JPH08220293A - 原子力発電プラントの運転方法 - Google Patents

原子力発電プラントの運転方法

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JPH08220293A
JPH08220293A JP7021912A JP2191295A JPH08220293A JP H08220293 A JPH08220293 A JP H08220293A JP 7021912 A JP7021912 A JP 7021912A JP 2191295 A JP2191295 A JP 2191295A JP H08220293 A JPH08220293 A JP H08220293A
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nuclear power
reactor
metal
operating
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Tadashi Yotsuyanagi
端 四柳
Noriyuki Sasaki
規行 佐々木
Taku Otani
卓 大谷
Hirotaka Momohara
広孝 桃原
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉一次系の配管や機器表面に付着する放射
能の取り込みや材料の腐食挙動等を抑制する。 【構成】原子力発電プラントの初起動時、または再起動
時あるいは起動前に金属または金属化合物を少なくとも
一種含む水溶液を原子炉に注入し、プレフィルミング運
転して酸化皮膜を良好に保つ。これにより前記原子力発
電プラントの一次系および機器に付着する放射性核種量
を抑制する。金属としてはNi,Zn,Fe,Cr,M
n,Cu,Pd,Pt,Al,Mo,V,Wから選ば
れ、金属化合物としては上記金属の酸化物,水酸化物,
水素化物,炭酸化合物,カルボニル化合物または前記金
属を二種類以上含む共晶化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉一次系の放射能濃
度の低減と、一次系配管または機器の付着放射能濃度の
低減を図った原子力発電プラントの運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラントにおいてはその冷却
材に高温高圧水を用いており、その厳しい環境条件のも
とでは構造材料の腐食挙動が重要な問題となっている。
腐食挙動としては、構造材料の全面腐食によるFe,N
i,Cr,Co等の金属元素の溶出と、特に、沸騰水型
原子力発電プラント(以下、BWRプラントと記す)で
問題になるオーステナイト系ステンレス鋼の溶接部等の
熱影響部の応力腐食割れ(以下、SCCと記す。SCC
はStress Corrosion Cracking の略)の2つを考慮する
必要がある。
【0003】このSCCという事象は、3つの要因、す
なわち材料,応力,環境という因子が重畳した時に発生
すると一般に言われている。材料の因子としては特にSU
S304系のステンレス鋼の溶接部という条件があげられ
る。
【0004】すなわち、溶接部の熱影響によって炭化ク
ロムの析出が起こるためにクロム欠乏層が生じ、耐力が
低下する点が問題となっている。また、応力の因子とし
ては、やはり溶接時に生じる部材への残留応力があげら
れ、溶接方の改善などにより残留応力除去を施すことが
行われている。
【0005】一方、環境側の因子としては、塩素イオン
等の不純物,溶存酸素等が高温水という腐食環境下で存
在することがあげられる。水冷却型原子力発電プラント
においては原子炉冷却材の水質管理が厳重に行われてい
る。
【0006】さらに、最近では炉外配管およびより一段
と厳しい腐食環境にある炉内構造物について、被ばく線
源となる放射化腐食生成物(以下、ACPと記す。AC
PはActivated Corrosion Productsの略)の低減,材料
健全性の維持,超寿命化を図るため、炉心部の腐食環境
把握が重要な課題となっている。
【0007】一例として、BWRプラントの計算機シミ
ュレーションによる一次系水質のモデル解析によれば、
炉水中の溶存酸素濃度が 200〜300ppbであるのに対し
て、炉心部の溶存酸素濃度は 500〜800ppb程度にもなる
ことが示されており、酸素と同等あるいはそれ以上の腐
食性を持つと予想される過酸化水素も数100ppb程度存在
するとされている。このように、炉外配管に加えて炉心
部も酸化性の強い放射線分解生成物が高濃度で存在し、
材料の腐食環境としては極めて苛酷であると考えられ
る。
【0008】このような環境緩和策としてBWRプラン
トに水素注入技術が適用されているが、水素注入下では
金属酸化物の溶解度が増大するため、燃料棒の表面で放
射化されたACPおよび炉内構造材からのACPの炉水
中への溶出量が増大し、炉水中放射能濃度が上昇する。
この放射能濃度の上昇は炉外配管に付着する放射能濃度
の上昇に繋がる。
【0009】BWRプラントの主要な被ばく線源となる
機器や配管は原子炉再循環系配管等の高温炉水が接触す
るステンレス鋼で構成されており、この内面が高温水に
触れることで酸化皮膜を生じる際に炉水中のイオン状の
ACPを取り込むことで被ばく線源となり得る。
【0010】したがって、この酸化皮膜がACPを取り
込みにくい強固な皮膜であることにより、被ばく線源の
強度を抑制することができる。この知見に基づいた放射
線被ばくの低減対策としては既にBWRプラント建設時
のプレフィルミング運転が採用されている。
【0011】このBWRプラント建設時のプレフィルミ
ング運転では、ステンレス鋼からのNiの初期溶出が多
いため、酸化皮膜に緻密な外層としてニッケルフェライ
トが生成される。
【0012】ニッケルフェライト層を均一かつ緻密に生
成するためには、炉水中のNi濃度を高く保つことが必
要である。プラントの初起動時には5ppb 程度のNiイ
オンが存在するが、このレベルの濃度を数百時間〜数千
時間保つことにより均一かつ緻密な皮膜が生成されると
考えられる。
【0013】一方、米国等の海外では、被ばく線量低減
を目的としてBWRプラントへの亜鉛注入技術が複数の
プラントで適用されている。亜鉛注入自体は材料表面の
皮膜を緻密にする技術であり、水素注入と組み合わせて
水素注入時の放射能濃度上昇を抑制するとともに、材料
健全性を向上させることができる。
【0014】さらに、近年になって、既に一次系配管や
機器の内面に付着した放射性核種の除去を目的に化学除
染が採用されつつある。しかし、除染後の金属表面は活
性であるため、新たに放射能が付着するいわゆる再汚染
が問題となる。この対策として、材料表面に形成した酸
化皮膜の性状を改善することを目的に亜鉛注入が既に適
用されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来から前述したよう
にBWRプラントに対しては水素注入,酸素注入,鉄注
入,亜鉛注入といった各種注入技術が適用されてきた。
しかしながら、これらの注入技術は通常運転時の注入技
術であり、材料表面の皮膜状態をプラント起動時から制
御することは考慮されていないため、放射能の皮膜内へ
の取り込みを抑制することができない課題がある。
【0016】すなわち、従来の建設時プレフィルミング
は、営業運転開始後に皮膜の強化を行わないため、形成
された酸化皮膜が高温水に晒され続けるうちに放射能を
取り込みやすくなるという課題があった。
【0017】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、ニッケル等の金属を含む水溶液を原子力発電
プラントの初起動時、または再起動時、あるいは起動前
に注入することにより、原子炉一次系材料表面に良好な
皮膜を形成し、付着放射能濃度や材料の腐食挙動等を抑
制して被ばく量が低減し、信頼性が向上する原子力発電
プラントの運転方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、原子力発電プ
ラントの初起動時、または再起動時、あるいは起動前に
金属または金属化合物を少なくとも1種類含む水溶液を
前記原子力発電プラントの原子炉に注入して金属注入プ
レフィルミング運転を行い、その金属酸化皮膜を良好に
保つことを特徴とする。これにより前記原子力発電プラ
ントの一次系配管または機器に付着する放射性核種量を
抑制することができる。
【0019】
【作用】線量低減ならびに材料健全性向上を達成するの
に必要な水質制御用に注入する化学種を、その濃度をコ
ントロールしながら原子炉一次系の各系統または各系統
付設のサンプリング系統から原子炉に注入する。
【0020】注入システム中濃度,原子炉一次系各系統
中濃度,炉水中放射能濃度または材料表面付着放射能濃
度等のパラメータを測定し、注入量あるいは注入濃度を
制御する。プレフィルミング運転時には酸素を適量含有
する高温水中に材料が晒されることが必要なため、酸素
濃度および温度についても適切な範囲に制御しながら運
転を行う。
【0021】被ばく線量低減の観点からいうと、起動時
に安定な皮膜を形成することで通常運転時の放射能の付
着を抑制することが可能となり、各注入技術の効果をよ
り一層高めることができる。
【0022】本発明により、起動時の皮膜の安定化のた
めに、構造材料に含まれるNi等の金属、または防食性
のあるバナジウム(V)のような金属酸を形成する金
属、あるいは白金族のような腐食電位を下げる可能性の
ある金属からなる群の中から少なくとも1種類の金属を
注入することで、被ばく線量の低減,材料健全性の向上
を図ることができる。
【0023】また、起動時と同様に、材料表面の皮膜形
成上水質の影響を受けやすい除染後についても、上記金
属注入を実施することで各注入技術の効果をより一層高
めることが期待できる。
【0024】さらに、プラント建設以降の立ち上げ時毎
に、皮膜を強化するためのプレフィルミング運転を実施
することが有効である。この際、良好な皮膜の形成に有
用な金属として、ニッケル等を注入することにより、良
好な皮膜を均一かつ緻密に形成することができる。
【0025】また、化学除染あるいは配管・機器交換後
の新生金属面に本発明のプレフィルミング運転を行うこ
とにより、除染後の再汚染防止,交換後の再汚染防止に
大きな効果をあげることができる。
【0026】
【実施例】BWRプラントを例にとり、図1から図3を
参照にしながら本発明に係る原子力発電プラントの運転
方法の第1の実施例を説明する。なお、本実施例は原子
力発電プラント起動時にニッケルを注入した例である。
【0027】図1はBWRプラントの一次系のシステム
構成を示す系統図である。図1において、原子炉圧力容
器10内の炉心1で発生した蒸気は高圧タービン2および
低圧タービン3で仕事をした後、復水器4に導かれ、復
水器4により冷却凝縮され水に戻り復水となる。この復
水は冷却材として復水ポンプ5,復水浄化系6を経て、
高圧復水ポンプ7,給水加熱器8および給水ポンプ9に
より昇圧され、給水管を通り原子炉圧力容器10に給水さ
れる。
【0028】一方、原子炉水は原子炉再循環ポンプ11に
よってその一部または全部が原子炉再循環系12を強制再
循環しており、この原子炉再循環系12から分岐して原子
炉冷却材浄化系13が設けられている。通常、原子炉再循
環系12か、原子炉冷却材浄化系13かの系統からサンプリ
ングライン14を通して炉水のサンプリングを行い、炉水
分析ラック15において溶存酸素濃度,導電率等を測定し
ている。
【0029】原子炉再循環系12には放射能濃度測定装置
20が設けられ、この放射能濃度測定装置20は信号ケーブ
ル21により出力信号処理システム40を経て制御装置18に
接続している。炉水分析ラック15は出力信号処理システ
ム40に接続している。
【0030】復水浄化系6と高圧復水ポンプ7との間か
ら分岐して注入ポンプ22が接続し、注入ポンプ22は注入
配管23を介してニッケル溶解槽17と注入分析装置19に接
続している。ニッケル溶解槽17はニッケル供給装置16に
接続し、ニッケル供給装置16とニッケル溶解槽17は信号
ケーブル21により制御装置18に接続している。
【0031】図2によりニッケル注入システムの構成と
動作例を説明する。このシステムは図1に同時に示した
ようにニッケル供給装置16、およびニッケル溶解槽17と
これらをコントロールする制御装置18からなっている。
粉末状の酸化ニッケル等を供給した溶解槽17に電解質と
して炭酸ガス34を封入し、pH等の条件を最適化するこ
とにより、容易に粉末酸化ニッケルは溶解し、ニッケル
イオンが生成する。
【0032】ニッケル溶解槽17内には散気管26と撹拌機
27が設けられ、この散気管26を通してCO2 がバブリン
グする。また、ニッケル溶解槽17には液張用水配管が接
続している。
【0033】この生成溶解ニッケルおよび残存非溶解ニ
ッケルの濃度については、溶解槽17の下流に設置された
注入水分析装置19により測定される。また、本設各系統
水について、例えば炉水については炉水分析ラック30で
の分析結果あるいは放射能濃度測定装置29等の測定結果
を信号ケーブル37を通じてデータ収集装置31に収集して
注入の効果を定量的にモニタリングする。
【0034】これにより、その情報を注入システムにフ
ィードバックし、溶解槽17へのニッケル供給量,注入流
量等を制御装置18を通じてコントロールし、エゼクタ25
を用いて注入配管35を通じて注入する。これにより、効
率的で制御性の高い注入が可能となる。
【0035】注入配管35からサンプリング配管36が分岐
し、サンプリング配管36は注入水分析装置19に接続して
いる。エゼクタ25は駆動水ポンプ24に接続し、駆動水ポ
ンプ24は駆動水配管32に接続している。
【0036】図3に起動時の注入方法の一例を示す。図
3は本実施例において、原子力発電プラントの起動時の
ニッケル注入運転方法の一例を示している。図中よこ軸
は時間で、たて軸の左側はニッケル濃度、右側はプラン
ト出力を示している。ニッケルの発生源は給水加熱器、
炉内構造材等であるが、プラント運転歴が長くなるとと
もにこれらの材料表面からのニッケルの溶出は減少す
る。
【0037】そのため、サイクルを重ねるごとに炉水中
ニッケル濃度は減少し、起動時等のプレフィルミングに
必要なニッケル濃度より低くなる。そこで、起動開始か
らプレフィルミング運転中、炉水濃度を一定に保つよう
にニッケル注入運転を行う。その後、定格運転時には運
転中放射能付着挙動あるいは炉水中放射能濃度を監視し
つつ、ニッケル濃度を一定のレベル以上に保って運転す
る。
【0038】つぎは図4および図5を参照しながら本発
明の第2の実施例を説明する。本実施例は亜鉛(Zn)
とニッケル(Ni)を同時に注入する運転方法である。
例えばステンレス鋼の場合、耐食性の高い良好な皮膜と
しては、図4に示す概念図のように外層にニッケルフェ
ライト、内層に亜鉛クロマイトを含む皮膜が考えられ
る。これらの金属化合物は高温水中条件下で安定に存在
するため、放射能の取り込みを抑制すると考えられる。
【0039】そこで、前述した第1の実施例に準じて図
1に示した注入装置により外層を強化するニッケルと内
層を強化する亜鉛を同時に注入し、図5に示すように一
定の濃度以上に保ちプレフィルミング運転、あるいは通
常運転を行うことで、原子炉一次系機器・配管に付着す
る放射能濃度を抑制することができる。
【0040】この場合、放射化して長半減期の放射性核
種となるもの、例えばZn−64などを同位体分離した亜
鉛あるいはニッケルを注入することにより、起動後通常
運転時も連続的に注入し、良好な皮膜を運転期間中健全
に保つことが可能となる。
【0041】なお、本実施例において、NiとZnの代
りにV,W,Mo等の金属を含む水溶液を注入し、材料
表面の腐食反応を抑制する運転方法あるいは、Pd,P
t等の金属を注入し、材料の腐食電位を下げる運転方法
等があげられるが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0042】すなわち、本実施例において、金属として
はNi,ZnのほかにFe,Cr,Mn,Cu,Pd,
Pt,Al,Mo,V,Wから選ばれた少なくとも一種
を使用することができる、また、金属化合物としてはN
i,Zn,Cr,Mn,Cu,Pd,Pt,Al,M
o,V,Wの酸化物,水酸化物,水素化物,炭素化合
物,カルボニル化合物、または前記金属を2種以上含む
共晶化合物を使用することができる。
【0043】また、本実施例方法を原子力発電プラント
の化学除染後または機械除染後あるいは交換据付後に適
用する。さらに、前記金属または金属化合物が放射線に
より30日以上の長半減期の核種を生成する同位体を含む
場合、その同位体の割合を減損した金属または金属化合
物を使用することができる。
【0044】また、原子力発電所の既設の一次系配管や
機器または付設するシステムの配管や機器内面の放射性
核種の付着量あるいは放射能付着量を測定して監視しな
がら本実施例の方法を実施する。この場合、各系統の系
統水中または原子炉水中の注入化学濃度あるいは放射能
濃度の測定値を使用するか、注入化学種の濃度および注
入流量を各々コントロールすることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、(1) 原子炉一次系の配
管や機器表面に付着する放射能濃度を抑制できる。(2)
化学除染または機械除染等を実施した後のプラントに適
用することにより、除染後の放射能による再汚染を抑制
できる。(3) 配管・機器等の交換後のプラントに適用す
ることにより、交換部の放射能による再汚染を抑制でき
る。(4) 材料表面の腐食挙動を抑制し、材料健全性を向
上できる。これらのことから、被ばく量が低減し、プラ
ントの信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子力発電プラントの運転方法の
第1の実施例におけるニッケル注入装置の一例を示す系
統図。
【図2】図1における要部を拡大して一部ブロック図で
示す系統図。
【図3】本発明の第1の実施例において起動時のニッケ
ル注入運転方法の一例を示す模式図。
【図4】本発明の第2の実施例において良好な材料表面
の皮膜の概念を示す模式図。
【図5】本発明において起動時亜鉛とニッケル注入運転
方法の一例を示す模式図。
【符号の説明】
1…炉心、2…高圧タービン、3…低圧タービン、4…
復水器、5…復水ポンプ、6…復水浄化系、7…高圧復
水ポンプ、8…給水加熱器、9…給水ポンプ、10…原子
炉圧力容器、11…原子炉再循環ポンプ、12…原子炉再循
環系、13…原子炉冷却材浄化系、14…サンプリングライ
ン、15…炉水分析ラック、16…ニッケル供給装置、17…
ニッケル溶解槽、18…制御装置、19…注入水分析装置、
20…放射能濃度測定装置、21…信号ケーブル、22…注入
ポンプ、23…注入配管、24…駆動水ポンプ、25…エゼク
タ、26…散気管、27…撹拌機、29…放射能濃度測定装
置、30…炉水分析ラック、31…データ収集装置、32…駆
動水配管、33…液張用水配管、34…炭酸注入配管、35…
溶解ニッケル注入配管、36…サンプリング配管、37…信
号ケーブル、40…出力信号処理システム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 卓 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 桃原 広孝 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子力発電プラントの初起動時、または
    再起動時、あるいは起動前に、金属または金属化合物を
    少なくとも1種類含む水溶液を前記原子力発電プラント
    の原子炉に注入して金属注入プレフィルミング運転を行
    うことを特徴とする原子力発電プラントの運転方法。
  2. 【請求項2】 前記金属はNi,Zn,Fe,Cr,M
    n,Cu,Pd,Pt,Al,Mo,V,Wから選ばれ
    た少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載
    の原子力発電プラントの運転方法。
  3. 【請求項3】 前記金属化合物は前記金属の酸化物,水
    酸化物,水素化物,炭素化物,カルボニル化合物または
    前記金属を2種類以上を含む共晶化合物であることを特
    徴とする請求項1記載の原子力発電プラントの運転方
    法。
  4. 【請求項4】 前記原子力発電プラントの化学除染後ま
    たは機械除染後あるいは交換据付後に前記請求項1の方
    法を行うことを特徴とする請求項1記載の原子力発電プ
    ラントの運転方法。
  5. 【請求項5】 前記金属または金属化合物が放射線によ
    り30日以上の長半減期の核種を生成する同位体を含む場
    合、その同位体の割合を減損した金属または金属化合物
    を使用することを特徴とする請求項1記載の原子力発電
    プラントの運転方法。
  6. 【請求項6】 前記原子力発電プラントに既設の一次系
    配管や機器、またはこれらに付設するシステムの配管や
    機器の内面の放射性核種付着量、または放射能付着量を
    測定して監視しながら前記請求項1の方法を行うことを
    特徴とする請求項1記載の原子力発電プラントの運転方
    法。
  7. 【請求項7】 前記原子力発電プラントの各系統の系統
    水中、または原子炉水中の注入化学種濃度、あるいは放
    射能濃度の測定値を用いて前記請求項1の方法を行うこ
    とを特徴とする請求項1記載の原子力発電プラントの運
    転方法。
  8. 【請求項8】 前記注入化学種の濃度および注入流量を
    各々コントロールすることを特徴とする請求項1記載の
    原子力発電プラントの運転方法。
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