JP2649025B2 - 押ボタンを含む制御パネルとその製造方法 - Google Patents

押ボタンを含む制御パネルとその製造方法

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JP2649025B2
JP2649025B2 JP7318603A JP31860395A JP2649025B2 JP 2649025 B2 JP2649025 B2 JP 2649025B2 JP 7318603 A JP7318603 A JP 7318603A JP 31860395 A JP31860395 A JP 31860395A JP 2649025 B2 JP2649025 B2 JP 2649025B2
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正徳 成富
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2215/00Tactile feedback
    • H01H2215/004Collapsible dome or bubble
    • H01H2215/008Part of substrate or membrane
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2229/00Manufacturing
    • H01H2229/052Thermoplastic bonding foil

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、押ボタンを含む制御
パネルとその製造方法に関する。更に詳しくは、各種民
生機器、産業機械、自動車などの制御機器への入出力に
使われる制御操作用の押ボタンを含む制御パネルとその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用の各種民生機器、産業機器、例え
ば電話機、テレビ、空調機器、電気洗濯機、工作機械、
自動車などは、種々の機能を有し、これらの機能を制御
するために制御パネルを有している。この制御パネルに
は、ON、OFF用、時間などをセットするためのスイ
ッチ、押ボタン類が設けられている。この中で、押ボタ
ンは、複数の金属または合成樹脂部品、スプリングなど
を組み立てて作られているものがある。この押ボタンを
パネルに組み付けると制御パネルとなる。
【0003】比較的小型の制御パネルに用いられる押ボ
タンとして、シートとこのシートから島状に膨れ上がっ
た複数の指接触部からなり、シートと指接触部が一体に
成形された集合ボタンが知られている。また、シリコン
でできた柔らかい指接触部に硬質のエンジニアリング・
プラスティックを多色・異材質成形により一体化したも
のも知られている。指接触部は、外装パネルの表面に露
出させられている。このようなタイプの集合ボタンで
は、指接触部を指で押して指接触部の裏面即ち内面側を
プリント基板上の回路動作部に押しつけてスイッチのオ
ン・オフを行う。
【0004】シートと制御パネル本体をビスなどで固着
すると、その固着部の僅かな隙間から漏電が生じる。こ
の漏電は、静電気の流れである。電子1個の回路部への
侵入は、電子機器全体の破壊を招き、重要な情報を喪失
させる。
【0005】押ボタンを押したときのクリック感を出す
ためのシート材料として従来用いられているシリコンゴ
ムは、焼成成形、組立作業などのためにコストが高く、
大量生産向きの材料でなく、エンジニアリング・プラス
ティックとの一体成形が困難であり、前記電子1個の漏
洩を防止できない。
【0006】押ボタンシートと制御パネル本体との完全
な密封構造の開発及びその低廉な量産技術の確立が要請
されている。また、漏洩防止と同時に完全な動作確認の
ためのクリック感の存在が必要である。熱可塑性エラス
トマとをこれらのエンジニアリングプラスチックスに接
合するには、比較的硬い熱可塑性弾性体(エラストマ)
に限られている。弾力性に優れた合成樹脂製の熱可塑性
の弾性体をエンジニアリングプラスチックに熱融着する
方法がなかった。本出願人は、この方法を特願昭62−
300036号(特開平1−139240号)として出
願した。その発明の要旨を次に記述する。あらかじめ成
形された比較的硬度が高い合成樹脂成形体に、この合成
樹脂成形体より硬度(JISショアー硬度A)の低い成
形体の熱可塑性体組成物を熱融着により接合させるか、
あるいはこの熱可塑性弾性体組成物からなる成形体にこ
の熱可塑性弾性体組成物からの成形体より硬度が高い前
記成形体を与えて両者を熱融着により接合させて複合成
形体を製造する方法である。この熱可塑性弾性体組成物
は、 (i)熱可塑性弾性体…100重量部 (ii)ポリエーテルブロックアミド…25〜185重
量部 からなる複合成形体の製造方法である。前記熱可塑性弾
性体の硬度が、70〜35度(JIS,A硬度)であ
り、この熱可塑性弾性体は、水添SBSブロックコーポ
リマー、オレフィン系エラストマ、ジエン系エラスト
マ、ウレタン系エラストマ、可塑性ポリ塩化ビニルから
選ばれる。熱可塑性弾性体組成物からなる成形体より硬
度が高い形成体の硬度は、70度以上である。この合成
樹脂は、ポリカーボーネート、ナイロン11、ナイロン
12、ABS樹脂、メタクリル樹脂から選ばれる一種で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、制御
パネル表面から内部への電子1個の侵入を阻止する押ボ
タンを含む制御パネルとその製造方法を提供することに
ある。
【0008】本発明の目的は、生産工程数が少なく量産
性が高く制御パネル表面から内部への電子1個の侵入を
防止できる押ボタンを含む制御パネルとその製造方法を
提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、生産工程数が少なく
量産性が高く機械的強度が十分にあり制御パネル表面か
ら内部への電子1個の侵入を阻止する押ボタンを含む制
御パネルとその製造方法を提供することにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、生産工程数が少
なく量産性が高くクリック感・機械的強度が十分にあり
制御パネル表面から内部への電子1個の侵入を阻止する
押ボタンを含む制御パネルとその製造方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の押ボタンを含む
制御パネル及びその製造方法は、電子制御パネルのボタ
ンの組立構造体又はその組立方法であり、その組立は、
ボタンと称される指接触部を備える弾性的シートの融着
構造に基づいている。この融着構造は、材料の海島状の
立体的構造である。この立体構造は、キャビティーとい
う閉じられた空間が規定する境界条件のもとで行われ、
キャビティー内に注入された圧力流体である弾性材料
は、キャビティーの境界を定める指接触部という固体の
壁面の材料をその溶融熱で融解し、共に融解した両液体
がその時の温度と圧力と境界条件のもとでクラスター化
して共鳴振動を起こしながら、無数に枝分かれした繊
維、毛細根として互いに相手側に入り込み、両材料が立
体的に絡み合って決して離脱しない状態の一体構造を形
成している。液体と固体がその境界面で一方が融解され
一方の固体表面が境界条件として作用するので、融着構
造が確実に形成されている。
【0012】本発明において、指接触部と押ボタンシー
トの材料が同一であれば、その融着構造がより明確に得
られる。
【0013】前記指接触部の材料は、次の材料から選択
することができる。即ち、ABS、ナイロン、ポリカー
ボネイト、PBT、ポリプロピレンから選択される。前
記押ボタンシートの材料は、70〜35度(JIS,A
硬度)であり、水添SBSブロックコーポリマー、オレ
フィン系エラストマ、ジエン系エラストマ、ウレタン系
エラストマ、可塑性ポリ塩化ビニルから選ばれる。
【0014】前記熱可塑性弾性体は、次の組成物として
用いられることが好ましい。 (i)熱可塑性弾性体…100重量部 (ii)ポリエーテルブロックアミド…25〜185重
量部
【0015】本発明の押ボタンを含む制御パネルは、次
の製造方法により組み立てられる。即ち、成形された指
接触部を射出成形金型内に入れ、前記射出成形金型に前
記パネル本体よりも軟質である熱可塑性エラストマを注
入して押ボタンシートを成形する。この射出成形時に、
前記指接触部を前記熱可塑性エラストマの溶融状態の溶
融熱で融解して熱融着層を介して前記指接触部と前記押
ボタンシートとが一体に融着接合する。
【0016】本発明の押ボタンを含む制御パネル及びそ
の製造方法は、電子制御パネルのボタンの組立構造体又
はその組立方法であり、その組立は、ボタンと称される
指接触部を備える弾性的シートの融着構造に基づいてい
る。この融着構造は、指接触部と弾性的シートとの両材
料の海島状の立体的構造である。この立体構造は、キャ
ビティーという閉じられた空間が規定する境界条件のも
とで行われ、キャビティー内に注入された圧力流体であ
る弾性材料は、キャビティーの境界を定める指接触部と
いう固体の壁面の材料をその溶融熱で融解し、共に融解
した両液体がその時の温度と圧力と境界条件のもとでク
ラスター化して共鳴振動を起こしながら、無数に枝分か
れした繊維、毛細根として互いに相手側に入り込み、両
材料が立体的に絡み合って決して離脱しない状態の一体
構造を形成している。液体と固体がその境界面で一方が
融解され一方の固体表面が境界条件として作用するの
で、融着構造が確実に形成されている。このような融着
接合による組立は、いうまでもなく、量産性にすぐれて
いる。
【0017】
【実施の形態】(実施形態1) 以下、本発明の押ボタンを含む制御パネルとその製造方
法の実施の形態を説明する。図1(a)に示す実施形態
1は、本発明を適用したテレビのリモートコントローラ
を示している。リモートコントローラ1は、薄い直方体
状のケース2を有している。このケース2内にはプリン
ト基板上にコントロールに必要なICなどの電子部品が
実装され、電子回路が形成されている。
【0018】ケース2のパネル面6には、開孔3が設け
られている。開孔3には押ボタンの他種類の指接触部4
が挿入されて設けられている。図1(b)は、図1
(a)のb−b断面図である。ケース2内には、プリン
ト基板10が収納されている。プリント基板10は、ビ
スまたははめ込みでケース2に固定されている。プリン
ト基板10の上面、下面には、必要な素子、回路が作ら
れ取り付けられている。
【0019】プリント基板10の上面には、指接触部4
を連設した押ボタンシート11が載せられている。押ボ
タンシート11は、熱可塑性エラストマで作られてい
る。押ボタンシート11には、複数個の指接触部4が後
述する方法で一体に形成されている。
【0020】図1(c)は、指接触部4の部分を拡大し
た図である。押ボタンシート11には、平面の肉厚部1
2に指接触部4を配置した開孔部13が形成されてい
る。開孔部13は、指接触部4の平面投影図と若干大き
い孔であり、これと相似形状である。肉厚部12には、
開孔部13の外周に沿って薄肉部14が一体に台形状に
形成してある。薄肉部14は、肉厚部12より肉厚が薄
く形成されている。したがって、薄肉部14は変形しや
すいということができる。
【0021】薄肉部14上には、アクチュエータ15が
一体に成形されている。アクチュエータ15の下端に
は、接触突起16が下方に突出するように設けられてい
る。接触突起16の最下端には、導電体17が貼りつけ
られている。導電体17は、接着性のある導電材料を印
刷によって形成する方法、板状の導電材料を接着剤で接
着して形成する方法など慣用の方法で製造されている。
【0022】導電体17は、指接触部4が下方に駆動さ
れるとプリント基板10上の回路に接触してスイッチン
グ動作を行うことができる。アクチュエータ15の上部
には、指接触部18がアクチュエータ15と一体に熱融
着で接着している。指接触部18は、熱可塑性の合成樹
脂で作られ、押ボタンシート11と射出成形金型内で一
体に成形される。指接触部18の熱可塑性の合成樹脂
は、押ボタンシートより硬い材料で作られている。この
ような材料の選択により、指の接触感覚を良くすること
ができる。しかし、必ずしも硬い材料で作る必要はな
く、押ボタンシート11と物理的性質が近い材料を用い
ることができる。
【0023】指接触部18の表面には、印刷などの手段
で記号・文字などが表示されている。指接触部18とア
クチュエータ15との間には、プライマー19が介在さ
せられている。プライマー19は、指接触部18とアク
チュエータ15との間の境界面の熱融着性を向上させる
ものであり、両樹脂に対して熱融着性がよい材料から選
択される。プライマー19は、指接触部18またはアク
チュエータ15の接合面にあらかじめ塗っておいた後、
金型内で熱融着させる。ただし、このプライマー処理
は、必ずしも必要ではなく両樹脂間の熱融着性が高い場
合には必要ではない。このことは、以下の実施形態でも
同様である。
【0024】(実施形態2) 図2は、図1に示した指接触部4が変形された押ボタン
を示している。指接触部18とアクチュエータ15aの
形状が相違する。指接触部18は、カップ形状であり、
内部に空洞部を有している。空洞部には、アクチュエー
タ15aが一体に成形されている。アクチュエータ15
aは、内実でなく空洞部20を有している。空洞部20
を有している分だけ、材料が少なくて済む。接触突起1
6、導電体17、プライマー19に関しては、実施形態
1と相違するところはない。この構造、タイプは、比較
的指接触部が大きい場合に有効である。
【0025】(実施形態3) 図3(a),(b)は、本発明の押ボタンを含む制御パ
ネルの実施形態3を示す。実施形態3は、実施形態1,
2と基本的な点において相違しないが、指接触部18を
透明な合成樹脂で構成した点で異なる。指接触部18の
底面には、あらかじめポリウレタンなどの公知のプライ
マー効果のある材料と顔料を混合したものにより表示部
21を印刷する。これにアクチュエータ15を熱融着さ
せると、プライマーは両材料を熱融着させ、顔料は表示
部21を構成する。
【0026】すなわち、指接触部18を上面から見る
と、指接触部18は透明な合成樹脂であるから表示部2
1がそのまま見えることになる。この指接触部4は、表
示部21の印刷とプライマーが同時に印刷でき表示部2
1が消えないなどの効果がある。この実施形態では、表
示部21のみをプライマーで印刷したが、ある融着部分
には透明のプライマーを塗布し他の融着部分はプライマ
ーを塗布しない。実施形態3の指接触部18とアクチュ
エータ15の材質は、前記したように熱融着牲の材料か
ら選択される。
【0027】(実施形態4,5) 図4,5は、指接触部4に関する実施形態4,5を示
す。実施形態1−3では、指接触部18には比較的硬い
材料が選択されている。図4,5に示す指接触部18a
は、押ボタンシート11と同一材料の熱可塑性エラスト
マで一体に成形され作られている。したがって、指の接
触感は柔らかい。図4に示す指接触部18a、アクチュ
エータ15bの形状と構造は実施形態2と同一である。
必要に応じてプライマー19を塗布して成形する点も同
一である。
【0028】(実施形態6) 図6は、押ボタンシート11の実施形態6を示す。熱可
塑性エラストマで成形された押ボタンシート11には、
指接触部4が多数連設されている。このため、押ボタン
4を作動させたとき、指接触部4の作動のときの力で外
周の肉厚部12が伸びる。この伸びが大きいと、指接触
部4を押したときのクリック感が得られない。すなわ
ち、薄肉部14の上から押すと変形しやすい。
【0029】指接触部18の上表面を指で押すと、薄肉
部14は下方にへこむ。薄肉部14がへこむときの時間
と加圧力の関係は、次のようになっている。所定の加圧
力を指接触部18に加えて行くと、加圧力に対する反力
は徐々に高まるが、ある点から急に加圧力に対する薄肉
部15の反力は低下する。このときの指の感触は、クリ
ック感と呼ばれている。加圧力のピーク値は、人間の指
にとって最適な値に決める必要がある。この加圧力のピ
ーク値は、薄肉部14の肉厚部の厚さ、形状によって決
まる。
【0030】指接触部4において、クリック感は重要な
要素である。実施形態6は、クリック感の低下を防ぐも
のである。指接触部4の外周が、比較的硬くて剛性のあ
るフレーム25で囲まれている。パネル本体の一部であ
るフレーム25は、格子状に形成されている。フレーム
25は、肉厚部12内に一体に成形されて埋め込まれて
いる。フレーム25と肉厚部12の接合部は閉じられて
1周しているが、外観上は、フレーム25は見えない。
フレーム25には剛性があり、変形が少ないから、押ボ
タン4を作動させても肉厚部12の伸びが少ないので、
クリック感が得られる。
【0031】図7に示す指接触部11は、フレーム25
を肉厚部12の上部に一体に設けた実施形態である。肉
厚部12とフレーム25の下面とは、熱融着により接着
されている。この接着のために、前記したプライマーを
塗布しても良い。第7図に示した例は、フレーム25の
下面を肉厚部12の上面に熱融着させたものであるが、
肉厚部12の下面をフレーム25の上面に熱融着させて
も良い。なお、前記したフレーム25の格子形状として
は、ボタン又は指接触部の形状に対応して、四角形状、
円形状、楕円形状があり、任意である。
【0032】(実施形態8〜12) 実施形態1〜7は、いずれも指接触部4が押ボタンシー
ト11上に形成されている。図8〜12に示す指接触部
40は、プリント基板10を収納したケース2の前面で
あるパネル面6(図1(a))に一体に形成した実施形
態である。パネル面6には、開孔41(開孔3と同一)
が明けてある。開孔41に沿ったパネル面6の外周の下
面には、熱可塑性エラストマからなる肉厚部47がプラ
イマー50を介して熱融着している。
【0033】肉厚部47に連続して指接触部42の外周
には断面U字状の薄肉部46が形成されている。指接触
部42は、パネル6と同一または他の熱可塑の比較的硬
い材料から作られている。指接触部42の下面には、薄
肉部46と同一材質でアクチュエータ43がプライマー
50を介して熱融着している。アクチュエータ43の下
面には、接触突起44、導電体45が貼り付けられてい
る。これらの点は、実施形態1〜7と変わらない。
【0034】図9に示す実施形態9は、指接触部42a
を薄肉部46と同一の熱可塑性エラストマで一体に成形
したものである。指接触部42aは比較的柔らかい材料
であるから指の接触感覚も柔らかく感じる。プライマー
50を介在させて、指接触部42aとアクチュエータ4
3の接合および肉厚部47とパネル面6との接合させた
点は前記実施形態と同一である。
【0035】図10に示す実施形態10は、実施形態8
と基本的には同一である。指接触部42の一部に文字ま
たは記号と同じスリットを形成し、このスリットにアク
チュエータ43を充填している。指接触部42とアクチ
ュエータ43の樹脂の色は、相違している。このため、
指接触部42上に露出した部分は、文字・信号を示す表
示部49となる。
【0036】図11に示す実施形態11は、図9に示し
た実施形態9と基本的には同一である。表示部49aが
比較的硬い樹脂で作られている点で前記実施形態と相違
する。プラィマー50は、いずれも本実施形態の熱融着
面に介在させられている。図12に示す実施形態12
は、薄肉部46aが変形されている。実施形態8〜11
のいずれも薄肉部46は、クリック感を出すために断面
がU字形に形成されているが、本実施形態では薄肉部4
6aが平面に形成されている。薄肉部46の変形量が少
ない分だけクリック感が得にくいが、成形が容易である
という特徴がある。
【0037】(実施形態13) 図13は、実施形態13を示す。指接触部とケーシング
の実施形態を示す。前記した実施形態の指接触部は、押
ボタンシートまたはケースであるパネル面に設けられて
いるが、実施形態13では、指接触部が更に他のパネル
に設けられている。実施形態13のプリント基板10を
入れるケースは、上ケース61と下ケース60の二つに
分割されている。上ケース61の上面には、パネル面6
2が形成されている。
【0038】パネル面62には、指接触部を挿入するた
めの押ボタン穴63、液晶など表示用素子を挿入する表
示穴64が形成されている。上ケース61の内周面に
は、係止突起65が一体に形成されている。一方、下ケ
ース60は、プリント基板10および押ボタン支持体7
0を収納している。下ケース60の外周には、係止突起
65が挿入される係止凹部66が形成されている。
【0039】プリント基板10は、押ボタン支持体70
の下面に係止爪71により保持されている。押ボタン支
持体70は、比較的硬い合成樹脂製の板状材であり、必
要箇所に指接触部80が設けてある。指接触部80の取
り付けは前記した実施形態と同一であり、説明は省略す
る。押ボタン支持体70には、固定足72が一体に設ら
れている。固定足72には、係合段部73が形成されて
いる。係合段部73は、下ケース60に設けた係合段部
67に挿入されている。係合段部73と係合段部67が
組み立てられると、押ボタン支持体70は下ケース60
内に固定される。
【0040】この実施形態13は、指接触部80が成形
された押ボタン支持体70とプリント基板10が相互に
固定されているのでコンパクトになる。この一体になっ
た押ボタン支持体70とプリント基板10を上下ケース
61,60に収納するだけで制御装置が完成する。
【0041】[押ボタンの製造方法] 次に、本発明の押ボタンを含む制御パネルの製造方法の
実施形態を説明する。まず、制御パネルの実施形態1を
例にとり説明する。周知の射出成形法により指接触部1
8を成形する。この指接触部18を成形するとき、表示
部があるときは、空洞として形成される。指接触部18
の材質は、ABS、ポリカーボネート(PC)、ポリプ
ロピレン(PP)、PBT、ナイロンなど機械的強度、
成形性が良いものであればどんな合成樹脂でも良い。
【0042】指接触部18と押ボタンシート11とが熱
融着するか否かは、後述するこの発明者らが発明したも
のを除いて公知でありこれらの中から選択して使う。例
えば、ナイロンエラストマ、ポリウレタン系エラスト
マ、オレフィン系エラストマ、ポリエステルエラストマ
などから選択する。好ましくは、クリック感の関係上J
ISA硬度で35〜70程度が望ましい。これらの熱可
塑性エラストマ樹脂に顔料を混合して、表示部が鮮明に
見えるようにしても良い。
【0043】指接触部18を射出成形した後、プライマ
ー加工を行う。プライマーは、ウレタン系など公知のプ
ライマー効果のあるものを塗布、浸漬などで処理する。
このプライマー処理後、次の射出成形金型に入れる。こ
こで使う金型は、射出成形でよく用いられる周知の金型
構造を用いる(図示せず)。金型内のキャビティ部は、
アクチュエータ15、薄肉部14、肉厚部12などであ
り、成形前はこれらの部分は空間である。この状態で、
スプルーから加熱溶融した熱可塑性の弾性体を流入させ
る。
【0044】流入された樹脂は、スプルー、ランナを通
りゲートを通ってキャビティ部を満たす。キャビティ部
に流入した熱可塑性弾性体は、それ自身の溶融熱で指接
触部18の表面部分を一部溶かし、またはプライマーを
溶かして両者は混合または凝着して熱融着面を作る。こ
の後、金型から押ボタンシート11を取り出し、導電体
17を印刷などの手段で張り付け、他の必要な処理を行
って完成する。
【0045】
【発明の効果】以上、詳記したように、この発明の押ボ
タンを含む制御パネルとその製造方法は、操作時にクリ
ック感が良い。融着による組立は、製造工程数を少なく
する。また、本発明の押ボタンは、指接触部と押ボタン
シートの部分とを熱融着させているので、防水性、防塵
性、耐衝撃性が高く、電子1個の侵入を阻止すると考え
られる。電子顕微鏡写真によれば、熱融着は、エラスト
マとエンジニアリング・プラスティックとの相互の海島
綿状の(sea−islands−like)入り込み
合いにより成立している。従って、漏洩防止効果が抜群
であると同時に、接合力を抜群のもにする効果がある。
耐久性があるエラストマのパネル本体への接合の耐久性
も抜群である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a),(b),(c)は、実施形態1を
示す図である。
【図2】図2は、実施形態2を示す図である。
【図3】図3(a),(b)は、実施形態3を示す図で
ある。
【図4】図4は、実施形態4を示す図である。
【図5】図5は、実施形態5を示す図である。
【図6】図6は、第6実施形態を示す図である。
【図7】図7は、実施形態7を示す図である。
【図8】図8は、実施形態8を示す図である。
【図9】図9は、実施形態9を示す図である。
【図10】図10は、実施形態10を示す図である。
【図11】図11は、実施形態11を示す図である。
【図12】図12は、第12実施形態を示す図である。
【図13】図13は、ケーシングの例を示す図である。
【符号の説明】
1…リモートコントローラ 4…指接触部 10…プリント基板 11…押ボタンシート 12…肉厚部 14…薄肉部 15…アクチュエータ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記複数の指接触部に対応する穴を有する
    格子状のパネル本体と、前記パネル本体に接合する 押ボタンシートと、 前記押ボタンシートに備わり一面に指を接触させてスイ
    ッチング動作させ前記パネル本体内の制御機器に対して
    入出力するための指接触部とからなり、 前記押ボタンシートの材料は、前記パネル本体の材料よ
    りも軟質の熱可塑性エラストマであり、前記押ボタンシートは、射出成形時に前記指接触部をそ
    の溶融状態の溶融熱で融解して形成する熱融着層を介し
    て前記指接触部に接合している 押ボタンを含む制御パネ
    ル。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記指接触部の材料は前記押ボタン押ボタンシートの材
    料と同一であることを特徴とする押ボタンを含む制御パ
    ネル。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記指接触部がABS、ナイロン、ポリカーボネイト、
    PBT、ポリプロピレンから選択される一種であり、前
    記押ボタンシートがJISのA硬度35〜70度のナイ
    ロンエラストマ、ポリウレタン系エラストマ、オレフィ
    ン系エラストマ、ポリエステルエラストマの中の一種か
    ら選択されることを特徴とする押ボタンを含む制御パネ
    ル。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記押ボタンシートが、 (i)熱可塑性エラストマ…100重量部 (ii)ポリエーテルブロックアミド…25〜185重
    量部 からなる熱可塑性弾性体組成物であることを特徴とする
    押ボタンを含む制御パネル。
  5. 【請求項5】成形された指接触部を射出成形金型内に入
    れ、前記射出成形金型に前記パネル本体よりも軟質であ
    る熱可塑性エラストマを注入して押ボタンシートを成形
    し、射出成形時に前記指接触部を前記熱可塑性エラスト
    マの溶融状態の溶融熱で融解して熱融着層を介して前記
    指接触部と前記押ボタンシートとを一体に融着接合して
    いる押ボタンを含む制御パネルの製造方法。
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