JPH08224464A - 添着体、脱臭剤、添着体の製法、及び複合臭気成分の脱臭方法 - Google Patents
添着体、脱臭剤、添着体の製法、及び複合臭気成分の脱臭方法Info
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- JPH08224464A JPH08224464A JP7053721A JP5372195A JPH08224464A JP H08224464 A JPH08224464 A JP H08224464A JP 7053721 A JP7053721 A JP 7053721A JP 5372195 A JP5372195 A JP 5372195A JP H08224464 A JPH08224464 A JP H08224464A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 生ごみ等の臭気に対して優れた脱臭効果を有
する安価な脱臭剤を提供する。 【構成】 この脱臭剤は、灰分を主原料とし塩基及び熱
処理を行った人工ゼオライトに添着剤としての硫酸アル
ミニウムを担持、添着させている。
する安価な脱臭剤を提供する。 【構成】 この脱臭剤は、灰分を主原料とし塩基及び熱
処理を行った人工ゼオライトに添着剤としての硫酸アル
ミニウムを担持、添着させている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば生ごみの処理
時等に優れた脱臭効果を備える新規な添着体、脱臭剤、
添着体の製法、及び複合臭気成分の脱臭方法に関する。
時等に優れた脱臭効果を備える新規な添着体、脱臭剤、
添着体の製法、及び複合臭気成分の脱臭方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生ごみ等の処理の際に生じる複合悪臭成
分の脱臭に用いられる従来の代表的な乾式吸着剤及び脱
臭剤としては、(a)活性炭系、(b)添着炭系、
(c)天然ゼオライト系、及び(d)合成ゼオライト系
などがある。
分の脱臭に用いられる従来の代表的な乾式吸着剤及び脱
臭剤としては、(a)活性炭系、(b)添着炭系、
(c)天然ゼオライト系、及び(d)合成ゼオライト系
などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の乾式
吸着剤及び脱臭剤の主な問題点は次のとおりである。 (a)活性炭系:アンモニア及び低分子量成分に対して
はほとんど脱臭効果が認められない。 (b)添着炭系:硫酸を代表とする酸を添着させた酸添
着炭、塩基性成分を添着させた塩基添着炭、その他種々
の塩類や触媒機能を有する成分を配合した吸着剤が市販
されているが、多くの場合、2種以上の吸着剤の組み合
わせが必要であり、かつ比較的高価となる。 (c)天然ゼオライト系:低濃度複合悪臭成分中のアン
モニアに対しては若干の効力が認められるが、他の成分
に対しては目立った効力は認められない。 (d)合成ゼオライト系:特有の分子篩作用を有してお
り、代表的細孔径の選定により、微量成分の分離や除去
に対しては極めて優れた能力を発揮できる。ただし、多
成分の複合臭に対しては、各成分の分子径が異なるた
め、その特徴を発揮させることは極めて困難である。併
せて、価格が天然ゼオライトの数十倍であり、経済的見
地から適用される可能性は皆無である。
吸着剤及び脱臭剤の主な問題点は次のとおりである。 (a)活性炭系:アンモニア及び低分子量成分に対して
はほとんど脱臭効果が認められない。 (b)添着炭系:硫酸を代表とする酸を添着させた酸添
着炭、塩基性成分を添着させた塩基添着炭、その他種々
の塩類や触媒機能を有する成分を配合した吸着剤が市販
されているが、多くの場合、2種以上の吸着剤の組み合
わせが必要であり、かつ比較的高価となる。 (c)天然ゼオライト系:低濃度複合悪臭成分中のアン
モニアに対しては若干の効力が認められるが、他の成分
に対しては目立った効力は認められない。 (d)合成ゼオライト系:特有の分子篩作用を有してお
り、代表的細孔径の選定により、微量成分の分離や除去
に対しては極めて優れた能力を発揮できる。ただし、多
成分の複合臭に対しては、各成分の分子径が異なるた
め、その特徴を発揮させることは極めて困難である。併
せて、価格が天然ゼオライトの数十倍であり、経済的見
地から適用される可能性は皆無である。
【0004】この発明は、安価でかつ優れた脱臭効果を
備える新規な添着体を提供することを目的とする。さら
に、この発明は、添着体の製法及び複合臭気成分の脱臭
方法を提供することも目的とする。
備える新規な添着体を提供することを目的とする。さら
に、この発明は、添着体の製法及び複合臭気成分の脱臭
方法を提供することも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】AZ(人工ゼオライト)
は、シリカ(SiO2)と酸化アルミニウム(Al
2O3)を主成分とし、広義の灰分に属する粉体を塩基で
処理し、さらに、熱処理を加え、活性化処理を行ったも
ので、シリカ含有量は42〜49重量%、酸化アルミニ
ウムの含有量は21〜25%である。AZの主な特徴を
列記すると、次のとおりである。 (a)平均細孔径が活性炭に比較して小であり、活性炭
に吸着され難い低分子量成分を吸着できる。 (b)比表面積(内部表面積)が大であり、相互に性質
を異にする水分及び油分の両者に対しても吸着力が大で
ある。 (c)粉体、粒状物、球状(ボール又はビーズ状)成型
物など、粒子の大きさや形状に関係なく、本質的形態は
球状に近く、したがって通気抵抗が極めて小である。 (d)前処理剤として極めて有効な適用が可能であり、
低価格(=安価。活性炭の1/7〜1/8)である。
は、シリカ(SiO2)と酸化アルミニウム(Al
2O3)を主成分とし、広義の灰分に属する粉体を塩基で
処理し、さらに、熱処理を加え、活性化処理を行ったも
ので、シリカ含有量は42〜49重量%、酸化アルミニ
ウムの含有量は21〜25%である。AZの主な特徴を
列記すると、次のとおりである。 (a)平均細孔径が活性炭に比較して小であり、活性炭
に吸着され難い低分子量成分を吸着できる。 (b)比表面積(内部表面積)が大であり、相互に性質
を異にする水分及び油分の両者に対しても吸着力が大で
ある。 (c)粉体、粒状物、球状(ボール又はビーズ状)成型
物など、粒子の大きさや形状に関係なく、本質的形態は
球状に近く、したがって通気抵抗が極めて小である。 (d)前処理剤として極めて有効な適用が可能であり、
低価格(=安価。活性炭の1/7〜1/8)である。
【0006】硫酸アルミニウム担持添着脱臭剤(以下、
「ZS」と言う。)は、硫酸イオンを含有する硫酸アル
ミニウム(=添着剤)の水溶液にAZを代表とする無機
質多孔体を浸漬し、水溶液から取出して、乾燥させたも
のである。この処理により、AZ中の比較的細孔径が大
きい内部表面には硫酸アルミニウムが添着された状態と
なる。一方、AZ中の比較的細孔径の小さい内部表面に
は、硫酸アルミニウムが添着されないで、AZ固有の状
態で残されていると考えられる。すなわち、部分的添着
に相当する。添着剤としては、上記の硫酸アルミニウム
以外に硫酸亜鉛や酸性硫酸塩も同様な処理により調整が
可能であり、優れた経済的脱臭剤として活用できる。ま
た、無機質多孔体として、AZの代わりに、天然ゼオラ
イトを使用することもできる。
「ZS」と言う。)は、硫酸イオンを含有する硫酸アル
ミニウム(=添着剤)の水溶液にAZを代表とする無機
質多孔体を浸漬し、水溶液から取出して、乾燥させたも
のである。この処理により、AZ中の比較的細孔径が大
きい内部表面には硫酸アルミニウムが添着された状態と
なる。一方、AZ中の比較的細孔径の小さい内部表面に
は、硫酸アルミニウムが添着されないで、AZ固有の状
態で残されていると考えられる。すなわち、部分的添着
に相当する。添着剤としては、上記の硫酸アルミニウム
以外に硫酸亜鉛や酸性硫酸塩も同様な処理により調整が
可能であり、優れた経済的脱臭剤として活用できる。ま
た、無機質多孔体として、AZの代わりに、天然ゼオラ
イトを使用することもできる。
【0007】このような処理を行ったZSはAZと異な
った特性を示し、アンモニア、アミン類を代表とする塩
基性成分や、含窒素化合物に対して優れた吸着力を発揮
できる。市販の添着炭に比較すると、比較的安価なAZ
を主材料とした浸漬式添着法を適用しているので、添着
に要する費用が安価であり、価格としては市販添着炭の
数分の一程度で済む。なお、上記の浸漬式添着法は、市
販の各種活性炭に対しても適用できる。
った特性を示し、アンモニア、アミン類を代表とする塩
基性成分や、含窒素化合物に対して優れた吸着力を発揮
できる。市販の添着炭に比較すると、比較的安価なAZ
を主材料とした浸漬式添着法を適用しているので、添着
に要する費用が安価であり、価格としては市販添着炭の
数分の一程度で済む。なお、上記の浸漬式添着法は、市
販の各種活性炭に対しても適用できる。
【0008】この発明に基づく複合臭気成分の脱臭方法
には次の(a)又は(b)がある。なお、説明に先立
ち、各記号の定義は次のとおりである。 AZ:人工ゼオライト ZS:AZに硫酸アルミニウムを担持したもの。 C:市販活性炭(粒状品、成型品等) CS:Cに硫酸アルミニウムを担持したもの。
には次の(a)又は(b)がある。なお、説明に先立
ち、各記号の定義は次のとおりである。 AZ:人工ゼオライト ZS:AZに硫酸アルミニウムを担持したもの。 C:市販活性炭(粒状品、成型品等) CS:Cに硫酸アルミニウムを担持したもの。
【0009】なお、AZの代わりに、市販の天然ゼオラ
イトや天然ゼオライトの酸処理物を適用することが可能
である。また、硫酸アルミニウムの代わりに硫酸亜鉛、
酸性硫酸塩(酸性硫酸ナトリウム(=硫酸水素ナトリウ
ム)NaHSO4や酸性硫酸カリウム(=硫酸水素カリ
ウム)KHSO4など)を添着したものを適用すること
が可能である。硫酸アルミニウムを使用しているのは、
毒性が少なく、安価であり、両性元素の一種であるアル
ミニウムを含有しているからである。硫酸アルミニウム
は、化学的反応剤として作用しており、使用後の脱臭剤
の再生に際しても、反応生成物の溶解度が大であり、比
較的容易に再生することが可能である。
イトや天然ゼオライトの酸処理物を適用することが可能
である。また、硫酸アルミニウムの代わりに硫酸亜鉛、
酸性硫酸塩(酸性硫酸ナトリウム(=硫酸水素ナトリウ
ム)NaHSO4や酸性硫酸カリウム(=硫酸水素カリ
ウム)KHSO4など)を添着したものを適用すること
が可能である。硫酸アルミニウムを使用しているのは、
毒性が少なく、安価であり、両性元素の一種であるアル
ミニウムを含有しているからである。硫酸アルミニウム
は、化学的反応剤として作用しており、使用後の脱臭剤
の再生に際しても、反応生成物の溶解度が大であり、比
較的容易に再生することが可能である。
【0010】 (a)AZ(前段)+ZS(後段)、又はZS単独。 なお、(前段)及び(後段)は、複合臭気成分の脱臭方
法の工程を示し、各段に配置されて、複合臭気成分が通
されることを意味する。水分や油分を含むミストやドレ
イン(ミストより粒径の大のもの)を同伴する場合や、
硫化水素や酸性成分が比較的高濃度の場合には、複合臭
気成分を、前段でAZに通し、後段でZSに通す。上記
ドレインを含有しない場合には、ZS単独で処理し、複
合臭気成分をZSのみに通す。
法の工程を示し、各段に配置されて、複合臭気成分が通
されることを意味する。水分や油分を含むミストやドレ
イン(ミストより粒径の大のもの)を同伴する場合や、
硫化水素や酸性成分が比較的高濃度の場合には、複合臭
気成分を、前段でAZに通し、後段でZSに通す。上記
ドレインを含有しない場合には、ZS単独で処理し、複
合臭気成分をZSのみに通す。
【0011】(b)AZ(前段)+ZS(中段)+C
(後段)又はAZ(前段)+ZS(中段)+CS(後
段) 脱臭方法(a)に示したミストやドレインを同伴する場
合で、硫化水素以外に疎水性の有機化合物を相当量含有
し、アンモニアの含有量が少ない場合には、AZ(前
段)+ZS(中段)+C(後段)が適しており、アンモ
ニアやアミン類の含有量が比較的多量の場合には、AZ
(前段)+ZS(中段)+CS(後段)が適している。
(後段)又はAZ(前段)+ZS(中段)+CS(後
段) 脱臭方法(a)に示したミストやドレインを同伴する場
合で、硫化水素以外に疎水性の有機化合物を相当量含有
し、アンモニアの含有量が少ない場合には、AZ(前
段)+ZS(中段)+C(後段)が適しており、アンモ
ニアやアミン類の含有量が比較的多量の場合には、AZ
(前段)+ZS(中段)+CS(後段)が適している。
【0012】一般廃棄物に該当する厨芥、雑芥等から発
生する複合臭気の軽減を目的とする場合、冬季で比較的
低温の場合には、脱臭方法(a)のように、ZS単独、
又はAZ(前段)+ZS(後段)の組み合わせにより経
済的に目的を達成させることができる。一方、夏季で比
較的高濃度の場合には、湿分が比較的少ないときには、
ZS(前段)+C(後段)又はZS(前段)+CS(後
段)の組み合わせが望ましく、また、湿分が比較的多い
ときには、AZ(前段)+ZS(中段)+C(後段)又
はAZ(前段)+ZS(中段)+CS(後段)が望まし
い。
生する複合臭気の軽減を目的とする場合、冬季で比較的
低温の場合には、脱臭方法(a)のように、ZS単独、
又はAZ(前段)+ZS(後段)の組み合わせにより経
済的に目的を達成させることができる。一方、夏季で比
較的高濃度の場合には、湿分が比較的少ないときには、
ZS(前段)+C(後段)又はZS(前段)+CS(後
段)の組み合わせが望ましく、また、湿分が比較的多い
ときには、AZ(前段)+ZS(中段)+C(後段)又
はAZ(前段)+ZS(中段)+CS(後段)が望まし
い。
【0013】
(a)従来から広く用いられている酸添着活性炭、塩基
添着活性炭、汎用活性炭から成る3種類の脱臭剤の組み
合わせ方式と比較すると、この発明に基づくAZ,Z
S,CSの2種又は3種の脱臭剤の組み合わせ方式は、
同程度の脱臭効果が得られる上に、比較的低価格の脱臭
剤で構成されているので、脱臭剤全体としての費用を大
幅に節減でき、大きな経済性を見出すことが可能であ
る。
添着活性炭、汎用活性炭から成る3種類の脱臭剤の組み
合わせ方式と比較すると、この発明に基づくAZ,Z
S,CSの2種又は3種の脱臭剤の組み合わせ方式は、
同程度の脱臭効果が得られる上に、比較的低価格の脱臭
剤で構成されているので、脱臭剤全体としての費用を大
幅に節減でき、大きな経済性を見出すことが可能であ
る。
【0014】(b)この発明に基づいて使用したAZ及
びZSは比較的安価であるので、再生処理を行うことな
く、土壌改良剤を代表とする別用途に供することが可能
である。使用済みのCSは水又は蒸気を用いて洗浄後、
通常実施されている加熱再生処理を行った後、再び硫酸
アルミニウム担持添着処理を行うことにより再利用する
ことが可能である。なお、使用済みのCについては通常
の再生法を適用できる。
びZSは比較的安価であるので、再生処理を行うことな
く、土壌改良剤を代表とする別用途に供することが可能
である。使用済みのCSは水又は蒸気を用いて洗浄後、
通常実施されている加熱再生処理を行った後、再び硫酸
アルミニウム担持添着処理を行うことにより再利用する
ことが可能である。なお、使用済みのCについては通常
の再生法を適用できる。
【0015】(c)この発明によれば、AZ,ZS,C
S又はCの構成比率を原臭の組成や必要とされる脱臭後
の臭気濃度又は強度により種々な比率で組み合わせるこ
とが可能である。例えば、酸性のミストを同伴する場合
や、硫化水素が比較的高濃度で含有される場合には、A
Zの比重を大にし、ZSとCS又はCの比率を小にする
ことが望ましい。一方、分子量が比較的大である成分や
疎水性の有機化合物が相当量含まれている場合には、C
S又はCの比率を大にすることが望ましい。臭気の強さ
を軽減する程度でよい場合には、ZSを単独で使用する
ことが可能である。この場合には、必要に応じてZSを
主体とし、補完(補助)的にCS又はCを組み合わせる
ことが可能である。ただし、Cはアンモニアに対しては
吸着能力が劣るので、アンモニアが数p.p.m.以上含まれ
る場合には、Cではなく、CSを使用することが望まし
い。さらに、この発明は冬季比較的低温で臭気自体が弱
い場合には、ZSを主体とし、夏季比較的高温、高湿で
臭気が強い場合には、必要とされる臭気濃度に対応して
ZSとCSの比率を変えることにより種々な対応が可能
である。
S又はCの構成比率を原臭の組成や必要とされる脱臭後
の臭気濃度又は強度により種々な比率で組み合わせるこ
とが可能である。例えば、酸性のミストを同伴する場合
や、硫化水素が比較的高濃度で含有される場合には、A
Zの比重を大にし、ZSとCS又はCの比率を小にする
ことが望ましい。一方、分子量が比較的大である成分や
疎水性の有機化合物が相当量含まれている場合には、C
S又はCの比率を大にすることが望ましい。臭気の強さ
を軽減する程度でよい場合には、ZSを単独で使用する
ことが可能である。この場合には、必要に応じてZSを
主体とし、補完(補助)的にCS又はCを組み合わせる
ことが可能である。ただし、Cはアンモニアに対しては
吸着能力が劣るので、アンモニアが数p.p.m.以上含まれ
る場合には、Cではなく、CSを使用することが望まし
い。さらに、この発明は冬季比較的低温で臭気自体が弱
い場合には、ZSを主体とし、夏季比較的高温、高湿で
臭気が強い場合には、必要とされる臭気濃度に対応して
ZSとCSの比率を変えることにより種々な対応が可能
である。
【0016】
実施例1:直径100mmのステンレス製カラムを用い、
前段として代表長5±1mmの球状AZを10cm(層高)
充填し、後段にはZSを同様に10cm(層高)充填し
た。悪臭源として、厨房残渣、魚類残渣を主体とする複
合臭気を含有する悪臭ガス(主体は室内空気)を用い、
流量55リットル/minで通過させて、脱臭処理を行っ
た。脱臭効果に関しては3点比較式臭袋分析法を適用し
た。その結果によれば、原臭の臭気濃度730倍に対
し、前段AZ層通過後は31倍、後段ZS層通過後は1
0倍となり、著しい脱臭効果が認められた。この事実は
比較的安価なAZとZSの組み合わせによりこの発明に
基づく十分な脱臭効果(臭気軽減効果)を示すものであ
る。
前段として代表長5±1mmの球状AZを10cm(層高)
充填し、後段にはZSを同様に10cm(層高)充填し
た。悪臭源として、厨房残渣、魚類残渣を主体とする複
合臭気を含有する悪臭ガス(主体は室内空気)を用い、
流量55リットル/minで通過させて、脱臭処理を行っ
た。脱臭効果に関しては3点比較式臭袋分析法を適用し
た。その結果によれば、原臭の臭気濃度730倍に対
し、前段AZ層通過後は31倍、後段ZS層通過後は1
0倍となり、著しい脱臭効果が認められた。この事実は
比較的安価なAZとZSの組み合わせによりこの発明に
基づく十分な脱臭効果(臭気軽減効果)を示すものであ
る。
【0017】比較例1:実施例1の場合と同一の条件で
後段にZSの代わりにCSを充填し、脱臭効果を比較し
た。3点比較式臭袋分析結果は 実施例1の場合と全く
同一で、臭気濃度は10倍であった。ただし、この場合
は、CSはAZよりもはるかに高価であるので、経済的
見地からは 実施例1の場合が優れていることを示すも
のである。
後段にZSの代わりにCSを充填し、脱臭効果を比較し
た。3点比較式臭袋分析結果は 実施例1の場合と全く
同一で、臭気濃度は10倍であった。ただし、この場合
は、CSはAZよりもはるかに高価であるので、経済的
見地からは 実施例1の場合が優れていることを示すも
のである。
【0018】実施例2:アンモニア及びアミン類を比較
的高濃度で含有する魚類残渣を主な悪臭源とする悪臭含
有ガス(主体は室内臭気)に対し、充填層高10cmにな
るように、ZSを充填し、流量110リットル/minで脱
臭試験を行った。なお、試験装置は 実施例1に示した
装置を用いた。6段階臭気強度表示法によれば、6名の
パネルによる判定結果として、原臭の臭気強度4又は5
に対し、脱臭後は0又は1という顕著な脱臭効果が認め
られた。
的高濃度で含有する魚類残渣を主な悪臭源とする悪臭含
有ガス(主体は室内臭気)に対し、充填層高10cmにな
るように、ZSを充填し、流量110リットル/minで脱
臭試験を行った。なお、試験装置は 実施例1に示した
装置を用いた。6段階臭気強度表示法によれば、6名の
パネルによる判定結果として、原臭の臭気強度4又は5
に対し、脱臭後は0又は1という顕著な脱臭効果が認め
られた。
【0019】6段階臭気強度表示法を下に示す。 上記の効果はこの発明に基づく顕著な脱臭効果を示すも
のである。
のである。
【0020】比較例2:実施例2に示した条件で、充填
物を市販のガス用粒状活性炭(ヤシ殻ベース)4〜8me
sh(粒度)に変えて、併行試験(共通ヘッダー組込み)
を行った結果、脱臭後の臭気強度は4であって、脱臭効
果はほとんど認められなかった。
物を市販のガス用粒状活性炭(ヤシ殻ベース)4〜8me
sh(粒度)に変えて、併行試験(共通ヘッダー組込み)
を行った結果、脱臭後の臭気強度は4であって、脱臭効
果はほとんど認められなかった。
【0021】実施例3:家畜糞尿石灰処理物(遅効性、
緩効性肥料の一種)及び納豆腐敗発酵物等を悪臭成分と
して含有する悪臭ガス(主体は空気)を悪臭源とし、A
Z(前段)、ZS(中段)、CS(後段)の3段階に充
填層を区分し、各充填層高を50mmとして脱臭試験を行
った。なお、流量は110リットル/minで、試験装置は
実施例1に示したものを用いた。6名のパネルによる判
定は次のとおりである。 この発明による著しい脱臭効果が認められた。
緩効性肥料の一種)及び納豆腐敗発酵物等を悪臭成分と
して含有する悪臭ガス(主体は空気)を悪臭源とし、A
Z(前段)、ZS(中段)、CS(後段)の3段階に充
填層を区分し、各充填層高を50mmとして脱臭試験を行
った。なお、流量は110リットル/minで、試験装置は
実施例1に示したものを用いた。6名のパネルによる判
定は次のとおりである。 この発明による著しい脱臭効果が認められた。
【0022】なお、本試験において、検知管法によるア
ンモニア濃度の測定結果は次のとおりである。 臭気強度とアンモニア濃度間に相関関係が認められた。
本試験において、脱臭効果は48時間以上継続して認め
られることを確認し、この発明に基づく十分な脱臭効果
と併せて、優れた経済性を確認することができた。
ンモニア濃度の測定結果は次のとおりである。 臭気強度とアンモニア濃度間に相関関係が認められた。
本試験において、脱臭効果は48時間以上継続して認め
られることを確認し、この発明に基づく十分な脱臭効果
と併せて、優れた経済性を確認することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01B 17/96
Claims (7)
- 【請求項1】 無機質多孔体に添着剤として硫酸アルミ
ニウム、硫酸亜鉛、又は酸性硫酸塩を担持、添着させて
いる添着体。 - 【請求項2】 無機質多孔体が、天然ゼオライト、又は
灰分を主原料とし塩基及び熱処理を行った人工ゼオライ
トである請求項1記載の添着体。 - 【請求項3】 請求項1又は2の添着体を有効成分とす
る脱臭剤。 - 【請求項4】 無機質多孔体を、硫酸アルミニウム、硫
酸亜鉛、又は酸性硫酸塩の水溶液に浸漬し、水溶液から
取出して、乾燥させる請求項1又は2記載の添着体の製
法。 - 【請求項5】 水分や油分を含むミストやドレインを同
伴する複合臭気成分、又は硫化水素や酸性成分が比較的
高濃度である複合臭気成分について、その複合臭気成分
を、無機質多孔体に通した後、請求項1又は2の添着体
に通す複合臭気成分の脱臭方法。 - 【請求項6】 疎水性の有機化合物を含有しアンモニア
の含有量が少ない複合臭気成分について、その複合臭気
成分を請求項1又は2の添着体に通した後、活性炭に通
す複合臭気成分の脱臭方法。 - 【請求項7】 疎水性の有機化合物を含有しアンモニア
やアミン類の含有量が多い複合臭気成分について、その
複合臭気成分を請求項1又は2の添着体に通した後、硫
酸アルミニウム、硫酸亜鉛、又は酸性硫酸塩を担持、添
着させている活性炭に通す複合臭気成分の脱臭方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7053721A JPH08224464A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 添着体、脱臭剤、添着体の製法、及び複合臭気成分の脱臭方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7053721A JPH08224464A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 添着体、脱臭剤、添着体の製法、及び複合臭気成分の脱臭方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08224464A true JPH08224464A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=12950702
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7053721A Pending JPH08224464A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 添着体、脱臭剤、添着体の製法、及び複合臭気成分の脱臭方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH08224464A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180040171A (ko) * | 2016-10-11 | 2018-04-20 | 주식회사 태성환경연구소 | 자동차 도어트림에서 유래되는 휘발성유기화합물질 및 악취유발물질 저감을 위한 다공성 유기 또는 무기 흡착재 제조방법 |
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1995
- 1995-02-20 JP JP7053721A patent/JPH08224464A/ja active Pending
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KR20180040171A (ko) * | 2016-10-11 | 2018-04-20 | 주식회사 태성환경연구소 | 자동차 도어트림에서 유래되는 휘발성유기화합물질 및 악취유발물질 저감을 위한 다공성 유기 또는 무기 흡착재 제조방법 |
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