JPH08222047A - 電線束組立体のテーピング装置およびそれを用いたテーピング方法 - Google Patents

電線束組立体のテーピング装置およびそれを用いたテーピング方法

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JPH08222047A
JPH08222047A JP7023072A JP2307295A JPH08222047A JP H08222047 A JPH08222047 A JP H08222047A JP 7023072 A JP7023072 A JP 7023072A JP 2307295 A JP2307295 A JP 2307295A JP H08222047 A JPH08222047 A JP H08222047A
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智也 冨永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電線束組立体Aの電線束A1に、仮テープ止
めを自動的に施す。 【構成】 電線束A1の径方向に電線束A1を挿通する
経路PHを区画する本体部301、302を設ける。こ
の経路PHを通過させることにより、電線束A1の周囲
にテーピングを施すテーピング部304A、304Dを
本体部301、302に設ける。好ましくは、電線束A
1を束ね、張力を付与した状態で上記経路PHに電線束
A1を挿通させる。 【効果】 電線束A1に対するテーピングを自動的に行
なうことができる。特に、上記経路PHは、電線束A1
の径方向に電線束A1を挿通するように構成されている
ので、電線束組立体Aの長さに依存することなく、小さ
な設備でテーピングを施すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電線束組立体のテーピン
グ装置およびそれを用いたテーピング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーハーネスやワイヤーハーネスを
構成するサブアッセンブリ(以下、「電線束組立体」と
総称する)は、自動車、複写機等に組み込まれる多数の
電線、端子、コネクタ等からなる電気配線システムであ
る。このような電線束組立体は、自動生産用の生産設備
により、所定の長さに切断した電線の端部を皮剥する皮
剥工程と、皮剥工程により露出した電線の芯線に端子を
圧着する圧着工程と、圧着された端子をコネクタハウジ
ングに挿入する端子挿入工程等を経て製造される(例え
ば特開平1−313872号公報参照)。
【0003】上記電線束組立体は、多数の電線を主要部
としており、ばらけやすい等、形態を特定することが困
難な製品であるため、その製品仕様として、電線束組立
体を構成している電線束をテープ止めする仮テープ止め
が求められる場合がある。そのような仮テープ止めも、
電線束組立体の製造を自動化する観点から、自動的に行
なうことが好ましい。そこで、従来より、電線束組立体
を構成する電線の束を自動的にテープで巻付ける方法な
いし装置が提案されている。
【0004】例えば上記特開平1−313872号公報
は、電線束組立体を構成する電線束をテープで結束する
技術を開示している(第8頁左上欄4−5行)。あるい
は、特開昭64−63285号公報は、所定の一搬送方
向に延びるコンベヤーに固定されたクランプに電線を布
線し、上記コンベヤー上で布線された電線を全長にわた
って搬送方向に沿わせることにより、電線束組立体の電
線を仮テープ止めする構成を図2および図7に開示して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記先行例は、何れも
具体的な仮テープ止めのための構造を開示しておらず、
仮テープ止めは、現行では専ら人手で行なわれている。
しかし、製品仕様として結束されるべき部位を手作業で
行なった場合、作業性が悪く、生産を効率よく行なうこ
とができないという不具合があった。
【0006】また、特開昭64−63285号公報が開
示している構成の場合、ある程度自動的に仮テープ止め
を施すことも可能と思えるが、仮テープ止めのために電
線束組立体を構成する電線を全長にわたって搬送方向に
沿わせているので、比較的小型の電線束組立体の外周に
仮テープ止めを施す際においても、長い搬送ラインを必
要とするため、生産設備が大型化、高コストになり、実
用的ではない。
【0007】本発明は上記不具合に鑑みてなされたもの
であり、電線束組立体に仮テープ止めを自動的に施すこ
とのできる実用的な電線束組立体のテーピング装置およ
びそれを用いたテーピング方法を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1記載の構成は、片面粘着性のテー
プを電線束組立体を構成する電線束の外周に巻き付ける
テーピング装置であって、上記電線束を、その径方向に
挿通させるための経路を区画する本体部と、本体部の経
路中に配設され、当該経路を通る電線束の周囲にテープ
を巻き付けるテーピング部と、上記経路中の、当該テー
ピング部よりも下流側に配設され、電線束に巻き付けら
れたテープの余長部分を裁断する裁断部とを備えている
ことを特徴とするテーピング装置である。
【0009】また、請求項2記載の構成は、請求項1記
載のテーピング装置を用いたテーピング方法であって、
生産設備によって製造された電線束組立体を束ね、束ね
た電線束組立体の電線束を扱いて張力を付与し、電線束
組立体に付与された張力を維持した状態で、上記テーピ
ング装置の経路に電線束を挿通してテーピングを施すこ
とを特徴とするテーピング方法である。
【0010】
【作用】請求項1記載の構成では、本体部に区画される
経路を通過する電線束に、片面粘着性のテープが巻き付
けられ、その余長部が裁断部によって裁断される。これ
により、電線束組立体は、本体部に区画される経路を通
過するだけで、仮テープ止めが施されることになる。
【0011】また、請求項2記載の構成では、先ず、形
態が特定されていない電線束組立体が、束ねられ、搬送
しやすい状態になる。さらに、束ねられた電線束組立体
の電線束が、扱かれることにより、テーピングしやすい
状態になる。そして、このテーピングしやすい状態が維
持されたまま、電線束は、テーピング装置の経路を通
り、テーピングが施される。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ本発明の好まし
い実施例について詳述する。図1は、本発明の一実施例
における製品取り入れ装置を採用したワイヤーハーネス
の生産設備の要部を示す斜視図であり、図2は、図1の
一部を省略して示す平面略図である。
【0013】先ず、図1および図2を参照して、上記ワ
イヤーハーネスの生産設備1は、電線搬送装置10、受
渡し装置2、電線接続装置3、コネクタハウジング保持
装置4、コネクタハウジング供給装置5、およびコネク
タハウジング搬送装置6を備えたものである。本実施例
の電線束組立体の取り入れ装置は、詳しくは後述するよ
うに、この生産設備1に併設された電線束回収装置8、
電線束搬送装置9、電線束矯正装置200、テーピング
装置300、および電線束移動装置400を備えたもの
である。
【0014】図2を参照して、上記生産設備1の電線搬
送装置10は、無端ベルト11および無端ベルト11の
上に固定された電線クランプ12を含んでおり、二個一
組の電線クランプ12、12によって、調尺された被覆
電線Wの一方の端部と他方の端部とを把持し、被覆電線
Wの途中部を略U字形に垂らした状態で、間欠的に搬送
するものである。本実施例において、電線クランプ12
によって把持された被覆電線Wの端部は、一水平方向に
沿っており、上記無端ベルト11は、各被覆電線Wを上
記水平方向と直交する水平方向に被覆電線Wを搬送する
ようにしている。そして、上記製造設備1は、電線クラ
ンプ12に、調尺された被覆電線Wを把持させた状態
で、無端ベルト11を間欠的に周回させることにより、
把持された被覆電線Wに、皮剥加工および端子圧着加工
を順次施す周知のものである。なお、以下の説明におい
て、無端ベルト11が被覆電線Wを搬送する方向をX方
向、X方向と直交する水平方向をY方向、垂直方向をZ
方向という。
【0015】端子圧着加工を終えた被覆電線Wは、周知
の受渡し装置2を介して、電線接続装置3に受け渡され
る。この電線接続装置3は、被覆電線Wの端部を把持す
る一対のマニピュレータ31と、マニピュレータ31を
搬送するための搬送駆動装置32とを備えており、搬送
駆動装置32によってマニピュレータ31を上記受渡し
装置2のところに搬送して、被覆電線Wを受け取り、さ
らに、コネクタハウジング保持装置4のところにマニピ
ュレータ31を搬送して、被覆電線Wを、その端部に圧
着された端子金具を介してコネクタハウジングに挿入す
るためのものである。
【0016】図3は、コネクタハウジング保持装置4の
構成を示す斜視図である。同図を参照して、コネクタハ
ウジング保持装置4は、端子挿入図板41と、端子挿入
図板41を取り付ける図板取付部材42と、図板取付部
材42を、X方向に沿う水平軸S回りに回転可能に支持
する支持部材43と、図板取付部材42を、所定のタイ
ミングにて上記水平軸S回りに1/2回転ずつ回転させ
る回転駆動部44とを備えている。
【0017】上記端子挿入図板41は、複数のコネクタ
ハウジングC(図3に一個のみ図示)を上記水平軸Sと
平行に所定間隔毎にセットするものである。端子挿入図
板41は、位置決め用治具45を各コネクタハウジング
Cのセット位置に備えており、この治具45によって、
当該コネクタハウジングCを位置決めしている。また、
位置決めしたコネクタハウジングCを止定するために、
止定治具(図示せず)が各位置決め用治具45に取り付
けられている。
【0018】上記図板取付部材42は、上記水平軸Sに
沿う角柱体の部材である。この図板取付部材42は、上
記Y方向に対向している一対の面を備えている。上記端
子挿入図板41は、図示しないノックピン等により位置
決めされた状態で、各面に着脱可能に取付けられてい
る。図板取付け部材42には、上記端子挿入図板41の
止定治具を駆動するための図示しないシリンダが取り付
けられている。
【0019】図板取付部材42には、上記水平軸Sに沿
う支軸46が突設されており、この支軸46、および支
軸46を軸支する軸受47を介して支持部材43に回転
可能に支持されている。上記支持部材43は、X方向に
所定間隔隔離して対向配置された一対の支柱48を備え
ており、この支柱48間に上記図板取付け部材42を架
設している。
【0020】一方の支柱48には、上記回転駆動部44
が内蔵されている。回転駆動部44は、ロータリアクチ
ュエータ44aの回転を、ギヤ装置44bを介して図板
取付部材42の支軸46に伝達することにより、当該図
板取付部材42を1/2回転ずつ回転駆動するものであ
る。この図板取付部材42の回転駆動は、後述する部分
結束工程が終了した時点で、自動的に行なわれる。上記
図板取付部材42は、1/2回転ずつ回転駆動される度
に、ノックピン等によって位置決めされる。
【0021】上記コネクタハウジング保持装置4にコネ
クタハウジングCを供給するために、上記生産設備1に
は、コネクタハウジング保持装置4を挟んでY方向に電
線接続装置3と対向するコネクタハウジング供給装置5
が併設されている。図4は、上記ワイヤーハーネスの製
造設備に採用されているコネクタハウジング供給装置の
斜視図である。
【0022】図4を参照して、本実施例のコネクタハウ
ジング供給装置5は、平面でみて略L字形の枠体51を
備えている。枠体51の上面は、コネクタハウジング保
持装置4の端子挿入図板41に対し、Y方向に対向する
辺52Aを有する正方形に画定されたハウジング供給面
52と、ハウジング供給面52に対し、X方向上流側に
隣接する第1の作業面53と、ハウジング供給面52
を、コネクタハウジング供給装置5との間でY方向に挟
む第2の作業面54とを備えている。
【0023】図4を参照して、上記第1、第2の作業面
53、54上には、コネクタハウジングを位置決めする
ための位置決め用パレット55が載置されている。パレ
ット55は、一つの電線束組立体Aに必要なコネクタハ
ウジングCをX方向に沿う一列に並べて、複数行レイア
ウトするためのものであり、部品種の供給ミス防止や、
精緻な位置決め等を図って設計されたものである。
【0024】各パレット55は、搬送レール56によっ
て、それぞれ選択的にハウジング供給面52に移動可能
に構成されている。そして、各作業面53、54の、ハ
ウジング供給面52と反対側の辺には、シリンダ57が
取り付けられており、このシリンダ57によって、択一
的にパレット55をハウジング供給面52に搬送できる
ように構成されている。この実施例では、作業者が第1
の作業面53と第2の作業面54とに区画される隅部に
起立し、各パレット55にコネクタハウジングCを並
べ、満了したパレット55を択一的にハウジング供給面
52に搬送することにより、連続的にコネクタハウジン
グCを供給することが可能になる。
【0025】次に、ハウジング供給面52に搬送されパ
レット55から、一群のコネクタハウジングCをコネク
タハウジング保持装置4に搬送するために、上記生産設
備1には、コネクタハウジング保持装置4とコネクタハ
ウジング供給装置5との間にコネクタハウジング搬送装
置6が併設されている。図5は、コネクタハウジング搬
送装置6を示す側面略図である。
【0026】図2および図5を参照して、コネクタハウ
ジング搬送装置6は、上記パレット55の一列に対応し
て並置された多数のマニピュレータ61と、マニピュレ
ータ61をX、Y、Z方向に搬送可能な搬送部62とを
備えている。そして、搬送部62によってマニピュレー
タ61を一斉に駆動し、上記パレット55からコネクタ
ハウジングCを一列ずつ一度に把持し、コネクタハウジ
ング保持装置4の位置決め用治具45にコネクタハウジ
ングCを搬送するように構成されている。なお、本実施
例では、上記コネクタハウジング供給装置5のハウジン
グ供給面52には、当該ハウジング供給面52の辺52
Aに取り付けられたコネクタ位置決めユニット7が取り
付けられており、このコネクタ位置決めユニット7によ
って、コネクタハウジング保持装置4に供給されるべき
複数種のコネクタハウジングCを同一基準位置に位置決
め可能に構成されている。そして、上記コネクタハウジ
ング搬送装置6は、マニピュレータ61が把持した複数
のコネクタハウジングCを一旦コネクタ位置決めユニッ
ト7に搬送し、形状や寸法の異なる複数種類のコネクタ
ハウジングCを同一基準位置に位置決めした後、一度の
ストロークで、コネクタハウジング保持装置4に搬送さ
れるべきコネクタハウジングCを一回で搬送するように
なっている。なお、上述したコネクタ位置決めユニット
7は、本件出願人が先に提案している特願平5−6−2
5199号に詳細に開示されている。
【0027】上記コネクタハウジング搬送装置6は、電
線接続工程を終了し、今や、電線束組立体Aを構成する
コネクタハウジングCの取外し作業も行なう。図5を参
照して、上述したコネクタハウジング保持装置4は、Y
方向において、電線接続装置3とコネクタハウジング搬
送装置6との間に挟まれており、両装置3、6に対し
て、端子挿入図板41を向けている。この状態で、先
ず、コネクタハウジング搬送装置6がコネクタハウジン
グCをコネクタ位置決めユニット7から一方の端子挿入
図板41に供給する。その後、図板取付部材42を1/
2回転させ、コネクタハウジングCが供給された方の端
子挿入図板41を電線接続装置3の方に向けるととも
に、他方の端子挿入図板41をコネクタハウジング搬送
装置6に向けると、電線接続装置3は、受渡し装置2か
ら受け渡された被覆電線Wを予め定められたコネクタハ
ウジングCに接続する。なお、上記他方の端子挿入図板
41の位置決め用治具45にコネクタハウジングCが取
り付けられていない場合には、電線接続装置3の作業中
にコネクタハウジングCが供給される。
【0028】次に、被覆電線Wの接続と、コネクタハウ
ジングCの供給とが何れも終了すると、図板取付部材4
2が再び1/2回転する。これにより、被覆電線Wが接
続され、電線束組立体Aを構成するコネクタハウジング
Cが、再度、コネクタハウジング搬送装置6に向けられ
るとともに、新たに装填された電線未接続のコネクタハ
ウジングCが電線接続装置3に向けられ、連続的に上述
した作業を繰り返すことができるようになっている。こ
の段階で、上記コネクタハウジング搬送装置6は、電線
束組立体Aを構成するコネクタハウジングCを一度に把
持し、電線束組立体Aをコネクタハウジング保持装置4
から取外す。この際、取り外された電線束組立体Aは、
本実施例の電線束組立体の取り入れ装置における電線束
回収装置8に受け渡される。
【0029】図6は、電線束回収装置8の概略構成を示
す正面図である。同図並びに図1および図2を参照し
て、電線束回収装置8は、X方向に対向する一対のピラ
ー81を備えている。両ピラー81は、上記X方向に沿
うレール台82を担持している。レール台82の上面に
は、上向きに開く断面形状コの字形のチャネル83が、
X方向に沿ってスライド可能に載置されている。このチ
ャネル83は、上記X方向上流側に変位することによ
り、図5に示すように、コネクタハウジング保持装置4
とコネクタ位置決めユニット7との間に突出し、その側
板83A、83Bで、電線束組立体Aを受け取るように
構成されている。
【0030】図6に戻って、受け取った電線束組立体A
がチャネル83から落下するのを阻止するために、上記
チャネル83の、コネクタハウジング保持装置4側の側
板83Aの上方には、抜け止めバー84が対向してい
る。この抜け止めバー84は、チャネル83のX方向下
流端に端部が固定された片持ち状のものであり、チャネ
ル83と一体的に変位するように構成されている。これ
らチャネル83および抜け止めバー84をX方向に沿っ
て移動するために、上記ピラー81には、シリンダ85
が横架されている。シリンダ85は、そのロッド85A
がX方向上流側に向けられているとともに、連結具86
を介して、チャネル83の下面のX方向上流側端部に固
定されている。そして、このシリンダ85のロッド85
Aを進退することにより、電線束組立体Aを上述のよう
に受け取り可能な受け取り位置(図5および図15参
照)と上記回収位置とに変位可能に構成されている。
【0031】電線束組立体Aを受け取った後、回収位置
に変位したチャネル83から電線束組立体AをX方向下
流側にかき寄せ、後述する電線束搬送装置9に受け渡す
ために、上記ピラー81の上部には、X方向に沿う梁8
7が一体形成されているとともに、この梁87の側面に
設けられたレール87Aに沿って移動する移動体88が
設けられている。移動体88は、アクチュエータ88A
を一体に担持している。アクチュエータ88Aは、Z方
向に対して、所定角度傾斜した姿勢で取り付けられてお
り、その傾斜した方向にリンク片88Cを進退させるも
のである。リンク片88Cは、図示しないカム機構を介
して、押圧子88Dと連結されており、アクチュエータ
88Aにより、上記押圧子88Dを回動可能に支持して
いるものである。これにより、押圧子88Dは、図6に
示す退避位置と、図16に示す係合位置とに変位可能に
構成されている。
【0032】図7は、電線束回収装置8の要部を示す断
面略図である。同図に示すように、押圧子88Dは、電
線束組立体Aの被覆電線WをX方向下流側に押し込むた
めのものであり、その下部には、上記チャネル83の側
板83Bに係合する溝88Eを備えている。他方、図6
に示すように、上記チャネル83の他方の側板83B
は、そのX方向上流側に傾斜面83Cが形成され、押圧
子88Dを受入れやすくしているとともに、X方向下流
側には、回収された電線束組立体Aを後述する電線束搬
送装置9に容易に受け渡すための傾斜面83Dが形成さ
れている。
【0033】次に、上記電線束回収装置8から電線束組
立体Aを受け取って、所定の場所に搬送するための電線
束搬送装置9について説明する。図8は、電線束搬送装
置9の搬送部の概略構成を示す斜視図である。図6およ
び図8を参照して、電線束搬送装置9は、略長板状の一
対の挟持片91、92を備えている。各挟持片91、9
2は、それぞれ平行に並設されている。一方の挟持片9
1の基端部には、アクチュエータ93が取り付けられて
いる。このアクチュエータ93は、そのロッド93Aを
介して、他方の挟持片92を一方の挟持片91に対し、
接近または離反可能に構成されており、これによって、
電線束組立体Aを両挟持片91、92間で挟持または解
放できるようになっている。
【0034】各挟持片91、92は、上記変位が許容さ
れた状態で、略円盤状の取付け板94に取り付けられて
いる。取付け板94は、回動アクチュエータ95によっ
て、水平軸回りに回動可能になっており、これによっ
て、上記挟持片91、92を図のRで示す方向に回動変
位できるように構成されている。図6に示す電線束受け
取り姿勢において、各挟持片91、92は、図8の姿勢
から反時計回り方向に90°回動した姿勢になってお
り、可動側の挟持片92が、チャネル83の一方の側板
83Aの内面に圧接している。
【0035】上記回動アクチュエータ95は、担持フレ
ーム96に取り付けられている。担持フレーム96は、
それをZ方向の軸回りに回動可能な回転アクチュエータ
96Aを介して昇降アクチュエータ97に取り付けられ
ているものであり、この昇降アクチュエータ97によっ
て、挟持片91、92をZ方向に変位可能に構成してい
る。
【0036】昇降アクチュエータ97は、移動梁98に
取り付けられている。移動梁98は、図示しないボール
ねじ機構等により、上記昇降アクチュエータ97をX方
向に変位可能に保持している。移動梁98は、それと直
交する固定梁99に取り付けられており、この固定梁9
9に内蔵された図示しないボールねじ機構等により、Y
方向に変位可能に構成されている。
【0037】図1を参照して、上記固定梁99は、構造
体500の梁部501の下面に固定されている。この構
造体500は、Y方向に延びる上記梁部501を、その
両端部および途中部に一体形成された三条の柱部50
2、503、504で支持しているものである。なお、
以下の説明では、Y方向において、構造体500の、電
線束回収装置8側を上流側という。
【0038】次に、図9ないし図11を参照して、本実
施例の電線束矯正装置200について説明する。図9
は、本実施例の電線束組立体の取り入れ装置における電
線束矯正装置200の外観を示す斜視図であり、図10
は、図9の電線束矯正装置200の要部を示す分解斜視
図であり、図11は、図9の電線束矯正装置200の要
部を示す一部破断斜視図である。
【0039】先ず、図9を参照して、電線束矯正装置2
00は、矩形の支柱201を備えている。支柱201
は、平面視矩形に形成されており、その長辺201A
が、X方向に沿っている。支柱201の頂部には、Y方
向下流側に突出する固定マニピュレータ202が固定さ
れている。
【0040】図10を参照して、固定マニピュレータ2
02は、上記支柱201の頂部にボルト201Aで固定
される板部202Aと、板部202Aの上に固定される
アクチュエータ202Bと、アクチュエータ202Bに
よって開閉駆動される挟み部202Cとを備えている。
上記長板202Aは、上記Y方向に長く延びる平面視長
方形に形成された金属製の板材であり、その基端部が一
対のボルト201Aで支柱201の頂部に固定されるこ
とにより、先端部が、Y方向下流側に突出している。
【0041】上記アクチュエータ202Bは、長板20
2Aの中央部分基端側に配置されており、上記長板20
2Aの下面から螺合する一対のビス202Dによって、
着脱可能に取り付けられているエアシリンダにより具体
化されている。そして、アクチュエータ202Bのロッ
ド202Eの先端部には、一対のリンク腕202F、2
02Gの基端部が同一の軸202Hで枢支されており、
各リンク腕202F、202Gの自由端は挟み部202
Cにリンクされている。
【0042】上記挟み部202Cは、基端部が太く先端
部が細く形成された、平面視略くの字形の挟み板202
Jの当該基端部を共通のボルト202Kで枢支すること
により、第1の鋏片202Lと第2の鋏片202Mとを
構成する概ね鋏状に組み合わせたものであり、両鋏片2
02L、202M間に電線束組立体Aの電線部分(以
下、「電線束」という)A1を挟持するためのものであ
る。
【0043】第1の鋏片202Lは、二枚の挟み板20
2Jを上下に対向させ、スペーサ202Nを介して隙間
を隔てた状態で一体化されたものである。また、第2の
鋏片202Mは、一枚の挟み板202Jによって構成さ
れており、その姿勢は、第1の鋏片202Lと上下が反
対向きになっている。そして、各鋏片202L、202
Mのくの字形部分を互いに向い合わせて対向させ、第1
の鋏片202Lの基端部内側に第2の鋏片202Mの基
端部内側を重ね合わせ、上記共通のボルト202Kで枢
支することにより、鋏状に構成されているのである。上
記ボルト202Kは、長板202Aの挿通孔202Pを
挿通しているとともに、長板202Aの下面から臨むナ
ット202Qに螺合することにより、長板202Aに対
し、挟み部202Cを軸支している。
【0044】挟み部202Cの第1の鋏片202Lに
は、上述した一方のリンク腕202Fの先端部が入り込
んでおり、ボルト202Rによって、回動可能にリンク
している。このボルト202Rは、上記ボルト202K
を中心とする円弧孔202Sを介して長板202Aを挿
通しており、ナット202Tに螺合することによって、
円弧孔202S沿いに変位可能に構成されている。
【0045】また、第2の鋏片202Mには、その基端
部上面に上述した他方のリンク腕202Gの先端部が重
ねられており、ボルト202Uによって、回動可能にリ
ンクしている。このボルト202Uは、上記ボルト20
2Kを中心とする円弧孔202Vを介して長板202A
を挿通しており、ナット202Wに螺合することによっ
て、円弧孔202V沿いに変位可能に構成されている。
【0046】従って、上記アクチュエータ202Bのロ
ッド202Eが伸長すると、挟み部202Cの各鋏片2
02L、202Mは、それに取り付けられているボルト
202R、202Uが対応する円弧孔202S、202
Vに沿って長板202Aの先端側に押し込められること
により、共通のボルト202Kを中心に互いに開く方向
に変位するとともに、上記ロッド202Eが縮長する
と、挟み部202Cの各鋏片202L、202Mは、各
ボルト202R、202Uが対応する円弧孔202S、
202Vに沿って長板202Aの基端側に戻ることによ
り、共通のボルト202Kを中心に互いに閉じる方向に
変位することになる。なお、図10において、202X
は、ナット202Qのワッシャ、202Yは、ナット2
02Tのワッシャ、202Zは、ナット202Wのワッ
シャである。
【0047】次に、図11を参照して、上記支柱201
には、可動マニピュレータ203がZ方向に移動可能に
取り付けられている。この可動マニピュレータ203
は、上記支柱201の外周に取り付けられる矩形のスラ
イダ203Aと、スライダ203Aに固定された長板2
03Bと、長板203Bに取り付けられたアクチュエー
タ203Cと、アクチュエータ203Cによって開閉さ
れる挟み部203Dとを備えたものである。
【0048】スライダ203Aは、図示しないエアアク
チュエータまたはボールねじ機構等により、上下、即ち
Z方向に変位可能に構成されている金属製部材である。
長板203Bは、上記スライダ203Aに溶接された金
属製部材である。挟み部203Dは、固定マニピュレー
タ202と同様の挟み板203Jを一つずつ向かい合わ
せて、長板203Aに枢支されているものであり、固定
マニピュレータ202と同様の機構(図示せず)によっ
て、開閉可能に構成されたものである。各挟み板203
Jのくの字形部分には、比較的に軟質の樹脂で構成され
たブラシ203Kが取り付けられており、このブラシ2
03Kを介して、後述するように電線束組立体Aを扱く
ように構成されている。
【0049】なお、本実施例においては、各マニピュレ
ータ202、203の挟み部202C、203Dには、
先端部に電線束組立体Aの電線束A1を案内する案内用
髭204が一体的に取り付けられている。案内用髭20
4は、比較的硬質の樹脂で構成されている。次に、本実
施例のテーピング装置300について、図1および図2
並びに図12および図13を参照して説明する。図12
は、本実施例のテーピング装置300の外観を示す斜視
図であり、図13は、図12のテーピング装置300の
概略構成を示す平面略図である。
【0050】先ず、図12を参照して、本実施例のテー
ピング装置300は、Y方向において、上記電線束矯正
装置200の下流側に配置されており(図2参照)、上
述した構造体500の途中部に設けられた柱部504に
取り付けられる第1の本体部301と、第1の本体部3
01に対し、X方向に対向する第2の本体部302とを
有する二分割型のものである。
【0051】第1の本体部301は、ガイド部材301
Aに取り付けられている。このガイド部材301Aは、
電線束組立体Aを後述のようにY方向に沿って両本体部
301、302間に案内するためのものである。ガイド
部材301Aは、ブラケット301Bを介して上記柱部
504に固定された長板状の部材であり、その長手方向
がY方向に沿って水平に延びている。本実施例において
は、ガイド部材301AのY方向における取付け位置を
変更できるように、上記ブラケット301Bに、Y方向
に延びる長孔301Cを設け、この長孔301Cを挿通
するボルト301Dによって、上記ブラケット301B
を柱部504に固定している。
【0052】他方、第2の本体部302は、上記ガイド
部材301Aと協働して電線束組立体Aを案内するガイ
ド部材302Aに固定されている。このガイド部材30
2Aは、上述した柱部504に対し、X方向に対峙して
立設された柱状体302Bの頂部に対し、構造金具30
2Cを介して固定されている。従って、電線束組立体A
は、その電線束A1をZ方向に沿わせた状態で、両本体
部301、302間をY方向に移動することが可能にな
っている。なお、第1の本体部301を担持するガイド
部材301Aには、開閉バー303が枢支されている。
【0053】次に、図13を参照して、第1の本体部3
01と第2の本体部302は、何れも薄肉の板金部材を
上下に対向させて構成されたものであり、互いに電線束
組立体Aを通過させるための経路PHをY方向に沿って
区画している。この経路PHには、第1の本体部301
に軸支されたカム304Aが図示しない捩じりコイルば
ねの付勢力により入り込んでいる。カム304Aには、
所定の曲率で屈曲する凹面304Bが形成されており、
この凹面304Bが、上記経路PHの上流側と連続して
いる。さらに、この凹面304Bには、当該凹面304
Bの円弧中心に配置された支軸304Cによって、第2
の本体部302に軸支されたテーピング車304Dの外
周面が、上記経路PH内にて摺接可能に面している。上
記第2の本体部302には、ロール状に巻回された粘着
テープ304Eが軸支されており、この粘着テープ30
4Eのロール端は、粘着面を経路PHの上流側に向けた
状態で、上記テーピング車304Dと上記凹面304B
の間に介装されている。
【0054】上記テーピング車304Dには、径方向に
多数の起伏を有しており、その凹部304F内に電線束
組立体Aの電線束A1を沿わせることにより、カム30
4Aの凹面304Bと協働して、経路PHを通過する電
線束組立体Aの電線束A1の外周に、仮テープ止め用の
テーピングを施すことができるようになっている。本実
施例においては、上記粘着テープ304Eの交換を容易
にするために、第2の本体部302にスリット304L
を設け、このスリット304Lに着脱されるテープ車3
04Gを介して粘着テープ304Eを本体部302の側
部から交換できるように構成されている。また、図12
に示すように、粘着テープ304Eの段取りや、残量を
目視可能にするために、第2の本体部302の所定位置
には、開口305が形成されている。
【0055】次に、上記経路PHの下流側には、第2の
本体部302に軸支されるカッタカム304Hが設けら
れている。カッタカム304Hは、図示しない捩じりコ
イルばねにより、通常は経路PH内に入り込んでいるカ
ム部304Jと、通常は経路PHから第2の本体部30
2内に退避しているとともに、電線束組立体Aがカム部
304Jを押し込むことにより、経路PH内に入り込ん
で、当該電線束組立体Aに巻回された粘着テープ304
Eの余長部を裁断するカッタ304Kとを一体に備えて
いる。
【0056】次に、上述した電線束矯正装置200から
テーピング装置300に電線束組立体Aを移動するため
の電線束移動装置400について、図1および図14を
参照しつつ説明する。図14は、本実施例の電線束移動
装置400の斜視図である。先ず、図1を参照して、上
述した構造体500の中間部分の柱部504と、それよ
りもY方向下流側の端部に設けられた柱部502との間
には、梁505が横架されている。この梁505内に
は、図示しないボールねじ機構により、Y方向に変位可
能なスライダ401が取り付けられている。図14に示
すように、スライダ401は、電線束移動装置400の
本体部分を構成するものであり、その側部には、上下に
対向する三対のマニピュレータ402、403、404
が取り付けられている。各マニピュレータ402〜40
4は、何れも上述した電線束矯正装置200のマニピュ
レータ202、203と原理的に同様のものであり、そ
れぞれ、Y方向に沿って延びる長板部402A〜404
A、長板部402A〜404Aに取り付けられたアクチ
ュエータ402B〜404B、およびアクチュエータ4
02B〜404Bによって開閉される挟み部402C〜
404Cを備えている。
【0057】各挟み部402C〜404Cは、Y方向上
流側に向けられている。また、最上部のマニピュレータ
402は、上述したテーピング装置300の本体部30
1、302の上方を通過して、電線束矯正装置200か
ら電線束組立体Aのコネクタハウジング近傍部分を受け
取れるように配置されているとともに、他の二つのマニ
ピュレータ403、404は、上記本体部301、30
2の下方を通過して、上記電線束組立体Aの電線束A1
を受け取れるように配置されている。
【0058】また、上記最上部のマニピュレータ402
は、扱き工程後の電線束矯正装置200におけるマニピ
ュレータ202の直下に入り込んで、電線束組立体Aの
電線束A1を挟持する位置に、他のマニピュレータ40
3、404は、それぞれ扱き後の可動マニピュレータ2
03の上下に対向して、電線束組立体Aの電線束A1を
挟持する位置に、それぞれ設定されている。
【0059】次に、上述した実施例の作用について、図
15ないし図28を参照しつつ説明する。図15〜図2
3は、本実施例の作用を示す概略斜視図である。また、
図24から図28は、テーピング装置300の作用を示
す平面略図である。先ず、図15を参照して、電線束組
立体Aの製造が終了し、コネクタハウジング保持装置4
が、完成した電線束組立体Aをコネクタハウジング搬送
装置6の方に向けると、電線束回収装置8のチャネル8
3および抜け止めバー84が回収位置から受け取り位置
に変位し、電線束組立体Aの被覆電線Wを両者間に挟み
込む。この状態で、上述したように、コネクタハウジン
グ搬送装置6が電線束組立体AのコネクタハウジングC
をコネクタハウジング保持装置3から取り外すと、チャ
ネル83および抜け止めバー84は、X方向下流側に移
動し、回収位置に戻る。このチャネル83および抜け止
めバー84の進退動作中においては、電線束回収装置8
の押圧子88Dは、アクチュエータ88Aにより、図1
5に示す退避位置に退避している。
【0060】次に、図16を参照して、チャネル83お
よび抜け止めバー84が回収位置に戻ると、アクチュエ
ータ88Aが押圧子88Dを係合位置に変位させる。こ
の状態では、電線束組立体Aは、チャネル83の上で、
X方向に拡がっている。図17を参照して、押圧子88
Dが係合位置に変位すると、移動体88がX方向下流側
に変位し、押圧子88Dを介して、電線束組立体Aをチ
ャネル83のX方向下流端に移動させる。これにより、
電線束組立体Aは、X方向に圧縮された状態で、チャネ
ル83の下流端に押し込まれ、集束される。このように
本実施例では、電線束組立体Aを電線束搬送装置9に受
け渡すに当たり、集束した状態で受け渡すことができる
ので、電線束搬送装置9への受渡し動作を確実に行なう
ことができ、受渡しミスを阻止することができる。
【0061】図18を参照して、押圧子88Dにより集
束された電線束組立体Aを受け取るために、上記電線束
搬送装置9の固定側の挟持片91が、図示のように、可
動側の挟持片92の上側から上下に対向した姿勢に変位
され、電線束組立体Aを待機する。この状態では、下側
に位置する可動側の挟持片92が、チャネル83の一方
の側板83Aの内側面に圧接しているとともに、上記側
板83Aの上面よりも僅かに低い高さに設定されてい
る。この結果、図19に示すように、押圧子88Dが電
線束組立体AをX方向下流側に押し込むと、電線束組立
体Aは、X方向に集束された状態で滑らかに挟持片9
1、92間に挟み込まれる。
【0062】次に、図20を参照して、電線束組立体A
が電線束搬送装置9に搬送されると、先ず、アクチュエ
ータ93で可動側の挟持片92を駆動することにより、
電線束組立体Aが両挟持片91、92間に挟持され、さ
らに、回動アクチュエータ95によって、各挟持片9
1、92が水平に対向するように回動する。これによ
り、各挟持片91、92は、コネクタハウジングCを上
向きにした状態で電線束組立体Aを把持する。そして、
この状態で、電線束搬送装置9は、Y方向下流側に移動
し、電線束矯正装置200の挟み部202C、203D
側に回り込んで、電線束組立体Aを電線束矯正装置20
0に受け渡す(図21参照)。
【0063】図21に示すように、この受け取り動作に
おいては、電線束矯正装置200の固定マニピュレータ
202が、当該電線束組立体Aのコネクタハウジング近
傍部分を把持することにより、電線束組立体Aの受渡し
が行なわれる。このとき、可動マニピュレータ203
は、支柱201の上部側に移動しているとともに、その
挟み部203Dを開放している。この状態で、可動マニ
ピュレータ203の挟み部203Dを閉じて、電線束A
1を、ブラシ203Kを介して挟持し、そのまま可動マ
ニピュレータ203が支柱201の下方に変位すること
により、図22に示すように、電線束組立体Aの矯正、
すなわち、電線束A1の扱きが行なわれる。
【0064】図23に示すように、上記扱き工程が終了
すると、上述した電線束移動装置400がY方向上流側
に移動し、テーピング装置300を通り過ぎてマニピュ
レータ402〜404の挟み部402C〜404Cを扱
かれた電線束組立体Aに臨ませ、受渡し可能な状態に移
動する。この動作により、テーピング装置300の開閉
バー302は、経路PHを電線束組立体Aに解放する。
この状態から、先ず、各挟み部402C〜404Cを閉
じて、電線束組立体Aを挟持し、その後、電線束矯正装
置200の各マニピュレータ202、203を開いて、
電線束組立体Aを解放することにより、電線束組立体A
の受渡しが行なわれる。
【0065】そして、電線束移動装置400がY方向下
流側へ移動することにより、電線束組立体Aは、電線束
矯正装置200によって張力を付与された状態で束ねら
れたまま、テーピング装置300の経路PHを通過し、
テーピング処理が施されることになる。より詳細に説明
すると、先ず、図24に示すように、電線束A1がテー
ピング装置300の経路PH内に入り込むと、電線束A
1は、図示しない捩じりコイルばねの付勢力に抗してカ
ム304Aの凹面304Bを第1の本体部301側へ押
込みながら、下流側へ移動しようとする。この際、電線
束A1は、上記凹面304Bとテーピング車304Dの
間に配置された粘着テープ304Eの粘着面に接触し、
そのままテーピング車304Dの凹部304Fの一つに
入り込む。この状態で、テーピング車304Dを回動さ
せながら、電線束A1が経路PH内を下流側に進むと、
図25に示すように、粘着テープ304Eの自由端側
が、凹面304Bの下流端側に粘着していることから、
電線束A1が入り込んでいる上記凹部304Fの上流側
から粘着テープ304Eが折れ曲がり(図25ので示
す部位)、電線束A1が入り込んでいる上記凹部304
Fの下流端の粘着テープ304Eの粘着部位(図25の
で示す部位)は、電線束A1を覆いながら、で示す
折れ曲がり部位に対向する。
【0066】この状態でさらに、電線束A1が経路PH
を下流側に進むと、粘着テープ304Eは、電線束A1
を完全に周回した状態で図25ので示す部位とで示
す部位とが互いに接合する。接合した後、粘着テープ3
04Eは、凹面304Bの下流端側に粘着している部位
が凹面304Bから引き剥がされつつ、上記で示す部
位よりも上流側の部位と接合し、図26で示すように、
粘着面同士が重なり合った状態になる。そして、電線束
A1は、カム304Aとテーピング車304Dの間から
下流側に抜け出て、カッタカム304Hに接近する。
【0067】図27に示すように、いまやテープ止めさ
れた電線束A1がカッタカム304Hのカム部304J
に当接すると、カッタカム304Hは、図27におい
て、反時計回りに回動し、カム部304Jが第2の本体
部302内に退避して、電線束A1の進行を許容すると
ともに、第2の本体部302内に退避していたカッタ3
04Kが経路PH内に入り込んで、粘着テープ304E
の余長部分を裁断する。これにより、図28に示すよう
に、電線束A1の仮テープ止めが達成される。
【0068】以上説明したように、実施例の構成では、
形態が特定されていない電線束組立体Aが、電線束回収
装置8によって、束ねられ、搬送しやすい状態になる。
さらに、束ねられた電線束組立体Aの電線束A1が、電
線束搬送装置9によって、電線束矯正装置200に搬送
された後、この電線束矯正装置200によって扱かれる
ことにより、テーピングしやすい状態になる。そして、
電線束組立体Aは、電線束移動装置400により、テー
ピングしやすい状態が維持されたまま、テーピング装置
300の経路PHを通り、テーピングが施される。
【0069】このように、本実施例では、テーピングし
やすい状態が維持されたまま、電線束A1にテーピング
が施されるので、仮テープ止めを施すに当たり、自動化
が一層容易になる。しかも、所定の経路PHを通過する
だけでテーピングを施すことのできるテーピング装置3
00を採用しているので、電線束組立体Aの受渡しや搬
送を容易に行なうことができ、一層、自動化に寄与する
ことができるという利点がある。
【0070】また、本実施例のテーピング装置300で
は、本体部301、302に区画される経路PHを通過
する電線束A1に、片面粘着性のテープ304Eが巻き
付けられ、その余長部が、裁断部としてのカッタカム3
04Hによって裁断される。これにより、電線束組立体
Aは、本体部301、302に区画される経路PHを通
過するだけで、仮テープ304E止めが施されることに
なるのである。
【0071】このように、本実施例では、電線束組立体
Aが本体部301、302に区画される経路PHを通過
するだけで、仮テープ304E止めが施されることにな
るので、仮テープ304E止めの自動化を容易に実現す
ることができるという顕著な効果を奏する。しかも、上
記経路PHを通過させるだけで電線束A1にテーピング
を施すことができるので、テーピングを行なうに際し、
電線束組立体Aの長さに依存することなく、小さな設備
でテーピングを施すことができるという利点がある。
【0072】なお、上述した実施例は、本発明の好まし
い具体例を例示したものに過ぎず、本発明の要旨を変更
しない範囲で種々の設計変更が可能であることは、云う
までもない。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の構成では、電線束組立体が本体部に区画される経
路を通過するだけで、仮テープ止めが施されることにな
るので、仮テープ止めの自動化を容易に実現することが
できるという顕著な効果を奏する。しかも、上記経路を
通過させるだけで電線束にテーピングを施すことができ
るので、テーピングを行なうに際し、電線束組立体の長
さに依存することなく、小さな設備でテーピングを施す
ことができるという利点がある。
【0074】また、請求項2記載の構成では、テーピン
グしやすい状態が維持されたまま、電線束にテーピング
が施されるので、仮テープ止めを施すに当たり、自動化
が一層容易になる。しかも、所定の経路を通過するだけ
でテーピングを施すことのできるテーピング装置を採用
しているので、電線束組立体の受渡しや搬送を容易に行
なうことができ、一層、自動化に寄与することができる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における製品取り入れ装置を
採用したワイヤーハーネスの生産設備の要部を示す斜視
図である。
【図2】図1の一部を省略して示す平面略図である。
【図3】コネクタハウジング保持装置の構成を示す斜視
図である。
【図4】ワイヤーハーネスの製造設備に採用されている
コネクタハウジング供給装置の斜視図である。
【図5】コネクタハウジング搬送装置を示す側面略図で
ある。
【図6】電線束回収装置の概略構成を示す正面図であ
る。
【図7】電線束回収装置の要部を示す断面略図である。
【図8】電線束搬送装置の搬送部の概略構成を示す斜視
図である。
【図9】本実施例の電線束組立体の取り入れ装置におけ
る電線束矯正装置の外観を示す斜視図である。
【図10】図9の電線束矯正装置の要部を示す分解斜視
図である。
【図11】図9の電線束矯正装置の要部を示す一部破断
斜視図である。
【図12】本実施例のテーピング装置の外観を示す斜視
図である。
【図13】図12のテーピング装置の概略構成を示す平
面略図である。
【図14】本実施例の電線束移動装置の斜視図である。
【図15】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図16】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図17】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図18】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図19】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図20】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図21】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図22】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図23】本実施例の作用を示す概略斜視図である。
【図24】テーピング装置の作用を示す平面略図であ
る。
【図25】テーピング装置の作用を拡大して示す平面略
図である。
【図26】テーピング装置の作用を示す平面略図であ
る。
【図27】テーピング装置の作用を示す平面略図であ
る。
【図28】テーピング装置の作用を示す平面略図であ
る。
【符号の説明】
300 テーピング装置 301 第1の本体部 302 第2の本体部 304A カム(テーピング部の一部) 304D テーピング車(テーピング部の一部) 304E 粘着テープ 304H カッタカム(裁断部) A 電線束組立体 A1 電線部分(電線束) PH 経路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】片面粘着性のテープを電線束組立体を構成
    する電線束の外周に巻き付けるテーピング装置であっ
    て、 上記電線束を、その径方向に挿通させるための経路を区
    画する本体部と、 本体部の経路中に配設され、当該経路を通る電線束の周
    囲にテープを巻き付けるテーピング部と、 上記経路中の、当該テーピング部よりも下流側に配設さ
    れ、電線束に巻き付けられたテープの余長部分を裁断す
    る裁断部とを備えていることを特徴とするテーピング装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のテーピング装置を用いたテ
    ーピング方法であって、 生産設備によって製造された電線束組立体を束ね、 束ねた電線束組立体の電線束を扱いて張力を付与し、 電線束組立体に付与された張力を維持した状態で、上記
    テーピング装置の経路に電線束を挿通してテーピングを
    施すことを特徴とするテーピング方法。
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