JPH08225511A - ビウレット含有ポリイソシアネートの製造法 - Google Patents
ビウレット含有ポリイソシアネートの製造法Info
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Abstract
たビウレット含有イソシアネートの製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 脂肪族および/または脂環式ジイソシア
ネートとビウレット化剤の触媒反応によるビウレット含
有ポリイソシアネートの製造法であって、ビウレット化
剤として微分散状の水を使用し、OH−酸性化合物の存
在下に反応を実施することを特徴とする、製造法。
Description
たは脂環式ジイソシアネートとビウレット化剤の触媒反
応によるビウレット含有ポリイソシアネートの製造法に
関する。
は、ことに高品質の耐光性および耐候性の2パックのポ
リウレタン被覆材料として使用される。
トの製造は古くから公知であり、これは習慣的にジイソ
シアネートと、例えば水または水供与体などのビウレッ
ト化剤との、比較的高温での反応と、これに次ぐ単一工
程または2工程での過剰の単量体の蒸留による分離を伴
うものである。
−ブタノールなどの水供与体を酸性触媒と共に使用する
場合、その場で水が生成される。しかしながらこれを行
うためには140℃を上回る高い反応温度が一般的に必
要とされ、このような温度では反応生成物が黄色に変色
する。性能に関連する理由のため、例えば透明被覆など
のように生成物を可能な限り無色とすることが望まし
い。更に、水供与体および一般的にOH−含有ビウレッ
ト化剤を使用すると、ビウレット構造を欠く副生成物の
生成が促進される。このような副生成物により、同様に
性能に悪影響を及ぼす可能性や生成物の貯蔵安定性を損
なう可能性が生じ、またはプロセスに関連する問題が生
起する。
ることが理想的である。しかしながら、添加剤を用いず
に水を使用すると、2つの重大な問題が起こる。 1.反応中の不溶性ポリ尿素の生成が、通常は避けられ
ない。 2.単量体への分解に関して、得られた生成物は貯蔵安
定性に乏しく、このためことに室温を上回る温度で貯蔵
する場合は0.5%の限界値(ラベルに限界値を記載す
ることが必要である)を急速に越える。
避するための試みが行われている。特許文献にはビウレ
ット化剤として水を使用する、ビウレット構造を有する
ポリイソシアネートの種々多様な製造法が開示されてい
る。
書には既に、例えば燐酸トリアルキル、エチレングリコ
ールモノメチルアセテートなどの親水性有機溶媒の存在
下のイソシアネートと水との反応が記載されている。ヨ
ーロッパ特許出願公告第259233号公報によると、
この反応は少なくとも1個のカルボン酸および/または
無水カルボン酸の存在下に実施される。可化溶剤とし
て、燐酸メチルエステル類および/またはエチルエステ
ル類、およびカルボン酸アルコキシアルキルエステル類
の共用が予測されるが、この場合は必要量の溶媒または
溶媒混合物を使用することにより、溶媒を使用しない場
合よりポリイソシアネート生成の持続時間が短いという
欠点を有する。更に、場合に応じて溶媒の分離に加え
て、更に複雑な蒸留が必要となる。
公報には、全圧1.2バール以上、二酸化炭素分圧0.
2バール以上の条件下でジイソシアネートと水から、ビ
ウレット構造を有する有機ポリイソシアネートが生成さ
れる旨の記載がある。しかしながら昇温して二酸化炭素
を使用するこの種の操作には特定条件が必要とされ、従
って作業が非常に複雑となる。
サメチレンジイソシアネート(HDI)と水との反応に
よるビウレット構造を有するポリイソシアネートの製造
法が記載され、この方法では、水を空気および/または
不活性ガスとの混合物として0.1−2.0kg/kg
の含水率で水蒸気状にて110−130℃に保持される
反応混合物に供給し、反応を150−170℃で実施す
る。この方法の欠点は反応の経過中に多数の不溶性ポリ
尿素が発生することであり、プラント部材、ことに管路
の目詰まりを引き起こす可能性を有する。
知方法の上記のような問題を有さない、改善されたビウ
レット含有イソシアネートの製造方法を提供することを
その課題とする。ことに可能な限りポリ尿素の生成を回
避し、残余の単量体の分解に関して良好な貯蔵安定性を
確保し、可能な限り無色のオリゴビウレットを得ること
に重点を置く。
び/または脂環式ジイソシアネートとビウレット化剤の
触媒反応によるビウレット含有ポリイソシアネートの製
造法であって、ビウレット化剤として微分散状の水を使
用し、OH−酸性化合物の存在下に反応を実施すること
を特徴とする製造法により解決されることが、本発明者
等により見出された。
イソシアネートは実質的に無色であり、残余の単量体含
有率は低く、室温を上回る貯蔵温度であっても緩やかに
上昇するのみであり、従ってこのような条件下での作業
場所の安全性の要求をも満たすものである。本発明によ
り得られるポリイソシアネートはことに1パックまたは
2パックのポリウレタン被覆材料、接着剤およびポリウ
レタン分散液に使用される。
に使用される適する出発材料は、それ自体公知の脂肪族
および/または脂環式ジイソシアネートであり、これら
は単独でまたは混合物として使用される。例としては、
アルキレン基中に4−12個の炭素原子を有するアルキ
レンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシア
ネート、2−エチルテトラメチレン1,4−ジイソシア
ネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシア
ネート、テトラメチレン1,4−ジイソシアネート、お
よびヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(HD
I)、並びに脂環式ジイソシアネート、例えばシクロヘ
キサン1,3−および1,4−ジイソシアネート、およ
びこれらの異性体の適する混合物が挙げられ、2−ブチ
ル−2−エチルペンタメチレンジイソシアネート、2−
メチルペンタメチレンジイソシイアネート、イソホロン
ジイソシアネート(IPDI)およびHDIが好ましく
使用される。ことにホスゲンを使用せずに生成されるH
DIが好ましく使用される。
される。この微分散液は公知の適する機器と攪拌機構を
具備する反応器を使用して得られる。可能な限り微細に
分散された状態でジイソシアネート中に導入するため
に、水を水蒸気状で用いるのが好ましい。
セスの監視および制御が大幅に容易となる。本発明にお
いて、不活性ガスとして窒素および/または二酸化炭素
が好ましく使用される。水蒸気は、気体中に10−95
容量%の不活性ガスが存在するように、不活性ガスで希
釈可能である。
望の特性を獲得するために、本発明においてはOH−酸
性化合物を使用すると共に水または水蒸気を微分散状で
組み込むことにより、ジイソシアネートのビウレット化
が実施される。OH−酸性化合物はビウレット生成を加
速し、不必要な副生成物の生成を減少させる。
H−酸性化合物はプロトン酸である。使用可能であり、
ことに適していることの証明されているOH−酸性化合
物の例は、燐酸および/またはこれらのモノ−および/
またはジアルキル(アリール)エステルおよび/または
硫酸水素塩である。好ましくは脂肪族基、分岐状脂肪族
基、アリール脂肪族基、または芳香族基が1−30の、
好ましくは4−20の炭素原子を有する燐酸モノ−およ
び/またはジアルキル(アリール)エステルが使用され
る。応用可能な例には燐酸ジ(2−エチルヘキシル)お
よび燐酸ジヘキサデシルが挙げられる。ことに好適な硫
酸水素塩には、脂肪族基、分岐状脂肪族基、アリール脂
肪族基が1−30、ことに4−20の炭素原子を有する
硫酸水素テトラアルキルアンモニムがある。燐酸ジブチ
ルおよび燐酸ジイソプロピルがことに好適に使用され、
燐酸(2−エチルヘキシル)も好ましい。(アリール)
脂肪族カルボン酸に関しては、例えばヨーロッパ特許出
願公開第259233号公報に有効性に劣ることが証明
されている旨の記載がある。
揮発性が低く、従って必要に応じて塩の形状で生成混合
物から濾過するか、または非分裂化合物として最終生成
物中に残存することが可能であり、或は反応の間に分解
生成物または非分裂の副生成物を生成するという利点を
有する。また、酸の触媒活性が良好であるという更なる
利点も有する。
ートに対して0.01−2モル%、好ましくは0.1−
2.5モル%の量で使用すると有利である。
制するために、更に可溶化剤としての溶媒を使用するこ
とも可能である。この目的のために好適な溶媒の例には
カルボン酸アルコキシアルキルおよび/または燐酸トリ
アルキルが挙げられる。本発明においては、酢酸メトキ
シプロピル、燐酸トリメチル、燐酸トリエチルまたはこ
れらの化合物の所望の混合物を使用することが好まし
い。
は60−200℃、好ましくは100−150℃で実施
される。
る。
ットを有するガラス管および攪拌機を具備する攪拌フラ
スコ装置中に配置した。フリットを有するガラス管を水
蒸気発生機(加熱フラスコ中に水をゆっくりと給送する
ことができる加熱した、滴下漏斗を有する円形底のフラ
スコ)と窒素導入孔に連結した。
(HDIに対してモル%で表示)をHDIに添加し、窒
素を泡立てながら、得られた混合物を130℃に予熱し
た。次いで、窒素で希釈した水蒸気(20リットル/時
間)をガラスフリットを介して通過させ、NCO含有量
の低下により反応経過を監視した。NCO含有量が40
−43%となると水蒸気供給を遮断し(約60−75分
後)、反応混合物の攪拌を更に30分、130℃の窒素
雰囲気下に継続した。更に過剰のHDIを薄膜蒸発器中
で蒸留により分離した。得られた透明の実質的に無色の
残液生成物は、低い残存HDI含有率を示し、乾燥炉に
50℃で貯蔵すると、6週間後に残存単量体の増加が測
定された(表1参照)。
様の操作を繰り返した。反応は顕著に遅くなり、単位時
間あたりの水蒸気導入量に応じて、反応混合物中に生成
する不溶性ポリ尿素の量が増加または減少した(使用し
たHDIに対してポリ尿素0.01−0.5重量%)。
リエチルおよび記載の量の特定種類のOH−酸性化合物
(HDIに対してモル%で表示)を還流冷却器および攪
拌機を具備する攪拌フラスコ装置中に配置し、得られた
混合物を130℃に予熱した。次いで、窒素雰囲気下に
激しく攪拌しながら6.4gの水を滴下した。3時間に
わたりCO2 を激しく放出しながら混合物が130℃に
達し、NCO含有量が40−42%を示した(溶媒を含
まない混合物として算出)。この後過剰のHDIと溶媒
を薄膜蒸発器中で蒸留により分離した。得られた透明の
実質的に無色の残液生成物は、低い残存HDI含有率を
示し、乾燥炉に50℃で貯蔵すると、6週間後に残存単
量体の増加が測定された。
と同様の操作を繰り返した。反応は顕著に遅くなり、反
応体上の気体空間に不溶性尿素が生成し、この尿素が反
応装置の未加熱部分に付着した。
Claims (9)
- 【請求項1】 脂肪族および/または脂環式ジイソシア
ネートとビウレット化剤の触媒反応によるビウレット含
有ポリイソシアネートの製造法であって、ビウレット化
剤として微分散状の水を使用し、OH−酸性化合物の存
在下に反応を実施することを特徴とする、製造法。 - 【請求項2】 使用されるビウレット化剤が水蒸気であ
ることを特徴とする、請求項1に記載の製造法。 - 【請求項3】 使用されるビウレット化剤が水蒸気と不
活性ガスであることを特徴とする、請求項1または2に
記載の製造法。 - 【請求項4】 使用されるOH−酸性化合物が燐酸およ
び/または燐酸モノ−および/またはジアルキル(アリ
ール)エステルであることを特徴とする、請求項1−3
のいずれか1項に記載の製造法。 - 【請求項5】 使用されるOH−酸性化合物が硫酸水素
塩であることを特徴とする、請求項1−3のいずれか1
項に記載の製造法。 - 【請求項6】 使用されるOH−酸性化合物が硫酸水素
テトラアルキルアンモニウムであることを特徴とする、
請求項5に記載の製造法。 - 【請求項7】 更に可溶化剤として酢酸メトキシプロピ
ルおよび/または燐酸トリメチルおよび/または燐酸ト
リエチルを使用することを特徴とする、請求項1−6の
いずれか1項に記載の製造法。 - 【請求項8】 使用されるジイソシアネートがヘキサメ
チレンジイソシアネートであることを特徴とする、請求
項1−7のいずれか1項に記載の製造法。 - 【請求項9】 使用されるジイソシアネートがイソホロ
ンジイソシアネートであることを特徴とする、請求項1
−7のいずれか1項に記載の製造法。
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