JPH08219828A - ダム流入量予測方法および装置 - Google Patents

ダム流入量予測方法および装置

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JPH08219828A
JPH08219828A JP7020165A JP2016595A JPH08219828A JP H08219828 A JPH08219828 A JP H08219828A JP 7020165 A JP7020165 A JP 7020165A JP 2016595 A JP2016595 A JP 2016595A JP H08219828 A JPH08219828 A JP H08219828A
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JP
Japan
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inflow
rainfall
dam
pattern
calculation
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JP7020165A
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English (en)
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Toru Kadota
透 門田
Teruaki Saito
輝昭 斉藤
Toru Shikada
徹 鹿田
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Hitachi Ltd
Hitachi Information and Control Systems Inc
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Hitachi Ltd
Hitachi Information and Control Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ダム流入量の算出用係数を、現時点以降の予測
期間の降雨傾向を考慮して最適化し、精度の高いダム流
入量の予測方法と装置を提供する。 【構成】過去の実績に基づく複数の雨量パターンと、雨
量パターン毎に最適化された算出用係数をファイル5,
6に格納している。操作員は、予測開始指令と、現時点
から予測時刻までの推定雨量を、端末7から流入量予測
演算部3に入力する。雨量パターン選択部31は、所定
期間(計算始点〜現在)の雨量の実測データをファイル
4から読出し、推定雨量データと組み合わせて、最適化
処理のための対象雨量パターンを作成し、この対象パタ
ーンとファイル5から読出した雨量パターンを比較し、
最も類似しているパターンを選択する。流入量演算部3
3は、選択した雨量パターンに対応する算出用係数を用
い、貯留関数法による流入量を演算し、実測値との誤差
を求める。算出用係数最適化部34は、この誤差が最小
となるように、一次流出率f1などを遷移して繰返し回
帰分析を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダム流入量の予測装置
に係り、特にダム上流域に降った雨が所定時間後にダム
に到達する流入量を予測する計算方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ダム上流域の雨量データから所定時間後
のダム流入量を予測することは、治水及び利水の両面か
らダム管理上極めて重要なファクターである。ダムに流
入する水量を予測する方法は、雨水が地表面流、地注水
流及び地下水流に分かれる分流モデル、あるいは仮想の
貯水池をもつ貯流関数法などのモデルなどが古くから知
られている。
【0003】この予測計算においては、ダム上流に降っ
た雨の内、実際に河川に流れ込む流量の算出に用いられ
る計算式の係数の取り方によって、計算精度が大きく左
右される。これらの係数は、降雨量、継続時間、降雨時
期(乾期、雨期)等に影響されて一義的に決定できない
ため、経験に基づく手計算等により与えることが多く、
操作員の負担が大きかった。
【0004】このため、例えば、特開昭58−2043
18号のように、これらの算出係数を最適化する提案が
ある。これによれば、上流に設けた雨量計からの時系列
データと、ダムに設けた流入水量計からの時系列データ
を計算機に取り込み、所定のパラメータ(係数)を用い
て、予測時点から所定時間後の流入水量の予測値を求
め、この予測値と上記時系列データ中の所定時間後の実
測流入水量との差を最小にするように各パラメータを修
正している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した引用例による
パラメータの最適化は、実測された雨量とダム流入量に
基づいて行われる。しかし、実際のダム流入量の予測
は、現時点から所定時間後(流入量予測時刻)までの推
定雨量データが与えられて、予測計算が行われる。この
推定雨量の値や傾向が、パラメータ決定時の実測雨量の
値や傾向に対して急激に変化していると、この予測期間
でみたパラメータは必ずしも最適とはならず、予測計算
精度が大幅に低下することが多い。
【0006】本発明の目的は、従来技術の問題点を克服
し、操作員から与えられる推定雨量を考慮してパラメー
タを決定でき、予測精度の高いダム流入量予測方法およ
び装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、所定周
期で計測するダム上流域の時系列の実測雨量と、予測の
ための推定雨量を基に、所定時間後のダムの流入量を予
測する方法において、予め、複数の雨量パターンと、そ
のパターン毎に最適化された流入量算出用係数が設定さ
れていて、過去の所定時点から未来の所定時間後までの
実測雨量と推定雨量の時系列からなる対象降雨パターン
に対し、前記複数の雨量パターンの中から類似している
パターンを選択し、選択された雨量パターンに対応する
流入用算出係数を用いて、前記所定時間後のダムの流入
量を算出するようにしたことにより達成される。
【0008】また、選択された雨量パターンに対応する
流入量算出用係数を用いて、前記実測雨量期間のダム流
入量を算出すると共に実測流入量に対する誤差を求め、
この誤差が所定条件(最小値または所定値以下)を満た
すように当該算出用係数を変更する最適化処理を実行
し、前記所定条件を満足した流入量算出用係数を用い
て、所定時間後の流入量を算出することにより達成され
る。
【0009】
【作用】本発明によれば、操作員が入力した推定雨量を
含む対象降雨パタ−ンに対応して、貯留関数法などによ
るダム流入量計算式の算出用係数が最適化される。従っ
て、従来のように実測雨量と実測流入量の範囲で最適化
するのに比べ、予測期間の推定雨量が反映されるので、
流入量の予測精度を大幅に向上でき、豪雨などの災害対
策や干雨期の利水対策などに寄与できる。
【0010】また、算出用係数の最適化処理が自動的に
実行できるので、ダム操作員は推定雨量を与えるだけで
所定時間後の予測流入量を取得でき、操作員の負担を軽
減できる。さらに、予測の度に、対象降雨パタ−ンとそ
の算出用係数の最適値を蓄積して、以後の計算に利用可
能に構成しているので、流入量予測計算装置の信頼性を
向上できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にしたがって詳
細に説明する。
【0012】図1に、一実施例によるダム流入量予測シ
ステムの構成を示す。同図で、上部にはダム用計算機1
を、下部にはゲート9を具備するダムと、ゲート開度計
10、ダム水位計11及びダム上流の雨量計12の観測
機器を示す。
【0013】ダム用コンピュ−タ1は、ダム水位から実
績流入量を算出したり、観測雨量のテレメータ情報から
実測雨量の単位換算を行う水理計算部2と、ダムの所定
時間後の流入量を予測する流入量予測計算部3と、実測
流入量や雨量の時系列データを格納する実測データファ
イル4と、過去の実績雨量の時系列に基づく複数の雨量
パターンをIDを付して格納する雨量パターンファイル
5と、雨量パターン毎に最適化されているダム流入量の
算出係数(パラメータ)を格納する算出係数ファイル6
と、予測計算のためのデータ入力と結果の表示を行う端
末装置7を備えている。流入量予測計算部3は、端末装
置入出力部31、雨量パターン選択部32、流入量演算
部33、算出用係数最適化部34及びファイルデータ入
出力部35からなる。
【0014】ところで、本実施例におけるダム流入量の
予測計算は、周知の貯留関数法に従って行われる。貯留
関数法とは、上流に降った雨量の全てがダムに流入する
のではないことを考慮し、降雨が仮想的な貯水池に蓄え
られ、その一部がダムに流入すると仮定するモデルであ
る。仮想貯水池の貯留量Sは(数1)式となる。(数
1)について貯留量の時間変化を考えると(数2)式、
(数2)を差分化すると(数3)式になる。さらに、
(数3)式に(数1)を代入すると(数4)となり、ニ
ュートン法を用いればダムの流入量Qが連続的に求ま
る。
【0015】
【数1】
【0016】
【数2】
【0017】
【数3】
【0018】
【数4】
【0019】ここで、K,P:算出用係数(パラメー
タ)、I:仮想貯水池への流入量である。なお、サフイ
ックスnは計算範囲の任意のサンプリング点である。
【0020】(数3)式において、仮想貯水池への流入
量Iは、雨量rとの間に以下の関係が成り立つ。
【0021】
【数5】
【0022】ここで、A:ダムの流入量に関係する地域
の面積、f1:一時流出率(雨量の内、地面に浸透する
割合)、Rsa:飽和雨量(地面への浸透が止まるまでに
降った合計雨量)である。なお、(数5)式のi=0〜
nは、計算始点から現時点までのサンプリング数を示し
ている。
【0023】流入量演算部33は(数4)式と(数5)
式を用い、雨量rを入力としてダムの流入量Qを計算す
る。この各式における算出用係数のK,P,f1,Rsa
は、降雨量、降雨時間、季節などによって変動し、一
義的に決まる値ではない。本実施例では算出用係数を以
下のように最適化処理を行って、ダム流入量の予測精度
を向上している。
【0024】図2に、流入量予測計算部の概略の処理フ
ローを示す。流入量予測計算部3は、端末装置7から、
ダムの操作員による予測開始の指示によって起動され
る。まず、端末装置入出理部31を介して推定雨量を受
け取る(s10)。推定雨量は予測に際し、現時点から
予測時刻までの各点(サンプリング間隔に相当)の値
を、操作員から与えられる。
【0025】次に、雨量パターン選択部32は、実測雨
量と推定雨量の組からなる時系列データ(以下、対象降
雨パターンと呼ぶ)と、雨量パターンファイル6から読
出したパターンを比較して、後述するように最も類似し
ている雨量パターンを選択する(s20)。そして、選
択した雨量パターンに対応するダム流入量の算出用係数
(パラメータ)を、雨量パターン(ID)毎に最適化し
てある算出用係数を、格納ファイル6から取得する(s
30)。
【0026】次に、流入量演算部33で取得した算出用
係数を用い、実測雨量を入力とするダム流入量の計算を
行って、流入量の計算値と実測値の誤差を求め、この誤
差が最小または所定値以下となるように、算出用係数最
適化部34で算出用係数を決定する(s40)。なお、
詳細は後述する。
【0027】次に、最適化された算出用係数を用いた
(数4)式で、推定雨量を入力とするダム流入量の計算
を行い、予測時刻における流入量を求める(s50)。
【0028】最後に、この予測に用いた実測雨量と推定
雨量の組からなる対象降雨パターンと、最適化された算
出用係数とを対応付けて、雨量パターンファイル5と算
出係数用ファイル6に登録する(s60)。なお、ステ
ップs60は、パターンの獲得処理であり、実行の要否
は操作員が指示するようにしてもよい。
【0029】図3は、ステップs20の雨量パターンの
選択処理を説明するフロー図である。まず、実測データ
ファイル4から読み出した所定期間(計算始点(n=
0)〜現時点(n=n))の実測雨量データと、与えら
れた推定雨量データ(n=n+1〜n+j)を組合せ、
一組の対象降雨パターンを作成する(s201)。
【0030】次に、雨量パターンファイル6から順次、
雨量パターンを読み出して、対象降雨パターンとサンプ
リング点毎に比較し、偏差グラフを作成する(s20
2)。そして、偏差グラフの特徴から、対象降雨パター
ンに最も類似している雨量パターンを選択する(s20
3)。
【0031】図4〜図6は、対象降雨パターン(実線)
と、雨量パターン(一点鎖線)の対比図(a)と、その
偏差グラフ(b)で、各図の雨量パターンを変更して例
示したものである。なお、雨量データはサンプリング時
間内の積算値である。この図を参照しながら、最も類似
している雨量パターンの決定方法を説明する。
【0032】対象降雨パターンと雨量パターンの関係
は、両者の偏差グラフが直線に近いほど類似している。
まず、図4と図5の偏差グラフを比較すると、明らかに
図5の偏差グラフの変化が小さく類似している。これ
は、変化が無視できる所定範囲の閾い値を零点の両側に
設定し、それを超える変曲点の数を調べると5:3であ
り、変曲点の数が少ない方が類似している言える。
【0033】さらに、図5と図6の偏差グラフを比較す
ると、明らかに図5の方が変化が少ない。この場合、閾
い値を超える変曲点の数は共に3個であるが、図5の変
曲点はその正負の符号が変動し、変曲点の間の最大偏差
も大きくなっている。
【0034】このように、偏差グラフから閾い値を超え
る変曲点を調べ、その中で符号の変化の有る変曲点の数
および/または変曲点間の最大偏差を調べることで、類
似度の定量的判定が、複雑な計算によることなく簡単に
実行できる。
【0035】なお、ある程度までの類似の判断は人の眼
が秀れている。従って、雨量パターン選択部32は、偏
差グラフを作成して操作端末に表示し、雨量パターンの
選択を操作員の判断に委ねるようにしてもよい。
【0036】図7は、ステップs40の算出用係数の最
適化処理を説明するフロー図である。まず、ステップs
30で取得した算出用係数による(数4)、(数5)式
に、実測雨量データを入れて、ダムの流入量を計算する
(s401)。この流入量の計算値と、ファイル4から
の実測値を各点ごとに比較し、計算始点から現時点まで
のトータルの誤差(二乗誤差)を算出する(s40
2)。
【0037】次に、算出した誤差が所定条件を満足して
いるか判定する(s403)。所定条件としては、「誤
差が所定値以下」または「誤差が最小値」である。条件
を満たしているときは、ステップs401で用いた算出
用係数を最適値として処理を終了する。
【0038】一方、所定条件を満たしていないときは、
現在時刻までの実測データを基に、(数1)式において
回帰分析を行い、変更する算出用係数K,Pを計算す
る。この回帰処理には、(数1)の両辺の対数を取って
変形した(数6)式を用いる。
【0039】
【数6】
【0040】まず、一次流出率f1は0.01刻み、飽
和雨量Rsa は1ミリ刻みに遷移する(s404)。そ
して、(数6)式において、logQは現在時刻までの
実測流入量Q0より求め、logSは(数3)式より逐
次的に求め(s405)、これを基に最小自乗法により
KおよびPを求める(s406)。
【0041】このように変更したK,Pを基に、上記処
理を繰返し、誤差が所定条件を満たしたときの算出用係
数K,P,f1及びRsa を最適値として取得する。な
お、所定条件が「誤差が最小値」のときは、一次流出率
f1または飽和雨量Rsa の変化範囲まで、順次遷移さ
せて上記処理を繰返し、誤差が最小となる算出用係数を
最適値に決定する。
【0042】本実施例によれば、操作員が入力した推定
雨量を含む対象降雨パタ−ンに対応して、ダム流入量の
算出用係数が最適化される。従って、従来のように実測
雨量と実測流入量の範囲で最適化するのに比べ、予測期
間の想定結果が反映されるので、流入量の予測精度を大
幅に向上でき、豪雨などの災害対策や干雨期の利水対策
などに寄与できる。
【0043】また、算出用係数の最適化が自動的に実行
できるので、操作員の負担を軽減できる。さらに、予測
の度に、対象降雨パタ−ンとその算出用係数の最適値を
蓄積して、以後の計算に利用可能に構成しているので、
流入量予測計算装置の信頼性を向上できる。
【0044】なお、本実施例におけるダム流入量の計算
は貯流関数法によったが、これに限定されるものではな
い。本発明は、分流モデル法やタンクモデル法などによ
る流入量予測にも適用可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、ダム流入量の算出用係
数の最適化が、予測時刻までの推定雨量を含む対象降雨
パタ−ンに対応して行われるので、ダム流入量の予測精
度を向上できる効果がある。
【0046】本発明によれば、ダム操作員は推定雨量を
与えるだけで、所定時間後の予測流入量を取得できるの
で、操作員の負担が大幅に低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるダム流入量予測システ
ムの構成図。
【図2】本発明の一実施例によるダム流入量予測方法の
処理フロ−図。
【図3】最も類似している雨量パターンの選択を行う処
理フロー図。
【図4】雨量パターン選択の原理を説明するもので、同
図(a)は雨量パターン比較図、同図(b)は偏差グラ
フ。
【図5】雨量パターンの異なる図4の同等図。
【図6】雨量パターンの異なる図4、図5の同等図。
【図7】算出用係数の最適化を行う処理フロ−図。
【符号の説明】
1…ダム用コンピュ−タ、2…水理計算部、3…流入量
予測演算部、31…端末装置入出力部、32…雨量パタ
ーン選択部、33…流入量演算部、34…算出用係数最
適化部、35…ファイルデ−タ入出力部、4…実測デ−
タファイル、5…雨量パターンファイル、6…パタ−ン
別算出用係数ファイル、7…端末装置、8…データ入力
部、11…水位計、12…雨量計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿田 徹 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周期で計測するダム上流域の時系列
    の実測雨量と、予測のための推定雨量を基に、所定時間
    後のダムの流入量を予測する方法において、 予め、複数の雨量パターンと、そのパターン毎に最適化
    された流入量算出用係数が設定されていて、 過去の所定時点から未来の所定時間後までの実測雨量と
    推定雨量の時系列からなる対象降雨パターンに対し、前
    記複数の雨量パターンの中から類似しているパターンを
    選択し、選択された雨量パターンに対応する流入用算出
    係数を用いて、前記所定時間後のダムの流入量を算出す
    るようにしたことを特徴とするダム流入量予測方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記類似している雨量パターンの選択は、各雨量パター
    ンと前記対象降雨パターンとの所定周期毎の偏差グラフ
    を求め、その中で最も直線に近いものを求めることを特
    徴とするダム流入量予測方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記直線に近いものは、前記偏差グラフの零点の両側に
    閾い値を設定し、その閾い値を超える変曲点の数が少な
    い方であると判定することを特徴とするダム流入量予測
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記直線に近いものは、前記偏差グラフの零点の両側に
    閾い値を設定し、それを超える変曲点の正負符号の変化
    数が少ない方および/または変曲点間の最大偏差が小さ
    い方であると判定とすることを特徴とするダム流入量予
    測方法。
  5. 【請求項5】 所定周期で計測するダムの流入量及び上
    流域の雨量の実測データと予測のために与えられる推定
    雨量とを基に、所定時間後のダムの流入量を予測する方
    法において、 予め、複数の雨量パターンと、そのパターン毎に最適化
    された流入量算出用係数が設定されていて、 過去の所定時点から未来の所定時間後までの実測雨量と
    推定雨量の時系列からなる対象降雨パターンに対し、前
    記複数の雨量パターンの中から類似しているパターンの
    一つを求め、 当該雨量パターンに対応する流入量算出用係数を用い
    て、前記実測雨量期間のダム流入量を算出すると共に、
    前記実測流入量に対する誤差を求め、この誤差が所定条
    件(最小値または所定値以下)を満たすように当該算出
    用係数を変更する最適化処理を実行し、 前記所定条件を満足した流入量算出用係数を用いて、所
    定時間後の流入量を算出するようにしたことを特徴とす
    るダム流入量予測方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記流入量算出用係数は、貯留関数法によるダム流入量
    の計算式における係数であり、その一部である一次流出
    率f1と飽和雨量Rsaを所定刻みで遷移しながら、前
    記所定条件を満足するまで前記最適化処理を繰返し行う
    ことを特徴とするダム流入量予測方法。
  7. 【請求項7】 ダムの上流域の雨量とダムの流入量を所
    定周期で実測する手段と、実測データ等を格納する記憶
    装置と、推定雨量の入力や予測結果の表示等を行う端末
    装置と、所定時間後のダムの流入量の予測演算を行う計
    算装置を備えるダム流入量予測装置において、 前記記憶装置は、複数の雨量パターンを格納する雨量パ
    ターンファイルと、そのパターン毎に最適化された流入
    量算出用係数を格納する算出用係数ファイルを有し、 前記計算装置は、過去の所定時点から未来の所定時間後
    までの実測雨量と推定雨量の時系列からなる対象降雨パ
    ターンに対し、前記複数の雨量パターンの中から類似パ
    ターンを選択する雨量パターン選択手段と、所定の流入
    量算出用係数を用いてダムの流入量を計算するダム流入
    量計算手段と、実測流入量と計算流入量の誤差が所定条
    件(最小値または所定値以下)を満たすように流入量算
    出用係数を変更する最適化処理手段を有し、 前記最適化処理手段によって最適化された流入量算出用
    係数を用いて、前記推定雨量に対する所定時間後の流入
    量を算出するようにしたことを特徴とするダム流入量予
    測装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記雨量パターン選択手段は、前記雨量パターンファイ
    ルの各パターンと前記対象降雨パターンの偏差グラフを
    作成して、順次または一括して前記端末装置に表示する
    と共に、操作員からの選択指示を受けとって類似パター
    ンを決定する機能を有してなることを特徴とするダム流
    入量予測装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、 前記計算装置は、雨量パターン選択手段による前記対象
    降雨パターンと前記最適化処理手段によって最適化され
    た流入量算出用係数を対応付け、それぞれ前記雨量パタ
    ーンファイル及び前記算出係数用ファイルに格納するよ
    うにしたことを特徴夜するダム流入量予測装置。
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