JPH08225865A - 三次元網状構造金属多孔体の製造方法 - Google Patents

三次元網状構造金属多孔体の製造方法

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JPH08225865A
JPH08225865A JP7032307A JP3230795A JPH08225865A JP H08225865 A JPH08225865 A JP H08225865A JP 7032307 A JP7032307 A JP 7032307A JP 3230795 A JP3230795 A JP 3230795A JP H08225865 A JPH08225865 A JP H08225865A
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JP
Japan
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metal
powder
porous
network structure
dimensional network
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JP7032307A
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Masayuki Ishii
正之 石井
Keizo Harada
敬三 原田
Seisaku Yamanaka
正策 山中
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F3/00Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
    • B22F3/10Sintering only
    • B22F3/11Making porous workpieces or articles
    • B22F3/114Making porous workpieces or articles the porous products being formed by impregnation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D7/00Electroplating characterised by the article coated
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F2998/00Supplementary information concerning processes or compositions relating to powder metallurgy
    • B22F2998/10Processes characterised by the sequence of their steps

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造工程が比較的簡単で、かつ、機械的特性
が優れた金属多孔体の製造方法を提供すること。 【構成】 ポリウレタンフォームのような多孔性樹脂芯
体の骨格表面に、無電解めっき法、真空成膜法として真
空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法のうち
の何れかの方法でNi、Cu、Bi、Ge、In等の金
属あるいは合金を被覆処理した後、Niと合金をつく
り、低融点化するような第2の金属、例えばAl,S
i,B,In等の粉末と有機結着剤を含むペーストを含
浸塗着し、ついで電解めっきし、更に還元性雰囲気ある
いは非酸化性雰囲気下で前記金属粉末が焼結する温度以
上で熱処理する工程からなる三次元網状構造金属多孔体
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電池用電極、各種フィル
ター、触媒の担持体等として用いるのに適した連通孔を
有する3次元網目状構造の金属多孔体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】連通孔を有した3次元網目状構造の金属
多孔体の製造方法には、特開昭57−174484など
のメッキ法によるものと、特公昭38−17554など
の焼結法によるものがある。メッキ法ではウレタンフォ
ームなどの発泡樹脂の骨格表面にカーボン粉末等を塗着
することにより導電化処理を行い、その上に電気メッキ
法により金属を電析させ、その後発泡樹脂及びカーボン
を焼失させ金属多孔体を得るという方法である。この方
法では金属多孔体に要求される強度等の特性は満足しう
るものの、その製造工程が繁雑であるためコスト高とな
る。一方、特公昭38−17554に記載の焼結方式に
よる金属多孔体の製造方法では、スラリー化した金属粉
末をウレタンフォームなどの発泡樹脂の骨格表面に含浸
塗布し、その後乾燥加熱することにより、金属粉末を焼
結する方法が記載されている。しかし本発明者等の知見
によると、格別の工夫をすることなく製造したこの方法
では、焼結時に金属塗布されたウレタンフォームのサイ
ズよりも収縮する為、製造管理がしにくかったり、金属
多孔体としての強度が弱いため、実際に電極板や各種フ
ィルター等に使用する際に必要となる曲げ加工等の加工
に耐えないという問題があった。また、直接多孔性樹脂
上にスラリーを塗布すると樹脂に対するスラリーの濡れ
性が悪く、塗布欠陥が多かった。その為、焼結後も骨格
欠陥として残り、強度不足や高抵抗化する等の問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来例の
如く繁雑な製造工程を必要とすることや、電池用電極、
各種フィルター、触媒の担持体等として用いるのに必要
な強度の付与といった課題を解決すべく、新たな知見に
基づく金属多孔体の製造方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
鋭意検討した結果、合成樹脂多孔体骨格に無電解めっき
法、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法
等の真空成膜法のうちのいずれかの方法で第1の金属を
被覆処理した後、第1の金属との焼結性を向上させる目
的で第2の金属として主成分であるNi金属と合金化
し、低融点化したり、元々低融点金属の粉末と有機結着
剤とを主成分としたスラリーを含浸塗着し、ついで電解
めっきし、更に、還元性雰囲気もしくは不活性ガス雰囲
気で焼結させることにより、簡便な製造工程において強
度特性に優れた金属多孔体が得られることを見出した。
更に上記第1の金属がCu,Ni,P,Al,Bi,
B,Cr,Fe,Ga,Ge,In,Mg,Mo,P
d,Sb,Sn,Si,Ti,Zn,Zrの群の中の何
れか一つの金属あるいは2種以上の合金であり、第2の
金属粉末がNi粉末であること、または第2の金属粉末
がNi粉末とAl,B,Bi,Cr,Fe,Ga,G
e,In,Mg,Mo,Pd,Sb,Sn,Si,T
i,Zn,Zrの群から選ばれる何れか1以上の金属も
しくはその酸化物粉末の混合粉末、もしくはAl,B,
Bi,Cr,Fe,Ga,Ge,In,Mg,Mo,P
d,Sb,Sn,Si,Ti,Zn,Zrの群から選ば
れるいずれか1種以上の金属を含有するNi合金粉末で
あることが好ましい。
【0005】更に多孔性樹脂芯体が発泡樹脂の外に、フ
ェルト、不織布および織布からなる群の中の何れかであ
ることが好ましい。また混合された第2の金属粉末は、
熱処理時、塗着膜において隣接する第1の金属との間の
焼結を促進させる働きをする。すなわち第1の金属を被
覆せずに、第2の金属の主成分のNi粉末のみを用いた
場合は多孔体の骨格構造を維持するためにはNiの金属
の融点以下の温度での固相拡散による焼結であるのに対
して、本発明では第1の金属粒子間に存在するこれらの
金属と第1の金属との合金化による低融点化あるいは金
属自体の低融点を利用した液相拡散による焼結であるた
めその焼結性は極めて良好となり、その結果十分な強度
特性を有する金属多孔体が得られる。なお、上述のよう
な第2の金属の2種よりなる混合粉末を用いる場合に加
えて、もうひとつの手段としてこれらの合金粉末を用い
ても同様な効果が得られる。又、第1の金属の被覆量は
1〜10g/m2の範囲が好ましく、1g/m2未満では
十分な被覆効果が出ず、塗布欠陥が見られ、10g/m
2以上では特性上の有意差がない。
【0006】ここで第2の金属粉末がNi粉末のみ、あ
るいはNi粉末とAl,B,Bi,Cr,Fe,Ga,
Ge,In,Mg,Mn,Mo,Sb,Sn,Si,T
i,Zn,Zrの群から選ばれる何れか1種以上の金属
もしくはその酸化物粉末の混合粉末、もしくはAl,
B,Bi,Cr,Fe,Ga,Ge,In,Mg,M
o,Pd,Sb,Sn,Si,Ti,Zn,Zrの群か
ら選ばれるいずれか1種以上の金属を含有するNi合金
粉末を用いることができる。さらにこれらの金属の含有
量としては重量比でNi100に対し0.1より10で
あることが好ましい。0.1未満では充分な焼結促進効
果が得られないためで、また10を越えると焼結促進効
果は大きいもののNi骨格自体の合金化が進むため逆に
強度劣化等を招く場合があるためである。本発明でのス
ラリー液を製造する工程は、上記の金属混合粉末と例え
ばアクリル系樹脂などのバインダー剤にカルボキシメチ
ルセルロースなどの分散剤及び水などの溶媒をボールミ
ルなどの混合機中で十分に分散混合させることにより実
現できる。次にこのスラリー液を例えばポリウレタンフ
ォーム等の連通孔を有する3次元網目状構造をもつ合成
樹脂多孔体に塗着した後乾燥する。この塗着物を次いで
例えば電解Niめっきした後、水素気流中の還元性雰囲
気下において熱処理することによりポリウレタンフォー
ムなどの有機成分を除去するとともに金属粉末の焼結を
行い、最終的に連通孔を有する3次元網目状構造である
金属多孔体を得る。なお、水素に代えてN2,Arガス
を用いても同様の成果を得られる。
【0007】このようにして、粉末塗布により金属蒸着
層が形成された樹脂多孔体に対して、電気メッキ法によ
り金属を付着させる。この際のメッキ法としては、従来
公知のいかなる方法をも採用でき、又、メッキする金属
も、例えばニッケル、銅、銀、白金、鉄、錫、クロム、
金、マンガン、亜鉛、鉛、パラジウム、ビスマス、カド
ミウム、コバルト、ガリウム、ゲルマニウム、インジウ
ム等あるいはこれらの金属を2種以上組み合わせたもの
を使用することが出来る。尚、金属を付着させた樹脂多
孔体は、水洗及び乾燥処理をしておくことが好ましい。
本発明では、最後に上記金属をメッキにより付着させた
樹脂多孔体を除去すると同時にメッキした金属の還元を
行うのであり、この際の条件は、最終的にメッキした金
属の種類によって決定されるが、非酸化性雰囲気下での
焼成は常法に従って行えばよく、雰囲気ガスとしては、
例えば不活性ガス、水素ガスのような還元性ガス、ある
いは上記の不活性ガスと還元性ガスの混合気体を挙げる
ことができ、焼結温度としては、500〜1200℃と
いう範囲を挙げることが出来る。なお、本実施例ではN
iメッキを用いている。
【0008】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。 実施例1 1)多孔性樹脂芯体の金属被覆 樹脂芯体として1インチあたりの空孔数が約50個で平
均孔径300μm、気孔率96%、厚さ1.8mm、幅
20cm、長さ1mのポリウレタンフォームを用い、こ
のポリウレタンフォームに通常の無電解メッキ法により
三次元網状骨格全体に第1の金属として10g/m2
ニッケル金属被覆を行った。 2)金属粉末スラリーの作製 予めニッケル粉末(平均粒径5.2μm)を60wt
%、カルボキシルメチルセルロース樹脂2wt%、フェ
ノール樹脂10wt%、水28wt%の配合量でボール
ミルにて5時間混合して作製しておいた。 3)スラリーの含浸 次に予め作製したスラリー液中に金属被覆したウレタン
フォームを浸漬し、ロールによる余分なペーストを取り
除く方法でポリウレタンフォームに含浸塗着した。塗着
量は金属量として300g/m2であった。
【0009】4)非酸化性雰囲気中の乾燥 上記3)工程を経た樹脂芯体を120℃で10分間、窒
素雰囲気中で乾燥した。 5)電解ニッケルめっき 更に、電解ニッケルめっき用ワット浴中で、電流密度1
0A/dm2でニッケルメッキ層を形成した。めっき析
出量は200gr/m2とした。 6)熱処理 この塗着物を水素雰囲気中で昇温速度30℃/分で11
50℃まで昇温し、10分間水素雰囲気中で加熱し、金
属多孔体を得た。 7)製品の性質 製品には何も収縮が起らず、殆ど金属塗着した状態と同
じ大きさの寸法に出来上った。 機械的特性として、引張強度は5kg/15mm幅、伸
び率は5%であった。
【0010】比較例1 ポリウレタンフォームにニッケル皮膜を形成せずに、後
は実施例1と同じようにしてウレタンフォームに予め作
製したNi金属スラリーを被覆し、窒素中で乾燥熱処理
を行った。Ni塗着量は金属量として400g/m2
あった。この状態で電気抵抗を測定したが、抵抗測定限
界であり、めっきをしようと試みたがメッキできなかっ
た。骨格表面を観察したが、十分に骨格全体に金属粉末
が塗着されていなかったことが判った。
【0011】比較例2 1)多孔性樹脂芯体 上記実施例1の樹脂芯体と同じポリウレタンフォームを
用い、第1の金属被覆をしない芯体を用いた。 2)金属スラリーの製造とその含浸 実施例1と同じ条件で金属スラリーを製造し、同じ方法
でポリウレタンフォームに浸漬塗着した。ただし、塗着
量は金属量として300g/m2であった。 3)非酸化性雰囲気中の乾燥 上記2)工程を経た樹脂芯体を実施例1と同じ条件で乾
燥した。
【0012】4)熱処理 この塗着物を水素雰囲気中で昇温速度30℃/分で11
50℃まで昇温し、1150℃で10分間加熱して金属
多孔体を得た。 5)製品の性質 製品は熱処理前の大きさに比較して40%の体積収縮が
起こり、ニッケル金属量もそれに応じて、最初の300
g/m2だったものが500g/m2と増加していた。 引張強度は2.0kg/15mm幅、伸び率は1.5%
であって低い値であった。
【0013】実施例2 1)多孔質樹脂芯体の金属被覆 実施例1と同じウレタンフォームを使用し、無電解Ni
メッキを10g/m2の金属被覆を行った。 2)金属スラリーの作製 予め、ニッケル粉末(平均粒径5.2μm)50wt
%、金属Bi粉末(平均粒径10μm、最大粒径20μ
m)を0,0.05,2,5,7wt%、カルボキシル
メチルセルロース樹脂2wt%、フェノール樹脂10w
t%、水残の配合量でボールミルにて5時間混合して作
製しておいた。 3)スラリーの含浸塗着 実施例1と同じ方法で300g/m2塗着した。塗着さ
れていない欠陥部は見られなかった。
【0014】4)非酸化性雰囲気中での乾燥 上記3)工程を経た樹脂芯体を120℃で10分間、窒
素雰囲気中で乾燥した。 5)電解Niメッキ 更に電解Niメッキワット浴中で、電流密度5A/dm
2でNiメッキ層を形成した。メッキ析出量は200g
/m2とした。 6)熱処理 この塗着物を水洗乾燥後、水素雰囲気中、昇温速度30
℃/分で1050℃まで昇温し、10分間加熱処理し、
金属多孔体を得た。 7)製品の性質 製品には何も収縮が起らず、殆ど金属塗着した状態と同
じ大きさの寸法に出来上がった。機械的特性として、表
1の結果を得た。
【0015】
【表1】
【0016】Bi金属を添加しない場合でも良好な特性
が得られているが、BiをNi金属100に対して0.
1〜10の割合で混合することにより、より一層機械的
特性が向上していた。Bi金属割合が10を超えると、
強度及び伸びの低下が見られ、Ni金属量に対してBi
金属量が0.1〜10の割合で混合させることが、機械
的特性向上にとって、好ましいことがわかった。また、
Bi添加量がNi100に対して、0,1,4,10の
場合、熱処理温度が実施例1より100℃低い温度でも
実施例1と同程度の機械的特性を得た。
【0017】実施例3 1)多孔性樹脂芯体への金属被覆 実施例1と同じウレタンフォームを用い、金属被覆処理
として、通常の無電解Cuメッキを用いて5g/m2
Cu金属被覆を行った。 2)金属粉末スラリーの作製 予めNi粉末(平均粒径5.2μm)を50wt%、金
属Sn粉末(平均粒径10μm、最大粒径20μm)を
0,0.05,2,5,7wt%、カルボキシルメチル
セルロース樹脂2wt%、フェノール樹脂10wt%、
残水の配合量でボールミルにて5時間混合して作製して
おいた。 3)スラリーの含浸 実施例1と同じ方法でスラリーを350g/m2塗着し
た。塗着されていない欠陥は見られなかった。
【0018】4)電解Niメッキ 上記3)工程を経た樹脂芯体を非酸化性雰囲気中で乾燥
後、更に電解Niメッキ用ワット浴中で、電流密度5A
/dm2でNiメッキ層を形成した。メッキ析出量は1
50g/m2とした。 5)熱処理 この塗着物を水洗・乾燥後、水素雰囲気中で、昇温速度
60℃/分で950℃×10分間加熱処理した。 6)製品の性質 製品の収縮は何も起らず、殆ど金属塗着した状態と同じ
大きさの寸法に出来上がった。機械的特性として、表2
に示す結果が得られた。
【0019】
【表2】
【0020】SnをNi金属100に対して0.1〜1
0の割合で混合することにより、より一層機械的特性が
向上していた。Sn金属割合が10を超えると、強度及
び伸びの低下が見られ、Ni金属量に対してSn金属量
が0.1〜10の割合で混合させることが、機械的特性
向上にとって、好ましいことがわかった。また、Sn添
加量がNi100に対して、0.1,4,10の場合、
熱処理温度が実施例1より200℃低い温度でも実施例
1と同程度の機械的特性を得た。
【0021】実施例4 1)金属粉末スラリーの作製 予めニッケル粉末(インコ社製タイプ123、平均粒径
5.2μm)を50wt%、混合粉末として、平均粒径
10μm、最大粒径20μmのAl,B,Bi,Cr,
Fe,Ga,Ge,In,Mg,Pd,Sb,Sn,S
i,Ti,Zn,Zrの各金属粉末を0.05,2,
5,7wt%、カルボンシルメチルセルロース樹脂2w
t%、アクリル樹脂10wt%、残水の配合量でボール
ミル混合しておいた。 2)金属被覆用金属ターゲット 被覆用金属ターゲットとして、Bi,In,Sn,Zn
を用いた。
【0022】3)多孔性樹脂芯体の金属被覆 予め10-2Torrの真空中でウレタンフォーム骨格表
面の清浄化のために2時間放置し、表面に付着した水分
や揮発分を除去した後、真空蒸着装置にウレタンフォー
ムをセットした。出力2kWの電子ビームを坩堝内の金
属粉末ターゲットに照射し、金属を溶融蒸発させ、ウレ
タンフォームの骨格表面に金属被覆量が平均5g/m2
になるように金属被覆した。 4)スラリーの含浸 次に予め作製したスラリー液中に金属被覆したウレタン
フォームを浸漬し、ロールによる余分なペーストを取り
除く方法でポリウレタンフォームに含浸塗着した。塗着
量は金属量として400g/m2であった。 5)非酸化性雰囲気中での加熱 骨格表面に調製した金属スラリーを塗着した後、120
℃で10分間乾燥した。次いでこの塗着物を水素気流中
で60℃/分の昇温速度で1000℃まで昇温し、その
温度で10分間熱処理することで三次元網状構造の金属
多孔体が得られた。 6)製品の性質 機械的性質を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】Ni以外の金属量がNi量100に対して
14では、2.0kg/m2/15mm幅以下、伸びも
1.0%前記と低いことが分かった。又、本発明の範囲
内の0.1以上、10の範囲では、いずれの金属の組合
せにおいても、機械的強度及び伸び率がバランスのとれ
た値を示した。0.1wt%以上含有されれば、十分な
効果が得られ、10重量%以上含有されると、強度が逆
に低下することが判った。即ち、スラリー中のNi10
0に対してNi以外の金属量を0.1以上10以下とす
れば良好な特性が得られることが判った。
【0026】実施例5 1)多孔性樹脂芯体の金属被覆 予め10-2Torrの真空中でウレタンフォーム骨格表
面の清浄化のために2時間放置し、表面に付着した水分
や揮発分を除去した後、巻取り式真空蒸着装置にウレタ
ンフォームをセットした。出力2kWの電子ビームを坩
堝内の金属粉末ターゲットに照射し、金属を溶融蒸発さ
せ、ウレタンフォームの骨格表面に金属被覆量が平均5
g/m2になるように金属被覆した。金属ターゲット粉
末として、−350メッシュ、純度99.9%のAl,
B,Bi,Ga,In,Mg,Pd,Sb,Sn,S
i,Zn粉末を用いた。金属被覆量として、10g/m
2とした。
【0027】2)金属粉末スラリーの作製 予めニッケル粉末(インコ社製タイプ123、平均粒径
5.2μm)を50wt%、Ni合金粉末として、平均
粒径10μm、最大粒径20μmの全含有量が5wt%
のNi−B合金、Ni−Zr合金、Ni−Pd合金、N
i−Ti合金、Ni−Mo合金、Ni−Si合金、Ni
−Cr、Ni−Fe合金の各粉末を用いた。カルボキシ
ルメチルセルロース樹脂2wt%、フェノール樹脂10
wt%、残水の配合量でボールミルにて混合しておい
た。
【0028】3)スラリーの含浸 次に予め作製したスラリー液中に実施例1と同じ方法で
含浸塗着した。塗着量は350g/m2とした。塗着さ
れていない欠陥部は見られなかった。 4)電気Niメッキ 塗着物を窒素中120℃で10分間乾燥後、電解Niワ
ット浴中で、電流密度5A/dm2でNiメッキ層を形
成した。メッキ析出量は200g/m2とした。 5)熱処理 この塗着物を水洗乾燥後、水素雰囲気中、昇温速度30
℃/分で1050℃まで昇温し、1050℃で20分間
加熱し金属多孔体を得た。 6)製品の性質 製品には何も収縮は起らず、殆ど金属塗着した状態と同
じ大きさの寸法に出来上がった。機械的特性として表4
の結果を得た。
【0029】
【表5】
【0030】本発明の実施例によれば、Ni合金中のN
i100に対して合金化した粉末を下地被覆処理したウ
レタンフォーム骨格に塗着することにより、実施例1よ
り100℃低温処理でも、同じ特性か、より一層の機械
的特性が得られた。第2金属中のNi以外の金属割合が
Niに対して10を超えると、同じ条件でも強度及び伸
びの低下が見られ、引張強度2kg/15mm以下、伸
び1%以下と低い値を示した。実施例4、実施例5では
真空蒸着方式での例を示したが、真空成膜法の別法であ
るイオンプレーティング法、スパッタ方式でも同様な金
属被覆をすることが可能であることはいうまでもない。
また、実施例1では1150℃で良好な特性が得られた
が、本発明のNi以外の金属粉末をNi粉末との混合粉
末あるいは合金化粉末を使用することにより、通常必要
な温度よりも100〜200℃低温で同じ程度の良好な
特性が得られることが判った。以上、実施例に示したよ
うに、本発明による金属多孔体の製造方法では、高強度
かつ伸び特性が良く、さらには電気抵抗も良好な金属多
孔体が得られた。曲げ加工等の加工処理においても破断
等の問題がなく、電池用電極担体あるいは触媒担体等に
十分に使用できる値を得られた。
【0031】
【発明の効果】以上、述べてきたように、本発明の方法
によれば下地被覆処理により、芯体の塗着欠陥が減少す
ると共に、焼結時の収縮がないため、製造管理しやす
い。またNiと反応し低融点合金を形成する金属が混合
されているため、Ni粉末単体での焼結温度よりも低い
温度で焼結でき、さらにNiとの反応により固溶強化に
より機械的特性が向上する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性樹脂芯体の骨格表面に、無電解め
    っき法、真空成膜法のいずれかの方法で、第1の金属を
    被覆処理した後、第2の金属粉末と有機結着剤とを主成
    分とするスラリーを含浸塗着し、ついで適宜金属を電解
    めっきした後、還元性雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気
    中で第1の金属及び第2の金属粉末が焼結する温度以上
    に加熱処理する工程を有することを特徴とする三次元網
    状構造金属多孔体の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の金属がCu,Ni,P,Al,B
    i,B,Cr,Fe,Ga,Ge,In,Mg,Mo,
    Pd,Sb,Sn,Si,Ti,Zn,Zrの群の中の
    何れか一つの金属あるいは2種以上の合金からなること
    を特徴とする請求項1記載の三次元網状構造金属多孔体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 第2の金属粉末がNi粉末であることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の三次元網状構
    造金属多孔体の製造方法。
  4. 【請求項4】 第2の金属粉末がNi粉末とAl,B
    i,B,Cr,Fe,Ga,Ge,In,Mg,Mo,
    Pd,Sb,Sn,Si,Ti,Zn,Zrの群から選
    ばれる何れか1種以上の金属もしくはその酸化物粉末の
    混合粉末、もしくはAl,Bi,B,Cr,Fe,G
    a,Ge,In,Mg,Mo,Pd,Sb,Sn,S
    i,Ti,Zn,Zrの群から選ばれるいずれか1種以
    上の金属を含有するNi合金粉末であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の三次元網状構造金属多
    孔体の製造方法。
  5. 【請求項5】 第2の金属としてNi以外の金属がNi
    金属重量100に対して0.1ないし10の重量割合で
    含有されていることを特徴とする請求項4記載の三次元
    網状構造金属多孔体の製造方法。
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