JPH08219753A - 変位測定プローブ - Google Patents

変位測定プローブ

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Publication number
JPH08219753A
JPH08219753A JP7049163A JP4916395A JPH08219753A JP H08219753 A JPH08219753 A JP H08219753A JP 7049163 A JP7049163 A JP 7049163A JP 4916395 A JP4916395 A JP 4916395A JP H08219753 A JPH08219753 A JP H08219753A
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JP
Japan
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stylus
displacement
axis
pressing force
amount
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7049163A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Oya
清 大家
Osamu Arai
治 荒井
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 どのような測定の場合にも測定子の変形量を
補正することができ、測定精度を向上させた変位測定プ
ローブを提供する。 【構成】 測定機本体への取付部11と、スタイラス1
2と、スタイラスを取付部11に互いに直交する3つの
軸方向に変位可能に支持する支持機構13〜15と、ス
タイラス12の各軸方向への変位量を検出するX軸用、
Y軸用及びZ軸用エンコーダ16〜18とを備えた変位
測定プローブにおいて、スタイラス12が被検物の表面
に押し付けられた時、スタイラスに作用する押し付け力
を検出する押し付け力検出部50と、押し付け力からス
タイラスの変形量を演算する演算手段とを備えている。
スタイラスがある特定の方向に変位しないようにクラン
プして測定する場合でも、クランプした方向におけるス
タイラスの変形量を求めることができ、測定誤差が生じ
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は三次元測定機等の測定
機に用いられる変位測定プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】このような従来の変位測定プローブとし
て、三次元測定機のスピンドル(Z軸)への取付部と、
スタイラス(測定子)と、スタイラスを前記取付部に互
いに直交する3つの軸方向(X、Y及びZ軸方向)に変
位可能に支持する支持機構と、スタイラスの各軸方向へ
の変位量を検出するX、Y及びZ軸用の各エンコーダと
を備え、前記取付部を三次元測定機のスピンドルに取り
付けた状態で、スタイラスを被検物に押し付けて被検物
の形状及び寸法、例えばリングゲージの真円度等を測定
するものが知られている。
【0003】一般に、変位測定プローブでは、スタイラ
スを被検物に押し付けて測定する際に、スタイラスに作
用する押し付け力によってスタイラスがたわみ、このた
わみ量(変形量)が測定誤差になる。そこで、上記従来
の変位測定プローブでは、スタイラスの変形量が変位測
定プローブの測定機本体に対する変位量に比例している
と仮定して前記変形量に起因する測定誤差の補正を行っ
ていた。すなわち、三次元測定機に対する変位測定プロ
ーブのX軸及びY軸方向への変位量をそれぞれ示す変位
測定プローブのX軸用及びY軸用エンコーダの指示値S
px及びSpyにそれぞれ比例係数を乗じることによ
り、X軸及びY軸方向におけるスタイラスの変形量を求
めて補正していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、スタイラスがある特定の方向、例えばX軸
方向に変位しないようにクランプして測定する場合があ
る。この場合、クランプした軸方向、例えばX軸方向に
おける変位測定プローブの変位量を示すX軸用エンコー
ダの指示値Spxは0であるので、X軸方向におけるス
タイラスの変形量を検出することができず、大きな測定
誤差が生じてしまうという問題があった。
【0005】例えば、図8は、上記従来の変位測定プロ
ーブを用いてリングゲージの真円度を測定した結果を示
している。この測定では、スタイラスのX軸方向の変位
が大きい領域ではスタイラスがY軸方向に変位しないよ
うにクランプし、これとは逆の領域ではスタイラスがX
軸方向に変位しないようにクランプしている。図8の測
定データ80の右上、左上、右下及び左下の各部分80
aは、大きな測定誤差が生じている部分を示している。
すなわち、上記各部分80aの測定領域では、スタイラ
スが各軸方向(X軸及びY軸方向)に対して45°傾い
た方向に押し付け力を受けるためにスタイラスもその方
向に変形する。ところが、上述したようにX軸又はY軸
方向へのスタイラスの変位をクランプしており、クラン
プした軸方向におけるエンコーダの指示値、例えばX軸
用エンコーダの指示値Spxは0であるので、クランプ
した軸方向におけるスタイラスの変形量を検出すること
ができず、上記各部分80aの測定領域で大きな測定誤
差が生じてしまっているのである。
【0006】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題はどのような測定の場合にも測定子
の変形量を補正することができ、測定精度を向上させた
変位測定プローブを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明の変位測定プローブは、測定機本
体への取付部と、測定子と、この測定子を前記取付部に
互いに直交する3つの軸方向に変位可能に支持する支持
機構と、前記測定子の各軸方向への変位量を検出する変
位量検出手段とを備えた変位測定プローブにおいて、前
記測定子が被検物の表面に押し付けられた時、前記測定
子に作用する押し付け力を検出する押し付け力検出手段
と、前記押し付け力から前記測定子の変形量を演算する
演算手段とを備えている。
【0008】請求項2記載の発明の変位測定プローブ
は、前記押し付け力検出手段は歪みゲージである。
【0009】請求項3記載の発明の変位測定プローブ
は、前記押し付け力検出手段は圧電素子である。
【0010】
【作用】請求項1記載の変位測定プローブでは、測定子
に作用する押し付け力を押し付け力検出手段により検出
し、この検出した押し付け力から演算手段が測定子の変
形量を演算するので、測定子がある特定の方向、例えば
X軸方向に変位しないようにクランプして測定する場合
でも、クランプした方向における測定子の変形量を求め
ることができ、測定誤差が生じない。
【0011】請求項2記載の変位測定プローブでは、測
定子に作用する押し付け力を歪みゲージによって検出す
ることができる。
【0012】請求項3記載の変位測定プローブでは、測
定子に作用する押し付け力を圧電素子によって検出する
ことができる。
【0013】
【実施例】以下この発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0014】図1はこの発明の一実施例に係る変位測定
プローブ全体を拡大して示した概略構成図、図2は図1
に示す変位測定プローブが取り付けられた一般的な三次
元測定機を示す概略構成図である。
【0015】図2に示す三次元測定機は、被検物を載せ
るベース1と、ベース1を支持する支持台2と、ベース
1上に配置されたブリッジ3とを備えている。ブリッジ
3は、左右の支柱3a、3bと両支柱3a、3bの上部
に架け渡されたX軸ガイド3cとからなり、ベース1上
に設けられたY軸ガイド4により案内されてY軸方向に
移動可能である。X軸ガイド3cにはキャリッジ5がX
軸方向に移動可能に支持されている。キャリッジ5には
スピンドル6がZ軸方向(鉛直方向)に移動可能に支持
されている。X軸ガイド3cにはキャリッジ5のX軸方
向の移動量を検出するX軸用エンコーダ7のエンコーダ
スケール7aが、キャリッジ5にはX軸用エンコーダ7
の読み取りヘッド7bがそれぞれ設けられている(図2
及び図4参照)。さらに、三次元測定機には、ブリッジ
3のY軸方向の移動量を検出するY軸用エンコーダ(図
示略)と、スピンドル6のZ軸方向の移動量を検出する
Z軸用エンコーダ(図示略)とが設けられている。スピ
ンドル6の下端に一実施例に係る変位測定プローブ10
が取り付けられている。
【0016】変位測定プローブ10は、図1に示すよう
に、三次元測定機のスピンドル6(図2参照)の下端に
固定される取付部11と、スタイラス(測定子)12
と、このスタイラス12を取付部11に互いに直交する
3つの軸方向(X、Y及びZ軸方向)に変位可能に支持
する支持機構13〜15と、スタイラス12の各軸方向
への変位量を検出するX、Y及びZ軸用の各エンコーダ
(変位量検出手段)16〜18とを備えている。変位測
定プローブ10は、取付部11をスピンドル6の下端に
固定した状態で、スタイラス12を被検物に押し付けて
被検物の形状及び寸法、例えばリングゲージの真円度等
を測定する。この測定時、スタイラス12は前記支持機
構13〜15によってある範囲(1mm〜2mm程度の範
囲)で三次元測定機に対してX、Y及びZ軸方向へ自由
に動くことができる。この動いた量(各軸方向の中心位
置すなわち変位量0の位置からの変位量)をX、Y及び
Z軸用の各エンコーダ16〜18によって検出できるよ
うになっている。
【0017】支持機構13〜15は3層構造になってい
る。支持機構13は、スタイラス12を取付部11に対
しX軸方向に変位可能に支持する機構で、取付部11と
左右の中間板19の上端とを連結する左右の平行板ばね
20と、左右の中間板19の下端とX軸変位板21とを
連結する左右の平行板ばね22とを有している。この支
持機構13では、左右の平行板ばね20、22が取付部
11に対するX軸変位板21のX軸方向(図1で左右方
向)への変位を可能にするガイドになっている。
【0018】支持機構14は、スタイラス12を取付部
11に対しY軸方向に変位可能に支持する機構で、X軸
変位板21と左右の中間板23の上端とを連結する左右
の平行板ばね24と、左右の中間板23の下端とL字形
状のY軸変位板25の水平板部とを連結する左右の平行
板ばね26とを有している。この支持機構14では、左
右の平行板ばね24、26がX軸変位板21に対するY
軸変位板25のY軸方向(図1の紙面に垂直な方向)へ
の変位を可能にするガイドになっている。
【0019】同様に、支持機構15は、スタイラス12
を取付部11に対しZ軸方向に変位可能に支持する機構
で、Y軸変位板25の垂直板部と上下の中間板27の右
端とを連結する上下の平行板ばね28と、上下の中間板
27の左端とL字形状のZ軸変位板29の垂直板部とを
連結する上下の平行板ばね30とを有している。この支
持機構15では、上下の平行板ばね28、30がY軸変
位板25の垂直板部に対するZ軸変位板29のZ軸方向
(図1の上下方向)への変位を可能にするガイドになっ
ている。
【0020】このような平行板ばね方式の支持機構13
〜15では、X軸変位板21のX軸方向への変位量、Y
軸変位板25のY軸方向への変位量及びZ軸変位板29
のZ軸方向への変位量がそれぞれ僅か(1mm〜2mm程
度)であれば、変位測定プローブ10は傾いたりせず、
真っ直ぐな姿勢のままで三次元測定機に対してX、Y及
びZ軸方向へ自由に変位することができる。
【0021】X軸用エンコーダ16は、X軸変位板21
に固定された エンコーダスケール16aと、取付部
11に固定された読み取りヘッド16bとからなる。前
記支持機構13には、エンコーダ16の指示値が0の位
置でX軸変位板21をクランプしてX軸方向への変位を
不能にするX軸用のクランプ部31が設けられている。
このクランプ部31は、読み取りヘッド16bの下端部
に形成された係合溝31aと、X軸変位板21に固定さ
れたクランクピン31bとからなる。クランクピン31
bを係合溝31aに図5に示すように係合させると、X
軸変位板21がエンコーダ16の指示値0の位置でクラ
ンプされる。
【0022】Y軸用エンコーダ17は、Y軸変位板25
の水平板部に固定されたエンコーダスケール17aと、
X軸変位板21に固定された読み取りヘッド17bとか
らなる。前記支持機構14には、エンコーダ17の指示
値が0の位置でY軸変位板25をクランプしてY軸方向
への変位を不能にするY軸用のクランプ部(図示略)が
設けられている。このクランプ部は、前記X軸用のクラ
ンプ部31と同様の構成を有する。
【0023】Z軸用エンコーダ18は、Z軸変位板29
の垂直板部に固定されたエンコーダスケール18aと、
Y軸変位板25の垂直板部に固定された読み取りヘッド
18bとからなる。前記支持機構15には、エンコーダ
18の指示値が0の位置でZ軸変位板29をクランプし
てZ軸方向への変位を不能にするZ軸用のクランプ部3
3が設けられている。このクランプ部33は、読み取り
ヘッド18bの左端部に形成された係合溝33aと、Z
軸変位板29に固定されたクランクピン33bとからな
る。クランクピン33bを係合溝33aに係合させる
と、Z軸変位板29がエンコーダ18の指示値0の位置
でクランプされる。
【0024】また、支持機構13は、スタイラス12が
被検物に接触していないとき、平行板ばね20、22の
ばね力により、変位ストロークの中心位置すなわちエン
コーダ16の指示値0の位置に保持されるようになって
いる。支持機構14も、支持機構13と同様である。
【0025】支持機構15は、スタイラス12が被検物
に接触していないとき、スタイラス12の重量バランス
をとるコイルスプリング34によって変位ストロークの
中心位置すなわちエンコーダ18の指示値0の位置に保
持されるようになっている。
【0026】図1に示す変位測定プローブは、さらに、
スタイラス12が図3に示すように被検物40の表面に
押し付けられた時、スタイラス12に作用する押し付け
力を検出する押し付け力検出部50と、押し付け力検出
部50で検出された押し付け力からスタイラス12の変
形量(たわみ量)を演算する演算部60(図6参照)と
を備えている。
【0027】押し付け力検出部50は、スタイラス12
と一体化され、前記L字形状のZ軸変位板29の水平板
部に固定されかつ略正方形の断面を有する測定力検出部
材51と、押し付け力検出部材51の4つの面の略中央
部に貼り付けられた4つの歪みゲージ52と、4つの歪
みゲージ52の各抵抗値の変化に基づきスタイラス12
に作用する押し付け力Fを演算する押し付け力演算部5
3(図6参照)とからなる。
【0028】押し付け力演算部53は、4つの歪みゲー
ジ52の各抵抗値の変化から、測定力検出部材51に作
用する力すなわちスタイラス12に作用する押し付け力
を検出する。また、押し付け力演算部53は、略正方形
の断面を有する測定力検出部材51の4つの面の略中央
部に歪みゲージ52をそれぞれ固定してあるので、スタ
イラス12に作用する押し付け力を各軸独立に、かつ正
負の符号を判別して検出できる。すなわち、押し付け力
演算部53は、4つの歪みゲージ52の各出力信号に基
づき、スタイラス12に作用する押し付け力FのX軸方
向成分Fx及びY軸方向成分Fyを演算することができ
る。
【0029】図6に示す演算部60は、三次元測定機の
X軸用エンコーダ7から出力されるキャリッジ5のX軸
方向の移動量Scxを表わす信号と変位測定プローブ1
0のX軸用エンコーダ16から出力されるスタイラス1
2のX軸方向への変位量(変位測定プローブ10のX軸
方向への変位量)Spxを表わす信号とを受けて(Sc
xーSpx)の減算を行ってスタイラス12の変形量Δ
Sを算出する減算器61と、減算器61からの出力信号
と押し付け力演算部53から出力される前記X軸方向成
分Fxを表わす信号とを受けてFx/ΔSの割算を行
い、スタイラス12の剛性Kを算出する割算器62と、
割算器62で算出された剛性Kを記憶するメモリ63
と、メモリ63からの出力信号と押し付け力演算部53
から出力されるX軸方向成分Fxの信号とを受けてFx
/Kの割算を行い、スタイラス12のX軸方向の変形量
ΔSxを算出する割算器64と、メモリ63からの出力
信号と押し付け力演算部53から出力される前記Y軸方
向成分Fyを表わす信号とを受けてFy/Kの割算を行
い、スタイラス12のY軸方向の変形量Δyを算出する
割算器66とを有している。
【0030】次に、上記一実施例に係る変位測定プロー
ブの動作を説明する。
【0031】図3及び図4は、X軸用のクランプ部31
によるX軸変位板21のクランプを解除した状態で、図
2に示す三次元測定機のキャリッジ5をX軸方向に移動
させてスタイラス12を被検物40に押し付けた場合を
示している。この場合、キャリッジ5のX軸方向の移動
量Scxが測定機のX軸用エンコーダ7によって検出さ
れると共に、三次元測定機に対する変位測定プローブ1
0のX軸方向の変位量SpxがX軸用のエンコーダ16
によって検出される。一方、図5は、X軸用のクランプ
部31によってX軸変位板21を変位測定プローブ10
のX軸用エンコーダ16の指示値が0の位置でクランプ
した状態で、三次元測定機のキャリッジ5をX軸方向に
移動させてスタイラス12を被検物40に押し付けた場
合を示している。
【0032】図3〜図5から明らかなように、X軸変位
板21をクランプした場合及びそのクランプを解除した
場合のいずれの場合にも、スタイラス12は変形してお
り、その変形量はスタイラス12に作用する押し付け力
に比例する。したがって、この実施例では、スタイラス
12に作用する押し付け力Fを検出してスタイラス12
の変形量を検出する。
【0033】まず、スタイラス12の変形量を検出する
手順を図6に基づいて説明する。
【0034】三次元測定機のスピンドル6に変位測定プ
ローブ10を取り付け、X軸変位板21のクランプを解
除した状態で、三次元測定機のキャリッジ5をX軸方向
に移動させてスタイラス12を被検物40に押し付ける
(図3及び図4参照)。X軸用エンコーダ7によって検
出されるキャリッジ5のX軸方向の移動量をScx、X
軸用のエンコーダ16によって検出される変位測定プロ
ーブ10のX軸方向の変位量をSpx、スタイラス12
の変形量をΔSとすると、Scx=Spx+ΔSの関係
がある。
【0035】したがって、演算部60の減算器61によ
って、(ScxーSpx)の減算を行ってスタイラス1
2の変形量ΔSを算出する。
【0036】ΔSはスタイラス12に作用する押し付け
力Fに比例する。スタイラス12の剛性をKと置くと、
F=K・ΔSとなるので、剛性Kの値は、K=F/(S
cxーSpx)の式で求められる。
【0037】したがって、演算部60の割算器62によ
って、減算器61からの出力信号と押し付け力演算部5
3から出力される押し付け力FのX軸方向成分Fxを表
わす信号とを受けてFx/(ScxーSpx)の割算を
行い、スタイラス12の剛性Kを算出する。
【0038】このKの値を各スタイラス毎にメモリ63
に記憶しておく。
【0039】このようにして剛性Kの値を求めて記憶し
た後に、X軸変位板21をクランプした状態で、キャリ
ッジ5をX軸方向に移動させてスタイラス12を被検物
40に押し付け(図5参照)、リングゲージの真円度等
の測定を開始する。
【0040】この測定時に、押し付け力検出部50の押
し付け力演算部53は、4つの歪みゲージ52の各出力
信号に基づき、スタイラス12に作用する押し付け力F
のX軸方向成分Fx及びY軸方向成分Fyを演算する。
この押し付け力演算部53からの出力は割算器64及び
65にそれぞれ入力される。
【0041】割算器64は、メモリ63に記憶された剛
性Kと押し付け力演算部53から出力される押し付け力
FのX軸方向成分Fxとを用いてFx/Kの割算を行
い、スタイラス12のX軸方向の変形量ΔSxを算出す
る。
【0042】一方、割算器65は、メモリ63に記憶さ
れた剛性Kと押し付け力演算部53から出力される押し
付け力FのY軸方向成分Fyとを用いてFy/Kの割算
を行い、スタイラス12のY軸方向の変形量ΔSyを算
出する。
【0043】そして、変形量ΔSx及びΔSyを変位測
定プローブ10の座標値(Scx+Spx, Scy+S
py, Scz+Spz)に加算すれば、スタイラス12
の変形量に起因する誤差が補正された真の測定値が得ら
れる。
【0044】ここで、Scyは測定機のY軸用エンコー
ダ(図示略)によって検出されるブリッジ3のY軸方向
の移動量、Sczは測定機のZ軸用エンコーダ(図示
略)によって検出されるスピンドル6のZ軸方向の移動
量、SpyはY軸用エンコーダ17によって検出される
変位測定プローブ10のY軸方向の移動量、SpzはZ
軸用エンコーダ18によって検出される変位測定プロー
ブ10のZ軸方向の移動量である。
【0045】上述したように、上記一実施例に係る変位
測定プローブによれば、X軸変位板21のクランプを解
除した状態で、スタイラス12の剛性Kを求めてメモリ
63に記憶しておき、X軸変位板21をクランプした状
態での測定中に、剛性Kと、押し付け力演算部53から
得られるスタイラス12に作用する押し付け力FのX軸
方向成分Fx及びY軸方向成分Fyとを用いてスタイラ
ス12のX軸方向の変形量ΔSx及びY軸方向の変形量
ΔSyを算出することができる。したがって、スタイラ
ス12がある特定の方向、例えばX軸方向に変位しない
ようにクランプして測定する場合でも、スタイラス12
の変形量に起因する測定誤差のない、高精度な測定を行
うことができる。
【0046】なお、上記一実施例に係る変位測定プロー
ブ10は、X軸変位板21をクランプしないで測定する
場合にも、スタイラス12の変形量に起因する測定誤差
のない、高精度な測定を行うことができることは言うま
でもない。
【0047】図7は、上記一実施例に係る変位測定プロ
ーブ10を用いてリングゲージの真円度を測定した結果
を示している。図7の測定データ70では、図8に示す
測定データ80のような大きな測定誤差が生じている部
分80aがなく、丸い結果が得られている。
【0048】なお、上記一実施例における歪みゲージ5
2に代えて、スタイラス12に作用する押し付け力を検
出するために、作用する力に応じた電圧又は電荷を発生
する圧電素子のような検出素子を用いてもよい。
【0049】また、上記一実施例では、スタイラス12
を取付部11に互いに直交する3つの軸方向に変位可能
に支持する支持機構13〜15を、XYZ各軸のガイド
として平行板ばねを用いた平行板ばね方式としている
が、XYZ各軸のガイドとしてエアベアリング或いは機
械式の直線案内を用いることもできる。
【0050】さらに、上記一実施例では、スタイラス1
2の変形量を検出すると述べたが、スタイラス12の変
形量は、スタイラス12自体の変形量だけでなく、変位
測定プローブ10を構成する全ての部材の変形量を含む
意味で用いられている。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る変位測定プローブによれば、測定子に作用する
押し付け力を押し付け力検出手段により検出し、この検
出した押し付け力から演算手段が測定子の変形量を演算
するので、測定子がある特定の方向、例えばX軸方向に
変位しないようにクランプして測定する場合でも、クラ
ンプした方向における測定子の変形量を求めることがで
き、測定誤差が生じない。したがって、どのような測定
の場合にも測定子の変形量を補正することができ、測定
精度を向上させることができる。
【0052】請求項2記載の発明に係る変位測定プロー
ブによれば、測定子に作用する押し付け力を歪みゲージ
によって検出することができる。
【0053】請求項3記載の変位測定プローブでは、測
定子に作用する押し付け力を圧電素子によって検出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施例に係る変位測定プロ
ーブ全体を拡大して示した概略構成図である。
【図2】図2は図1に示す変位測定プローブが取り付け
られた一般的な三次元測定機を示す概略構成図である。
【図3】図3は図1と同様の図で、クランプを解除した
状態でスタイラスを被検物に押し付けた場合を示す図で
ある。
【図4】図4は図3と同様の図で、三次元測定機の一部
を破断して示した図である。
【図5】図5はクランプ状態でスタイラスを被検物40
に押し付けた場合を示す図である。
【図6】図6は演算部を示すブロック図である。
【図7】図7は図1に示す変位測定プローブを用いてリ
ングゲージの真円度を測定した結果を示す図である。
【図8】図8は従来の変位測定プローブを用いてリング
ゲージの真円度を測定した結果を示す図である。
【符号の説明】
11 取付部 12 スタイラス(測定子) 13〜15 支持機構 16 X軸用エンコーダ(変位量検出手段) 17 Y軸用エンコーダ(変位量検出手段) 18 Z軸用エンコーダ(変位量検出手段) 50 押し付け力検出部(押し付け力検出手段) 52 歪みゲージ 60 演算部(演算手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定機本体への取付部と、測定子と、こ
    の測定子を前記取付部に互いに直交する3つの軸方向に
    変位可能に支持する支持機構と、前記測定子の各軸方向
    への変位量を検出する変位量検出手段とを備えた変位測
    定プローブにおいて、 前記測定子が被検物の表面に押し付けられた時、前記測
    定子に作用する押し付け力を検出する押し付け力検出手
    段と、 前記押し付け力から前記測定子の変形量を演算する演算
    手段とを備えてなることを特徴とする変位測定プロー
    ブ。
  2. 【請求項2】 前記押し付け力検出手段は歪みゲージで
    あることを特徴とする請求項1記載の変位測定プロー
    ブ。
  3. 【請求項3】 前記押し付け力検出手段は圧電素子であ
    ることを特徴とする請求項1記載の変位測定プローブ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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