JPH0765652A - ワイヤーハーネスの製造方法およびその方法を実現するためのワイヤーハーネス製造装置 - Google Patents

ワイヤーハーネスの製造方法およびその方法を実現するためのワイヤーハーネス製造装置

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JPH0765652A
JPH0765652A JP5213184A JP21318493A JPH0765652A JP H0765652 A JPH0765652 A JP H0765652A JP 5213184 A JP5213184 A JP 5213184A JP 21318493 A JP21318493 A JP 21318493A JP H0765652 A JPH0765652 A JP H0765652A
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JP
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station
wire harness
wire
work
drawing board
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Application number
JP5213184A
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English (en)
Inventor
Tomoya Tominaga
智也 冨永
Masahiro Otaka
将裕 大鷹
Kazuhiro Shinoda
一宏 篠田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロボットによる作業と、人による作業とが、連
続した組立ラインに混在したワイヤーハーネス製造方法
を提供すること。 【構成】ロボットR1,R2および人M1,M2が共用
可能なワイヤーハーネス組立用図板5を用いて、この図
板を複数のステーション1〜4を含む一連の作業ライン
を流し、図板5上にワイヤーハーネスを組立てる。まず
先行するステーション1で、ロボットR1,R2を用い
て、電線の調尺切断、皮剥、端子圧着および布線を実現
する。次に、ロボットR1,R2により電線が布線され
た図板5を、ステーション1に連結された人による作業
ステーション2,3へ送る。そしてロボットR1,R2
では作業が困難なジョイント電線の布線、コネクタの装
着、コルゲートの装着、テープ巻き、グロメット通し、
導通検査等の作業を人M1,M2により行わせる。 【効果】作業ライン全体として効率の良いワイヤーハー
ネスの製造ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤーハーネスの
製造方法およびその方法を実現するためのワイヤーハー
ネス製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーハーネスは、自動車、複写機等
に組み込まれる多数の電線、端子、コネクタ等からなる
電気配線システムである。このワイヤーハーネスの製造
には、電線の長さを計測し、所定の長さに切断する調尺
切断、所定の長さに切断した電線の両端の絶縁被覆を剥
ぐ皮剥、皮剥により露出した電線の端部に端子を圧着す
る端子圧着、端部に端子が圧着された電線を図板上に布
線する布線、および布線された電線端部の端子をコネク
タハウジングへ挿入する端子挿入等の多くの工程が含ま
れている。そのため、ワイヤーハーネスの製造には、多
大の労力および時間を要し、従来より製造工程の自動化
の要望が高かった。
【0003】そこで近年、種々のワイヤーハーネスの自
動化製造装置が提供されている。たとえば、特公平1−
42085号公報、特公平3−6670号公報、特開平
1−313870号公報等に従来のワイヤーハーネスの
自動化製造装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来提案さ
れているワイヤーハーネスの自動化製造装置は、2軸移
動可能な、専用に開発されたロボットを必要とするた
め、構造が複雑で設備コストが非常に高価になる上に大
型であった。しかも、構造が複雑であるゆえに、ワイヤ
ーハーネスの機種変更等に伴う段取り変え作業も、非常
に煩雑なものとなり、手間や時間がかかるといった問題
があった。
【0005】一方、ワイヤーハーネスの完成に至るまで
の、ある種の作業に関しては、作業の信頼性からして
も、現実問題として、人の手による組立作業に頼らざる
を得ないという一面がある。すなわち、現状では、ワイ
ヤーハーネスの製造工程には、ロボットにより自動化さ
れている部分と、人による組立ラインにかかる部分とが
含まれている。
【0006】ところで、ロボットにより自動化されてい
るワイヤーハーネスの製造工程では、上記の高価な設備
コストを償却するために、高速で製造作業を行うことが
要求される。しかも、頻繁に段取り変えを行うことは、
時間やコストをロスすることになるので、これを避ける
ため、1ロットで多数製造することになる。そして、こ
のようにして、ロボットにより高速で製造された多種、
多数の電線等を、それぞれ、人による組立ラインの所要
の位置へ運搬して、配備しておくことになる。
【0007】しかしながら、上記のように高価な自動化
製造装置で、いくら高速で製造したとしても、ワイヤー
ハーネスの製造速度としては、結局、人による組立ライ
ンの送り速度に制約されてしまう。また、製造工程内
に、自動化製造装置により製造された多種多数の在庫を
持つことにもなり、これがワイヤーハーネスの製造コス
トを押し上げる要因ともなる。
【0008】ところで、1軸移動可能な架台上に、この
1軸と直交する軸を中心として回転自在な回転上腕部を
設け、この回転上腕部に1軸と直交する軸を中心として
回転自在な回転前腕部を設けた、1軸制御可能な汎用ロ
ボットは、近年、安価になり広く普及してきている。そ
こで、本願発明者等は、ワイヤーハーネスの製造装置を
製作するにあたって、上記の1軸制御可能な汎用ロボッ
トを用いて、ワイヤーハーネスの製造工程のうち、たと
えば電線の調尺切断、皮剥、端子圧着および布線を実現
し、ロボットにより電線が布線された組立用図板を、そ
のまま人による組立作業ラインへ送って、ロボットでは
作業が困難なたとえばジョイント電線の布線、コネクタ
の装着、コルゲートの装着、テープ巻き、グロメット通
し、導通検査等の作業を人により行うようにした、ロボ
ットによる作業と人による作業とが混在し得るワイヤー
ハーネス製造ラインを実現すれば、高価な設備コストや
不要な在庫を削減でき、しかも、多品種少量生産への適
用性にも優れた設備ができるのではないかと考えた。
【0009】この発明のひとつの目的は、機械装置と人
との混成ラインによりワイヤーハーネスを効率良く製造
する方法を提供することである。また、この発明の他の
目的は、機械装置と人との混成ラインによる効率の良い
ワイヤーハーネスの製造方法を実現するための、小型で
場所をとらず、かつ廉価なワイヤーハーネス製造装置を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ワイヤーハーネスの製造方法において、機械装置および
人が共用可能なワイヤーハーネス組立用図板を用い、当
該組立用図板を複数のステーションを含む一連の作業ラ
インを流し、或るステーションでワイヤーハーネスを製
造するための作業のうちの予め定める作業を機械装置に
より自動的に行わせて、前記組立用図板上にワイヤーハ
ーネスを途中まで組立て、それに続くステーションで、
前記組立用図板上に途中まで組立てられたワイヤーハー
ネスに対して人による手作業を施して、ワイヤーハーネ
スの組立を完成させることを特徴とするものである。
【0011】請求項2記載の発明は、機械装置および人
が共用可能なワイヤーハーネス組立用図板を用い、当該
組立用図板を複数のステーションを含む一連の作業ライ
ンを流し、組立用図板上にワイヤーハーネスを組立てる
ワイヤーハーネス製造方法において、先行するステーシ
ョンで、1軸制御可能なロボットを用いて、電線の長さ
を計測して電線を所定の長さに切断する調尺切断、所定
の長さに切断した電線の両端の絶縁被覆を剥ぐ皮剥、皮
剥により露出した電線の端部に端子を圧着する端子圧
着、端部に端子が圧着された電線を組立用図板上に布線
する布線を実現し、前記ロボットにより電線が布線され
た組立用図板を、前記先行するステーションに連結され
た後続する人による組立作業ステーションへ送って、前
記ロボットでは作業が困難なジョイント電線の布線、コ
ネクタの装着、コルゲートの装着、テープ巻き、グロメ
ット通し、導通検査等の作業を行わせるようにした、ロ
ボットによる作業と人による作業とが連続した組立ライ
ンに混在していることを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の発明は、ワイヤーハーネス
製造装置において、機械装置および人が共用可能なワイ
ヤーハーネス組立用図板、前記ワイヤーハーネス組立用
図板上にワイヤーハーネスを組立てる作業を行うための
複数のステーションを有する組立ライン、前記ワイヤー
ハーネス組立用図板を前記組立ライン上を搬送させるた
めの搬送手段、前記複数のステーションのうちの予め定
めるステーションに備えられ、予め定める作業を自動的
に行う機械装置、および前記複数のステーションのうち
の前記予め定めるステーション以外のステーションは、
人が、前記ワイヤーハーネス組立用図板上に、ワイヤー
ハーネス組立のための所定の作業を手動で施せるように
されたステーションである、ことを特徴とするものであ
る。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載のワ
イヤーハーネス製造装置において、前記機械装置は、単
一のステーションに備えられた1軸制御可能な1対のロ
ボットハンドを含み、1対のロボットハンドのうちの一
方のロボットハンドに電線の先端をクランプさせて電線
を必要な長さに調尺させ、他方のロボットハンドに電線
の後端をクランプさせて、1対のロボットハンドにより
電線の両端をクランプさせたまま、電線の切断、電線両
端の絶縁被覆を除去する皮剥、皮剥により露出された電
線端に端子を圧着する端子圧着、および、端子が圧着さ
れた電線を前記ワイヤーハーネス組立用図板上に布線す
る布線を、単一のステーションにおいて行わせるもので
ある。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項4記載のワ
イヤーハーネス製造装置において、前記人により手動で
ワイヤーハーネス組立のための作業を施すステーション
は、前記機械装置が備えられた単一のステーションの下
流側に直列に連結された複数のステーションを含むもの
である。
【0015】
【作用】この発明にかかるワイヤーハーネス製造方法お
よび製造装置によれば、ワイヤーハーネスの全製造工程
のうち、たとえば1軸制御可能な汎用ロボット等の機械
装置により製造作業を自動化しやすいものは、自動化に
より効率良く作業が行われる。また、機械装置による自
動化作業に馴染みにくい比較的複雑な組立作業は、人に
より行われる。この場合において、機械装置により電線
が布線された組立用図板が、そのまま人による作業ライ
ンへ送られて来て、機械装置による作業に引き続いて、
人による手作業でワイヤーハーネスの組立が連続的に行
われていく。人による作業ステーションは、機械装置に
よる作業速度と人による作業速度との割合を考えて、適
当な複数の作業ステーションに区分すればよい。そうす
れば製造ライン全体として効率の良いワイヤーハーネス
の製造方法を実現できる。
【0016】
【実施例】以下には、図面を参照して、この発明の一実
施例について詳細に説明をする。図1Aは、この発明の
ワイヤーハーネス製造方法を実現するワイヤーハーネス
製造装置の一例の概略構成を示す平面図であり、図1B
はその正面図である。図1A,1Bを参照して、ワイヤ
ーハーネス製造装置には、直列に配列された、図におい
て左から順に、第1ステーション1、第2ステーション
2、第3ステーション3および第4ステーション4が含
まれている。
【0017】第1ステーション1では、機械装置である
1対のロボットハンドR1,R2により電線Pの調尺切
断、電線両端の絶縁被覆を除去する皮剥、皮剥により露
出された電線端に端子を圧着する端子圧着、および、端
子圧着された電線の布線が行われる。第2ステーション
2では、人M1の手作業により、ジョイント電線(複数
の電線がジョイント端子等で接続されて枝分かれをした
電線)の布線、端子のコネクタハウジングへの挿入、コ
ルゲートの装着等が行われる。
【0018】第3ステーション3では、人M2の手作業
により、テープ止め、グロメット通し、導通検査、外観
検査などが行われ、完成したワイヤーハーネスの取出が
行われる。第4ステーション4では、後述する組立用図
板5上の布線治具がセンサにより確認される。
【0019】これら4つのステーション間を、ワイヤー
ハーネスの製造に用いられる組立用図板5(後に詳述す
る)が搬送される。搬送は、図1Bに示すように、第1
ステーション1から第4ステーション4へ向けて組立用
図板5が搬送され、各ステーションでは、組立用図板5
の搬送が所定時間停止されて、作業が行われる。そして
第4ステーション4において、組立用図板5は降下さ
れ、その後第3ステーション3および第2ステーション
2の下側を通って第1ステーション1の下側へと搬送さ
れ、第1ステーション1において、作業可能な位置へ上
昇される。このように、各ステーションの下側を通って
第4ステーション4から第1ステーション1へ組立用図
板5を戻すことにより、搬送機構の省スペース化が図ら
れている。なお、搬送機構については、具体的に図示は
していないが、公知のチェーン、プーリおよび駆動モー
タを含むチェーン搬送機構その他が使用され得る。
【0020】第1ステーション1の左側(第2ステーシ
ョン2が連結された側とは反対側)には複数種の電線P
がストックされた複数の電線供給装置6および第1ステ
ーション1のロボットハンドR1,R2に渡す電線Pを
選択するための電線選択テーブル20が備えられてい
る。また、第1ステーション1の正面側には皮剥装置3
0および端子圧着装置40が配置されている。
【0021】図2は、上記第1ステーション1およびそ
れに隣接配置された各装置の概略構成を示す平面図であ
る。図2を参照して、複数の電線供給装置6から繰り出
された複数種の電線Pは、電線選択テーブル20へ送ら
れる。電線選択テーブル20には、送られてきた各電線
Pの巻き癖等を除去するための癖取り機構21、電線P
が送給方向Yと逆方向へ戻ることを防止するための逆送
防止機構22、癖取りされた電線PをロボットハンドR
1,R2に受渡し可能な状態で保持する電線受渡し機構
23、および、受渡される電線Pの後端を切断するため
の切断装置24が含まれている。
【0022】この電線選択テーブル20は、電線送給方
向Yに直交方向に配置されたレール25に係合されてお
り、レール25の長さ方向に沿って、X1方向およびX
2方向に移動可能にされている。こうすることで、電線
選択テーブル20上の複数種の電線Pのうち、ロボット
ハンドR1およびR2が受け取るべき電線Pが常に一定
の位置(X1,X2方向における一定の位置)になるよ
う、電線選択テーブル20が制御される仕組みである。
【0023】ロボットハンドR1,R2は、それぞれ、
架台7,8に取り付けられており、各架台7,8は、第
1ステーション1の長さ方向(電線給送方向Y)に延び
るガイドレール9に案内され、第1ステーション1の長
さ方向に独立して移動可能である。つまり、ロボットハ
ンドR1,R2は、ガイドレール9に沿って1軸移動可
能な架台7,8上に取り付けられた汎用のロボットハン
ドである。
【0024】ロボットハンドR1は、切断された電線P
の前端(いわゆるA端)をクランプするために、電線選
択テーブル20の電線受渡し機構23上に移動する。こ
のとき、ロボットハンドR1は常に一定のクランプ位置
へ移動する。電線選択テーブル20はX1またはX2方
向へ移動し、ロボットハンドR1がクランプすべき電線
PをロボットハンドR1の下方に停止させる。そしてロ
ボットハンドR1は電線PのA端をクランプし、その電
線Pに必要な長さ分だけ電線送給方向Yへ移動する。次
いでロボットハンドR2が電線Pの後端となる部分(い
わゆるB端)をクランプするために移動し、ロボットハ
ンドR2が電線PのB端をクランプした後、切断装置2
4が電線Pを切断する。
【0025】ロボットハンドR1,R2によってクラン
プされた電線PのA端,B端は、それぞれ、ロボットハ
ンドR1,R2でクランプされたまま、皮剥装置30へ
与えられて電線端の被覆が剥がれ、その後、端子圧着装
置40へ与えられて電線端に端子が圧着される。そして
組立用図板5上に布線される。端子圧着装置40にはプ
レスラム41およびプレスラム41に選択的に装着され
る複数のアプリケータ42が備えられている。各アプリ
ケータ42は、架台43上に設けられたガイドレール4
4によってプレスラム41側へ進退自在となっている。
また、架台43は、進出させるべきアプリケータ42を
所定位置へ移動させるために、ガイドレール44と直交
方向に延びるガイドレール45によってスライド自在に
支持されている。また、各アプリケータ42には、所要
の端子帯Tが供給されるようになっている。
【0026】図3は、ロボットハンドR1の全体構成を
説明するための斜視図である。図3を参照して、ロボッ
トハンドR1は、ガイドレール9上をスライド自在な架
台7上に固定された本体部10と、この本体部10に基
端部が鉛直軸を中心として回転自在に設けられた回転上
腕部11と、この回転上腕部11に基端部が鉛直軸を中
心として回転自在に設けられた回転前腕部12と、この
回転前腕部12の先端部に備えられたサーボモータ13
とを有する。そしてサーボモータ13によって上下動さ
れるロッド14の下端には、クランプ機構15が備えら
れている。
【0027】ロボットハンドR2も同様の構成である。
図4は、上記ロボットハンドR1のクランプ機構15部
分の詳細な構成を表わす部分斜視図である。次に、図3
および図4を参照して、クランプ機構15には、1対の
主クランプ爪C1と、1対の副クランプ爪C2と、ロッ
ド16,17を進退させることにより各クランプ爪C
1,C2をそれぞれ拡縮させるエアシリンダ18,19
とが含まれている。
【0028】各ロボットハンドR1,R2のクランプ機
構15に備えられた主クランプ爪C1は、電線を30〜
50mm程度の幅でクランプするものであり、副クラン
プ爪C2は、電線を5〜10mm程度の幅でクランプす
るものである。また、ロボットハンドR1のクランプ機
構15は、電線PのA端をクランプするためのものであ
るので、1対の主クランプ爪C1の一方の前端面には、
ストッパ板C3が固着されている。ストッパ板C3は、
電線受渡し機構23(図2参照)で保持された電線Pの
A端をクランプする際に、電線PのA端が上方へ反り上
がっている場合に、その反りを矯正して電線PのA端を
真っ直ぐな状態でクランプすることができるように設け
られたものである。
【0029】ロボットハンドR2のクランプ機構は、上
述のストッパ板C3が設けられていないだけで、図4に
示すクランプ機構15と同様の構成になっている。次
に、図5ないし図8を参照して、ロボットハンドR1,
R2による電線Pの調尺切断、皮剥および端子圧着処理
について説明をする。まず、図5Aに示すように、ロボ
ットハンドR1が電線選択テーブル20の電線受渡し機
構23上の予め定める位置へ移動される。これに合わせ
て、電線選択テーブル20がX1方向またはX2方向
(図2参照)へスライドされ、選択すべき電線Pがロボ
ットハンドR1のクランプ機構15下に位置決めされ
る。
【0030】次いで、図5Bに示すように、クランプ機
構15の主クランプ爪C1および副クランプ爪C2によ
って電線Pがクランプされる。そしてロボットハンドR
1は、電線PのA端をクランプしたまま電線給送方向Y
へ所定量だけ移動して、電線Pを所定の長さだけ引き出
す調尺処理を行う(図5C)。
【0031】次いで、図6Aに示すように、電線Pの後
端がロボットハンドR2のクランプ機構15でクランプ
される。その後、図6Bに示すように、切断装置24に
よって電線Pの後端が切断されてB端となる。この結
果、切断された電線PのA端およびB端が、それぞれ、
ロボットハンドR1,R2によってクランプされた状態
となる。
【0032】次いで、図7A,7Bに示すように、ロボ
ットハンドR1がA端を皮剥装置30に移動させて、A
端の皮剥が行われる。次いで、図8A,8Bに示すよう
に、ロボットハンドR1は、皮剥がされたA端を端子圧
着装置40に移動させ、A端に端子Tを圧着させる。A
端の皮剥および端子圧着が完了した後、同様に、ロボッ
トハンドR2がB端を皮剥装置30に移動させてB端の
皮剥が行われ(図7参照)、その後ロボットハンドR2
がB端を端子圧着装置40へ移動させてB端に端子Tが
圧着される(図8参照)。
【0033】これにより、電線PのA端およびB端にそ
れぞれ端子Tが圧着される。次いで、ロボットハンドR
1がA端を組立用図板5の所定の布線治具にクランプさ
せた後、クランプを解除し、次に、ロボットハンドR2
が、B端を所定の布線治具にクランプさせた後、クラン
プを解除する。そして両ロボットハンドR1,R2はホ
ームポジションに戻る。
【0034】図9は、組立用図板5の構成例を示す斜視
図である。この組立用図板5の特徴は、機械装置である
ロボットハンドR1,R2による布線作業ができるよう
にされているとともに、人M1,M2による布線作業そ
の他の作業が行えるようにされていることである。すな
わち、組立用図板5は、機械装置および人が共用可能な
図板にされていることである。
【0035】図9を参照して、組立用図板5は、平面長
方形状のボード50と、ボード50上に配列された多種
類の布線治具51,52,53,54,55とを有して
いる。このうち、上部にU字状の電線受け部を備え、支
柱で支えられた布線治具51は、人が電線を布線する場
合に使用される布線治具である。布線治具51は、ボー
ド50上に固定して植立されており、倒すことはできな
い。図9では、この人用の布線治具51は、すべて倒れ
ない構成で示されているが、ロボットハンドR1,R2
による布線時に邪魔になる位置にあるものがあれば、傾
倒可能にされていてもよい。
【0036】布線治具52,53は、ロボットハンドR
1,R2用の布線治具である。これらロボットハンド用
布線治具52,53には、ロボットハンドR1,R2が
クランプしている電線を受け取りやすいように、かつ、
確実に受け取れるように、以下の構造が採用されてい
る。図10を参照して、ロボットハンド用布線治具5
2,53には、取付台56に下端部が固着された固定棒
材57と、固定棒材57に対向して配置され、その下端
部が取付台56に固着されていない可動棒材58とが含
まれている。固定棒材57の下方部には、上下に2本の
連結ピン59,60が取り付けられている。各連結ピン
59,60は、固定棒材57から水平方向に、可動棒材
58側へ突出している。
【0037】一方、可動棒材58の下方部には、上下
に、それぞれ水平方向に貫通した連結孔61,62が形
成されている。そして連結孔61には連結ピン59が挿
通され、連結孔62には連結ピン60が挿通されること
によって、可動棒材58は固定棒材57に取り付けられ
ている。可動棒材58に形成された各連結孔61,62
は、いずれも連結ピン59,60の外径よりも十分に大
きな内径の孔とされている。また、固定棒材57から側
方へ突出した連結ピン59,60の突出量は、連結孔6
1,62の長さよりも十分に長くされており、余剰部が
可動棒材58の外側面から突出している。特に、上方の
連結ピン59は、連結孔61を貫通して可動棒材58の
外側面から大きく突出している。そして突出部周囲を取
り囲むようにばね63が嵌められている。ばね63は連
結ピン59先端のフランジ64と可動棒材58の外側面
との間に弾力的な伸長力を加えている。それゆえ可動棒
材58は、自然状態では、図示のように固定棒材57に
当接し、固定棒材57と平行に植立している。また、可
動棒材58の上部に矢印A1方向の力が作用すると、可
動棒材58は、連結孔62と連結ピン60との係合部を
支点として上方が矢印A1方向へ変位し拡開変位する。
また、矢印A1方向の力が除かれると、ばね63の作用
により可動棒材58は図示の位置に戻る。
【0038】固定棒材57および可動棒材58の上部に
は、それぞれ、対向側面側に、上下に延びる切換凹部6
5,66が形成されている。この切換凹部65,66で
囲まれた上下に長い対向空間は、複数本の電線Pを保持
可能な空間になっている。また、固定棒材57および可
動棒材58の上端部には、それぞれ、対向側へ突出する
丸みのある凸部67,68が形成されている。この凸部
67,68により電線保持空間の入口が閉じられてい
て、自然状態で、保持された電線Pが上方へ抜け出ない
ようにされている。
【0039】電線Pを保持するための構造を、上述のよ
うに固定棒材57および可動棒材58を対向させ、両者
の下方部を連結ピン59,60で連結し、固定棒材57
および可動棒材58間を下方部を支点にして上方部が拡
開可能にしたので、ロボットハンドR1,R2でクラン
プした電線Pを布線治具が受け取って保持しやすい。ま
た、保持された電線を人が取り出しやすい。しかもこの
ような構成では、太さの異なる多数本の電線Pを上下に
保持でき、しかも構造的に耐久性のあるものにできる。
【0040】以上の図10を参照して説明した電線保持
構造が、ロボットハンド用布線治具52には1つ備えら
れ、また、布線治具53には2つ備えられている。図1
1は、ロボットハンドR1により電線PのA端を布線治
具52に保持させる様子を示す図である。図示のよう
に、ロボットハンドR1のクランプ機構15のうち、主
クランプ爪C1と副クランプ爪C2との間に保持された
電線Pの部分が、布線治具52に挿入される。クランプ
機構15は、電線Pを布線治具52に挿入した後、クラ
ンプが解除され、上方へ移動する。これにより、電線P
は布線治具52により保持される。
【0041】図9を再び参照して、布線治具54,55
は、起立/傾倒可能に設けられている。これら布線治具
54,55は、たとえば第2ステーション2または第3
ステーション3において人M1またはM2がテープ巻き
を施す位置やコルゲートチューブを取り付ける位置を表
示する。これら布線治具54,55は、ロボットハンド
R1,R2による布線作業時には不要であり、起立して
いると邪魔になる布線治具である。したがって、必要な
ときにだけ起立されるよう、起立/傾倒可能にされてい
る。
【0042】布線治具54,55は、第2ステーション
2または第3ステーション3において、人M1またはM
2が作業する前に起立させる。図12は、この実施例に
かかるワイヤーハーネス製造装置の組立用図板5の案内
構造および組立用図板5の位置決め構造を示す平面図で
ある。図12を参照して、第1ステーション1には、組
立用図板5を保持するためのガイドレール71,72が
備えられている。ガイドレール71は、第1ステーショ
ンを構成するフレーム73の右側辺(図において下側)
に設けられ、ガイドレール72は、フレーム73の左側
辺(図において上側)に設けられている。組立用図板5
の右側辺および左側辺は、それぞれ、右ガイドレール7
1および左ガイドレール72に沿う。左ガイドレール7
2は、油圧シリンダ74により第1ステーション1の内
方向へ変位可能にされている。組立用図板5が第1ステ
ーションの下方から上昇された後、左ガイドレール72
が内方向へ変位されて、右ガイドレール71と左ガイド
レール72とで組立用図板5の左右両側辺が隙間なく、
きっちりとガイドされる。
【0043】また、第1ステーション1には、組立用図
板5を予め定める定位置に固定するためのストッパ部材
75および押しつけ装置76が備えられている。組立用
図板5は、上述したように、その左右両側面がガイドレ
ール71,72に沿い、後辺右端(図において左下方
端)がストッパ部材75に当接する。また、前辺右端
(図において右上端)は押しつけ装置76により、斜め
後方に向けて押圧される。
【0044】図13は押しつけ装置76の構成を説明す
る図である。組立用図板5の下面には、前辺77に沿っ
て桟78が取り付けられている。この桟78にはテーパ
面79が形成されている。テーパ面79は組立用図板5
の搬送方向からみて、桟78の左前方端部に形成されて
いる。また、押しつけ装置76は、上記桟78に形成さ
れたテーパ面79と平行に延びるテーパ面80を有する
係止棒81と、係止棒81を矢印X3,X4方向へ前
進,後退させるたとえば空圧シリンダ82とを含んでい
る。このシリンダ82は、空圧シリンダに代えて油圧シ
リンダとしてもよい。また、他の流体圧シリンダを用い
てもよい。係止棒81および空圧シリンダ82は第1ス
テーション1を構成するフレーム73に取り付けられて
いる(図12参照)。空圧シリンダ82により係止棒8
1が矢印X3方向へ前進されると、係止棒81のテーパ
面80と組立用図板5の裏面に取り付けられた桟78に
形成されたテーパ面79とが摺接し、組立用図板5は対
角線方向に力が加えられて、定位置に固定される。
【0045】組立用図板5を第1ステーション1から第
2ステーション2へ移動させる場合は、空圧シリンダ8
2により係止棒81がX4方向へ引っ込められて、組立
用図板5は前進可能にされる。以上のように、組立用図
板5を定位置に固定するのに、組立用図板5の対角線方
向の一方側にストッパ部材75を設け、他方側にテーパ
面を有する押しつけ装置76を設けることにより、簡単
な構成で、組立用図板5を確実に定位置に固定すること
ができる。
【0046】再び図12を参照して、第4ステーション
4について説明をする。第4ステーション4には、その
外形を構成するフレーム73の右辺(図において下側)
に沿って設けられた右ガイドレール83と、左辺に沿っ
て設けられた左ガイドレール84とが備えられている。
右ガイドレール83の上には、後に詳述する布線治具が
起立しているか、倒れているかを検出するセンサ100
が複数個(検出すべき布線治具の数だけ)配置されてい
る。左ガイドレール84は、第4ステーション4の幅方
向(図において上下方向)に変位可能にされている。左
ガイドレール84が変位して、両ガイドレール83,8
4が近接した状態では、組立用図板5の左右両側辺が両
ガイドレール83,84によりがたつきのない状態で保
持される。
【0047】他方、左ガイドレール84が変位して両ガ
イドレール83,84が互いに離反した状態では、組立
用図板5は後述するリフタ装置により降下可能になる。
第4ステーション4の上記構造をより詳しく述べると、
左ガイドレール84には、その長さ方向ほぼ中央部外側
に油圧シリンダ85が連結されており、この油圧シリン
ダ85により左ガイドレール84は図において上下方向
に変位可能にされている。右ガイドレール83の外側に
は、2つの押圧ピンユニット86が設けられている。こ
の押圧ピンユニット86は、左ガイドレール84が外側
に変位され、組立用図板5の左側辺から左ガイドレール
84が離れた状態で、組立用図板5の右側辺を押圧する
ものである。これにより、組立用図板5の右側辺は右ガ
イドレール83から離れ、後述するように、リフタ装置
により組立用図板5は降下可能な状態になる。
【0048】図14および図15は、第1ステーション
1および第4ステーション4に備えられたリフタ装置の
構成を示す図である。特に、図14はリフタ装置の正面
図、図15はその右側面図である。図14および図15
を参照して、リフタ装置には中央に設けられ、ロッド9
1が上下に動く1台の空圧シリンダ92と、ステーショ
ンの前後(図14において右左)に配置されたスライド
ガイド93と、空圧シリンダ92のロッド91およびス
ライドガイド93の上部に取り付けられた搭載板94と
が含まれている。この空圧シリンダ92も、他の流体圧
シリンダに代えることができる。搭載板94は空圧シリ
ンダ92のロッド91により上下動される。この場合、
搭載板94の前後はスライドガイド93により保持され
ているので、1台の空圧シリンダ92により横に長い搭
載板94を安定して上昇および下降させることができ
る。
【0049】このように中央に配置された1台の空圧シ
リンダ92と、その両側に配置された2つのスライドガ
イド93とを用いたいわゆるパンタグラフ方式のリフタ
装置を採用することにより、リフタ装置が安価になる。
第4ステーション4において、リフタ装置により降下さ
れた組立用図板5は、前述したように、図示しない搬送
装置により第3,第2ステーション3,2の下方を通っ
て第1ステーション1へと搬送される。そして、第1ス
テーション1において、リフタ装置により組立用図板5
は上昇され、前述した定位置に固定される。
【0050】図16は、第4ステーション4に備えられ
た布線治具検査装置100の配置構造を示す平面図であ
る。また、図17は、検出の仕方を示す側面図である。
図16および図17を参照して、布線治具検査装置10
0は、それぞれが、対をなす発光素子101および受光
素子102で構成されており、発光素子101から照射
された光が起立状態の布線治具54,55で反射され、
その反射光が受光素子102で検出される仕組みになっ
ている。組立用図板5における布線治具54,55は、
人が作業をする際にのみ必要な布線治具である。これら
布線治具54,55は、ロボットハンドR1,R2によ
る布線作業時には不要であり、これら布線治具54,5
5が起立状態では、ロボットハンドR1,R2の布線作
業の邪魔になる。つまり、組立用図板5が第1ステーシ
ョン1にある場合においては、布線治具54,55は傾
倒状態でなければならない。
【0051】第3ステーション3において、組立用図板
5からワイヤーハーネスが取り外された後、第3ステー
ション3を受け持っている人M2は、組立用図板5の中
の布線治具54,55を倒す。その際に、倒し忘れた布
線治具54,55があるかないかが、この第4ステーシ
ョン4の布線治具検査装置100で検査される。検査装
置100は、1つでも倒し忘れの布線治具54または5
5がある場合には、それを図示しない警報装置で報知す
る。したがって、組立用図板5が第1ステーション1に
搬送された後、第1ステーション1でロボットハンドR
1,R2による布線作業が開始された後のトラブルを未
然に防止することができる。
【0052】なお、布線治具54,55には、発光装置
101から照射される光を反射しやすいように、反射テ
ープ103(図17参照)が巻き付けられている。次
に、この実施例にかかるワイヤーハーネス製造装置全体
の動作について、図1Aを再び参照して説明をする。第
1ステーション1においては、機械装置であるロボット
ハンドR1,R2により電線の調尺切断、皮剥、端子圧
着および布線作業が行われる。従来、機械装置によるこ
のような作業は、できるだけ効率のよい作業を行う必要
があった。しかし、この実施例では、機械装置による製
造工程と、人による製造工程とが1つのラインに混在さ
れているから、第1ステーション1において機械装置に
よる作業の高速化だけを実現しても、第2ステーション
2および第3ステーション3における人による作業が追
いつかなければ、第1ステーション1のみの作業の高速
化は無意味である。
【0053】それゆえ、ラインを構成する4つのステー
ション1〜4における作業配分を考え、第1ステーショ
ン1における布線本数、第2ステーション2における作
業内容および第3ステーション3における作業内容なら
びに第4ステーション4における作業が適切な割合にな
るようにされている。具体的には、たとえば第1ステー
ション1では、11本の電線が調尺切断され、皮剥さ
れ、端子圧着されて、布線される。
【0054】第2ステーションでは、第1ステーション
では取扱いにくかったジョイント電線がさらに1本追加
布線され、布線された電線端子がコネクタハウジングに
挿入され、チューブが取り付けられ、コルゲートチュー
ブが電線に嵌められる。さらに、第3ステーション3で
は電線にテープ巻きがされ、グロメットが通され、導通
検査がされた後、外観検査がされて、取出作業が行われ
る。
【0055】そして、第4ステーション4では、布線治
具検査装置100により、倒し忘れの布線治具がないこ
とが確認される。以上のような配分によれば、第1ステ
ーション1における作業に必要な時間と、第2ステーシ
ョンにおける作業に必要な時間と、第3ステーションに
おける作業に必要な時間と、さらに第4ステーションに
おける作業に必要な時間とを、必要な割合にすることが
でき、ライン全体として非常に効率の良いワイヤーハー
ネス製造装置とすることができる。
【0056】なお、上述した実施例にかかるワイヤーハ
ーネス製造装置では、ラインが4つのステーションで構
成された例が示されているが、たとえば人が作業を行う
ステーション数が増やされてもよい。また、たとえば外
観検査等を行うステーションを独立して設け、ライン途
中に配置されたステーションで、その作業を人ではなく
機械装置が行うような構成にしてもよい。
【0057】要は、この発明のワイヤーハーネス製造装
置は、機械装置が行う作業と、人が行う作業とが、1つ
の製造ラインに混在するように構成されていればよい。
あるいは、ワイヤーハーネス製造工程のうちのいくつか
の製造工程が機械装置により実行されるワイヤーハーネ
ス製造装置であって、機械装置により製造されたワイヤ
ーハーネスの製造の続きが、人の作業による製造ライン
に自動的に連続している構成であればよい。
【0058】この発明は以上の実施例に限定れさるもの
ではなく、この発明の要旨を変更しない範囲で種々の設
計変更を施すことができる。
【0059】
【発明の効果】この発明にかかるワイヤーハーネス製造
方法によれば、ワイヤーハーネスの全製造工程のうち、
ロボット等の機械装置により自動化しやすい製造工程
は、機械装置により製造され、機械装置による製造に馴
染みにくい比較的複雑な組立作業工程は、人により行わ
れるので、全体として効率の良いワイヤーハーネスの製
造方法とすることができる。しかも、機械装置による作
業と人による作業とが1つのライン上で連続して行われ
るので、従来のように機械装置により製造したものを一
旦ストックする等の無駄を省くことができる。
【0060】この発明にかかるワイヤーハーネス製造装
置は、比較的機械装置に馴染みやすい工程のみを機械化
すればよいから、機械装置が小型化でき、しかも廉価に
できる。特に、機械装置は専用に開発されたロボットで
はなく、汎用ロボットを用いて構成できるので、安価な
装置とすることができる。さらに、この発明のワイヤー
ハーネス製造装置に用いる組立用図板は、機械装置によ
る作業と、人による作業との両方に共用可能であるか
ら、共用可能な図板を用いて電線の調尺切断から完成さ
れたワイヤーハーネスを連続して中断なく作り上げるこ
とができる。
【0061】さらにこの発明にかかるワイヤーハーネス
製造装置では、電線の調尺切断が組立用図板に頼ること
なくロボットハンドによって行われている。よって、ワ
イヤーハーネスの機種変更等による段取り変え作業に対
しては、ロボットハンドのプログラムの変更のみで対処
できる。つまり、ワイヤーハーネスの機種変更等に伴う
段取り変え作業が比較的容易に行えるという効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aはこの発明の一実施例にかかるワイヤーハー
ネス製造装置の概略構成を示す平面図である。Bはその
正面図である。
【図2】第1ステーション1およびそれに隣接配置され
た各装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】ロボットハンドR1の全体構成を説明するため
の斜視図である。
【図4】ロボットハンドR1のクランプ機構15の詳細
な構成を表わす部分斜視図である。
【図5】ロボットハンドR1による電線PのA端のクラ
ンプを説明するための図である。
【図6】ロボットハンドR2による電線PのB端のクラ
ンプを説明するための図である。
【図7】ロボットハンドR1による皮剥処理を説明する
ための図である。
【図8】ロボットハンドR1による端子圧着を説明する
ための図である。
【図9】この発明の一実施例に適用可能な組立用図板5
の構成例を示す斜視図である。
【図10】ロボットハンド用布線治具の要部構成を示す
図である。
【図11】ロボットハンドR1により電線を布線治具に
保持させる様子を示す図である。
【図12】この発明の一実施例にかかるワイヤーハーネ
ス製造装置の組立用図板案内構造および組立用図板位置
決め構造を示す平面図である。
【図13】押しつけ装置76の構成を示す図である。
【図14】リフタ装置の構成を示す正面図である。
【図15】リフタ装置の構成を示す右側面図である。
【図16】布線治具検査装置100の配置構造を示す平
面図である。
【図17】布線治具検査装置100による布線治具の倒
し忘れ検査を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1 第1ステーション 2 第2ステーション 3 第3ステーション 4 第4ステーション 5 組立用図板 15 クランプ機構 20 電線選択テーブル 30 皮剥装置 40 端子圧着装置 51,52,53,55,55 布線治具 75 ストッパ部材 76 押しつけ装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機械装置および人が共用可能なワイヤーハ
    ーネス組立用図板を用い、当該組立用図板を複数のステ
    ーションを含む一連の作業ラインを流し、或るステーシ
    ョンでワイヤーハーネスを製造するための作業のうちの
    予め定める作業を機械装置により自動的に行わせて、前
    記組立用図板上にワイヤーハーネスを途中まで組立て、
    それに続くステーションで、前記組立用図板上に途中ま
    で組立てられたワイヤーハーネスに対して人による手作
    業を施して、ワイヤーハーネスの組立を完成させること
    を特徴とする、ワイヤーハーネスの製造方法。
  2. 【請求項2】機械装置および人が共用可能なワイヤーハ
    ーネス組立用図板を用い、当該組立用図板を複数のステ
    ーションを含む一連の作業ラインを流し、組立用図板上
    にワイヤーハーネスを組立てるワイヤーハーネス製造方
    法において、 先行するステーションで、1軸制御可能なロボットを用
    いて、電線の長さを計測して電線を所定の長さに切断す
    る調尺切断、所定の長さに切断した電線の両端の絶縁被
    覆を剥ぐ皮剥、皮剥により露出した電線の端部に端子を
    圧着する端子圧着、端部に端子が圧着された電線を組立
    用図板上に布線する布線を実現し、 前記ロボットにより電線が布線された組立用図板を、前
    記先行するステーションに連結された後続する人による
    組立作業ステーションへ送って、前記ロボットでは作業
    が困難なジョイント電線の布線、コネクタの装着、コル
    ゲートの装着、テープ巻き、グロメット通し、導通検査
    等の作業を行わせるようにした、ロボットによる作業と
    人による作業とが連続した組立ラインに混在しているこ
    とを特徴とする、ワイヤーハーネスの製造方法。
  3. 【請求項3】機械装置および人が共用可能なワイヤーハ
    ーネス組立用図板、 前記ワイヤーハーネス組立用図板上にワイヤーハーネス
    を組立てる作業を行うための複数のステーションを有す
    る組立ライン、 前記ワイヤーハーネス組立用図板を前記組立ライン上を
    搬送させるための搬送手段、 前記複数のステーションのうちの予め定めるステーショ
    ンに備えられ、予め定める作業を自動的に行う機械装
    置、および前記複数のステーションのうちの前記予め定
    めるステーション以外のステーションは、人が、前記ワ
    イヤーハーネス組立用図板上に、ワイヤーハーネス組立
    のための所定の作業を手動で施せるようにされたステー
    ションである、ことを特徴とするワイヤーハーネス製造
    装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載のワイヤーハーネス製造装置
    において、 前記機械装置は、単一のステーションに備えられた1軸
    制御可能な1対のロボットハンドを含み、 1対のロボットハンドのうちの一方のロボットハンドに
    電線の先端をクランプさせて電線を必要な長さに調尺さ
    せ、他方のロボットハンドに電線の後端をクランプさせ
    て、1対のロボットハンドにより電線の両端をクランプ
    させたまま、電線の切断、電線両端の絶縁被覆を除去す
    る皮剥、皮剥により露出された電線端に端子を圧着する
    端子圧着、および、端子が圧着された電線を前記ワイヤ
    ーハーネス組立用図板上に布線する布線を、単一のステ
    ーションにおいて行わせるものである。
  5. 【請求項5】請求項4記載のワイヤーハーネス製造装置
    において、 前記人により手動でワイヤーハーネス組立のための作業
    を施すステーションは、前記機械装置が備えられた単一
    のステーションの下流側に直列に連結された複数のステ
    ーションを含むものである。
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