JPH08222719A - 電荷結合デバイス型の固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

電荷結合デバイス型の固体撮像素子およびその製造方法

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JPH08222719A
JPH08222719A JP7021503A JP2150395A JPH08222719A JP H08222719 A JPH08222719 A JP H08222719A JP 7021503 A JP7021503 A JP 7021503A JP 2150395 A JP2150395 A JP 2150395A JP H08222719 A JPH08222719 A JP H08222719A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、転送中における垂直転送部のウエ
ル中の電荷を深さ方向に移動させて、CCD型の固体撮
像素子のセンサ特性を高めて、垂直転送部の取り扱い電
荷能の向上を図る。 【構成】 垂直転送部30の第1伝導型(n型)拡散層31
とオーバフローバリア層12との間におけるn型形成層31
側に第2伝導型(p型)ウエル32を設けたCCD型の固
体撮像素子1 であって、p型ウエル32とオーバフローバ
リア層22とに接合しp型ウエル32と同一伝導型の不純物
層33を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電荷結合デバイス(以
下CCDと記す)型の固体撮像素子およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のCCD型の固体撮像素子では、図
4に示すように、n- 型の半導体基板21の上層には垂
直転送部30の第1伝導型のn型拡散層31とその下部
に第2伝導型のp型ウエル32が形成されている。また
p型ウエル32の下方の半導体基板21中にはp型のオ
ーバフローバリア層22が形成されている。上記p型ウ
エル32の不純物濃度のピーク値は1×1016個・cm
-3〜3×1016個・cm -3程度であり、上記オーバフロ
ーバリア層22の不純物濃度のピーク濃度は1×1015
個・cm-3〜3×1015個・cm-3程度である。そして
垂直転送部30の深さ方向で、上記p型ウエル32とオ
ーバフローバリア層22との間は半導体基板21になっ
ている。すなわち、逆伝導型であるn- 型の濃度領域に
なっている。そのため、p型ウエル32とオーバフロー
バリア層22とは電気的にほぼ隔離されていた。
【0003】また、半導体基板21の表面には絶縁膜2
3が形成され、さらに上記垂直転送部30のn型拡散層
31上方の上記絶縁膜23上には転送電極24が形成さ
れている。さらに上記転送電極24を覆う状態に酸化膜
25が形成されている。一方、一つの画素内において、
垂直転送部30の隣にはp- 型の読出バリア領域26を
介してセンサ部40が形成されている。このセンサ部4
0は、半導体基板21の上層に設けたp+ 型のホール蓄
積部41と、このホール蓄積部41の下部に接合する状
態に設けたn型の受光部42とからなる。そして、画素
11と隣接する画素12との間にはチャネルストップ領
域27が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の固体撮像素
子では、垂直転送部において、電荷を転送しているとき
は、転送電荷(例えば電子)とは逆伝導型の電荷(例え
ばホール)はp型ウエルから基板中の深さ方向に掃き出
されず、主に素子分離を兼ねたチャネルストップ領域へ
押し出されている。この電流量が小さくない場合には、
チャネルストップ領域の電位の時間変動をもたらし、H
AD(Hole accumulated diode)センサの表面電位やオ
ーバフロー電位に変化を与えていた。そのため、センサ
特性が低下する、また垂直転送部の取り扱い電荷能が低
下する等の原因になっていた。
【0005】上記従来の構造では、オーバフローバリア
層と垂直転送部(CCD)の下部に接合するp型ウエル
との間は基板が存在していて、p型ウエルならびにオー
バフローバリア層と同一伝導型の拡散層は存在していな
いかった。すなわち、垂直転送部のp型ウエル中の電荷
は転送中にはチャネルストップ領域に押し出されるしか
経路がなかった。これがチャネルストップ電位の変動を
もたらし、電気抵抗を実効的に低下させ、垂直転送部の
取り扱い電荷量の低下を引き起こしていた。
【0006】図5の(1)に従来の垂直転送部の不純物
濃度分布を示し、(2)にポテンシャル分布とを示す。
図の(1)では、縦軸が不純物濃度を示し、横軸が深さ
を示す。また図の(2)では、縦軸が電位を示し、横軸
が深さを示す。なお、破線は垂直転送部の不純物濃度分
布およびポテンシャル分布を示す。
【0007】図の(1)に示すように、p型ウエルとp
型のオーバフローバリア層との間はn型の半導体基板の
濃度になっている。そのため、図の(2)の実線で示す
ように、p型ウエルとオーバフローバリア層との間は、
電位が非常に低くなり、電気的にほぼ隔絶された状態に
なっている。したがって、ホール伝導はチャネルストッ
プ領域のみを通して行われることになる。なお破線は垂
直転送部のn型拡散層のポテンシャル分布を示してい
る。
【0008】そこで、単純にチャネルストップ領域を形
成する不純物濃度を高くするとそれだけでチャネルスト
ップ領域の面積が大きくなり、センサ部の面積や垂直転
送部の面積を縮小しなくてはならないため、固体撮像素
子の感度の低下や転送電荷量の低下を来す。そのため、
平面的な解決方法は有効ではない。CCD型の固体撮像
素子のセンサ部は電子シャッターを利用する必要から、
MOS系ICと比べて垂直ドーピング技術構造(vertic
al-doping-engineered-structure)が重要視され発展し
てきたが、垂直転送部は根本的な技術的対策がなされて
いなかった。
【0009】本発明は、垂直転送部の取り扱い電荷能に
優れたCCD型の固体撮像素子およびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた電荷結合デバイス(CCD)型の
固体撮像素子およびその製造方法である。CCD型の固
体撮像素子は、垂直転送部の第1伝導型拡散層とオーバ
フローバリア層との間における第1伝導型拡散層側に第
2伝導型ウエルを設けた電荷結合デバイス型の固体撮像
素子であって、第2伝導型ウエルとオーバフローバリア
層とに接合する状態に第2伝導型ウエルと同一伝導型の
不純物層を設けたものである。
【0011】CCD型の固体撮像素子の製造方法は、半
導体基板の中層にオーバフローバリア層を形成し、さら
に半導体基板の上層に垂直転送部の第1伝導型拡散層お
よび第1伝導型拡散層の下部に接合する第2伝導型ウエ
ルを形成する方法であって、上記第2伝導型ウエルを形
成する際に、イオン注入法によって、第2伝導型ウエル
と同一伝導型の不純物を第2伝導型ウエルの下方の半導
体基板に導入した後拡散して、第2伝導型ウエルとオー
バフローバリア層とに接合する不純物層を形成する工程
を行う。
【0012】
【作用】上記CCD型の固体撮像素子では、垂直転送部
の第2伝導型ウエルとオーバフローバリア層とに接合す
るもので第2伝導型ウエルと同一伝導型の不純物層を設
けたことから、第2伝導型ウエル中の電荷は転送中に不
純物層に押し出され易くなる。このため、半導体基板の
表面方向に移動しなくなるので、例えばチャネルストッ
プ領域は電位変動がなくなり、電気抵抗を実効的に低下
させことがなくなる。また、垂直転送部の取り扱い電荷
量の低下もなくなるので、取り扱い電荷量が少なくてす
む。
【0013】上記CCD型の固体撮像素子の製造方法で
は、垂直転送部の第1伝導型拡散層の下部に接合する第
2伝導型ウエルを形成する際に、イオン注入法によっ
て、上記第2伝導型ウエルと同一伝導型の不純物を第2
伝導型ウエル下方の半導体基板に導入した後拡散して、
第2伝導型ウエルとオーバフローバリア層とに接合する
不純物層を形成することから、第2伝導型ウエルを形成
する際のイオン注入条件を変えることにより不純物層が
形成される。
【0014】
【実施例】本発明に係わるCCD型の固体撮像素子の第
1実施例を図1の概略構成断面図によって説明する。図
では、CCD素子の有効画素の水平方向断面を示す。な
お、ここでの説明では、第1伝導型をn型、第2伝導型
型をp型とする。
【0015】図1に示すように、n- 型の半導体基板2
1中にはp型のオーバフローバリア層22が形成され、
この半導体基板21の上層には垂直転送部30の第1伝
導型拡散層(以下n型拡散層と記す)31が形成されて
いる。このオーバフローバリア層22は、センサ部では
電子シャッター機能を満足させる濃度(例えば1×10
15個・cm-3〜3×1015個・cm-3程度)に設定して
おく。また垂直転送部30のn型拡散層31とオーバフ
ローバリア層22との間の半導体基板21には、n型拡
散層31の下部に接合する状態に第2伝導型ウエル(以
下p型ウエルと記す)32が設けられている。このp型
ウエル32は、例えば1×1016個・cm-3〜3×10
16個・cm-3程度の濃度に形成されている。
【0016】さらにp型ウエル32とオーバフローバリ
ア層22との間には、上記p型ウエル32と同一伝導型
(p型)の不純物層33が形成されている。この不純物
層33は、p型ウエル32の深さ方向側で接合するとと
もにオーバフローバリア層22の上部側からその内部に
入り込む状態になっている。上記不純物層33は、例え
ば第1不純物層34とこの第1不純物層34に接合しオ
ーバフローバリア層22に埋め込まれた状態の第2不純
物層35とで構成され、深さ方向に不純物濃度が高くな
るように、第1不純物層34の不純物濃度のピーク値は
例えば1×10 16個・cm-3〜1×1017個・cm-3
度、第2不純物層35の不純物濃度のピーク値は例えば
1×1017個・cm-3〜3×1017個・cm-3程度にな
っている。
【0017】また、半導体基板21の表面には絶縁膜2
3が形成され、さらに上記垂直転送部30のn型拡散層
31上方の上記絶縁膜23上には転送電極24が形成さ
れている。さらに上記転送電極24を覆う状態に酸化膜
25が形成されている。一方、一つの画素内において、
垂直転送部30の隣にはp- 型の読出バリア領域26を
介してセンサ部40が形成されている。このセンサ部4
0は、半導体基板21の上層に設けたp+ 型のホール蓄
積部41と、このホール蓄積部41の下部に接合する状
態に設けたn型の受光部42とからなる。そして、画素
11と隣接する画素12との間にはチャネルストップ領
域27が形成されている。
【0018】次に上記CCD型の固体撮像素子1の深さ
方向の不純物濃度分布とポテンシャル分布との一例を調
べてみた。その結果を図2によって説明する。図2の
(1)は上記垂直転送部30のn型拡散層31の深さ方
向に対する不純物濃度分布であって、縦軸が不純物濃度
を示し、横軸が深さを示す。図2の(2)は深さ方向に
対するポテンシャル分布であって、縦軸が電位を示し、
横軸が深さを示す。なお、下記の説明で用いた各構成部
品は、上記図1に示した構成部品と同様であるので各構
成部品にはその符号も併記した。
【0019】図2の(1)に示すように、垂直転送部3
0のn型拡散層31からオーバフローバリア層22に至
る領域の不純物濃度分布は、p型ウエル32からオーバ
フローバリア層22に向かうにしたがい不純物層33の
濃度になっている。すなわち、半導体基板21の濃度に
はなっていない。また第1不純物層34に不純物濃度の
ピークよりも第2不純物層35の不純物濃度のピークの
ほうが高くなっている。そのため、図2の(2)の実線
で示すように、ホールに対するポテンシャルはp型ウエ
ル32からオーバフローバリア層22に向かうにしたが
って大きくなり、半導体基板11の表面(深さ0の位
置)より例えばおよそ3μmの深さで最も大きくなる。
なお破線はn型拡散層31のポテンシャル分布を示して
いる。またホールの伝導領域となる不純物層33は受光
領域や垂直転送領域から距離的に離れているため、受光
領域や垂直転送領域に与える影響が小さい。そのため、
チャネルストップ領域27に比べてポテンシャルを大き
く設定できるので、上記CCD型の固体撮像素子1の撮
像領域における総合的なホール抵抗は小さくなる。その
結果、p型ウエル32とオーバフローバリア層22との
間は電気的に導通する状態になるので、ホール伝導は不
純物層33を通して行われることになる。
【0020】したがって、上記CCD型の固体撮像素子
1では、p型ウエル32中の電荷は転送中に不純物層3
3に押し出される。このため、表面方向に移動しなくな
るので、例えばチャネルストップ領域27は電位変動が
なくなり、電気抵抗を実効的に低下させことがなくな
る。また、垂直転送部30の取り扱い電荷量の低下もな
くなるので、取り扱い電荷量が少なくてすむ。
【0021】上記実施例では、不純物層33を深さ方向
に不純物濃度が高くなるように第1,第2不純物層3
4,35で構成したが、例えばp型ウエル32よりも不
純物濃度が高い一つのp型不純物の拡散層で形成しても
よく、またその不純物濃度がp型ウエル32からオーバ
フローバリア層22に向かうにしたがって連続的に高く
なる状態に形成してもよい。また、上記不純物層33
は、三つ以上の不純物濃度のピーク値を有する不純物拡
散層で形成してもよい。この構成では、p型ウエル32
からオーバフローバリア層22に向かうにしたがって不
純物濃度が高くなるように形成される。
【0022】次に、上記CCD型の固体撮像素子の一例
として、可視光の固体撮像素子の製造方法を、図3の製
造工程図によって説明する。図では、本発明の製造方法
に係わる製造工程の要部を示し、上記図1で説明したの
と同様の構成部品には同一の符号を付す。
【0023】図3の(1)に示すように、熱酸化法また
は化学的気相成長(以下CVDと記す)法によって、半
導体基板11の上面に酸化シリコンからなる絶縁膜23
を形成する。さらに例えばイオン注入法によって、半導
体基板21中にp型の不純物〔例えばホウ素(B)また
はアンチモン(Sb)〕を導入して、オーバフローバリ
ア層22を形成する。このオーバフローバリア22は、
センサ領域では電子シャッター機能を満足させる濃度
(例えば1×1015個・cm-3〜3×1015個・cm-3
程度)に設定しておく。
【0024】次いで上記絶縁膜23上にレジストでマス
ク51を成膜した後、リソグラフィー技術によって、垂
直転送部30を形成する領域上に開口部52を形成す
る。その後上記マスク51を用いたイオン注入法によっ
て、半導体基板21の上層に垂直転送部30のn型拡散
層31を形成する不純物〔例えばリン(P)またはヒ素
(As)〕導入する。このイオン注入条件としては、打
ち込みエネルギーを例えばAsの場合150keV〜3
00keV、ドーズ量を例えば2×1012個・cm-2
4×1012個・cm-2の範囲内で設定する。
【0025】さらに上記マスク51を用いたイオン注入
法によって、第2伝導型(p型)ウエル32形成するた
めのp型の不純物として、例えばホウ素(B)を上記半
導体基板21中に導入する。このイオン注入条件として
は、p型不純物としてホウ素(B)を用い、打ち込みエ
ネルギーを例えば200keV〜400keVの範囲の
所定の値とし、ドーズ量を例えば1×1011個・cm-2
〜5×1011個・cm -2の範囲の所定の値とする。
【0026】次に図3の(2)に示すように、上記図3
の(a)で用いたマスク51を用いたイオン注入法によ
って、p型ウエル32の下方の半導体基板21に、第1
不純物層34を形成するための不純物として、例えばホ
ウ素(B)を注入する。このイオン注入条件としては、
打ち込みエネルギーを例えば400keV〜2.0Me
Vの範囲内で設定し、ドーズ量を1×1011個・cm-2
〜1×1012個・cm -2の範囲内で設定する。
【0027】さらに続けて、図3の(3)に示すよう
に、第2不純物層35を形成するための不純物として、
例えばホウ素(B)を上記第1不純物層34を形成する
ためのホウ素(B)よりも深くイオン注入する。このイ
オン注入条件としては、打ち込みエネルギーを例えば
1.0MeV〜3.0MeVの範囲内に設定し、ドーズ
量を例えば1×1011個・cm-2〜5×1014個・cm
-2程度の範囲内に設定する。上記マスク51は、当然の
ことながら、上記各イオン注入でのマスク機能を有する
厚さ(例えば1μm〜4μm程度)に形成されているも
のである。
【0028】次いで、上記マスク51を例えば酸素アッ
シングまたはウェット処理によって除去した後、熱処理
を行って半導体基板21に導入した不純物を拡散させ、
半導体基板21の表面側から、垂直転送部30のn型拡
散層31、p型ウエル32およびp型の第1不純物層3
4とp型の第2不純物層35とからなる不純物層33と
を順に接合した状態に形成する。ここでは上記第2不純
物層35がオーバフローバリア層22に接合する状態に
形成される。そしてp型ウエル32,第1不純物層3
4,第2不純物層35の順で不純物濃度は高くなる。そ
してこの製造方法では、垂直転送部30のp型ウエル3
2の下方側において深くなるほどp型ウエル32と同一
伝導型の不純物濃度が連続的(または段階的)に高くな
る。
【0029】その後、図示はしないが、ホール蓄積部、
受光部、転送電極等の固体撮像素子を構成するその他の
構成部品を形成する。
【0030】なお、上記不純物層33を形成するための
イオン注入では、p型ウエル32を形成するためのマス
ク51を用いたが、例えばp型ウエル32を形成するた
めのイオン注入に用いるマスクと不純物層33を形成す
るためのイオン注入に用いるマスクとを別のもので形成
しても差し支えはない。
【0031】上記製造方法では、垂直転送部30のn型
拡散層31の下部に接合するp型ウエル32を形成する
際に、イオン注入法によって、上記p型ウエル32と同
一伝導型の不純物をp型ウエル32下方の半導体基板2
1に導入した後拡散して、p型ウエル32とオーバフロ
ーバリア層22とに接合する不純物層33を形成するこ
とから、p型ウエル32を形成する際のイオン注入条件
を変えることにより不純物層33が形成される。
【0032】また上記製造方法では、不純物層33を形
成するためのイオン注入を、打ち込みエネルギーとドー
ズ量とを増加させる方向に変化させて、第1不純物層3
4と第2不純物層35を形成する不純物を導入したこと
から、打ち込まれる不純物は深さ方向に濃度が高くな
る。そのため、不純物を拡散した後には、p型ウエル3
2からオーバフローバリア層22に向かうにしたがって
不純物濃度が高くなる上記不純物層33が形成される。
【0033】一方、先に上記第2不純物層35を形成す
る不純物を導入し、その後上記第1不純物層を形成する
不純物を導入してもよい。すなわち、打ち込みエネルギ
ーとドーズ量とを減少させる方向に変化させて、深さが
浅くなるにしたがって不純物濃度が低くなるようにす
る。そのため、不純物を拡散した後には、オーバフロー
バリア層22からp型ウエル32に向かうにしたがって
不純物濃度が低くなるなるので、上記同様の不純物層3
3の構造になる。
【0034】なお、p型ウエル32からオーバフローバ
リア層22に至る不純物層33を形成するためのイオン
注入の回数には制限はない。したがって、イオン注入を
複数回行うことによって、連続的に不純物濃度が変化す
るように不純物層33を形成することも可能である。
【0035】また、オーバフローバリア層22を形成す
るイオン注入を1×1013個・cm -2程度以上3×10
14個・cm-2程度以下の範囲内になるようなドーズ量で
行い、さらにセンサ領域だけにn型の不純物として、例
えばリン(P)またはヒ素(As)を500keV〜
3.0MeVの打ち込みエネルギーで1×1011個・c
-2〜1×1014個・cm-2程度のドーズ量によって、
半導体基板21中に注入して、オーバフローバリア層2
2のピーク濃度がp型で1×1015個・cm-3〜3×1
15個・cm-3程度になるように調整することも可能で
ある。
【0036】なお、このオーバフローバリア層22の形
成のためのイオン注入のエネルギーについては可視光を
受光する素子の場合は可視光長波長限界(約800n
m)により決定する。例えば質量が小さいホウ素(B)
の場合、約1MeV(注入ピークは表面より約1.7μ
m)である。撮像素子として長波長感度を十分得るため
にはホウ素(B)の場合、約3MeV(注入ピークは約
3.8μm)あることが望ましい。したがって、可視光
受光用の素子に限定されるものではなく、X線受光用か
ら遠赤外線受光用の素子まで受光波長範囲を問わない。
また、赤外線受光用の素子であればエネルギーは高くな
り、紫外線やX線受光用の素子であればエネルギーは低
くなる。
【0037】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のCCD型
の固体撮像素子によれば、垂直転送部の第2伝導型ウエ
ルとオーバフローバリア層とに接合する不純物層を設け
たので、第2伝導型ウエル中の電荷は転送中に不純物層
に押し出されて、半導体基板の表面方向には電荷(ホー
ル)が移動しなくなる。このため、大光量受光時の蓄積
電荷増加量が抑えられるので、ホール抵抗が下がりセン
サ電荷蓄積特性の向上が図れる。したがって、垂直転送
領域が小さい画素設計が可能になり、その分センサ領域
を広げることで受光感度の高い素子を構成することが可
能になる。
【0038】上記CCD型の固体撮像素子の製造方法で
は、垂直転送部の第2伝導型ウエルを形成する際に、第
2伝導型ウエルを形成するイオン注入条件を変えること
によって上記第2伝導型ウエルと同一伝導型の不純物を
第2伝導型ウエル下方の半導体基板に導入し、その後導
入した不純物を拡散するので、第2伝導型ウエルとオー
バフローバリア層とに接合する不純物層を容易に形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる固体撮像素子の実施例の要部構
成断面図である。
【図2】実施例の不純物濃度とポテンシャルの分布図で
ある。
【図3】本発明に係わる製造方法の実施例の製造工程図
である。
【図4】従来例の固体撮像素子の要部構成断面図であ
る。
【図5】従来例の不純物濃度とポテンシャルの分布図で
ある。
【符号の説明】
1 CCD型の固体撮像素子 21 半導体基板 22 オーバフローバリア層 31 第1伝導型(n型)拡散層 32 第2伝導型(p型)ウエル 33 不純物層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直転送部の第1伝導型拡散層とオーバ
    フローバリア層との間における該第1伝導型拡散層側に
    第2伝導型ウエルを設けた電荷結合デバイス型の固体撮
    像素子において、 前記第2伝導型ウエルと前記オーバフローバリア層とに
    接合する状態に該第2伝導型ウエルと同一伝導型の不純
    物層を設けたことを特徴とする電荷結合デバイス型の固
    体撮像素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電荷結合デバイス型の固
    体撮像素子において、 前記不純物層は、前記第2伝導型ウエルから前記オーバ
    フローバリア層に向かって不純物濃度が高くなる拡散層
    からなることを特徴とする電荷結合デバイス型の固体撮
    像素子。
  3. 【請求項3】 半導体基板の中層にオーバフローバリア
    層を形成し、さらに該半導体基板の上層に垂直転送部の
    第1伝導型拡散層および該第1伝導型拡散層の下部に接
    合する第2伝導型ウエルを形成する電荷結合デバイス型
    の固体撮像素子の製造方法において、 前記第2伝導型ウエルを形成する際に、イオン注入法に
    よって、該第2伝導型ウエルと同一伝導型の不純物を該
    第2伝導型ウエルの下方の前記半導体基板に導入した後
    拡散して、該第2伝導型ウエルと前記オーバフローバリ
    ア層とに接合する不純物層を形成する工程を行うことを
    特徴とする電荷結合デバイス型の固体撮像素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電荷結合デバイス型の固
    体撮像素子の製造方法において、 前記不純物層を形成するためのイオン注入では、深さ方
    向に不純物濃度が高くなる状態に打ち込みエネルギーと
    ドーズ量とを変化させることを特徴とする電荷結合デバ
    イス型の固体撮像素子の製造方法。
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