JPH08227628A - 押ボタンを含む制御パネルとその製造方法 - Google Patents

押ボタンを含む制御パネルとその製造方法

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JPH08227628A
JPH08227628A JP7318603A JP31860395A JPH08227628A JP H08227628 A JPH08227628 A JP H08227628A JP 7318603 A JP7318603 A JP 7318603A JP 31860395 A JP31860395 A JP 31860395A JP H08227628 A JPH08227628 A JP H08227628A
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push button
finger contact
elastomer
button sheet
control panel
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Masanori Narutomi
正徳 成富
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Taisei Purasu Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2215/00Tactile feedback
    • H01H2215/004Collapsible dome or bubble
    • H01H2215/008Part of substrate or membrane
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2229/00Manufacturing
    • H01H2229/052Thermoplastic bonding foil

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  • Push-Button Switches (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Manufacture Of Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】生産工程数が少なく量産性が高くクリック感・
機械的強度が十分にあり制御パネル表面から内部への電
子1個の侵入を阻止する。 【構成】格子状のパネル本体6と、成形時にパネル本体
6に熱融着層を介して接合する押ボタンシート11と、
押ボタンシート11に備わる指接触部とからなり、押ボ
タンシート11の材料はパネル本体6の材料よりも軟質
の熱可塑性エラストマであり、熱融着層はパネル本体6
の材料が押ボタンシート11の成形時の溶融熱で溶融し
エラストマと融着して格子状に1格子単位の層を形成し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、押ボタンを含む制御
パネルとその製造方法に関する。更に詳しくは、各種民
生機器、産業機械、自動車などの制御機器への入出力に
使われる制御操作用の押ボタンを含む制御パネルとその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用の各種民生機器、産業機器、例え
ば電話機、テレビ、空調機器、電気洗濯機、工作機械、
自動車などは、種々の機能を有し、これらの機能を制御
するために制御パネルを有している。この制御パネルに
は、ON、OFF用、時間などをセットするためのスイ
ッチ、押ボタン類が設けられている。この中で、押ボタ
ンは、複数の金属または合成樹脂部品、スプリングなど
を組み立てて作られているものがある。この押ボタンを
パネルに組み付けると制御パネルとなる。
【0003】比較的小型の制御パネルに用いられる押ボ
タンとして、シートとこのシートから島状に膨れ上がっ
た複数の指接触部からなり、シートと指接触部が一体に
成形された集合ボタンが知られている。また、シリコン
でできた柔らかい指接触部に硬質のエンジニアリング・
プラスティックを多色・異材質成形により一体化したも
のも知られている。指接触部は、外装パネルの表面に露
出させられている。このようなタイプの集合ボタンで
は、指接触部を指で押して指接触部の裏面即ち内面側を
プリント基板上の回路動作部に押しつけてスイッチのオ
ン・オフを行う。
【0004】シートと制御パネル本体をビスなどで固着
すると、その固着部の僅かな隙間から漏電が生じる。こ
の漏電は、静電気の流れである。電子1個の回路部への
侵入は、電子機器全体の破壊を招き、重要な情報を喪失
させる。
【0005】押ボタンを押したときのクリック感を出す
ためのシート材料として従来用いられているシリコンゴ
ムは、焼成成形、組立作業などのためにコストが高く、
大量生産向きの材料でなく、エンジニアリング・プラス
ティックとの一体成形が困難であり、前記電子1個の漏
洩を防止できない。
【0006】押ボタンシートと制御パネル本体との完全
な密封構造の開発及びその低廉な量産技術の確立が要請
されている。また、漏洩防止と同時に完全な動作確認の
ためのクリック感の存在が必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、制御
パネル表面から内部への電子1個の侵入を阻止する押ボ
タンを含む制御パネルとその製造方法を提供することに
ある。
【0008】本発明の目的は、生産工程数が少なく量産
性が高く制御パネル表面から内部への電子1個の侵入を
防止できる押ボタンを含む制御パネルとその製造方法を
提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、生産工程数が少なく
量産性が高く機械的強度が十分にあり制御パネル表面か
ら内部への電子1個の侵入を阻止する押ボタンを含む制
御パネルとその製造方法を提供することにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、生産工程数が少
なく量産性が高くクリック感・機械的強度が十分にあり
制御パネル表面から内部への電子1個の侵入を阻止する
押ボタンを含む制御パネルとその製造方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【前記課題を解決するための手段】本発明1の押ボタン
を含む制御パネルは、下記複数の指接触部に対応する穴
を有する格子状のパネル本体と、成形時に前記パネル本
体に熱融着層を介して接合する押ボタンシートと、前記
押ボタンシートに備わり一面に指を接触させてスイッチ
ング動作させ前記パネル本体内の制御機器に対して入出
力するための指接触部とからなり、前記押ボタンシート
の材料は、前記パネル本体の材料よりも軟質の熱可塑性
エラストマであり、前記熱融着層は前記パネル本体の材
料が前記押ボタンシートの前記成形時の溶融熱で溶融し
前記エラストマと融着して格子状に1格子単位の層を形
成している。
【0012】本発明2の押ボタンを含む制御パネルは、
前記発明1において、前記指接触部の材料は前記押ボタ
ンシートの材料と同一であることを特徴としている。
【0013】本発明3の押ボタンを含む制御パネルは、
前記発明1において、前記パネル本体がABS、ナイロ
ン、ポリカーボネイト、PBT、ポリプロピレンから選
択される一種であり、前記押ボタンシートがJISのA
硬度35〜70度のナイロンエラストマ、ポリウレタン
系エラストマ、オレフィン系エラストマ、ポリエステル
エラストマの中の一種から選択されることを特徴として
いる。
【0014】本発明4の押ボタンを含む制御パネルは、
前記発明3において、前記押ボタンシートが、 (i)熱可塑性エラストマ…100重量部 (ii)ポリエーテルブロックアミド…25〜185重
量部 からなる熱可塑性弾性体組成物であることを特徴として
いる。
【0015】本発明5の押ボタンを含む制御パネルの製
造方法は、格子状に一体に成形されたパネル本体を射出
成形金型内に入れ、前記射出成形金型に前記パネル本体
よりも軟質である熱可塑性エラストマを注入して押ボタ
ンシートを成形し、前記エラストマの溶融熱で前記パネ
ル本体を溶融して前記パネル本体と前記押ボタンシート
とを一体に融着接合し、そこには、制御パネル本体と前
記押ボタンシートの融着接合部が1格子単位で形成され
ている。
【0016】本発明の押ボタンを含む制御パネルとその
製造方法は、パネル本体とシートが1格子単位の熱融着
層により接合している。この熱融着層は、エラストマが
溶融熱でパネル本体のエンジニアリングプラスティック
など硬質の合成樹脂材料を溶かし、エラストマが一定圧
力下で熱振動して海島綿状に合成樹脂材料に複雑に立体
的に突入した状態で冷却され、電子1個の透過を阻止す
る層を形成している。また、1格子単位でパネル本体に
接合する押ボタンシートの接合構造は、格子構造である
ので全体の接合力が大きい。指接触部を1格子単位で支
持する押ボタンシートは、クリック感にすぐれている。
硬質材料でできているために形状が確定したパネル本体
が、射出成形金型に厳密な位置決め精度で挿入される。
射出成形金型とパネル本体とで形成されるキャビティー
に、溶融状態のエラストマが注入され、薄いシート状の
押ボタンシートがパネル本体に接合される。この成形量
産技術のコストは、低廉である。エラストマのシート
は、丈夫である。
【0017】
【実施の形態】
(実施形態1)以下、本発明の押ボタンを含む制御パネ
ルとその製造方法の実施の形態を説明する。図1(a)
に示す実施形態1は、本発明を適用したテレビのリモー
トコントローラを示している。リモートコントローラ1
は、薄い直方体状のケース2を有している。このケース
2内にはプリント基板上にコントロールに必要なICな
どの電子部品が実装され、電子回路が形成されている。
【0018】ケース2のパネル面6には、開孔3が設け
られている。開孔3には押ボタンの他種類の指接触部4
が挿入されて設けられている。図1(b)は、図1
(a)のb−b断面図である。ケース2内には、プリン
ト基板10が収納されている。プリント基板10は、ビ
スまたははめ込みでケース2に固定されている。プリン
ト基板10の上面、下面には、必要な素子、回路が作ら
れ取り付けられている。
【0019】プリント基板10の上面には、指接触部4
を連設した押ボタンシート11が載せられている。押ボ
タンシート11は、熱可塑性エラストマで作られてい
る。押ボタンシート11には、複数個の指接触部4が後
述する方法で一体に形成されている。
【0020】図1(c)は、指接触部4の部分を拡大し
た図である。押ボタンシート11には、平面の肉厚部1
2に指接触部4を配置した開孔部13が形成されてい
る。開孔部13は、指接触部4の平面投影図と若干大き
い孔であり、これと相似形状である。肉厚部12には、
開孔部13の外周に沿って薄肉部14が一体に台形状に
形成してある。薄肉部14は、肉厚部12より肉厚が薄
く形成されている。したがって、薄肉部14は変形しや
すいということができる。
【0021】薄肉部14上には、アクチュエータ15が
一体に成形されている。アクチュエータ15の下端に
は、接触突起16が下方に突出するように設けられてい
る。接触突起16の最下端には、導電体17が貼りつけ
られている。導電体17は、接着性のある導電材料を印
刷によって形成する方法、板状の導電材料を接着剤で接
着して形成する方法など慣用の方法で製造されている。
【0022】導電体17は、指接触部4が下方に駆動さ
れるとプリント基板10上の回路に接触してスイッチン
グ動作を行うことができる。アクチュエータ15の上部
には、指接触部18がアクチュエータ15と一体に熱融
着で接着している。指接触部18は、熱可塑性の合成樹
脂で作られ、押ボタンシート11と射出成形金型内で一
体に成形される。指接触部18の熱可塑性の合成樹脂
は、指接触部11より硬い材料で作られている。このよ
うな材料の選択により、指の接触感覚を良くすることが
できる。しかし、必ずしも硬い材料で作る必要はなく、
押ボタンシート11と物理的性質が近い材料を用いるこ
とができる。
【0023】指接触部18の表面には、印刷などの手段
で記号・文字などが表示されている。指接触部18とア
クチュエータ15との間には、プライマー19が介在さ
せられている。プライマー19は、指接触部18とアク
チュエータ15との間の境界面の熱融着性を向上させる
ものであり、両樹脂に対して熱融着性がよい材料から選
択される。プライマー19は、指接触部18またはアク
チュエータ15の接合面にあらかじめ塗っておいた後、
金型内で熱融着させる。ただし、このプライマー処理
は、必ずしも必要ではなく両樹脂間の熱融着性が高い場
合には必要ではない。このことは、以下の実施形態でも
同様である。
【0024】(実施形態2)図2は、図1に示した指接
触部4が変形された押ボタンを示している。指接触部1
8とアクチュエータ15aの形状が相違する。指接触部
18は、カップ形状であり、内部に空洞部を有してい
る。空洞部には、アクチュエータ15aが一体に成形さ
れている。アクチュエータ15aは、内実でなく空洞部
20を有している。空洞部20を有している分だけ、材
料が少なくて済む。接触突起16、導電体17、プライ
マー19に関しては、実施形態1と相違するところはな
い。この構造、タイプは、比較的指接触部が大きい場合
に有効である。
【0025】(実施形態3)図3(a),(b)は、本
発明の押ボタンを含む制御パネルの実施形態3を示す。
実施形態3は、実施形態1,2と基本的な点において相
違しないが、指接触部18を透明な合成樹脂で構成した
点で異なる。指接触部18の底面には、あらかじめポリ
ウレタンなどの公知のプライマー効果のある材料と顔料
を混合したものにより表示部21を印刷する。これにア
クチュエータ15を熱融着させると、プライマーは両材
料を熱融着させ、顔料は表示部21を構成する。
【0026】すなわち、指接触部18を上面から見る
と、指接触部18は透明な合成樹脂であるから表示部2
1がそのまま見えることになる。この指接触部4は、表
示部21の印刷とプライマーが同時に印刷でき表示部2
1が消えないなどの効果がある。この実施形態では、表
示部21のみをプライマーで印刷したが、ある融着部分
には透明のプライマーを塗布し他の融着部分はプライマ
ーを塗布しない。実施形態3の指接触部18とアクチュ
エータ15の材質は、前記したように熱融着牲の材料か
ら選択される。
【0027】(実施形態4,5)図4,5は、指接触部
4に関する実施形態4,5を示す。実施形態1−3で
は、指接触部18には比較的硬い材料が選択されてい
る。図4,5に示す指接触部18aは、押ボタンシート
11と同一材料の熱可塑性エラストマで一体に成形され
作られている。したがって、指の接触感は柔らかい。図
4に示す指接触部18a、アクチュエータ15bの形状
と構造は実施形態2と同一である。必要に応じてプライ
マー19を塗布して成形する点も同一である。
【0028】(実施形態6)図6は、押ボタンシート1
1の実施形態6を示す。熱可塑性エラストマで成形され
た押ボタンシート11には、指接触部4が多数連設され
ている。このため、押ボタン4を作動させたとき、指接
触部4の作動のときの力で外周の肉厚部12が伸びる。
この伸びが大きいと、指接触部4を押したときのクリッ
ク感が得られない。すなわち、薄肉部14の上から押す
と変形しやすい。
【0029】指接触部18の上表面を指で押すと、薄肉
部14は下方にへこむ。薄肉部14がへこむときの時間
と加圧力の関係は、次のようになっている。所定の加圧
力を指接触部18に加えて行くと、加圧力に対する反力
は徐々に高まるが、ある点から急に加圧力に対する薄肉
部15の反力は低下する。このときの指の感触は、クリ
ック感と呼ばれている。加圧力のピーク値は、人間の指
にとって最適な値に決める必要がある。この加圧力のピ
ーク値は、薄肉部14の肉厚部の厚さ、形状によって決
まる。
【0030】指接触部4において、クリック感は重要な
要素である。実施形態6は、クリック感の低下を防ぐも
のである。指接触部4の外周が、比較的硬くて剛性のあ
るフレーム25で囲まれている。パネル本体の一部であ
るフレーム25は、格子状に形成されている。フレーム
25は、肉厚部12内に一体に成形されて埋め込まれて
いる。フレーム25と肉厚部12の接合部は閉じられて
1周しているが、外観上は、フレーム25は見えない。
フレーム25には剛性があり、変形が少ないから、押ボ
タン4を作動させても肉厚部12の伸びが少ないので、
クリック感が得られる。
【0031】図7に示す指接触部11は、フレーム25
を肉厚部12の上部に一体に設けた実施形態である。肉
厚部12とフレーム25の下面とは、熱融着により接着
されている。この接着のために、前記したプライマーを
塗布しても良い。第7図に示した例は、フレーム25の
下面を肉厚部12の上面に熱融着させたものであるが、
肉厚部12の下面をフレーム25の上面に熱融着させて
も良い。なお、前記したフレーム25の格子形状として
は、ボタン又は指接触部の形状に対応して、四角形状、
円形状、楕円形状があり、任意である。
【0032】(実施形態8〜12)実施形態1〜7は、
いずれも指接触部4が押ボタンシート11上に形成され
ている。図8〜12に示す指接触部40は、プリント基
板10を収納したケース2の前面であるパネル面6(図
1(a))に一体に形成した実施形態である。パネル面
6には、開孔41(開孔3と同一)が明けてある。開孔
41に沿ったパネル面6の外周の下面には、熱可塑性エ
ラストマからなる肉厚部47がプライマー50を介して
熱融着している。
【0033】肉厚部47に連続して指接触部42の外周
には断面U字状の薄肉部46が形成されている。指接触
部42は、パネル6と同一または他の熱可塑の比較的硬
い材料から作られている。指接触部42の下面には、薄
肉部46と同一材質でアクチュエータ43がプライマー
50を介して熱融着している。アクチュエータ43の下
面には、接触突起44、導電体45が貼り付けられてい
る。これらの点は、実施形態1〜7と変わらない。
【0034】図9に示す実施形態9は、指接触部42a
を薄肉部46と同一の熱可塑性エラストマで一体に成形
したものである。指接触部42aは比較的柔らかい材料
であるから指の接触感覚も柔らかく感じる。プライマー
50を介在させて、指接触部42aとアクチュエータ4
3の接合および肉厚部47とパネル面6との接合させた
点は前記実施形態と同一である。
【0035】図10に示す実施形態10は、実施形態8
と基本的には同一である。指接触部42の一部に文字ま
たは記号と同じスリットを形成し、このスリットにアク
チュエータ43を充填している。指接触部42とアクチ
ュエータ43の樹脂の色は、相違している。このため、
指接触部42上に露出した部分は、文字・信号を示す表
示部49となる。
【0036】図11に示す実施形態11は、図9に示し
た実施形態9と基本的には同一である。表示部49aが
比較的硬い樹脂で作られている点で前記実施形態と相違
する。プライマー50は、いずれも本実施形態の熱融着
面に介在させられている。図12に示す実施形態12
は、薄肉部46aが変形されている。実施形態8〜11
のいずれも薄肉部46は、クリック感を出すために断面
がU字形に形成されているが、本実施形態では薄肉部4
6aが平面に形成されている。薄肉部46の変形量が少
ない分だけクリック感が得にくいが、成形が容易である
という特徴がある。
【0037】(実施形態13)図13は、実施形態13
を示す。指接触部とケーシングの実施形態を示す。前記
した実施形態の指接触部は、押ボタンシートまたはケー
スであるパネル面に設けられているが、実施形態13で
は、指接触部が更に他のパネルに設けられている。実施
形態13のプリント基板10を入れるケースは、上ケー
ス61と下ケース60の二つに分割されている。上ケー
ス61の上面には、パネル面62が形成されている。
【0038】パネル面62には、指接触部を挿入するた
めの押ボタン穴63、液晶など表示用素子を挿入する表
示穴64が形成されている。上ケース61の内周面に
は、係止突起65が一体に形成されている。一方、下ケ
ース60は、プリント基板10および押ボタン支持体7
0を収納している。下ケース60の外周には、係止突起
65が挿入される係止凹部66が形成されている。
【0039】プリント基板10は、押ボタン支持体70
の下面に係止爪71により保持されている。押ボタン支
持体70は、比較的硬い合成樹脂製の板状材であり、必
要箇所に指接触部80が設けてある。指接触部80の取
り付けは前記した実施形態と同一であり、説明は省略す
る。押ボタン支持体70には、固定足72が一体に設ら
れている。固定足72には、係合段部73が形成されて
いる。係合段部73は、下ケース60に設けた係合段部
67に挿入されている。係合段部73と係合段部67が
組み立てられると、押ボタン支持体70は下ケース60
内に固定される。
【0040】この実施形態13は、指接触部80が成形
された押ボタン支持体70とプリント基板10が相互に
固定されているのでコンパクトになる。この一体になっ
た押ボタン支持体70とプリント基板10を上下ケース
61,60に収納するだけで制御装置が完成する。
【0041】[押ボタンの製造方法]次に、本発明の押
ボタンを含む制御パネルの製造方法の実施形態を説明す
る。まず、制御パネルの実施形態1を例にとり説明す
る。周知の射出成形法により指接触部18を成形する。
この指接触部18を成形するとき、表示部があるとき
は、空洞として形成される。指接触部18の材質は、A
BS、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(P
P)、PBT、ナイロンなど機械的強度、成形性が良い
ものであればどんな合成樹脂でも良い。
【0042】更に、軟質材である後記する熱可塑性のエ
ラストマが融着するものであれば、金属板でも良い。両
者が熱融着するか否かは、後述するこの発明者らが発明
したものを除いて公知でありこれらの中から選択して使
う。例えば、ナイロンエラストマ、ポリウレタン系エラ
ストマ、オレフィン系エラストマ、ポリエステルエラス
トマなどから選択する。好ましくは、クリック感の関係
上JISA硬度で35〜70程度が望ましい。したがっ
て、前記指接触部18は、ここでは金属板も含む概念で
ある。これらの熱可塑性エラストマ樹脂に顔料を混合し
て、表示部が鮮明に見えるようにしても良い。
【0043】指接触部18を射出成形(金属の場合は曲
げ、刻印などの塑性加工)後、プライマー加工を行う。
プライマーは、ウレタン系など公知のプライマー効果の
あるものを塗布、浸漬などで処理する。このプライマー
処理後、次の射出成形金型に入れる。ここで使う金型
は、射出成形でよく用いられる周知の金型構造を用いる
(図示せず)。金型内のキャビティ部は、アクチュエー
タ15、薄肉部14、肉厚部12などであり、成形前は
これらの部分は空間である。この状態で、スプルーから
加熱溶融した熱可塑性の弾性体を流入させる。
【0044】流入された樹脂は、スプルー、ランナを通
りゲートを通ってキャビティ部を満たす。キャビティ部
に流入した熱可塑性弾性体は、それ自身の溶融熱で指接
触部18の表面部分を一部溶かし、またはプライマーを
溶かして両者は混合または凝着して熱融着面を作る。こ
の後、金型から押ボタンシート11を取り出し、導電体
17を印刷などの手段で張り付け、他の必要な処理を行
って完成する。
【0045】なお、この製造方法は、射出成形法である
が指接触部18、アクチュエータ15を熱融着する方法
は、他の公知の手段でも良い。例えば、超音波溶接法、
押出成形、ブロー成形、カレンダ成形、圧縮成形、トラ
ンスファ成形など熱的に融着する条件であれば、他の方
法でも良い。
【0046】[その他の熱可塑性弾性体]指接触部18
として、前記したように通常の合成樹脂を用いた。しか
し、通常合成樹脂製品は、高い耐熱性および機械的強度
が必要なときは、ポリカーボネート、ナイロンなどの熱
可塑性のエンジニアリングプラスチックを使用してい
る。しかし、従来用いられている熱可塑性エラストマを
これらのエンジニアリングプラスチックスに接合するに
は、比較的硬い熱可塑性弾性体(エラストマ)に限られ
ている。弾力性に優れた合成樹脂製の熱可塑性の弾性体
をエンジニアリングプラスチックに熱融着する方法がな
かった。本出願人は、この方法を特願昭62−3000
36号(特開昭1−139240号)として出願した。
その発明の要旨を次に記述する。
【0047】あらかじめ成形された比較的硬度が高い合
成樹脂成形体に、この合成樹脂成形体より硬度(JIS
ショアー硬度A)の低い成形体の熱可塑性体組成物を熱
融着により接合させるか、あるいはこの熱可塑性弾性体
組成物からなる成形体にこの熱可塑性弾性体組成物から
の成形体より硬度が高い前記成形体を与えて両者を熱融
着により接合させて複合成形体を製造する方法である。
【0048】この熱可塑性弾性体組成物は、 (i)熱可塑性弾性体…100重量部 (ii)ポリエーテルブロックアミド…25〜185重
量部 からなる複合成形体の製造方法である。
【0049】前記熱可塑性弾性体の硬度が、70〜35
度(JIS,A硬度)であり、この熱可塑性弾性体は、
水添SBSブロックコーポリマー、オレフィン系エラス
トマ、ジエン系エラストマ、ウレタン系エラストマ、可
塑性化ポリ塩化ビニルから選ばれる。
【0050】熱可塑性弾性体組成物からなる成形体より
硬度が高い形成体の硬度が70度以上である。この合成
樹脂は、ポリカーボーネート、ナイロン11、ナイロン
12、ABS樹脂、メタクリル樹脂から選ばれる一種で
ある。この熱融着により接合させる手段は、射出成形法
が生産性の点で望ましい。
【0051】この製造方法を前記実施形態の押ボタンシ
ートに用いれば、機械的強度に優れかつ弾性があるので
クリック感の良い押ボタンを製造できる。
【0052】前記したポリエーテルブロックアミドは、
ポリエステルエラストマでも前記同様の効果が得られる
ので、置き換えても良い。
【0053】
【発明の効果】以上、詳記したように、この発明の押ボ
タンを含む制御パネルとその製造方法は、操作時にクリ
ック感が良い。また、シリコンゴムに代えて熱可塑性合
成樹脂を用いたので射出成形で、すなわち製造工程数が
少なくて済む効果がある。また、本発明の押ボタンは、
パネル本体とシートを熱融着させているので、防水性、
防塵性、耐衝撃性が高く、電子1個の侵入を阻止する。
電子顕微鏡写真によれば、熱融着は、エラストマとエン
ジニアリング・プラスティックとの相互の海島綿状の
(sea-islands-like)入り込み合いにより成立してい
る。従って、漏洩防止効果が抜群であると同時に、接合
力を抜群のもににする効果がある。耐久性があるエラス
トマのパネル本体への接合の耐久性も抜群である。1格
子単位でパネル本体に指接触部が支持されているので、
クリック感が安定してすぐれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a),(b),(c)は、実施形態1を
示す図である。
【図2】図2は、実施形態2を示す図である。
【図3】図3(a),(b)は、実施形態3を示す図で
ある。
【図4】図4は、実施形態4を示す図である。
【図5】図5は、実施形態5を示す図である。
【図6】図6は、第6実施形態を示す図である。
【図7】図7は、実施形態7を示す図である。
【図8】図8は、実施形態8を示す図である。
【図9】図9は、実施形態9を示す図である。
【図10】図10は、実施形態10を示す図である。
【図11】図11は、実施形態11を示す図である。
【図12】図12は、第12実施形態を示す図である。
【図13】図13は、ケーシングの例を示す図である。
【符号の説明】
1…リモートコントローラ 4…指接触部 10…プリント基板 11…押ボタンシート 12…肉厚部 14…薄肉部 15…アクチュエータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記複数の指接触部に対応する穴を有する
    格子状のパネル本体と、 成形時に前記パネル本体に熱融着層を介して接合する押
    ボタンシートと、 前記押ボタンシートに備わり一面に指を接触させてスイ
    ッチング動作させ前記パネル本体内の制御機器に対して
    入出力するための指接触部とからなり、 前記押ボタンシートの材料は、前記パネル本体の材料よ
    りも軟質の熱可塑性エラストマであり、 前記熱融着層は前記パネル本体の材料が前記押ボタンシ
    ートの前記成形時の溶融熱で溶融し前記エラストマと融
    着して格子状に1格子単位の層を形成している押ボタン
    を含む制御パネル。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記指接触部の材料は前記押ボタンシートの材料と同一
    であることを特徴とする押ボタンを含む制御パネル。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記パネル本体がABS、ナイロン、ポリカーボネイ
    ト、PBT、ポリプロピレンから選択される一種であ
    り、前記押ボタンシートがJISのA硬度35〜70度
    のナイロンエラストマ、ポリウレタン系エラストマ、オ
    レフィン系エラストマ、ポリエステルエラストマの中の
    一種から選択されることを特徴とする押ボタンを含む制
    御パネル。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記押ボタンシート
    が、 (i)熱可塑性エラストマ…100重量部 (ii)ポリエーテルブロックアミド…25〜185重
    量部 からなる熱可塑性弾性体組成物であることを特徴とする
    押ボタンを含む制御パネル。
  5. 【請求項5】格子状に一体に成形されたパネル本体を射
    出成形金型内に入れ、前記射出成形金型に前記パネル本
    体よりも軟質である熱可塑性エラストマを注入して押ボ
    タンシートを成形し、前記エラストマの溶融熱で前記パ
    ネル本体を溶融して前記パネル本体と前記押ボタンシー
    トとを一体に融着接合し、そこには、 制御パネル本体と前記押ボタンシートの融着接合部が1
    格子単位で形成されている押ボタンを含む制御パネルの
    製造方法。
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