JPH08217952A - 石灰含有不焼成耐火物用結合剤および石灰含有不焼成耐火物の製造方法 - Google Patents

石灰含有不焼成耐火物用結合剤および石灰含有不焼成耐火物の製造方法

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JPH08217952A
JPH08217952A JP7046346A JP4634695A JPH08217952A JP H08217952 A JPH08217952 A JP H08217952A JP 7046346 A JP7046346 A JP 7046346A JP 4634695 A JP4634695 A JP 4634695A JP H08217952 A JPH08217952 A JP H08217952A
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lime
carbonate
refractory
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resin solution
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JP7046346A
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Inventor
Masanao Takada
雅直 高田
Shinichiro Furukawa
伸一郎 古川
Tadao Teraushi
唯夫 寺牛
Toshihiro Kawahara
敏博 河原
Susumu Nishida
進 西田
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KOBE RIKAGAKU KOGYO KK
AGC Inc
Original Assignee
KOBE RIKAGAKU KOGYO KK
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】結合剤を、エチレンカーボネイト、ジエチルカ
ーボネイト、メチレンカーボネイト、ジメチルカーボネ
イト及びプロピレンカーボネイトから選ばれる1種以上
を溶媒とし、不揮発分を60重量%以上含み、25℃に
おける粘度が5000センチポイズ以下であり、水分量
が1重量%以下のノボラック型フェノール樹脂溶液とす
る。 【効果】混練坏土を保存でき、スレーキングせず、強度
と耐用及び安全性に優れた石灰含有不焼成耐火物が提供
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石灰含有不焼成耐火物
用結合剤および石灰含有不焼成耐火物の製造方法に関
し、特に二次精錬鍋などの取鍋の内張りに適した石灰含
有不焼成耐火物に使用する結合剤及びこの結合剤を用い
る石灰含有不焼成耐火物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、石灰含有不焼成耐火物の結合剤に
は石灰と反応しないタールピッチあるいはウレタン樹脂
が多く使用されている。しかしながら、タールピッチは
発ガン性に問題があるため使用上注意を必要とし、ま
た、結合強度が大きくないため成形された煉瓦の取扱に
は注意を要するという問題がある。
【0003】また、ウレタン樹脂は水分と反応して硬化
する性質を有しており、大気中の水分と徐々に反応して
硬化が進行するため、混練した坏土を長期間保存するこ
とができず、坏土の混練後あまり時間が経過しないうち
に成形しなければならないという問題があった。
【0004】強度の大きい不焼成耐火物が得られる結合
剤として、マグネシア・カーボン煉瓦やアルミナ・カー
ボン煉瓦ではノボラック型あるいはレゾール型フェノー
ル樹脂が使用されている。しかし、石灰含有耐火物にレ
ゾール型フェノール樹脂を使用すると、たとえ樹脂溶液
中の水分量が1%以下と少なくてもレゾール型フェノー
ル樹脂の硬化時に副生する水分が石灰成分と反応して石
灰が消化(スレーキングともいう)する。すなわち、石
灰含有耐火物に含有される石灰成分(酸化カルシウム)
が式(1)の如く水と水和反応して水酸化カルシウムを
生成するが、この水酸化カルシウムの生成に伴う体積膨
張が石灰含有不焼成耐火物をスレーキングさせる原因と
なっている。
【0005】 CaO+H2 O→Ca(OH)2 …(1) 一方、エチレングリコールを溶媒とする従来のノボラッ
ク型フェノール樹脂を使用する場合は、フェノール樹脂
の硬化時に副生する水分の量が少なく、石灰含有不焼成
耐火物のスレーキングは起きにくい。しかし、溶媒のエ
チレングリコールが石灰と反応し、水によるスレーキン
グと似た現象が起きる。すなわち、エチレングリコール
は式(2)の如く酸化カルシウムと反応し、CaC2
6 2 が生成する。この反応生成物の生成に伴う体積膨
張が石灰含有耐火物をスレーキングさせる原因になると
考えられる。
【0006】 CaO+C2 6 2 →CaC2 6 2 +H2 O …(2) また、エチレングリコールのように吸湿性の強い溶媒を
含む結合剤を使用すると、保存中に坏土が大気中の水分
を吸って坏土中の石灰成分が水和する原因になり、石灰
含有不焼成耐火物を成形した後も水分の吸収が起こりや
すく、やはり石灰成分の水和が起こる。
【0007】特開昭54−161611号公報には、ノ
ボラック型フェノール樹脂のフェノール性水酸基にアル
キルカーボネイトをエステル交換反応させて変性し、フ
ェノール性水酸基の分解による水の発生を抑えて石灰成
分のスレーキングを防止する方法が提案されているが、
エステル化によってノボラック型フェノール樹脂の反応
性が低下するため硬化後の結合強度が低下する。また、
アルキル基が導入された分樹脂の分子量が増大して樹脂
溶液の粘度が増大し、石灰質耐火物原料との混和性が低
下するため得られる耐火物の強度が低下する。
【0008】このアルキル基が導入されたノボラック型
フェノール樹脂の樹脂溶液の粘度を適当な粘度にするに
は、樹脂溶液中の溶媒の含有量を増やす必要があり、溶
媒の量が多ければ不揮発成分である樹脂溶液中のフェノ
ール樹脂の含有量が減り、その結果、成形した煉瓦の気
孔率が増加すると共に、固定炭素分が減少して耐火物の
耐用が損なわれる。
【0009】特開昭63−100053号公報には、ノ
ボラック型フェノール樹脂を水の溶解度が10%以下の
親油性溶剤で溶解する方法が提案されているが、樹脂溶
液の耐火物原料に対する濡れ性に問題があるため耐火物
の強度が低くなるという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の問題点を解決し、成形後の煉瓦の強度を
高めてその坏土と製品の取扱いを容易にでき、安全性に
優れ、硬化時に水を副生することもなく、吸湿性が小さ
く、石灰成分との反応性が低く、フェノール樹脂の反応
性が低下して硬化後の結合強度が低下することがなく、
溶剤の含有量が少なくてもフェノール樹脂の樹脂溶液の
粘度を低粘度にすることができる石灰含有不焼成耐火物
用結合剤およびこの結合剤を用いる石灰含有不焼成耐火
物の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、ノボラック型フェノール樹脂の溶剤をエチレンカ
ーボネイト、ジエチルカーボネイト、メチレンカーボネ
イト、ジメチルカーボネイト及びプロピレンカーボネイ
トから選ばれる1種以上とし、フェノール類とアルデヒ
ド類から酸性化合物を重合触媒として合成されるノボラ
ック型フェノール樹脂を減圧下で脱水して樹脂溶液中の
水分の含有量を1重量%以下とすることにより、フェノ
ール樹脂の水酸基を変性させることなく上述した問題点
を解決できることを見いだした。
【0012】従って、本発明の石灰含有不焼成耐火物用
結合剤は、エチレンカーボネイト、ジエチルカーボネイ
ト、メチレンカーボネイト、ジメチルカーボネイト及び
プロピレンカーボネイトから選ばれる1種以上を溶媒と
し、不揮発分を60重量%以上含み、25℃における粘
度が5000センチポイズ以下であり、水分の含有量が
1重量%以下のノボラック型フェノール樹脂溶液からな
ることを特徴とする。なお、この樹脂溶液は硬化剤を加
える前のものであり、その25℃における粘度は、より
好ましくは500〜4000センチポイズである。
【0013】また、本発明の石灰含有不焼成耐火物の製
造方法は、石灰質成分を含む骨材を15重量%以上含む
不焼成耐火物の製造方法において、結合剤に水分の含有
量が1重量%以下であって、エチレンカーボネイト、ジ
エチルカーボネイト、メチレンカーボネイト、ジメチル
カーボネイト及びプロピレンカーボネイトから選ばれる
1種以上を溶媒とし、不揮発分を60重量%以上含み、
25℃における粘度が5000センチポイズ以下である
ノボラック型フェノール樹脂溶液を用いることを特徴と
する。
【0014】この石灰質成分を含む骨材とは骨材を室内
に放置するとき石灰質成分を含む故にスレーキングを起
こす骨材のことを言い、好ましくはドロマイト質骨材又
はカルシア質骨材であり、石灰含有不焼成耐火物は、好
ましくはプレス成形された不焼成煉瓦である。また、石
灰質成分を含む骨材を15重量%以上含むとしたのは耐
火物として実用性のある範囲を限定したものであり、好
ましくは30重量%以上である。
【0015】
【作用】ノボラック型フェノール樹脂溶液中の水分を1
重量%以下とすることにより、残留水分と骨材中の石灰
成分との反応が非常に少なくなり、その結果、水酸化カ
ルシウムの生成が充分に抑制されるので、石灰含有不焼
成耐火物を製造する上で問題となるスレーキングを防止
できる。なお、ノボラック型フェノール樹脂は、フェノ
ール類とアルデヒド類から酸性化合物を重合触媒として
合成することができ、合成後のノボラック型フェノール
樹脂を減圧下で脱水して樹脂溶液中の水分を1重量%以
下に減少させることができる。
【0016】このノボラック型フェノール樹脂は硬化後
の強度が大きいので強度の大きい石灰含有不焼成耐火物
が得られる。また、ノボラック型フェノール樹脂および
その溶剤であるエチレンカーボネイト、ジエチルカーボ
ネイト、メチレンカーボネイト、ジメチルカーボネイト
及びプロピレンカーボネイトはいずれも発ガン性がなく
安全である。
【0017】エチレンカーボネイト、ジエチルカーボネ
イト、メチレンカーボネイト、ジメチルカーボネイト及
びプロピレンカーボネイトはいずれも吸湿性が低いので
混練した原料坏土を長期間保存することができる。ま
た、硬化時に水分を副生することがなく、かつ、石灰成
分との反応性が低いので、石灰成分のスレーキングを防
止できる。これらの溶剤は耐火物原料の骨材に対する濡
れ性もよいので、強度が大きい不焼成耐火物が得られ
る。なお、エチレンカーボネイト、ジエチルカーボネイ
ト、メチレンカーボネイト、ジメチルカーボネイト及び
プロピレンカーボネイトは単独で用いることもでき、2
種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0018】また、本発明のノボラック型フェノール樹
脂溶液は、25℃の粘度が5000センチポイズ以下で
あっても不揮発分を60重量%以上含むので、成形後硬
化させた耐火物の気孔率が小さくなり、固定炭素分が充
分あるので耐用の優れた耐火物が得られる。さらに、ノ
ボラック型フェノール樹脂溶液の25℃における粘度が
5000センチポイズ以下であるので、耐火物原料であ
る石灰質骨材等との混和性に優れており、成形された耐
火物の強度を大きくできる。本発明の結合剤では、ノボ
ラック型フェノール樹脂の水酸基が変性されていないの
で、フェノール樹脂の反応性は低下しておらず、その硬
化後の結合強度が高く、また樹脂の分子量も増大してい
ないので樹脂溶液中の不揮発分を60重量%以上として
も樹脂溶液の粘度を5000センチポイズ以下の小さい
値とすることができる。その結果、樹脂溶液と石灰質耐
火物原料との混和性が良好であると共に耐火物中の固定
炭素分を多くすることができるので、気孔率が小さく強
度が大きい耐用の優れた耐火物が得られる。なお、結合
剤中の不揮発分は殆どがノボラック型フェノール樹脂で
ある。また、ノボラック型フェノール樹脂溶液の25℃
における粘度は、結合剤として充分な量の不揮発分を確
保すると共に使いやすい粘度を付与するため、好ましく
は500〜4000センチポイズである。ノボラック型
フェノール樹脂溶液のより好ましい粘度の範囲は、25
℃において1500〜3500センチポイズである。
【0019】ノボラック型フェノール樹脂にはエチレン
カーボネイト、ジエチルカーボネイト、メチレンカーボ
ネイト、ジメチルカーボネイト及びプロピレンカーボネ
イトの1種又は2種以上を配合した溶剤を20〜80重
量%混合することができ、本発明の結合剤には、好まし
くは20〜40重量%の配合量で使用する。このように
して得られたノボラック型フェノール樹脂溶液を石灰含
有耐火物の原料に対して0.3〜10重量%、特にラミ
ネーション(層状の欠陥)の発生を防止するように1〜
6重量%の範囲で混合して使用することが好ましい。
【0020】石灰含有耐火物の原料と上記ノボラック型
フェノール樹脂溶液とを混和して原料坏土とし、その
後、たとえば、フリクションプレスにて加圧成形して石
灰含有不焼成煉瓦を製造する。このようにして製造され
た石灰含有不焼成耐火物は保存に際してスレーキングが
起きない。なお、その後還元雰囲気中で焼成して焼成煉
瓦を製造する際にも本発明のノボラック型フェノール樹
脂溶液からなる結合剤は好適に使用できる。
【0021】また、上記のようにして製造される石灰含
有不焼成煉瓦は、VOD鍋等の2次精錬を行なう取鍋の
耐火物として好適に使用できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0023】(実施例1)フェノール376g、37重
量%濃度のホルマリン217g及びパラトルエンスルホ
ン酸3.7gを1リットルの4口フラスコ中に仕込み、
加熱して徐々に温度を上げた後100℃で1時間反応さ
せ、その後エチレンカーボネイト304gを添加して減
圧下で脱水を行い水分が0.39重量%、25℃におけ
る粘度が3200センチポイズ(cp)の樹脂溶液Aを
得た。
【0024】得られた樹脂溶液Aの粘度、不揮発分、固
定炭素分及び水分を測定した。その結果を表1に示す。
不揮発分は、樹脂溶液約2gをシャーレにとり樹脂溶液
重量を精秤して後、予め130℃に加熱しておいた乾燥
器内にいれて、1時間後に取り出してデシケータ中で放
冷し再秤量し、計算式 不揮発分(重量%)=(乾燥後重量(g))/(乾燥前
樹脂液重量(g))×100に従って求めた。固定炭素
分とは樹脂を非酸化性雰囲気中で加熱したときに残存す
る炭素の量をいい、樹脂溶液に硬化剤としてウロトロピ
ンを10:1の割合で混合し、130℃で1時間加熱
後、430℃で30分間加熱したものをコークス粉中に
埋設し、800℃で30分間加熱したときの残存重量を
計測する方法により測定した。樹脂溶液中の水分量は、
カールフィッシャー法によって求めた。
【0025】次にこの樹脂溶液A、ドロマイト質骨材、
マグネシア質骨材および黒鉛を使用してマグネシア−ド
ロマイト質煉瓦を試作した。石灰質成分を含む骨材の代
表的なものとしてドロマイト質骨材を使用した。マグネ
シア質骨材には電融品を使用した。使用したドロマイト
質骨材およびマグネシア質骨材の化学成分を表2に示し
た。黒鉛は天然の鱗片状黒鉛を使用した。その純度は炭
素成分が98重量%であり、その粒度は、100メッシ
ュの篩を通過しない粒子を80重量%以上含むものであ
った。
【0026】ドロマイト質骨材は粗粒(5〜3mm)と
中粒(3〜1mm)に分級したものを、マグネシア質骨
材は細粒(1mm以下)と微粉(Fine)(150メ
ッシュ以下)に分級したものを用いた。表3に示すよう
に、ドロマイト質骨材の粗粒(5〜3mm)20部およ
び中粒(3〜1mm)30部、マグネシア質骨材の細粒
(1mm以下)20部および微粉(Fine)25部並
びに黒鉛5部からなる石灰含有耐火物原料100部に対
し上記樹脂溶液A3部とウロトロピン(ヘキサメチレン
テトラミン)0.3部を添加し、よく混和後、静圧プレ
スにより1500Kg/cm2 で1分間加圧し、直径5
0mm、高さ50mmの成形体を得た。この成形体を2
00℃で1時間加熱して硬化させ、石灰含有不焼成煉瓦
を得た。スレーキングの有無は加熱硬化後の成形体の表
面に生ずる亀裂の有無で判定した。亀裂の発生があるも
のは耐火物がスレーキングしていることになる。また、
加熱硬化後の各不焼成煉瓦の寸法変化(膨張率)、気孔
率、嵩密度及び圧縮強度を測定した。これらの結果を表
3に示す。さらに、このようにして試作した不焼成煉瓦
を1400℃の還元雰囲気中で2時間焼成して焼成煉瓦
とし、その気孔率、嵩密度および圧縮強度を求めた。こ
れらの値も表3に併せて示した。
【0027】(実施例2)フェノール376g、37重
量%濃度のホルマリン217g及びパラトルエンスルホ
ン酸3.7gを1リットルの4口フラスコに仕込み、1
00℃で1時間反応させ、その後ジエチルカーボネイト
246gを添加して減圧下で脱水を行い水分が0.44
重量%、25℃における粘度が3100cpの樹脂溶液
Bを得た。次にこの樹脂溶液Bを使用して、実施例1の
場合と同様にして不焼成煉瓦および焼成煉瓦を試作し、
実施例1と同様の評価をした。その結果を表3に示す。
【0028】(実施例3)フェノール376g、37重
量%濃度のホルマリン217g及びパラトルエンスルホ
ン酸3.7gを1リットルの4口フラスコに仕込み、1
00℃で1時間反応させ、その後プロピレンカーボネイ
ト268gを添加して減圧下で脱水を行い、水分が0.
5重量%、25℃における粘度が3000cpの樹脂溶
液Cを得た。次にこの樹脂溶液Cを使用して、実施例1
の場合と同様にして不焼成煉瓦および焼成煉瓦を試作
し、実施例1と同様の評価をした。その結果を表3に示
す。
【0029】(比較例1)フェノール376g、37重
量%濃度のホルマリン217g及びパラトルエンスルホ
ン酸3.7gを1リットルの4口フラスコに仕込み、1
00℃で1時間反応させ、その後エチレングリコール2
25gを添加して減圧下で脱水を行い水分が0.9重量
%、25℃における粘度が3160cpの樹脂溶液Dを
得た。次にこの樹脂溶液Dを使用して、実施例1の場合
と同様にして不焼成煉瓦および焼成煉瓦を試作し、実施
例1と同様の評価をした。その結果を表3に示す。
【0030】(比較例2)フェノール227g、37重
量%濃度のホルマリン360g及びパラトルエンスルホ
ン酸2.2gを1リットルの4口フラスコに仕込み、1
00℃で1時間反応させた後、エチレンカーボネイト3
18gと炭酸カリウム4.5gを添加して減圧下で脱水
を行い水分が0.5重量%になってからエチレンカーボ
ネイトをさらに305g添加し、25℃における粘度が
4300cpの樹脂溶液Eを得た。次にこの樹脂溶液E
を使用して、実施例1の場合と同様にして不焼成煉瓦お
よび焼成煉瓦を試作し、実施例1と同様の評価をした。
その結果を表3に示す。
【0031】(比較例3)フェノール188g、37重
量%濃度のホルマリン126.5g及びシュウ酸1.1
gを1リットルの4口フラスコに仕込み、100℃で1
時間反応させた後、減圧下で脱水を行い水分が0.5重
量%になってから酢酸ブチルを添加し、25℃における
粘度が6400cpの樹脂溶液Fを得た。次にこの樹脂
溶液Fを使用して、実施例1の場合と同様にして不焼成
煉瓦および焼成煉瓦を試作し、実施例1と同様の評価を
した。その結果を表3に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】表3を参照すれば、本発明の耐火物である
実施例1〜3では、いずれも試作した煉瓦にスレーキン
グによる亀裂が観察されず、また圧縮強度も不焼成煉瓦
および焼成煉瓦の両方において高い値が得られたことが
分る。これに対して、結合剤の溶媒にエチレングリコー
ルを使用した耐火物である比較例1、炭酸カリウムの存
在下でノボラック型フェノール樹脂の水酸基を変性させ
た樹脂溶液を使用した耐火物である比較例2および親油
性溶剤である酢酸ブチルを使用した樹脂溶液を使用した
耐火物である比較例3では、スレーキングによる亀裂が
観察されるとともに、圧縮強度も不焼成煉瓦および焼成
煉瓦の両方において低かった。
【0036】なお、上記実施例では、石灰質成分を含む
骨材としてドロマイト質骨材を使用したがカルシア質骨
材を使用しても同様の結果が得られる。
【0037】
【発明の効果】本発明の結合剤を使用すれば、石灰含有
不焼成耐火物のスレーキングが防止され、強度と耐用が
優れ、しかも安全に石灰含有不焼成耐火物を製造するこ
とができる。また、混練した原料坏土を長期間保存する
ことができ石灰含有不焼成耐火物の製造が容易になる。
フロントページの続き (72)発明者 古川 伸一郎 兵庫県神戸市東灘区魚崎西町四丁目4番15 号 神戸理化学工業株式会社内 (72)発明者 寺牛 唯夫 兵庫県高砂市梅井五丁目6番1号 旭硝子 株式会社高砂工場内 (72)発明者 河原 敏博 兵庫県高砂市梅井五丁目6番1号 旭硝子 株式会社高砂工場内 (72)発明者 西田 進 兵庫県高砂市梅井五丁目6番1号 旭硝子 株式会社高砂工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンカーボネイト、ジエチルカーボネ
    イト、メチレンカーボネイト、ジメチルカーボネイト及
    びプロピレンカーボネイトから選ばれる1種以上を溶媒
    とし、不揮発分を60重量%以上含み、25℃における
    粘度が5000センチポイズ以下であり、水分の含有量
    が1重量%以下のノボラック型フェノール樹脂溶液から
    なることを特徴とする石灰含有不焼成耐火物用結合剤。
  2. 【請求項2】前記樹脂溶液の25℃における粘度が50
    0〜4000センチポイズである請求項1に記載の石灰
    含有不焼成耐火物用結合剤。
  3. 【請求項3】石灰質成分を含む骨材を15重量%以上含
    む不焼成耐火物の製造方法において、結合剤に、水分の
    含有量が1重量%以下であって、エチレンカーボネイ
    ト、ジエチルカーボネイト、メチレンカーボネイト、ジ
    メチルカーボネイト及びプロピレンカーボネイトから選
    ばれる1種以上を溶媒とし、不揮発分を60重量%以上
    含み、25℃における粘度が5000センチポイズ以下
    であるノボラック型フェノール樹脂溶液を用いることを
    特徴とする石灰含有不焼成耐火物の製造方法。
  4. 【請求項4】前記石灰質成分を含む骨材がドロマイト質
    骨材又はカルシア質骨材である請求項3に記載の石灰含
    有不焼成耐火物の製造方法。
  5. 【請求項5】前記石灰含有不焼成耐火物がプレス成形さ
    れた不焼成煉瓦である請求項3又は4に記載の石灰含有
    不焼成耐火物の製造方法。
JP7046346A 1995-02-10 1995-02-10 石灰含有不焼成耐火物用結合剤および石灰含有不焼成耐火物の製造方法 Pending JPH08217952A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019094396A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 住友ベークライト株式会社 フェノール樹脂組成物および耐火物
JP2019094397A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 住友ベークライト株式会社 フェノール樹脂組成物および耐火物

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JP2019094396A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 住友ベークライト株式会社 フェノール樹脂組成物および耐火物
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