JP4423442B2 - アルカリ二次電池用電極基体の製造方法 - Google Patents

アルカリ二次電池用電極基体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ二次電池用電極基体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルカリ二次電池は、高い信頼性を有し、しかも小型軽量化が可能であり、小型アルカリ電池は各種ポータブル機器用として、また大型アルカリ電池は産業用として広く使用されている。
【0003】
アルカリ電池では、正極としては、空気極や酸化銀極等も一部では用いられているが、ほとんどの場合ニッケル極である。このニッケル極は、ポケット式から焼結式に代わって電極の特性が向上し、さらに密閉化が可能になると共に用途も広がっている。
【0004】
ニッケルの焼結式電極としては、ニッケル粉末の焼結体に水酸化ニッケルを充填したものがある。しかしながら、焼結式電極ではニッケル焼結体の多孔度を85%以上にすると強度が大幅に低下するため、活物質の充填量、即ち、高容量化には限度がある。
【0005】
そこで、一層多孔度の大きい電極基体として、発泡状樹脂にニッケルペーストを塗着し、これを焼結して得られる高多孔度の焼結体、いわゆる発泡ニッケルを用いることが提案されている。この様な発泡ニッケルからなる電極基体は、ニッケル焼結体と比べてはるかに軽量で多孔度が大きく、極板中の芯材の体積比率が焼結式に比べて小さいために、活物質である水酸化ニッケルを高密度に充填することができるので、高容量の電極となり得るものである。
【0006】
しかしながら、上記したニッケル焼結体、発泡ニッケル等のニッケルを素材とする電極基体は、原料のニッケルが高価であるために、高コストになるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主な目的は、高容量、長寿命で、しかも低コストのアルカリ二次電池用電極基体、及び該基体を用いたアルカリ二次電池を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述した如き課題に鑑みて、鋭意研究を重ねてきた。その結果、比較的安価な材料である鉄又は鉄合金の三次元スポンジ状焼結体からなる発泡体を電極基体の素材とし、高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いて、この表面にニッケルメッキ皮膜を形成する場合には、ほとんどピンホールのないメッキ皮膜を発泡体表面に形成でき、該発泡体からの鉄の溶出を防止して、充電効率の低下が少なく、従来の発泡ニッケル基体を用いた場合と同程度の充電効率を有する電極基体が得られることを見出した。また、特に、発泡体として鉄−ニッケル合金製発泡体を用いる場合には、該発泡体が緻密な骨格構造を有することにより、骨格中へのニッケルメッキ液の浸透が防止されて骨格表面のみにニッケルメッキ皮膜が形成され、比較的少量のニッケルメッキ皮膜を形成するだけで鉄の溶出を防止でき、しかも、耐食性、機械的強度、導電性等が良好で、ニッケルメッキの密着性、接合強度等が高いアルカリ二次電池用電極基体が得られることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、下記のアルカリ二次電池用電極基体の製造法を提供するものである。
1.鉄又は鉄合金製発泡体を電解還元及び酸洗によって前処理した後、
高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いて、鉄又は鉄合金製発泡体にニッケルメッキ皮膜を形成することを特徴とするアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
2.鉄又は鉄合金製発泡体を50〜90%の厚さに調厚した後、高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いて、鉄又は鉄合金製発泡体にニッケルメッキ皮膜を形成することを特徴とするアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
3.鉄又は鉄合金製発泡体を50〜90%の厚さに調厚した後、電解還元及び酸洗によって前処理を行い、その後高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いて、鉄又は鉄合金製発泡体にニッケルメッキ皮膜を形成することを特徴とするアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
4.鉄又は鉄合金製発泡体が、多孔度90〜96%の三次元スポンジ状焼結体である上記項1〜3のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
5.発泡体が鉄−ニッケル合金製発泡体である上記項1〜4のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
6.発泡体が、骨格径が20〜50μmであって、ニッケルメッキ析出量に基づいて算出した該発泡体1kgあたりの表面積が6〜20m 2 の鉄−ニッケル合金製発泡体である上記項1〜5のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
7.電解ニッケルメッキ液が、スルファミン酸ニッケルメッキ浴である上記項1〜6のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
8.高級アルコール系界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、アリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、及びこれらを含む混合物から選ばれた少なくとも一種である上記項1〜7のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
9.形成されるメッキ皮膜の膜厚が0.5〜10μmである請求項1〜8のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
10.鉄又は鉄合金製発泡体にメッキ皮膜を形成した後、真空中又は不活性雰囲気中で200〜600℃で熱処理する上記項1〜9のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の電極基体で用いる、鉄又は鉄合金製発泡体は、多孔性の樹脂芯体の表面に、金属又は金属酸化物からなる原料粉末と結着剤を主成分とするペーストを塗布し、これを還元性雰囲気中で加熱して樹脂芯体を分解除去し、原料粉末を還元して金属状として焼結させて得られる三次元スポンジ状焼結体である。
【0026】
該発泡体は、焼結体の空隙部分の比率、即ち、多孔度が90〜96%程度のものが好ましく、94〜96%程度のものがより好ましい。また、空隙部分の平均直径は、円形に換算して50〜200μm程度が好ましく、100〜150μm程度がより好ましい。
【0027】
該発泡体を得る際に用いる多孔性の樹脂芯体の樹脂としては、焼結時に分解除去される限り特に限定されないが、例えば、ポリウレタン、ポリスチロールなどが挙げられる。ここで、芯体樹脂は、得られる三次元スポンジ状焼結体の多孔度が上記した範囲内に入るのに必要な多孔度乃至多孔性を有するものであればよい。
【0028】
樹脂芯体に塗布するペーストに配合する原料粉末としては、金属又は金属酸化物を用いることができる。
【0029】
例えば、鉄製の発泡体を作製する場合には、各種の鉄粉末を用いることができる。鉄粉末は、鉄電極用のように高純度の粉末である必要はなく、強度の大きい焼結体を形成できればよく、例えば、安価な還元鉄を用いることができる。その他に、やや高価になるが、電解鉄、カーボニル鉄なども好適に用いることができる。また、鉄の酸化物粉末も原料として用いることができる。
【0030】
鉄合金製発泡体については、その種類は特に限定的ではなく、焼結によって発泡体を形成でき、且つニッケルメッキが可能なものであればよい。この様な鉄合金としては、鉄−ニッケル、鉄−銅、鉄−コバルト等があるがこれらの限定されるものではない。
【0031】
鉄合金を作製する際に用いる原料粉末としては、合金を構成する各金属粉末、合金粉末、これらの酸化物等を用いることができる。アルカリ二次電池の電極材料を処理することによって得られる混合酸化物は、鉄以外に各種の成分を含有することが多いが、この様な混合酸化物も原料粉末として有効に用いることができる。鉄合金における鉄以外の合金成分の含有量についても特に限定はなく、上述した通り、焼結によって発泡体を形成でき、且つニッケルメッキが可能な範囲であれば良い。
【0032】
例えば、鉄−ニッケル合金製発泡体を作製する場合には、鉄粉末、ニッケル粉末、鉄−ニッケル合金粉末、これらの酸化物粉末などを用いることができ、鉄とニッケルが所定の混合比率となる様にこれらの原料粉末を適宜単独又は混合して用いればよい。また、使用済みのアルカリ二次電池の電極材料を処理することによって得られる鉄−ニッケル混合酸化物を原料として使用する場合には、特にコストが低減される点で有利である。
【0033】
原料粉末の粒径は、特に限定的ではなく、1〜10μm程度のものを用いることもできるが、特に、粒径が1μm以下であって、形状が球状の原料金属粉末を用いることが好ましい。この様な原料粉末を用いる場合には、発泡体を構成する骨格が緻密で平滑な構造を有するものとなり、後述するニッケルメッキ工程において、発泡体を構成する骨格の内部にメッキ液が浸透することが防止されて、骨格の表面にのみにニッケルメッキ皮膜を形成でき、少量のニッケルメッキ皮膜を形成するだけで、電極基体からの鉄の溶出を有効に防止することが可能となる。
【0034】
ペースト中の他の成分である結着剤としては、公知の結着剤を用いることでき、特に限定はされないが、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、デンプン、ポリビニルアルコール(PVA)等を用いることができ、好ましくは、CMC、PVAなどを用いることができる。結着剤は、水、アルコール等の溶媒に溶解して用いることができる。
【0035】
ペーストは、原料粉末及び結着剤を多孔性の樹脂芯体に一様乃至ほぼ一様に分布させることができ、芯体表面に原料粉末及び結着剤が付着し、流出などをしない程度の流動性を有することが好ましい。各成分の配合量については、例えば、ペースト全体を100重量部として、原料粉末を94〜99重量部程度、結着剤を1〜6重量部程度とすればよい。
【0036】
多孔性の樹脂芯体の表面に原料粉末と結着剤を主成分とするペーストを塗布する方法については、特に限定はないが、例えば、常圧又は加圧下にペースト中に多孔性の樹脂芯体を浸漬し、次いで、該芯体をペーストから取り出す方法などを採用できる。
【0037】
この様にして、ペーストを塗布した後、還元性雰囲気中で加熱して原料粉末を金属化して焼結させることによって、鉄又は鉄合金製発泡体を得ることができる。焼結温度は、原料粉末の粒径等によっても異なり、特に限定されないが、通常、850〜1150℃程度、好ましくは950〜1050℃程度とすればよい。還元性雰囲気としては、例えば、水素、一酸化炭素、分解アンモニア、メタン等の雰囲気とすればよい。
【0038】
この様な方法によって、多孔性の樹脂芯体が分解除去され、原料粉末の還元と焼結が同時に起こり、単に原料金属を焼結した場合とは異なり、高多孔度の三次元スポンジ状焼結体である金属発泡体が得られる。
【0039】
本発明では、上記した発泡体の内で、特に、鉄−ニッケル合金製発泡体が好ましい。鉄−ニッケル合金からなる発泡体では、鉄とニッケルが合金化されることによって、鉄単独の発泡体と比べて、より緻密な骨格構造を有する焼結体となり、比較的少量のニッケルメッキ皮膜を形成するだけで鉄の溶出を防止でき、しかも、耐食性、機械的強度、導電性等が良好で、ニッケルメッキの密着性、接合強度等も優れたものとなる。鉄−ニッケル合金におけるニッケル量は、特に限定的ではないが、鉄−ニッケル合金全体を100重量%とした場合に、1〜30重量%程度であることが好ましく、5〜10重量%程度であることがより好ましい。ニッケル量がこの範囲を下回ると合金化による効果が十分に発揮されず、一方、この範囲を上回るとコストの増大につながるので好ましくない。尚、電池のリサイクルプロセスで生成する鉄−ニッケル混合酸化物を用いる場合には、ニッケル量が多い発泡体も低コストで得ることができる。
【0040】
該鉄−ニッケル合金製発泡体は、特に、原料粉末として、前述した粒径が1μm以下であって、形状が球状の原料粉末を用いることが好ましい。この様な原料粉末を用いて得られる鉄−ニッケル合金製発泡体は、特に、発泡体を構成する骨格が緻密となるとともに、表面が平滑となり、ニッケルメッキ皮膜を形成すべき表面積が著しく減少して、鉄の溶出を防止するために必要なニッケルメッキ量を大きく低減させることができる。通常、この様な鉄−ニッケル合金製発泡体は、骨格径が20〜50μm程度であり、以下の方法によってニッケルメッキ析出量より算出した表面積は、発泡体1kgあたり6〜20m2程度となる。特に、表面積が8〜15m2程度のものが好ましい。この様な鉄−ニッケル合金製発泡体は、粒径が1μm以上の鉄粉末を用いて形成された鉄製発泡体と比べて、半分程度の表面積を有するものとなり、必要なニッケルメッキ量を低減させることができる点で特に有用である。
【0041】
*発泡体の表面積算出法:
発泡体1kgあたりのニッケル析出量を測定し、これをニッケルの密度である8.90g/cm3で割って、ニッケルの析出体積を算出する。次いで、ニッケルメッキが析出した発泡体の断面を電子顕微鏡(SEM)により観察し、ニッケルメッキ厚を測定する。次いで、ニッケルの析出体積をニッケルメッキ厚で割ることによって、発泡体の表面積を求めることができる。
【0042】
本発明では、この様な発泡体上に、高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いてニッケルメッキ皮膜を形成する。
【0043】
ニッケルメッキ皮膜を形成することなく、発泡体をそのまま電極基体として用いる場合には、電解液中で鉄が溶出して、充電効率が低下するが、高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いることによって、非常にピンホールの少ないニッケルメッキ皮膜が発泡体表面に形成されて、鉄の溶出を防止でき、充電効率の低下が少なく、従来の発泡ニッケル基体を用いた場合と同程度の充電効率を有する電極基体が得られる。
【0044】
ニッケルメッキ液に配合する高級アルコール系界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、アリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、これらを含む混合物等を好適に用いることができる。
【0045】
高級アルコール系界面活性剤の配合量は、メッキ液中に1〜10ml/l程度、好ましくは3〜7ml/l程度とすればよい。
【0046】
電解ニッケルメッキ液としては特に限定はなく、公知の各種電解ニッケルメッキ液を用いればよく、例えば、スルファミン酸ニッケル浴、ワット浴等を用いることができる。
【0047】
特に、電解ニッケルメッキ液として、スルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いる場合には、形成されるニッケルメッキ皮膜が低応力となり、プレス成形などで電極を成形する際にニッケルメッキ皮膜の破損を防ぐことができる。
【0048】
本発明で使用し得るスルファミン酸ニッケルメッキ浴の組成の一例を以下に示す。
【0049】
Ni(NH2SO32・4H2
250〜780g/l、好ましくは400〜500g/l
NiCl2・6H2
10〜50g/l、好ましくは20〜40g/l
3BO3
30〜60g/l、好ましくは40〜50g/l
高級アルコール系界面活性剤
1〜10ml/l、好ましくは3〜7ml/l
ニッケルメッキ皮膜の膜厚については特に限定はされず、発泡体表面を十分に被覆できる厚さであればよい。本発明によれば、高級アルコール系界面活性剤を含有するメッキ液を用いることによって、ピンホールが非常に少ないニッケルメッキ皮膜を形成できるので、比較的薄い膜厚のニッケルメッキ皮膜を形成するだけで、十分に鉄の溶出を防止することができる。通常、本発明では、ニッケルメッキ皮膜の膜厚は、0.5〜10μm程度とすればよく、好ましくは1〜5μm程度とすればよい。本発明では、この様に比較的薄い膜厚のメッキ皮膜を形成すればよく、低コストで電極基体を形成でき、しかもメッキ皮膜の割れ等欠陥の発生が少なくなる。
【0050】
ニッケルメッキを行う条件については、使用するメッキ液の種類に応じて、一般に採用されている条件から適宜選択すれば良いが、例えば、上述したスルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いる場合には、液温30〜60℃程度、陰極電流密度0.1〜50A/dm2程度とし、好ましくは液温50〜60℃程度、陰極電流密度0.4〜10A/dm2程度とすればよい。
【0051】
また、発泡体上に、二層以上のメッキ皮膜を積層した多層メッキ皮膜を形成する場合には、より薄い膜厚のメッキ皮膜を形成するだけで、ほとんどピンホールのないメッキ皮膜を形成することが可能となる。多層メッキ皮膜を形成する場合には、表面層はニッケルメッキ皮膜とし、その他のメッキ層については、そのメッキ層が接する他のメッキ層や基材である発泡体と良好な密着性を有するメッキ皮膜から適宜選択すればよい。他のメッキ層としては、例えば、銅、金、銀、コバルト、パラジウム、亜鉛、スズ等から選ばれた電解メッキ層を形成すれば良い。また、同一のメッキ皮膜を二層以上形成することもできる。更に、必要に応じて、メッキ層の層間に置換メッキを行うこともできる。これらの各メッキ層については、常法に従って公知のメッキ液を用いて形成すればよい。
【0052】
多層メッキ皮膜を形成する場合にも、各メッキ層の膜厚については特に限定はなく、多層メッキ皮膜全体として発泡体表面を十分に被覆できる厚さであればよい。通常、合計膜厚は、ニッケルメッキ皮膜を単独で形成する場合と同様に、0.5〜10μm程度、好ましくは1〜5μm程度とすればよいが、単層のニッケルメッキ皮膜を形成する場合と比べると、より薄い膜厚で十分である。
【0053】
多層メッキ皮膜を形成する場合の好ましいメッキ皮膜の組合せの一例を挙げると次の通りである。
【0054】
発泡体−電解ニッケルメッキ皮膜(スルファミン酸ニッケル浴)−電解銅メッキ皮膜(硫酸銅メッキ液)−置換銅メッキー電解ニッケルメッキ(スルファミン酸ニッケル浴)
発泡体にメッキ皮膜を形成するには、常法に従って脱脂、酸洗等の前処理を行なった後、メッキ処理を行えばよい。特に、前処理として、電解還元及び酸洗を行って発泡体の表面を洗浄した後、メッキ処理を行う場合には、脱脂効果と水濡れ性の向上効果が発揮されると共に、表面の酸化物が除去され、同時に微少な多孔性の表面が形成されてアンカー効果が発揮され、メッキ皮膜の密着性を向上させることができる。
【0055】
電解還元の方法としては、例えば、下記組成の電解還元液中に、正極としてパンチングメタル(鉄製)を2枚設置し、その間に被メッキ物を負極側として設置して通電すればよい。通電時間は、1〜15分間程度、好ましくは8〜12分間程度とすればよい。
【0056】
電解還元液組成:
シアン化ナトリウム及び/又はシアン化カリウム
10〜100g/l、好ましくは30〜50g/l
水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウム
10〜100g/l、好ましくは30〜50g/l
EDTA・4Na及び/又はEDTA・4K
1〜10g/l、好ましくは2〜5g/l
電解還元条件
pH 13以上
電圧 1〜10V、好ましくは4〜7V
酸洗は、例えば、硫酸及び/又はスルファミン酸の1〜30%、好ましくは3〜10%水溶液に1〜5分間、好ましくは1〜2分間浸漬することによって行うことができる。
【0057】
メッキ処理が施された本発明の電極基体は、更に、真空中又は不活性雰囲気中で熱処理することによって、ニッケルメッキ皮膜が軟化すると同時に、ニッケル皮膜と発泡体素材との結着性が向上し、メッキ皮膜の割れや剥離を防止することができる。処理温度は、200〜600℃程度、好ましくは300〜500℃程度とすればよく、熱処理時間は、1〜10時間程度、好ましくは2〜5時間程度とすればよい。熱処理温度が高過ぎると、発泡体中の鉄がニッケルメッキ表面まで拡散する場合があるので好ましくなく、一方、熱処理温度が低すぎると、上記した効果が十分には発揮されない。
【0058】
上記した方法で得られた電極基体は、必要に応じて、プレス成形等の方法によって所定の形状に成形した後、活物質を充填することによって、アルカリ二次電池用電極として用いることができる。
【0059】
また、メッキ処理を行った後に成形するのではなく、粉末焼結プロセスで作製した発泡体を予めプレス成形などの方法で所定の厚さに調厚した後、ニッケルメッキを施すことによって、成形時に発生することのあるメッキ皮膜の破損を防止することができる。通常、発泡体は、調厚する前の発泡体の厚さの50〜90%程度、好ましくは、60〜80%程度の厚さに調厚して用いられる。
【0060】
電極基体に充填する活物質は、従来からアルカリ二次電池の活物質として用いられているものと同様でよく、例えば、正極用としては水酸化ニッケル、負極用としては、水素吸蔵合金等を用いることができる。特に、本発明の電極基体は、水酸化ニッケル用正極基体として好適である。活物質の充填方法についても、特に限定はなく、従来の発泡ニッケル基体における充填方法と同様の方法を採用すればよい。例えば、活物質の粉末と適当な結着剤を混合してペースト状とし、これを電極基体に充填し、その後乾燥することによって、活物質を含む電極が得られる。
【0061】
上記した方法で得た電極は、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池などのアルカリ二次電池用の正極又は負極として用いることができ、特に、水酸化ニッケル正極として好適に用いることができる。
【0062】
本発明の電極は、ピンホールのほとんどないニッケルメッキ皮膜が形成された発泡鉄中に活物質を充填したものであり、電解液中への鉄の溶出が防止されて、充電効率の低下が少なく、従来の発泡ニッケル基体を用いた電極と同程度の充電効率を有し、しかも長寿命である。
【0063】
本発明電極を用いるアルカリ二次電池のその他の構造は、従来のアルカリ二次電池と同様でよく、密閉型、開放型の何れの形式にも適用できる。
【0064】
例えば、上記電極を正極とし、発泡ニッケルに水素吸蔵合金を充填した電極を負極として、これらの電極をセパレーター及びアルカリ電解液と組み合わせることによって、ニッケル−水素二次電池とすることができる。
【0065】
【発明の効果】
本発明の電極基体は、三次元スポンジ状焼結体である鉄又は鉄合金製発泡体の表面に、比較的薄い膜厚のニッケルメッキ皮膜を形成したものであり、従来用いられている発泡ニッケルからなる電極基体と比べて、非常に安価な電極基体である。そして、形成されらメッキ皮膜は、ピンホールの少ない良好な皮膜であり、該電極基体を用いて形成されるアルカリ二次電池は、充電効率が高く、長寿命である。
【0066】
【実施例】
以下、実施例を示して、本発明を更に詳細に説明する。
【0067】
実施例1
目付量400〜500g/m2、多孔度96%の発泡鉄基体(日本重化(株)製)を素材として用い、前処理として、電解還元及び酸洗を行った後、下記の組成のスルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いて、浴温50℃、陰極電流密度1A/dm2で電解ニッケルメッキを行い、析出量50g/m2(メッキ厚約0.5〜1μm)のニッケルメッキ皮膜を形成した。
【0068】
Ni(NH2SO32・4H2O 450g/l
NiCl2・6H2O 30g/l
3BO3 45g/l
ラウリル硫酸ナトリウム 5ml/l
一方、市販の球状水酸化ニッケル粉末75重量部、コバルト3重量部及び酸化コバルト粉末4重量部の混合物に、2重量%のポリビニルアルコール水溶液を添加して、粘度30,000mPa・sのペーストを調製し、上記したニッケルメッキ皮膜を形成した発泡鉄基体に、該ペーストを加圧充填した。次いで、この水酸化ニッケルを充填した発泡鉄基体の表面を平滑化し、120℃で1時間乾燥した。その後、この基体を油圧式プレスにより厚さ0.7mmに調整した。
【0069】
この様にして得られた水酸化ニッケル充填発泡鉄基体を幅33mm、長さ180mmに裁断し、リード線をスポット溶接により取り付けて、ニッケル正極を作製した。
【0070】
電池性能試験1
実施例1で作製したニッケル正極(正極A)を用いて、下記の方法で、理論容量2300mAhの円筒密閉型のニッケル−水素電池を作製した。
【0071】
負極の活物質としては、水素吸蔵合金LaNi5の一種てあるMmNi3.7Mn0.4Al0.3Co0.6を用い、これを公知の発泡ニッケル基体に充填し、厚さ0.5mm、幅33mm、長さ220mmに裁断し、リード板をスポツト溶接により取り付けて、負極とした。
【0072】
上記した正極と負極を、親水処理したポリプロピレン不織布からなるセパレータを介して巻き取り、電槽缶に入れて電解液を注入し、蓋をしてかしめを行って、密閉形ニッケル−水素蓄電池を構成した。電解液としては、比重1.28の苛性カリ水溶液に30g/リットルの水酸化リチウムを溶解して用いた。
【0073】
得られたニッケル−水素畜電池を用いて、下記の条件で充放電試験を行い、初期活性時(7サイクル目)の充放電曲線を求めた。尚、比較として、メッキ処理を行っていない発泡鉄基体からなるニッケル正極(B)、発泡ニッケル基体からなるニッケル正極(C)、及び高級アルコール系界面活性剤を含まないニッケルメッキ液を用いて形成されたニッケルメッキ皮膜を有する発泡鉄基体からなるニッケル正極(D)のそれぞれをニッケル正極とする円筒密閉型のニッケル−水素電池についても、同様の試験を行った。結果を図1に示す。
【0074】
充放電試験条件
充電:0.1CmA/12時間
休止:30分間
放電:0.1CmA/終止電圧1.0V
図1から判る様に、発泡鉄基体(B)を正極に用いた電池は、充電時の電圧が低く充電効率が悪いために、完全に充電できないのに対して、発泡鉄基体にニッケルメッキを形成した基体(A)及び(D)をニッケル正極に用いた電池は、発泡ニッケル基体(C)をニッケル正極に用いた電池と類似した形の充放電曲線となった。
【0075】
更に、上記した各ニッケル−水素電池について、充放電の長期サイクル試験を行った。結果を図2に示す。
【0076】
図2から判るように、発泡鉄基体(B)を正極に用いた電池は、30%程度の利用率(水酸化ニッケルの理論容量に対する放電容量の比率)しか得られなかったのに対して、発泡鉄基体にニッケルメッキ皮膜を形成した基体(A)及び(D)をニッケル正極に用いた電池は、90%前後の利用率が得られた。また、実施例1で得られた正極基体(A)を用いた電池は、高級アルコール系界面活性剤を含まないニッケルメッキ液を用いて形成されたニッケルメッキ皮膜を有する発泡鉄基体(D)を正極基体とする電池と比べて、長いサイクル寿命を有するものであった。
【0077】
電池性能試験2
ニッケルメッキの析出量を100g/m2(メッキ厚約1〜2μm)又は150g/m2(メッキ厚約2〜3μm)とすること以外は、実施例1と同様にして、ニッケル−水素電池用正極を作製した。析出量100g/m2のものをニッケル正極E、析出量150g/m2のものをニッケル正極Fとする。
【0078】
これらの各ニッケル正極を用いて、電池性能試験1と同様の方法で充放電試験を行った。
【0079】
初期活性時(7サイクル目)の充放電曲線を図3に示し、充放電の長期サイクル試験の結果を図4に示す。
【0080】
図3から判る様に、初期活性時(7サイクル目)の充放電曲線については、ニッケルメッキの析出量に関係なく、発泡ニッケル基体(C)を用いた電池と類似した形の充放電曲線となった。
【0081】
また、長期サイクル試験では、メッキ析出量が100g/m2(正極E)及び150g/m2(正極F)の場合には、80%以上の高い利用率となり、しかも、正極Eを用いた場合には210サイクル、正極Fを用いた場合には140サイクルの充放電を繰り返しても発泡ニッケル基体(C)を用いた場合と同様に、容量の低下がほとんどなく、長期間安定した性能を示した。
【0082】
ピンホール試験
実施例1で用いたスルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いて、実施例1と同一条件で鉄平板上にニッケルメッキを行った。ニッケルメッキの析出量は、50g/m2、100g/m2、150g/m2の各量とした。得られたニッケルメッキ皮膜について、下記の方法でフェロシキル試験によりピンホール数を測定した。
【0083】
*フェロシキル試験方法
フェリシアン化カリウム10g/l、フェロシアン化カリウム10g/l及び塩化ナトリウム60g/lを含む水溶液からなるフェロシキル試験液を含浸させた濾紙(5種C)をメッキ部分に気泡が入らないように張り付ける。5分後、濾紙をはがし、液の黄色がとれるまで水洗し、乾燥する。次いで、濾紙上の青色の斑点数を測定する。
【0084】
斑点数の評価方法は、直径1mm未満の斑点については斑点一個について1点、直径1〜3mmの斑点については斑点一個について3点、直径3〜5mmの斑点については斑点一個について5点として、1cm2あたりの合計点数により評価する方法とする。
【0085】
ピンホール試験の結果、ニッケルメッキの析出量50g/m2の試料については約20点、ニッケルメッキの析出量100g/m2の試料については約5点、ニッケルメッキの析出量150g/m2の試料については約0点であり、何れの試料も、1mm以上のピンホールは無かった。
【0086】
一方、比較として、実施例1で用いたスルファミン酸ニッケルメッキ浴から高級アルコール系界面活性剤を除いたメッキ液を用いて、同様の試験を行った。その結果、ニッケルメッキの析出量50g/m2の試料については約40点、ニッケルメッキの析出量100g/m2の試料については約30点、ニッケルメッキの析出量150g/m2の試料については約20点であり、ニッケルメッキの析出量150g/m2の試料についても1mm以上のピンホールが多数生じていた。
【0087】
以上の結果から明らかなように、高級アルコール系界面活性剤を配合したニッケルメッキ液を用いることによって、ピンホールの非常に少ないニッケルメッキ皮膜が形成される。特に、ニッケルメッキの析出量100g/m2以上では、ピンホールがほとんどないニッケルメッキ皮膜が形成された。
【0088】
実施例2
平均粒径1〜3μmの還元鉄粉と酸化ニッケルの4:1(重量比)混合物にカルボキシメチルセルロース3%水溶液を加えてペーストを調製し、これを厚さ1.5mm、平均孔径0.3mm、多孔度97%のポリウレタン発泡体に含浸させた。次いで、ローラを通して発泡体に付着している以外のペーストを除き、90℃で乾燥後、1150℃で30分間水素中で焼成した。この間に発泡体とカルボキシメチルセルロースは分解して除去されて、鉄とニッケルが焼結された鉄−ニッケル合金製発泡体が得られた。この発泡体は、厚さ1.4mm、空隙部の平均直径120μm、多孔度95%であった。
【0089】
次いで、実施例1と同様にして、ラウリル硫酸ナトリウムを含有するスルファミン酸ニッケルメッキ浴を用いて、上記発泡体に50g/m2のニッケルメッキを行ない、ニッケルメッキ多孔体を作製した。この多孔体の表面積は、8〜12m2/kgであり、また、平均メッキ厚は1〜2μmとなり、鉄製発泡体を用いた場合と比べて、緻密な骨格が得られ、メッキ液のしみこみが少なく、有効にメッキ皮膜で被覆できることが確認された。
【0090】
得られたニッケルメッキ多孔体を用いて、実施例1と同様にして、ニッケル正極を作製し、密閉型電池を組んで電池性能評価を行った。
【0091】
その結果、実施例1では、20サイクル程度で容量が低下していたものが、実施例2では、200サイクルにおいてもほとんど容量低下がみられなかった。
【0092】
この様に鉄−ニッケル合金からなる発泡体を用いると、ニッケルメッキ被覆を有効に行うことができ、少ないメッキ量で密閉型電池のサイクル寿命を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池性能試験1における初期活性時の充放電曲線を示すグラフ。
【図2】電池性能試験1における長期サイクル充放電試験結果を示すグラフ。
【図3】電池性能試験2における初期活性時の充放電曲線を示すグラフ。
【図4】電池性能試験2における長期サイクル充放電試験結果を示すグラフ。

Claims (10)

  1. 鉄又は鉄合金製発泡体を電解還元及び酸洗によって前処理した後、
    高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いて、鉄又は鉄合金製発泡体にニッケルメッキ皮膜を形成することを特徴とするアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
  2. 鉄又は鉄合金製発泡体を50〜90%の厚さに調厚した後、高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いて、鉄又は鉄合金製発泡体にニッケルメッキ皮膜を形成することを特徴とするアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
  3. 鉄又は鉄合金製発泡体を50〜90%の厚さに調厚した後、電解還元及び酸洗によって前処理を行い、その後高級アルコール系界面活性剤を配合した電解ニッケルメッキ液を用いて、鉄又は鉄合金製発泡体にニッケルメッキ皮膜を形成することを特徴とするアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
  4. 鉄又は鉄合金製発泡体が、多孔度90〜96%の三次元スポンジ状焼結体である請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
  5. 発泡体が鉄−ニッケル合金製発泡体である請求項1〜4のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法
  6. 発泡体が、骨格径が20〜50μmであって、ニッケルメッキ析出量に基づいて算出した該発泡体1kgあたりの表面積が6〜20m 2 の鉄−ニッケル合金製発泡体である請求項1〜5のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
  7. 電解ニッケルメッキ液が、スルファミン酸ニッケルメッキ浴である請求項1〜6のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
  8. 高級アルコール系界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウム、アリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、及びこれらを含む混合物から選ばれた少なくとも一種である請求項1〜7のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
  9. 形成されるメッキ皮膜の膜厚が0.5〜10μmである請求項1〜8のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
  10. 鉄又は鉄合金製発泡体にメッキ皮膜を形成した後、真空中又は不活性雰囲気中で200〜600℃で熱処理する請求項1〜9のいずれかに記載のアルカリ二次電池用電極基体の製造方法。
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