JPH08218181A - 黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH08218181A JPH08218181A JP4786295A JP4786295A JPH08218181A JP H08218181 A JPH08218181 A JP H08218181A JP 4786295 A JP4786295 A JP 4786295A JP 4786295 A JP4786295 A JP 4786295A JP H08218181 A JPH08218181 A JP H08218181A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- zinc
- treatment
- zinc phosphate
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C28/00—Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
- C23C28/30—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer
- C23C28/32—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer
- C23C28/322—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer only coatings of metal elements only
- C23C28/3225—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer only coatings of metal elements only with at least one zinc-based layer
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C28/00—Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C28/00—Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
- C23C28/30—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer
- C23C28/34—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one inorganic non-metallic material layer, e.g. metal carbide, nitride, boride, silicide layer and their mixtures, enamels, phosphates and sulphates
- C23C28/345—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one inorganic non-metallic material layer, e.g. metal carbide, nitride, boride, silicide layer and their mixtures, enamels, phosphates and sulphates with at least one oxide layer
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 短時間に黒色化可能なリン酸亜鉛処理による
黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法を提供する。 【構成】 亜鉛系めっき鋼板に脱脂、水洗、Ti水酸化
物粒子含有弱アルカリ表面調整剤処理液による処理、N
iイオン含有リン酸亜鉛処理剤処理液のスプレ−処理を
施して、皮膜量が2g/m2以上のリン酸亜鉛皮膜を形
成し、鋼板の色調を明度指数L値を45〜60にする黒
色化鋼板の製造方法において、前記表面調整剤処理液の
Ti水酸化物粒子濃度を30〜100ppm、リン酸亜
鉛処理剤処理液の全酸度を、処理液10mlをフェノ−
ルフタレインを指示薬として中和するのに要する1/1
0NのNaOH水溶液が40〜80ml、Niイオン濃
度を3.5〜7.0g/l、温度を65℃以上にする。ま
た、リン酸亜鉛処理剤処理液での処理後にクロム量5〜
30mg/m2のクロメ−ト皮膜を形成して、その上に
膜厚が3〜20μmのクリア塗膜を形成する。
黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法を提供する。 【構成】 亜鉛系めっき鋼板に脱脂、水洗、Ti水酸化
物粒子含有弱アルカリ表面調整剤処理液による処理、N
iイオン含有リン酸亜鉛処理剤処理液のスプレ−処理を
施して、皮膜量が2g/m2以上のリン酸亜鉛皮膜を形
成し、鋼板の色調を明度指数L値を45〜60にする黒
色化鋼板の製造方法において、前記表面調整剤処理液の
Ti水酸化物粒子濃度を30〜100ppm、リン酸亜
鉛処理剤処理液の全酸度を、処理液10mlをフェノ−
ルフタレインを指示薬として中和するのに要する1/1
0NのNaOH水溶液が40〜80ml、Niイオン濃
度を3.5〜7.0g/l、温度を65℃以上にする。ま
た、リン酸亜鉛処理剤処理液での処理後にクロム量5〜
30mg/m2のクロメ−ト皮膜を形成して、その上に
膜厚が3〜20μmのクリア塗膜を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リン酸亜鉛処理による
黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法の改良に関する。
黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来技術】音響機器や画像機器などの分野では、製造
合理化のため、黒色鋼板で外装を製造することが試みら
れているが、このような黒色鋼板の製造方法として、亜
鉛めっき鋼板や亜鉛系合金めっき鋼板をリン酸亜鉛処理
剤で処理して、黒色化する方法がある(特開平7−11
452号公報)。
合理化のため、黒色鋼板で外装を製造することが試みら
れているが、このような黒色鋼板の製造方法として、亜
鉛めっき鋼板や亜鉛系合金めっき鋼板をリン酸亜鉛処理
剤で処理して、黒色化する方法がある(特開平7−11
452号公報)。
【0003】この方法は、鋼板を脱脂して、水洗した
後、Ti水酸化物粒子含有弱アルカリ表面調整剤処理液
で処理して、Ti水酸化物粒子を均一に付着させること
によりリン酸亜鉛結晶が析出する核を形成し、その後、
Niイオン含有リン酸亜鉛処理剤処理液に浸漬して、リ
ン酸亜鉛皮膜を形成する工程で行っていたが、鋼板を黒
色化するには、リン酸亜鉛皮膜の付着量を2g/m2以
上にして、鋼板の色調を明度指数L値で45〜60にす
る必要があった。このような皮膜付着量のリン酸亜鉛皮
膜を形成するには、表面調整剤処理液のTi水酸化物粒
子濃度を10ppmにし、かつ、リン酸亜鉛処理剤処理
液中のNi濃度を3g/l、処理液の温度を60℃と
し、処理方法は浸漬で行われていた。しかし、この処理
条件では処理時間が30秒と長くかかり、連続ラインで
量産するのには生産性が劣るという問題があった。一
方、従来より塗装の前処理として、リン酸亜鉛処理剤処
理液の全酸度を、処理液10mlをフェノ−ルフタレイ
ンを指示薬として中和するのに要する1/10NのNa
OH水溶液滴定量が10〜30ml、Niイオン濃度を
0.5〜1.0g/l、温度を30〜60℃とし、処理時
間が数十秒〜数分で行われているが、この処理条件で
は、鋼板の色調を明度指数L値で45〜60にすること
ができない。
後、Ti水酸化物粒子含有弱アルカリ表面調整剤処理液
で処理して、Ti水酸化物粒子を均一に付着させること
によりリン酸亜鉛結晶が析出する核を形成し、その後、
Niイオン含有リン酸亜鉛処理剤処理液に浸漬して、リ
ン酸亜鉛皮膜を形成する工程で行っていたが、鋼板を黒
色化するには、リン酸亜鉛皮膜の付着量を2g/m2以
上にして、鋼板の色調を明度指数L値で45〜60にす
る必要があった。このような皮膜付着量のリン酸亜鉛皮
膜を形成するには、表面調整剤処理液のTi水酸化物粒
子濃度を10ppmにし、かつ、リン酸亜鉛処理剤処理
液中のNi濃度を3g/l、処理液の温度を60℃と
し、処理方法は浸漬で行われていた。しかし、この処理
条件では処理時間が30秒と長くかかり、連続ラインで
量産するのには生産性が劣るという問題があった。一
方、従来より塗装の前処理として、リン酸亜鉛処理剤処
理液の全酸度を、処理液10mlをフェノ−ルフタレイ
ンを指示薬として中和するのに要する1/10NのNa
OH水溶液滴定量が10〜30ml、Niイオン濃度を
0.5〜1.0g/l、温度を30〜60℃とし、処理時
間が数十秒〜数分で行われているが、この処理条件で
は、鋼板の色調を明度指数L値で45〜60にすること
ができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、短時間でも
リン酸亜鉛処理による黒色化が可能な黒色化亜鉛系めっ
き鋼板の製造方法を提供するものである。
リン酸亜鉛処理による黒色化が可能な黒色化亜鉛系めっ
き鋼板の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、亜鉛めっき鋼
板または亜鉛系合金めっき鋼板を脱脂して、水洗した
後、Ti水酸化物粒子含有弱アルカリ表面調整剤処理液
で処理して、Niイオン含有リン酸亜鉛処理剤処理液を
スプレ−することにより皮膜付着量が2g/m2以上の
リン酸亜鉛皮膜を形成し、鋼板の色調を明度指数L値で
45〜60にする黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法に
おいて、前記表面調整剤処理液のTi水酸化物粒子濃度
を30〜100ppmにし、かつ、リン酸亜鉛処理剤処
理液の全酸度を、処理液10mlをフェノ−ルフタレイ
ンを指示薬として中和するのに要する1/10NのNa
OH水溶液滴定量が40〜80ml、Niイオン濃度を
3.5〜7.0g/l、温度を65℃以上にし、また、リ
ン酸亜鉛処理剤処理液で処理後、クロメ−ト処理により
クロム量5〜30mg/m2のクロメ−ト皮膜を形成し
て、その上に膜厚が3〜20μmのクリア塗膜を形成す
るようにした。
板または亜鉛系合金めっき鋼板を脱脂して、水洗した
後、Ti水酸化物粒子含有弱アルカリ表面調整剤処理液
で処理して、Niイオン含有リン酸亜鉛処理剤処理液を
スプレ−することにより皮膜付着量が2g/m2以上の
リン酸亜鉛皮膜を形成し、鋼板の色調を明度指数L値で
45〜60にする黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法に
おいて、前記表面調整剤処理液のTi水酸化物粒子濃度
を30〜100ppmにし、かつ、リン酸亜鉛処理剤処
理液の全酸度を、処理液10mlをフェノ−ルフタレイ
ンを指示薬として中和するのに要する1/10NのNa
OH水溶液滴定量が40〜80ml、Niイオン濃度を
3.5〜7.0g/l、温度を65℃以上にし、また、リ
ン酸亜鉛処理剤処理液で処理後、クロメ−ト処理により
クロム量5〜30mg/m2のクロメ−ト皮膜を形成し
て、その上に膜厚が3〜20μmのクリア塗膜を形成す
るようにした。
【0006】
【作用】表面調整剤処理液のTi水酸化物粒子濃度を3
0ppm以上にすると、リン酸亜鉛結晶の析出核が鋼板
全面に均一に形成されるため、リン酸亜鉛処理を施した
場合、緻密なリン酸亜鉛結晶が形成され、色調が均一に
なる。Ti水酸化物粒子濃度が30ppm未満である
と、核形成が不十分なため、リン酸亜鉛結晶が粗大にな
り、色調が不均一になるとともに、変動も大きい。一
方、100ppmを超えると、核形成効果は飽和するた
め、濃度をさらに高くすることは経済的に不利になる。
このため、Ti水酸化物粒子濃度は30〜100ppm
にする。
0ppm以上にすると、リン酸亜鉛結晶の析出核が鋼板
全面に均一に形成されるため、リン酸亜鉛処理を施した
場合、緻密なリン酸亜鉛結晶が形成され、色調が均一に
なる。Ti水酸化物粒子濃度が30ppm未満である
と、核形成が不十分なため、リン酸亜鉛結晶が粗大にな
り、色調が不均一になるとともに、変動も大きい。一
方、100ppmを超えると、核形成効果は飽和するた
め、濃度をさらに高くすることは経済的に不利になる。
このため、Ti水酸化物粒子濃度は30〜100ppm
にする。
【0007】リン酸亜鉛処理剤処理液は、従来のように
Niイオンを含有するものを用い、その濃度を3.5〜
7.0g/lにする。3.5g/l未満であると、短時間
処理で鋼板色調を明度指数L値で45〜60にすること
ができず、逆に7.0g/lより高くしても、色調はさ
らに黒くなることはない。
Niイオンを含有するものを用い、その濃度を3.5〜
7.0g/lにする。3.5g/l未満であると、短時間
処理で鋼板色調を明度指数L値で45〜60にすること
ができず、逆に7.0g/lより高くしても、色調はさ
らに黒くなることはない。
【0008】また、処理液の第一リン酸亜鉛濃度を意味
する全酸度は処理液10mlをフェノ−ルフタレインを
指示薬として中和するのに要する1/10NのNaOH
水溶液の滴定量で管理しているが、その滴定量が40m
l未満であると、短時間処理が困難になるばかりでな
く、処理ムラや同一コイルでも色調の変化が生じる。一
方、中和に必要なNaOH水溶液の滴定量が80mlよ
り多いような全酸度にしても、処理時間は80mlの場
合より短縮できない。このため、リン酸亜鉛処理剤処理
液の全酸度は1/10NのNaOH水溶液の滴定量で4
0〜80mlにする。処理液温度は65℃未満である
と、短時間処理で鋼板色調を明度指数L値で45〜60
にすることができないので、65℃以上にする。
する全酸度は処理液10mlをフェノ−ルフタレインを
指示薬として中和するのに要する1/10NのNaOH
水溶液の滴定量で管理しているが、その滴定量が40m
l未満であると、短時間処理が困難になるばかりでな
く、処理ムラや同一コイルでも色調の変化が生じる。一
方、中和に必要なNaOH水溶液の滴定量が80mlよ
り多いような全酸度にしても、処理時間は80mlの場
合より短縮できない。このため、リン酸亜鉛処理剤処理
液の全酸度は1/10NのNaOH水溶液の滴定量で4
0〜80mlにする。処理液温度は65℃未満である
と、短時間処理で鋼板色調を明度指数L値で45〜60
にすることができないので、65℃以上にする。
【0009】本発明の黒色化亜鉛系めっき鋼板は、使用
場所が一般的な田園、工業地域であれば、かなり良好な
耐食性を示すが、海塩粒子等の影響のある海岸地域では
比較的早期に白錆が発生する。また、リン酸亜鉛結晶は
硬質で脆いため、プレス加工を施すると、リン酸亜鉛皮
膜が剥離する。しかし、これらの欠点はリン酸亜鉛処理
剤処理液での処理後、クロメ−ト処理を施して、クロメ
−ト皮膜を形成し、その後、クリア塗膜を形成すること
により解決可能である。
場所が一般的な田園、工業地域であれば、かなり良好な
耐食性を示すが、海塩粒子等の影響のある海岸地域では
比較的早期に白錆が発生する。また、リン酸亜鉛結晶は
硬質で脆いため、プレス加工を施すると、リン酸亜鉛皮
膜が剥離する。しかし、これらの欠点はリン酸亜鉛処理
剤処理液での処理後、クロメ−ト処理を施して、クロメ
−ト皮膜を形成し、その後、クリア塗膜を形成すること
により解決可能である。
【0010】この場合、クロメ−ト皮膜のクロム量は5
〜30mg/m2にし、クリア塗膜の膜厚は3〜20μ
mにする。クロム量が5mg/m2未満では耐食性の向
上効果がなく、30mg/m2を超えると、色調が損な
われる。また、クリア塗膜の膜厚が3μm未満である
と、成形加工時のリン酸亜鉛皮膜の剥離を十分抑制でき
ず、20μmを超えると、加工時に塗膜剥離を起こす恐
れがある。クリア塗膜としては、公知の樹脂のものでよ
く、例えば、エポキシ系、アクリル系、フッ素系等のも
のを使用すればよい。クリア塗膜には透明性が損なわれ
ない範囲で着色顔料を添加して、外観に重厚感を付与し
てもよい。
〜30mg/m2にし、クリア塗膜の膜厚は3〜20μ
mにする。クロム量が5mg/m2未満では耐食性の向
上効果がなく、30mg/m2を超えると、色調が損な
われる。また、クリア塗膜の膜厚が3μm未満である
と、成形加工時のリン酸亜鉛皮膜の剥離を十分抑制でき
ず、20μmを超えると、加工時に塗膜剥離を起こす恐
れがある。クリア塗膜としては、公知の樹脂のものでよ
く、例えば、エポキシ系、アクリル系、フッ素系等のも
のを使用すればよい。クリア塗膜には透明性が損なわれ
ない範囲で着色顔料を添加して、外観に重厚感を付与し
てもよい。
【0011】
実験例1 溶融Znめっきステンレス鋼板と溶融Zn−5%Al合
金めっき普通鋼鋼板に次の工程、処理条件でリン酸亜鉛
処理を施した。 (1)脱脂処理 液温65℃のアルカリ系脱脂剤で5秒間処理した。 (2)水洗処理 上水をスプレ−した。 (3)表面調整処理 Ti水酸化物粒子含有表面調整剤[日本パ−カライジン
グ(株)製、商品名;PL−Z]をTi水酸化物粒子濃
度が20〜100ppmになるように水で希釈して、常
温で5秒間処理した。 (4)リン酸亜鉛処理 Niイオン含有リン酸亜鉛処理剤[日本パ−カライジン
グ(株)製、商品名;PB−37]を水でNiイオンが
1〜7g/l、1/10NのNaOH水溶液による滴定
量の全酸度が30〜80mlになるように希釈して、液
温60〜70℃でスプレ−処理した。 (5)乾燥処理 100℃の温風で20秒間乾燥した。
金めっき普通鋼鋼板に次の工程、処理条件でリン酸亜鉛
処理を施した。 (1)脱脂処理 液温65℃のアルカリ系脱脂剤で5秒間処理した。 (2)水洗処理 上水をスプレ−した。 (3)表面調整処理 Ti水酸化物粒子含有表面調整剤[日本パ−カライジン
グ(株)製、商品名;PL−Z]をTi水酸化物粒子濃
度が20〜100ppmになるように水で希釈して、常
温で5秒間処理した。 (4)リン酸亜鉛処理 Niイオン含有リン酸亜鉛処理剤[日本パ−カライジン
グ(株)製、商品名;PB−37]を水でNiイオンが
1〜7g/l、1/10NのNaOH水溶液による滴定
量の全酸度が30〜80mlになるように希釈して、液
温60〜70℃でスプレ−処理した。 (5)乾燥処理 100℃の温風で20秒間乾燥した。
【0012】次に、以上のようにして得られた鋼板の色
調を色差計で測定した。表1に明度指数L値を示す。表
1では明度指数L値が45〜60のものを記号○で評価
し、60超のものは記号×で評価した。
調を色差計で測定した。表1に明度指数L値を示す。表
1では明度指数L値が45〜60のものを記号○で評価
し、60超のものは記号×で評価した。
【0013】
【表1】 (注)処理鋼板種類の記号Aは溶融Znめっきステンレ
ス鋼板、記号Bは溶融Zn−5%Al合金めっき普通鋼
鋼板である。
ス鋼板、記号Bは溶融Zn−5%Al合金めっき普通鋼
鋼板である。
【0014】実験例2 実験例1と同様の方法でリン酸亜鉛皮膜の皮膜付着量が
3.5g/m2で、明度指数L値が55である鋼板を作成
して、無水クロム酸溶液でクロメ−ト処理を施し、クロ
ム付着量3〜36mg/m2のクロメ−ト皮膜を形成し
た。そして、クロメ−ト処理後色差計で明度指数L値を
測定した後、塩水噴霧試験(JIS Z2371)を9
6時間行い、白錆の発生状態を調査した。この結果を表
2に示す。
3.5g/m2で、明度指数L値が55である鋼板を作成
して、無水クロム酸溶液でクロメ−ト処理を施し、クロ
ム付着量3〜36mg/m2のクロメ−ト皮膜を形成し
た。そして、クロメ−ト処理後色差計で明度指数L値を
測定した後、塩水噴霧試験(JIS Z2371)を9
6時間行い、白錆の発生状態を調査した。この結果を表
2に示す。
【0015】
【表2】 (注)処理鋼板種類の記号Aは溶融Znめっきステンレ
ス鋼板、記号Bは溶融Zn−5%Al合金めっき普通鋼
鋼板である。
ス鋼板、記号Bは溶融Zn−5%Al合金めっき普通鋼
鋼板である。
【0016】実験例3 実験例1と同様の方法でリン酸亜鉛皮膜の皮膜付着量が
3.5g/m2で、明度指数L値が55である鋼板を作成
して、これに実験例2の方法でクロム付着量10mg/
m2のクロメ−ト皮膜を形成し、その後、アクリルクリ
ア塗料のクリア塗装を乾燥塗膜厚で3〜25μmになる
ように施した。そして、塗装後には、円筒絞り加工試験
(ポンチ径:40mm、絞り比:2.1、しわ押さえ:
5880N、高さ:15mm)を行って、側壁部のリン
酸亜鉛皮膜および塗膜の剥離状態を観察し、剥離のない
ものを記号○、一部剥離したものを記号△、全面剥離し
たものを記号×で評価した。この結果を表3に示す。
3.5g/m2で、明度指数L値が55である鋼板を作成
して、これに実験例2の方法でクロム付着量10mg/
m2のクロメ−ト皮膜を形成し、その後、アクリルクリ
ア塗料のクリア塗装を乾燥塗膜厚で3〜25μmになる
ように施した。そして、塗装後には、円筒絞り加工試験
(ポンチ径:40mm、絞り比:2.1、しわ押さえ:
5880N、高さ:15mm)を行って、側壁部のリン
酸亜鉛皮膜および塗膜の剥離状態を観察し、剥離のない
ものを記号○、一部剥離したものを記号△、全面剥離し
たものを記号×で評価した。この結果を表3に示す。
【0017】
【表3】 (注)処理鋼板種類の記号Aは溶融Znめっきステンレ
ス鋼板、記号Bは溶融Zn−5%Al合金めっき普通鋼
鋼板である。
ス鋼板、記号Bは溶融Zn−5%Al合金めっき普通鋼
鋼板である。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明法によれば、Zn
系合金めっき鋼板を短時間で黒色化することができる。
系合金めっき鋼板を短時間で黒色化することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 亜鉛めっき鋼板または亜鉛系合金めっ
き鋼板を脱脂して、水洗した後、Ti水酸化物粒子含有
弱アルカリ表面調整剤処理液で処理して、Niイオン含
有リン酸亜鉛処理剤処理液をスプレ−することにより皮
膜付着量が2g/m2以上のリン酸亜鉛皮膜を形成し、
鋼板の色調を明度指数L値で45〜60にする黒色化亜
鉛系めっき鋼板の製造方法において、前記表面調整剤処
理液のTi水酸化物粒子濃度を30〜100ppmに
し、かつ、リン酸亜鉛処理剤処理液の全酸度を、処理液
10mlをフェノ−ルフタレインを指示薬として中和す
るのに要する1/10NのNaOH水溶液滴定量が40
〜80ml、Niイオン濃度を3.5〜7.0g/l、温
度を65℃以上にすることを特徴とする黒色化亜鉛系め
っき鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1でリン酸亜鉛処理剤処理液で
処理後、クロメ−ト処理によりクロム量5〜30mg/
m2のクロメ−ト皮膜を形成して、その上に膜厚が3〜
20μmのクリア塗膜を形成することを特徴とする黒色
化亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04786295A JP3335261B2 (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | 黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04786295A JP3335261B2 (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | 黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08218181A true JPH08218181A (ja) | 1996-08-27 |
JP3335261B2 JP3335261B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=12787187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04786295A Expired - Fee Related JP3335261B2 (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | 黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3335261B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004360056A (ja) * | 2003-06-09 | 2004-12-24 | Nisshin Steel Co Ltd | 黒色化溶融Zn−Al−Mg系合金めっき鋼板及びその製造方法 |
JP2007138267A (ja) * | 2005-11-21 | 2007-06-07 | Om Kogyo Kk | 溶融亜鉛めっき鋼材の黒色化処理方法及びそれによって得られる黒色化した溶融亜鉛めっき鋼材 |
CN113046738A (zh) * | 2021-03-11 | 2021-06-29 | 廊坊师范学院 | 一种钢铁表面黑色磷化液的制备方法 |
-
1995
- 1995-02-13 JP JP04786295A patent/JP3335261B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004360056A (ja) * | 2003-06-09 | 2004-12-24 | Nisshin Steel Co Ltd | 黒色化溶融Zn−Al−Mg系合金めっき鋼板及びその製造方法 |
JP2007138267A (ja) * | 2005-11-21 | 2007-06-07 | Om Kogyo Kk | 溶融亜鉛めっき鋼材の黒色化処理方法及びそれによって得られる黒色化した溶融亜鉛めっき鋼材 |
CN113046738A (zh) * | 2021-03-11 | 2021-06-29 | 廊坊师范学院 | 一种钢铁表面黑色磷化液的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3335261B2 (ja) | 2002-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2355855C (en) | Metal-surface-treating composition and surface-treated metal material | |
GB2044805A (en) | Process for phosphating metal surface | |
US4511633A (en) | Galvanized steel sheet protected by chromium and chromium oxide layers | |
US20080063891A1 (en) | Phosphate-Treated Zinc-Coated Steel Sheet | |
JP3335261B2 (ja) | 黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法 | |
JPS63100185A (ja) | 冷延鋼板または亜鉛めっき鋼板のりん酸塩化成処理方法 | |
JP4267213B2 (ja) | 耐食性および色調に優れたリン酸亜鉛処理亜鉛系メッキ鋼板 | |
JP5442346B2 (ja) | 化成処理鋼板の製造方法 | |
JP2816559B2 (ja) | 黒色亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JPH11140665A (ja) | 端面耐食性に優れた塗装鋼板およびその製造方法 | |
JP2003193251A (ja) | 外観および密着性に優れた絶縁被膜付き電磁鋼板の製造方法 | |
JP4125950B2 (ja) | 非クロム型処理亜鉛系めっき鋼板の製造方法 | |
JP3999948B2 (ja) | 表裏識別性に優れたリン酸亜鉛処理亜鉛系メッキ鋼板 | |
JP2839971B2 (ja) | 透明フッ素樹脂被覆ステンレス鋼板の製造方法 | |
JP2003171779A (ja) | 塗装原板および塗装原板の表面調整方法ならびに加工部耐食性に優れた塗装鋼板の製造方法 | |
JP2000309880A (ja) | 高耐食性表面処理鋼板 | |
JP4086149B2 (ja) | 意匠性に優れた黒色化亜鉛系めっき鋼板 | |
JP2002060960A (ja) | 色調安定性に優れた黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法 | |
JP5660304B2 (ja) | 電気亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP3241170B2 (ja) | アルミニウム系金属材料のカチオン電着塗装前処理方法 | |
JPH08258215A (ja) | 耐食性、意匠性に優れた黒色化亜鉛系めっき鋼板 | |
JP2002097559A (ja) | 黒色化鋼板とその製造法 | |
JPH0432576A (ja) | リン酸亜鉛化成処理液 | |
JP2010052363A (ja) | 塗装鋼板、加工品及び塗装鋼板の製造方法 | |
JP2000309881A (ja) | 色調安定性に優れた黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20020716 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080802 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |