JPH0822135A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JPH0822135A
JPH0822135A JP15468494A JP15468494A JPH0822135A JP H0822135 A JPH0822135 A JP H0822135A JP 15468494 A JP15468494 A JP 15468494A JP 15468494 A JP15468494 A JP 15468494A JP H0822135 A JPH0822135 A JP H0822135A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繰り返し使用時においても、像担持体表面の
削れやキズの発生がなく、高クリーニング性を保つた
め、高品位の画質が維持される電子写真装置を提供す
る。 【構成】 回転可能な像担持体、及び上流側より現像手
段及びクリーニング手段を有する電子写真装置におい
て、該像担持体の表面層が導電性微粒子を含有し、かつ
該クリーニング手段の上流側に該像担持体表面にブラシ
状に配した磁性粉体を当接しながら該像担持体に対して
速度差を有して回転可能な磁性ローラーを有する電子写
真装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真装置に係り、詳
しくは無端移動する像担持体上に乾式現像剤像を形成
し、転写後クリーニングして像担持体表面を再使用する
電子写真装置における像担持体表面とクリーニング装置
及び像担持体表面研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機等の画像形成装置における像担持
体上のトナー除去のためのクリーニングにおいて、ウレ
タンゴム等のブレードエッジを像担持体表面に当接し残
留トナーを除去するクリーニング方法は知られており装
置の小型化、簡略化、クリーニング効果の大きさ等の点
から有効な方法である。
【0003】また像担持体として用いられる電子写真感
光体には、使用される電子写真プロセスに応じた所要の
感度、電気特性及び光学特性を備えていることが要求さ
れるが、更に、繰り返し使用される感光体にあっては、
感光体の表面層、即ち支持体よりも最も隔離されている
層は、コロナ帯電、トナー現像、紙への転写、クリーニ
ング処理等の電気的及び機械的外力が直接加えられるた
め、それらに対する耐久性が要求される。具体的には、
摺擦による表面の摩擦や傷の発生、またコロナ帯電時に
発生するオゾンによる表面の劣化等に対する耐久性が要
求されている。
【0004】一方、トナーの現像及びクリーニングの繰
り返しによって表面層へのトナー付着という問題もあ
り、これに対しては表面層のクリーニング性を向上させ
ることが求められている。
【0005】上記のような表面層に要求される特性を満
たすために、樹脂を主成分とする表面保護層を設ける試
みがなされている。例えば、特開昭57−30843号
公報に提案されているように、導電性粉末として金属酸
化物を添加して抵抗を制御した保護層が提案されてい
る。
【0006】しかしながら、従来用いられていた方法で
は金属酸化物粒子の結着樹脂中での分散性、凝集性、あ
るいは保護層に用いた際の導電性及び透明性に問題が有
り、保護層表面の不均一性、ムラ等による画像欠陥、繰
り返し帯電による残留電位の上昇、及び感度低下といっ
た現象が起こり易かった。
【0007】そこで発明者らは検討の結果、特開平4−
226469号公報に示すように硬化性のアクリル系モ
ノマーまたはオリゴマーを含有する樹脂を用いると金属
酸化物超微粒子の分散性が飛躍的に改善され、したがっ
てこれを保護層に用いた場合には均質で画像欠陥のな
い、しかも硬度の高い電子写真感光体が得られることを
発見した。
【0008】しかし、本保護層を有する感光体に前記ブ
レードエッジを当接させるクリーニング方法を用いた場
合には、電子写真プロセスを繰り返した場合に、感光体
表面の滑り性が徐々に低下し、ブレードとの摩擦が高く
なり、これに起因して感光体表面に流れ星状の傷が発生
し、これが画像上の欠陥となって現われるという問題点
があった。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は前述の問
題点を解決する電子写真装置を提供しようとするもので
ある。
【0010】即ち、本発明の目的は第1に現像剤のクリ
ーニング性に優れ、高品位の画像を提供できる電子写真
装置を提供することである。
【0011】第2に、繰り返し使用時においても像担持
体表面の削れ、キズの発生がなく現像剤の高クリーニン
グ性を保ち、高品位の画質を長期にわたって保つことの
できる電子写真装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、回転可
能な像担持体、及び上流側より現像手段及びクリーニン
グ手段を有する電子写真装置において、該像担持体の表
面層が導電性微粒子を含有し、かつ該クリーニング手段
の上流側に該像担持体表面にブラシ状に配した磁性粉体
を当接しながら該像担持体に対して速度差を有して回転
可能な磁性ローラーを有することを特徴とする電子写真
装置である。
【0013】まず像担持体ついて説明する。本発明にお
ける像担持体の構成は支持体上に感光層、保護層をこの
順に積層した構造である。
【0014】最初に保護層について説明する。電子写真
感光体の保護層においては、帯電性、残留電位、感度等
の関係から、層を極薄膜の絶縁性膜とするか、あるいは
層を形成する膜の電気抵抗をコントロールすることが不
可欠となっている。しかし、極薄の膜を均一に欠陥なく
形成することが技術的にかなり困難でありかつ極薄膜で
膜強度を高くすることが困難であるために、従来、保護
層中の結着樹脂中に導電性微粒子を分散させて抵抗制御
を行なう方法が試みられており、これによって1μm以
上の膜厚でも残留電位の低く十分な硬度をもった保護層
を形成することが可能となった。
【0015】一般的に保護層に粒子を分散させた場合、
分散粒子による入射光の散乱を防ぐためには、入射光の
波長よりも粒子の粒径が小さいこと、即ち0.3μm以
下であることが必要である。
【0016】従って導電性微粒子を含有する保護層にお
いては、該導電性微粒子の分散性が非常に重要である
が、この分散性に関しては従来試みられた樹脂では十分
とは言えなかった。
【0017】本発明者らはこの微粒子の分散性と耐摩耗
性及び耐傷性の両特性を満たすべく検討した結果、硬化
性のモノマーまたはオリゴマー、中でもアクリル、メタ
クリルモノマー及びアクリル、メタクリルオリゴマーの
少なくとも1種を含有する樹脂溶液に導電性微粒子を分
散した液を塗工しその後硬化させることにより前記両特
性を満たすことが可能であることを発見した。
【0018】本発明に用いる導電性粒子としては、金
属、金属酸化物及びカーボンブラック等が挙げられる。
金属としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッ
ケル、ステンレス、及び銀等、またはこれらの金属をプ
ラスチックの粒子の表面に蒸着したもの等が挙げられ
る。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化
スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマ
ス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをド
ープした酸化スズ及びアンチモンをドープした酸化ジル
コニウム等が挙げられる。これらは単独で用いること
も、2種以上を組み合わせて用いることもできる。2種
以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合しても、固
溶体や融着の形にしてもよい。
【0019】本発明に用いられる導電性粒子の平均粒径
は保護層の透明性の点で0.3μm以下であることが好
ましく、特には0.1μm以下であることが好ましい。
【0020】また、本発明においては上述したような導
電性粒子の中でも、透明性等の点で金属酸化物を用いる
ことが特に好ましい。
【0021】本発明の保護層に用いることのできる結着
樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロー
ス樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ホスファゼン樹脂、メラ
ミン樹脂及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等が挙げ
られる。これらの樹脂は単独で用いることも、2種以上
を組み合わせて用いることもできる。
【0022】上記の樹脂の中でも、保護層の表面硬度、
耐摩擦性、更に微粒子の分散性及び分散後の安定性の点
から架橋構造をもつ樹脂を用いることが好ましい。即
ち、熱または光によって硬化するモノマーまたはオリゴ
マーを含有する溶液に前述の導電性粒子を分散させて保
護層用の塗工液とし、この溶液を感光層上に塗工後、硬
化させて形成した保護層は、分散性、硬度及び耐摩耗性
等の点でより好ましい。
【0023】熱または光によって硬化するモノマーまた
はオリゴマーとは、例えば分子の末端に熱または光のエ
ネルギーによって重合反応を起こす官能基を有するもの
で、このうち分子の構造単位の繰り返しが2〜20程度
の比較的大きな分子がオリゴマー、それより小さいもの
がモノマーである。該重合反応を起こす官能基としては
アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基等の炭素
−炭素二重結合を有する基、シラノール基、更に環状エ
ーテル基等の開環重合を起こすもの、またはフェノール
とホルムアルデヒドのように二種類以上の分子が反応し
て重合を起こすもの等が挙げられ、これらを含有する塗
工液を塗工後、硬化して保護層を形成することによって
樹脂は架橋構造を有し、高い硬度をもつようになる。こ
の中でも特にアクリロイルまたはメタクリロイル基を持
つモノマーまたはオリゴマーは分散性に優れる。
【0024】本発明においては、分散性、結着性、耐候
性を更に向上させる目的で、前記保護層中にラジカル補
足剤や酸化防止剤等の添加物を加えてもよい。
【0025】本発明の保護層の膜厚は0.2〜10μm
の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜6μmの範
囲である。
【0026】次に感光層について説明する。本発明の電
子写真感光体の感光層の構成は電荷発生物質と電荷輸送
物質の双方を同一の層に含有する単層型、あるいは電荷
発生層と電荷輸送層を導電性支持体上に積層した積層型
のいずれかである。以下に積層型の感光層について説明
する。
【0027】積層型の感光層の構成としては、導電性支
持体上に電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層したも
のと、逆に電荷輸送層、電荷発生層の順に積層したもの
がある。
【0028】本発明で用いる導電性支持体は導電性を有
するものであれば、いずれのものでもよく、例えばアル
ミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレス等
の金属をドラムまたはシート状に成型したもの、アルミ
ニウムや銅等の金属箔をプラスチックフィルムにラミネ
ートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化ス
ズ等をプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物
質を単独またはバインダー樹脂とともに塗布して導電層
を設けた金属、プラスチックフィルム、紙等が挙げられ
る。
【0029】積層型感光体の電荷輸送層はピラゾリン化
合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物及びトリアリ
ールアミン化合物等の電荷輸送物質を成膜性を有する樹
脂に溶解させた塗工液を用いて形成される。
【0030】このような成膜性を有する樹脂としてはポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン及びポリ
メタクリル酸エステル等が挙げられる。電荷輸送層の厚
さは5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。
【0031】積層型感光体の電荷発生層はスーダンレッ
ド、ダイアンブルー等のアゾ顔料;ピレンキノン及びア
ントアントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペ
リレン顔料、インジゴ及びチオインジゴ等のインジゴ顔
料;及びフタロシアニン顔料等の電荷発生物質をポリビ
ニルブチラール、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル及びア
クリル樹脂等の結着樹脂に分散させて、この分散液を塗
工するか、前記顔料を真空蒸着することによって形成す
る。このような電荷発生層の膜厚は、5μm以下、好ま
しくは0.05〜3μmである。
【0032】本発明においては、感光層と保護層の接着
性をより向上させるために、これらの層の間に0.1〜
5μm程度の中間層を設けることができる。
【0033】また、本発明においては、導電性支持体と
感光層の間にバリアー機能と接着機能を持つ下引層を設
けることもできる。下引層は、カゼイン、ポリビニルア
ルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コ
ポリマー、アルコール可溶アミド、ポリウレタン及びゼ
ラチン等によって形成できる。下引層の膜厚は0.1〜
0.3μmが好ましい。
【0034】本発明におけるクリーニング手段は像担持
体にブレード、ブラシ、ローラー等を当接して行なう。
中でも前述のように像担持体表面にブレードエッジを当
接させる方法は残留トナーを除去する目的において非常
に有効である。ブレード材料としてはゴム、プラスチッ
ク、金属、セラミック等が使用可能であるが、中でも弾
性ゴムブレードは他材質に比べてクリーニング性にすぐ
れている。弾性ゴム材料としてはウレタンゴム、ネオプ
レンゴム、シリコンゴム等が使用可能であるが、長期の
弾性維持能力の点でウレタンゴムが特にすぐれている。
【0035】ブレードエッジを導電性微粒子を添加した
像担持体表面に当接した場合の、現像剤のクリーニング
性と像担持体のキズ発生率は、ブレードの当接角及び当
接圧に大きく依存する。
【0036】導電性微粒子を添加した表面に対し磁性ロ
ーラーとの組み合わせで、キズを発生させずかつ十分な
クリーニング性能を発揮させるためには、ブレードエッ
ジを当接する場合の当接角として担持体の移動方向に対
してカウンター方向に10度以上30度以下が適切であ
り、また当接圧は3gr/cm以上20gr/cm以下
が最適であった。
【0037】本発明においては前記クリーニング手段の
上流側に磁性ローラーを設ける。
【0038】図1は本発明に基づく具体例クリーニング
装置及び磁性ローラーを説明する側面図である。
【0039】図中1は像担持体ドラムで、例えば光導電
層を有する感光体を該ドラム沿には、図には省略したが
潜像形成手段、磁性現像剤での現像手段、転写手段等も
配置されているドラム状に設けたものである。2はクリ
ーニングブレードで、金属等の可撓性支持部材の先端に
ゴム等のブレード部材を設けたものである。
【0040】そして、像担持体ドラムの回転方向にブレ
ード部材が対向する所謂カウンター方向に配置され、像
担持体表面に残留する現像剤をクリーニング除去する。
【0041】3は、クリーニング部材2の下方でかつ像
担持体に近接して配置された磁気ローラーでローラー周
沿に複数磁極を有し、矢印方向に回転する。
【0042】そして、クリーニングブレード2で除去さ
れた磁性粉体である現像剤を吸着し像担持体1表面に接
触させながら搬送し、像担持体表面のリフレッシュを行
なう。
【0043】4は、磁気ローラー表面に近接もしくは接
触させた非磁性体スクレーパーで、磁気ローラー表面に
吸着されている除去現像剤を図中下方にかき落とす。
【0044】5は、スクレーパー4の下方に配置された
除去現像剤の収納槽で、図中手前方向に引き出すことに
よりクリーニング装置本体より着脱可能となっている。
【0045】スクレーパー4を有する上側ケーシング6
の上部は、クリーニングブレード2の固定部となってお
り、また図中左端には収納槽5の装着ガイド溝を有して
いる。下側ケーシング7は、その右端に収納槽5の装着
ガイド溝を有する。
【0046】図1に示したのは磁性粉体として磁性現像
剤を用いた例であるが本発明で使用する磁性粉体はこれ
に限ったものではなく、鉄粉、フェライト、マグネタイ
ト等市販の磁性粉体が使用可能である。特に非磁性の現
像剤を用いた電子写真装置ではあらかじめ該磁性ローラ
ーに磁性粉体をブラシ状に配しておく必要がある。本発
明において磁性ローラー上の磁性粉体が像担持体表面に
当接し、担持体表面のフッ素原子含有樹脂粒子をへき壊
することで像担持体表面をリフレッシュさせるのである
が、この効果は磁性粉体の粒径に依存し、粒径が小さ過
ぎる場合には十分なへき壊効果が得られず大き過ぎると
担持体表面にムラができ画像上のムラとなる。従って磁
性粉体の粒径としては5μm以上50μm以下が適当で
あった。
【0047】以下実施例及び比較例により、本発明を詳
細に説明する。
【0048】
【実施例】
(実施例1)アルミニウムシリンダー上に、アルコール
可溶性ポリアミド樹脂(アミランCM−8000、東レ
(株)製)10部(重量部、以下同様)及びメトキシメ
チル化6ナイロン樹脂(トレジンEF−30T、帝国科
学(株)製)30部を、メタノール150部及びブタノ
ール150部の混合溶媒中に溶解した溶液を浸漬塗布
し、90℃で10分間乾燥することによって、膜厚1μ
mの下引層を形成した。
【0049】次に下記式
【0050】
【化1】 で示されるジスアゾ顔料4部、ブチラール樹脂(エスレ
ックBL−S、積水化学(株)製)2部及びシクロヘキ
サノン100部をサンドミル装置にて48時間分散した
溶液に、テトラヒドロフラン(THF)100部を加え
ることにより電荷発生層用の分散液を得た。この分散液
を前記下引層上に浸漬塗布し、80℃で15分間乾燥す
ることによって、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成
した。 次に、下記式
【0051】
【化2】 で示されるトリアリールアミン化合物10部及びポリカ
ーボネート樹脂(ユーピロンZ−200、三菱ガス化学
(株)製)10部をジクロルメタン20部及びモノクロ
ルベンゼン50部の混合溶媒中に溶解した溶液を前記の
電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥す
ることによって、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し
た。
【0052】次に、保護層用の分散液を下記の手順によ
り用意した。
【0053】結着樹脂としての下記式
【0054】
【化3】 で示されるアクリル系硬化性モノマー25部、光重合開
始剤としての2−メチルチオキサントン2.0部、平均
粒径0.02μmのアンチモン含有酸化スズ微粒子(T
−1,三菱マテリアル(株)製)45部及びトルエン3
00部を混合してサンドミル装置で72時間分散するこ
とにより、保護層用の分散液を得た。この分散液を前記
電荷輸送層上にスプレー塗布し、乾燥後、高圧水銀灯に
て800mW/cm2 の光強度で20秒間紫外線照射す
ることによって、膜厚6μmの保護層を形成した。
【0055】以上に示した手順により作製した感光体を
像担持体として、デジタル複写機(GP−55、キヤノ
ン(株)製)のクリーニング装置部を図1に示すように
改造した電子写真装置にて5万枚の画像出し耐久の評価
を行なった。
【0056】尚、このときのクリーニング用ブレード材
料はウレタンゴムであり、像担持体とブレードとの当接
角は25度、当接圧は10gr/cmとした。
【0057】また磁性ローラーはマグネタイト棒を用
い、これを像担持体の回転と逆方向、0.5倍の周速度
で回転させた。
【0058】耐久評価の結果、本実施例の電子写真装置
において10万枚の耐久においても像担持体表面のキ
ズ、クリーニング不良の発生はなく、耐久中常に良好な
画像が得られた。
【0059】(比較例1)実施例1において磁性ローラ
ーがない以外は全て同様の電子写真装置を用い、同様の
画像出し耐久評価を行なった。
【0060】その結果、画像出し耐久2千枚においてウ
レタンゴムブレードが像担持体の回転方向にめくれてし
まい、クリーニング不良が発生、更に像担持体にキズが
発生した。
【0061】(実施例2)実施例1の保護層用結着樹脂
を下記式で示されるアクリル系硬化性モノマーに
【0062】
【化4】 変更した他は同様の方法で感光体を作製した。
【0063】次に、これを像担持体として半導体レーザ
ーを備えた反転現像方式、非磁性現像剤を用いたカラー
複写機(CLC−500、キヤノン(株)製)のクリー
ニング装置を本実施例用に改造した機械を用いて2万枚
の画像出し評価を行なった。改造の内容はまずクリーニ
ングブレード(ウレタン製)と像担持体との当接角を3
0度とし当接圧を10gr/cmとした。またφ15の
マグネタイト製磁性ローラーを図2の3に示す位置に設
置した。図中1は感光体、2はクリーニングブレード、
3は磁性ローラー、4はフェライト製磁性粉体(平均粒
径20μm)、5は現像剤である。
【0064】4のフェライト製磁性粉体はあらかじめ磁
性ローラーの周りに厚さd(dは磁性ローラーと像担持
体との距離)で付着させておく。
【0065】画像出し耐久の結果2万枚耐久終了まで像
担持体表面のキズやクリーニング不良に起因する画像欠
陥は全く発生せず、常に良好な画像が得られた。
【0066】(比較例2)実施例2においてクリーナー
上流部に磁性ローラーがないこと以外は全く同様にして
画像出し耐久を行なったところ、耐久1万枚でブレード
と像担持体表面の摩擦力増加により像担持体表面にキズ
が発生し、それにより画像不良が生じた。
【0067】(比較例3)実施例2において像担持体の
保護層がない以外は全く同様にして像担持体を作製し、
画像出し耐久を行なった。
【0068】その結果、耐久1万枚で像担持体表面の削
れによるカブリ画像が発生した。
【0069】(実施例3)実施例1において保護層用の
結着樹脂を形成する硬化性モノマーとして下記式で示さ
れる
【0070】
【化5】 エポキシモノマーを用い、光重合開始剤としてトリフェ
ニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートを用
い、更に保護層硬化用の光照射終了後、100℃30分
間加熱した他は同様に感光体を作製し、実施例1と同様
に画像出し耐久を行なった。
【0071】その結果、実施例1の感光体に比べ同電位
にするためのレーザー光量が1.2倍必要であったが、
10万枚の耐久においても像担持体表面にキズは発生せ
ず耐久中常に良好な画像が得られた。
【0072】(比較例4)実施例1において保護層に導
電性粒子が添加されていない他は全く同様に像担持体を
作製した。この像担持体を用いて実施例1で用いた電子
写真装置にて画像形成を試みたところ、残留電位が高
く、これによって線画像のかすれ、細りが初期より見ら
れた。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明の電子写真装置は
像担持体の耐久寿命が長く長期にわた5って良好な画質
で安定した画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく具体例クリーニング装置の側面
図である。
【図2】本発明に基づく実施例2に用いたクリーニング
装置及び磁性ローラーの側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能な像担持体、及び上流側より現
    像手段及びクリーニング手段を有する電子写真装置にお
    いて、該像担持体の表面層が導電性微粒子を含有し、か
    つ該クリーニング手段の上流側に該像担持体表面にブラ
    シ状に配した磁性粉体を当接しながら該像担持体に対し
    て速度差を有して回転可能な磁性ローラーを有すること
    を特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体の表面層が架橋構造を有す
    る樹脂を含有する請求項1記載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体が電子写真感光体である請
    求項1記載の電子写真装置。
  4. 【請求項4】 前記電子写真感光体が導電性支持体、感
    光層をこの順に有する請求項3記載の電子写真装置。
  5. 【請求項5】 前記電子写真感光体が感光層上に更に表
    面保護層を有する請求項3記載の電子写真装置。
  6. 【請求項6】 前記感光層が電荷発生層、電荷輸送層を
    この順に有する請求項4または5記載の電子写真装置。
  7. 【請求項7】 前記導電性微粒子が金属酸化物である請
    求項1記載の電子写真装置。
  8. 【請求項8】 前記クリーニング手段がブレードクリー
    ニング手段である請求項1記載の電子写真装置。
  9. 【請求項9】 前記クリーニング手段のブレードが弾性
    ゴムブレードである請求項8記載の電子写真装置。
  10. 【請求項10】 前記クリーニング手段のブレードの像
    担持体への当接圧が3gr/cm以上20gr/cm以
    下である請求項8または9記載の電子写真装置。
  11. 【請求項11】 前記クリーニング手段のブレードの像
    担持体への当接角が像担持体の回転方向に対しカウンタ
    ー方向に10度以上30度以下である請求項8乃至10
    記載の電子写真装置。
  12. 【請求項12】 前記磁性粉体の粒径が50μm以下で
    ある請求項1記載の電子写真装置。
  13. 【請求項13】 前記架橋構造を有する樹脂が硬化性の
    アクリルもしくはメタクリルモノマーまたはオリゴマー
    を硬化した樹脂である請求項2記載の電子写真装置。
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