JPH08226012A - 光学機能異形断面繊維製造用紡糸口金 - Google Patents

光学機能異形断面繊維製造用紡糸口金

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JPH08226012A
JPH08226012A JP7028521A JP2852195A JPH08226012A JP H08226012 A JPH08226012 A JP H08226012A JP 7028521 A JP7028521 A JP 7028521A JP 2852195 A JP2852195 A JP 2852195A JP H08226012 A JPH08226012 A JP H08226012A
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JP
Japan
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island
spinneret
slit
shape
modified cross
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JP7028521A
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English (en)
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Yuuji Kikutani
雄士 鞠谷
Katsumi Morohoshi
勝己 諸星
Susumu Shimizu
進 清水
Akio Sakihara
明男 先原
Kinya Kumazawa
金也 熊沢
Hiroshi Tabata
洋 田畑
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Nissan Motor Co Ltd
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D4/00Spinnerette packs; Cleaning thereof
    • D01D4/02Spinnerettes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D5/00Formation of filaments, threads, or the like
    • D01D5/28Formation of filaments, threads, or the like while mixing different spinning solutions or melts during the spinning operation; Spinnerette packs therefor
    • D01D5/30Conjugate filaments; Spinnerette packs therefor
    • D01D5/36Matrix structure; Spinnerette packs therefor

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マルチ的光学機能を具現化する異形断面繊維
を効率よく製造できる紡糸口金を提供することを目的と
する。 【構成】 光学機能を現す海島型の異形断面繊維の芯材
である島部および島部の周囲を取り囲む海部とよりなる
海島成形用の紡糸用口金において,島部を形成する溶融
ポリマーを導出するためのポリマー導出口106および
ポリマー導出口106のポリマー吐出側口金台座に設け
られた,ポリマー導出口106と同一形状またはポリマ
ー導出口106を取り囲む形状の開口部を有する島部流
路制御用隔壁110を備え,島部流路制御用隔壁110
で形成されるポリマー吐出面と口金台座との間に段差を
設けた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,新規な光学機能を発
現する繊維を製造するための紡糸口金に関し,特に,紫
外線,赤外線の反射機能を有し,また可視光を反射,干
渉あるいは回折,散乱などにより発色する光学機能を有
する海島型繊維の紡糸時において,特に海部材と接合し
て上記海島型繊維を構成する島部を形成するための光学
機能異形断面繊維製造用紡糸口金に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,布地の高度な風合いに対する訴求
から,単純な丸形繊維から繊維を異形断面にし,光沢や
肌触りなど各種物性を改良した多くの感性繊維が造られ
ている。一般的にこのような繊維の製法は,単一成分の
繊維では対応しきれないことが多く,二種以上の高分子
成分からなる溶融紡糸で造られ,紡糸する際の紡糸口金
として,口金孔形状が異形のノズルが用いられる。そし
てノズルの異形形状および溶融高分子が異形ノズルに到
達するまでの経路設計や吐出口の設計などに多くの工夫
がみられる。
【0003】例えば,特公昭44−13208号公報
は,複合の高分子配列体紡出装置に関するもので,一成
分を細いポリマー導管から吐出させ(島部相当部分),
他成分は該ポリマー導管の周りに設けられたポーラス材
を使用した中部口金からポーラス部位を通して吐出させ
(海部相当部分)複合流を形成させる複合紡出について
記述されている。
【0004】この場合の特徴は,他成分吐出口金材にポ
ーラス材を用いたことにある。また形成繊維断面は,他
成分による海部の中にポリマー細導管からの多数の島部
が分散している形態を成し,繊維特性として風合い光沢
や機械機能の向上が期待されている。
【0005】また,特公昭46−3816号公報や特公
昭62−25766号公報も異形断面を持った海島型多
成分系繊維の製造に関したものである。前者の設計口金
では,島部を形成させるポリマー細導管の途中が開いて
おり,そこに海部を形成するポリマーの一部が流れ込み
両成分が層状を保ちつつ海島断面を形成させるものであ
る。また,後者も海島型繊維形成に関するものである
が,特に,島成分の断面形状が,クサビ型,十字型,偏
平型に成ることを特徴としており,またポリマー細導管
数は,管の間を流れる他成分の流体圧力低下の防止や吐
出ムラ低減のため少ないほうが良いとしており,この特
許では7本となっている。
【0006】さらに,特開平5−25705号公報に
は,複数の混練複合流同士の合流や衝突を無くし,繊維
の長手方向に均整な積層貼合構造を得るための口金設計
が開示されており,口金に設けた紡糸孔の数や配置形状
について,約300〜2500個の孔を同心円状に複数
列設けた円盤状紡糸口金などが良いとしている。
【0007】いずれにしても,これらの口金による異形
断面複合繊維は,肌触りなどの風合いや機械特性の改良
であり,光学機能を発現するような光学的ディメンジョ
ンを持った複雑な異形断面の繊維を形成することはでき
ない。
【0008】ここで,図7および図8を参照して,従来
の紡糸口金例の一部を説明する。図7は,島部分散型の
繊維成形口金であるが,島部形成用溶融ポリマーのCが
上部口金201および中部口金202で保持されたポリ
マー導管204を通る。同時に海部形成用溶融ポリマー
Dは,上部口金201に作られた経路206を通り上部
口金201と中部口金202の間を満たす。この場合,
中部口金202はポーラスな保持材で作られており,島
部形成ポリマーとともに平均的に集合口金ロート部20
3に押し出され吐出孔209に至る。なお,図におい
て,200は,各口金を保持するヘッド外壁,205
は,C,Dの隔壁,207および208はパッキンを示
す。
【0009】島部の異形化には,ポリマー導管204の
吐出孔や集合口金ロート部の吐出孔の形状を変えること
で島部の異形化を行なっている。この方法は,島部の異
形化は行えるが,ポリマー導管部が単純な形のため,光
学的特性を得る異形化はできない。
【0010】また,図8に示す従来の紡糸口金例もほぼ
同様である。島部形成用溶融ポリマーEはフィルターを
装着した分配板309を通って導管303に入る。海部
形成用溶融ポリマーFは,通路301を通り上部板30
2と下部板305の間に溜まり,紡糸液導入孔304か
ら導管303に入り,混ぜ合わされることなく,バイメ
タル的構成で吐出孔306から紡糸口金板310のロー
ト状部307に吐出され,吐出孔308から絞られなが
ら吐射される。なお,300は,各口金を保持するヘッ
ド外壁を示す。
【0011】この場合は,島部の形状を多少変化させる
ことはできるが,島部に脆い非晶性ポリマーを使う場合
の延伸性改良方法ではあるが,光学機能の発現に必要な
島部形状およびディメンジョンはできない。
【0012】一方,現代は,近い将来の知性社会につな
がる感性社会と言われており,消費財に対する高度な材
料質感への高い要望がある。繊維分野においても,前述
したようにこれまで言われてきた風合いの改良に留まら
ない機能繊維への要望がある。例えば,これまでにない
見えをする色味の実現や素材の劣化原因にもなる紫外線
の反射機能,あるいはまた保温機能である赤外線の反射
機能などを繊維素材に種々の処理をせずに実現できれば
極めて有用な繊維になるが,これまでの異形繊維成形
法,特に紡糸用口金では得ることができなかった。
【0013】このため,異形断面を持った繊維の成形に
あたり,吐出するポリマーの形状を制御する紡糸用口金
の設計やその使用方法が極めて重要になる。前述の光学
機能を得るためには,繊維断面の異形部形態が所定の光
学ディメンジョンを確保する必要があるが,このような
光学ディメンジョンを持つ異形形態は,極めて複雑であ
り,究極の異形形態および技術と言われている。
【0014】また,本出願人は,異形断面繊維におい
て,光学屈折率の異なる2物質の交互積層構造を持ち,
紫外線や赤外線の反射および可視光線の反射による発色
を有する繊維を発明し,先に,特開平6−017349
号公報で開示した。ここで,そのような光学機能の発現
について,必要な光学ディメンジョンを有する異形断面
繊維の異形部の一例を図9に示し,その反射スペクトル
の特性を図10で説明する。
【0015】図9は,海部の構成材料が空気層の場合を
示してある。凸型翼部の材料の光学屈折率をnb,凸型
翼部の間の空気層の縦方向の厚さをda,凸型翼部の縦
方向の厚さをdbとした場合,次式の関係を満足するこ
とが望ましい。 1.2≦nb≦1.8 0.02μm≦da≦0.4μm 0.02μm≦db
【0016】また,さらに海部を構成する材料の光学屈
折率をnaとした場合,nb/naは上記の1.2から
1.8の範囲にあることが望ましい。また,凸型翼部の
長さをWs,それらに直交するスリットの幅をWrとし
た時,3Wr≦Wsを満足することが望ましい。
【0017】図10は,異形断面の島部のみの形状にお
ける光反射機能(反射スペクトル)を示し,図10
(a)は,図9の凸型翼部の枚数が5枚,da=0.3
5μm,db=0.15μmの場合の反射スペクトル
を,また,図10(b)は,凸型翼部の枚数が7枚,入
射光側の凸型翼部の4枚のda,dbがそれぞれ0.1
3μm,0.06μmで他の凸型翼部のda,dbがそ
れぞれ0.09μm,0.05μm程度のディメンジョ
ンを持った異形断面繊維の反射スペクトルを示してい
る。
【0018】この場合の凸型翼部成形高分子材料の屈折
率nbは1.5である。これで分かるように凸型翼部と
その周囲,例えば海部や空気層のディメンジョンにより
紫外線や赤外線および発色のための可視光線を反射し,
所定のもしくは目的の光学機能を発現することができる
が極めて難しい異形断面の成形である。
【0019】なお,このような異形断面繊維成形の適用
素材としては,ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリ
オレフィン類,ポリエチレンテレフタレート,ポリテト
ラメチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル
類やポリスチレン,ポリカーボネート,ポリフッ化エチ
レン,ポリアセタール,ポリフェニレンサルファイド等
の通常の溶融熱可塑性重合体であり,それぞれ2種以上
の共重合体ポリマーおよび混合ポリマーなどをそれぞれ
の素材の一般的な溶融温度で普通に使用することができ
る。
【0020】さらに,光学機能発現に向けては,上記の
ような素材の内2種を選択し,さらにある所定ディメン
ジョンを持った2物質による交互積層の海島構造にする
か,あるいは1種を選択し,海部を空気層等にし島部の
みによる所定のディメンジョンを持った2物質(この場
合は,空気と高分子)の海島構造にする必要が生じる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
溶融紡糸法においてこのような条件を具備した異形断面
繊維を実現させる場合,通常,溶融高分子の流動状態を
制御するヘッド内経路の設計や口金形状の設計は,極め
て複雑で難しいとされ,これまで実現した例がなかっ
た。
【0022】この発明は,このようなマルチ的光学機能
を具現化する異形断面繊維を効率よく製造できる紡糸口
金を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,請求項1に係る光学機能異形断面繊維製造用紡糸口
金は,光学機能を現す海島型の異形断面繊維の芯材であ
る島部および島部の周囲を取り囲む海部とよりなる海島
成形用の紡糸用口金において,島部を形成する溶融ポリ
マーを導出するためのポリマー導出口および前記ポリマ
ー導出口のポリマー吐出側口金台座に設けられた,前記
ポリマー導出口と同一形状またはポリマー導出口を取り
囲む形状の開口部を有する島部流路制御用隔壁を備え,
前記島部流路制御用隔壁で形成されるポリマー吐出面と
口金台座との間に段差を設けたものである。
【0024】また,請求項2に係る光学機能異形断面繊
維製造用紡糸口金は,前記島部流路制御用隔壁で形成さ
れる開口部の形状が,複数の平行に並んだスリット形開
口であるものである。
【0025】また,請求項3に係る光学機能異形断面繊
維製造用紡糸口金は,前記島部流路制御用隔壁で形成さ
れる開口部の形状が,複数の平行に並んだ第1のスリッ
ト形開口と,それら複数の第1のスリット形開口に直交
する第2のスリット形開口が組合わさった形状であるも
のである。
【0026】また,請求項4に係る光学機能異形断面繊
維製造用紡糸口金は,前記島部流路制御用隔壁で形成さ
れる開口部の形状は,前記第1のスリット形開口が等
幅,等間隔であり,かつ,第1のスリット形開口のスリ
ットの長さをW3 とし,前記第2のスリット形開口のス
リット幅をW2 とした時,3W2 ≦W3 を満足するもの
である。
【0027】また,請求項5に係る光学機能異形断面繊
維製造用紡糸口金は,前記島部流路制御用隔壁で形成さ
れる開口部の形状において,前記複数の平行に並んだス
リット形開口または第1のスリット形開口のスリット長
が,平行に並んだ一端から他端へ向かうにつれ漸増する
ものである。
【0028】また,請求項6に係る光学機能異形断面繊
維製造用紡糸口金は,前記口金台座に設けられた島部流
路制御用隔壁の高さが全て同一であるものである。
【0029】また,請求項7に係る光学機能異形断面繊
維製造用紡糸口金は,前記口金台座に設けられた島部流
路制御用隔壁の高さが紡糸口金周辺から中央部に向け傾
斜的に長くなるものである。
【0030】また,請求項8に係る光学機能異形断面繊
維製造用紡糸口金は,前記島部流路制御用隔壁で形成さ
れる開口部の形状において,スリット形開口の各スリッ
トがそれぞれ矩形または長円形であるものである。
【0031】また,請求項9に係る光学機能異形断面繊
維製造用紡糸口金は,前記島部流路制御用隔壁で形成さ
れる開口部の形状において,前記第1のスリット形開口
のスリット幅が,前記第2のスリット形開口と直交する
部分近辺の幅より先端部の方が大きいものである。
【0032】また,請求項10に係る光学機能異形断面
繊維製造用紡糸口金は,前記島部流路制御用隔壁で形成
される開口部の形状が,前記第1のスリット形開口およ
び第2のスリット形開口を一つのユニットとした場合
に,複数ユニット連続して設けられているものである。
【0033】
【作用】この発明の光学機能異形断面繊維製造用紡糸口
金(請求項1)は,島部を形成する溶融ポリマーを導出
するためのポリマー導出口および前記ポリマー導出口の
ポリマー吐出側口金台座に設けられた,前記ポリマー導
出口と同一形状またはポリマー導出口を取り囲む形状の
開口部を有する島部流路制御用隔壁を備えることによ
り,島部の周囲を取り囲む海部形成用溶融ポリマーが島
部流路制御用隔壁の外周側部に十分満たされた後,この
海部形成用溶融ポリマー中に島部形成用溶融ポリマーが
吐出される。したがって,島部形成用溶融ポリマーの凸
型翼部同士の融着を防ぐことができ,光学機能を発現す
る形状の相似形に近い形状になった状態(複合流)下
で,最終の紡糸吐出孔に導入される。
【0034】また,島部流路制御用隔壁で形成されるポ
リマー吐出面と口金台座との間に段差を設けたので,ポ
リマー吐出面から島部形成用溶融ポリマーが吐出された
時点で,島部形成用溶融ポリマーの周囲を海部形成用溶
融ポリマーが取り囲み,島部形成用溶融ポリマーによっ
て形成される所定の異形断面が保持される。
【0035】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項2)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状が,複数の平行に並んだスリット
形開口であることにより,反射干渉作用を発現するため
の交互積層構造を与える異形断面繊維が吐出される。
【0036】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項3)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状が,複数の平行に並んだ第1のス
リット形開口と,それら複数の第1のスリット形開口に
直交する第2のスリット形開口が組合わさった形状であ
ることにより,マルチ的光学機能を具現化する異形断面
繊維が吐出される。
【0037】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項4)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状において,第1のスリット形開口
が等幅,等間隔であり,かつ,第1のスリット形開口の
スリットの長さをW3 とし,前記第2のスリット形開口
のスリット幅をW2 とした時,3W2 ≦W3 を満足する
ことにより,マルチ的光学機能を具現化する異形断面繊
維が吐出される。
【0038】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項5)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状において,前記複数の平行に並ん
だスリット形開口または第1のスリット形開口のスリッ
ト長が,平行に並んだ一端から他端へ向かうにつれ漸増
する構成とすることにより,島部形成用溶融ポリマーの
流れの乱れを最小にしつつ,島部形成用溶融ポリマーの
形状維持性(転写性)を高めることができる。
【0039】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項6)は,口金台座に設けられた島
部流路制御用隔壁の高さが全て同一であることにより,
紡糸口金の加工が容易になる。
【0040】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項7)は,口金台座に設けられた島
部流路制御用隔壁の高さが紡糸口金周辺から中央部に向
け傾斜的に長くすることにより,島部形成用溶融ポリマ
ーの吐出量のバランスが図られ,また,ロート状壁面か
らの圧縮影響が小さくなる。
【0041】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項8)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状において,スリット形開口の各ス
リットがそれぞれ矩形または長円形とすることにより,
マルチ的光学機能を効果的に発現しうる異形断面繊維が
吐出される。
【0042】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項9)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状において,第1のスリット形開口
のスリット幅を,第2のスリット形開口と直交する部分
近辺の幅より先端部の方が大きくなるように構成するこ
とにより,先端部へも充分な島部形成用溶融ポリマーが
供給され,転写率(繊維の異形度と口金の異形度との
比)が向上する。
【0043】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項10)は,島部流路制御用隔壁で
形成される開口部の形状が,第1のスリット形開口およ
び第2のスリット形開口を一つのユニットとした場合
に,複数ユニット連続して設けられていることにより,
マルチ的光学機能をより一層効果的に,しかも安定に発
現しうる異形断面繊維が吐出される。
【0044】
【実施例】以下,この発明の光学機能異形断面繊維製造
用紡糸口金について,〔この発明の紡糸口金の概略〕,
〔実施例1〕,〔実施例2〕の順で図面を参照して詳細
に説明する。
【0045】〔この発明の紡糸口金の概略〕図1を参照
して,この発明の光学機能異形断面繊維製造用紡糸口金
の概略について説明する。なお,図1はこの発明の光学
機能異形断面繊維製造用紡糸口金(以下,中部紡糸口金
と記載する)103の一部を切断し,ポリマー吐出側か
ら見た断面斜視図である。異形断面を持つ繊維成形等に
おいては,先ず,島部および海部等を形成する2種の物
性の異なる溶融ポリマーの流路が所定の合流部位に至る
まで個別に確保されている。
【0046】島部形成用口金台座104には,島部形成
用溶融ポリマーが導出するようにしたポリマー導出口1
06が穿孔されており,ポリマー吐出側にはポリマー導
出口106に引き続き,ポリマー導出口106と同一
か,またはポリマー導出口106を取り囲む形状の開口
部を持つ島部流路制御用隔壁110が設けられている。
【0047】このような構成,すなわち,島部流路制御
用隔壁110で形成されるポリマー吐出口111と島部
形成用口金台座104の表面が同一平面上でないため,
ポリマー吐出口111より吐出された島部形成用溶融ポ
リマーは吐出した時点で周囲を海部形成用溶融ポリマー
で取り囲まれており,所定の異形断面を保持できること
となる。
【0048】ここで,紫外線や赤外線の反射,あるいは
可視光の反射干渉作用などの光学機能を発現させるため
の島部異形断面形状については,既に特開平6−017
349号公報で詳細に開示してあるが,基本的には本繊
維の利用形態で異なるものである。すなわち,最終的な
利用形態が海島複合(異形断面)繊維状なのか,島部の
みの異形断面繊維状なのかにより異なる。
【0049】それ故,前者のような繊維を形成しようと
する場合,島部流路制御用隔壁110の開口部形状は複
数の平行なスリット形開口であっても良いし,または,
図2(a)〜(e)に示すように複数の平行なスリット
形開口とそれら複数のスリット形開口に直交するスリッ
トが組み合わさった開口であっても良い。図2(a)〜
(e)の場合では,複数の平行なスリット形開口のスリ
ット幅W3 と該スリット形開口に直交するスリット形開
口のスリット幅をW2 との間に,3W2 ≦W3なる関係
を満足することが好ましい。その理由は,図2(a)〜
(e)に示すような開口部形状から吐出された異形断面
繊維において,入射した光が反射干渉作用を十分発現で
きる長さとなるからである。なお,図2においては,1
06はポリマー導出口(ここでは島部流路制御用隔壁1
10の開口部形状も同一)を示し,112は凸型翼部を
示す。
【0050】一方,後者の場合では,海島複合異形断面
繊維化した後,何らかの方法で海部ポリマーを除去する
ことになるので,図9に示すような異形断面繊維におい
ては凸型翼部を保持するため,島部流路制御用隔壁11
0の開口部形状も複数の平行なスリット形開口とそれら
複数のスリット形開口に直交するスリットが組み合った
もの(例えば,図2(a)〜(e))となる。
【0051】このように光学機能を発現する繊維は,所
定の形状およびディメンジョンを確保することが必要で
あるが,微細であって複数個の平行に並んだ凸型翼部を
きちんと分離させ,その形状を維持することが溶融ポリ
マーから繊維化するまでの工程で最も重要な点である。
【0052】ところが,上記島部流路制御用隔壁110
を持たない紡糸口金(すなわち,従来用いられていたポ
リマー導出口のみの紡糸口金)を用いた場合,例えば,
図9に示すような,光学機能繊維を紡糸しようとしても
ポリマー導出口から出た島部形成用溶融ポリマーは口金
台座を流入していき,海部形成用溶融ポリマーで凸型翼
部が取り囲まれる前に島部形成用溶融ポリマーの凸型翼
部同士が融着してしまい,所定の異形断面繊維が得られ
なかった。
【0053】これに対して,この発明の紡糸口金では,
ポリマー導出口106に引き続き,島部流路制御用隔壁
110が設けられているため,島部の周囲を取り囲む海
部形成用溶融ポリマーが島部流路制御用隔壁110の外
周側部に十分満たされた後,この海部形成用溶融ポリマ
ー中に島部形成用溶融ポリマーが吐出される。したがっ
て,島部形成用溶融ポリマーの凸型翼部同士の融着を防
ぐことができ,光学機能を発現する形状の相似形に近い
形状になった状態(複合流)下で,最終の紡糸吐出孔に
導入されるものである。
【0054】なお,上記の図1の中部紡糸口金103で
は,口金台座104のポリマー導出口106の開口部形
状と島部流路制御用隔壁110で形成される開口部形状
とが同一であったが,例えば,図3(a)に示すよう
に,ポリマー導出口106と島部流路制御用隔壁110
の開口部形状が異なっていたり,図3(b)のような開
口部形状でも良いものである。
【0055】特に,図3(a)のような場合,細長いス
リット状の吐出口を加工するのは困難であるが,円形の
孔(ポリマー導出口106)と組み合わせることにより
加工が容易となる。すなわち,円形の孔で高さをかせ
ぎ,スリット状の加工を必要最小限度とすることができ
るため,容易な加工で島部流路制御用隔壁110の外側
の高さを充分高くでき,長時間,海部と島部を区別でき
るという利点を持つものである。
【0056】また,島部流路制御用隔壁110の高さは
特に限定されず,その平面内で同一であっても良いが,
島部形成用溶融ポリマーの吐出量のバランスが図られ,
また,ロート状壁面からの圧縮影響をできるだけ小さく
できる等の理由から,海島形成用溶融ポリマーの集合凹
部に従い,ロート状に傾斜が始まる部位近傍の長さと
し,しかも紡糸口金の周囲から中心に向かって長しても
良い。
【0057】また,ポリマー導出口106の開口部およ
び島部流路制御用隔壁110で形成される開口部は,複
数の平行なスリット形開口が組み合わさったものとする
場合,図2(a)のようなものだけでなく,これが複数
個連続した図2(b)のようなものや,凸型翼部112
の先端スリット幅が広くなった図2(c),それぞれの
スリットが長円形よりなる図2(d),凸型翼部112
のスリット長が平行に並んだスリットの一端から他端へ
向かうにつれ漸増する図2(e)のようなものでも良
い。
【0058】一般に,スリットが直交する紡糸口金を用
いて紡糸する場合,直交部に比べ,スリット先端部への
ポリマー供給量が少なくなる傾向があるが,図2(c)
のような形状にすることにより先端部へも充分なポリマ
ーが供給され,転写率(繊維の異形度と口金の異形度と
の比)も向上する。
【0059】また,島部流路制御用隔壁110の先端部
板厚を厚くすると,先端部吐出口面へ伝わるポリマー量
も多くなるので,その効果を利用して先端部へのポリマ
ー供給量を増やしても良い。
【0060】また,島部流路制御用隔壁110と後述す
るロート状集合口金102の上部凹部113(図4参
照)との壁面間隔は,海部形成用溶融ポリマーが島部流
路制御用隔壁110の周囲(凸部と凸部の間:図1およ
び図2参照)に充分入り込めるよう,できるだけ近接す
ることが望ましい。
【0061】なお,上記の海部および島部を構成する材
料として共にポリマーを用いているが,海部材として空
気を用いても良く,その場合,海部が空気層で島部のみ
の異形断面繊維となり,そのような場合もこの発明の中
部紡糸口金103を用いれば,光学機能を持った繊維が
得られるものである。
【0062】〔実施例1〕図4は,実施例1の中部紡糸
口金を用いた紡糸装置の概略図である。Aは海部を形成
する海部形成用溶融ポリマーで中部紡糸口金103の周
囲の流路108を通ってロート状集合口金102へと導
入される。一方,Bは島部を形成する島部形成用溶融ポ
リマーで,中部紡糸口金103の流路105を経て島部
流路制御用隔壁110を通り,ロート状集合口金102
へ導入され,先の海部形成用溶融ポリマーAと合流し
て,最終吐出孔107より海島型複合繊維になり,紡糸
される。なお,101は紡糸装置のパッケージヘッドを
示し,113はロート状集合口金102の上部凹部を示
す。
【0063】図5(a)は中部紡糸口金103を上面か
ら見た図であり,図5(b)は中部紡糸口金103を側
面から見た中央断面図である。中部紡糸口金103の中
央には島部形成用溶融ポリマー用の流路105が開けら
れ,島部流路制御用隔壁110へと続いている。また,
中部紡糸口金103の上面には海部形成用溶融ポリマー
用のポリマー分配流路109があり,海部形成用溶融ポ
リマー用の流路108へと続いている。
【0064】島部流路制御用隔壁110で形成される開
口部形状は,図6に示す通りであり,複数の平行に並ん
だスリット形開口のスリット幅W1 ,およびそれら複数
のスリット形開口に直交するスリットの幅W2 は共に
0.2mmである。また,複数の平行に並んだスリット
形開口のスリット長W3 は7.8mm,複数の平行に並
んだスリット形開口のスリットとスリットとの間隔dは
1mm,さらに,島部流路制御用隔壁110の高さは8
mmである。
【0065】このような紡糸装置を用い,海部形成用溶
融ポリマーにポリスチレン(PS)を,島部形成用溶融
ポリマーにポリエチレンテレフタレート(PET)を用
いて紡糸したところ,島部異形断面が図6の開口部形状
の相似形に近い断面形状(凸型翼部は多少細く丸みを帯
びているが)の海島複合繊維が得られた。得られた海島
複合繊維の海部を溶解剥離して,島部異形断面のみと
し,反射スペクトルを測定したところ,図10(a)に
近い光学機能を発現した。すなわち,実施例1によれ
ば,マルチ的光学機能を具現化する異形断面繊維を効率
よく製造できる紡糸口金を提供することができる。
【0066】前述したように実施例1によれば,特に島
部流路制御用隔壁110を用いることで,その開口部形
状から得られる繊維は,本繊維の目的の光学機能を発現
できる形状をきちんと保った繊維が得られるものであ
り,そのような繊維の製造時の品質,生産性にも大きく
寄与するものである。
【0067】なお,実施例1では島部流路制御用隔壁1
10の板厚は全て0.3mmとしているが,この板厚は
必ずしも均一である必要はない。
【0068】〔実施例2〕実施例2は,図2(c)に示
すような開口部形状で,複数並んだスリット形開口の先
端部スリット幅W1 ,および直交部での幅W1 ’がそれ
ぞれ0.5mm,0.2mm,また,複数並んだスリッ
ト形開口のスリットに直交するスリット幅W2 が0.5
mm,複数並んだスリット形開口のスリットとスリット
との間隔dが2.0mmで凸型翼部12の枚数が9枚で
ある島部流路制御用隔壁110を用いたほかは全て実施
例1と同様にして紡糸を行なった。
【0069】得られた繊維の島部の断面形状は,実施例
1で得られた繊維よりも図6の開口部形状の相似形によ
り近い形状(転写率が大)であった。
【0070】前述したように実施例2によれば,特に島
部流路制御用隔壁110を用いることで,その開口部形
状から得られる繊維は,本繊維の目的の光学機能を発現
できる形状をきちんと保った繊維が得られるものであ
り,そのような繊維の製造時の品質,生産性にも大きく
寄与するものである。
【0071】
【発明の効果】以上の説明したように,この発明の光学
機能異形断面繊維製造用紡糸口金(請求項1)は,島部
を形成する溶融ポリマーを導出するためのポリマー導出
口および前記ポリマー導出口のポリマー吐出側に設けら
れた前記ポリマー導出口と同一形状またはポリマー導出
口を取り囲む形状の開口部を有し,島部形成のための口
金台座に配設された島部流路制御用隔壁を用いて紡糸を
行うため,島部の周囲を取り囲む海部形成用溶融ポリマ
ーが島部流路制御用隔壁の外周側部に十分満たされた
後,この海部形成用溶融ポリマー中に島部形成用溶融ポ
リマーが吐出される。したがって,島部形成用溶融ポリ
マーの凸型翼部同士の融着を防ぐことができ,光学機能
を発現する形状の相似形に近い形状になった状態(複合
流)下で,最終の紡糸吐出孔に導入される。すなわち,
マルチ的光学機能を具現化する異形断面繊維を効率よく
製造できる紡糸口金を提供することができる。
【0072】また,島部流路制御用隔壁で形成されるポ
リマー吐出面と口金台座面との間に段差が存在するた
め,ポリマー吐出面から島部形成用溶融ポリマーが吐出
された時点で,島部形成用溶融ポリマーの周囲を海部形
成用溶融ポリマーで取り囲み,島部形成用溶融ポリマー
によって形成される所定の異形断面を保持することがで
きる。換言すれば,マルチ的光学機能を具現化する異形
断面繊維を効率よく製造できる。
【0073】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項2)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状が,複数の平行に並んだスリット
形開口であるため,マルチ的光学機能を発現するための
交互積層構造を与える異形断面繊維を効率良く製造でき
る。
【0074】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項3)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状が,複数の平行に並んだ第1のス
リット形開口と,それら複数の第1のスリット形開口に
直交する第2のスリット形開口が組合わさった形状であ
るため,マルチ的光学機能を具現化する異形断面繊維を
効率良く製造できる。
【0075】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項4)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状において,第1のスリット形開口
が等幅,等間隔であり,かつ,第1のスリット形開口の
スリットの長さをW3 とし,前記第2のスリット形開口
のスリット幅をW2 とした時,3W2 ≦W3 を満足する
ため,マルチ的光学機能を具現化する異形断面繊維を効
率良く製造できる。
【0076】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項5)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状において,前記複数の平行に並ん
だスリット形開口または第1のスリット形開口のスリッ
ト長が,平行に並んだ一端から他端へ向かうにつれ漸増
する構成であるため,島部形成用溶融ポリマーの流れの
乱れを最小にしつつ,島部形成用溶融ポリマーの形状維
持性(転写性)を高めることができ,マルチ的光学機能
を具現化する異形断面繊維を効率良く製造できる。
【0077】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項6)は,口金台座に設けられた島
部流路制御用隔壁の高さが全て同一であるため,紡糸口
金の加工が容易になる。
【0078】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項7)は,口金台座に設けられた島
部流路制御用隔壁の高さが紡糸口金周辺から中央部に向
け傾斜的に長くするため,島部形成用溶融ポリマーの吐
出量のバランスが図られ,また,ロート状壁面からの圧
縮影響が小さくなる。したがって,マルチ的光学機能を
具現化する異形断面繊維を効率良く製造できる。
【0079】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項8)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状において,スリット形開口の各ス
リットがそれぞれ矩形または長円形とするため,マルチ
的光学機能を効果的に発現しうる異形断面繊維を得るこ
とができる。
【0080】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項9)は,島部流路制御用隔壁で形
成される開口部の形状において,第1のスリット形開口
のスリット幅を,第2のスリット形開口と直交する部分
近辺の幅より先端部の方が大きくなるように構成するた
め,先端部へも充分な島部形成用溶融ポリマーが供給さ
れ,転写率(繊維の異形度と口金の異形度との比)が向
上する。したがって,マルチ的光学機能を具現化する異
形断面繊維を効率良く製造できる。
【0081】また,この発明の光学機能異形断面繊維製
造用紡糸口金(請求項10)は,島部流路制御用隔壁で
形成される開口部の形状が,第1のスリット形開口およ
び第2のスリット形開口を一つのユニットとした場合
に,複数ユニット連続して設けられているため,マルチ
的光学機能をより効果的に,しかも安定に発現しうる異
形断面繊維を効率良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光学機能異形断面繊維製造用紡糸口
金(島部形成用中部紡糸口金)の一部を切断した断面斜
視図である。
【図2】この発明の中部紡糸口金に設けられる島部流路
制御用隔壁の開口部形状の例を示す説明図である。
【図3】この発明の光学機能異形断面繊維製造用紡糸口
金(島部形成用中部紡糸口金)の他の例の一部を切断し
た斜視図である。
【図4】実施例1の中部紡糸口金を用いた紡糸装置の概
略図である。
【図5】同図(a)は実施例1の中部紡糸口金を上面か
ら見た図であり,同図(b)は実施例1の中部紡糸口金
を側面から見た中央断面図である。
【図6】島部流路制御用隔壁で形成される開口部形状を
示す説明図である。
【図7】従来の紡糸口金例の一部を示す説明図である。
【図8】従来の紡糸口金例の一部を示す説明図である。
【図9】異形断面繊維の形成島部の斜視図および断面図
である。
【図10】異形部形態に伴う反射スペクトルを示す説明
図である。
【符号の説明】
101 紡糸装置のパッケージヘッド 102 ロート状集合口金 103 中部紡糸口金(光学機能異形断面繊維製造用
紡糸口金) 104 島部形成用口金台座 105 島部ポリマー流路 106 ポリマー導出口 107 最終吐出孔 108 海部ポリマー流路 109 ポリマー分配流路 110 島部流路制御用隔壁 111 ポリマー吐出口 112 島部流路制御用隔壁の開口部における凸型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 進 東京都中央区日本橋茅場町二丁目6番6号 田中貴金属工業株式会社内 (72)発明者 先原 明男 東京都中央区日本橋茅場町二丁目6番6号 田中貴金属工業株式会社内 (72)発明者 熊沢 金也 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 田畑 洋 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学機能を現す海島型の異形断面繊維の
    芯材である島部および島部の周囲を取り囲む海部とより
    なる海島成形用の紡糸用口金において,島部を形成する
    溶融ポリマーを導出するためのポリマー導出口および前
    記ポリマー導出口のポリマー吐出側口金台座に設けられ
    た,前記ポリマー導出口と同一形状またはポリマー導出
    口を取り囲む形状の開口部を有する島部流路制御用隔壁
    を備え,前記島部流路制御用隔壁で形成されるポリマー
    吐出面と口金台座との間に段差を設けたことを特徴とす
    る光学機能異形断面繊維製造用紡糸口金。
  2. 【請求項2】 前記島部流路制御用隔壁で形成される開
    口部の形状が,複数の平行に並んだスリット形開口であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光学機能異形断面繊
    維製造用紡糸口金。
  3. 【請求項3】 前記島部流路制御用隔壁で形成される開
    口部の形状が,複数の平行に並んだ第1のスリット形開
    口と,それら複数の第1のスリット形開口に直交する第
    2のスリット形開口が組合わさった形状であることを特
    徴とする請求項1記載の光学機能異形断面繊維製造用紡
    糸口金。
  4. 【請求項4】 前記島部流路制御用隔壁で形成される開
    口部の形状は,前記第1のスリット形開口が等幅,等間
    隔であり,かつ,第1のスリット形開口のスリットの長
    さをW3 とし,前記第2のスリット形開口のスリット幅
    をW2 とした時, 3W2 ≦W3 を満足することを特徴とする請求項3記載の光学機能異
    形断面繊維製造用紡糸口金。
  5. 【請求項5】 前記島部流路制御用隔壁で形成される開
    口部の形状は,前記複数の平行に並んだスリット形開口
    または第1のスリット形開口のスリット長が,平行に並
    んだ一端から他端へ向かうにつれ漸増することを特徴と
    する請求項2,3または4記載の光学機能異形断面繊維
    製造用紡糸口金。
  6. 【請求項6】 前記口金台座に設けられた島部流路制御
    用隔壁の高さが全て同一であることを特徴とする請求項
    1,2,3,4または5記載の光学機能異形断面繊維製
    造用紡糸口金。
  7. 【請求項7】 前記口金台座に設けられた島部流路制御
    用隔壁の高さが紡糸口金周辺から中央部に向け傾斜的に
    長くなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5ま
    たは6記載の光学機能異形断面繊維製造用紡糸口金。
  8. 【請求項8】 前記島部流路制御用隔壁で形成される開
    口部の形状は,スリット形開口の各スリットがそれぞれ
    矩形または長円形であることを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5,6または7記載の光学機能異形断面繊
    維製造用紡糸口金。
  9. 【請求項9】 前記島部流路制御用隔壁で形成される開
    口部の形状は,前記第1のスリット形開口のスリット幅
    が,前記第2のスリット形開口と直交する部分近辺の幅
    より先端部の方が大きいことを特徴とする請求項3,
    4,5,6,7または8記載の光学機能異形断面繊維製
    造用紡糸口金。
  10. 【請求項10】 前記島部流路制御用隔壁で形成される
    開口部の形状は,前記第1のスリット形開口および第2
    のスリット形開口を一つのユニットとした場合に,複数
    ユニット連続して設けられていることを特徴とする請求
    項3,4,5,6,7,8または9記載の光学機能異形
    断面繊維製造用紡糸口金。
JP7028521A 1995-02-16 1995-02-16 光学機能異形断面繊維製造用紡糸口金 Pending JPH08226012A (ja)

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