。
- 前記リボ核酸が、増幅され、逆転写によりcDNAに変換され、そして該cDNAが、マイクロアレイを使用して分析される、請求項42または43に記載のプロセス。
- 前記cDNAの量および/または配列が、分析される、請求項42〜44に記載のプロセス。
- 配列番号1の配列を有するプライマー。
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