JPH08219845A - ガスメータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 口火登録の有無の確認が容易なガスメータを
提供する。 【構成】 屋内漏洩がないことを確認した上でガス器具
の口火を点火する。次に、設定器２０をガスメータ１０
に接続して、所定の操作ボタンを押すと、ＣＰＵ１２に
口火登録の指示が行われる。この指示を受けたＣＰＵ１
２はＬＣＤ１５の口火登録状況表示部３３に、口火登録
中であることを表示すると共に、流量センサ１８からそ
の時の流量を検出する。この検出流量が口火登録可能範
囲内にあるときには、この検出流量を口火流量としてメ
モリ１３に登録すると共に、ＬＣＤ１５の口火登録状況
表示部３３に登録完了を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は都市ガス等の使用流量を
測定して表示するガスメータに係り、特にガス漏れ検知
機能を有するガスメータに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、都市ガス等の需要者宅に配設され
るガスメータにはガス漏れ検知機能を有するものが多
い。このようなガスメータでは、ある流量のガスが流れ
ている状態が一定期間（例えば３０日）以上継続してい
ることを検出した場合にガス漏れ警報を出すようになっ
ている。ところが、需要者によってはガス器具の口火を
つけたままにしている場合もあり、このような場合にも
ガス漏れ警報が出されることは問題である。そこで、予
め口火登録を行い、この登録された口火流量に相当する
ガスの流れを一定期間以上連続して検出しても警報を出
さないようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、口火登録を行った後でもガスメータに口火登録済等
のの表示が行われなかった。このため、確実に口火登録
が行われたか否かの確認は容易でなく、例えば、その一
定期間（３０日）口火をつけたままにしておき、これに
よってガス漏れ警報が出ないことをもって口火登録が行
われていると判断するようになっていた。したがって、
口火登録の確認に長期を要し、確認が容易でないという
問題点があった。

【０００４】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、口火登録の有無の確認が容易なガス
メータを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載のガスメー
タは、ガスの流量を測定する測定手段と、口火登録の実
行を指示する指示手段と、この指示手段からの指示に応
答して、前記測定手段によって測定されたガス流量を口
火流量として記憶する記憶手段と、口火登録に関する状
況を表示する表示手段とを備えている。このガスメータ
では、口火登録の指示があると、そのときの測定流量が
口火流量として登録されると共に、口火登録に関する状
況が表示される。

【０００６】請求項２記載のガスメータは、請求項１記
載のガスメータにおいて、前記表示手段は、少なくと
も、口火登録実行中であること、口火登録が失敗したこ
と、および口火登録が完了したことを表示するように構
成したものである。

【０００７】請求項３記載のガスメータは、請求項１記
載のガスメータにおいて、前記測定手段によって測定さ
れた流量が予め設定された流量範囲内にあるときにの
み、記憶手段がこの流量を口火流量として記憶すると共
に、表示手段が登録完了の旨を表示するように構成した
ものである。このガスメータでは、測定流量が予め設定
された流量範囲内にあるときにのみ、この流量を口火流
量として記憶され、表示される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。

【０００９】図１は本発明の一実施例に係るガスメータ
の要部を表わすものである。この図に示すように、ガス
メータ１０は、ガスメータ全体の制御を行う中央処理装
置（以下、ＣＰＵという）１２と、後述する口火流量そ
の他の各種の情報を記憶するためのメモリ１３と、ガス
の積算流量や後述する口火登録に関する各種の情報等を
表示する液晶表示装置（以下ＬＣＤという）１５と、時
分秒のみならず年月日まで計時可能なカレンダクロック
１６と、図示しない流量計に配設された流量センサ１８
と、外部の専用の設定器２０を接続可能な入出力部（以
下Ｉ／Ｏという）１９とを備え、図示しない電池によっ
て動作するようになっている。以上の各部はバス１１に
よって相互に接続されている。但し、ＬＣＤ１５はドラ
イバ１４を介して、流量センサ１８はＩ／Ｏ１７を介し
てバス１１に接続されている。また、Ｉ／Ｏ１９と設定
器２０との間は、図示しないコネクタによって必要に応
じて接続可能となっている。

【００１０】流量センサ１８が配設される流量計として
は、いわゆるフルイディック発振の周波数が流体の流量
と関係することを利用したフルイディック流量計が用い
られる。なお、このフルイディック発振とは、噴流を発
生させるノズルの下流側に、一対の側壁によって流路拡
大部を形成すると共に、側壁の外側に設けられたリター
ンガイドによって、ノズルを通過した流体を各側壁の外
側に向かってノズルの噴出口側へ導く一対のフィードバ
ック流路を形成した場合に、ノズルを通過した流体が一
対のフィードバック流路を交互に流れる現象である。こ
の場合、フルイディック発振の周波数を検出する流量セ
ンサ１８としては熱式流速センサ（フローセンサ）等が
用いられる。また、そのほかの流量計としては、熱式流
速センサ（フローセンサ）によって直接的に流速を検出
するタイプのものや、膜式流量計等が用いられる。

【００１１】また、表示手段はＬＣＤ１５に限られず、
そのほかの表示デバイスを用いることも可能であるが、
電池駆動のガスメータであるため、消費電力の低いもの
が望ましい。

【００１２】メモリ１３としては、ＲＡＭ（ランダム・
アクセス・メモリ）やＥＥＰＲＯＭ（電気的消去・プロ
グラム可能なＲＯＭ）等の書き換え可能なメモリが用い
られる。

【００１３】なお、カレンダクロック１６は、ガス漏れ
判定の基準となる、例えば３０日という期間を計時する
のに用いられるものである。

【００１４】図２は図１のガスメータ１０の正面外観を
表すものである。この図に示すように、正面パネルには
ＬＣＤ１５が設けられ、その内部には上記したＣＰＵ１
２、メモリ１３等が配設されている。ＬＣＤ１５には、
ガスの積算流量を表示するための積算流量表示部３２と
口火登録の状況を表示するための口火登録状況表示部３
３とが設けられている。

【００１５】次に、以上のような構成のガスメータにお
ける口火登録時の動作を図３を参照して説明する。

【００１６】まず、口火登録に先立ち、屋内漏洩がない
ことを確認した上で、ガス器具の口火を点火する。次
に、設定器２０をガスメータ１０のＩ／Ｏ１９に接続し
て、所定の操作ボタン（図示せず）を押すと、バス１１
を介してＣＰＵ１２に口火登録の指示が行われる。

【００１７】ＣＰＵ１２は、この口火登録指示を受ける
と（ステップＳ１０１；Ｙ）、ＬＣＤ１５の口火登録状
況表示部３３に、口火登録中である旨“Ｕ”を表示する
と共に（ステップＳ１０２）、流量センサ１８からその
時点での流量を検出する（ステップＳ１０３）。口火登
録の操作が失敗したとき（ステップＳ１０１；Ｎ）に
は、口火登録状況表示部３３に登録失敗を示す旨“Ｆ”
を表示する（ステップＳ１０５）。

【００１８】この流量Ｑが口火登録可能範囲内、すなわ
ち上限値Ｑ_U と下限値Ｑ_L との間にあるときには（ステ
ップＳ１０４；Ｙ）、この流量Ｑを口火流量としてメモ
リ１３に登録すると共に（ステップＳ１０６）、ＬＣＤ
１５の口火登録状況表示部３３に登録完了を示す表示
“Ｒ”を表示する（ステップＳ１０７）。なお、例えば
上限値Ｑ_U としては５０リットル／時間程度、下限値Ｑ
_L としては８リットル／時間程度の値が設定される。

【００１９】一方、検出された流量Ｑが口火登録可能範
囲外、すなわち上限値Ｑ_U と下限値Ｑ_L との間にないと
きには（ステップＳ１０４；Ｎ）、再び流量を検出し、
ＬＣＤ１５の口火登録状況表示部３３に口火登録中であ
る旨“Ｕ”を表示する（ステップＳ１０２）。

【００２０】次に、図４を参照して口火登録の全体手順
およびその後の動作を説明する。

【００２１】当初、ガスメータには口火登録が行われて
いないものとする。屋内管のガス漏れ、またはガス器具
の口火の連続使用が存在すると、ガスメータ１０の流量
計によって所定の流量が検出される。なお、この所定流
量の検出は、１時間を通算して流量センサ１８から検出
信号が得られた場合に行われる。そして、ＣＰＵ１２は
カレンダクロック１６によって計時し、この所定流量の
検出が３０日以上連続した場合には、ＣＰＵ１２は屋内
管にガス漏れのおそれありと判断し、ＬＣＤ１５によっ
て警報を発する。

【００２２】これに対して、口火連続使用の有無と屋内
管の漏洩の有無を確認する。そして、口火を連続使用し
ており屋内管の漏洩がなかった場合には、ガスメータ１
０に設定器２０を接続し、口火登録のための所定の操作
を行う。これにより、ガスメータ１０では、図３に示し
た手順によって口火登録が行われる。

【００２３】この後、ガス器具の口火使用が３０日以上
連続した場合には流量計によって所定の流量が検出され
るが、この流量が、図５に示すように、登録された口火
流量値を中心として所定の範囲内（±ΔＱ）にあった場
合には、ガス漏れでなく口火連続使用と判断して、ガス
漏れ警報を発しない。

【００２４】このように、本実施例では、登録中および
登録後にガスメータ１０のＬＣＤ１５に口火登録状況が
表示されるので、登録状況を確認しつつ確実な登録が可
能になると共に、登録後において口火登録の有無を一目
で確認することができる。

【００２５】なお、上記実施例においては、口火登録状
況表示部３に表示する内容を英文字としたが、本発明は
これに限るものではなく、他の表示方法であってもよ
い。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように請求項１ないし３記
載のガスメータによれば、口火登録の指示があると、そ
のときの測定流量を口火流量として登録すると共に、口
火登録に関する状況を表示するようにしたので、登録の
状況を一目で知ることができる。したがって、登録の有
無も即座に確認することができ、従来のように確認に長
期を要することがない。

【００２７】特に、請求項２記載のガスメータによれ
ば、少なくとも、口火登録実行中であること、口火登録
が失敗したこと、および口火登録が完了したことを表示
するようにしたので、上記効果に加えて、登録の開始か
ら終了までの状態を逐一確認しながら登録を行うことが
でき、確実な登録が可能になるという効果がある。

【００２８】また、請求項３記載のガスメータによれ
ば、測定流量が予め設定された流量範囲内にあるときに
のみ、この流量を口火流量として記憶して表示するよう
にしたので、上記効果に加えて、異常な流量値が口火流
量として登録されることを防止することができるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るガスメータの要部構成
を表すブロック図である。

【図２】図１のガスメータの正面外観を表す図である。

【図３】図１のガスメータの動作を説明するための説明
図である。

【図４】図１のガスメータによる口火登録の全体手順お
よびその後の動作を説明する説明図である。

【図５】口火流量と判断される流量範囲を表す説明図で
ある。

【符号の説明】

１０ ガスメータ １２ ＣＰＵ １３ メモリ １５ ＬＣＤ １６ カレンダクロック １８ 流量センサ ２０ 設定器 ３２ 積算流量表示部 ３３ 口火登録状況表示部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガスの流量を測定する測定手段と、 口火登録の実行を指示する指示手段と、 この指示手段からの指示に応答して、前記測定手段によ
   って測定されたガス流量を口火流量として記憶する記憶
   手段と、 口火登録に関する状況を表示する表示手段とを備えたこ
   とを特徴とするガスメータ。
2. 【請求項２】 前記表示手段は、少なくとも、口火登録
   実行中であること、口火登録が失敗したこと、および口
   火登録が完了したことを表示することを特徴とする請求
   項１記載のガスメータ。
3. 【請求項３】 前記測定手段によって測定された流量が
   予め設定された流量範囲内にあるときにのみ、前記記憶
   手段がこの流量を口火流量として記憶すると共に、前記
   表示手段が登録完了の旨を表示することを特徴とする請
   求項２記載のガスメータ。