JPH08227306A - 制御命令作成装置および方法,ならびに制御装置および方法 - Google Patents

制御命令作成装置および方法,ならびに制御装置および方法

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JPH08227306A
JPH08227306A JP14423595A JP14423595A JPH08227306A JP H08227306 A JPH08227306 A JP H08227306A JP 14423595 A JP14423595 A JP 14423595A JP 14423595 A JP14423595 A JP 14423595A JP H08227306 A JPH08227306 A JP H08227306A
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JP
Japan
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data
control
control command
command
condition
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Application number
JP14423595A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Inage
勝行 稲毛
Koji Soma
宏司 相馬
Yukihiro Saito
幸弘 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP14423595A priority Critical patent/JPH08227306A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オペレータが制御システムを手動操作により
制御したときの手動運転データから制御システムを自動
制御するための起動条件データを作成する。 【構成】 起動条件作成モードにおいて,オペレータが
制御システムを手動操作により制御したときの操作デー
タと制御データとからなる対データが,抽出処理32によ
り手動運転データとして時系列に収集される。収集され
た手動運転データから,操作データの変化が検出され
る。操作データの変化が生じる前の対データが条件デー
タとして抽出される。変化が生じた後のその変化が生じ
た操作データが指令データとして抽出される。抽出され
た条件データと指令データとが起動条件データとして作
成される。自動運転モードにおいて,作成された起動条
件データを参照して,出力決定処理34によって制御シス
テムの自動運転が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,制御対象を手動操作したとき
に得られる操作データと制御データとからなる対データ
の時系列データに基づいて条件データと指令データと含
む制御命令データを作成する制御命令作成装置および方
法,ならびにこの作成された制御命令データに基づいて
制御対象を制御する制御装置および方法に関する。
【0002】
【背景技術】多品種少量生産においては,バッチ・プロ
セスにより製品が製造されることが多い。バッチ・プロ
セスは,製造装置への材料の供給,製造装置による製品
の製造および製造された製品の製造装置からの取出の一
連の処理を繰返し行うものである。多品種少量生産で
は,製造品種に応じて製造装置の操作(製造方法)が異
なるため,製造品種に応じた製造条件,初期条件,等
を,製造装置を制御する制御装置に設定しなければなら
ない。
【0003】製造装置の制御装置には,たとえばPLC
(Programmable Logic Controller)が用いられる。こ
のPLCは,固有のプログラミング言語で作成されたプ
ログラムを実行することにより,製造装置の制御を行
う。
【0004】多数の品種を製造する場合には,その品種
に応じたPLCのプログラムを品種毎に作成しなければ
ならない。このプログラムを作成するためには,製造の
対象である製品に関する製造技術と,プログラムを作成
するプログラミング技術との両方を有する技術者が必要
となる。
【0005】しかしながら,これらの2つの技術は全く
異なるため,一般にはそれぞれの技術を有する少なくと
も二人の技術者が必要となる。したがって,多品種少量
生産において,一人の技術者が製造装置を制御装置によ
って自動的に運転させることが困難となり,製造技術を
有する熟練者(技術者)が製造装置を手動により制御し
なければならない。
【0006】
【発明の開示】この発明は,多品種少量生産において製
造される製品を自動的に製造できるようにするための条
件データと指令データとを含む起動条件データを作成す
る起動条件作成装置および方法を提供している。
【0007】この発明による制御命令作成装置は,制御
対象を手動操作により制御したときに上記制御対象に与
える操作データとその操作データが与えられたときの上
記制御対象からの制御データとからなる対データを,手
動運転データとして時系列に記憶するデータ記憶手段,
および上記データ記憶手段に記憶された手動運転データ
において上記操作データの変化を検出し,上記操作デー
タが変化するの前の対データを条件データとして抽出
し,変化が生じた後の操作データを指令データとして抽
出し,抽出した上記条件データと上記指令データとを含
む制御命令データを作成する制御命令生成手段を備えて
いる。
【0008】この発明による制御命令作成方法は,制御
対象を手動操作により制御したときに上記制御対象に与
える操作データとその操作データが与えられたときの上
記制御対象からの制御データとからなる対データを,手
動運転データとして時系列に収集し,収集した手動運転
データにおいて上記操作データの変化を検出し,上記操
作データが変化する前の対データを条件データとして抽
出し,変化が生じた後の操作データを指令データとして
抽出し,抽出した上記条件データと上記指令データとを
含む制御命令データを作成するものである。
【0009】一実施態様においては,上記操作データ
は,二値データ,多値データ,または二値データと多値
データの両方によって表わされる。
【0010】熟練者は手動操作により制御対象(製造装
置)を制御する。このとき熟練者は制御対象を制御する
ために制御対象に操作量を表わす操作データを与える。
熟練者が操作データを与えることによって制御対象を制
御した結果生じる制御対象の状態を表わす制御量の制御
データが得られる。これらの操作データと制御データと
の対データが手動運転データとして時系的に収集され
る。
【0011】収集された手動運転データにおいて操作デ
ータの変化(熟練者が操作を行なったかどうか)が検出
される。操作データが変化する前の対データ(熟練者が
操作を行う前の制御対象の状態を表わす)が条件データ
として抽出される。変化が生じた後の操作データ(熟練
者が行なった操作を表わす)が指令データとして抽出さ
れる。抽出された条件データと指令データとの対が制御
対象の自動運転のための制御指令データとして生成され
る。
【0012】このようにして,熟練者が行なった制御対
象の制御の履歴を表わす一連の制御命令データが得られ
ることになり,この一連の制御命令データは制御装置に
よる制御対象の自動制御に用いられる。すなわち,制御
対象の自動制御においては,制御命令データ中の条件デ
ータによって示される条件が成立したとき(制御対象か
ら得られる制御量が条件データによって表わされる条件
を満たしたとき)に,その条件データと対をなす指令デ
ータが制御対象に操作量として与えられる。
【0013】この発明の好ましい実施態様においては,
上記制御命令生成手段によって作成された制御命令デー
タを表示するための表示手段,上記表示手段に表示され
た制御命令データの修正箇所を指定するとともに,修正
データを入力するための入力手段,および上記入力手段
によって指定された箇所の制御命令データを,入力され
た修正データによって変更する制御命令修正手段をさら
に備えている。
【0014】この実施態様によると,制御命令生成手段
により作成された制御命令データが表示手段に表示され
る。熟練者がこの表示手段に表示された制御命令データ
を見て,修正の必要があれば入力手段を用いて修正す
る。制御命令データを修正する場合には,入力手段を用
いて制御命令データの所望の修正箇所を指定して,所望
の修正データを入力するとにより,制御命令データが制
御命令修正手段によって修正される。
【0015】この発明はまた,制御命令作成装置により
作成された制御命令データを用いて,制御対象の制御を
行う制御装置および方法を提供している。
【0016】この発明による制御装置は,制御命令作成
装置によって作成された制御命令データを記憶する制御
命令記憶手段,ならびに上記制御対象への操作データお
よび上記制御対象からの制御データからなる状態データ
が上記制御命令記憶手段に記憶された制御命令データに
含まれる条件データと一致したときまたは条件データを
基準とするその一定範囲内に収まったとき,その条件デ
ータに対応する上記制御命令記憶手段に記憶された指令
データを操作データとして制御対象に出力する出力決定
手段を備えている。
【0017】この発明による制御方法は,制御命令作成
装置によって作成された制御命令データを記憶する制御
命令記憶手段を設け,上記制御対象への操作データおよ
び上記制御対象からの制御データからなる状態データ
が,上記制御命令記憶手段に記憶された制御命令データ
に含まれる条件データと一致したときまたは条件データ
を基準とするその一定範囲内に収まったとき,その条件
データに対応する上記制御命令記憶手段に記憶された指
令データを操作データとして制御対象に出力するもので
ある。
【0018】この発明によると,制御対象(製造装置)
を熟練者が手動操作により制御したときに収集された手
動運転データに基づいて制御命令データが制御命令作成
装置によって作成され,制御命令記憶手段に記憶され
る。制御対象に与えられる操作データおよび制御対象か
らの制御データからなる状態データが,制御命令データ
に含まれる条件データと一致したときまたは条件データ
を基準とするその一定範囲内に収まったかどうか判断さ
れる。一致または一定範囲内に収まったと判定される
と,その条件データに対応する指令データが操作データ
として制御対象に出力される。
【0019】したがって,制御命令データを用いて制御
装置による制御対象の自動制御が行えるので,従来のよ
うに,制御装置に固有のプログラムを品種毎に作成する
必要がなく,プログラミング技術者を必要としない。こ
れにより,熟練者(製造技術者)は制御対象を1回だけ
手動操作によって運転させて手動運転データを収集し制
御命令データを作成すれば,2回目以降は1回目に作成
した制御命令データを用いて,制御対象の自動運転を制
御装置によって行うことができる。すなわち,製造技術
を有する製造技術者のみで,製造装置を自動運転するた
めの制御命令データを作成すれば,制御装置によって製
造装置の自動運転が行なえる。
【0020】また,制御対象がその対象を制御する対象
制御装置を含む場合には,操作データはその対象制御装
置に与える目標データとなる。この場合,この発明によ
る制御装置は対象制御装置に目標データを与える上位の
制御装置(目標作成装置)となる。
【0021】
【実施例】図1は,ジャケット・タンク温度制御システ
ムを示している。
【0022】この制御システムはバッチ・プロセスによ
り製品を製造するためのジャケット・タンク11を備えて
いる。ジャケット・タンク11には,このジャケット・タ
ンク11内の材料を加温/冷却するために,その上段と下
段に2つの上段ジャケット12と下段ジャケット13が設け
られている。
【0023】ジャケット・タンク11の上段に設けられた
上段ジャケット12には,この上段ジャケット12内にスチ
ーム,温水および冷水を供給するためのバルブ21,22お
よび23がそれぞれ設けられ,上段ジャケット12内の水を
排水するためのバルブ24が設けられている。ジャケット
・タンク11の下段に設けられた下段ジャケット13にもま
た,上段ジャケット12と同様に,この下段ジャケット13
内にスチーム,温水および冷水を供給するためのバルブ
25,26および27がそれぞれ設けられ,下段ジャケット13
内の水を排水するためのバルブ28が設けられている。バ
ルブ21〜28は,後述する制御盤10またはコントローラ30
からの操作信号(ON/OFF信号)に応じてバルブ制
御器20により開閉される。
【0024】後述するように,ジャケット・タンク11内
の材料を加温する場合には,スチームまたは温水がジャ
ケット12,13に供給され,材料を冷却する場合には,温
水と冷水が混合された冷水または単なる冷水がジャケッ
ト12,13に供給される。
【0025】ジャケット・タンク11内には温度センサ
(図示略)が設けられ,この温度センサによってジャケ
ット・タンク11内の温度(ジャケット内部温度)が検出
される。また,下段ジャケット13には温度センサ(図示
略)が設けられ,下段ジャケット12内の水の温度(ジャ
ケット外部温度)が温度センサによって検出される。各
温度センサに検出されたジャケット内部温度およびジャ
ケット外部温度をそれぞれ表す外温信号および内温信号
は,制御盤10およびコントローラ30に与えられる。温度
センサは,たとえば熱電対,その他のセンサが用いられ
る。この実施例では下段ジャケット13内の水の温度のみ
を検出しているが,上段ジャケット12内の水の温度を検
出するようにしてもよい。
【0026】ジャケット11内の材料(製品)は,攪拌器
によって攪拌される。攪拌器はモータ14とプロペラ15か
らなる。モータ14は,制御盤10またはコントローラ30か
らのモータ回転数指令に応答してその指令に応じた回転
数(回転速度)で回転する。モータ14が回転することに
より,そのモータ14の回転軸の先端に取付けられたプロ
ペラ15が回転する。このプロペラ15が回転することによ
り,ジャケット・タンク11内の材料が攪拌されることに
なる。
【0027】モータ14には速度センサ(図示略)が設け
られ,モータ14の回転速度(モータ回転数)が速度セン
サによって検出される。速度センサによって検出された
モータ回転数を表す回転信号は制御盤10およびコントロ
ーラ30に与えられる。速度センサは,エンコーダ,その
他のセンサが用いられる。
【0028】各センサによって検出された内温信号,外
温信号および回転信号を総称して制御信号という。
【0029】切替スイッチ16は,切替ボタン17からの切
替信号によって,制御盤10からの操作信号または出力決
定処理34からの操作信号のいずれか一方を,電気的に切
替えるものである。後述するように,オペレータが手動
操作して制御システムを手動運転する場合には,制御盤
10からの操作信号が選択されその操作信号がモータ14お
よびバルブ制御器20に与えられる。コントローラ30によ
って制御システムを自動運転する場合には,コントロー
ラ30からの操作信号が選択されその操作信号がモータ14
およびバルブ制御器20に与えられる。
【0030】図2は制御盤10における操作ボタンの配置
の一例を示している。
【0031】制御盤10の操作ボタンは,オペレータによ
って操作され,バルブ21〜28の開閉および攪拌器の攪拌
速度(モータ14の回転数)の制御に用いられる。制御盤
30には,攪拌速度操作ボタン,上段ジャケット操作ボタ
ンおよび下段ジャケット操作ボタンが設けられている。
【0032】攪拌速度操作ボタンには,「UP」ボタンと
「DOWN」ボタンとがある。「UP」ボタンがオペレータに
よって押されると,そのボタンの押下時間に応じて回転
速度を上げるような回転指令信号が制御盤10から攪拌器
に与えられる。この回転指令信号により攪拌器の攪拌速
度(モータの14の回転速度)が速くなる。「DOWN」ボタ
ンが押された場合には,「UP」ボタンと反対に攪拌速度
が遅くなる。
【0033】上段ジャケット操作ボタンには,「VERY H
OT」,「HOT 」,「COOL」,「DRAIN 」および「STOP」
のボタンがある。これらの操作ボタンは,いずれか一の
ボタンがON状態になっており,オペレータが他のボタ
ンを押下すると,そのボタンがON状態になり,上記一
のボタンがOFF状態になる。このとき,ON状態のボ
タンについてはON信号が出力され,0FF状態のボタ
ンについては0FF信号が出力される。
【0034】「VERY HOT」ボタンは材料を急激に加温す
るときにオペレータによって押下される。このボタンが
押下されると,その操作信号が(0N信号)バルブ制御
器20に与えらる。バルブ制御器20によりバルブ21が開け
られるとともにバルブ22および23が閉じられ,スチーム
のみがジャケット12内に流入する。
【0035】「HOT 」ボタンは材料を加温するときにオ
ペレータによって押下される。このボタンが押下される
と,その操作信号(ON信号)がバルブ制御器20に与え
らる。バルブ制御器20によりバルブ22が開けられるとと
もにバルブ21および23が閉じられ,温水のみがジャケッ
ト12内に流入する。
【0036】「COOL」ボタンは材料を冷却するときにオ
ペレータによって押下される。このボタンが押下される
と,その操作信号(ON信号)がバルブ制御器20に与え
られる。バルブ制御器20によりバルブ22と23が開けられ
るとともにバルブ21が閉じられ,温水と冷水が混合され
た冷水がジャケット12内に流入する。
【0037】「DRAIN 」ボタンはジャケット12内の水
(温水,冷水)を排水するときにオペレータによって押
下される。このボタンが押下されると,その操作信号
(ON信号)がバルブ制御器20に与えらる。バルブ制御
器20によりバルブ21,22および23が閉じられ,バルブ24
が開放されてジャケット12内の水が流出する(排水され
る)。
【0038】「STOP」ボタンは,すべてのバルブを閉じ
るときにオペレータによって押下される。「STOP」ボタ
ンが押下されると,その操作信号(ON信号)がバルブ
制御器20に与えらる。バルブ制御器20によりバルブ21〜
24がすべて閉じられる。
【0039】下段ジャケット操作ボタンには,「VERY H
OT」,「HOT 」,「COOL」,「RAPID COOL」,「RAPID
DRAIN 」,「DRAIN 」および「STOP」のボタンがある。
下段ジャケット操作ボタンには,上段ジャケット操作ボ
タンについて設けられた「VERY HOT」,「HOT 」,「CO
OL」,「DRAIN 」および「STOP」のボタンに加えて,
「RAPID COOL」および「RAPID DRAIN 」のボタンが追加
されている。
【0040】下段ジャケット13についての「VERY HO
T」,「HOT 」,「COOL」,「DRAIN 」および「STOP」
のボタンについては,上段ジャケットと同様であるの
で,これらのボタンについてはその説明を省略する。
【0041】「RAPID COOL」ボタンがオペレータによっ
て押下されると,その操作信号(ON信号)がバルブ制
御器20に与えられる。バルブ制御器20によりバルブ26が
開けられるとともにバルブ25および27が閉じられ,冷水
のみがジャケット13内に流入することになる。したがっ
て,「RAPID COOL」ボタンが押下されたときは,「COO
L」ボタンが押下されたときに比べて,温水が流入しな
い分,冷たい水(冷水)がジャケット13内に流入するこ
とになる。
【0042】「RAPID DRAIN 」ボタンがオペレータによ
って押下されると,その操作信号(ON信号)がバルブ
制御器20に与えらる。バルブ制御器20によりバルブ27と
バルブ28が開けられ,ジャケット13内にスチームが流入
するとともに,ジャケット13内の水が流出する。したが
って,「DRAIN 」の場合よりも速くジャケット13内の水
を排出することができる。
【0043】制御盤10にはまた,ジャケット内部温度
(内温信号)およびジャケット外部温度(外温信号),
ならびにモータ回転数(回転信号)を表示する表示器
(図示略)も設けられる。オペレータはこの表示器に表
示されたジャケット内部温度およびジャケット外部温
度,ならびにモータ回転数の表示を見ながら,上述の操
作ボタンを操作して制御システムを手動運転することに
なる。
【0044】図3はコントローラ30の詳細な構成を示す
機能ブロック図である。このコントローラ30はたとえ
ば,PLC(Programmable Logic Controller) によって
実現される。
【0045】入力インターフェース31,起動条件抽出処
理32,データ・ベース33,出力決定処理34,出力インタ
ーフェース35,起動条件修正処理36,表示装置37および
入力装置38は,一般にはコンピュータ・システムによっ
て実現される。この場合,起動条件抽出処理32,出力決
定処理34,起動条件修正処理36はそれぞれ,プログラム
・ルーチンである。これらの処理の一部または全部をハ
ードウェアにより実現することもできる。
【0046】コントローラ30には,起動条件作成モー
ド,自動運転モードおよび起動条件修正モードの3つモ
ードがある。
【0047】起動条件作成モードは,オペレータが制御
システムを手動運転したときに得られるデータ(手動運
転データ)に基づいてコントローラ30が制御システムの
自動運転を行うための起動条件データを作成するモード
である。
【0048】自動運転モードは,起動条件作成モードに
おいて作成された起動条件データまたは次の起動条件修
正モードにおいて修正された起動起動条件データに基づ
いて制御対象を自動運転するモードである。
【0049】起動条件修正モードは起動条件作成モード
において作成した起動条件データを必要に応じてオペレ
ータが修正するモードである。
【0050】表示装置37は,後述する選択画面,一覧表
示画面,条件修正画面等を表示するためのものある。表
示装置37は,CRT表示装置,液晶表示装置,プラズマ
表示装置,その他の表示装置によって実現される。
【0051】入力装置38は,モードを切替えるためのコ
マンドの入力,表示装置37に表示された表示画面上にお
けるカーソル位置の移動,起動条件データを修正するた
めの修正データの入力,またはその他のコマンドもしく
はデータの入力を行うためのものである。入力装置38は
たとえばキーボードにより実現される。入力装置38は,
キーボードに加えて,マウス等のポインティング・デバ
イスを用いてもよい。
【0052】入力インタフェース31は,A/D変換器を
含み,各センサからの制御信号(外温信号,内温信号お
よび回転信号)を多値データ(この多値データを制御デ
ータという)に変換するとともに,制御盤10からの0N
/0FF信号を二値データ(この二値データを二値操作
データという)に,回転指令信号を多値データ(この多
値データを多値操作データという)(これらの二値操作
データと多値操作データを総称して操作データという)
に変換するものである。各データは,一定時間間隔(サ
ンプリング間隔)(たとえば1分)で行われる。制御デ
ータおよび操作データは,起動条件作成モードにおいて
起動条件抽出処理32に与えられ,自動運転モードにおい
て出力決定処理34に与えられる。
【0053】起動条件抽出処理32は,起動条件作成モー
ドにおいて,オペレータが制御システムを手動操作によ
って運転したときの制御データおよび操作データを,手
動運転データとして収集し,この手動運転データに基づ
いて起動条件データを作成するものである。手動運転デ
ータは,サンプリング毎に得られる操作データと制御デ
ータの対データを,オペレータによる手動運転の開始か
ら終了まで時系列に格納したものである。起動条件デー
タは,オペレータが操作を行う前の状態を表す条件デー
タ(制御データおよび操作データ)と,オペレータが行
った操作を表す指令データとを,そのオペレータの操作
毎に格納したものである。
【0054】起動条件抽出処理32によって作成された起
動条件データは製品の種類毎には,データ・ベース33に
記憶される。データ・ベース33は,EEPROM等の不
揮発性記憶素子,ハードディスク,光磁気ディスク,フ
ロッピィ・ディスク等のディスク・メモリ,またはその
他の記憶装置により実現される。
【0055】出力決定処理34は,自動運転モードにおい
て,オペレータが指定する,データ・ベース33に記憶さ
れた起動条件データに基づいて,入力インターフェース
31から与えられる操作データおよび制御データを対にし
た状態データが条件データに一致したときまたは条件デ
ータを基準にして一定範囲内に収まったとき,その条件
データに対応する指令データを出力インターフェース35
に出力するものである。
【0056】出力インタフェース34は,D/A変換器を
含み,出力決定処理34からの指令データ(二値操作デー
タ,多値操作データ)を操作信号に変換するものであ
る。二値操作データは0N/0FF信号に変換され,多
値操作データは回転指令信号に変換される。操作信号は
切替スイッチ16を介してバルブ制御器20に与えられ,回
転指令信号は切替スイッチ16を介してモータ14に与えら
れる。
【0057】起動条件修正処理36は,データ・ベース33
に記憶された起動条件データを修正するものである。こ
の起動条件データの修正は,オペレータが指定する品種
の起動条件データについて,所望の位置の起動条件デー
タ(条件データ)を,所望の起動条件データに変更する
ことにより行われる。
【0058】図4はコントローラ30における処理の概要
を示している。
【0059】コントローラ30が起動されると,図5に示
すモード選択画面W1 が,表示装置37の表示画面に表示
される(ステップ101 )。モード選択画面W1 には,
「1:起動条件作成」,「2:自動運転」,「3:起動
条件修正」および「4:終了」のモードが表示され,メ
ッセージ「番号を入力して下さい:*」が表示されてい
る。
【0060】オペレータは,このモード選択画面W1 を
見ていずれかの一のモードを選択し,入力装置38から所
望の番号(コマンド)を入力する。
【0061】コマンドが入力装置38からオペレータによ
って入力されると(ステップ102 でYES ),そのコマン
ドが1〜4のいずれかが判断される(ステップ103 )。
【0062】入力されたコマンドが「1」,すなわち起
動条件作成モードを表すコマンドである場合には,手動
運転データが収集され起動条件データが起動条件抽出処
理32によって作成されることになる(ステップ104 )。
【0063】コマンドが「2」,すなわち自動運転モー
ドを表すコマンドであるときは,制御システムが出力決
定処理34によって自動的に運転される(ステップ105
)。
【0064】コマンドが「3」,すなわち起動条件修正
モードを示すコマンドであるときは,起動条件の修正が
起動条件修正処理36によって行われる(ステップ106
)。
【0065】コマンドが「4」のときには,コントロー
ラ30は処理を終了することになる。
【0066】以下,起動条件作成処理(ステップ104 )
について説明する。
【0067】この起動条件作成モードでは,制御盤10か
らの操作信号をバルブ制御器20およびモータ14に出力す
るように,切替ボタン17により切替スイッチ16が切替え
られている。
【0068】図6は起動条件作成処理の手順を示してい
る。
【0069】モード選択画面W1 において「起動条件作
成」がオペレータによって選択されると(入力装置38か
らコマンド「1」が入力されると),図7に示す一覧表
示画面W2 が表示装置37の表示画面に表示される(ステ
ップ111 )。
【0070】一覧表示画面W2 には,「品種名」,「条
件作成日」,「運転回数」および「最終修正日」が,品
種毎に表示されている。これらのデータは,各起動条件
データに付随してデータ・ベース33に記憶されている。
【0071】「品種名」は製造する製品の名称(品種
名)であり,その製品を表す記号が入力される。たとえ
ば,「No.1」については,「 A 01 」である。
【0072】「条件作成日」は,起動条件データを作成
した日付を表している。たとえば,「No.1」について
は,「94/06/11」に起動条件データが作成されたことを
表している。
【0073】「運転回数」は,コントローラ30がその起
動条件データを基づいて何回自動運転を行ったかを表
す。たとえば,「No.1」については,「5」回自動運転
が行われたことを表している。
【0074】「最終修正日」は起動条件データの修正が
行われた場合に,修正が最後に行われた日付である。修
正が1回だけ行なわれたときにはその修正日であり,修
正が行われていなければ,「−−−」と表示される。た
とえば,「No.1」については起動条件データの修正が行
われていないことを表す「−−−」が表示されている。
「No.2」については「94/07/15」に起動条件データが修
正されていることになる。
【0075】この一覧表示画面W2 において,5以上の
品種について起動条件が作成されたときには,1ページ
(1画面)には表示できない。このようなときは,次ペ
ージまたは前ページで表示できるようにしている。次ペ
ージを表示させるときには,オペレータが入力装置38か
ら「N」を入力し,前ページを表示させるときには
「B」を入力する。
【0076】一覧表示画面W2 にはまた,メッセージ
「品種名を入力して下さい:******」が表示され
ている。オペレータは,作成すべき製品の品種名を入力
装置38から入力する(ステップ132 )。
【0077】オペレータは,ジャケット・タンク11に材
料を入れ,制御盤10を操作して(手動操作),ジャケッ
ト・タンク温度制御システムを手動操作により運転する
ことによって製品の製造を行う。
【0078】このオペレータの手動操作による制御盤10
からの操作信号(操作データ)および各センサによって
検出された制御信号(制御データ)が,手動運転の開始
から製品製造の終了までをサンプリング間隔(たとえば
1分間隔)で,入力インタフェース31を介して起動条件
抽出処理32に取込まれる(ステップ113 )。
【0079】操作データと制御データの対データは,起
動条件抽出処理32に取得され,,図8〜図12に示す手動
運転データとして,起動条件抽出処理31に付随するメモ
リ(RAM)に一時的に記憶されることになる。図8〜
12では,0〜145 [分]の手動運転データが示されてい
る。
【0080】図13は,図8〜12における制御データY1
〜Y3 ,二値操作データD1 〜D12および多値操作デー
タA1 と,チャネル(CH)との対応関係を示してい
る。
【0081】CH0〜2はそれぞれ,制御データY1 〜
Y3 であり,モータ回転数(回転信号),ジャケット内
部温度(内温信号)およびジャケット外部温度(外温信
号)である。
【0082】CH3〜14はそれぞれ,二値操作データD
1 〜D12であり,制御盤10のバルブ開閉のボタンに関す
る操作データ(0N/0FF信号)である。
【0083】CH15は,多値操作データA1 であり,攪
拌器の攪拌速度(モータ14の回転速度)を表すモータ回
転数指令(回転指令信号)である。
【0084】図8〜12に示す手動運転データでは,たと
えばt=1において下段:急冷却(CH6:1) のボタンが
オペレータによって押下されている。
【0085】手動運転データが収集されると,この手動
運転データに基づいて起動条件データが作成される(ス
テップ114 )。起動条件データは,オペレータが制御盤
10の操作ボタンを操作したとき,その操作を行う事前の
状態の制御データ(CH0〜CH2)および操作データ
(二値操作データ(CH3〜CH14),多値操作データ
(CH15))からなるデータ(以下,これらのデータを
条件データという)と,オペレータが操作を行ったチャ
ネルとその操作データ(二値操作データまたは多値操作
データ)(以下,この操作データを指令データという)
とを含む。
【0086】図14〜17は,手動運転データから起動条件
データ(条件データおよび指令データ)を抽出する詳細
な処理手順を示している。これらの図において,L,M
およびNはそれぞれ,制御データ,二値操作データおよ
び多値操作データの総数を表し,上述の例ではL=3,
M=12およびN=1である。ここで,N=1であるか
ら,多値操作データは,A1 のみである。また,時刻t
における制御データY1〜YL ,二値操作データD1 〜
DM および多値操作データA1 〜AN をそれぞれ,Y1
(t)〜YL(t),D1(t)〜DM(t)およびA1(t)〜AN(t)に
よって表す。
【0087】図18,19は起動条件データの一例を示し,
図8〜12に示す手動運転データから抽出された起動条件
データを示している。図18は起動条件データのうちの指
令データを示し,図19は起動条件データのうちの条件デ
ータを示している。
【0088】手動運転データにおける時刻tと起動条件
データにおける識別番号iとがそれぞれ,0に初期化さ
れる(ステップ151 )。
【0089】時刻t=0(初期状態)における二値操作
データDk(0)(k=1〜M)と多値データAh(0)(h=
1〜N)が読込まれる(ステップ152 )。図8に示す手
動運転データでは,第1行(t=0)のD1(CH3)〜D12
(CH14)およびA1(CH15) のデータがそれぞれ,D1(0)〜
D12(0)およびA1(0) として読込まれることになる。
【0090】時刻tがインクリメントされ(ステップ15
3 ),このインクリメントされた時刻tにおける二値操
作データDk(t)(k=1〜M)と多値データAh(t)(h
=1〜N)が読込まれる(ステップ154 )。図8に示す
手動運転データでは,第2行(t=1)のD1(CH3)〜D
12(CH14)およびA1(CH15) のデータがそれぞれD1(t)〜
D12(t)およびA1(t) として読込まれることになる。
【0091】オペレータが操作を行ったかどうかを表す
フラグFLGがFalse に設定される(ステップ155 )。
【0092】二値操作データを識別するkが1に初期化
され(ステップ156 ),時刻tにおける二値操作データ
Dk(t)と,時刻(t−1)(1サンプリング間隔前)に
おけるDk(t-1)が等しいかどうかが判定される(ステッ
プ157 )。
【0093】これらの2つの二値操作データが等くない
場合には(ステップ157 でYES ),その二値操作データ
Dk(t)に対応する制御盤10の操作ボタンがオペレータに
よって操作されたことになる。この場合には,フラグF
LGがオペレータが操作を行ったことを表すTrueに設定
され(ステップ158 ),オペレータの操作を表す時刻t
における二値操作データDk(t)が指令データとして起動
条件抽出処理32に付随するメモリに一時的に記憶される
(ステップ158 )。その後,kがインクリメントされ
(ステップ160 ),この新たなkについてステップ157
〜159 の処理が行われる。
【0094】2つの二値操作データが等しい場合には
(ステップ157 でNO),そのkに対応する操作ボタンに
ついてオペレータが操作を行っていないことになるか
ら,kがインクリメントされ(ステップ160 ),次のk
についてステップ157 〜159 の処理が行われる。kがM
になると(ステップ161 でYES ),すべての二値操作デ
ータについてステップ156 〜161 の処理が行われたこと
になるから,次のステップ162 の処理に進む。
【0095】多値操作データAh(t)(h=1〜N)につ
いても,二値操作データDk(t)についての処理(ステッ
プ156 〜161 )と同様に処理が行われる(ステップ162
〜167 )。ステップ163 における判定は多値操作データ
Ah(t)がAh(t-1)を基準として±εとの範囲内に収まっ
たとき一致したと判定するようにしてもよい。
【0096】たとえば,図8に示す手動運転データにお
いては,t=1のとき,D1(0)=1およびD1(1)=0
(CH3),ならびにD4(0)=0およびD4(1)=1(C
H6)である。この場合には,図18に示すように,D1
(1)=0(CH3)およびD4(1)=1(CH6)が指令
データとして,起動条件抽出処理32に付随するメモリに
一時的に記憶されることになる。
【0097】続いて,フラグFLGがTrueであるかどう
かが判断され(ステップ168 ),FLGがTrueの場合に
は(ステップ168 でYES ),オペレータの操作があり,
指令データが記憶されたことを表すから,時刻(t−
1)における制御データY1(t-1)〜YL(t-1)と二値操作
データD1(t-1)〜DM(t-1)および多値操作データA1(t-
1)〜AN(t-1)とが条件データとして,起動条件抽出処理
32に付随するメモリに一時的に記憶される(ステップ16
9 )。起動条件データを識別するiがインクリメントさ
れる(ステップ170 )。
【0098】たとえば,図8に示す手動運転データにお
いてが,t=1のとき二値操作データD1(1)=0(CH
3)およびD4(1)=1(CH6)が指令データとして記
憶されているから,その1サンプリング前の時刻0にお
ける制御データY1(0)〜Y3(0)と二値操作データD1(0)
〜D12(0) および多値操作データA1(0)が条件データと
して記憶されることになる。制御データ,二値操作デー
タおよび多値操作データをそれぞれ,条件制御データ,
条件二値操作データおよび条件多値操作データという。
【0099】ステップ168 において,FLGがFalse の
場合には(ステップ168 でNO),オペレータの操作がな
かったことを表すから,ステップ153 に戻り,ステップ
153〜170 の処理が起動条件データに含まれるすべての
二値操作データと多値操作データの対について行われる
(ステップ171 )。
【0100】手動運転データに含まれるすべての操作デ
ータについて処理が行われると(ステップ171 でYES
),起動条件抽出処理32に付随するメモリに記憶され
た指令データと条件データとがメモリに記憶された順序
で起動条件データとしてデータ・ベース33に記憶される
(ステップ172 )。
【0101】このようにして,二値操作データと多値操
作データについて,時刻tにおける操作データと時刻
(t−1)(1サンプリング間隔前)の2つの操作デー
タを比較し,異なるときにはオペレータの操作を表す操
作データが指令データとして抽出され,時刻(t−1)
における制御データ,二値操作データおよび多値操作デ
ータが条件データとして抽出されることにより,起動条
件データが作成される。
【0102】起動条件データは,手動運転時の制御デー
タと操作データを取込む毎(サンプリング毎)に抽出し
てもよい。
【0103】次に,起動条件データに基づく自動運転モ
ードについて説明する。
【0104】この自動運転モードでは,コントローラ30
からの操作信号をバルブ制御器20およびモータ14に出力
するように,切替ボタン17により切替スイッチ16が切替
えられる。
【0105】図20は自動運転モードにおける処理手順を
示している。
【0106】この自動運転モードでは,コントローラ30
からの操作信号をバルブ制御器20およびモータ14に出力
するように,切替ボタン17により切替スイッチ16か切替
えられる。
【0107】モード選択画面W1 において自動運転モー
ドが選択されると,図21に示す一覧表示画面W3 が表示
装置37の表示画面に表示される(ステップ131 )。この
一覧表示画面W3 は,図7に示す一覧表示画面W2 にお
ける「品種名を入力して下さい」というメッセージが,
「番号を入力して下さい」に変わっている点を除いて,
一覧表示画面W2 と同じである。図21では,新たに作成
された「No.5」の品種名「PMR 01」が追加されている。
【0108】オペレータは,自動運転を行う品種の番号
を入力装置38から出力決定処理35に入力する(ステップ
132 )。その後,起動信号(起動指令)が入力装置38か
ら出力決定処理35にオペレータによって入力される(ス
テップ133 )。出力決定処理34はステップ132 において
入力装置38から入力された番号に対応する,データ・ベ
ース33に記憶された起動条件データに基づいて自動運転
を行う(ステップ134)。
【0109】図22〜24はステップ134 における自動運転
の詳細な処理手順を示している。
【0110】起動条件データを識別する識別番号iが0
に初期化され(ステップ181 ),指定された品種の起動
条件データにおける第i行の条件データ(制御データY
1(i)〜Y3(i),二値操作データD1(i)〜D12(i) および
多値操作データA1(i))が読込まれる(ステップ182
)。
【0111】入力インタフェース31からの現在の時刻に
おける制御データYN1 〜YNL ,二値操作データDN
1 〜DNM および多値操作データAN1 〜ANN が出力
決定処理34に取込まれる(ステップ183 )。これらの制
御データ,二値操作データおよび多値操作データをそれ
ぞれ,状態制御データ,状態二値操作データおよび多値
操作データといい,これらを総称して状態データとい
う。
【0112】次に条件データと状態データとが一致して
いるかどうかが判断される(ステップ184 〜196 )。
【0113】制御データを識別するlが1に初期化され
(ステップ184 ),状態制御データYNl が条件制御デ
ータYl(i)を基準として一定範囲δ内に収まっているか
どうかが判断される(ステップ185 )。この範囲内に状
態制御データが収まっていた場合には(ステップ185 で
YES ),lがインクリメントされ(ステップ186 ),こ
の新たなlについてステップ185 の判定処理が行われ
る。すべての制御データ(l=1〜L)についてステッ
プ185 の判定処理でYES と判定されると(ステップ187
でYES )。ステップ188 の処理に進む。
【0114】ステップ185 においてNOと判定されると,
ステップ183 に戻り,状態データが再び取込まれる。す
なわち,状態制御データの1つでも対応する条件データ
を基準とする一定範囲内に収まっていなければ,次の状
態データが取込まれることになる。
【0115】二値操作データを識別するkが1に初期化
され(ステップ189 ),状態二値操作データDNk が条
件二値操作データDk(i)と一致しているかどうかが判断
される(ステップ190 )。2つの二値操作データが一致
していると判定された場合には(ステップ190 でYES
),kがインクリメントされ(ステップ191 ),この
新たなkについてステップ190 の判定処理が行われる。
すべての二値操作データ(k=1〜M)についてステッ
プ190 の判定処理でYES と判定されると(ステップ192
でYES )。ステップ193 の処理に進む。
【0116】ステップ190 においてNOと判定されると,
ステップ183 に戻り,状態データが再び取込まれる。す
なわち,状態二値操作データの1つでも対応する条件二
値操作データに一致しなければ,次の状態データが取込
まれることになる。
【0117】多値操作データを識別するhが1に初期化
され(ステップ193 ),状態多値操作データANh が条
件多値操作データAh(i)と一致しているかどうかが判断
される(ステップ194 )。2つの多値操作データが一致
していると判定された場合には(ステップ194 でYES
),hがインクリメントされ(ステップ195 ),この
新たなhについてステップ194 の判定処理が行われる。
すべての多値操作データ(h=1〜N)についてステッ
プ194 の判定処理でYES と判定されると(ステップ196
でYES )。ステップ197 の処理に進む。
【0118】ステップ194 においてNOと判定されると,
ステップ183 に戻り,状態データが再び取込まれる。す
なわち,状態多値操作データの1つでも対応する条件多
値操作データに一致しなければ,次の状態データが取込
まれることになる。
【0119】すべての状態データが対応する条件データ
と一致する(制御データに関しては一定範囲δ内に収ま
る)と,その条件データ(No.i)に対応する指令データ
が,データ・ベース33に記憶された起動条件データから
読出され,出力インタフェース35に与えられる。さらに
指令データが操作信号に,出力インタフェース35より変
換され,スイッチ39を介して,バルブ制御器10またはモ
ータ14に与えられる(ステップ197 )。
【0120】たとえば,i=0のとき,すべての状態デ
ータが条件データに一致したと仮定すると,指令データ
として,D1(CH3):0,D4(CH6):1がバルブ制御器20
に出力されることになる。
【0121】指令データが出力されると,iがインクリ
メントされ(ステップ186 ),ステップ182 に戻り,次
の条件データについて,ステップ184 〜198 の処理が行
われる。
【0122】出力決定処理34は起動条件データに含まれ
るすべての条件データについて処理を終えると(ステッ
プ199 でYES ),自動運転を終了する。
【0123】最後に起動条件修正モードについて説明す
る。
【0124】図25は,起動条件修正モードにおける処理
手順を示している。
【0125】モード選択画面W1 において起動条件修正
モードが選択されると,図19に示す一覧画面W3 (自動
運転モードと同一)が表示装置38の表示画面に表示され
る(ステップ141 )。
【0126】オペレータは,起動条件を修正する品種を
表す番号を入力装置38から起動条件修正処理36に入力す
る(ステップ142 )。番号が入力されると,この番号に
対応する起動条件データがデータ・ベース33から読出さ
れ,その起動条件データを表示した条件修正画面W4 が
表示装置38に表示される(ステップ143 )。
【0127】図26は,条件修正画面W4 の一例を示して
いる。この条件修正画面W4 には,起動条件を修正する
品種名がその画面の最上部に表示され,起動条件データ
を表すテーブルが中央部に表示される。図26では,品種
名として「PMR 01」が表示され,図18に示す指令データ
と図19に示す条件データの一部が表示されている。
【0128】また,この条件修正画面W4 には,オペレ
ータが条件を修正するためのメッセージも表示されてい
る。このメッセージには,「N:次ページ」,「B:前
ページ」,「E:修正終了」,「↑←→↓:カーソル移
動」,「BS:前文字削除」,「DEL:一文字削除」
および「*:チャネル無視」があり,オペレータは,こ
のメッセージを参照して起動条件データの修正を行うこ
とになる。図26では,カーソルの位置がハッチングで示
されている。
【0129】オペレータは,所望の位置の条件データ
を,所望の条件データ(修正データ)に変更する。指令
データを修正してもよい。
【0130】オペレータは,自動運転を行うときにその
条件データを無視するときは,そのチャネルに「*」を
入力する。これは,上述の例では3つの制御データがあ
り,この3つの制御データに関する状態データと条件デ
ータがすべて一致しないようなとき,指令データ(操作
信号)を出力する際に条件として重要でないとき,等に
用いられる。
【0131】この「*」が入力されたチャネル(条件デ
ータ)は,自動運転モードにおいて,ステップ185 ,19
0 および194 の判定処理で判定は行われず,それぞれ次
のステップ186 ,191 および194 の処理に進むことにな
る。
【0132】図27,28は,図18,19に示す起動条件デー
タについて,起動条件を修正した一例を示す。図27は起
動条件データのうちの指令データを示し,図28は起動条
件データの条件データを示している。この図28では,制
御データに関する条件データについて,チャネルを無視
する「*」が設定されている。
【0133】起動条件データが修正されると(条件修正
画面W4 において,入力装置38からコマンドEが入力さ
れると),データ・ベース33に記憶された起動条件デー
タが修正された起動条件データに更新される。
【0134】このようにして,起動条件データがオペレ
ータによって修正される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジャケット・タンク温度制御システムの構成を
示すブロック図である。
【図2】制御盤上における操作ボタンの配置を示す図で
ある。
【図3】コントローラの詳細な構成を示す機能ブロック
図である。
【図4】コントローラの全体的な処理手順を示すフロー
・チャートである。
【図5】モード選択画面の一例を示す。
【図6】起動条件作成の手順を示すフロー・チャートで
ある。
【図7】起動条件作成において,表示装置に表示される
一覧画面の一例を示す。
【図8】手動運転データの一例を示す。
【図9】手動運転データの一例を示す。
【図10】手動運転データの一例を示す。
【図11】手動運転データの一例を示す。
【図12】手動運転データの一例を示す。
【図13】制御盤における操作ボタンと,コントローラ
に入,出力するチャネルの対応関係を示している。
【図14】条件,指令抽出の詳細な処理手順を示すフロ
ー・チャートである。
【図15】条件,指令抽出の詳細な処理手順を示すフロ
ー・チャートである。
【図16】条件,指令抽出の詳細な処理手順を示すフロ
ー・チャートである。
【図17】条件,指令抽出の詳細な処理手順を示すフロ
ー・チャートである。
【図18】起動条件データの一例を示し,図8〜12に示
す手動運転データに対応する指令データである。
【図19】起動条件データの一例を示し,図8〜12に示
す手動運転データに対応する条件データである。
【図20】自動運転における手順を示すフロー・チャー
トである。
【図21】自動運転モードおよび起動条件修正モードに
おいて,表示装置に表示される一覧画面の一例である。
【図22】自動運転の詳細な処理手順を示すフロー・チ
ャートである。
【図23】自動運転の詳細な処理手順を示すフロー・チ
ャートである。
【図24】自動運転の詳細な処理手順を示すフロー・チ
ャートである。
【図25】起動条件修正の手順を示すフロー・チャート
である。
【図26】起動条件修正モードにおいて,表示装置に表
示される条件修正画面の一例を示す。
【図27】修正された起動条件データの一例を示し,図
18に示す指令データに対応する指令データである。
【図28】修正された起動条件データの一例を示し,図
19に示す条件データに対応する条件データである。
【符号の説明】
10 制御盤 11 ジャケット・タンク 12 上段ジャケット 13 下段ジャケット 14 モータ 15 プロペラ 16 スイッチ 17 切替ボタン 20 バルブ制御器 21〜28 バルブ 30 コントローラ 31 入力インタフェース 32 起動条件抽出処理 33 データ・ベース 34 出力決定処理 35 出力インタフェース 36 起動条件修正処理 37 表示装置 38 入力装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 23/02 301 G05B 19/05 F D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象を手動操作により制御したとき
    に上記制御対象に与える操作データとその操作データが
    与えられたときの上記制御対象からの制御データとから
    なる対データを,手動運転データとして時系列に記憶す
    るデータ記憶手段,および上記データ記憶手段に記憶さ
    れた手動運転データにおいて上記操作データの変化を検
    出し,上記操作データが変化する前の対データを条件デ
    ータとして抽出し,変化が生じた後の操作データを指令
    データとして抽出し,抽出した上記条件データと上記指
    令データとを含む制御命令データを作成する制御命令生
    成手段,を備えた制御命令作成装置。
  2. 【請求項2】 上記操作データは,二値データ,多値デ
    ータ,または二値データと多値データの両方によって表
    わされる,請求項1に記載の起動条件作成装置。
  3. 【請求項3】 上記制御命令生成手段によって作成され
    た制御命令データを表示するための表示手段,上記表示
    手段に表示された制御命令データの修正箇所を指定する
    とともに,修正データを入力するための入力手段,およ
    び上記入力手段によって指定された箇所の制御命令デー
    タを,入力された修正データによって変更する制御命令
    修正手段,をさらに備えた請求項1または2に記載の制
    御命令作成装置。
  4. 【請求項4】 制御対象を手動操作により制御したとき
    に上記制御対象に与える操作データとその操作データが
    与えられたときの上記制御対象からの制御データとから
    なる対データを,手動運転データとして時系列に収集
    し,収集した手動運転データにおいて上記操作データの
    変化を検出し,上記操作データが変化する前の対データ
    を条件データとして抽出し,変化が生じた後の操作デー
    タを指令データとして抽出し,抽出した上記条件データ
    と上記指令データとを含む制御命令データを作成する,
    制御命令作成方法。
  5. 【請求項5】 作成された制御命令データを表示し,表
    示された制御命令データの修正箇所を指定するととも
    に,修正データを入力し,指定された箇所の制御命令デ
    ータを,入力された修正データによって変更する,請求
    項4に記載の制御命令作成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の制御命令作成装置によ
    って作成された制御命令データを記憶する制御命令記憶
    手段,ならびに上記制御対象への操作データおよび上記
    制御対象からの制御データからなる状態データが,上記
    制御命令記憶手段に記憶された制御命令データに含まれ
    る条件データと一致したときまたは条件データを基準と
    するその一定範囲内に収まったとき,その条件データに
    対応する上記制御命令記憶手段に記憶された指令データ
    を操作データとして制御対象に出力する出力決定手段,
    を備えた制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の制御命令作成装置によ
    って作成された制御命令データを記憶する制御命令記憶
    手段を設け,上記制御対象への操作データおよび上記制
    御対象からの制御データからなる状態データが,上記制
    御命令記憶手段に記憶された制御命令データに含まれる
    条件データと一致したときまたは条件データを基準とす
    るその一定範囲内に収まったとき,その条件データに対
    応する上記制御命令記憶手段に記憶された指令データを
    操作データとして制御対象に出力する,制御方法。
JP14423595A 1994-12-20 1995-05-19 制御命令作成装置および方法,ならびに制御装置および方法 Pending JPH08227306A (ja)

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JP33459194 1994-12-20
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JP14423595A Pending JPH08227306A (ja) 1994-12-20 1995-05-19 制御命令作成装置および方法,ならびに制御装置および方法

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JP (1) JPH08227306A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015109077A (ja) * 2013-10-22 2015-06-11 高松機械工業株式会社 工作機械
JP2016015064A (ja) * 2014-07-03 2016-01-28 アズビル株式会社 Pidコントローラおよびデータ収集方法

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JP2015109077A (ja) * 2013-10-22 2015-06-11 高松機械工業株式会社 工作機械
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