JPH08223898A - ステップモータ - Google Patents

ステップモータ

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JPH08223898A
JPH08223898A JP4905995A JP4905995A JPH08223898A JP H08223898 A JPH08223898 A JP H08223898A JP 4905995 A JP4905995 A JP 4905995A JP 4905995 A JP4905995 A JP 4905995A JP H08223898 A JPH08223898 A JP H08223898A
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JP
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poles
fitting
magnetic pole
peripheral frame
magnetic poles
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JP4905995A
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English (en)
Inventor
Fumio Isobe
文夫 礒部
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Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Publication date
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  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】巻回工程を容易に且つ巻回量を充分なものとさ
せるとともに、磁気的な制限・減少・損失等を最小限に
抑えて駆動効率を向上させ、駆動の際のステップ精度を
低下させることなく、低価格であるステップモータを提
供する。 【構成】回転子2はN極とS極とを交互に配した等ピッ
チの磁極3を備えている。固定磁極6を一体に形成した
固定子4は、各固定磁極6間に周方向に所定の長さを有
した円弧状の嵌合凹部5aを形成している。分離磁極7
は、極歯7bと周方向に所定の長さを有した円弧状の嵌
合腕部7cとを一体に形成している。コイル8は、極歯
7bの周囲に配している。嵌合腕部7cを主軸1方向に
沿った方向から嵌合凹部5aに圧入して分離磁極7を固
定子4に組付ける。分離磁極7が周枠5から径方向へ脱
落するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステップモータに関
し、より詳細には、複数の突状の磁極を有する固定子を
備えたステップモータに関する。
【0002】
【従来の技術】複数の突状の磁極を有する固定子を備え
たステップモータにおいて、該磁極に一極おきにコイル
を配するようにした固定子を用いたものは、例えば特公
平2−8543号公報において提案されている。このよ
うに一極おきにコイルを配する点について図5を用いて
説明する。図5に示すステップモータは、主軸101に
固着した回転子102と、その回転子102の径方向外
側に所定の間隙を有して配した固定子103とを備えて
いる。回転子102は永久磁石を用いて形成していて、
周方向にN極とS極とを交互に配した等ピッチ(30度
毎)の磁極104を12個備えている。固定子103
は、周枠105の内周側に周方向に等ピッチ(36度
毎)で配した10個の磁極106を周枠105に一体に
形成しており、磁極106の一極おきにコイル107を
配して、5相を形成するようになっている。所定のコイ
ル107へ通電すると、コイル107を配した磁極10
6が誘導磁極となって、このコイル107を配した磁極
106と該磁極106に隣接する2つの磁極106,1
06とこの3つの磁極間に位置する周枠105とを磁束
が流れ所定の磁路が形成される。このように、コイル1
07を配した磁極106とともに、該磁極106に隣接
する2つの磁極106,106も主磁極として磁気的に
作用し、回転駆動に寄与する。この構成においては、例
えば回転子102の中心を通過するように磁路を形成さ
せるような構成のステップモータと比較して、磁路長が
極めて短く、磁気抵抗を小さく抑えることができるの
で、駆動効率の点で有利である等の特徴を有している。
【0003】このような構成のステップモータの製造に
おいて、固定子の所定の磁極にコイルを配する方法とし
て、巻線巻回用の可動針(ニードル)により磁極に巻線
を巻回するトロイダル巻線方式がある。しかしながら、
固定子の各磁極が互いに接近していると、隣接する磁極
が可動針の移動の際の障害物となって、所定の磁極に巻
線を巻回する工程を困難なものとさせるものである。ま
た、可動針を通過可能とさせるためのスペースを要する
ため、その空間には巻線を配することができず、巻線の
巻回可能な量が制限される。また、コイルを配する他の
方法として、予め巻線を巻回したコイルボビンを磁極へ
配する挿入ボビン方式があるが、この方法においては、
コイルボビンを磁極へ挿入可能とする必要があるので、
コイルボビンの大きさが磁極間のスペースに制限される
ため、やはり巻線の巻回量が制限される。いずれにして
も、巻線の巻回されない空間が生じて無駄なスペースと
なるため、固定子の大きさに対して駆動効率が充分に得
られないという不都合な点を有するものであった。
【0004】これを解消するため、例えば、コイルを配
する磁極を固定子の周枠より分離させた別体の磁極構造
とし、固定子の周枠より分離した状態にて巻回工程を施
し、その後に周枠へ組付けるようにしたものがある。し
かしながら、単に分離した磁極構造とすると、以下に述
べるような不都合な点を有する。分離した磁極を固定子
の周枠へ組付けた状態において、組付けにより分離磁極
と周枠とが互いに対向する部分は、分離磁極及び周枠を
それぞれ対向面の面精度を高いものにて製造しても、対
向面間に空隙が生じることを避けられない。そして、空
隙部分での磁気抵抗は、周枠や分離磁極を構成している
材質等により決定される磁気抵抗より大きくなるため
(数千倍程度)、この空隙部分で実質的に磁路長が増大
することと等しくなり、磁束の減少となって駆動力(駆
動効率)の低下となる。したがって、上述したような一
極おきにコイルを配するようにした固定子を用いたもの
においては、一極おきにコイルを配して磁路長を短くし
て駆動効率を向上させるという利点が生かされないとい
う不都合を生じていた。また、分離磁極と周枠との組付
け部分を、例えば特公平6−50939号公報等に記載
されているように楔形状とすると、分離磁極に極めて細
くなる部分(断面積の小さくなる部分)が形成され、こ
の極めて細くなった部分で磁気抵抗が極大化して磁束が
制限されるため、コイルの巻線巻回量やコイルへの通電
量を増大させてもこの磁束の制限により充分に生かされ
ず、駆動効率の低下につながる。また、このように細く
なる部分では磁気漏洩がより大きく発生しやすく、当然
ながらこの磁気漏洩が磁束の損失となって駆動効率の低
下の原因となる。
【0005】また、単にすべての磁極を別体に分離させ
た磁極構造においては、各磁極の磁極面(回転子と対向
する面)が同一円上に位置するよう高精度にて固定子の
周枠に組付けることは容易ではない。これを解消するた
め、例えば特公平6−50939号公報等のように組付
け時に補助リングを用いると、工程数の増加となってし
まう欠点があった。また、組付け部分を楔形状としたも
のにおいては、組付け部分でわずかでも位置ずれが生じ
ると、磁極面側(回転子と対向する面側)では大きなず
れ量に増幅されてしまうという欠点を有していた。そし
て、特に、ステップモータでは、固定子の各磁極面が同
一円上に配されるようにすることが重要であり、その配
設(配列)の真円の精度が要求されるが、そのために、
上述のような工数の増加等により、コスト高となる不都
合点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、固定子の磁極にコイルを配するための該磁極への巻
線の巻回工程を容易にさせるとともに無駄なスペースを
抑制し巻線の巻回量を充分なものとさせて占積率を向上
させたコイルの形成を可能にし、しかも、磁束等の磁気
的な制限・減少・損失等を最小限に抑え且つ各磁極面の
位置を高精度なものとした構造として駆動効率の高いも
のとし、さらには低価格であるステップモータを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のステップモータは、請求項1において、N
極とS極とを周方向に交互に配して偶数の2倍の数の磁
極を設けた回転子と、周枠の内周側に奇数の突状の固定
磁極を等間隔に配して該周枠に一体に形成した固定子
と、固定磁極間に配する複数の分離磁極と、分離磁極に
配するコイルとを備えるようにしたステップモータにお
いて、固定子は周枠の内周側に固定磁極間に周方向に所
定長の円弧状の嵌合凹部を形成し、分離磁極は嵌合凹部
と係合する周方向に所定長の円弧状の嵌合腕部を一体に
形成しているとともに、嵌合凹部の両端部と嵌合腕部の
両端部を、分離磁極の固定子からの径方向への脱落を防
止する形状に形成するようにしたものである。
【0008】また、本発明の他の手段は、請求項2にお
いて、N極とS極とを周方向に交互に配して偶数の2倍
の数の磁極を設けた回転子と、周枠の内周側に奇数の突
状の固定磁極を等間隔に配して該周枠に一体に形成した
固定子と、固定磁極間に配する複数の分離磁極と、分離
磁極に配するコイルとを備えるようにしたステップモー
タにおいて、固定子は周枠の内周側に固定磁極間に周方
向に所定長の円弧状の嵌合凹部と固定磁極の根元部に該
嵌合凹部に連続する補助凹部とを形成し、分離磁極は嵌
合凹部と係合する周方向に所定長の円弧状の嵌合腕部を
一体に形成しているとともに嵌合腕部の両端を2つの隣
接する固定磁極の補助凹部内へ圧入可能な長さに形成す
るようにしたものである。
【0009】また、本発明の他の手段は、請求項3にお
いて、固定子は嵌合凹部の中間部に凹状の補助係合部を
形成し、分離磁極は嵌合腕部の嵌合凹部に対向する側の
中間部に補助係合部と係合する係合突部を形成している
とともに、補助係合部と係合突部を、分離磁極が周枠か
ら少なくとも径方向で離隔する方向に移動するのを防止
する形状に形成するようにしたものである。
【0010】
【作用】本発明の主たる作用について述べる。分離磁極
であることにより、巻線の巻回工程において、隣接の磁
極が障害物となる問題が本質的に解消され巻回が容易な
ものとなり、しかも巻線の巻回量が対スペース効率の高
いものとなってコイルの占積率が向上する。上述の嵌合
腕部及び嵌合凹部であることにより、分離磁極と固定子
の周枠との組付け部分での対向面積が増大して、空隙に
よる磁気抵抗の増大が緩和されるとともに磁気漏洩も抑
制される等の、磁束等の磁気的な制限・減少・損失が最
小限に抑えられる。分離磁極の周枠への組付けの精度が
向上するとともに、組付けに起因する極小の位置ずれに
よる駆動時の磁気的な影響は、周枠に一体に形成されて
各磁極面の位置が極めて高精度に形成される主磁極とし
て作用する固定磁極により発生される安定した磁束によ
り緩和される。
【0011】
【実施例】以下、本発明のステップモータによる実施例
について、複数の実施例を、図1から図4を用いて説明
する。本発明のステップモータは、N極とS極とを周方
向に交互に配して偶数の2倍の数の磁極を設けた回転子
と、周枠の内周側に奇数の突状の固定磁極を等間隔に配
して該周枠に一体に形成した固定子と、固定磁極間に配
する複数の分離磁極と、分離磁極に配するコイルとを備
えるようにしたステップモータにおいて、種々のステッ
プモータに適用することが可能であるが、以下において
は、好適なる例として、回転子に永久磁石を用いた5相
駆動のPM型ステップモータに適用した場合について述
べる。
【0012】第1実施例 図1は、本発明の第1実施例を示す平面図である。1は
主軸で、図示しない軸受部材で回転自在に支持してい
て、回転中心軸となる。2は回転子で、主軸1に固着等
の方法により一体化処理していて、主軸1とともに一体
的に回転自在になっている。回転子2は永久磁石(P
M)を用いて形成したもので、周方向にN極とS極とを
交互に配した等ピッチ(30度毎)の磁極3を12個備
えている。4は固定子で、周枠5と該周枠5の内周側に
周方向に等ピッチ(72度毎)で5個配した突状の固定
磁極6とを一体に形成していて、回転子2の径方向外側
に所定の間隙を有して配してある。固定子4は、鉄等の
所定の磁気特性を有する軟磁性材料を用いて形成したも
ので、例えば、焼結等の方法により一体化処理したもの
や、薄板材を打ち抜き処理したものを複数積層した積層
板等により、構成される。周枠5の内周側の各固定磁極
6間には、周方向に所定の長さを有した円弧状の嵌合凹
部5aを形成している。嵌合凹部5aの両端部の端面5
b,5bの形状を、その端面5b,5bが周枠5内周側
の両先端が形成する開角度が、周枠5外周側の両先端が
形成する開角度より狭角となるように形成している。
【0013】7は分離磁極で、回転子2の磁極面と所定
の空隙を有して対向する磁極面7aを形成した極歯7b
と周方向に所定の長さを有した円弧状の嵌合腕部7cと
を一体に形成している。そして、嵌合腕部7cは、嵌合
凹部5aと係合するようになっている。また、嵌合腕部
7cの両端部の端面7d,7dの形状は、嵌合凹部5a
の両端部の端面5b,5bの形状に対応して、嵌合凹部
5aに対向する側での両先端が形成する開角度が、嵌合
凹部5に対向しない側での両先端が形成する開角度より
広角となるように形成している。8はコイルで、分離磁
極7の極歯7bの周囲に配しており、巻線を所定量巻回
して形成している。
【0014】分離磁極7について図2を用いて補足説明
をする。図2は、本発明の第1実施例を示し、コイルを
配した1つの分離磁極を示す斜視図である。分離磁極7
は、コイル配設の前処理として、その表面に絶縁膜を形
成させるため表面を絶縁処理する。この後、例えばトロ
イダル巻線方式により、極歯7bの周囲に所定の巻線を
巻回し、必要に応じて接着等により巻回状態を固定処理
して、コイル8を形成する。巻回処理工程においては、
可動針(ニードル)の移動にとって障害物がなく、ま
た、嵌合腕部7cが巻線を巻回する際のガイド部として
の役割を果たすので、巻回処理がきわめて容易にしかも
確実に行われるものとなる。コイル8は、主軸1方向と
直交する面の上方から見ると、巻回形状は、略扇形ある
いは略三角形の形状となっている。なお、図2において
は、分離磁極7とコイル8との関係について理解を容易
にするため、コイル8の一部を省略していて、断面形状
としている。このように、分離磁極7への巻線の巻回処
理において、巻回されない無駄なスペースを最小限に抑
えて、充分な巻回量とすることができる。このようにコ
イル8を配した後、分離磁極7の表面に形成された絶縁
膜のうち、少なくとも磁極面7aと、周枠5の嵌合凹部
5a(その両端部の端面5b,5bを含む)に対向する
面とに形成された絶縁膜を、剥離処理する。なお、巻線
(コイル8)と分離磁極7との絶縁においては、絶縁性
の紙等の部材を介して、巻線の巻回処理をするようにし
てもよい。
【0015】このようなコイル8を配した分離磁極7
を、周枠5に形成した嵌合凹部5aに嵌合腕部7cを主
軸1方向に沿った方向から圧入して、固定子4に組付け
る。組付け後は、嵌合腕部7cの両端部の端面7d,7
dと、嵌合凹部5aの両端部の端面5b,5bとの係合
により、分離磁極7が周枠5から径方向へ脱落するのを
防止するようになっている。なお、嵌合腕部7cと嵌合
凹部5aとの相対的な寸法関係を変更して圧入の度合い
を調節することにより、組付け精度と圧入処理の容易さ
とのバランスを図ることができる。また、圧入後、必要
に応じて接着処理や溶接処理を施す。
【0016】このように、分離磁極7は、嵌合腕部7c
と嵌合凹部5aとの係合により、周枠5と大きな対向面
積を有して組付けられるので、分離磁極7と周枠5との
間に生じる空隙に起因して起こる磁気抵抗の増大を充分
に緩和する。これにより、コイル8へ通電して極歯7b
に発生させた磁束を、分離磁極7と周枠5との間で制限
して減少させることなく周枠5側へ流すため、固定磁極
6を通過し再び分離磁極7へ流れることがスムーズに行
われる。従って、分離磁極7の磁極面7aと隣接の2つ
の固定磁極6の磁極面との間で形成される磁束も損失の
少なく、高効率なものとなる。また、嵌合腕部7cによ
り周枠5と係合するようにしたため、楔形状の係合部の
ように極めて細くなる部分(断面積の小さくなる部分)
を形成する必要がないので、磁束が制限されることがな
いうえ、磁気漏洩も小さく、従って、磁気的に損失の少
ないものとなる。
【0017】また、分離磁極として組付け構造としたこ
とに起因する極小の位置ずれによる駆動時の磁気的な影
響は、駆動時に主磁極として作用する固定磁極が周枠に
一体に形成されていて、その各磁極面の位置が極めて高
精度に形成されることが可能なため、この固定磁極によ
り発生される安定した磁束によって、前記磁気的な影響
が解消される。従って、その回転における各ステップの
精度が高精度なものとなる。このように、コイルを配さ
ない磁極を固定磁極として、固定子の周枠に一体に形成
することにより、位置精度に起因する磁気的な影響を解
消して、実質的にすべての磁極を一体とした構造のもの
と同等とすることができる。
【0018】第2実施例 図3は、本発明の第2実施例を示す平面図である。21
は主軸で、図示しない軸受部材で回転自在に支持してい
て、回転中心軸となる。22は回転子で、主軸21に固
着等の方法により一体化処理していて、主軸21ととも
に一体的に回転自在になっている。回転子22は永久磁
石(PM)を用いて形成したもので、周方向にN極とS
極とを交互に配した等ピッチ(30度毎)の磁極23を
12個備えている。24は固定子で、周枠25と該周枠
25の内周側に周方向に等ピッチ(72度毎)で5個配
した突状の固定磁極26とを一体に形成していて、回転
子22の径方向外側に所定の間隙を有して配してある。
固定子24は、鉄等の所定の磁気特性を有する軟磁性材
料を用いて形成したもので、例えば、焼結等の方法によ
り一体化処理したものや、薄板材を打ち抜き処理したも
のを複数積層した積層板等により、構成される。周枠2
5の内周側の各固定磁極26間には、周方向に所定の長
さを有した円弧状の嵌合凹部25aを形成している。そ
して、嵌合凹部25aは、その両端部の端面25b,2
5bを固定磁極26の根元部に補助凹部を形成する位置
まで延設して形成している。この第2実施例では、嵌合
凹部25aの両端部の端面25b,25bの形状を、こ
の端面25b,25bの周枠25内周側の両先端が形成
する開角度と、周枠25外周側の両先端が形成する開角
度とが等しくなるように形成している。
【0019】27は分離磁極で、回転子22の磁極面と
所定の空隙を有して対向する磁極面27aを形成した極
歯27bと周方向に所定の長さを有した円弧状の嵌合腕
部27cとを一体に形成している。そして、嵌合腕部2
7cは、嵌合凹部25aと係合するようになっている。
また、嵌合腕部27cの両端部の端面27d,27dの
形状は、嵌合凹部25aの両端部の端面面25b,25
bの形状に対応して、嵌合凹部25aに対向する側での
両先端が形成する開角度と、嵌合凹部25に対向しない
側での両先端が形成する開角度とが等しくなるように形
成している。28はコイルで、分離磁極27の極歯27
bの周囲に配しており、巻線を所定量巻回して形成して
いる。分離磁極27への巻線の巻回処理方法は第1実施
例と同様に行うことができる。コイル28は、主軸21
方向と直交する面の上方から見ると、巻回形状は、第1
実施例と同様に、略扇形あるいは略三角形の形状となっ
ているが、その大きさ、すなわち巻線の巻回量について
は、嵌合腕部27cを第1実施例より長く形成すること
ができるため、巻線の巻回量を増大させることを可能と
させて、コイル28の占積率が大きくなる。
【0020】このようなコイル28を配した分離磁極2
7を、周枠25に形成した嵌合凹部25aに嵌合腕部2
7cを主軸21方向に沿った方向から圧入して、固定子
24に組付ける。組付け後は、嵌合腕部27cの両端部
の端面27d,27d側と、固定磁極26の根元部に補
助凹部を形成する嵌合凹部25aの両端部の端面25
b,25b側との係合により、分離磁極27が周枠25
から径方向へ脱落するのを防止する。なお、嵌合腕部2
7cと嵌合凹部25aとの相対的な寸法関係を変更して
圧入の度合いを調節することにより、組付け精度と圧入
処理の容易さとのバランスを図ることができる。また、
圧入後、必要に応じて接着処理や溶接処理を施す。
【0021】このように、分離磁極27は、嵌合腕部2
7cと、固定磁極26の根元部に補助凹部を形成する嵌
合凹部25aとの係合により、第1実施例と同等または
より大きな対向面積を有して周枠25に組付けられると
ともに、その係合の度合いがより強固となる。また、固
定磁極26の根元部に上述のような補助凹部を形成して
も、磁束の制限・低減等はほとんどなく、磁気的影響が
少ない。また、嵌合腕部27cの内周側の面積が第1実
施例より増大するため、巻線の巻回時のガイド部として
の面積が増大することとなり、巻線の巻回量を増大させ
ることができ、コイル28の占積率が向上する。以上の
ように、第1実施例と比較して、より強固な組付け係合
が得られるとともに、コイル28の占積率が大きいた
め、さらに有利な点を備えている。
【0022】第3実施例 図4は、本発明の第3実施例を示す平面図である。41
は主軸で、図示しない軸受部材で回転自在に支持してい
て、回転中心軸となる。42は回転子で、主軸41に固
着等の方法により一体化処理していて、主軸41ととも
に一体的に回転自在になっている。回転子42は永久磁
石(PM)を用いて形成したもので、周方向にN極とS
極とを交互に配した等ピッチ(30度毎)の磁極43を
12個備えている。44は固定子で、周枠45と該周枠
45の内周側に周方向に等ピッチ(72度毎)で5個配
した突状の固定磁極46とを一体に形成していて、回転
子42の径方向外側に所定の間隙を有して配してある。
固定子44は、鉄等の所定の磁気特性を有する軟磁性材
料を用いて形成したもので、例えば、焼結等の方法によ
り一体化処理したものや、薄板材を打ち抜き処理したも
のを複数積層した積層板等により、構成される。周枠4
5の内周側の各固定磁極46間には、周方向に所定の長
さを有した円弧状の嵌合凹部45aを形成している。そ
して、嵌合凹部45aは、その両端部の端面45b,4
5bを固定磁極46の根元部に補助凹部を形成する位置
まで延設して形成している。この第3実施例では、嵌合
凹部45aの両端部の端面45b,45bの形状を、こ
の端面45b,45bの周枠45内周側の両先端が形成
する開角度と、周枠45外周側の両先端が形成する開角
度とが等しくなるように形成している。そして、嵌合凹
部45aの中間位置に、楔形状で凹状の補助係合部45
cを形成している。
【0023】47は分離磁極で、回転子42の磁極面と
所定の空隙を有して対向する磁極面47aを形成した極
歯47bと周方向に所定の長さを有した円弧状の嵌合腕
部47cとを一体に形成している。また、嵌合腕部47
cの中間部に、上述の補助係合部45cと係合する係合
突部47dを、嵌合腕部47cに一体に形成している。
そして、嵌合腕部47cは、嵌合凹部45aと係合する
ようになっている。また、嵌合腕部47cの両端部の端
面47e,47eの形状は、嵌合凹部45aの両端部の
端面45b,45bの形状に対応して、嵌合凹部45a
に対向する側での両先端が形成する開角度と、嵌合凹部
45aに対向しない側での両先端が形成する開角度とが
等しくなるように形成している。48はコイルで、分離
磁極47の極歯47bの周囲に配しており、巻線を所定
量巻回して形成している。分離磁極47への巻線の巻回
処理方法は第1実施例と同様に行うことができる。コイ
ル48は、主軸41方向と直交する面の上方から見る
と、巻回形状およびその大きさは、第2実施例と同様に
なっている。
【0024】このようなコイル48を配した分離磁極4
7を、周枠45に形成した嵌合凹部45aに嵌合腕部4
7cを主軸41方向に沿った方向から圧入して、固定子
44に組付ける。組付け後は、嵌合腕部47cの両端部
の端面47e,47e側と、固定磁極46の根元部に補
助凹部を形成する嵌合凹部45aの両端部の端面45
b,45b側との係合により、分離磁極47が周枠45
から径方向へ脱落することを防止するとともに、嵌合腕
部47cの係合突部47dと、嵌合凹部45aの補助係
合部45cとの係合より、分離磁極47が周枠45から
少なくとも径方向で離隔する方向に移動するのを防止す
る。従って、分離磁極47と周枠45との間の空隙は常
に最小限なものとなるように保持されるので、空隙が増
大することがなく、従って、磁気抵抗の増大や不安定さ
が防止されて安定する。また、磁極面47aの位置精度
も常に維持される。各磁極面47aの配設の真円度が高
精度なものとなる。なお、嵌合腕部47cと嵌合凹部4
5aとの相対的な寸法関係を変更して圧入の度合いを調
節することにより、組付け精度と圧入処理の容易さとの
バランスを図ることができる。また、圧入後、必要に応
じて接着処理や溶接処理を施す。
【0025】なお、上述の嵌合腕部47cの係合突部4
7d、及び上述の嵌合凹部45aの補助係合部45c
を、前述した第1実施例において形成するようにしても
よく、第実施例においても、分離磁極が周枠から少なく
とも径方向で離隔する方向に移動するのを防止する。
【0026】なお、上述の第1実施例から第3実施例に
おいて、分離磁極へコイルを配する方法としてトロイダ
ル巻線方式にて説明したが、予め巻線を巻回したコイル
ボビンを磁極へ配する挿入ボビン方式であってもよいこ
とは勿論である。
【0027】
【発明の効果】上述のように、本発明においては、分離
磁極であることにより、巻線の巻回工程において、隣接
の磁極が障害物となる問題が本質的に解消され巻回が容
易なものとなり、しかも巻線の巻回量が対スペース効率
の高いものとなってコイルの占積率が向上する。上述の
嵌合腕部及び嵌合凹部であることにより、分離磁極と固
定子の周枠との組付け部分での対向面積が増大して、空
隙による磁気抵抗の増大が緩和されるとともに磁気漏洩
も抑制される等の、磁束等の磁気的な制限・減少・損失
が最小限に抑えられる。分離磁極の周枠への組付けの精
度が向上するとともに、組付けに起因する極小の位置ず
れによる駆動時の磁気的な影響は、周枠に一体に形成さ
れて各磁極面の位置が極めて高精度に形成される主磁極
として作用する固定磁極により発生される安定した磁束
により緩和される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示し、コイルを配した1
つの分離磁極を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す平面図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す平面図である。
【図5】従来のステップモータを示す平面図である。
【符号の説明】
1 主軸 2 回転子 3 磁極 4 固定子 5 周枠 5a 嵌合凹部 5b 端面 6 固定磁極 7 分離磁極 7a 磁極面 7b 極歯 7c 嵌合腕部 7d 端面 8 コイル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N極とS極とを周方向に交互に配して偶
    数の2倍の数の磁極を設けた回転子と、周枠の内周側に
    奇数の突状の固定磁極を等間隔に配して該周枠に一体に
    形成した固定子と、前記固定磁極間に配する複数の分離
    磁極と、前記分離磁極に配するコイルとを備えるように
    したステップモータにおいて、 前記固定子は前記周枠の内周側に前記固定磁極間に周方
    向に所定長の円弧状の嵌合凹部を形成し、前記分離磁極
    は前記嵌合凹部と係合する周方向に所定長の円弧状の嵌
    合腕部を一体に形成しているとともに、 前記嵌合凹部の両端部と前記嵌合腕部の両端部を、前記
    分離磁極の前記固定子からの径方向への脱落を防止する
    形状に形成するようにしたことを特徴とするステップモ
    ータ。
  2. 【請求項2】 N極とS極とを周方向に交互に配して偶
    数の2倍の数の磁極を設けた回転子と、周枠の内周側に
    奇数の突状の固定磁極を等間隔に配して該周枠に一体に
    形成した固定子と、前記固定磁極間に配する複数の分離
    磁極と、前記分離磁極に配するコイルとを備えるように
    したステップモータにおいて、 前記固定子は前記周枠の内周側に前記固定磁極間に周方
    向に所定長の円弧状の嵌合凹部と前記固定磁極の根元部
    に該嵌合凹部に連続する補助凹部とを形成し、前記分離
    磁極は前記嵌合凹部と係合する周方向に所定長の円弧状
    の嵌合腕部を一体に形成しているとともに前記嵌合腕部
    の両端を2つの隣接する前記固定磁極の前記補助凹部内
    へ圧入可能な長さに形成するようにしたことを特徴とす
    るステップモータ。
  3. 【請求項3】 固定子は嵌合凹部の中間部に凹状の補助
    係合部を形成し、分離磁極は嵌合腕部の嵌合凹部に対向
    する側の中間部に前記補助係合部と係合する係合突部を
    形成しているとともに、 前記補助係合部と前記係合突部を、分離磁極が周枠から
    少なくとも径方向で離隔する方向に移動するのを防止す
    る形状に形成するようにした請求項1または2に記載の
    ステップモータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998018189A3 (de) * 1996-10-22 1998-08-20 Wolfgang Hill Elektrische maschine mit einer einzelpolwicklung
WO2000049701A1 (de) * 1999-02-17 2000-08-24 Wegerer, Kristina Konstruktion einer elektrischen maschine mit einzelpolwicklungen

Cited By (3)

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US6753633B1 (en) 1999-02-17 2004-06-22 Kristina Wegerer Construction of an electrical machine with individual pole windings

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